JP3872906B2 - 農産物の選別包装装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、 農産物の選果場において、トマト、桃、梨、リンゴ等の農産物を選別して箱詰め包装し、出荷する農産物の選別包装装置に係わり、詳しくは、搬送コンベア等に連結されない受皿(トレイ)に農産物を載せて搬送しながら選別して包装する選別包装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
搬送コンベア等に連結されない受皿(所謂フリートレイ)に農産物を載せて搬送させながら選別する一般にフリートレイ式と呼ばれる選別包装装置は、以下のような特徴を有するものとして知られている。
【0003】
(1) 受皿が搬送コンベアから切り離されているので、搬送面の動き(走行回転状態等)に制約されずに農産物を該受皿に載せることができ、供給作業が容易であり作業性の点で優れている。
【0004】
(2) 農産物の供給作業と選別処理作業を切り離すことができるので、例えばこれらの作業時間帯を切り離して選別設備全体での効率的な作業員の配置を行うことができる。
【0005】
(3) 選別において行われる種々の工程(例えば供給工程、計測工程、仕分工程、包装工程等)の途中、あるいはこれらの工程間で、フリートレイの乗り移しができるので、各工程に適した構造の搬送コンベア等を採用することができ、フリートレイの合流,貯溜,整列,集合等を適切に行うことができ、また設備全体のレイアウト設計が自由に且つ容易に行える。
【0006】
(4) 搬送コンベア等を変更することなく、選別目的の農産物に適したフリートレイを採択して使用することができ、一般的なコンベアに連結されたバケットコンベアが特定の農産物用に専用化されていることに比べて汎用性が高い。
【0007】
これらのことから、フリートレイ式の農産物選別装置は近時多用される傾向にある。
【0008】
図11は、上記のフリートレイを受皿として用いて、機械詰め包装作業と手詰め包装作業を行うように構成した従来の農産物の選別包装装置の一例概要を示したものである。この図において、21は主搬送コンベア(選別コンベア)であり、農産物を載せたフリートレイ4を供給位置22、計測位置23、仕分排出位置24の順に搬送するように延設されている。25,25,25・・・・は上記主搬送コンベアの搬送方向に沿って横方向に分岐するように接続された分岐搬送コンベアであり、図11の下側に並設された六つの分岐搬送コンベア群は、それぞれその搬送先が機械詰め包装作業ロボット等の自動包装装置を配置した機械詰め包装ステージ26に連係され、その上の五つの分岐搬送コンベア群は、それぞれその搬送先が手詰め作業台を有する手詰め包装ステージ27に連係されている。このような構成を有するフリートレイ式の農産物の選別包装装置によれば、上述した(1)〜(4)の特徴を生かした農産物の選別・包装処理を行うことができる。具体的には、例えば、比較的分布率の高い仕分区分の農産物については機械詰め包装ステージ26を割り当てて自動包装を行い、分布率の低い仕分区分の農産物については手詰め包装ステージ27を割り当てて手詰め包装を行うようにして、比較的高価な包装作業ロボットを含む自動包装装置の設置数を抑制し、生産性の高い効率的な包装作業を実現しつつ設備費用節減の調和を図ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、本発明者が鋭意検討をしたところ、農産物の選別包装装置にフリートレイを用いた場合の特徴をより有効に発揮させるには、更に次のことに考慮すべきことを知見した。
【0010】
すなわち、第一に、フリートレイ式の選別包装装置では、使用後のフリートレイは供給位置に戻して再使用されるが、バケット式コンベアのバケット数に比べてトレイ総数は多く必要である。しかし、その総数をできるだけ少なくできれば、設備費の低減化や、選果場内設備の占有面積を小さくできるという利点が得られる。
【0011】
第二に、農産物選別包装の作業において対処すべき問題のなかには、品種(同じ種類の農産物における分類単位:例えば梨における豊水,幸水,新高等)、品目(農産物の種類の分類単位:例えば桃,梨,トマト,リンゴ等)、等級(秀,優,良,可等)、階級(2L,L,M,Sなどの大きさ等)などに影響されない共通の問題もあるが、上記品種等によって共通でなく個々特有の問題もある。例えば、ある種の品目,品種,等級について、農産物によっては一つ一つをフルーツキャップで包むことが求められる場合がある。そしてこれらの個々に求められる特有の問題に対処した作業形態を比較的自由に選択できなければ装置の汎用性を高めることは難しい。
【0012】
これらの知見に基づいて本発明はなされたものであり、その目的の一つは、使用中のトレイの数を少なくすること、具体的には、トレイを速やかに供給位置に戻せるようにし、包装待機の状態にあるトレイ数を少なくさせることを目的とする。
【0013】
また本発明の別の目的は、包装のために待機するトレイ数を少なくすることで待機位置として必要な面積(プール面積)の削減を図り、装置の小型化、設置面積の縮小化を図った選別包装装置を提供するところにある。
【0014】
本発明の他の目的は、自動包装の作業、手詰め包装の作業を選択することができ、更に農産物の品種などに応じて求められる特有の包装形態やこれに必要な包装作業の選択が容易で、装置の効率のよい運用を実現でき、汎用性の高い選別包装装置を提供するところにある。
【0015】
そして上記の各目的を達成することにより、省スペース化、自由度の高いレイアウトの実現、設備コストの削減を図った農産物の選別包装装置を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本願の上記目的は、上記特許請求の範囲における各請求項の発明により達成される。
【0017】
本願の請求項1の農産物の選別包装装置の発明は、搬送するための手段とは非連結の状態で搬送される農産物を載せるための受皿(以下「フリートレイ」という)と、農産物を載せた受皿を農産物の選別のために搬送する選別コンベアと、仕分区分判定済の農産物を載せた受皿が前記選別コンベアから所定の仕分区分別に仕分排出されるように該選別コンベアの搬送軌道に沿って複数配置された農産物仕分用の分岐搬送手段と、前記各分岐搬送手段の受皿搬送先に連係して設けられる農産物包装ステージと、前記各農産物包装ステージにおいて箱詰により空となった受皿を農産物供給部に返還する返還経路と、を備え、前記分岐搬送手段が連係する農産物包装ステージは、受皿上の農産物を機械手段により直接箱詰めする機械詰め包装ステージと、受皿上の農産物を移載手段により農産物搬送コンベアに移載し、該農産物搬送コンベアに移載した農産物を手詰作業用受台に搬送したのち作業者が箱詰めする手詰め包装ステージと、を含み、前記手詰包装ステージに連係する前記分岐搬送手段は、前記返還経路に連接され、複数の受皿を一列に整列して待機させる連接コンベアを前記農産物搬送コンベアと並設し、前記移載手段は、前記連接コンベアに一列に整列して待機している複数の受皿に載せられている農産物を一度に農産物搬送コンベアに移載することを特徴とする。
【0018】
上記の構成において「搬送するための手段」は、一般的には「主搬送コンベア」、「選別コンベア」等と称されるコンベア手段を用いて構成されるが、コンベアのみで構成されるものに限定するものではない。別コンベアは、通常は、農産物をフリートレイに供給する(載せる)位置から、分岐搬送手段が多数沿設されて仕分区分別に農産物を載せたフリートレイを所定の数分岐搬送手段に排出する排出位置に渡って、単一のコンベアによりあるいは複数のコンベアを連設して構成される。
【0019】
分岐搬送手段は、通常は、コンベア手段として構成されるので、以下この分岐搬送手段を「分岐搬送コンベア」と称する。この分岐搬送コンベアには、上記選別コンベアの搬送方向に沿って多数配置された排出装置により、フリートレイが農産物を載せたまま排出されるように選別コンベアに接続される。そしてこの分岐搬送コンベアは、種々の仕分区分のものを混在状態で搬送する一条の選別コンベアに対して複数設けられ、格外品などの場合を除いて、分岐搬送コンベアの下流端側は、機械詰め又は手詰めで包装する各包装ステージに接続される。ここで機械詰め包装ステージというのは、例えば、吸着カップを一列に吊持したアームを関節装置を介したリンク機構で三次元的に駆動させるロボット式の自動包装装置を箱詰用の機械手段として設置した作業ステージを例示することができる。また作業者による手詰め包装ステージというのは、箱詰めのための作業者を配置する作業ステージをいう。
【0020】
なお、分岐搬送コンベアの搬送方向は、選別コンベアに対して直角な横方向に接続するのが一般的であるが、直角であることが必要なものではない。
【0021】
上記フリートレイは、選別コンベアや分岐搬送手段に拘束されずに乗り移りが自由である農産物担持用のフリートレイをいい、通常は平面円形の剛性プラスチック製の台の上に農産物を載せるための受座を備えたものが用いられるが、本発明の目的に使用できるものであれば形状,構造等は特に限定されない。
【0022】
本発明の特徴の一つは、上記の構成において、手詰め包装ステージに手詰作業用受台を設け、受皿上の農産物を移載手段により農産物搬送コンベアに移載し、該農産物搬送コンベアに移載した農産物を手詰作業用受台に搬送するところにあり、移載手段は前記返還経路に連接され、複数のフリートレイを一列に整列して待機させる連接コンベアに対して並設されている農産物搬送コンベアに複数の農産物を一度に移載する。
【0023】
この移載手段を設けた理由は、一つには、フリートレイの大きな役割は仕分け排出の処理が終わった段階で概ねはたされていること、二つには、フリートレイの迅速な回収と、手詰め作業の容易化のためには、フリートレイと農産物を切り離すのが都合がよいこと、にある。
【0024】
この発明によれば、例えば、包装方式が機械詰め,手詰めのいずれが適するかが仕分区分毎に異なる場合に、各々その適する方式の包装ステージに連係した各分岐搬送コンベアにフリートレイを排出させることができる。なお、処理量にもよるが、選別仕分する農産物がすべて機械詰めが適する場合には、自動包装装置を設置した機械詰め包装ステージにフリートレイを送り出すようにし、またすべて手詰めが適する場合には手詰め包装ステージにフリートレイを送り出すように連係させることもできる。そして、機械詰め,手詰めの包装ステージ部分を除けば、選別コンベアの設備は共用できるので、機械詰め専用あるいは手詰め専用の装置と比べて、汎用性が高い選別包装装置を提供できると共に、かかる装置を部品数が少なく設置容積も節減して安価に提供できる。
【0025】
また、機械詰め作業を行う包装ステージでは、農産物の各仕分区分の分布率の大小にかかわらず、包装一単位づつの数が溜るまで、分岐搬送コンベア途中のプール部(貯溜部)や包装待機位置に貯留する場合が多い。しかしこのようにすると、特に分布率の小さい仕分区分では、所定数が溜るまで農産物(したがってこれを載せたフリートレイ)をためておく必要があり、このように溜められたフリートレイを次の農産物を載せるために供給位置に迅速にリターンさせることができず、使用中のフリートレイが多くなって、リターン再使用に利用するための回収率が小さくなるが、上記構成の本発明によれば、分布率の小さい仕分区分の農産物については、移載手段を利用して手詰作業用受台の上に移載させることができるので、移載後のフリートレイは、農産物の溜り具合とは無関係にリターンすることができ、回収率を高くして設備全体で使用するフリートレイ数を少なくするできる。
【0026】
更にまた、同じ品種の農産物であって、手詰め作業に不利があったり、無用なプール部面積が必要になる不具合を解消できる利点もある。つまり、包装対象の農産物のうちの比較的小さいもの(一般に「小玉」という)、特にフリートレイよりもかなり小さな農産物は、これをフリートレイに載せたままで集積させるとフリートレイの大きさで決まるピッチで広がって集積する。しかし、フリートレイから取り出して農産物単独に集積させれば、フリートレイがないので小玉の農産物はその径で密集して集積させることができる。
【0027】
その結果、一つには、フリートレイとは無関係に特に小玉農産物を密集して溜めることができるので、農産物プール部の面積を小さくすることができて設備の設置面積の縮小に有利であり、また、箱詰め包装しようとする所定数の農産物の集まった状態が、各農産物の隣接間隔が小さく密集しているので容易に取り上げる作業を行うことができる。これらのことは、フリートレイに載せたまま集積する選別包装装置では期待できないものである。
【0028】
なお本発明は、フリートレイ上から直接手詰めで箱詰めする包装ステージを一部に設けることを排除するものではなく、農産物が比較的大きく、できるだけ丁寧にかつ傷めることのないように取り扱うことが望まれる場合には、フリートレイ上から直接手作業で箱詰めする包装ステージを設けることも十分に意義がある。
【0029】
請求項2の発明は、上記請求項1の発明において、複数の農産物包装ステージのなかに、受皿上の農産物を機械手段により直接箱詰めするために準備された機械詰め作業部位と、受皿上から手詰作業用受台に農産物を移載したのち作業者が箱詰めするために準備された手詰め作業部位の双方の機能を併有する包装ステージを少なくとも一つ含むことを特徴とする
【0030】
この発明によれば、一つの包装ステージにおいて、箱詰め作業部位と手詰め作業部位のいずれかを選択して使用することができ、包装作業の選択の幅が広がり、効率的な農産物の包装を行うことができる。
【0031】
請求項の発明は、上記発明において、前記包装ステージには、前記機械詰め包装ステージと前記手詰め包装ステージの外に、受箱を備えた包装ステージを有し、前記分岐搬送手段は、該受箱に農産物を送り込む送込コンベアを有し、かつ該分岐搬送手段上の受皿から該送込コンベアに農産物を移載する移載手段を設けたことを特徴とする。
【0032】
この発明によれば、格外品あるいは加工品として処理する農産物のために、高価な作業ロボット等の自動包装装置や、人手を介する必要がないので、設備コスト、ランニングコストを低減できる。また手詰め作業が求められる農産物についてだけ、作業員を適切似配置して従事させることができて、作業者の負担を軽減できることや、作業効率を向上させることができる。
【0033】
請求項の発明は、上記発明において、前記分岐搬送手段は、前記選別コンベアから仕分排出される受皿を一条一列に搬送する整列コンベアにより構成されていることを特徴とし、請求項の発明では、前記分岐搬送手段は、前記選別コンベアから仕分排出される受皿を一条一列に搬送する整列コンベアの複数条が並列して構成されていることを特徴とする。
【0034】
上記の整列コンベアは、通常はフリートレイの搬送を停止、停止解除の切換制御が行われるストッパ手段と組み合わせることで、フリートレイを整列状態で貯溜・待機させる整列・貯溜コンベアとして好ましく構成できる。
【0035】
この発明によれば、例えば、箱詰め包装の一単位の農産物が溜まるまでフリートレイの搬送を所定位置で停止させ、一単位が溜った状態でまとめて包装ステージに送り出すようにすれば、包装ステージにおける作業を効率的に行うことができる。特に整列コンベアを複数条並列して設けて、これを上記ストッパ手段と組み合わせて整列・貯溜コンベアとして機械詰め包装する自動包装装置に連係させた場合には、該自動包装装置を間断なく効率的に稼動させることが可能となり、設備全体の効率の高い運用が実現される。
【0036】
なお、一つの分岐搬送コンベアに連係する包装ステージ(機械詰め,手詰め)の処理能力をできるだけ効率的よく発揮させるためには、一つの包装ステージで異なる仕分区分の農産物の箱詰包装を行うこともできる。
【0037】
請求項の発明は、上記請求項の発明において、複数条の整列コンベアから一つを選択して包装ステージに農産物を送り出す送出元切換手段を設けたことを特徴とする。
【0038】
この発明によれば、複数条の整列コンベアから包装一単位づつ溜まった農産物を選んで包装ステージに送り出すタイミングを制御することができるので、特に上記した自動包装装置の効率的な運用に適した稼動を行わせることができる。
【0039】
請求項の発明は、上記請求項の発明において、複数条の整列コンベアを有する一つの分岐搬送コンベアが、機械詰め包装ステージと手詰め包装ステージのそれぞれに連係されるように設けられ、かつ該分岐搬送コンベアからのフリートレイ送り出しをこれら機械詰め包装ステージ又は手詰め包装ステージに切換える送出先切換手段が設けられていることを特徴とする。
【0040】
この発明によれば、一つの分岐搬送コンベアを構成する複数条の整列コンベアに、異なる仕分区分の農産物を排出する場合において、その一つの仕分区分の農産物は機械詰めが適しているが、他の仕分区分の農産物は手詰めが適しているときに、それぞれに適した包装方式の包装ステージに送出先を切換えてフリートレイを送り出すことができる。
【0041】
請求項の発明は、上記請求項7の発明において、分岐搬送コンベア(分岐搬送手段)に連係する機械詰め包装ステージと手詰め包装ステージは、搬送手段に近い側から順に、機械詰め包装ステージ次いで手詰め包装ステージを配置したことを特徴とする。
【0042】
この発明によれば、一つの分岐搬送コンベアを構成する例えば複数条の整列コンベアの搬送先に二つの包装ステージを順次に配置でき、複数条の整列コンベアの機幅と、箱詰装置等の機幅とを略同寸法にすれば、選別コンベアの搬送方向の軌道を延長せずに、空間的に無駄のないレイアウトが設計できる。
【0043】
請求項9の発明は、上記の各発明において、前記移載手段は、前記連接コンベアに一列に整列待機している農産物を載せた複数の受皿を枢軸の周りに所定角度回転することにより、一度に該複数の受皿を傾倒させて複数の農産物を前記農産物搬送コンベアに落下させて移載することを特徴とする。
【0047】
請求項10の発明は、上記いずれかの発明で、前記移載手段、農産物を吊持する吊持式移載手段であることを特徴とする。
【0048】
上記の吊持は、一般的には吸着カップを有する負圧吸引式(吸着式)の吊持手段が用いられるが、これに限定されるものではない。
【0049】
この発明によれば、特に傷みやすい農産物や、一つ一つを丁寧に扱う必要のある高価な農産物等を農産物搬送コンベアに移す作業を適切に行える
【0050】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面に示した実施形態に基づいて説明する。
【0051】
実施形態1
図1〜図6は、本発明よりなる農産物の選別包装装置を説明するためのものであり、図1は選果場の一部(農産物選別のための計測〜箱詰に至る経路)を平面図で示したものである。この選別包装装置を含む設備は、大別して、農産物の供給・等階級選別部と、等階級選別判定された農産物を各仕分区分の分岐搬送手段としての分岐搬送コンベアに排出する選別仕分部と、選別仕分けされた各仕分区分の分岐搬送コンベアから包装ステージの箱詰待機位置に送りだされた一群(本例では包装の一単位の数)の農産物を箱詰めする包装ステージの三つから構成されている。
【0052】
上記の農産物の供給・等階級選別部は、リターンコンベア51により戻された空のフリートレイ4を搬送コンベア52上で搬送させながら、作業者50がそのフリートレイに、農産物供給コンベア57上に供給された農産物を一つづつ載せるように作業するための場所である。なお、この作業の際に、例えば等級(秀,優,良など)を目視判別してフリートレイ4の位置を搬送コンベア52の搬送横方向の中央,右側,左側の所定位置に動かしてトラッキングでその等級を示し、トラッキング検出装置(光電センサ等:図示せず)で等級表示を検出した後、フリートレイ4を一列状に幅寄せして撮像装置54に通す。この撮像装置54は、カラーカメラやセンサカメラ等を用いて農産物の外観を撮像し、適宜の演算方法で各農産物の等級及び階級の計測結果から仕分区分を判定するためのものである。55はフリートレイ4に表示させた一つづつ異なる識別標識、例えばバーコードを読み取るバーコードリーダーである。
【0053】
これらの農産物の等級,階級及びフリートレイ4を特定する情報は、図示しないコンピュータに送られ、特定のフリートレイ4に載っている農産物が等階級のいずれの仕分区分に属するものかが記録され、この仕分区分情報は、一条一列でフリートレイ4を搬送する選別コンベア1から選別仕分部の分岐搬送手段の整列・貯溜コンベア202にフリートレイ4を排出するための情報として図1に示した排出装置201に送られる。なお、本例では各フリートレイ4の上に載っている農産物の仕分情報を、別途設置したコンピュータにおいて記録保存するようにしているが、これは例えばフリートレイの一つ一つにいわゆるICカードを搭載し、上記等級,階級等あるいはこれに基づく仕分区分の情報などをこのICカードに記録させて所定位置でこの情報をフリートレイから直接読出すことで仕分け排出の制御を行うようにしてもよい。
【0054】
以上のようにして等階級の仕分区分が判定された農産物を載せたフリートレイ4は、選別コンベア1により様々な仕分区分の農産物がランダムに混在して選別仕分部2に送られる。選別仕分部2では、農産物の供給・等階級選別部で仕分区分が判定された農産物を載せたフリートレイ4を、排出装置201によって該当する仕分区分のための分岐搬送手段に排出させるようになっている。
【0055】
なお図1に示した本例設備は、一つの分岐搬送手段が四条の整列・貯溜コンベア202(ただし手詰め作業部位B2の専用包装ステージ33と格外品専用排出ライン34は二条)によって構成されていて、これらが、機械詰め作業部位Aの包装ステージ31に連係接続されている群(図1の下側5列)、手詰め作業部位B1 の包装ステージ32に連係接続されてる群(図1の上から4,5列目)、手詰め作業部位B2の包装ステージ33に連係接続されている群(図1の上から2,3列目)、及び格外品を包装箱に落下排出させる作業部位Cの包装ステージ34に連係接続された一組の排出ライン(図1の上の1列目)を構成している。
【0056】
まず、機械詰め作業部位Aをもつ包装ステージ31に連係した分岐搬送手段について説明する。これは図2,図3に示され、選別コンベア1から排出装置201により排出されたフリートレイ4を整列して貯溜する四条の整列・貯溜コンベア202と、これら四条の整列・貯溜コンベア202から包装ステージ31にフリートレイ4を送り出す切換え型の連係切換装置71とを備えている。なお上記の排出装置201は、例えば特開平6−278848号公報で開示されている仕分け排出装置を用いて構成することができ、選別コンベア1に沿って設けられる。また本例では、一つの排出装置201で二条(二レーン)の整列・貯溜コンベア202にフリートレイ4を振り分ける機能をもつように構成されている。
【0057】
以上の構成により、例えば等階級の仕分区分が判定された農産物(例えば大きさの階級がLで等級が秀)は、その仕分区分(秀−L)に設定された整列・貯溜コンベア202を有する排出装置201の位置を通過する際に、コンピュータ等の制御手段(図示せず)からの指令により排出装置201の回転テーブル(図示せず)の電磁吸着部が励磁されてこれにフリートレイ4が吸着され、該回転テーブルの回転に従って選別コンベア1上から横方向に転向し排出される。そして、二つ設けた励磁解除手段のいずれかで電磁吸着部が励磁解除され、選別コンベア1から排出されたフリートレイ4は、回転テーブルから離れて二条並設された整列・貯溜コンベアの二つのレーンのいずれかに送り込まれる。
【0058】
なお、所定の排出装置201で特定の仕分区分の農産物を選別して該当する整列・貯溜コンベア202に排出する操作は、本例では次のように行われる。すなわち、選別コンベア1の上流に配置したバーコードリーダー5(図1参照)によりフリートレイの固有の標識(バーコード)を読み取ることでこの標識と一対一の関係にリンクして記録されている農産物の仕分区分を検出し、このバーコードリーダー5の配置位置から、該当する仕分区分の農産物の受入れが設定されている整列・貯溜コンベア202に対応する排出装置201までの移送距離(あるいは時間)を、エンコーダ装置などから上記選別コンベアの移動量と対応して出力されるパルス数に基づいて割り出し、該当するフリートレイ4がその装置を通過する際に該当する排出装置201を作動させる。例えば、大きさLで等級の秀の仕分区分(秀−L)の農産物Pを載せたフリートレイ4は、所定位置の排出装置201により二条の整列・貯溜コンベア202のいずれかに排出される。なお、排出装置201は、二条の整列・貯溜コンベア202に同じ仕分区分の農産物Pを排出するように設定することもできるし、異なる仕分区分の農産物を二条の整列・貯溜コンベアに分けて排出するように設定することもできる。このように、一つの分岐搬送手段は、同じ仕分区分の農産物を仕分選別するように用いられることができるが、四条の整列・貯溜コンベア202をいずれも異なる仕分区分用として用いることもでき、その選択は処理する農産物の仕分区分等により必要に応じて決定することができる。
【0059】
上記の各整列・貯溜コンベア202は、ベルトコンベアあるいはローラコンベアなどにより構成することができ、本例では、排出されたフリートレイ4はこれらの整列・貯溜コンベア202においてそれぞれ縦一条一列に整列されて下流側(搬送終端部側)に搬送されるようになっている。
【0060】
次に、図2,図3の構成をなす一つの分岐搬送手段が、機械詰め包装作業部位Aと連係する構成、及び該作業部位に対して四条の整列・貯溜コンベア202で集積されたフリートレイ4を切り換えて送り出すための機構について述べる。
【0061】
図2,図3に示した分岐搬送手段は、上述のように、各整列・貯溜コンベア202の二条のレーンが連係する排出装置201の二つからなる合計四条のレーンから構成されていて、機械詰め包装の作業部位Aを有する包装ステージ31に連係している。
【0062】
そして上記四条の整列・貯溜コンベア202は、本例では、違う仕分区分の農産物を集積するために準備されていて、集積された農産物を箱詰する包装ステージに送り出す際に、四条の整列・貯溜コンベア202のうちのどのコンベアから一群のフリートレイ4を送り出すかが決められる。送り出し元コンベアを決める制御はフリートレイ4の集積状態により決まるものであるので、以下これを「送り出し元切換制御」というものとする。
【0063】
以上のことを満足するために、本例においては、一つの分岐搬送手段を構成している四条の各整列・貯溜コンベア202の終端位置に、「送り出し元切換制御」のための第1の連係切換装置71が設けられている。本例のこの装置71は、フリートレイ4を停止させるためにコンベア202の搬送面上に出没するストッパ機構、例えばストッパ板とシリンダ装置等を組み合わせて構成されている。
【0064】
上記「送り出し元切換制御」機構を構成するストッパ機構(第1の連係切換装置71)は、通常はフリートレイ4の搬送を停止させるように作用し、図示しないセンサによって例えば集積されたフリートレイ数が所定の包装単位数(例えば後述の箱詰め作業で一箱に詰められる個数)が集積したことが検出されると、後段の箱詰め作業の進行状況に応じて図示しない制御手段からの指令に基づいて搬送を許す没入状態に切換えられて該所定数のフリートレイ4を箱詰待機位置に送り出し、該所定個数の送り出した後、後続のフリートレイ4の送り出しを再び停止させるように、該ストッパ機構は搬送面上に突出した状態に復帰される。
【0065】
上記四条の整列・貯溜コンベア202のそれぞれの下流端は、本例では平面コ字状に第1軌道〜第3軌道が配列された中継コンベア8(81〜83)の第1軌道81に接続されていて、この中継コンベア8の第1軌道81は、上記四条の整列・貯溜コンベア202に直交する幅方向に延び、各条から送り出されたフリートレイ4を、機械詰め包装作業部位Aの箱詰待機位置833をなしかつ上記第1軌道81と平行している第3軌道83に、「コの字」の縦画部をなす第2軌道82を介して一群のフリートレイ4を送り込むようになっている。
【0066】
機械詰め包装ステージ31の機械詰め作業部位Aは、上記した第1の連係切換装置71の作動により所定の整列・貯溜コンベア202から送り出されたフリートレイ4を、農産物の箱詰待機位置833で停止させる。この箱詰待機位置833に関連して設けられている作業部位Aは、箱詰め作業を行う箱詰装置311、及びこれに関連する周辺装置によって構成されている。
【0067】
箱詰待機位置833上に送り込まれたフリートレイ4は、その先端に設けたストッパ機構312により停止されて箱詰待機状態とされる。なおこのストッパ機構312は、上記第1の連係切換装置71と同様に構成することができ、農産物の取上げ終了時点(あるいは取上げ後搬送に支障のなくなった時点)で搬送を許す状態に切換えられて空のフリートレイ4をリターンコンベア51に送り出し、所定個数を送り出した後、後続のフリートレイ4を再び停止させる状態に復帰される。リターンコンベア51の終端は図1で示した搬送コンベア52につながっている。
【0068】
また本例の包装作業部位Aでは、上述のように中継コンベア8がコ字形に形成された搬送路を構成することで、そのコ字形の内側空所に後述するトレイパック供給装置14を配設している。
【0069】
本例の機械詰め包装作業部位Aにおける箱詰作業は、自動箱詰装置311としての作業ロボットにより自動包装の作業で行われる。この自動箱詰装置311は、垂直多関節型のアーム機構を有する作業ロボット(以下「作業ロボット311」とする)として構成されており、上記箱詰待機位置833のコンベア上に一列に整列待機された所定個数のフリートレイ4の上から農産物Pを吊り上げ、トレイパックを嵌挿した包装箱6に一列づつ順次に詰めるように動作するものである。なお、大きさLの農産物Pを箱詰する場合には5個×4列(計20個)、大きさMの農産物Pを箱詰する場合には6個×4列(計24個)というように、農産物の階級(大きさ)によって詰める個数を変更する場合が普通であるため、この詰め個数が異なることに対応できるように、吊上手段である吸着カップによる吊り上げ個数を変更調整できるように設けることがよい。
【0070】
以上のようにして一箱分の農産物Pに相当するフリートレイ4が送り込まれた機械詰め作業部位Aでは、順次一列づつの箱詰作業が多関節型の作業ロボット311により行われる。
【0071】
すなわち、包装箱の供給・排出装置12により箱待機位置123に送り込まれた空の包装箱6に対して、まず作業ロボット311は、トレイパック供給装置14に積載されている18玉(個)用のトレーパック1401を吸着カップ3112で取上げるように、図3の実線で示した位置・姿勢に、図示しない駆動手段によりアーム機構3111を動作させる。この際トレーパック供給装置14の回転器1405は、該18玉(個)用のトレーパック1401を箱待機位置123に近接した状態(図3の状態)に位置させておくように動作する。そして取上げられたトレーパック1401は、作業ロボット311のアーム機構を図3の二点鎖線で示した位置・姿勢に移動させて箱待機位置123にある包装箱6に嵌挿させる。
【0072】
以上のようにして、箱待機位置123にトレーパック(上記状態では大きさM用のトレーパック1401)が嵌挿された包装箱6が待機し、箱詰待機位置833に農産物P入りのフリートレイ4が停止されている状態において、農産物Pをフリートレイ4から箱に移載する作業ロボット311による農産物の箱詰作業が開始される。
【0073】
すなわち、まず5個のカップ吊体3113を有するアーム機構3111は図3の二点鎖線で示した位置・姿勢に移動され、吸着カップ3112により一列5個の農産物Pを吸着し取上げる。なお、この取上げの際にフリートレイ4が一緒に浮き上がることはフリートレイ4の上面に係合するように固定して設けられたトレイ浮き上がり防止ノブ8311により阻止される(図2参照)。
【0074】
次に取上げられた農産物Pを吸着吊持する作業ロボット311は、アーム機構3111の姿勢を制御することによりカップ吊体を箱待機位置123に移動させ、またこの移動の途中で、一列のカップ吊体3113は、例えば隣接間隔調整機構であるパンタグラフ機構(図示せず)の作動により箱詰に適した状態に変更される。そして箱待機位置123の位置に移動し、包装箱6内に一列の農産物Pを嵌挿し、一列の箱詰め作業を終了する。一方、農産物Pが取上げた後の空のフリートレイ4は、ストッパ機構312が退避してリターンコンベア51へ送り出され、後続の農産物Pを載せたフリートレー4が箱詰待機位置833に移入されて、復帰したストッパ機構312により停止され、次列の箱詰のために待機される。そしてカップ吊体3113の隣接間隔を広げた状態に復帰した作業ロボット311により2列目の農産物P(この列は4個)の箱詰作業が行われる。なお、空トレイ4をリターンコンベア51に送出す際には、コンベアを高速運転させて速やかに排出させることが好ましい。
【0075】
以上の作業は、本例においては4列分繰り返して行われ、これにより一箱分の箱詰作業が終了し、作業終了の箱6は排出コンベア121から製品搬送コンベア122を介して所定の製品集積場所まで搬送される。
【0076】
以上は、包装ステージ31の機械詰め作業部位Aで行われる自動包装の作業である。
【0077】
一方、包装ステージ32,33では、手詰めの包装作業が行われるが、本例では、この手詰めの包装作業について二つの態様の作業を行うために、手詰め作業部位B1,B2を設けており、以下これらに付いて説明する。
【0078】
まず、図4の手詰め包装作業部位B1を有する包装ステージ32について説明すると、この包装ステージ32に連係する分岐搬送手段は、四条の整列・貯溜コンベア202を有し、かつその搬送終端位置に「送り出し元切換制御」のための第1の連係切換装置71が設けられている構成については、包装ステージ31に連係している分岐搬送手段と同じである。
【0079】
また、上記第1の連係切換装置71により選択された一群のフリートレイ4は同様のコ字状をなす中継コンベア8(81〜83)に送り出され、その第3軌道83の待機位置8331でストッパ機構(図示せず)により停止される。該ストッパ機構も、包装ステージ31のストッパ機構312と同じ構成のものとして設けられる。
【0080】
そしてこの包装ステージ32の特徴は、上記待機位置8331で待機されている一群のフリートレイ4上の農産物Pを負圧吸引式の吸着吊持移載機構901により手詰作業用受台910,911に移載して手詰め包装するように、手詰め作業部位B1が構成されているところにある。
【0081】
このための構成の詳細は図4に示されており、吸着吊持移載機構9は、吸着吊持機構901の下端に吸着カップ905を備えた複数個で一列のカップ吊体904を、固定フレーム902に設けたスライド機構903により吊持し、図4の実線で示した状態で上記第3軌道83の待機位置8331に整列して待機されている一列のフリートレイ4上の農産物を吸着吊持し、その後、該待機位置8331と平行に設けられている農産物搬送コンベア906,907のいずれかに、該吊持した一列の農産物を吊り下ろす(図4の二点鎖線参照)ことができるように設けられている。この例において吊り下ろし側の農産物搬送コンベアが二つ設けられているのは、異なる仕分区分の農産物を各々の仕分区分用の手詰作業用受台910又は911に送り込むためであり、これら二列の農産物搬送コンベア906,907は、それぞれL字形及び逆L字形に延設されて、各仕分区分用の手詰作業用受台910又は911に農産物を送り込みできるように接続されている。
【0082】
手詰作業用受台910又は911に送り込まれた農産物は、作業者により包装箱(図示せず)に手作業で箱詰めされる。
【0083】
このような手詰め作業部位B1での作業によれば、整列・貯溜コンベア202から送り出された一群のフリートレイ4は、箱詰め作業とは切り離して該フリートレイ4上から取り出して手詰作業用受台910,911に送り込むことができ、従って、空になったフリートレイ4を速やかに回収してリターンコンベア51を介して供給位置に戻すことができ、フリートレイの回収率を高めることができる。なお、フリートレイの回収率の向上のためには、吸着吊持移載機構901により一度に移載する農産物の個数はできるだけ少なくすることが好ましいが、該当する仕分区分に排出される農産物の分布率や集積の速度などを考慮して、一度に移載する農産物個数を決めることがよい。
【0084】
また、このような吸着吊持式の構成の移載機構を有する手詰め作業部位B1の包装作業によれば、農産物を傷める虞が少ないので、傷み易い農産物、比較的高価な農産物などの手詰め包装を好ましく行うことができる。また、手詰作業用受台910,911上の農産物は、フリートレイ4から切り離されているので、フリートレイの大きさに制約されることなく密集し、手詰め作業を行う際の作業性が向上するという利点も得られる。
【0085】
次に、図5,図6に示した手詰め包装作業部位B2を有する包装ステージ33について説明する。
【0086】
この作業部位B2における構成のうち、手詰作業用受台1030,1031の構成は上記包装ステージ32の手詰作業用受台910,911と実質的に同じであり、一つの分岐搬送手段に対して二つの仕分区分用の手詰作業用受台1030,1031が設けられている。
【0087】
そしてこの包装ステージ33に連係する分岐搬送手段は、二条の整列コンベア203を有し、かつその搬送終端側は180゜転向(Uターン)してリターンコンベア51に接続されていると共に、この転向軌道の途中に、傾倒式の移載機構10が設けられているという特徴的な構成を有している。
【0088】
上記の傾倒式移載機構10を有する分岐搬送手段の構成を説明すると、この分岐搬送手段においては、排出装置201から所定仕分区分の農産物を載せたフリートレイ4が排出された整列コンベア203は、180゜転向部204を介してリターンコンベア51に連続するように設けられた連接コンベア(図の例はコロコンベア)205の途中に当該傾倒式移載機構10が設けられ、該機構10で傾倒されたフリートレイ4から転がり落ちた農産物Pを、手詰作業用受台1030,1031に連なる農産物搬送コンベア1020,1021に移載する。なお、上記180゜転向部204は、本例では回転円盤2041と略半円状の内案内壁2042,外案内壁2043により構成されている。
【0089】
本例の傾倒式移載機構10は、コンベアが駆動式のコロコンベアとして形成されていると共に、その途中の所定位置に設けられたストッパー機構1001を備えている。なお上記ストッパー機構1001は、上述した連係切換装置71と同じ構成のものが利用できる。
【0090】
農産物搬送コンベア1020,1021及び上記傾倒式移載機構10は、上記連接コンベア205と並列するように配置され、上記傾倒式移載機構10の作動により傾倒したフリートレイ4の上から農産物Pを受け入れるのに適した構造に設けられる。すなわち、上記傾倒式移載機構10は、エアシリンダ装置1002により枢軸1003回りに所定角度回転可能に設けられた回転管1004から櫛歯状に多数延出されて、連接コンベア205のコロの隙間に埋没した状態から上方に抜き出た状態の間で上記回転ができるようにされたトレイ底部受け歯1005と、このトレイ受け歯1005の上側に所定間隔をあけて一体化され、トレイの上部両縁部と係合可能にトレイ搬送方向に沿って沿設されたトレイ上部受けレール1006とを備え、通常は、図6に実線で示した状態にあって、搬送されてくるフリートレイ4を、トレイ底部受け歯1005とトレイ上部受けレール1006の間に嵌挿するように受け入れると共に、ストッパ機構1001で停止させるようになっている。
【0091】
そして所定数のフリートレイ4が集積した時点で、上流側に配置した第2のストッパ機構1007により傾倒式移載機構10へのトレイの侵入を阻止した後、エアシリンダ装置1002を駆動させて図6の二点鎖線で示した傾倒状態に回転させる。これにより、フリートレイ4はトレイ底部受け歯1005とトレイ上部受けレール1006の間に保持したまま、農産物Pは手詰作業用受台1030(又は1031)に連なっている農産物搬送コンベア1020(又は1021)に移載することになる。なお、1008はこの傾倒時に農産物を円滑に農産物搬送コンベア1020(又は1021)に転がり落とすための案内板であり、上記回転管1004と一体化されている。
【0092】
以上のようにして農産物搬送コンベア1020(又は1021)に移載された農産物は、手詰作業用受台1030(又は1031)に移動され、上記包装ステージ32の場合と同様に、作業者手作業により箱詰め包装される。
【0093】
そして、この手詰め作業部位B2での作業によれば、整列コンベア203から傾倒式移載機構10に送り込まれた一群のフリートレイ4は、箱詰め作業には制約されないフリートレイ4上からの取り出し作業で手詰作業用受台1030,1031に送り込むことができ、従って、空になったフリートレイ4は速やかに回収してリターンコンベア51を介して供給位置に戻すことができるので、フリートレイの回収率を高めることができる。なお、傾倒式移載機構10により一度に移載する農産物の個数は上記包装ステージ32の場合と同様に該当仕分区分に排出される農産物の分布率や集積の速度などを考慮して決めることがよい。
【0094】
また、この包装ステージ33の手詰め作業部位B2の包装作業によれば、フリートレイの大きさに制約されることなく農産物Pが密集でき、手詰め作業を行う際の作業性が向上される。
【0095】
最後に、格外品(加工品等)を落下排出する包装ステージ34について説明する。
【0096】
この包装ステージ34のための分岐搬送手段は、包装ステージ33と同じ整列コンベア203、傾倒式移載機構10及び農産物搬送コンベア1020,1021により構成される。
【0097】
そして、この包装ステージ34における包装作業は、農産物搬送コンベア1020,1021の終端部を、包装ステージ33のように手詰作業用受台に連係していることに代え、包装箱あるいはコンテナ1040,1041等に自動的に直接落とし込むようになっている点で異なっている。
【0098】
このような構成の包装ステージ34によれば、格外品(加工品等)などの特に包装が必要ない農産物についての簡単かつ自動的な選別仕分け処理を行うことができ、また傾倒式移載機構10を用いるのでフリートレイ4を速やかに供給位置側に戻すことができる。
【0099】
以上説明したように、本例の各作業部位A,B1,B2,Cの作業、特にB1,B2,Cの作業よれば、整列コンベア203から送り出された一群のフリートレイ4は、箱詰め作業とは切り離して該フリートレイ4上から取り出し、手詰作業用受台上に送り込むことができるので、空になったフリートレイ4を速やかに回収してリターンコンベア51を介して供給位置に戻すことができてフリートレイの回収率を高めることができる。
【0100】
また、このような吸着吊持式の構成の移載機構を有する手詰め作業部位B1の包装作業によれば、農産物を傷める虞が少ないので、傷み易い農産物、比較的高価な農産物などの手詰め包装を好ましく行うことができる。また、作業部位B1,B2,Cの作業によれば、手詰作業用受台上の農産物はフリートレイ4から切り離されているのでフリートレイの大きさに制約されることなく密集し、手詰め作業を行う際の作業性が向上するという利点も得られる。
【0101】
実施形態2
図7に示される本例は、本発明の他の実施形態を示したものであり、次の特徴的な構成を有する包装ステージ35を、少なくとも一つの分岐搬送手段に連係して設けられているものである。
【0102】
すなわち、分岐搬送手段が、機械詰め作業部位Aと手詰め作業部位B2(又はB1:以下略)の二つを有する包装ステージ35と連係しており、また、この包装ステージ35に対して四条の貯溜・集積コンベア202で集積されたフリートレイ4を切り換えて送り出すための送り出し先切換機構を備えているという特徴がある。
【0103】
上記の四条の貯溜・集積コンベア202は、同じ仕分区分又は違う仕分区分の農産物を集積するために準備されるものであるが、集積された農産物を箱詰するステージに送り出す際には、貯溜・集積コンベア202のうちのどのコンベアから一群のフリートレイ4を送り出すかを決めることが必要であり、このために上記包装ステージ31と同様にストッパ機構としての第1の切換機構71が設けられている。またこの例では、送り出したフリートレイ4を機械詰め作業部位Aに送り出すのか、あるいは手詰め作業部位B2に送り出すのかが選択可能とされている。仕分区分によっては手詰め包装作業が適していたり、機械詰め包装作業が適していたりするからである。前者の送り出しコンベアを決める「送り出し元切換制御」は上述の通りフリートレイ4の集積状態により決まる。
【0104】
他方、後者の箱詰め態様を機械詰めとするか手詰めとするかの選択は、箱詰作業方式の選択であり、以下これを「送り出し先切換制御」というものとする。
【0105】
「送り出し元切換制御」のための第1の連係切換装置71は、上記図2,図3で説明した機構と同様に構成される。そして、この第1の連係切換装置71を介して各四条の貯溜・集積コンベア202の下流端から送り出されるフリートレイ4を受け入れるように連係されている中継コンベア8の途中には、機械詰め作業部位Aに該一群のフリートレイ4を送り出すか、又は手詰め作業部位B2に該一群のフリートレイ4を送り出すことを切り換える「送り出し先切換制御」のための第2の連係切換装置72が設けられる。
【0106】
すなわち本例では、平面コ字状に第1軌道〜第3軌道が配列された中継コンベア8の第1軌道81が、上記四条の貯溜・集積コンベア202に直交する幅方向に延びていて、各条から送り出されたフリートレイ4を、包装ステージ35(具体的には機械詰め作業部位Aあるいは手詰め作業部位B2)の箱詰待機位置834をなしかつ上記第1軌道81と平行している第3軌道831に、「コの字」の縦画部をなす第2軌道821を介して一群のフリートレイ4を送り込みできるように設けられている。また、この中継コンベア8の第2軌道の途中には、振分レバー装置が上記した第2の連係切換装置72として設けられ、図示しない制御手段からの指令に基づいて一群のフリートレイ4を機械詰め作業部位Aに送り込むかあるいは手詰め作業部位B2に送り込むかが切換え制御できるようにされている。更に、上記第1 軌道81は、手詰め作業部位B1の移載待機位置835をなし、かつ上記第1 軌道81と平行している第3軌道832に、上記第2 軌道821と隣接並設された第2軌道822を介して連接されている。図7の状態は、四条の貯溜・集積コンベア202から送り出した(秀−L)の農産物を載せた一群のフリートレイ4を手詰め作業部位B2に送り込んでいる状態を示している。
【0107】
なお、上記の第2の連係切換装置72を構成する振分レバー装置は、隣接並列された一対の中継コンベア8の第2軌道82(821,822)の片側軌道外に配置され、枢支軸721を中心としてレバー722が図示しないシリンダ装置等により、図7の実線で示した揺動位置と二点鎖線で示した軌道外への退避位置との間で揺動切換えされるように設けられていて、退避位置にあるときにはフリートレイ4を第2軌道821上で直進させて機械詰め作業部位Aの箱詰待機位置834にこれを送り込み、揺動位置にあるときにはフリートレイ4を手詰め側の第2軌道822に乗り移させて該手詰め作業部位B2の移載待機位置835にこれを送り込むようになっている。
【0108】
次に、機械詰め作業部位Aと手詰め作業部位B2とからなる本例の箱詰包装ステージ35の構成について説明する。
【0109】
本例の箱詰包装ステージ35のうちの機械詰め作業部位Aは、第2の連係切換え装置72を除いて、上記した実施形態1の包装ステージ31と同様に構成されている。すなわち、連係切換装置71の作動により所定の貯溜・集積コンベア202から送り出され、箱詰待機位置834まで搬送されたフリートレイ4は、箱詰め作業を行う箱詰装置311、及びこれに関連する周辺装置によって自動箱詰包装される。
【0110】
他方、第2の切換機構72の切換により第2軌道822を介して移載待機位置835に送り込まれたフリートレイ4は、図5,図6で説明した傾倒式移載機構10により、手詰作業用受台1032に農産物を移載し、空のフリートレイ4はリターンコンベア51を介して速やかに供給位置側に戻されるようになっている。
【0111】
本例の装置によれば、農産物の種類(品目,品種)や等階級の違いにより包装作業の形態として適するのが機械詰めと手詰めで異なっている場合において、一つの分岐搬送ラインにおいて送り出し先を切り換えることでより適した包装作業形態を採用することができ、しかも、包装ステージを除いた選別仕分けから整列・貯溜のための装置,機構を共用することができて、全体設備費の増大を抑えることができるという優れた利点が得られる。
【0112】
しかも本例の装置では、一般に分布率の低い農産物Pについて適用させる手詰め作業部位へのフリートレイの送り出しを移載機構を設けることによって渋滞なくスムースに行えるので、機械詰めによる自動箱詰包装の稼働状況に与える不具合を極めて少なくできる利点がある。
【0113】
また本例の構成によれば、選別コンベア1から横方向に分岐させた複数の分岐搬送ラインの延長方向に、機械詰め包装作業部位A、次いで手詰め包装作業部位B2を配置しているので、一つの分岐搬送ラインの幅をほとんど大きくすることがなく、したがって、選別コンベアの延設長さの増大を抑制できて、選果場の設備として設置面積を小さくできるという利点も得られる。
【0114】
なお本例における手詰め作業部位は、傾倒式の移載機構を用いた場合として示したが、これは吸着吊持式の移載機構を用いてもよいことは言うまでもない。
【0115】
実施形態3
図7に基づいて説明した実施形態2においては、中継コンベア8の第2軌道82を機械詰め作業部位Aに至る軌道821と手詰め作業部位B2に至る軌道822とを並設するように設けて、第2の連係切換装置72で一群のフリートレイ4をこれらに振り分けて送り込むようにした構成を採用しているのに対し、図8に示される本例は次の構成を有する点で相違している。なお、他の構成は実施形態2と同じである。
【0116】
すなわち本例では、中継コンベア8の第2軌道82及び第3軌道83は実施形態1の構成と同じに一条連接して設け、この第3軌道83に設定した機械詰めのための箱詰待機位置833にフリートレイ4を停止させるストッパー機構312を設けると共に、そのストッパー機構312のトレイ搬送下流をリターンコンベアに直接連続させるのではなく、第4軌道84を介して図5,図6で説明した傾倒式移載機構10を設けた第5軌道85を連接させているという特徴的な構成を採用している。また、上記第3軌道に設けたストッパー機構312と、傾倒式移載機構10のストッパー機構1001とを、機械詰め作業と手詰め作業の選択のために図示しないコンピュータ等の制御手段により所定の関係で関連制御することを特徴とする。第5軌道85の下流はリターンコンベア51に接続される。
【0117】
以上のストッパー機構312とストッパー機構1001の関連制御を具体的に説明すると、一群のフリートレイ4が機械詰め包装のために整列・貯留コンベア202から送り出した場合には、第3軌道のストッパー機構312を実施形態1,2で説明した手順で作動させることにより、箱詰待機位置833で一群のフリートレイ4を停止させて、作業ロボット311による自動箱詰包装を行わせる。そしてこれに関連して、第5軌道85に設置した傾倒式移載機構10のストッパー機構1001はフリートレイ4の搬送を停止させないように搬送面から埋没した状態に保持する。
【0118】
他方、一群のフリートレイ4を手詰め包装のために整列・貯留コンベア202から送り出した場合には、上記第3軌道のストッパー機構312はフリートレイ4の搬送を停止させないように搬送面から埋没した状態に保持し、かつ、第5軌道85の移載待機位置836に設置した傾倒式移載機構10及びストッパー機構1001を、フリートレイ4上の農産物Pを手詰作業用受台1032に移載するために実施形態2で説明した手順で作動させる。
【0119】
なお、以上の第1〜第5軌道上でフリートレイ4をスムースに搬送させるため、本例ではこれらの軌道を図8に示したように逆S字状に連接させ、第5軌道85の終端はリターンコンベア51に連接している。
【0120】
以上のように構成され、作動される点で、本例は上記実施形態2とは異なる。そして本例によれば、中継コンベア8の第2軌道82を並設する構成が不要となること、特に第2の連係切換装置72(つまり「送り出し先切換制御」のための機械的な機構)を特別に設ける必要がないために、構成が簡素化しかつ部品数低減によるコスト低減に効果がある。
【0121】
なお、本例における手詰め作業部位に関連する移載機構として傾倒式移載機構を用いた場合を説明したが、実施形態2と同様に吸着吊持式の移載機構を用いてもよいのは当然である。また、複数条の整列・貯溜コンベア202と関連してコ字状の中継コンベアを用いることも、実施形態1,2との対比を考慮して代表的な例を示しているにすぎず、本願発明がとり得るさまざまな実施形態がこの例に限定されないことは当然である。
【0122】
実施形態4
図9,図10に示した本例は、機械詰め作業部位Aと手詰め作業部位B1を併有する包装ステージについての別の例を示したものである。
【0123】
この例の構成の特徴は、実施形態2のストッパー機構312によりフリートレイ4を停止させるように設定された箱詰待機位置833が、機械詰め包装作業部位Aのための位置であると共に同時に、手詰め作業のためにフリートレイ4上の農産物Pを手詰作業用受台913に移載させるためにフリートレイを待機させる位置(以下「移載待機位置」という)をなしているところにある。
【0124】
本例の構成は、実施形態1の図2,3で説明した機械詰め作業部位Aと対比すると分かりやすい。
【0125】
すなわち、四条の整列・貯溜コンベアから、平面コ字状の中継コンベア8により箱詰待機位置833に一群のフリートレイ4を送り出し、ストッパー機構312で停止させること、及び農産物Pを取り出した後の該フリートレイ4は、速やかにリターンコンベア51に送り出して、供給位置での再利用に供するという構成については実施形態1と共通している。
【0126】
しかし、上記の中継コンベア8の第3軌道83に設けた箱詰待機位置833の役割、および、この第3軌道83の両側のうちの片側(コ字状の中継コンベアの内側)には機械詰め作業部位Aのための箱待機位置1231を配置し、かつ反対側(コ字状の外側)に手詰作業用受台913を配置し、したがって箱詰待機位置833として用いられる場合と、移載待機位置として用いられる場合の二つがある点で実施形態1と異なっている。
【0127】
なお、本例においては、箱詰め及び移載のための吸着吊持式移載機構90は、実施形態1の型の機構(図4に示した吸着吊持式機構9)に準じて構成した。すなわちこの吸着吊持式移載機構90は、吸着吊持式機構9010の下端に吸着カップ9015を備えた複数個で一列のカップ吊体9014を、左右一対の平行な固定ガイドレール9012上を移動するように設けたスライダー9013対に渡るように架設した角軸状の移動桁9019により吊持し、上記第3軌道83の箱詰待機位置(同時に移載待機位置でもある)833に整列して待機されている一列のフリートレイ4上の農産物を吸着吊持するように設けた。90191は、複数個のカップ吊体9014を一列に吊り支持する吊体ヘッド、90192はこの吊体ヘッド90191と一体をなしていてかつ上記角軸状の移動桁9019に軸方向の移動が可能に滑合嵌合された吊体ヘッドスライダーである。なお、この吊体ヘッドスライダー90191および上記スライダー9013は、パルスモータ等を用いた図示しない移動駆動手段により必要時に設定された位置に移動されることができるようになっている。
【0128】
以上の構成の吸着吊持式移載機構90により、箱詰待機位置833に停止されたフリートレイ4上の一群の農産物Pは吸着カップ9015により吊持され、機械詰めの際には箱待機位置1231に待機されている包装箱6内に吊り下ろして嵌挿され、手詰めの際には、手詰作業用受台913に該吊持した一列の農産物を吊り下ろす。
【0129】
このように構成された本例の装置によれば、一つの分岐搬送手段に連係した包装ステージが、機械詰め包装作業と手詰め包装作業を選択できるようにする場合において、農産物の箱詰めあるいは移載のための位置を共通に利用(使用)でき、また移載機構を共通に利用(使用)できるという利点が得られる。
【0130】
なお、フリートレイを待機させる共通の位置が、一つの場合には機械詰め作業部位Aの箱詰待機位置であり、他の場合には手詰め作業部位の移載待機位置であるようにした本例の装置において、手詰め作業部位に関連して設けられる移載機構が吸着吊持式に限定されるものではなく、手詰め作業部位B2の傾倒式の移載機構とすることもできる。
【0131】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果が奏される。
【0132】
▲1▼: 使用中のフリートレイ(受皿)の数を少なくする回収率の向上ができ、ひいては装置全体で必要とするフリートレイ数を低減できる。
【0133】
▲2▼: 包装前段階で待機するフリートレイ数を少なくできるので、待機位置として必要な面積の削減を図って、装置の小型化、装置の設置面積を減少できる。
【0134】
▲3▼: 自動包装の作業、手詰め包装の作業を選択することができ、更に農産物の品種などに応じて求められる特有の包装形態やこれに必要な包装作業を選択することができて、適正な作業の選択や装置運用の効率化を実現できる。
【0135】
▲4▼: 上記の▲1▼〜▲3▼の達成により、省スペース化、自由度の高いレイアウトの実現、設備コストの削減ができ、汎用性の高い装置を提供できる。
【0136】
以上の効果に加えて、各請求項の発明により更に以下の効果が奏される。
【0137】
請求項の発明によれば、手詰めと自動機械詰めの作業を容易に選択でき、しかもこれを実現するのに必要な設備,装置類や付属設備の多くはこれらの各作業に直接関係する部分を除いてほとんどが共用でき、設備設置時の負担を大きく軽減しながら、簡易でかつ容易な運用で、各農産物の包装に最も適した作業形態を選択することができるという効果が得られる。
【0138】
また、手詰めと自動機械詰めの作業を様々に選択することができ、様々な品目,品種、あるいは仕分区分により異なる包装作業が求められる選別包装装置用としても極めて有効であり、上記のことを通じて、装置設置面積の有効利用、省スペース化を実現し、またレイアウトの自由度を高めた汎用性の高い装置として量産できるという利点も得られる。
【0139】
更に、包装方式が機械詰め,手詰めのいずれが適するかが仕分区分毎に異なる場合に、各々その適する方式の包装ステージに連係した各分岐搬送コンベアにフリートレイを排出させることができる。なお、処理量にもよるが、選別仕分する農産物がすべて機械詰めが適する場合には、自動包装装置を設置した機械詰め包装ステージにフリートレイを送り出すようにし、またすべて手詰めが適する場合には手詰め包装ステージにフリートレイを送り出すように連係させることもできる。そして、機械詰め,手詰めの包装ステージ部分を除けば、選別コンベアの設備は共用できるので、機械詰め専用あるいは手詰め専用の装置と比べて、汎用性が高い選別包装装置を提供できると共に、かかる装置を部品数が少なく設置容積も節減して安価に提供できる。
【0140】
また、機械詰め作業を行う包装ステージでは、農産物の各仕分区分の分布率の大小にかかわらず、包装一単位づつの数が溜るまで、分岐搬送コンベア途中のプール部(貯溜部)や包装待機位置に貯留する場合が多く、このためにリターン再使用のための回収率が小さくなるが、本発明によれば、分布率の小さい仕分区分の農産物については、移載手段を利用して手詰作業用受台の上に移載させることができるので、移載後のフリートレイは、農産物の溜り具合とは無関係にリターンすることができ、回収率を高くして設備全体で使用するフリートレイ数を少なくできる。更にまた、同じ品種の農産物であって、比較的小さい小玉の農産物をフリートレイと切り離して集積させることができるので、小玉農産物を密集して集積させることができ、その結果、農産物プール部の面積を小さくできて有利であり、また小さく密集している農産物の取り上げ作業が容易となる。
【0141】
請求項の発明によれば、一つの包装ステージにおいて、箱詰め作業部位と手詰め作業部位のいずれかを選択して使用することができ、包装作業の選択の幅が広がり、効率的な農産物の包装を行うことができる。
【0142】
請求項の発明によれば、格外品あるいは加工品として処理する農産物は、高価な作業ロボット等の自動包装装置や人手を介することなくコンテナ等に集めることができるので、設備コスト、ランニングコストを低減でき、また作業者の負担を軽減できることや、作業効率を向上させることができる。
【0143】
請求項の発明によれば、農産物が包装一単位分集積した状態で包装ステージに送り出すことで、包装ステージにおける作業を効率的に行うことができる。特に整列コンベアを複数条並列して設けて機械詰め包装する自動包装装置に連係させた場合には、該自動包装装置を間断なく効率的に稼動させることが可能となり、設備全体の効率の高い運用が実現される。
【0144】
請求項の発明によれば、複数条の整列コンベアから包装一単位づつ溜まった農産物を選んで包装ステージに送り出すタイミングを制御することができるので、特に上記した自動包装装置の効率的な運用に適した稼動を行わせることができる。
【0145】
請求項の発明によれば、一つの分岐搬送コンベアを構成する複数条の整列コンベアに、異なる仕分区分の農産物を排出する場合において、その一つの仕分区分の農産物は機械詰めが適しているが、他の仕分区分の農産物は手詰めが適しているときに、それぞれに適した包装方式の包装ステージに送出先を切換えてフリートレイを送り出すことができる。
【0146】
請求項の発明によれば、一つの分岐搬送コンベアを構成する例えば複数条の整列コンベアの搬送先に二つの包装ステージを順次に配置でき、複数条の整列コンベアの機幅と、箱詰装置等の機幅とを略同寸法にすれば、選別コンベアの搬送方向の軌道を延長せずに、空間的に無駄のないレイアウトが設計できる。
【0147】
請求項9の発明によれば、簡単な構成の装置、機構を用いてフリートレイ上の農産物を農産物搬送用コンベアに移載させることができる。
【0148】
請求項10の発明によれば、特に傷みやすい農産物や、一つ一つを丁寧に扱う必要のある高価な農産物等を農産物搬送コンベアに移す作業を適切に行える
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の農産物選別包装装置の全体概要を示した平面図。
【図2】図1の機械詰め作業部位Aを有する自動包装装置の包装ステージとこれに連係した分岐搬送手段を示した正面図。
【図3】図2の自動包装装置の概要を説明するための一部平面図。
【図4】図1の手詰め作業部位B1に関連して設けられる吸着吊持式の移載装置を示した正面図。
【図5】図1の手詰め作業部位Bに関連して設けられる傾倒式移載装置の平面図。
【図6】図5の傾倒式移載装置の縦断面図。
【図7】本発明の実施形態2の農産物選別包装装置の機械詰め及び手詰の両作業部位を併有する包装ステージとこれに連係した分岐搬送手段を示した平面図。
【図8】本発明の実施形態3の農産物選別包装装置の機械詰め及び手詰の両作業部位を併有する包装ステージとこれに連係した分岐搬送手段を示した平面図。
【図9】本発明の実施形態4の農産物選別包装装置の機械詰め及び手詰の両作業部位を併有する包装ステージとこれに連係した分岐搬送手段を示した平面図。
【図10】図9の概要を示した正面図。
【図11】従来の農産物選別包装装置の全体概要を示した平面図。
【符号の説明】
1・・・選別コンベア
2・・・選別仕分部
21・・・主搬送コンベア
22・・・供給位置
23・・・計測位置
24・・・仕分排出位置
25・・・分岐搬送コンベア
26・・・機械詰め包装ステージ
27・・・手詰め包装ステージ
201・・・排出装置
202・・・整列・貯溜コンベア
203・・・整列コンベア
204・・・180゜転向部
2041・・・回転円盤
2042・・・内案内壁
2043・・・外案内壁
205・・・連接コンベア
31・・・機械詰め包装ステージ
311・・・作業ロボット
3111・・・アーム機構
3112・・・吸着カップ
3113・・・カップ吊体
312・・・ストッパ機構
32・・・手詰め(B1)包装ステージ
33・・・手詰め(B2)包装ステージ
34・・・格外品排出ライン
35・・・(機械詰めA及び手詰めB2併有の)包装ステージ
4・・・フリートレイ
5・・・バーコードリーダー
6・・・包装箱(段ボール箱)
71・・・第1の連係切換装置
72・・・第2の連係切換装置
721・・・枢支軸
722・・・レバー
8・・・中継コンベア
81・・・第1軌道
82(821,822)・・・第2軌道
83(831,832)・・・第3軌道
8311・・・トレイ浮き上がり防止ノブ
833,834・・・箱詰待機位置
835,836・・・移載待機位置
8331・・・待機位置
84・・・第4軌道
85・・・第5軌道
9・・・吸着吊持移載機構
901・・・吸着吊持機構
902・・・固定フレーム
903・・・スライド機構
904・・・カップ吊体
905・・・吸着カップ
906・・・農産物搬送コンベア
907・・・農産物搬送コンベア
910・・・手詰作業用受台
911・・・手詰作業用受台
913・・・手詰作業用受台
10・・・傾倒式移載機構
1001・・・ストッパ機構
1002・・・エアシリンダ装置
1003・・・枢軸
1004・・・回転管
1005・・・トレイ底部受け歯
1006・・・トレイ上部受けレール
1007・・・ストッパ機構
1008・・・案内板
1020・・・農産物搬送コンベア
1021・・・農産物搬送コンベア
1030・・・手詰作業用受台
1031・・・手詰作業用受台
1032・・・手詰作業用受台
1040・・・コンテナ
1041・・・コンテナ
12・・・段ボール箱の供給・排出装置
121・・・排出コンベア
122・・・製品搬送コンベア
123・・・箱待機位置
14・・・トレイパック供給装置
1401・・・トレイパック
50・・・作業者
51・・・リターンコンベア
52・・・搬送コンベア
54・・・撮像装置
55・・・バーコードリーダー
57・・・農産物供給コンベア
90・・・吸着吊持式移載機構
9010・・・吸着吊持機構
9012・・・固定ガイドレール
9013・・・スライダー
9014・・・カップ吊体
9015・・・吸着カップ
9019・・・移動桁
90191・・・吊体ヘッド
90192・・・吊体ヘッドスライダー

Claims (10)

  1. 搬送するための手段とは非連結の状態で搬送される農産物を載せるための受皿と、
    農産物を載せた受皿を農産物の選別のために搬送する選別コンベアと、
    仕分区分判定済の農産物を載せた受皿が前記選別コンベアから所定の仕分区分別に仕分排出されるように該選別コンベアの搬送軌道に沿って複数配置された農産物仕分用の分岐搬送手段と、
    前記各分岐搬送手段の受皿搬送先に連係して設けられる農産物包装ステージと、
    前記各農産物包装ステージにおいて箱詰により空となった受皿を農産物供給部に返還する返還経路と、
    を備え、
    前記分岐搬送手段が連係する農産物包装ステージは、
    受皿上の農産物を機械手段により直接箱詰めする機械詰め包装ステージと、受皿上の農産物を移載手段により農産物搬送コンベアに移載し、該農産物搬送コンベアに移載した農産物を手詰作業用受台に搬送したのち作業者が箱詰めする手詰め包装ステージと、
    を含み、
    前記手詰め包装ステージに連係する前記分岐搬送手段は、前記返還経路に連接され、複数の受皿を一列に整列して待機させる連接コンベアを前記農産物搬送コンベアと並設し、
    前記移載手段は、前記連接コンベアに一列に整列して待機している複数の受皿に載せられている農産物を一度に農産物搬送コンベアに移載することを特徴とする農産物の選別包装装置。
  2. 請求項1において、複数の農産物包装ステージのなかに、受皿上の農産物を機械手段により直接箱詰めするために準備された機械詰め作業部位と、受皿上から手詰作業用受台に農産物を移載したのち作業者が箱詰めするために準備された手詰め作業部位の双方の機能を併有する包装ステージを少なくとも一つ含むことを特徴とする農産物の選別包装装置。
  3. 請求項1又は2において、前記包装ステージには、前記機械詰め包装ステージと前記手詰め包装ステージの外に、受箱を備えた包装ステージを有し、前記分岐搬送手段は、該受箱に農産物を送り込む送込コンベアを有し、かつ該分岐搬送手段上の受皿から該送込コンベアに農産物を移載する移載手段を設けたことを特徴とする農産物の選別包装装置。
  4. 請求項1ないし3において、前記分岐搬送手段は、前記選別コンベアから仕分排出される受皿を一条一列に搬送する整列コンベアにより構成されていることを特徴とする農産物の選別包装装置。
  5. 請求項1ないし3において、前記分岐搬送手段は、前記選別コンベアから仕分排出される受皿を一条一列に搬送する整列コンベアの複数条が並列して構成されていることを特徴とする農産物の選別包装装置。
  6. 請求項5において、前記分岐搬送手段は、複数条の整列コンベアから一つを選択して包装ステージに農産物を送り出す送出元切換手段を有することを特徴とする農産物の選別包装装置。
  7. 請求項5又は6において、前記分岐搬送手段は、前記機械詰め包装ステージと前記手詰め包装ステージのそれぞれに連係されるように設けられ、かつ該分岐搬送手段からの受皿送り出し先をこれら機械詰め包装ステージ又は手詰め包装ステージに切換える送出先切換手段を有することを特徴とする農産物の選別包装装置。
  8. 請求項5において、前記分岐搬送手段に連係する前記機械詰め包装ステージと前記手詰め包装ステージは、前記選別コンベアの搬送方向上流側から順に該機械詰め包装ステージ、次いで該手詰め包装ステージが配置されていることを特徴とする農産物の選別包装装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかにおいて、前記移載手段は、前記連接コンベアに一列に整列待機している農産物を載せた複数の受皿を枢軸の周りに所定角度回転 することにより、一度に該複数の受皿を傾倒させて複数の農産物を前記農産物搬送コンベアに落下させて移載することを特徴とする農産物の選別包装装置。
  10. 請求項1ないし8のいずれかにおいて、前記移載手段は、農産物を吊持する吊持式移載手段であることを特徴とする農産物の選別装置。
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