JPH1129116A - 農産物の段積み梱包に用いるトレイパックの供給装置 - Google Patents
農産物の段積み梱包に用いるトレイパックの供給装置Info
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Abstract
レイパック及び緩衝シートを一つの供給装置から容易に
供給できる供給装置を提供する。 【解決手段】 農産物Pを受け入れる凹所が所定の配列
で形成されたトレイパック801〜803を積層して載
せたパック受台821の複数と、農産物入りトレイパッ
クの段積み間に介挿する緩衝シート804を積層して載
せたシート受台822と、これら受台上のトレイパック
801〜803又は緩衝シート804を最上部から一枚
づつ取出す取出し位置に各受台821,822を択一的
に位置させる受台移動手段とを設けた。
Description
トマト,茄子,胡瓜等の農産物を選別し箱詰め梱包して
出荷する選果場等において、農産物を段積み梱包するの
に用いるトレイパックの供給装置に関するものである。
農産物を選別する等級・階級等の情報を測定,検出する
ための選別コンベアに農産物を測定に適した状態で供給
する工程()、この選別コンベア上で当該選別情報を
測定する工程()、測定した選別情報に基づき仕分区
分を判定した後、農産物を仕分コンベア上で搬送させな
がら、分岐した仕分区分別の分岐コンベアに該当農産物
を送り出す仕分工程()、各分岐コンベアの終端部で
農産物を箱詰梱包する梱包工程()、の〜の工程
の流れで農産物を選別仕分・梱包するようになってい
る。そして、選別箱詰めを自動化,機械化した設備で
は、上記の各工程〜に適した種々の装置が用いら
れ、例えば工程では、農産物を分岐コンベアから梱包
箱に移載する箱詰装置を分岐コンベアの終端部に配置
し、また空の梱包箱を箱詰待機位置に供給する梱包箱供
給装置を周辺に配置する。また、農産物の箱詰では、農
産物の収納姿勢を安定させるためにおわん形等の凹所を
配列形成したトレイパックを用いる場合が多い。このト
レイパックは、合成樹脂製や紙製からなり、農産物を収
容する凹所がマトリックス状,千鳥状などに配列形成さ
れているものである。そして、このようなトレイパック
を使用する箱詰態様に対応して、特公平6−29063
号公報、特公平6−29064号公報、特公平6−88
570号公報等のように、箱詰装置の周辺に、トレイパ
ックを自動供給する装置を設ける提案もされている。と
ころで、従来の上記の農産物の仕分工程は、分岐コン
ベアを仕分区分毎に設けて構成される場合が多いが、選
果場に持ち込まれる農産物は仕分区分に均等に分布する
ものではなくて一般に正規分布に似た分布状態を示すた
めに、梱包工程において各仕分区分五とに専用の箱詰
装置を配置した構成ではすべての箱詰装置が高い稼働率
を示すことは一般にない。このため設備全体では各箱詰
装置の平均的な稼働率は低くなって、投資費用に比べて
各装置の能力を十分発揮させることができない効率の悪
いシステムになるという問題がある。この問題を解消す
る方法として、一つの箱詰装置を一つの仕分区分専用の
農産物梱包に用いるという発想を換え、一つの梱包工程
で複数の仕分区分の農産物を梱包(箱詰)する提案があ
る(特願平8−112672号)。この提案の装置は、
実施の態様は様々とできるが、例えば一つの分岐コンベ
ア及びこれに連係する箱詰装置を、一つの仕分区分専用
ではなく異なる仕分区分用の複数の分岐コンベアに連係
させることで、複数種類の仕分区分の農産物を箱詰単位
数づつ順次に受け入れるできるように設けられ、ある時
点で受け入れた一の仕分区分の農産物を梱包した後、次
に受入れる農産物の仕分区分は別の種類とするように制
御可能としたものとして構成することができる。また、
一つの箱詰装置を仕分区分が異なる複数の分岐コンベア
に連係させ、この複数の分岐コンベアから連係する一つ
の箱詰装置に集積した農産物を適宜送り込むように構成
することができる。このようにすることで、一つの箱詰
装置が分布の多い仕分区分のためにもあるいは少ない仕
分区分のためにも併用できて、複数ある箱詰装置の稼働
率を平均化できる。
置を複数種類の仕分区分の農産物の梱包・箱詰めに併用
する場合には、これに連係して周辺に設けられるトレイ
パック供給装置にもこれに対応した機能を有することが
求められるが、上記特公平6−29063号公報等で提
案された装置は、複数種類のトレイパックを一つの箱詰
作業位置に供給できるものではないし、また、実際装置
では、箱詰装置周辺の狭い設置空間内で、2種類以上の
異なる形状のトレイパックを供給できる上記提案装置の
構造を工夫することは容易でない。更に、農産物の梱包
・箱詰においては、収納効率を高めるために箱内に農産
物入りトレイパックを段積みする場合があり、この場合
には緩衝シート(プラスチック製やダンボール製等)を
段積み間に介挿する必要があるが、このような緩衝シー
トを梱包箱に自動供給する装置を、複数種類のトレイパ
ックの選択的な供給装置と共に更に箱詰装置の周辺に配
置する提案は従来されていない。本発明は、以上のよう
な従来技術の現状から、自動化した装置で農産物を段積
み梱包する箱詰装置との関係において、複数種類のトレ
イパック及び緩衝シートを、一つの供給装置で選択して
供給できるようにした新規なトレイパック供給装置を提
供することを目的としてなされたものである。また本発
明の別の目的は、トレイパック及び緩衝シートの供給
を、迅速かつ円滑に、しかも容易に切り換えて選択的に
供給できるようにした農産物の段積み梱包に用いるトレ
イパック供給装置を提供するところにある。又更に本発
明の別の目的は、取出し装置が、一定の画一化された動
作でトレイパックを取出すことができ、これにより梱包
の作業性を向上できるようにした農産物の段積み梱包に
用いるトレイパック供給装置を提供するところにある。
本発明の更に別の目的は、トレイパックの選択供給のた
めに必要な空間を十分に小さくでき、箱詰装置周辺の狭
い空間に配置できる農産物の段積み梱包に用いるトレイ
パック供給装置を提供するところにある。
求の範囲の各請求項に記載した農産物の段積み梱包に用
いるトレイパックの供給装置の発明により達成される。
本願請求項1の農産物の段積み梱包に用いるトレイパッ
クの供給装置の発明は、農産物を受け入れる複数の凹所
が所定の配列で形成されたトレイパックを積層して載せ
た少なくとも一台のパック受台と、段積みした農産物入
りトレイパックの段積み間に介挿する緩衝シートを積層
して載せた少なくとも一台のシート受台と、前記受台に
載った積層物からトレイパック又は緩衝シートを一枚づ
つ取出すために設定された取出し位置にこれら複数の受
台を択一的に位置させる受台移動手段と、を備えたこと
を特徴とする。上記構成にいうトレイパックとしては、
限定されるものではないが、農産物を載せる凹所が縦横
マトリックス状,千鳥状等に配列して予め形成されてい
る薄肉の合成樹脂製または紙製のトレイパックを代表的
なものとして例示することができる。また各パック受台
は、同一形状のトレイパックを上下に積み重ねた積層状
態で載せられる台として設けられ、必要に応じて倒れ止
めなどが付属設備される。なおパック受台は少なくとも
一台あればよい。緩衝シートを積層して載せるシート受
台は、上記パック受台と同様に構成される。そしてこれ
らの受台(パック受台及びシート受台)の複数は、予め
定めた取出し位置に対して、受台移動手段により取出し
に先立って移動して択一的に位置される。この受台移動
手段は、一般的には、水平面内で各受台を直線移動又は
旋回移動させる方式のものが例示されるが、旋回方式は
装置構成を小型にできるので好ましい。トレイパックの
取出し位置は通常は一つの位置として設定される。この
ようにすることで、取出したトレイパック及び緩衝シー
トを、箱詰のために待機している梱包箱に嵌挿するため
の取出し装置(取出し専用装置あるいは箱詰装置がこれ
を兼用)の動作が、画一化されその制御が容易となるか
らである。また、取出し及び箱への嵌挿の作業を迅速化
するために、取出し位置は箱の待機位置近傍に設定する
のが好ましい。ただしこれらに限定されるものではな
い。この発明によれば、一又は複数種類のトレイパック
及び緩衝シートが所定の取出し位置に択一的に位置され
るので、これらを容易かつ迅速に取出すことができる。
本願請求項2の発明は、上記発明において、受台移動手
段は、複数の受台を垂直軸の周囲に配して旋回移動させ
るものであることを特徴とし、これにより小型のトレイ
パック供給装置を提供できる。請求項3の発明は、上記
の発明において、パック受台は複数であり、これらは農
産物受け入れ凹所の配列が異なるトレイパックを載せた
受台の組合わせからなることを特徴とする。この発明に
よれば、一台の農産物箱詰装置で複数の仕分区分の農産
物を箱詰めする場合に対応して複数のトレイパックの供
給が行える。なお、複数のパック受台に同じトレイパッ
クを載せる場合を除外するものではなく、このようにす
れば一つのパック受台上のトレイパックを使い切った際
に、同じトレイパックを載せたパック受台を取出し位置
に移動させることで、トレイパック補充のために農産物
箱詰装置の作業を一時停止させる必要がなく連続作業を
行うことができる。請求項4の発明は、上記の各発明に
おいて、各受台は、積層したトレイパック群又は緩衝シ
ート群を昇降させるリフト手段を備えていることを特徴
とし、請求項5の発明は、該リフト手段が、トレイパッ
ク群又は緩衝シート群の最上位の一枚を、予め定めた取
出し高さ位置となるように昇降させるものであることを
特徴とする。この発明によれば、トレイパックの取出し
位置を水平面内の位置だけでなく高さを含めて常に一定
にすることができるので、取出し装置の動作を一層画一
化でき、取出し機構の簡易化、あるいは取出し装置の動
作制御のためのプログラムの設定が容易化できる。請求
項6の発明は、上記の各発明において、受台に載ったト
レイパック又は緩衝シートの積層数を検出する手段を有
することを特徴とする。この発明によれば、積層するト
レイパック又は緩衝シートの数を確認しながら、不足す
る場合に補充ないし補充の準備を行うことができる。
態に基づいて説明する。 実施形態1 図1は、本発明よりなる農産物の選別梱包装置を設備し
た選果場の一部(農産物選別のための計測〜箱詰に至る
経路)を平面図で示したものであり、この選別梱包装置
は、大別して、農産物の供給・等階級選別部と、等階級
選別判定された農産物を各仕分区分の貯溜コンベアに排
出する選別仕分部と、選別仕分けされた各仕分区分の貯
溜コンベアから箱詰待機位置に送りだされた一群(包装
単位数)の農産物を箱詰めする箱詰梱包部の三つから構
成され、一つの箱詰装置が複数の異なる仕分区分の農産
物を梱包・箱詰めするようになっている。そして本例で
は、これらの三つの部分の作業効率が、農産物の供給・
等階級選別部では作業者の目視判断等を要する比較的低
い能率の作業ができる状態を確保し、選別仕分部では、
機械的作業であるため高速で能率よく作業できるように
することで高速処理化を図り、箱詰梱包部では多数の箱
詰装置を効率的に稼働させるようにするため、受皿(以
下「フリイトレイ」という)4を適時の段階で合流、あ
るいは移送切替えをできるようにしている。上記の農産
物の供給・等階級選別部は、図2にその詳細が示され、
リターンコンベア51により戻されたフリイトレイ4を
搬送コンベア52上で移送させながら、作業者50がそ
のフリイトレイ4の上に農産物を載せると共に、等級
(秀,優,良や、A,B,Cなどの等級)を目視判別し
てフリイトレイ4の位置を搬送コンベア52の中央,右
側,左側の所定位置に動かしてトラッキングでその等級
を示すようにしている。なお本例の搬送コンベア52
は、搬送方向に一定間隔で桟521が設けられた桟付き
コンベアをなしており、この桟521は、図3に示す如
く、左右方向の中央部が切欠き5211となっていて、
左右の各位置及び中央部の位置でトラッキングのために
フリイトレイ4を安定に位置決めできるようになってい
る。また、リターンコンベア51の終端部に設けた螺旋
溝を有するピッチ付けスクリュー511により、桟52
1で区切られた1マスごとに一つのフリイトレイ4が入
るようになっている。53はフリイトレイ位置のトラッ
キング検出装置(光電センサ等)であり、前記によりト
ラッキングで等級表示された農産物の等級を検出する。
トラッキングを検出した後、フリイトレイ4はテーパー
レール522で一列に幅寄せされて撮像装置54に通さ
れる。この撮像装置54は、カラーカメラやセンサカメ
ラ等を用いて農産物の外観を撮像し、適宜の演算方法で
各農産物の等級及び階級付けを行うためのものである。
55はフリイトレイ4に表示させた一つづつ異なる識別
標識、例えばバーコードを読み取るバーコードリーダー
である。これらの農産物の等級,階級及びフリイトレイ
4を特定する情報は、図示しないコンピュータに送ら
れ、特定のフリイトレイ4に載っている農産物が等階級
のいずれの仕分区分に属するものかが記録され、この仕
分区分情報は、選別コンベアから貯溜コンベアにフリイ
トレイ4を排出するための情報として排出装置に送られ
る。この農産物の供給・等階級選別部の搬送コンベア5
2の終端側では、合流機構56を用いて二つの搬送コン
ベア52からのフリイトレイ4を高速で移送する一つの
選別コンベア1に移載合流させるようになっている。す
なわち、二つの搬送コンベア52は、所定の間隔を空け
て並設させると共に、両者の桟521が1/2ピッチず
れて回動するように設けられる。そして、両者搬送コン
ベア52の中間に配置されて略2倍の速度で移送する選
別コンベア1に対して、それぞれ乗り継ぎコンベア56
1,561を介し傾斜レール562,562で幅寄せし
て合流を行うようにしている。なお乗り継ぎコンベア5
61は、搬送コンベア52と選別コンベア1の速度差が
大きいので乗り継ぎを円滑に行わせるためのものであ
り、桟付きに構成されていると共に、移送速度はこれら
搬送コンベア52と選別コンベア1の中間的な速度に設
定される。以上のようにして等階級の仕分区分が判定さ
れた農産物を載せたフリイトレイ4は、選別コンベア1
によって選別仕分部に送られる。次に、本例の選別梱包
装置の選別仕分部について説明する。本例の選別梱包装
置は、前記の農産物の供給・等階級選別部を2系列に設
けると共に、これら2系列の供給・等階級選別部から送
出されるフリイトレイ4を移送する選別コンベア1(2
条)を、上下方向に離隔,積層した形式で並設してなっ
ている(図4参照)。農産物の供給・等階級選別部で仕
分区分が判定された農産物を載せたフリイトレイ4は、
図4に示すように、上下2段の各選別コンベア1,1で
移送されながら、一つの箱詰装置205に連係するよう
に該選別コンベア1に横方向に分岐接続された分岐コン
ベア202(本例では上下同数のn条)に仕分排出され
る。この分岐コンベア202は、仕分区分にしたがって
排出された農産物を載せたフリイトレイ4を貯留するよ
うになっている。なお、本例における上記の分岐コンベ
ア202は、上側4条及び下側4条の計8条のものが一
組(グループ)をなして、箱詰梱包部の一つの箱詰待機
位置に連係する分岐箱詰ライン2を形成するように設け
られ、図示の例では、これらの分岐箱詰ライン2のうち
の八組が選別梱包装置の箱詰待機位置に連係すると共
に、他の分岐箱詰ライン2(図1の上側に位置する3ラ
イン)は作業者による手詰め作業の箱詰待機位置、ある
いは箱詰しない分岐箱詰ラインに連係されている。この
手詰め作業用の箱詰待機位置を有する分岐箱詰ライン
は、例えば極少数の農産物しかない仕分区分の場合、こ
れらを区別せずに共通のラインに排出して作業者によっ
て適時箱詰するように設けることができる。また格外品
として出荷できないような農産物については、箱詰梱包
をする必要がないから、箱詰しないラインに排出しても
よい。以下、図1,図4,図5により、一組の分岐箱詰
ライン2について説明するが、他の組についても箱詰め
の配列パターンが異なる他は構成は共通している。選別
仕分部を構成する上記の分岐箱詰ライン2は、図4,図
5に示すように、大略、上下の各選別コンベア1からフ
リイトレイ4を排出する上下の排出装置201,20
1、排出されたフリイトレイ4を貯溜する上下の分岐コ
ンベア202,202、箱詰待機位置203に上下の分
岐コンベア202からフリイトレイ4を送出すトレイ送
出装置204とからなっている。上記の排出装置201
は、例えば特開平6−278848号公報で開示されて
いる仕分け排出装置を用いて構成することができ、上下
の選別コンベア1,1それぞれに各独立して設けられ
る。また本例では、一つの排出装置で二レーン(二条)
の分岐コンベア202(図5の2021,2022)に
フリイトレイ4を振り分ける機能をもつように構成され
ている。すなわち、上記排出装置201は、外周部の内
側に周方向に沿って等間隔に多数の電磁吸着部2012
を有し、図5の矢印方向に回転する回転テーブル201
1と、選別コンベア1上からフリイトレイ4を排出する
ために該フリイトレイ4を吸着転向させるべく、所定の
固定位置で回転テーブル2011の電磁吸着部2012
を励磁させる一つの励磁手段2013と、上記したよう
に二レーンの分岐コンベア2021,2022にフリイ
トレイ4を振り分けるため、所定の2カ所の位置に固定
して設けられた電磁吸着部2012の励磁解除手段20
14,2015とから構成されている。以上の構成によ
り、例えば等階級の仕分区分が判定された農産物(例え
ば大きさの階級がLで等級がA)は、その仕分区分に設
定された分岐コンベア202を有する排出装置201の
位置を通過する際に、コンピュータ等の制御手段(図示
せず)からの指令により上記励磁手段2013が励磁さ
れることで、該当するフリイトレイ4は電磁吸着部20
12をもつ回転テーブル2011に吸着され、該回転テ
ーブル2011の回転に従って選別コンベア1上から横
方向に転向し排出されることになる。そして、励磁解除
手段2014,2015のいずれかを同制御手段からの
指令により作動させることで上記吸着を解除し、排出し
たフリイトレイ4を二レーン2021,2022のいず
れかに送り込む。なお、所定の排出装置201で特定の
仕分区分の農産物を選別して該当する分岐コンベア20
2に排出する操作は、本例では次のように行われる。す
なわち、選別コンベア1の上流に配置したバーコードリ
ーダー5(図1参照)によりフリイトレイの固有の標識
(バーコード)を読み取ることでこの標識と一対一の関
係で記録されている農産物の仕分区分を検出し、このバ
ーコードリーダー5の配置位置から、該当する仕分区分
の分岐コンベア202に対応する排出装置までの移送距
離(あるいは時間)を、エンコーダ装置などから上記選
別コンベアの移動量と対応して出力されるパルス数に基
づいて割り出して、該当するフリイトレイ4がその排出
装置201部分を通過する際に作動させる。本例では、
例えば、図5の右側に図示した排出装置201を、大き
さMで等級のAの仕分区分の農産物Pを載せたフリイト
レイ4を2条の分岐コンベア202に排出するために設
置し、左側の排出装置201を、2条の分岐コンベア2
02に大きさLで等級Aの仕分区分の農産物Pを排出す
るように設置することができるが、これは一つの分岐箱
詰ライン2の全ての分岐コンベア202を同じ仕分区分
としたり、全て異なる仕分区分とすることもでき、その
選択は処理する農産物の仕分区分の分布率等により必要
に応じて決定することができる。次に分岐コンベア20
2について説明すると、この分岐コンベア202はベル
トコンベアあるいはローラコンベアなどにより構成さ
れ、排出されたフリイトレイ4を下流側に搬送するよう
になっている。また、上述のように一つの排出装置20
1に対して二レーン2021,2022が各々一列にフ
リイトレイ4を集積するように設けられていて、各レー
ン2021,2022の搬送終端位置には、フリイトレ
イ4を停止させるためのストッパ機構2023が配置さ
れている。このストッパ機構2023は、通常はフリイ
トレイ4の搬送を停止させるように作用し、図示しない
センサによって例えば集積されたフリイトレイ数が所定
の梱包単位数(箱詰め作業で一箱に詰められる個数)が
集積したことが検出されると、後段の箱詰め作業の進行
状況に応じて制御手段(図示せず)からの指令に基づい
て搬送を許す状態に切換えられて該所定数のフリイトレ
イ4を箱詰待機位置203に送り込み、該所定個数の送
り込みの後、後続のフリイトレイ4の送り込みを再び停
止させるように、該ストッパ機構2023を搬送停止状
態に復帰させる。このようなストッパ機構2023は例
えばストッパ板とシリンダ装置等を組み合わせて構成す
ることができる。以上の排出装置201及び分岐コンベ
ア202は上下の選別コンベア1,1に対してそれぞれ
独立に設けられ、したがって、本例の構成では、一つの
分岐箱詰ライン2において、分岐コンベア202は上下
に各4条、排出装置201は上下に各2個配置されるこ
とになる。次に、箱詰梱包部について説明する。本例の
この箱詰梱包部は、農産物の箱詰待機位置203、及び
この箱詰待機位置203に分岐コンベア202から農産
物を送出す切替式のトレイ送出装置204、箱詰め作業
を行う箱詰装置205、及びこれに関連する周辺装置に
よって構成されている。本例の特に特徴的な構成は、こ
の周辺装置として、農産物を段積み箱詰めするのに用い
る梱包資材(トレイパック及び緩衝シート)の供給装置
にあることは上述した通りである。上記の箱詰待機位置
203は、一つの分岐箱詰ライン2に含まれる複数(本
例では8条)の分岐コンベア202のいずれかのレーン
から送り込まれた所定個数のフリイトレイ4を、箱詰め
のために一列に整列させて箱詰めのために待機させる箱
詰レーン2031として設けられる。また農産物を送出
す切替式のトレイ送出装置204は、いずれかの分岐コ
ンベア202から箱詰レーン2031にフリイトレイ4
を送り込むために、上下揺動式に設けられた4条の送出
コンベア2041(図4参照)と、これらの送出コンベ
ア2041を揺動させる各レ−ン毎のエアシリンダ装置
2042と、4条の分岐コンベア202から送出コンベ
ア2041を介して送出されるフリイトレイ4を箱詰レ
ーン2031に移送するために直角な方向に延設した中
継コンベア2043とにより構成されている。各エアシ
リンダ装置2042は、上下に対をなす分岐コンベア2
02のいずれか一方から一群のフリイトレイ4を送出す
ために、上記したストッパ機構2023が搬送を許す状
態に切換えられることに先立って、上記中継コンベア2
043側の軸2044を揺動中心にして送出コンベア2
041を上下揺動させ、該当する分岐コンベア202と
箱詰レーン2031が(直接または中継コンベア204
3を介して)連続関係となるように切替えられる。な
お、図5は、同図の右側の分岐コンベア2021に箱詰
梱包単位数の24個のフリイトレイ4が集積された際
に、送出コンベア2041を水平姿勢にして送り出して
いる状態を示し、また、図4は、同図の送出コンベア2
041を下方に揺動させた傾斜姿勢にして下段の分岐コ
ンベア202から箱詰梱包単位数のフリイトレイ4を送
り出している状態を示している。以上のトレイ送出装置
204により所定の分岐コンベア202から所定個数だ
け送り出されたフリイトレイ4は、箱詰レーン2031
上に送り込まれ、箱詰レーン2031の先端に設けたス
トッパ機構2034により停止されて箱詰待機状態とさ
れる。なおこのストッパ機構2034は、上記ストッパ
機構2023と同様に構成することができ、農産物の取
上げ終了時点(あるいは取上げ後搬送に支障のなくなっ
た時点)で搬送を許す状態に切換えられて空のフリイト
レイ4をリターンコンベア51に送り出し、所定個数を
送り出した後、後続のフリイトレイ4を再び停止させる
状態に復帰される。リターンコンベア51の終端は図
1,図2で示した搬送コンベア52につながっている。
次に、箱詰装置205としての作業ロボットについて説
明する。本例のこの箱詰装置205は、垂直多関節型の
アーム機構を有する作業ロボット(以下「作業ロボット
205」とする)として構成されており、上記箱詰待機
位置203の箱詰レーン2031に一列に整列待機され
た所定個数のフリイトレイ4の上から農産物Pを取上
げ、トレイパック供給装置8上のトレイパック801〜
803のいずれかを選択して嵌挿した段ボール箱6に一
列づつ順次に詰めると共に、段積みする上・下の農産物
入りトレイパックの間に介挿する緩衝シート804を該
トレイパック供給装置8上から、この段ボール箱6に嵌
挿するように動作するものである。そして本例の選別梱
包装置では、例えば大きさLの農産物Pを箱詰する場合
には5個×4列(計20個)に詰めるが、大きさMの農
産物Pを箱詰する場合には6個×4列(計24個)を詰
めるようにしているので、取上げ個数が異なることに対
応できるように、作業ロボット205の吸着カップのう
ちの取上げに関与しないものは退避状態の位置に退避で
きるように設けられ、これは図6〜図8により示され
る。本例の作業ロボット205の構造を、図4,図6〜
図8により説明すると、本体2051から平行四辺形リ
ンクモーションを行う根元リンク機構2052が延出さ
れ、この根元リンク機構2052の先端に水平軸回りの
回転を許すヒンジを介して、平行四辺形リンクモーショ
ンを行う先端リンク機構2053を連結し、更にこの先
端リンク機構2053の先端に吸着カップホルダー20
54をブラケット2055を介して連結して構成され、
これらのリンク機構で構成されたアーム機構により、ブ
ラケット2055は常に水平姿勢を維持しながら上下,
前後に移動できるようになっている。上記ブラケット2
055は、図6及び図7に詳細に示したように、ブラケ
ット底部板20551に設けた一対のガイド20552
が、吸着カップホルダー2054の上面に設けたレール
20541と水平方向移動可能に滑合することで、該吸
着カップホルダー2054を図6のY−Y方向に移動可
能に吊持し、かつ吸着カップホルダー2054の上面に
組み付けたエアシリンダ装置20542のピストンロッ
ド20543が上記ブラケット底部板20551と連結
されていることで、吸着カップホルダー2054とブラ
ケット2055の上記Y−Y方向の位置が決められるよ
うになっている。上記の吸着カップホルダー2054は
その下部に、本例においては、図6に示すように上記Y
−Y方向に移動できないように固定された端部の一つの
固定カップ吊体2056と、該吸着カップホルダー20
54の下面に設けたレール20545に上記Y−Y方向
について移動できるように滑合した6個の移動カップ吊
体2057との組合せを吊持するように設けられてい
て、これら計7個のカップ吊体は、いずれも上下駆動さ
れるピストンロッド20562,20572を下方に有
するエアシリンダ装置20561,20571を吊杆と
し、そのピストンロッド20562,20572の下端
に吸着カップ20563,20573を備えている。な
おこの吸着カップは、取上げようとする農産物との密着
性を高めるための柔軟なベローズを有する既知のものな
どを用いることができる。各吸着カップ20563,2
0573は、通気管2058により図示しないブロアー
に接続されている。また以上の計7個のカップ吊体に
は、サーボモータ20546を駆動手段としたパンタグ
ラフ機構20547が間隔変更手段として設けられてい
て、固定カップ吊体2056を基準として順次隣接する
移動カップ吊体2057の間隔を変更できるようになっ
ている。すなわち、この間隔変更手段の詳細は図8に示
され、固定カップ吊体2056と、これに対し最も離れ
た位置にある移動カップ吊体2057の水平方向位置を
サーボモータ20546により移動させるようにしなが
ら、これらの一対のカップ吊体の間に存在する残りのカ
ップ吊体の隣接間隔をパンタグラフ機構20547によ
り均等化することで間隔変更と均等化が達成される。以
下本例の選別梱包装置に設けられている周辺装置等につ
いて説明する。7は段ボール箱6の供給・排出装置を示
し、空箱搬送コンベア701で搬送された空箱6をプッ
シャー702で空箱降下装置703に所定のタイミング
で押し入れ、押し入れられた空箱6は降下された後、図
4及び図5で示した矢印に沿って箱詰位置704に送り
込まれるようになっている。また農産物Pの箱詰が終了
した段ボール箱6は、箱詰位置704から図示しないエ
レベータで排出コンベア705まで降下され、製品搬送
コンベア706により所定の製品集積場所まで搬送され
る。次に本例の特徴であるトレイパックの供給装置8の
一例について説明する。本例のトレイパック供給装置8
の詳細は、図4,図5及び図9〜図15に示される。本
例のトレイパック供給装置8は、農産物Pを一つづつ載
せる凹部が、図17で示したマトリックス状あるいは千
鳥状に形成されている合成樹脂シート製の18玉、20
玉、24玉の4種類のトレイパック801〜803と、
緩衝シート804とを、所定の作業順序でボール箱6に
嵌挿するようになっており、後述する取上げ手段として
の作業ロボットを、これらトレイパック,緩衝シートを
段ボール箱に嵌挿することに兼用している。本例で説明
する上記トレイパックの供給装置8は、図4,図5,図
9〜図15に示したように、箱詰レーン2031近傍の
空間上部に、三群の積層したトレイパック801〜80
3及び緩衝シート804を、回転台805の水平面内で
の前後左右の4位置それぞれに立設した垂直ネジ軸82
0(図9,10参照)により昇降可能に支持された四つ
の受台(パック受台821及びシート受台822)に積
層して載置し、これらのトレイパック及び緩衝シートを
上記回転台805に固着の支持枠806により倒れ止め
する。そして回転台805を回転器807によりギア8
08,809を介して90°づつ回転させることで、ト
レイパック又は緩衝シートを取上げようとする位置に移
動させるようにようになっている(図9はトレイパック
801を箱詰レーン2031側に面した取上げ位置に停
止させた状態を示す)。回転は、制御手段(図示せず)
からの指令によって、図9の紙面に垂直な軸回りに正逆
回転させることで行われる。このようにすることで、仕
分区分で異なる箱詰め状態に合致したトレイパック(8
01〜803のいずれか及び緩衝シート804)を作業
ロボット205が選択して取出すことができる。なお、
810は図1,図4及び図9に示したように箱詰分岐ラ
イン2の上方にこれを直交するように設けられた通路で
あり、作業者がトレイパック803及び緩衝シート80
4の補充をするために利用することができるようになっ
ている(図4参照)。また850はトレイパック供給装
置の固定基台である。上記のパック受台821及びシー
ト受台822を垂直方向に昇降させる上記垂直ネジ軸8
20を有するリフト機構は、図10,図11に示すよう
に、該垂直ネジ軸820の下端を回転台805に軸回り
回転可能に支持すると共に、支持枠806によって上部
に固定された天井板823に回転可能に支持させ、更に
該天井板823に組み付けた各トレイパック毎の昇降用
モータ824によりギア825,826を介して該垂直
ネジ軸820を回転させることで、パック受台821及
びシート受台822に設けたナット部8211,822
1を垂直方向に移動させてこれらの受台821,822
の昇降を行わせるようになっている。なお、本例のパッ
ク受台821を昇降させるリフト機構には、図11に示
すように、トレイパックの補充が必要な時期に近づいた
ことを検出する残量検知センサー860、パック受台8
21が上限に至ったことを検出する上限検知センサー8
61、及び取出し位置にトレイパックがあることを検出
する物有り検知センサ862がそれぞれ設けられ、トレ
イパックの補充時期を例えば作業通路810上に設けた
ランプを点灯させて作業者に知らせることや、トレイパ
ックがなくなったことを例えば同ランプの点滅で作業者
に知らせるように構成され、また図示していないが、シ
ート受台822の昇降機構についても、同様の残量検知
センサー860,上限検知センサー861及び物有り検
知センサ862が設けられている。なお、図10におけ
る827は、吸着カップ20563(20573)によ
りトレイパックを取上げる時に、最上部のトレイパック
のみを取出してその下のトレイパックは一緒に持ち上が
らないようにするための切り離しガイド片であり、例え
ばトレイパックの縁部に引っ掛かる板バネによって構成
される。また、トレイパック供給装置8では、上記シー
ト受台822にも、台上に載せられているものがトレイ
パックでなく緩衝シート804であることを除けば、パ
ック受台821に設けられているのと同じすべての構成
及びこれを昇降させる機構,周辺部材等が設けられてお
り、これを図13,図14に示した。共通する機構,周
辺部材には同じ符号を付して説明は省略する。以上の構
成を有する選別梱包装置による農産物Pを段積みする箱
詰梱包作業の一例を以下説明する。農産物の供給・等階
級選別部において、フリイトレイ4に農産物を載せ搬送
コンベア52で搬送させながら、上述したトラッキング
による等級選別と撮像装置54による階級選別、及び識
別標識の検出が行われたフリイトレイ4は、二つの並設
した搬送コンベア52から合流機構56で合流されて選
別コンベア1に移載される。そしてこの農産物の(供給
・等階級選別部)→(選別コンベア1)の構成は、本例
では2系列に設けられていて、2条の選別コンベア1,
1は上下に離隔・積層されて延設されている。等階級選
別により仕分区分が判定された農産物Pを載せたフリイ
トレイ4は、上下2段の各選別コンベア1により移送さ
れながら、図5の排出装置201により所定の仕分区分
に指定された分岐コンベア202に送り込まれて集積さ
れる。なおこれらの各分岐コンベア202の終端部に配
置されているストッパー機構2023はいずれもフリイ
トレイ4を停止させる状態にある。このようにして各分
岐コンベア202に集積されたフリイトレイ4の数は図
示しないセンサーにより計数され、一つの段ボール箱6
に箱詰する際の一箱分が集積された時点で、箱詰装置
(作業ロボット)205が受入れ可能な状態(箱詰作業
を行うことができる状態)にあれば、その終端部のスト
ッパー機構2023を退避させ、送出コンベア2041
を介して箱詰レーン2031までその一箱分のフリイト
レイ4を送り込む。この際、一つの分岐箱詰ライン2に
属する上下各4条の分岐コンベア202のうちで、送出
しをどの分岐コンベア202からのものとするかは、例
えば各分岐コンベア202毎に設けたセンサーカメラ
(図示せず)などから検出された情報に基づき、フリイ
トレイ集積状態,集積速さの違いなどのコンピュータ解
析によって箱詰処理を効率よく行うことができるように
制御すればよい。そして、上段の分岐コンベア202か
らの送出しの場合は、該当する分岐コンベア202に連
続する送出コンベア2041を水平姿勢とし、下段の分
岐コンベア202からの送出しの場合は、エアシリンダ
装置2042の作動で該当する分岐コンベア202に連
続する送出コンベア2041を下方に揺動させて傾斜姿
勢とする。図5に示した状態は、例えば、大きさM,等
級Aの仕分区分の農産物を集積した上段右端の分岐コン
ベア2021からフリイトレイ4の一箱分(24個)を
箱詰レーン2031に送出している状態を示している。
以上のようにして一箱分(段積みが2段であれば24個
×2=48個)の農産物Pに相当するフリイトレイ4が
送り込まれ、順次一列づつの箱詰作業が行われる箱詰レ
ーン2031において、上述した多関節型の作業ロボッ
ト205により箱詰作業が行われる。すなわち、段ボー
ル箱の供給・排出装置7により箱詰位置704に送り込
まれた空の段ボール箱6に対して、まず作業ロボット2
05は、積載されている24玉(個)用のトレイパック
801を吸着カップで取上げることができるように、図
4の実線で示した位置・姿勢に、図示しない駆動手段に
よりアーム機構を動作させる。この際トレイパック供給
装置8の回転器807は、該24玉(個)用のトレイパ
ック801が箱詰レーン2031に近接した状態(図
5,図9の状態)に位置させるように動作する。また、
図12に示すようにカップ吊体2056,2057はそ
の間隔を狭くして6個のカップ吊体でトレイパック80
1を取上げるようにしている。これはトレイパックの取
上げを確実にするためである。そして取上げたトレイパ
ック801は、作業ロボット205のアーム機構を図4
の2点鎖線で示した位置・姿勢に移動させて箱詰位置7
04にある段ボール箱6に嵌挿される。なお図9には,
トレイパック801の図の最下段列の凹所(6ケ所)を
吸着カップ20563,20673で吊持することを示
している。以上のようにして、箱詰位置704にトレイ
パック(上記状態では大きさM用のトレイパック80
1)が嵌挿された段ボール箱6が待機した状態とされ、
この状態で、箱詰レーン2031に停止された農産物P
入りのフリイトレイ4から農産物Pを箱に移載する作業
ロボット205による農産物箱詰作業が開始される。な
おこの際、本例の作業ロボット205は計7個のカップ
吊体(一個の固定型のカップ吊体2056と6個の移動
型のカップ吊体2057)を有するため、吊持して取上
げる農産物Pが6個であるため1個分だけカップ吊体が
余分である。そこで固定カップ吊体2056から最も離
れた図6左端の移動カップ吊体2057のエアシリンダ
装置20571の吸着カップ20573を、通気管20
548(図7参照)からの吸気により通常の農産物移載
のために動作する位置から上方に退避移動させ、農産物
Pの取上げ、移載などの動作に関与できないようにす
る。この状態は図6に示される。また各カップ吊体20
56,2057が上記箱詰レーン2031に停止されて
いる6個のフリイトレイ4の上の農産物Pを吸着吊持し
て取上げるのに適するようにされる位置,間隔は、エア
シリンダ装置20542の作動及びパンタグラフ機構2
0547の作動によって与えられる。このように制御さ
れた6個のカップ吊体を有するアーム機構は図4の二点
鎖線で示した位置・姿勢に移動され、吸着カップ205
63,20573により一列6個の農産物Pを吸着し取
上げる。次に取上げられた農産物Pを吸着吊持する作業
ロボット205は、アーム機構の姿勢を制御することに
よりカップ吊体2056,2057を箱詰位置に移動さ
せ、またこの移動の途中で、パンタグラフ機構2054
7の作動により一列のカップ吊体2056,2057の
隣接間隔を箱詰に適した状態に変更する。この変更した
状態を図16に示した。農産物Pが取上げられた空のフ
リイトレイ4は、ストッパ機構2034が退避されてリ
ターンコンベア51へ送出される。そして後続の農産物
Pを載せたフリイトレー4が箱詰レーン2031に移入
されて、復帰したストッパ機構2034により停止され
次の箱詰のために待機される。そして図6の状態にカッ
プ吊体の隣接間隔を広げた作業ロボット205により2
列目の農産物Pの箱詰作業が行われる。以上の作業は、
本例においては4列分繰り返して行われ、これにより、
本例の2段に段積みする下段トレイパック801に対す
る農産物の1段目の箱詰作業が終了する。次に、段積み
する本例では、1段目のトレイパック801に農産物を
収容させた後、その上に緩衝シート804を載せる作業
が行われる。すなわち、と零パック供給装置8を図9の
状態から90°反時計回りに回転させてシート受台82
2を取出し位置に移動させる。そして、垂直ネジ軸82
0でシート受台822上の最上部のシート804が物有
り検知センサー862で検出させる位置まで該シート受
台822を上昇させて待機させ、作業ロボット205に
より図13,図14に示すように該最上部の緩衝シート
804を吊り上げ、梱包箱6に嵌挿させて下段トレイパ
ック801に収容された農産物の上に載せる。そしてこ
の後、トレイパック供給装置8のトレイパック801を
載せたパック受台821が取出し位置にくるように図9
の時計回り方向に90°回転させ、作業ロボット205
により該トレイパック801を上述と同様にして緩衝シ
ート804の上に載るように嵌挿させた後、農産物の箱
詰作業を行い、これにより2段目の農産物の箱詰作業が
終了する(図15参照)。以上のようにして上・下2段
の農産物箱詰め作業が終了した梱包箱6は、排出コンベ
ア705から製品搬送コンベア706を介して所定の製
品集積場所まで搬送される。なお、箱詰作業は、次の空
箱6に対して順次に行われる。すなわち、箱詰位置70
4への空箱6の供給、いずれか選択した分岐コンベア2
02から箱詰レーン2031への農産物Pを載せたフリ
イトレイ4の所定個数の送り込み、1段目のトレイパッ
ク(801〜803のいずれか)の箱6への嵌挿、一列
づつの農産物の取上げ・箱詰、緩衝シート804の嵌
挿、2段目のトレイパック(1段目と同じ)の嵌挿、農
産物の一列づつの取上げ・箱詰という一連の作業が行わ
れる。なおこの際、大きさLの農産物を箱詰めする場合
には、トレイパック803を使用して5個×4列の配列
パターンで箱詰を行うため、図6の左側から2番目のカ
ップ吊体2057も左端のカップ吊体2057と同様の
退避状態に退避させることが必要になり、また農産物の
詰め状態を千鳥状態としかつカップ吊体の隣接間隔変更
の程度も異なるが、本例の装置によれば、これらの変更
制御も、エアシリンダ装置20571を作動させるだけ
で左側から2番目のカップ吊体2057を退避させるこ
とができ、また配列パターンの変更についても一列毎に
エアシリンダ装置20542を作動させて吸着カップホ
ルダ2054を図6のY−Y方向に移動させ、かつパン
タグラフ機構20547の作動を調節するだけで極めて
簡単に行うことができる。図16は、以上の農産物の2
段積み箱詰・梱包の作業の一連を示したものであり、
(a)は空箱6に1段目のトレイパック(801〜80
3)を嵌挿する作業状態、(b)は該嵌挿した1段目ト
レイパック(801〜803)に農産物Pを箱詰する作
業状態、(c)は緩衝シート804を1段目に箱詰した
農産物Pの上に載せる作業状態、(d)は該緩衝シート
804の上に2段目のトレイパック(801〜803)
を嵌挿する作業状態、(e)は該嵌挿した2段目トレイ
パック(801〜803)に農産物Pを箱詰する作業状
態を示している。以上説明した本例は、配列パターン2
0玉(個)を2段に段積みする場合についてのものであ
るが、箱詰の配列パターンはこれらに限定されるもので
はない。更に、一台の作業ロボット205が受け持つ箱
詰の配列パターンの種類も図面と異なる一個又は複数と
することができ、例えば、4種類(18玉、20玉、2
4玉、28玉)とした場合には、トレイパック供給装置
8において4種類のトレイパック801〜804を積層
するように構成することで実施することができる。また
この配列パターンは、例えば図17に例示的に示したよ
うに、さまざまな箱詰個数、配列パターンとすることが
でき、しかもこれら図示したいずれの配列パターンにつ
いても、本例の図6に示した7個のカップ吊体を一列に
有する作業ロボット205は共通して使用できるという
極めて汎用性の高い装置となっている点で優れている。
また、上記例の説明においては、トレイパック供給装置
8の3台のパック受台821にそれぞれ別種類(凹所の
配列が異なる)のトレイパックを載せる例として説明し
たが、複数のパック受台に同じ種類のトレイパックを載
せるようにしてもよい。例えば3台のうちの2台又は3
台に同じ種類のトレイパックを載せるようにしてもよ
い。このようにすることで、箱詰め作業中に一つのリフ
ト台821上のトレイパックを使い切っても、他のパッ
ク受台に同じ種類のトレイパックが載っているので、パ
ックの補充までこれを取出す作業を中断するという問題
を招くこともない。更に、上記の例は、農産物を一列づ
つ箱詰めする動作を繰り返してマトリックス状あるいは
千鳥状等の配列に箱詰・梱包する場合として説明した
が、本発明はこのような作業ロボットを用いた一列づつ
の箱詰作業方式に限定されるものではなく、マトリック
ス状あるいは千鳥状等の配列に農産物を待機させて、一
括して箱詰作業する装置を用いることもできる。
置に設定した取出し位置に、トレイパック又は緩衝シー
トを選択して択一的に位置させることができるので、農
産物入りトレイパックを段積みして梱包する箱詰作業の
ためのトレイパック供給装置をコンパクトに構成するこ
とができる。そしてこのような構成を採用することによ
って選果場を空間的、平面的な有効利用することができ
る。更に複数台設置する箱詰装置の稼働率を平均化でき
て、限られたスペースでの効率のよい選別仕分処理が実
現できるという効果が奏される。また上記効果に加え
て、以下の効果を奏する。請求項1ないし3の発明によ
れば、一つの取出し位置に供給するトレイパックの切換
えを、迅速かつ円滑に、しかも容易に行うことができ
る。また請求項4,5のリフト手段を有する発明によれ
ば、トレイパック及び緩衝シートの取出し動作を、より
一層画一化した動作で行うことができ、これにより箱詰
の作業性をより向上することができる。請求項6の発明
によれば、トレイパック及び緩衝シートトの補充時期を
検出でき、トレイパックの不足による作業中断を招く虞
れがない。
装置を示した平面図。
別部の詳細を示した平面図。
示した斜視図。
インの一つを示した正面図。
列の球塊状の農産物を吸着吊持する状態を示した正面
図。
詳細を説明するための平面図。
む正面図。
昇降を説明する正面図。
ら一つのトレーパックを取上げた状態を示した正面図。
昇降を説明する正面図。
ら一枚のシートを取上げた状態を示した正面図。
の上段(2段目)のトレイパックに移載した状態を示し
た一部断面を含む正面図。
業手順を説明した図。
列パターンを示した図。
・・フリートレイ、5・・・バーコードリーダー、6・
・・梱包箱(段ボール箱)、7・・・段ボール箱の供給
・排出装置 701・・・空箱搬送コンベア 702・・・プッシャー 703・・・空箱降下装置 704・・・箱詰位置 705・・・排出コンベア 706・・・製品搬送コンベア 8・・・トレイパックの供給装置 801〜803・・・トレイパック 804・・・緩衝シート 805・・・回転受台 806・・・支持枠 807・・・回転器 808・・・ギア 809・・・ギア 810・・・作業通路 820・・・垂直ネジ軸 821・・・パック受台 8211・・・ナット部材 822・・・シート受台 8221・・・ナット部材 823・・・天井板 824・・・昇降用モータ 825・・・ギア 826・・・ギア 827・・・切り離しガイド片 850・・・固定基台 860・・・残量検知センサー 861・・・上限検知センサー 862・・・物有り検知センサー 50・・・作業者 51・・・リターンコンベア 511・・・ピッチ付けスクリュー 52・・・搬送コンベア 521・・・桟 522・・・テーパーレール 53・・・トラッキング検出装置 54・・・撮像装置 55・・・バーコードリーダー 56・・・合流機構 561・・・乗り継ぎコンベア 562・・・傾斜レール 201・・・排出装置 2011・・・回転テーブル 2012・・・電磁吸着部 2013・・・励磁手段 2014,2015・・・励磁解除手段 202(2021,2022)・・・貯溜コンベア 2023・・・ストッパ機構 203・・・箱詰待機位置 2031・・・箱詰レーン 20311・・・ベルトコンベア 20312・・・ガイド壁 2034・・・ストッパ機構 204・・・トレイ送出装置 2041・・・送出コンベア 2042・・・エアシリンダ装置 2043・・・中継コンベア 2044・・・軸 205・・・箱詰装置(作業ロボット) 2051・・・本体 2052・・・根元リンク機構 2053・・・先端リンク機構 2054・・・吸着カップホルダ 20541・・・レール 20542・・・エアシリンダ装置 20543・・・ピストンロッド 20545・・・レール 20546・・・サーボモータ 20547・・・パンタグラフ機構 20548・・・通気管 2055・・・ブラケット 20551・・・ブラケット底部板 20552・・・ガイド 2056・・・固定カップ吊体 20561・・・エアシリンダ装置 20562・・・ピストンロッド 20563・・・吸着カップ 2057・・・移動カップ吊体 20571・・・エアシリンダ装置 20572・・・ピストンロッド 20573・・・吸着カップ 2058・・・通気管。
Claims (6)
- 【請求項1】 農産物を受け入れる複数の凹所が所定の
配列で形成されたトレイパックを積層して載せた少なく
とも一台のパック受台と、段積みした農産物入りトレイ
パックの段積み間に介挿する緩衝シートを積層して載せ
た少なくとも一台のシート受台と、前記受台に載った積
層物からトレイパック又は緩衝シートを一枚づつ取出す
ために設定された取出し位置にこれら複数の受台を択一
的に位置させる受台移動手段と、を備えたことを特徴と
する農産物の段積み梱包に用いるトレイパックの供給装
置。 - 【請求項2】 請求項1において、前記受台移動手段
は、複数の受台を垂直軸の周囲に配して旋回移動させる
ものであることを特徴とする農産物の段積み梱包に用い
るトレイパックの供給装置。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、パック受台は
複数であり、これらは農産物受け入れ凹所の配列が異な
るトレイパックを載せた受台の組合わせからなることを
特徴とする農産物の段積み梱包に用いるトレイパックの
供給装置。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
前記各受台は、積層したトレイパック群又は緩衝シート
群を昇降させるリフト手段を備えていることを特徴とす
る農産物の段積み梱包に用いるトレイパックの供給装
置。 - 【請求項5】 請求項4のリフト手段は、トレイパック
群又は緩衝シート群の最上位の一枚を、予め定めた取出
し高さ位置となるように昇降させるものであることを特
徴とする農産物の段積み梱包に用いるトレイパックの供
給装置。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
受台に載ったトレイパック又は緩衝シートの積層数を検
出する手段を有することを特徴とする農産物の段積み梱
包に用いるトレイパックの供給装置。
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---|---|---|---|
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JP18211297A JP3647212B2 (ja) | 1997-07-08 | 1997-07-08 | 農産物の段積み梱包に用いるトレイパックの供給装置 |
Publications (2)
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