JPH08225664A - 芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミドを主成分とするフィルム - Google Patents
芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミドを主成分とするフィルムInfo
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- JPH08225664A JPH08225664A JP7316389A JP31638995A JPH08225664A JP H08225664 A JPH08225664 A JP H08225664A JP 7316389 A JP7316389 A JP 7316389A JP 31638995 A JP31638995 A JP 31638995A JP H08225664 A JPH08225664 A JP H08225664A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐熱性、走行性、加工性が良好であり、磁気
記録媒体に好適な芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリ
イミドを主成分とするフィルムを提供する。 【解決手段】 元素の周期表Ia族、IIa族、III a族
から選ばれる少なくとも一種の金属イオンが総濃度とし
て2ppm以上2000ppm以下含有されていること
を特徴とする芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミ
ドを主成分とするフィルム。
記録媒体に好適な芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリ
イミドを主成分とするフィルムを提供する。 【解決手段】 元素の周期表Ia族、IIa族、III a族
から選ばれる少なくとも一種の金属イオンが総濃度とし
て2ppm以上2000ppm以下含有されていること
を特徴とする芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミ
ドを主成分とするフィルム。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工性が良好で磁
気記録媒体に好適な芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポ
リイミドを主成分とするフィルムに関する。
気記録媒体に好適な芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポ
リイミドを主成分とするフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気記録媒体としては、ポリエス
テルフィルムに酸化物塗布型磁性層やメタル塗布型磁性
層を設けてなる磁気記録媒体が知られている。(例えば
特開昭61−26933号公報、特開昭60−6631
9号公報など)。また芳香族ポリアミドについては磁気
記録媒体への応用例が特開昭62−62424号公報に
示されている。
テルフィルムに酸化物塗布型磁性層やメタル塗布型磁性
層を設けてなる磁気記録媒体が知られている。(例えば
特開昭61−26933号公報、特開昭60−6631
9号公報など)。また芳香族ポリアミドについては磁気
記録媒体への応用例が特開昭62−62424号公報に
示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、記録時間の長時
間化の要請により、またコンピュータの外部メモリとし
て使用するため、薄膜で、過酷な条件での耐久性に優れ
た磁気記録媒体の要求が強くなってきている。
間化の要請により、またコンピュータの外部メモリとし
て使用するため、薄膜で、過酷な条件での耐久性に優れ
た磁気記録媒体の要求が強くなってきている。
【0004】そこで、従来用いられてきたポリエステル
フィルムベースから耐熱性に優れ、高剛性な芳香族ポリ
アミドあるいは芳香族ポリイミドベースからなる磁気記
録媒体が提案されてきた。本来これら有機化合物は絶縁
性であるので、摩擦によって表面に電荷を帯びやすく、
薄物化と相まってこれら静電気を原因とするフィルム相
互の密着や加工ロールあるいはテープヘッド、キャプス
タンロール等への巻きつきによってフィルム折れ等の損
傷が問題となる懸念があった。
フィルムベースから耐熱性に優れ、高剛性な芳香族ポリ
アミドあるいは芳香族ポリイミドベースからなる磁気記
録媒体が提案されてきた。本来これら有機化合物は絶縁
性であるので、摩擦によって表面に電荷を帯びやすく、
薄物化と相まってこれら静電気を原因とするフィルム相
互の密着や加工ロールあるいはテープヘッド、キャプス
タンロール等への巻きつきによってフィルム折れ等の損
傷が問題となる懸念があった。
【0005】従来用いられてきたポリエステルフィルム
では、剛性上の制約から薄物化が困難であることと、例
えばポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂
肪酸エステル、ソルビタン酸脂肪酸エステル等の有効な
制電剤がありこのような問題は生じなかったが、薄物化
がはかれる芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミド
フィルムはその製法上の制約から上記のような制電剤は
有効に働き得ない。また、芳香族ポリアミドあるいは芳
香族ポリイミドは吸湿性を有するが、膨潤による寸法変
動は磁気記録媒体としての信頼性を損なうこととなっ
て、より吸湿性の低減された芳香族ポリアミドあるいは
芳香族ポリイミドフィルムが求められている。この動き
は益々該フィルムの帯電を助長する結果となっている。
帯電したフィルムは加工上あるいは使用上フィルム相互
の密着やあるいは接触する部材への巻き付き等で歩留ま
りあるいは製品としての機能を損なう結果となる。ま
た、帯電を避けるためには加工速度を上げ得ず経済的損
失も大きい。
では、剛性上の制約から薄物化が困難であることと、例
えばポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂
肪酸エステル、ソルビタン酸脂肪酸エステル等の有効な
制電剤がありこのような問題は生じなかったが、薄物化
がはかれる芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミド
フィルムはその製法上の制約から上記のような制電剤は
有効に働き得ない。また、芳香族ポリアミドあるいは芳
香族ポリイミドは吸湿性を有するが、膨潤による寸法変
動は磁気記録媒体としての信頼性を損なうこととなっ
て、より吸湿性の低減された芳香族ポリアミドあるいは
芳香族ポリイミドフィルムが求められている。この動き
は益々該フィルムの帯電を助長する結果となっている。
帯電したフィルムは加工上あるいは使用上フィルム相互
の密着やあるいは接触する部材への巻き付き等で歩留ま
りあるいは製品としての機能を損なう結果となる。ま
た、帯電を避けるためには加工速度を上げ得ず経済的損
失も大きい。
【0006】これらは、用途として磁気記録媒体のみな
らず芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミドフィル
ムをベースとして用いようとするとき普遍的な問題とな
る。
らず芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミドフィル
ムをベースとして用いようとするとき普遍的な問題とな
る。
【0007】そこで、本発明者らはかかる点に鑑み鋭意
検討を行って本発明に至った。
検討を行って本発明に至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、元素の周期表
Ia族、IIa族、III a族から選ばれる少なくとも一種
の金属イオン(以下軽金属イオンという)が総濃度とし
て2ppm以上2000ppm以下含有されていること
を特徴とする芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミ
ドを主成分とするフィルムである。
Ia族、IIa族、III a族から選ばれる少なくとも一種
の金属イオン(以下軽金属イオンという)が総濃度とし
て2ppm以上2000ppm以下含有されていること
を特徴とする芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミ
ドを主成分とするフィルムである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の芳香族ポリアミドとは、
次の一般式(I)および/または一般式(II)で表され
る繰り返し単位を50モル%以上含むものが好ましく、
70モル%以上からなるものがより好ましい。
次の一般式(I)および/または一般式(II)で表され
る繰り返し単位を50モル%以上含むものが好ましく、
70モル%以上からなるものがより好ましい。
【0010】一般式(I)
【化1】 一般式(II)
【化2】 ここで、Ar1 、Ar2 、Ar3 は例えば、
【化3】 などが挙げられ、X、Yは−O−,−CH2 −,−CO
−,−SO2 −、−S−,−C(CH3 )2 −等から選
ばれるが、これに限定されるものではない。更にこれら
の芳香環上の水素原子の一部が、ハロゲン基(特に塩
素)、ニトロ基、C1 〜C3 のアルキル基(特にメチル
基)、C1 〜C3 のアルコキシ基などの置換基で置換さ
れているものも含み、また、重合体を構成するアミド結
合中の水素が他の置換基によって置換されているものも
含む。
−,−SO2 −、−S−,−C(CH3 )2 −等から選
ばれるが、これに限定されるものではない。更にこれら
の芳香環上の水素原子の一部が、ハロゲン基(特に塩
素)、ニトロ基、C1 〜C3 のアルキル基(特にメチル
基)、C1 〜C3 のアルコキシ基などの置換基で置換さ
れているものも含み、また、重合体を構成するアミド結
合中の水素が他の置換基によって置換されているものも
含む。
【0011】特性面からは上記の芳香環がパラ位で結合
されたものが、全芳香環の50%以上、好ましくは75
%以上を占める重合体が、フィルムの剛性が高く耐熱性
も良好となるため好ましい。また芳香環上の水素原子の
一部がハロゲン基(特に塩素)で置換された芳香環が全
体の30%以上であると耐湿性が向上し、吸湿による寸
法変化、剛性低下などの特性が改善されるために好まし
い。
されたものが、全芳香環の50%以上、好ましくは75
%以上を占める重合体が、フィルムの剛性が高く耐熱性
も良好となるため好ましい。また芳香環上の水素原子の
一部がハロゲン基(特に塩素)で置換された芳香環が全
体の30%以上であると耐湿性が向上し、吸湿による寸
法変化、剛性低下などの特性が改善されるために好まし
い。
【0012】本発明の芳香族ポリアミドは、一般式
(I)および/または一般式(II)で表される繰り返し
単位を50モル%以上含むものであって、50モル%未
満は他の繰り返し単位が共重合、またはブレンドされて
いても差し支えない。
(I)および/または一般式(II)で表される繰り返し
単位を50モル%以上含むものであって、50モル%未
満は他の繰り返し単位が共重合、またはブレンドされて
いても差し支えない。
【0013】本発明における芳香族ポリイミドとは、重
合体の繰り返し単位の中に芳香環とイミド環を1つ以上
含むものであり、一般式(III )および/または一般式
(IV)で示される繰り返し単位を50モル%以上含むも
のが好ましく、より好ましくは70モル%以上である。
合体の繰り返し単位の中に芳香環とイミド環を1つ以上
含むものであり、一般式(III )および/または一般式
(IV)で示される繰り返し単位を50モル%以上含むも
のが好ましく、より好ましくは70モル%以上である。
【0014】一般式(III )
【化4】 一般式(IV)
【化5】 ここでAr4 、Ar6 は少なくとも1個の芳香環を含
み、イミド環を形成する2つのカルボニル基は芳香環上
の隣接する炭素原子に結合している。このAr4 は、芳
香族テトラカルボン酸あるいはこの無水物に由来する。
代表例としては次の様なものが挙げられる。
み、イミド環を形成する2つのカルボニル基は芳香環上
の隣接する炭素原子に結合している。このAr4 は、芳
香族テトラカルボン酸あるいはこの無水物に由来する。
代表例としては次の様なものが挙げられる。
【0015】
【化6】 ここでZは−O−,−CH2 −,−CO−,−SO
2 −、−S−,−C(CH3 )2 −等から選ばれるが、
これに限定されるものではない。
2 −、−S−,−C(CH3 )2 −等から選ばれるが、
これに限定されるものではない。
【0016】また、Ar6 は無水カルボン酸あるいはこ
のハライドに由来する。Ar5 、Ar7 は例えば
のハライドに由来する。Ar5 、Ar7 は例えば
【化7】 などが挙げられ、X、Yは−O−,−CH2 −,−CO
−,−SO2 −、−S−,−C(CH3 )2 −等から選
ばれるが、これに限定されるものではない。更にこれら
の芳香環上の水素原子の一部が、ハロゲン基(特に塩
素)、ニトロ基、C1 〜C3 のアルキル基(特にメチル
基)、C1 〜C3 のアルコキシ基などの置換基で置換さ
れているものも含み、また、重合体を構成するアミド結
合中の水素が他の置換基によって置換されているものも
含む。
−,−SO2 −、−S−,−C(CH3 )2 −等から選
ばれるが、これに限定されるものではない。更にこれら
の芳香環上の水素原子の一部が、ハロゲン基(特に塩
素)、ニトロ基、C1 〜C3 のアルキル基(特にメチル
基)、C1 〜C3 のアルコキシ基などの置換基で置換さ
れているものも含み、また、重合体を構成するアミド結
合中の水素が他の置換基によって置換されているものも
含む。
【0017】本発明の芳香族ポリイミドは、一般式(II
I )および/または一般式(IV)で表される繰り返し単
位を50モル%以上含むものであって、50モル%未満
は他の繰り返し単位が共重合、またはブレンドされてい
ても差し支えない。
I )および/または一般式(IV)で表される繰り返し単
位を50モル%以上含むものであって、50モル%未満
は他の繰り返し単位が共重合、またはブレンドされてい
ても差し支えない。
【0018】本発明の芳香族ポリアミドあるいは芳香族
ポリイミドフィルム中には軽金属イオンが総濃度として
2ppm以上2000ppm以下、好ましくは2ppm
以上1000ppm以下より好ましくは3ppm以上3
00ppm以下含有されている。この含有率が2ppm
未満では十分な制電性を発現し得ない。また、2000
ppmを超えても更なる制電効果の向上は見込めない
上、磁気記録媒体として用いたとき、磁性層へ悪影響を
あたえる懸念がある。1000ppmから2000pp
mの間では軽金属イオン濃度の上昇の割に効果の向上は
緩やかになる。
ポリイミドフィルム中には軽金属イオンが総濃度として
2ppm以上2000ppm以下、好ましくは2ppm
以上1000ppm以下より好ましくは3ppm以上3
00ppm以下含有されている。この含有率が2ppm
未満では十分な制電性を発現し得ない。また、2000
ppmを超えても更なる制電効果の向上は見込めない
上、磁気記録媒体として用いたとき、磁性層へ悪影響を
あたえる懸念がある。1000ppmから2000pp
mの間では軽金属イオン濃度の上昇の割に効果の向上は
緩やかになる。
【0019】また、該フィルムにふくまれるイオン種と
しては、軽金属イオンであれば特に制限はないが、イオ
ン半径が小さく、表面電荷密度が大きく、制電効果に優
れることから、Ia族、IIa族の金属イオンが好まし
く、より好ましくは、リチウム,ナトリウム,カルシウ
ムから選ばれる金属イオン、更に好ましくはリチウムあ
るいはナトリウムイオンである。もちろんこれら軽金属
イオンは単数でもあるいは複数種含有せしめても構わな
い。また、これら以外の金属イオンが含まれていても差
し支えない。また、軽金属イオンのカウンターイオンに
は特に制限はない。また、これら元素は金属イオンある
いは錯イオンとしての存在、つまり分子レベルの分散が
確保されていることが重要であり、単にこれら軽金属イ
オンの化合物塩の凝集粒子が分散されている部分は計数
されない。
しては、軽金属イオンであれば特に制限はないが、イオ
ン半径が小さく、表面電荷密度が大きく、制電効果に優
れることから、Ia族、IIa族の金属イオンが好まし
く、より好ましくは、リチウム,ナトリウム,カルシウ
ムから選ばれる金属イオン、更に好ましくはリチウムあ
るいはナトリウムイオンである。もちろんこれら軽金属
イオンは単数でもあるいは複数種含有せしめても構わな
い。また、これら以外の金属イオンが含まれていても差
し支えない。また、軽金属イオンのカウンターイオンに
は特に制限はない。また、これら元素は金属イオンある
いは錯イオンとしての存在、つまり分子レベルの分散が
確保されていることが重要であり、単にこれら軽金属イ
オンの化合物塩の凝集粒子が分散されている部分は計数
されない。
【0020】また、これら軽金属イオンはフィルム全体
に均一に分散していても偏在して高濃度層を形成してい
ても構わないが、表層に金属イオンが存在することは絶
縁特性を害するような場合もあるので、種々のフィルム
物性への悪影響の懸念が少なく、かつ制電効果を有効に
得るためにはフィルム内部に帯電防止層としてこれを有
することが好ましく、該フィルムの表層から0.1μm
以上内側に、軽金属イオン濃度が2ppm以上、200
0ppm以下である層が存在するとより好適に目的を達
成することができる。かかる帯電防止層の形成には積層
製膜を好ましく用いることができ、後述するように組成
の異なる原液を多層口金を用いて同時に押し出す方法や
既に形成したフィルム上にさらに積層する方法などがあ
げられる。
に均一に分散していても偏在して高濃度層を形成してい
ても構わないが、表層に金属イオンが存在することは絶
縁特性を害するような場合もあるので、種々のフィルム
物性への悪影響の懸念が少なく、かつ制電効果を有効に
得るためにはフィルム内部に帯電防止層としてこれを有
することが好ましく、該フィルムの表層から0.1μm
以上内側に、軽金属イオン濃度が2ppm以上、200
0ppm以下である層が存在するとより好適に目的を達
成することができる。かかる帯電防止層の形成には積層
製膜を好ましく用いることができ、後述するように組成
の異なる原液を多層口金を用いて同時に押し出す方法や
既に形成したフィルム上にさらに積層する方法などがあ
げられる。
【0021】また、本発明フィルムは、塩化メチレンで
抽出したときの抽出率が重量分率にして0.2%以下で
あると、過酷な環境下長期的に使用したときの安定性に
優れる。0.2%を越えるとこれら物質がフィルム表面
に浮き出てきて粘くなることがあり、ローラー等への巻
き付きが生じ易く、また、走行時の張力が増加すること
となってフィルムの切断が生じやすくなる。
抽出したときの抽出率が重量分率にして0.2%以下で
あると、過酷な環境下長期的に使用したときの安定性に
優れる。0.2%を越えるとこれら物質がフィルム表面
に浮き出てきて粘くなることがあり、ローラー等への巻
き付きが生じ易く、また、走行時の張力が増加すること
となってフィルムの切断が生じやすくなる。
【0022】また本発明の芳香族ポリアミドあるいは芳
香族ポリイミドには、フィルムの物性を損なわない程度
に滑剤、酸化防止剤その他の添加剤等がブレンドされて
いてもよい。
香族ポリイミドには、フィルムの物性を損なわない程度
に滑剤、酸化防止剤その他の添加剤等がブレンドされて
いてもよい。
【0023】更に本発明フィルムは、薄型化の要請に応
え薄膜として使用されることが多いので、フィルムの加
工工程あるいは使用時に生じるテンションに耐え得るよ
う、20℃、相対湿度60%における少なくとも一方向
の引張りヤング率E20が、E20≧800kg/mm2 、好ま
しくはE20≧900kg/mm2 、更に好ましくはE20≧1
000kg/mm2 であるのがよい。本発明の実施態様とし
て磁気記録媒体を例に取れば、ヤング率がこれより低い
とテープの伸びが起こり記録再生性が低下する。また、
基材フィルムが高いヤング率(E20≧800kg/mm2 )
を持つことにより塗布層形成、バックコート層形成工程
など磁気記録媒体形成時にかかるテンションにも耐える
ことが出来、加工上も有利である。
え薄膜として使用されることが多いので、フィルムの加
工工程あるいは使用時に生じるテンションに耐え得るよ
う、20℃、相対湿度60%における少なくとも一方向
の引張りヤング率E20が、E20≧800kg/mm2 、好ま
しくはE20≧900kg/mm2 、更に好ましくはE20≧1
000kg/mm2 であるのがよい。本発明の実施態様とし
て磁気記録媒体を例に取れば、ヤング率がこれより低い
とテープの伸びが起こり記録再生性が低下する。また、
基材フィルムが高いヤング率(E20≧800kg/mm2 )
を持つことにより塗布層形成、バックコート層形成工程
など磁気記録媒体形成時にかかるテンションにも耐える
ことが出来、加工上も有利である。
【0024】また、磁気記録媒体としては、該基材フィ
ルムの20℃における少なくとも一方向の引張りヤング
率E20が、E20≧800kg/mm2 であれば、長手方向に
テンシライズまたは幅方向にテンシライズされても差し
支えない。テンシライズの度合いは特に限定されない
が、伸度、引き裂き抵抗力等の特性を考慮に入れると、
長手方向の引張りヤング率EMDと幅方向の引張りヤング
率ETDが、 0.5≦EMD/ETD≦2 の範囲であるのが実用的である。
ルムの20℃における少なくとも一方向の引張りヤング
率E20が、E20≧800kg/mm2 であれば、長手方向に
テンシライズまたは幅方向にテンシライズされても差し
支えない。テンシライズの度合いは特に限定されない
が、伸度、引き裂き抵抗力等の特性を考慮に入れると、
長手方向の引張りヤング率EMDと幅方向の引張りヤング
率ETDが、 0.5≦EMD/ETD≦2 の範囲であるのが実用的である。
【0025】更に本発明のフィルムは過酷な環境下使用
されることが多いので、該フィルムの20℃、相対湿度
60%における少なくとも一方向の引張りヤング率E20
と80℃、相対湿度80%における同方向の引張りヤン
グ率E80が、0.5≦E80/E20であることが好まし
く、より好ましくは0.6≦E80/E20であり、更に好
ましくは0.7≦E80/E20である。0.5>E80/E
20であると高温、高湿度下などでの使用時に熱、湿度に
よりフィルムの剛性が低下し寸法変化が起こる。これ
は、磁気記録媒体として使用したとき記録再生性の低下
につながる。また、高温でのヤング率低下が小さい
(0.5<E80/E20)と加工時においても寸法変化が
抑えられるため有利である。
されることが多いので、該フィルムの20℃、相対湿度
60%における少なくとも一方向の引張りヤング率E20
と80℃、相対湿度80%における同方向の引張りヤン
グ率E80が、0.5≦E80/E20であることが好まし
く、より好ましくは0.6≦E80/E20であり、更に好
ましくは0.7≦E80/E20である。0.5>E80/E
20であると高温、高湿度下などでの使用時に熱、湿度に
よりフィルムの剛性が低下し寸法変化が起こる。これ
は、磁気記録媒体として使用したとき記録再生性の低下
につながる。また、高温でのヤング率低下が小さい
(0.5<E80/E20)と加工時においても寸法変化が
抑えられるため有利である。
【0026】本発明は、上記基材フィルム上の片面に磁
性層を設けた磁気記録媒体において好適に用いることが
できる。以下本発明の効果をより明確にするために一実
施態様としての磁気記録媒体を例に取り説明する。
性層を設けた磁気記録媒体において好適に用いることが
できる。以下本発明の効果をより明確にするために一実
施態様としての磁気記録媒体を例に取り説明する。
【0027】磁性層を形成する方法は、強磁性粉末を各
種バインダーを用いて磁性塗料とし基材フィルム上に塗
布する湿式法、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ
ーティング法などの乾式法があり、特に限定されるもの
ではないが、ここでは湿式法を例にとって説明する。
種バインダーを用いて磁性塗料とし基材フィルム上に塗
布する湿式法、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ
ーティング法などの乾式法があり、特に限定されるもの
ではないが、ここでは湿式法を例にとって説明する。
【0028】磁性体となる磁性粉末の種類は特に限定さ
れないが、強磁性粉末、例えば、酸化鉄、酸化クロム、
Fe,Co、Fe−Co、Fe−Co−Ni、Co−N
i等が好ましく用いられる。
れないが、強磁性粉末、例えば、酸化鉄、酸化クロム、
Fe,Co、Fe−Co、Fe−Co−Ni、Co−N
i等が好ましく用いられる。
【0029】磁性粉末は各種バインダーを用いて磁性塗
料とすることができるが、熱硬化性樹脂系バインダーお
よび放射線硬化系バインダーが好ましく、その他添加剤
として分散剤、潤滑剤、帯電防止剤等を用いてもよい。
例えば、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共
重合体、ポリウレタンプレポリマおよびポリイソシアネ
ートよりなるバインダーを用いることができる。
料とすることができるが、熱硬化性樹脂系バインダーお
よび放射線硬化系バインダーが好ましく、その他添加剤
として分散剤、潤滑剤、帯電防止剤等を用いてもよい。
例えば、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共
重合体、ポリウレタンプレポリマおよびポリイソシアネ
ートよりなるバインダーを用いることができる。
【0030】また、該磁気記録媒体が適度な粗さを持つ
ためには、基材フィルム中に粒子を存在させておくこと
が好ましい。粒子の種類としては、SiO2 、Ti
O2 、Al2 O3 、CaSO4 、BaSO4 、CaCO
3 、カ−ボンブラック、ゼオライト、その他の金属微粉
末などの無機粒子や、シリコン粒子、ポリイミド粒子、
架橋共重合体粒子、架橋ポリエステル粒子、テフロン粒
子などの有機高分子などがあるが、耐熱性の点から無機
粒子の方がより好ましい。更に本発明のフィルムに含有
される粒子の平均一次粒径は0.005〜5μm、好ま
しくは0.01〜2μmの範囲である場合に電磁変換特
性、走行性とも良好となるので望ましい。本発明の磁気
記録媒体の基材フィルムに含有される粒子の含有量は
0.01〜5wt%、好ましくは0.05〜3wt%で
ある。粒子の含有量が上記の範囲より少ないとフィルム
の走行性が不良となり易く、逆に多くても電磁変換特性
が不良となり易い。
ためには、基材フィルム中に粒子を存在させておくこと
が好ましい。粒子の種類としては、SiO2 、Ti
O2 、Al2 O3 、CaSO4 、BaSO4 、CaCO
3 、カ−ボンブラック、ゼオライト、その他の金属微粉
末などの無機粒子や、シリコン粒子、ポリイミド粒子、
架橋共重合体粒子、架橋ポリエステル粒子、テフロン粒
子などの有機高分子などがあるが、耐熱性の点から無機
粒子の方がより好ましい。更に本発明のフィルムに含有
される粒子の平均一次粒径は0.005〜5μm、好ま
しくは0.01〜2μmの範囲である場合に電磁変換特
性、走行性とも良好となるので望ましい。本発明の磁気
記録媒体の基材フィルムに含有される粒子の含有量は
0.01〜5wt%、好ましくは0.05〜3wt%で
ある。粒子の含有量が上記の範囲より少ないとフィルム
の走行性が不良となり易く、逆に多くても電磁変換特性
が不良となり易い。
【0031】また、基材フィルムはもちろん単層フィル
ムでも用いられるが、積層フィルムであっても良い。
ムでも用いられるが、積層フィルムであっても良い。
【0032】磁気記録媒体における本発明のフィルムの
厚みは好ましくは0.5〜50μm、より好ましくは1
〜20μm、更に好ましくは2〜10μmであると、薄
膜としての磁気記録媒体として優れた走行性、電磁変換
特性が実現されるので望ましい。
厚みは好ましくは0.5〜50μm、より好ましくは1
〜20μm、更に好ましくは2〜10μmであると、薄
膜としての磁気記録媒体として優れた走行性、電磁変換
特性が実現されるので望ましい。
【0033】本発明のフィルムの200℃、10分間で
の熱収縮率は5%以下が好ましく、より好ましくは2%
以下であると温度変化によるテープの寸法変化が小さく
良好な電磁変換特性を保てるので望ましい。
の熱収縮率は5%以下が好ましく、より好ましくは2%
以下であると温度変化によるテープの寸法変化が小さく
良好な電磁変換特性を保てるので望ましい。
【0034】本発明のフィルムの伸度は10%以上、よ
り好ましくは20%以上、更に好ましくは30%以上で
あるとテープが適度な柔軟性を持つので望ましい。
り好ましくは20%以上、更に好ましくは30%以上で
あるとテープが適度な柔軟性を持つので望ましい。
【0035】本発明のフィルムの吸湿率は、5%以下、
より好ましくは3%以下、更に好ましくは2%以下であ
ると湿度変化によるテープの寸法変化が小さく良好な電
磁変換特性を保てるので望ましい。
より好ましくは3%以下、更に好ましくは2%以下であ
ると湿度変化によるテープの寸法変化が小さく良好な電
磁変換特性を保てるので望ましい。
【0036】これらの特性は、積層された場合には積層
フィルムについても満足することが好ましい。
フィルムについても満足することが好ましい。
【0037】次に本発明の製造方法の一例を説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0038】まず芳香族ポリアミドであるが、酸クロリ
ドとジアミンから得る場合には、N−メチルピロリドン
(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメ
チルホルムアミド(DMF)などの非プロトン性有機極
性溶媒中で、溶液重合したり、水系媒体を使用する界面
重合などで合成される。ポリマ溶液は、単量体として酸
クロリドとジアミンを使用すると塩化水素が副生する
が、これを中和する場合には水酸化カルシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸リチウムなどの無機の中和剤、またエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、アンモニア、
トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノー
ルアミンなどの有機の中和剤が使用される。また、イソ
シアネートとカルボン酸との反応は、非プロトン性有機
極性溶媒中、触媒の存在下で行なわれる。
ドとジアミンから得る場合には、N−メチルピロリドン
(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメ
チルホルムアミド(DMF)などの非プロトン性有機極
性溶媒中で、溶液重合したり、水系媒体を使用する界面
重合などで合成される。ポリマ溶液は、単量体として酸
クロリドとジアミンを使用すると塩化水素が副生する
が、これを中和する場合には水酸化カルシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸リチウムなどの無機の中和剤、またエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、アンモニア、
トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノー
ルアミンなどの有機の中和剤が使用される。また、イソ
シアネートとカルボン酸との反応は、非プロトン性有機
極性溶媒中、触媒の存在下で行なわれる。
【0039】これらのポリマ溶液はそのまま製膜原液と
して使用してもよく、あるいはポリマを一度単離してか
ら上記の有機溶媒や、硫酸等の無機溶剤に再溶解して製
膜原液を調製してもよい。
して使用してもよく、あるいはポリマを一度単離してか
ら上記の有機溶媒や、硫酸等の無機溶剤に再溶解して製
膜原液を調製してもよい。
【0040】本発明の芳香族ポリアミドフィルムを得る
ためにはポリマの対数粘度(ポリマ0.5gを硫酸中で
100mlの溶液として30℃で測定した値)は、0.
5以上であることが好ましい。
ためにはポリマの対数粘度(ポリマ0.5gを硫酸中で
100mlの溶液として30℃で測定した値)は、0.
5以上であることが好ましい。
【0041】製膜原液には溶解助剤として無機塩例えば
塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化リチウム、硝
酸リチウムなどを添加する場合もある。これらは、本発
明に重要な軽金属イオンの源泉の一つである。製膜原液
中のポリマ濃度は2〜40wt%程度が好ましい。
塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化リチウム、硝
酸リチウムなどを添加する場合もある。これらは、本発
明に重要な軽金属イオンの源泉の一つである。製膜原液
中のポリマ濃度は2〜40wt%程度が好ましい。
【0042】一方、芳香族ポリイミドあるいはポリアミ
ド酸の溶液は次のようにして得られる。即ち、ポリアミ
ド酸はN−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセ
トアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DM
F)などの非プロトン性有機極性溶媒中で、テトラカル
ボン酸二水物と芳香族ジアミンを反応させて調製するこ
とができる。また芳香族ポリイミドは前記のポリアミド
酸を含有する溶液を加熱したり、ピリジンなどのイミド
化剤を添加してポリイミドの粉末を得、これを再度溶媒
に溶解して調製できる。製膜原液中のポリマ濃度は5〜
40wt%程度が好ましい。
ド酸の溶液は次のようにして得られる。即ち、ポリアミ
ド酸はN−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセ
トアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DM
F)などの非プロトン性有機極性溶媒中で、テトラカル
ボン酸二水物と芳香族ジアミンを反応させて調製するこ
とができる。また芳香族ポリイミドは前記のポリアミド
酸を含有する溶液を加熱したり、ピリジンなどのイミド
化剤を添加してポリイミドの粉末を得、これを再度溶媒
に溶解して調製できる。製膜原液中のポリマ濃度は5〜
40wt%程度が好ましい。
【0043】ついで、フィルムにしたときの軽金属イオ
ン濃度が所望の量となるよう軽金属イオンの塩を溶解あ
るいは別途調製した溶液を添加し調製する。
ン濃度が所望の量となるよう軽金属イオンの塩を溶解あ
るいは別途調製した溶液を添加し調製する。
【0044】また、適度な粗さを得るための粒子の添加
方法は、粒子を予め溶媒中に十分スラリ−化した後、重
合用溶媒または希釈用溶媒として使用する方法や、製膜
原液を調製した後に直接添加する方法などがある。
方法は、粒子を予め溶媒中に十分スラリ−化した後、重
合用溶媒または希釈用溶媒として使用する方法や、製膜
原液を調製した後に直接添加する方法などがある。
【0045】上記のように調製された製膜原液は、いわ
ゆる溶液製膜法によりフィルム化が行なわれる。溶液製
膜法には乾湿式法、乾式法、湿式法などがありいづれの
方法で製膜されても差し支えないが、ここでは乾湿式法
を例にとって説明する。
ゆる溶液製膜法によりフィルム化が行なわれる。溶液製
膜法には乾湿式法、乾式法、湿式法などがありいづれの
方法で製膜されても差し支えないが、ここでは乾湿式法
を例にとって説明する。
【0046】乾湿式法で製膜する場合は該原液を口金か
らドラム、エンドレスベルト等の支持体上に押し出して
薄膜とし、次いでかかる薄膜層から溶媒を飛散させ薄膜
が自己保持性をもつまで乾燥する。乾燥条件は室温〜2
20℃、60分以内の範囲であり、好ましくは室温〜2
00℃の範囲である。乾燥温度が220℃を越えると表
面に粗大突起を多く生じ走行性に悪影響がある。またこ
の乾燥工程で用いられるドラム、エンドレスベルトの表
面欠点頻度も同様の理由で、好ましくは径が30μm以
上の表面欠点頻度が0.001〜0.02個/mm2 、よ
り好ましくは0.002〜0.015個/mm2 であるこ
とが好ましい。乾式工程を終えたフィルムは支持体から
剥離されて湿式工程に導入される。
らドラム、エンドレスベルト等の支持体上に押し出して
薄膜とし、次いでかかる薄膜層から溶媒を飛散させ薄膜
が自己保持性をもつまで乾燥する。乾燥条件は室温〜2
20℃、60分以内の範囲であり、好ましくは室温〜2
00℃の範囲である。乾燥温度が220℃を越えると表
面に粗大突起を多く生じ走行性に悪影響がある。またこ
の乾燥工程で用いられるドラム、エンドレスベルトの表
面欠点頻度も同様の理由で、好ましくは径が30μm以
上の表面欠点頻度が0.001〜0.02個/mm2 、よ
り好ましくは0.002〜0.015個/mm2 であるこ
とが好ましい。乾式工程を終えたフィルムは支持体から
剥離されて湿式工程に導入される。
【0047】この凝固及び洗浄過程においては軽金属イ
オンの脱離が進行するのでこの過程の制御は重要であ
り、凝固浴組成、浴温度、滞留時間などを好ましく調整
することによって本発明を達成することができる。これ
らはポリマ組成や重合度などに依存して決まるため、必
ずしも一義的にはいえないが、通常、凝固浴として混合
媒を用いるときは、良溶媒のモル数(Sg)と貧溶媒の
モル数(Sb)との比が、Sg/Sb≦2.3、好まし
くはSg/Sb≦1であるのが良い。この比が2.3を
越えるとポリマの溶失が大きく経済的に好ましくないば
かりか、安定な引取が難しくなる。また、凝固浴として
塩溶液を用いるときには最大ドローレート(フィルムの
切断が生じる浴出口の線速度と浴入り口の線速度の最大
比)が1倍以上8倍以下となるような組成を選択すると
良い。また、浴温度は浴組成と密接に連関した抽出速度
に関わるパラメータであり、温度が高いほど抽出が早く
進行するが、通常は20℃〜90℃、好ましくは25℃
〜75℃のは範囲が選択できる。また、滞留時間は上記
浴組成、浴温度により好ましく決められるが、あまり短
いと厚み方向に偏りを生じ、また、あまり長いと経済的
に好ましくないため、厚みにもよるが、通常10秒〜1
0分、好ましくは30秒〜5分の範囲で選択するのが良
い。
オンの脱離が進行するのでこの過程の制御は重要であ
り、凝固浴組成、浴温度、滞留時間などを好ましく調整
することによって本発明を達成することができる。これ
らはポリマ組成や重合度などに依存して決まるため、必
ずしも一義的にはいえないが、通常、凝固浴として混合
媒を用いるときは、良溶媒のモル数(Sg)と貧溶媒の
モル数(Sb)との比が、Sg/Sb≦2.3、好まし
くはSg/Sb≦1であるのが良い。この比が2.3を
越えるとポリマの溶失が大きく経済的に好ましくないば
かりか、安定な引取が難しくなる。また、凝固浴として
塩溶液を用いるときには最大ドローレート(フィルムの
切断が生じる浴出口の線速度と浴入り口の線速度の最大
比)が1倍以上8倍以下となるような組成を選択すると
良い。また、浴温度は浴組成と密接に連関した抽出速度
に関わるパラメータであり、温度が高いほど抽出が早く
進行するが、通常は20℃〜90℃、好ましくは25℃
〜75℃のは範囲が選択できる。また、滞留時間は上記
浴組成、浴温度により好ましく決められるが、あまり短
いと厚み方向に偏りを生じ、また、あまり長いと経済的
に好ましくないため、厚みにもよるが、通常10秒〜1
0分、好ましくは30秒〜5分の範囲で選択するのが良
い。
【0048】さらに延伸、乾燥、熱処理が行なわれてフ
ィルムとなる。
ィルムとなる。
【0049】以上のように形成されるフィルムはその製
膜工程中で延伸が行なわれるが、延伸倍率は面倍率で
0.8〜8.0(面倍率とは延伸後のフィルム面積を延
伸前のフィルムの面積で除した値で定義する。1以下は
リラックスを意味する。)の範囲内にあることが好まし
く、より好ましくは1.1〜5.0である。また延伸あ
るいは熱処理後のフィルムを徐冷する事が有効であり、
50℃/秒以下の速度で冷却する事が有効である。
膜工程中で延伸が行なわれるが、延伸倍率は面倍率で
0.8〜8.0(面倍率とは延伸後のフィルム面積を延
伸前のフィルムの面積で除した値で定義する。1以下は
リラックスを意味する。)の範囲内にあることが好まし
く、より好ましくは1.1〜5.0である。また延伸あ
るいは熱処理後のフィルムを徐冷する事が有効であり、
50℃/秒以下の速度で冷却する事が有効である。
【0050】なお本発明のフィルムは、積層フィルムで
あってもよい。例えば2層の場合には、重合した芳香族
ポリアミド溶液を二分し、それぞれ異なる粒子を添加し
た後、積層する。さらに3層以上の場合も同様である。
これら積層の方法としては、周知の方法たとえば、口金
内での積層、複合管での積層や、一旦1層を形成してお
いてその上に他の層を形成する方法などがある。
あってもよい。例えば2層の場合には、重合した芳香族
ポリアミド溶液を二分し、それぞれ異なる粒子を添加し
た後、積層する。さらに3層以上の場合も同様である。
これら積層の方法としては、周知の方法たとえば、口金
内での積層、複合管での積層や、一旦1層を形成してお
いてその上に他の層を形成する方法などがある。
【0051】本発明フィルムを磁気記録媒体に用いる場
合は、次いでこのフィルムに磁性層を塗布する。磁性層
を塗布する方法は公知の方法で行うことができるが、グ
ラビアロールを使用する方法が塗膜の均一性の点ではよ
り好ましい。塗布後の乾燥温度は90℃〜150℃が好
ましい。またカレンダー工程は25℃〜150℃の範囲
で行うのが好ましい。
合は、次いでこのフィルムに磁性層を塗布する。磁性層
を塗布する方法は公知の方法で行うことができるが、グ
ラビアロールを使用する方法が塗膜の均一性の点ではよ
り好ましい。塗布後の乾燥温度は90℃〜150℃が好
ましい。またカレンダー工程は25℃〜150℃の範囲
で行うのが好ましい。
【0052】この後、磁性層と反対側の面に更に走行性
を向上させるために、公知の方法によりバックコート層
を設けてもよい。
を向上させるために、公知の方法によりバックコート層
を設けてもよい。
【0053】更に、この磁性層を塗布したフィルムをキ
ュアした後スリットして磁気記録媒体となる。
ュアした後スリットして磁気記録媒体となる。
【0054】こうして得られた磁気記録媒体は、小型
化、薄型化が可能なためコンパクトで大容量のデータを
記録することができ、ビデオ、オーディオ用にはもちろ
ん、かつ高速での走行に耐え、耐環境性に優れること
で、特にコンピューターのデータテープ等のデジタル記
録材として好適である。また、走行性優れ及び電磁変換
特性も良好であるので屋外使用に向き、ビデオカメラ用
テープ等にも好適に用いることができる。また、感熱転
写記録用転写材にも用いることができる。
化、薄型化が可能なためコンパクトで大容量のデータを
記録することができ、ビデオ、オーディオ用にはもちろ
ん、かつ高速での走行に耐え、耐環境性に優れること
で、特にコンピューターのデータテープ等のデジタル記
録材として好適である。また、走行性優れ及び電磁変換
特性も良好であるので屋外使用に向き、ビデオカメラ用
テープ等にも好適に用いることができる。また、感熱転
写記録用転写材にも用いることができる。
【0055】また、本発明のフィルムは内部に軽金属イ
オン層を有することでフィルム本来の優れた耐熱性をT
AB実装基板等のフィルム基板やフィルムコンデンサ等
の電気関連用途にも好適に用いることができる。
オン層を有することでフィルム本来の優れた耐熱性をT
AB実装基板等のフィルム基板やフィルムコンデンサ等
の電気関連用途にも好適に用いることができる。
【0056】
【実施例】本発明の物性の測定方法、効果の評価方法は
次の方法による。
次の方法による。
【0057】(1)軽金属イオンの定性及び定量 フィルム0.7グラムを白金坩堝に精秤し、550℃以
上の温度で灰化させた。この灰分を硝酸及びフッ化水素
酸で溶解した後希硝酸で定容とした。この定容液につい
て、K,Naは原子吸光光度法により、その他成分はI
CP発光分析法によって分析した。なお、単位ppmは
μg/gである。
上の温度で灰化させた。この灰分を硝酸及びフッ化水素
酸で溶解した後希硝酸で定容とした。この定容液につい
て、K,Naは原子吸光光度法により、その他成分はI
CP発光分析法によって分析した。なお、単位ppmは
μg/gである。
【0058】(2)ヤング率 インストロンタイプの引っ張り試験機を用いて測定し
た。試験片は10mm幅で50mm長さ、引っ張り速度
は300mm/分である。E20、E80のサンプル準備に
は恒温恒湿槽を用いそれぞれ48時間調温調湿したサン
プルを槽から取り出し素早く測定した。
た。試験片は10mm幅で50mm長さ、引っ張り速度
は300mm/分である。E20、E80のサンプル準備に
は恒温恒湿槽を用いそれぞれ48時間調温調湿したサン
プルを槽から取り出し素早く測定した。
【0059】(3)塩化メチレン抽出率 フィルム10gをソックスレー抽出器を用い、48時間
抽出する。次いでこの抽出液をエバポレータにより溶媒
を留去し、残渣の重量を測定し、下式により抽出率を求
めた。
抽出する。次いでこの抽出液をエバポレータにより溶媒
を留去し、残渣の重量を測定し、下式により抽出率を求
めた。
【0060】 塩化メチレン抽出率=(残渣重量(g))/10×100 (%)
【0061】(4)加工走行性 駆動回転する直径4cmのポリプロピレン製のロールに
幅1/2インチのテープを静止時のテープ角度が90度
となるようにおき、5kgの張力で走行を開始する。走
行速度を徐々にあげてゆき、ロールに巻き付きが生じる
走行速度を次の3段階で評価した。
幅1/2インチのテープを静止時のテープ角度が90度
となるようにおき、5kgの張力で走行を開始する。走
行速度を徐々にあげてゆき、ロールに巻き付きが生じる
走行速度を次の3段階で評価した。
【0062】 ◎:400m/分以上 ○:200m/分〜400m/分 ×:200m/分以下
【0063】(5)走行耐久性 得られたフィルムの製膜時に金属ベルトが接触しない側
の表面に対して、次の組成からなる磁性塗料を調製し、
グラビアロールで磁性層の厚みとして2μmとなるよう
に塗布し、硬化した後カレンダー処理を行った。更にこ
れを1/2インチ幅にスリットし、VTRカセットに組
み込みVTRテ−プとした。このテ−プを40℃、20
%RHの環境下、100回繰り返し走行させた後の磁性
面のすり傷や欠落及びテープおれの有無を観察し、次の
3段階で評価した。
の表面に対して、次の組成からなる磁性塗料を調製し、
グラビアロールで磁性層の厚みとして2μmとなるよう
に塗布し、硬化した後カレンダー処理を行った。更にこ
れを1/2インチ幅にスリットし、VTRカセットに組
み込みVTRテ−プとした。このテ−プを40℃、20
%RHの環境下、100回繰り返し走行させた後の磁性
面のすり傷や欠落及びテープおれの有無を観察し、次の
3段階で評価した。
【0064】 ◎:まったくすり傷や欠落、テープおれが見られない ○:弱いすり傷やテープおれの発生が認められる ×:きついすり傷や磁性層の欠落、テープおれが認めら
れる
れる
【0065】(6)耐環境性 (5)と同様にして磁性層を形成したフィルムを恒温恒
湿槽にて90%RHの環境下70℃、30日間放置し
た。その後磁性層面の顕微鏡観察を行い、外観について
次の2段階で評価した。
湿槽にて90%RHの環境下70℃、30日間放置し
た。その後磁性層面の顕微鏡観察を行い、外観について
次の2段階で評価した。
【0066】 ◎:磁性層面に特別の変化が認められない ×:磁性層面に変色等の変化が認められる
【0067】実施例1 N−メチルピロリドン(NMP)に芳香族ジアミン成分
として80モル%に相当する2−クロルパラフェニレン
ジアミンと、20モル%に相当する4、4’−ジアミノ
ジフェニルエ−テルとを溶解させ、これに100モル%
に相当する2−クロルテレフタル酸クロリドを添加し、
2時間撹拌して重合を完了した。これを水酸化リチウム
で中和して、ポリマ濃度10重量%、粘度3000ポイ
ズの芳香族ポリアミド溶液を得た。この溶液に、一次粒
径16nmの乾式シリカをポリマ当たり2wt%添加し
た。
として80モル%に相当する2−クロルパラフェニレン
ジアミンと、20モル%に相当する4、4’−ジアミノ
ジフェニルエ−テルとを溶解させ、これに100モル%
に相当する2−クロルテレフタル酸クロリドを添加し、
2時間撹拌して重合を完了した。これを水酸化リチウム
で中和して、ポリマ濃度10重量%、粘度3000ポイ
ズの芳香族ポリアミド溶液を得た。この溶液に、一次粒
径16nmの乾式シリカをポリマ当たり2wt%添加し
た。
【0068】このポリマ溶液を5μmカットのフィルタ
−を通した後、径が30μm以上の表面欠点の頻度が
0.006個/mm2 のベルト上に流延し、180℃の
熱風で2分間加熱して溶媒を蒸発させ、自己保持性を得
たフィルムをベルトから連続的に剥離した。次に60℃
に保った水/NMP比がそれぞれ1/1,2/1,5/
1及び10/0の濃度比を持つ複数の水槽内へ、各々2
0秒、20秒、20秒、40秒フィルムを順次導入して
残存溶媒および無機塩の抽出を行ない、テンターで水分
の乾燥と熱処理を行なって厚さ6μmの芳香族ポリアミ
ドフィルムを得た。この間にフィルム長手方向と幅方向
に各々1.2倍、1.3倍延伸を行ない、280℃で
1.5分間乾燥と熱処理を行なった後、20℃/秒の速
度で徐冷した。
−を通した後、径が30μm以上の表面欠点の頻度が
0.006個/mm2 のベルト上に流延し、180℃の
熱風で2分間加熱して溶媒を蒸発させ、自己保持性を得
たフィルムをベルトから連続的に剥離した。次に60℃
に保った水/NMP比がそれぞれ1/1,2/1,5/
1及び10/0の濃度比を持つ複数の水槽内へ、各々2
0秒、20秒、20秒、40秒フィルムを順次導入して
残存溶媒および無機塩の抽出を行ない、テンターで水分
の乾燥と熱処理を行なって厚さ6μmの芳香族ポリアミ
ドフィルムを得た。この間にフィルム長手方向と幅方向
に各々1.2倍、1.3倍延伸を行ない、280℃で
1.5分間乾燥と熱処理を行なった後、20℃/秒の速
度で徐冷した。
【0069】このフィルムの軽金属イオン量は3pp
m、塩化メチレン抽出率は0.04%、20℃、相対湿
度60%における引張りヤング率E20は長手方向、幅方
向ともに1250kg/mm2 の等方的フィルムであり、8
0℃、相対湿度80%における引張りヤング率E80との
比は長手方向、幅方向ともにE80/E20=0.68、ま
た吸湿率は1.5%であった。
m、塩化メチレン抽出率は0.04%、20℃、相対湿
度60%における引張りヤング率E20は長手方向、幅方
向ともに1250kg/mm2 の等方的フィルムであり、8
0℃、相対湿度80%における引張りヤング率E80との
比は長手方向、幅方向ともにE80/E20=0.68、ま
た吸湿率は1.5%であった。
【0070】次にこのフィルムから得たテープについ
て、上記の加工走行性、走行耐久性、耐環境性を測定す
ると共に良好であった。
て、上記の加工走行性、走行耐久性、耐環境性を測定す
ると共に良好であった。
【0071】実施例2 実施例1と同様にポリマーを重合し、ついでポリマーあ
たり100モル%相当の塩化リチウムのNMP溶液を添
加,撹拌し均一な溶液とした。このポリマーを5μmカ
ットのフィルタ−を通した後、径が30μm以上の表面
欠点の頻度が0.002個/mm2 のベルト上に流延
し、200℃の熱風で2分間加熱して溶媒を蒸発させ、
自己保持性を得たフィルムをベルトから連続的に剥離し
た。以下実施例1と同様な方法で厚さ5μmの芳香族ポ
リアミドフィルムを得た。
たり100モル%相当の塩化リチウムのNMP溶液を添
加,撹拌し均一な溶液とした。このポリマーを5μmカ
ットのフィルタ−を通した後、径が30μm以上の表面
欠点の頻度が0.002個/mm2 のベルト上に流延
し、200℃の熱風で2分間加熱して溶媒を蒸発させ、
自己保持性を得たフィルムをベルトから連続的に剥離し
た。以下実施例1と同様な方法で厚さ5μmの芳香族ポ
リアミドフィルムを得た。
【0072】このフィルムの軽金属イオン量は、15.
2ppmで、塩化メチレン抽出率は0.04%、このフ
ィルムの20℃、相対湿度60%における引張りヤング
率E20は長手方向、幅方向ともに1280kg/mm2 、8
0℃、相対湿度80%における引張りヤング率E80との
比は長手方向、幅方向ともにE80/E20=0.71、吸
湿率は1.8%であった。
2ppmで、塩化メチレン抽出率は0.04%、このフ
ィルムの20℃、相対湿度60%における引張りヤング
率E20は長手方向、幅方向ともに1280kg/mm2 、8
0℃、相対湿度80%における引張りヤング率E80との
比は長手方向、幅方向ともにE80/E20=0.71、吸
湿率は1.8%であった。
【0073】次にこのフィルムから得たテープについ
て、上記の加工走行性、走行耐久性、耐環境性を測定す
ると共に極めて良好であった。
て、上記の加工走行性、走行耐久性、耐環境性を測定す
ると共に極めて良好であった。
【0074】実施例3 フィルムの延伸を長手方向に1.1倍、幅方向に1.4
5倍すること以外は実施例1と同様にして厚さ5μmの
芳香族ポリアミドフィルムを得た。
5倍すること以外は実施例1と同様にして厚さ5μmの
芳香族ポリアミドフィルムを得た。
【0075】このフィルムの軽金属イオン量は3pp
m、塩化メチレン抽出率は0.04%、20℃、相対湿
度60%における長手方向の引張りヤング率は900kg
/mm2、幅方向の引張りヤング率は1640kg/mm2 の
幅方向にテンシライズされたフィルムであり、80℃、
相対湿度80%における引張りヤング率E80との比は長
手方向、幅方向それぞれ、0.73、0.70、吸湿率
は1.6%であった。
m、塩化メチレン抽出率は0.04%、20℃、相対湿
度60%における長手方向の引張りヤング率は900kg
/mm2、幅方向の引張りヤング率は1640kg/mm2 の
幅方向にテンシライズされたフィルムであり、80℃、
相対湿度80%における引張りヤング率E80との比は長
手方向、幅方向それぞれ、0.73、0.70、吸湿率
は1.6%であった。
【0076】次にこのフィルムから得たテープについ
て、上記の加工走行性、走行耐久性、耐環境性を測定す
ると共に良好であった。
て、上記の加工走行性、走行耐久性、耐環境性を測定す
ると共に良好であった。
【0077】実施例4 実施例1と同様にポリマーを重合し、この溶液をA,B
の2つに分割する。ついで、Aには、含有ポリマーに対
し100モル%相当の塩化リチウムを加え均一に溶ける
まで撹拌した。
の2つに分割する。ついで、Aには、含有ポリマーに対
し100モル%相当の塩化リチウムを加え均一に溶ける
まで撹拌した。
【0078】このポリマ溶液を5μmカットのフィルタ
−を通した後、口金内で3種の成分の積層が可能な口金
を用い、B/A/B=1/1/1の吐出量比にて、径が
30μm以上の表面欠点の頻度が0.006個/mm2
のベルト上に流延し、ついで、NMPの濃度勾配をつけ
た水槽内に実施例1の3倍の時間通じた以外は、同様な
方法で厚さ6μmの芳香族ポリアミドフィルムを得た。
この間にフィルム長手方向と幅方向に各々1.2倍、
1.3倍延伸を行ない、280℃で1.5分間乾燥と熱
処理を行なった後、20℃/秒の速度で徐冷した。
−を通した後、口金内で3種の成分の積層が可能な口金
を用い、B/A/B=1/1/1の吐出量比にて、径が
30μm以上の表面欠点の頻度が0.006個/mm2
のベルト上に流延し、ついで、NMPの濃度勾配をつけ
た水槽内に実施例1の3倍の時間通じた以外は、同様な
方法で厚さ6μmの芳香族ポリアミドフィルムを得た。
この間にフィルム長手方向と幅方向に各々1.2倍、
1.3倍延伸を行ない、280℃で1.5分間乾燥と熱
処理を行なった後、20℃/秒の速度で徐冷した。
【0079】このフィルムの厚みの中心から±0.5μ
m部分を機械的に削りだし、軽金属イオン量を測定した
ところ5ppmであった。また、表層0.5μm部分の
軽金属イオン量は0.8ppmであった。塩化メチレン
抽出率は0.04%で、また、このフィルムの20℃、
相対湿度60%における引張りヤング率E20は長手方
向、幅方向ともに1250kg/mm2 、80℃、相対湿度
80%における引張りヤング率E80との比はE80/E20
=0.71、吸湿率は1.6%であった。
m部分を機械的に削りだし、軽金属イオン量を測定した
ところ5ppmであった。また、表層0.5μm部分の
軽金属イオン量は0.8ppmであった。塩化メチレン
抽出率は0.04%で、また、このフィルムの20℃、
相対湿度60%における引張りヤング率E20は長手方
向、幅方向ともに1250kg/mm2 、80℃、相対湿度
80%における引張りヤング率E80との比はE80/E20
=0.71、吸湿率は1.6%であった。
【0080】次にこのフィルムから得たテープについ
て、上記の加工走行性、走行耐久性、耐環境性を測定す
ると共に良好であった。
て、上記の加工走行性、走行耐久性、耐環境性を測定す
ると共に良好であった。
【0081】実施例5 NMPに芳香族ジアミン成分として60モル%に相当す
るパラフェニレンジアミンと、40モル%に相当する
4、4’−ジアミノジフェニルエ−テルとを溶解させ、
これに100モル%に相当する2−クロルテレフタル酸
クロリドを添加し、2時間撹拌して重合を完了した。こ
れを水酸化カルシウムで中和して、ポリマ濃度10重量
%、粘度3000ポイズの芳香族ポリアミド溶液を得
た。この溶液に、一次粒径16nmの乾式シリカをポリ
マ当たり2wt%添加した。
るパラフェニレンジアミンと、40モル%に相当する
4、4’−ジアミノジフェニルエ−テルとを溶解させ、
これに100モル%に相当する2−クロルテレフタル酸
クロリドを添加し、2時間撹拌して重合を完了した。こ
れを水酸化カルシウムで中和して、ポリマ濃度10重量
%、粘度3000ポイズの芳香族ポリアミド溶液を得
た。この溶液に、一次粒径16nmの乾式シリカをポリ
マ当たり2wt%添加した。
【0082】このポリマ溶液を5μmカットのフィルタ
−を通した後、径が30μm以上の表面欠点の頻度が
0.015個/mm2 のベルト上に流延し、180℃の
熱風で2分間加熱して溶媒を蒸発させ、自己保持性を得
たフィルムをベルトから連続的に剥離した。以下実施例
1と同様な方法で厚さ5μmの芳香族ポリアミドフィル
ムを得た。
−を通した後、径が30μm以上の表面欠点の頻度が
0.015個/mm2 のベルト上に流延し、180℃の
熱風で2分間加熱して溶媒を蒸発させ、自己保持性を得
たフィルムをベルトから連続的に剥離した。以下実施例
1と同様な方法で厚さ5μmの芳香族ポリアミドフィル
ムを得た。
【0083】このフィルムの軽金属イオン量は3.5p
pm、塩化メチレン抽出率は0.05%、20℃、相対
湿度60%における引張りヤング率E20は長手方向幅方
向ともに920kg/mm2 、80℃、相対湿度80%にお
ける引張りヤング率E80との比はE80/E20=0.5
3、吸湿率は2.0%であった。
pm、塩化メチレン抽出率は0.05%、20℃、相対
湿度60%における引張りヤング率E20は長手方向幅方
向ともに920kg/mm2 、80℃、相対湿度80%にお
ける引張りヤング率E80との比はE80/E20=0.5
3、吸湿率は2.0%であった。
【0084】次にこのフィルムから得たテープについ
て、上記の加工走行性、走行耐久性、耐環境性を測定す
ると共に良好であった。しかし、再生画面には時折ひず
みが認められた。
て、上記の加工走行性、走行耐久性、耐環境性を測定す
ると共に良好であった。しかし、再生画面には時折ひず
みが認められた。
【0085】実施例6 NMPに芳香族ジアミン成分として100モル%に相当
する2−クロルパラフェニレンジアミンを溶解させ、こ
れに100モル%に相当する3,3’,4,4’−ビフ
ェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物を添加し重合
してポリアミド酸溶液を得た。この溶液に、一時粒径1
6μmの乾式シリカをポリマ当たり2wt%、塩化リチ
ウムをポリマ当たり1wt%添加した。
する2−クロルパラフェニレンジアミンを溶解させ、こ
れに100モル%に相当する3,3’,4,4’−ビフ
ェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物を添加し重合
してポリアミド酸溶液を得た。この溶液に、一時粒径1
6μmの乾式シリカをポリマ当たり2wt%、塩化リチ
ウムをポリマ当たり1wt%添加した。
【0086】このポリマ溶液を5μmカットのフィルタ
−を通した後、径が30μm以上の表面欠点の頻度が
0.006個/mm2 のベルト上に流延し、150℃の
熱風で自己保持性を持つまで乾燥し、ベルトから連続的
に剥離した。次に420℃のテンタ−で熱処理を行なっ
た後、20℃/秒の速度で徐冷した。延伸倍率はMD、
TDともに1.1倍、厚みは10μmであった。
−を通した後、径が30μm以上の表面欠点の頻度が
0.006個/mm2 のベルト上に流延し、150℃の
熱風で自己保持性を持つまで乾燥し、ベルトから連続的
に剥離した。次に420℃のテンタ−で熱処理を行なっ
た後、20℃/秒の速度で徐冷した。延伸倍率はMD、
TDともに1.1倍、厚みは10μmであった。
【0087】このフィルムの軽金属イオン量は10pp
m、塩化メチレン抽出率は0.05%、20℃、相対湿
度60%における引張りヤング率E20は長手方向、幅方
向ともに480kg/mm2 、80℃、相対湿度80%にお
ける引張りヤング率E80との比は長手方向、幅方向とも
にE80/E20=0.82、吸湿率1.2%であった。
m、塩化メチレン抽出率は0.05%、20℃、相対湿
度60%における引張りヤング率E20は長手方向、幅方
向ともに480kg/mm2 、80℃、相対湿度80%にお
ける引張りヤング率E80との比は長手方向、幅方向とも
にE80/E20=0.82、吸湿率1.2%であった。
【0088】次にこのフィルムから得たテープについ
て、上記の加工走行性、走行耐久性、耐環境性を測定す
ると共に良好であった。
て、上記の加工走行性、走行耐久性、耐環境性を測定す
ると共に良好であった。
【0089】実施例7 NMPに芳香族ジアミン成分として100モル%に相当
するパラフェニレンジアミンを溶解させ、−10℃に冷
却する。これに100モル%に相当するテレフタル酸ク
ロリドを添加し、重合中に析出する固体は小さく粉砕し
ながら2時間撹拌して重合を完了した。この固形物スラ
リーを水中にて沈殿,水洗し、濃硫酸に溶解して、芳香
族ポリアミド溶液を得た。この溶液に、一次粒径16n
mの乾式シリカをポリマ当たり2wt%及び塩化ナトリ
ウム0.5wt%を添加し撹拌した。このポリマ溶液を
5μmカットのフィルタ−を通した後、金メッキしたベ
ルト上へ流延し、75℃、85%RHの雰囲気下におい
て等方性溶液となるまでおき、ついで水槽に導いて凝固
させ、この凝固フィルムをベルトから剥離して水洗、つ
いで中和のため、0.1%苛性ソーダ水溶液の槽へ通
じ、その後水槽へ通じた。以下実施例1と同様の方法で
厚さ10μmの芳香族ポリアミドフィルムを得た。
するパラフェニレンジアミンを溶解させ、−10℃に冷
却する。これに100モル%に相当するテレフタル酸ク
ロリドを添加し、重合中に析出する固体は小さく粉砕し
ながら2時間撹拌して重合を完了した。この固形物スラ
リーを水中にて沈殿,水洗し、濃硫酸に溶解して、芳香
族ポリアミド溶液を得た。この溶液に、一次粒径16n
mの乾式シリカをポリマ当たり2wt%及び塩化ナトリ
ウム0.5wt%を添加し撹拌した。このポリマ溶液を
5μmカットのフィルタ−を通した後、金メッキしたベ
ルト上へ流延し、75℃、85%RHの雰囲気下におい
て等方性溶液となるまでおき、ついで水槽に導いて凝固
させ、この凝固フィルムをベルトから剥離して水洗、つ
いで中和のため、0.1%苛性ソーダ水溶液の槽へ通
じ、その後水槽へ通じた。以下実施例1と同様の方法で
厚さ10μmの芳香族ポリアミドフィルムを得た。
【0090】このフィルムの軽金属イオン量は500p
pm、塩化メチレン抽出率は0.07%、20℃、相対
湿度60%における引張りヤング率E20は長手方向、幅
方向ともに1320kg/mm2 、80℃、相対湿度80%
における引張りヤング率E80との比はE80/E20=0.
53、吸湿率は2.8%であった。
pm、塩化メチレン抽出率は0.07%、20℃、相対
湿度60%における引張りヤング率E20は長手方向、幅
方向ともに1320kg/mm2 、80℃、相対湿度80%
における引張りヤング率E80との比はE80/E20=0.
53、吸湿率は2.8%であった。
【0091】次にこのフィルムから得たテープについ
て、上記の加工走行性、走行耐久性、耐環境性を測定す
ると共に良好であった。しかし、再生画面において歪み
が散見された。
て、上記の加工走行性、走行耐久性、耐環境性を測定す
ると共に良好であった。しかし、再生画面において歪み
が散見された。
【0092】実施例8 フィルムの延伸を長手方向に1.1倍、幅方向に1.4
5倍すること以外は実施例7と同様にして厚さ10μm
の芳香族ポリアミドフィルムを得た。
5倍すること以外は実施例7と同様にして厚さ10μm
の芳香族ポリアミドフィルムを得た。
【0093】このフィルムの軽金属イオン量は1600
ppm、塩化メチレン抽出率は0.07%、20℃、相
対湿度60%における長手方向の引張りヤング率E20は
長手方向1000kg/mm2 、幅方向1750kg/mm2 、
80℃、相対湿度80%における引っ張りヤング率E80
との比は長手方向、幅方向それぞれ、0.70,0.6
0、吸湿率は2.9%であった。
ppm、塩化メチレン抽出率は0.07%、20℃、相
対湿度60%における長手方向の引張りヤング率E20は
長手方向1000kg/mm2 、幅方向1750kg/mm2 、
80℃、相対湿度80%における引っ張りヤング率E80
との比は長手方向、幅方向それぞれ、0.70,0.6
0、吸湿率は2.9%であった。
【0094】次にこのフィルムから得たテープについ
て、上記の加工走行性、走行耐久性、耐環境性を測定す
ると共に良好であった。しかし、再生画面において歪み
が散見された。
て、上記の加工走行性、走行耐久性、耐環境性を測定す
ると共に良好であった。しかし、再生画面において歪み
が散見された。
【0095】実施例9 市販のN−メチルピロリドン(NMP)に芳香族ジアミ
ン成分として55モル%に相当する2−クロルパラフェ
ニレンジアミンと、45モル%に相当する4、4’−ジ
アミノジフェニルエ−テルとを溶解させ、これに100
モル%に相当する2−クロルテレフタル酸クロリドを添
加し、2時間撹拌して重合を完了した。得られたポリマ
ーは実施例1に比しやや重合度の低下が認められた。こ
れを水酸化リチウムで中和して、ポリマ濃度10重量
%、粘度2500ポイズの芳香族ポリアミド溶液を得
た。この溶液に、一次粒径16nmの乾式シリカをポリ
マ当たり2wt%添加した。
ン成分として55モル%に相当する2−クロルパラフェ
ニレンジアミンと、45モル%に相当する4、4’−ジ
アミノジフェニルエ−テルとを溶解させ、これに100
モル%に相当する2−クロルテレフタル酸クロリドを添
加し、2時間撹拌して重合を完了した。得られたポリマ
ーは実施例1に比しやや重合度の低下が認められた。こ
れを水酸化リチウムで中和して、ポリマ濃度10重量
%、粘度2500ポイズの芳香族ポリアミド溶液を得
た。この溶液に、一次粒径16nmの乾式シリカをポリ
マ当たり2wt%添加した。
【0096】このポリマ溶液を実施例1と同様の方法で
厚さ6μmの芳香族ポリアミドフィルムを得た。この間
にフィルム長手方向と幅方向に各々1.2倍、1.3倍
延伸を行ない、280℃で1.5分間乾燥と熱処理を行
なった後、20℃/秒の速度で徐冷した。
厚さ6μmの芳香族ポリアミドフィルムを得た。この間
にフィルム長手方向と幅方向に各々1.2倍、1.3倍
延伸を行ない、280℃で1.5分間乾燥と熱処理を行
なった後、20℃/秒の速度で徐冷した。
【0097】このフィルムの軽金属イオン量は3ppm
であったが、塩化メチレン抽出率は0.3%、20℃、
相対湿度60%における引張りヤング率E20は長手方
向、幅方向ともに900kg/mm2 の等方的フィルムであ
り、80℃、相対湿度80%における引張りヤング率E
80との比は長手方向、幅方向ともにE80/E20=0.6
8、また吸湿率は1.5%であった。
であったが、塩化メチレン抽出率は0.3%、20℃、
相対湿度60%における引張りヤング率E20は長手方
向、幅方向ともに900kg/mm2 の等方的フィルムであ
り、80℃、相対湿度80%における引張りヤング率E
80との比は長手方向、幅方向ともにE80/E20=0.6
8、また吸湿率は1.5%であった。
【0098】次にこのフィルムから得たテープについて
上記の評価を行ったところ、加工走行性、耐環境性はま
あ良好であったが走行耐久性に劣るものであった。
上記の評価を行ったところ、加工走行性、耐環境性はま
あ良好であったが走行耐久性に劣るものであった。
【0099】比較例1 実施例1と同様のポリマを5μmカットのフィルタ−を
通した後、径が30μm以上の表面欠点の頻度が0.0
06個/mm2 のベルト上に流延し、230℃の熱風で
溶媒を蒸発させ、自己保持性を得たフィルムをベルトか
ら連続的に剥離した。ついで、NMPの濃度勾配をつけ
た水槽内に実施例1の5倍の時間通じた以外は、同様な
方法で厚さ5μmの芳香族ポリアミドフィルムを得た。
通した後、径が30μm以上の表面欠点の頻度が0.0
06個/mm2 のベルト上に流延し、230℃の熱風で
溶媒を蒸発させ、自己保持性を得たフィルムをベルトか
ら連続的に剥離した。ついで、NMPの濃度勾配をつけ
た水槽内に実施例1の5倍の時間通じた以外は、同様な
方法で厚さ5μmの芳香族ポリアミドフィルムを得た。
【0100】このフィルムの軽金属イオン量は、0.2
ppmであり、塩化メチレン抽出率は0.04%、20
℃、相対湿度60%における引張りヤング率E20は長手
方向、幅方向ともに1230kg/mm2 、80℃、相対湿
度80%における引張りヤング率E80との比は長手方
向、幅方向ともにE80/E20=0.65、吸湿率は1.
5%であった。
ppmであり、塩化メチレン抽出率は0.04%、20
℃、相対湿度60%における引張りヤング率E20は長手
方向、幅方向ともに1230kg/mm2 、80℃、相対湿
度80%における引張りヤング率E80との比は長手方
向、幅方向ともにE80/E20=0.65、吸湿率は1.
5%であった。
【0101】次にこのフィルムから得たテープについて
上記の評価を行ったところ、耐環境性は良好であった
が、走行耐久性においては、テープに弱いおれが見ら
れ、また、加工走行性は悪いものであった。
上記の評価を行ったところ、耐環境性は良好であった
が、走行耐久性においては、テープに弱いおれが見ら
れ、また、加工走行性は悪いものであった。
【0102】比較例2 実施例7と同様のポリマを5μmカットのフィルタ−を
通した後、中和後の水槽での滞留時間を実施例7の1/
5の時間にした以外は実施例7と同様の方法で、厚さ1
0μmの芳香族ポリアミドフィルムを得た。
通した後、中和後の水槽での滞留時間を実施例7の1/
5の時間にした以外は実施例7と同様の方法で、厚さ1
0μmの芳香族ポリアミドフィルムを得た。
【0103】このフィルムの軽金属イオン量は、300
0ppmを大きく越え、塩化メチレン抽出率は0.07
%、20℃、相対湿度60%における引張りヤング率E
20は長手方向、幅方向ともに1020kg/mm2 、80
℃、相対湿度80%における引張りヤング率E80との比
は長手方向、幅方向ともにE80/E20=0.57、吸湿
率は3.2%であった。
0ppmを大きく越え、塩化メチレン抽出率は0.07
%、20℃、相対湿度60%における引張りヤング率E
20は長手方向、幅方向ともに1020kg/mm2 、80
℃、相対湿度80%における引張りヤング率E80との比
は長手方向、幅方向ともにE80/E20=0.57、吸湿
率は3.2%であった。
【0104】次にこのフィルムから得たテープについて
上記の評価を行ったところ、加工走行性、走行耐久性は
良好であったが、耐環境性においては磁性層面に変色が
認められ、劣化した。
上記の評価を行ったところ、加工走行性、走行耐久性は
良好であったが、耐環境性においては磁性層面に変色が
認められ、劣化した。
【0105】
【表1】
【0106】
【発明の効果】本発明は、耐熱性、機械特性に優れた芳
香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミドからなる基材
フィルムを使用し、所定量の軽金属イオンを含有せしめ
ることで、走行摩擦等による帯電を防止し、加工性や使
用時のフィルム相互の密着あるいは加工部材への巻き付
きを防止し加工生産性、耐久性、歩留まりの向上をはか
ることができる。また、該基材フィルムに磁性層を設け
た磁気記録媒体は走行性、出力特性の優れたものであ
る。
香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミドからなる基材
フィルムを使用し、所定量の軽金属イオンを含有せしめ
ることで、走行摩擦等による帯電を防止し、加工性や使
用時のフィルム相互の密着あるいは加工部材への巻き付
きを防止し加工生産性、耐久性、歩留まりの向上をはか
ることができる。また、該基材フィルムに磁性層を設け
た磁気記録媒体は走行性、出力特性の優れたものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 79/08 LRB C08L 79/08 LRB G11B 5/704 G11B 5/704
Claims (5)
- 【請求項1】 元素の周期表Ia族、IIa族、III a族
から選ばれる少なくとも一種の金属イオンが総濃度とし
て2ppm以上2000ppm以下含有されていること
を特徴とする芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミ
ドを主成分とするフィルム。 - 【請求項2】 元素の周期表Ia族、IIa族、III a族
から選ばれる少なくとも一種の金属イオンの濃度が2p
pm以上2000ppm以下含有される層を有すること
を特徴とする芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミ
ドを主成分とするフィルム。 - 【請求項3】 該金属イオン層がフィルム内部にあるこ
とを特徴とする請求項2に記載の芳香族ポリアミドある
いは芳香族ポリイミドを主成分とするフィルム。 - 【請求項4】 塩化メチレンで抽出したときの抽出率が
0.2%以下であることを特徴とする請求項1〜3のい
ずれかに記載の芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイ
ミドを主成分とするフィルム。 - 【請求項5】 磁気記録媒体に用いられてなることを特
徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の芳香族ポリア
ミドあるいは芳香族ポリイミドを主成分とするフィル
ム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7316389A JPH08225664A (ja) | 1994-12-07 | 1995-12-05 | 芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミドを主成分とするフィルム |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-303514 | 1994-12-07 | ||
JP30351494 | 1994-12-07 | ||
JP7316389A JPH08225664A (ja) | 1994-12-07 | 1995-12-05 | 芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミドを主成分とするフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08225664A true JPH08225664A (ja) | 1996-09-03 |
Family
ID=26563532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7316389A Pending JPH08225664A (ja) | 1994-12-07 | 1995-12-05 | 芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミドを主成分とするフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08225664A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000005070A1 (fr) * | 1998-07-21 | 2000-02-03 | Teijin Limited | Stratifie a film de polyamide aromatique, procede de production de ce stratifie et support d'enregistrement magnetique |
JP2002249660A (ja) * | 2000-12-19 | 2002-09-06 | Toray Ind Inc | ポリイミド含有樹脂組成物 |
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1995
- 1995-12-05 JP JP7316389A patent/JPH08225664A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000005070A1 (fr) * | 1998-07-21 | 2000-02-03 | Teijin Limited | Stratifie a film de polyamide aromatique, procede de production de ce stratifie et support d'enregistrement magnetique |
US6376043B1 (en) | 1998-07-21 | 2002-04-23 | Teijin Limited | Aromatic polyamide film laminate, production process thereof and magnetic recording medium therefrom |
JP2002249660A (ja) * | 2000-12-19 | 2002-09-06 | Toray Ind Inc | ポリイミド含有樹脂組成物 |
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