JPH08224579A - 復水脱塩装置 - Google Patents

復水脱塩装置

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JPH08224579A
JPH08224579A JP7321312A JP32131295A JPH08224579A JP H08224579 A JPH08224579 A JP H08224579A JP 7321312 A JP7321312 A JP 7321312A JP 32131295 A JP32131295 A JP 32131295A JP H08224579 A JPH08224579 A JP H08224579A
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晴子 竹本
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千佳 建持
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラッド除去性能に優れ、かつ混床からの有
機物の溶出量が小さい、復水脱塩処理装置を提供するこ
と。 【解決手段】 架橋度が2.5〜10%であるゲル型陽
イオン交換樹脂、または水分保有能力が44〜73%で
あるゲル型陽イオン交換樹脂と、マクロポーラス型陰イ
オン交換樹脂の混床を使用することを特徴とする復水脱
塩装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は復水脱塩装置に関し、特
にBWR型原子力発電プラントの復水脱塩装置として最
適な装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、復水脱塩処理において、大きな
交換容量や高いクラッド除去性能が必要とされ、かつ再
生頻度があまり多くない用途ではゲル型陽イオン交換樹
脂が使用され、再生頻度が多い用途では物理的強度の大
きなマクロポーラス型陽イオン交換樹脂が使用されてい
た。また、これらの陽イオン交換樹脂と混床として使用
される陰イオン交換樹脂も、陽イオン交換樹脂と同じ型
の樹脂が使用されていた。つまり、陽イオン交換樹脂が
ゲル型陽イオン交換樹脂の場合には陰イオン交換樹脂も
ゲル型が使用され、たとえば、BWR型原子力発電プラ
ントでの復水処理ではこの組み合わせが一般的に使用さ
れていた。
【0003】陽イオン交換樹脂は、陰イオン交換樹脂に
比べ水中の溶存酸素などの酸化雰囲気により容易に酸化
分解し、その結果、陽イオン交換樹脂から分解によって
生成された低分子のポリスチレンスルホン酸などの有機
物が溶出する。復水脱塩装置に使用するような混床塔で
は、この陽イオン交換樹脂からの溶出物は陰イオン交換
樹脂を汚染し、その反応性を低下させる要因の一つとな
る。陰イオン交換樹脂の反応性が低下すると、発電所の
復水脱塩装置処理水に陽イオン交換樹脂の溶出物が陰イ
オン交換樹脂に捕捉されないでボイラ、原子炉および蒸
気発生器に流入し、高温下で熱分解してCO2やSO4 2-
を生成するためイオン量が増加し、また、復水器の漏洩
による海水の流入に対し、復水脱塩装置の処理水質の低
下を招く。
【0004】この陽イオン交換樹脂からの有機物の溶出
量は、マクロポーラス型陽イオン交換樹脂よりもゲル型
陽イオン交換樹脂の方が多く、また架橋度が低いほど溶
出量も多くなることから、低架橋度のゲル型陽イオン交
換樹脂の使用には問題があった。ところが、近年原子力
発電所の冷却水に要求されるクラッドの分離効果への要
求が高度化されており、これに応えるためクラッド除去
性能に優れた陽イオン交換樹脂の探索が行われてきた
が、低架橋度のゲル型陽イオン交換樹脂がクラッド除去
に関して効果的であることが見いだされた。そこで、処
理水への溶出量の増大を引き起こさずに、低架橋度のゲ
ル型陽イオン交換樹脂を使用するための新規な復水脱塩
装置の開発が求められていた。
【0005】一方、陰イオン交換樹脂にもゲル型樹脂と
マクロポーラス型の樹脂があり、それぞれの特性は以下
の通りである。ゲル型樹脂と呼ばれるマクロ・ポアーを
有しない強塩基性陰イオン樹脂は一般的にポーラス型樹
脂と比較した場合、体積基準のイオン交換容量(Volume
Capacity;Vol.Cap.)が高く、微粒子やポリスチレンス
ルホン酸(以下、場合によりPSSと略称する)等の高
分子化合物を吸着する量(率)が少ない。つまりゲル型
樹脂を使用した場合、PSSの捕捉量(率)が少なく、
したがってPSSが素通りしてそのPSSは硫酸イオ
ン、TOCの原因となる。一方、ポーラス型樹脂と呼ば
れるマクロ・ポアーを有する強塩基性陰イオン樹脂はゲ
ル型樹脂と比較した場合、一般的に体積基準のイオン交
換容量が低く、微粒子や高分子化合物を良く吸着する。
つまりマクロポーラス型樹脂を使用した場合、PSSを
効率よく捕捉し、PSSの捕捉量(率)が多い。すなわ
ち、ゲル型ではVol.Cap.は高いがPSSを効率
良く吸着・除去することはできず、ポーラス型樹脂はP
SSを効率良く吸着・除去することができるがVol.
Cap.が低いため、Vol.Cap.を高く保ちつつ
PSSを効率良く吸着・除去する方法が望まれていたの
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、クラッド除
去性能に優れ、かつ混床からの有機物の溶出量が小さい
復水脱塩装置を提供することを目的とし、特にBWR型
原子力発電プラントの復水処理に有益な装置を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意研究した結果、ゲル型陽イオン交換樹
脂とマクロポーラス型陰イオン交換樹脂の混床を使用す
ることにより、混床処理水への有機物の溶出量を低減で
きることを見いだし本発明を完成した。すなわち、本発
明は、架橋度が2.5〜10%であるゲル型陽イオン交
換樹脂と、マクロポーラス型陰イオン交換樹脂の混床を
使用することを特徴とする復水脱塩装置を提供する。本
発明はBWR型原子力発電プラントの復水脱塩装置とし
て好適であり、その一態様として架橋度が2.5〜10
%であるゲル型陽イオン交換樹脂と、マクロポーラス型
陰イオン交換樹脂の混床を使用することを特徴とする、
BWR型原子力発電プラントの復水脱塩装置を含む。
【0008】ゲル型陽イオン交換樹脂の架橋度が10%
以下、好ましくは8%以下、より好ましくは6%以下の
場合に、良好なクラッド除去性能が得られるが、本発明
の装置によればいずれのゲル型陽イオン交換樹脂を使用
しても良好なクラッド除去性能を維持しつつ有機物の溶
出量を低減することができる。なお、樹脂の物理的強度
の添加ら、架橋度が2.5%以上、好ましくは4%以上
であることが望ましい。またクラッドの除去性能を保持
するため、ゲル型陽イオン交換樹脂の架橋度は10%以
下であることが好ましい。
【0009】イオン交換樹脂において架橋度と水分保有
能力とは密接な関係にあり、一般には架橋度が小さくな
ると水分保有能力が大きくなる。したがって、本発明で
使用するゲル型陽イオン交換樹脂を水分保有能力によっ
て規定することもできる。すなわち、本発明は水分保有
能力が44〜73%、好ましくは44〜70%であるゲ
ル型陽イオン交換樹脂と、マクロポーラス型陰イオン交
換樹脂の混床を使用することを特徴とする復水脱塩装置
を提供すると共に、その一態様として、水分保有能力が
44〜73%、好ましくは44〜70%であるゲル型陽
イオン交換樹脂と、マクロポーラス型陰イオン交換樹脂
の混床を使用することを特徴とするBWR型原子力発電
プラントの復水脱塩装置を含む。
【0010】架橋度の場合と同様、ゲル型陽イオン交換
樹脂の水分保有能力が44%以上、好ましくは50%以
上の場合に、良好なクラッド除去性能が得られるが、本
発明の復水脱塩装置によればいずれのゲル型陽イオン交
換樹脂を使用しても良好なクラッド除去性能を維持しつ
つ有機物の溶出量を低減することができる。水分保有能
力は73%程度が実際に使用できるゲル型陽イオン交換
樹脂の上限であり、水分保有能力が、これ以上になると
物理的強度が弱過ぎて実際に使用する事が困難となる。
【0011】本発明において使用されるゲル型陽イオン
交換樹脂は、公知のものが使用できる。たとえばスチレ
ン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、エチルスチレ
ン、クロルスチレン等の芳香族モノビニルモノマーとジ
ビニルベンゼン、ジビニルトルエン等の芳香族ポリビニ
ルモノマーとを共重合し、これに陽イオン交換基を導入
することにより製造できる。ポリビニルモノマーとして
芳香族ポリビニルモノマーとエステル系ポリビニルモノ
マーを併用することができ、かかる共重合体から誘導さ
れるゲル型陽イオン交換樹脂がより好ましい。エステル
系ポリビニルモノマーとしては、たとえばエチレングリ
コールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタ
クリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、トリメチロールプロパントリメタクリレート等や、
これらに相当するアクリレートを単独あるいは混合して
使用することができる。
【0012】架橋度とは、上記のポリビニルモノマーに
よる架橋の度合いをいい、ジビニルベンゼンの全ビニル
モノマーに対する質量比(%)をいう。ただし、前述の
芳香族ポリビニルモノマーとエステル系ポリビニルモノ
マーを併用した樹脂の場合には、架橋の程度を上記の架
橋度の定義で規定することはできない。その場合には、
水分保有能力に基づいて、好適なゲル型陽イオン交換樹
脂を選択・決定することができる。水分保有能力とは、
樹脂の細孔中の水分を飽和平衡状態に調節して測定した
場合の水分をいい、測定方法は後述の実施例において詳
述される。
【0013】本発明におけるマクロポーラス型陰イオン
交換樹脂は、巨大網目状イオン交換樹脂とも称され、M
R型(macro reticular )およびMP型(macro porou
s)の両者を含むものである。通常のゲル型イオン交換
樹脂の内部構造は分子の架橋度によって決まる網目の構
造(ミクロ多孔性)を持つが、MR型イオン交換樹脂は
これとは区別される物理的細孔(マクロ多孔性)とミク
ロ多孔性を併せて有する。これはスチレン−ジビニルベ
ンゼンを共重合させ、イオン交換基を導入する際の重合
方法を変えることによって製造することができる。マク
ロポーラス型イオン交換樹脂は、イオン交換容量はやや
小さいが有機物の除去に優れた性能を有する。また、物
理的強度が大きく高度に精製可能で、化学的にも安定で
ある。直径が100から1000μmの公知並びに市販
のマクロポーラス型イオン交換樹脂を使用でき、強塩基
性樹脂および弱塩基性樹脂のどちらも使用できる。本発
明において好適に使用される市販のマクロポーラス型イ
オン交換樹脂としては、たとえば、ローム アンド ハ
ース社製アンバーライト(IRA−900,IRA−9
04,IRA−938,IRA−911,IRA−9
3)、三菱化学社製ダイヤイオン(PK308,PA3
16,PA416,WA30)等がある。
【0014】本発明において、ゲル型陽イオン交換樹脂
とマクロポーラス型陰イオン交換樹脂の比率は、ゲル型
陽イオン交換樹脂:マクロポーラス型陰イオン交換樹脂
=1:2〜3:1(体積比)の範囲が好ましい。また、
ゲル型陽イオン交換樹脂は通常H型で、マクロポーラス
型陰イオン交換樹脂はOH型で使用される。
【0015】本発明者らはVol.Cap.を高く保ち
つつPSSを効率良く吸着・除去するためには、ゲル型
樹脂とポーラス型樹脂を混合使用すればよいことも見い
だした。すなわち、本発明においては、マクロポーラス
型陰イオン交換樹脂およびゲル型陰イオン交換樹脂を混
合使用することもできる。したがって、本発明は架橋度
が2.5〜10%、好ましくは4〜10%であるゲル型
陽イオン交換樹脂、マクロポーラス型陰イオン交換樹
脂、およびゲル型陰イオン交換樹脂との混床を使用する
ことを特徴とする復水脱塩装置、ならびに水分保有能力
が44〜73%、好ましくは44から70%であるゲル
型陽イオン交換樹脂と、マクロポーラス型陰イオン交換
樹脂、およびゲル型陰イオン交換樹脂との混床を使用す
ることを特徴とする復水脱塩装置をも提供するものであ
る。
【0016】好ましいMR型陰イオン交換樹脂/ゲル型
陰イオン交換樹脂の体積比率は、MR型陰イオン交換樹
脂とゲル型陰イオン交換樹脂との合計の体積に対して、
MR型陰イオン交換樹脂が5%以上、より好ましくは4
0%以上である。ゲル型陽イオン交換樹脂と、マクロポ
ーラス型陰イオン交換樹脂とゲル型陰イオン交換樹脂と
の合計との比率は、陽イオン交換樹脂:陰イオン交換樹
脂=1:2〜3:1(体積比)の範囲が好ましい。ゲル
型陰イオン交換樹脂も通常OH型で使用される。
【0017】ゲル型陰イオン交換樹脂とは、マクロ多孔
性を有しないで、分子の架橋度によって決まる、編み目
の構造(ミクロ多孔性)のみを有している陰イオン交換
樹脂をいう。本発明において使用されるゲル型陰イオン
交換樹脂は、公知のものが使用できる。たとえば、ゲル
型陰イオン交換樹脂は、前述のゲル型陽イオン交換樹脂
と同様、スチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、
エチルスチレン、クロルスチレン等の芳香族モノビニル
モノマーとジビニルベンゼン、ジビニルトルエン等の芳
香族ポリビニルモノマーとを共重合した後、これに陰イ
オン交換基を導入することにより製造できる。
【0018】本発明は一般産業用ボイラー、火力発電
所、原子力発電所、抄紙用ドライヤー等の分野における
復水の処理に使用できるが、特に火力発電所や原子力発
電所の復水処理に有用であり、特には発電所プラントに
おいて複合水処理法または中性水処理法で運用された復
水循環系の水を処理する装置として有用である。さらに
好適には、BWR型原子力発電プラントの中性水処理法
で運用される復水の脱塩処理、PWR型原子力発電プラ
ントの復水である二次系統水の脱塩処理や火力発電プラ
ントの復水の脱塩処理などに適用され、不純物イオンの
除去と共に、クラッドの除去にその効果が発揮される。
なお、本発明の復水脱塩装置は上述のごとく使用するイ
オン交換樹脂の組合せに特徴を有するもので、この点が
従来の復水脱塩装置とは異なるが、その他の構造は従来
の復水脱塩装置とほぼ同じであるので、装置の構造につ
いての詳しい説明は省略する。
【0019】実施例 参考例1 陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂を常法によりH型
とOH型に再生し、超純水を用いて十分に洗浄した。そ
の後、各イオン交換樹脂を樹脂/超純水=1/1の体積
比で超純水中に浸漬し、60℃に加熱下で24時間放置
し、24時間浸漬後の上澄水のTOCを測定した。サン
プルとして以下のものを使用した。 サンプルA:架橋度8%のゲル型陽イオン交換樹脂(ア
ンバーライトIR−120B) サンプルB:架橋度6%のゲル型陽イオン交換樹脂(ア
ンバーライトXT−1004) サンプルC:マクロポーラス型陰イオン交換樹脂(アン
バーライトIRA−900CP) サンプルD:ゲル型陰イオン交換樹脂(アンバーライト
IRA−400T) 上記の樹脂および以下の実施例において使用されるイオ
ン交換樹脂はいずれもオルガノ株式会社より販売されて
いるものである。結果を図1に示す。なお、表示された
TOCは、超純水のTOCを差し引いた、イオン交換樹
脂の浸漬によるTOCの増加分であり、これは実施例1
および2においても同じである。また、図1において横
軸の符号A〜Dはそれぞれ上記各イオン交換樹脂のサン
プル名に対応している。
【0020】実施例1 陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂を常法によりH型
とOH型に再生し、超純水で洗浄後、陽イオン交換樹脂
と陰イオン交換樹脂とを体積比1/1で混合して混合樹
脂を調整した。この混合樹脂を樹脂/超純水=1/1の
体積比で超純水中に浸漬し、60℃に加熱下で24時間
放置して、24時間浸漬後の上澄水のTOCを測定し
た。使用したゲル型陽イオン交換樹脂のサンプルは以下
の通りである。 サンプルA:アンバーライトIR−120B (架橋度
8%、水分保有能力47.0%) サンプルB:アンバーライトIR−120BN(架橋度
8%、水分保有能力45.3%) サンプルC:アンバーライトXT−1004 (架橋度
6%、水分保有能力53.8%) 上記のサンプルをゲル型陰イオン交換樹脂(アンバーラ
イトIRA−400T)またはマクロポーラス型陰イオ
ン交換樹脂(アンバーライトIRA−900CP)と混
床とし、それぞれの場合の24時間浸漬後の上澄水のT
OCを測定した。結果を図2に示すが、斜線で示された
ものがゲル型陽イオン交換樹脂とゲル型陰イオン交換樹
脂との混床の結果であり、他方がゲル型陽イオン交換樹
脂とマクロポーラス型陰イオン交換樹脂との混床の結果
である。なお、図2において横軸のA,B,C,の符号
は上記陽イオン交換樹脂のサンプル名に対応している。
ゲル型陰イオン交換樹脂とマクロポーラス型陰イオン交
換樹脂を単独で比較すると、前記図1に示したごとくゲ
ル型陰イオン交換樹脂の方がTOCの溶出量が少ないに
も拘らず、ゲル型陽イオン交換樹脂と混床にした場合に
は、予想外にもマクロポーラス型陰イオン交換樹脂の方
がTOCの溶出量が少なくなることがわかる。
【0021】なお、水分保有能力は本実施例および以下
の実施例において、以下の方法により測定された。 (a) 水分が平衡状態にある試料樹脂を調製する。 (b) あらかじめ恒量にしてある平型はかり瓶2個に
それぞれ(a)で調製した試料樹脂約5gを1mgまで
はかりとる。 (c) これを110±5℃にあらかじめ調節してある
乾燥容器中に入れ、24時間乾燥する。 (d) デシケーター中で約30分放冷する。 (e) 次いで、はかり瓶のふたをしてその質量をはか
り、はかり瓶の前後の差(ag)を求め、次式によって
水分保有能力(%)を算出する。 M1=a/W × 100 ここでM1:水分保有能力(%) W:試料樹脂(g)
【0022】実施例2 H型に再生したゲル型陽イオン交換樹脂(アンバーライ
トXT−1004)と、OH型に再生したゲル型陰イオ
ン交換樹脂(アンバーライトIRA−400T)および
マクロポーラス型陰イオン交換樹脂(アンバーライトI
RA−900CP)を体積比1/1で混合し、この混合
樹脂を内径20mm、層高800mmのアクリルカラム
に充填し、25℃の超純水を毎時20メートルの線流速
で通水した。この時のカラム出口水のTOCを測定し、
結果を図3に示した。図3から明かなごとく、ゲル型陽
イオン交換樹脂とマクロポーラス型陰イオン交換樹脂と
の混床では、使用開始当初より長期間にわたりゲル型陽
イオン交換樹脂とゲル型陰イオン交換樹脂との混床の場
合よりも著しくTOC濃度の低い出口水が得られた。
【0023】参考例2 ゲル型陰イオン交換樹脂(IRA−400T)およびマ
クロポーラス型陰イオン交換樹脂(IRA−900C
P)に、陽イオン交換樹脂から溶出する代表的分解生成
物であるポリスチレンスルホン酸(PSS)の標準物質
(分子量10,000)を、所定量吸着させ、吸着後の
樹脂の物質移動係数(MTC)を測定し、PSS吸着量
と陰イオン交換樹脂の動的性能との関係を調べた。陰イ
オン交換樹脂へのPSS吸着量と陰イオン交換樹脂の動
的性能の結果を図4に示した。なお、図4における横軸
のPSS吸着量とは、陰イオン交換樹脂に一旦PSSを
吸着させ、次いでこの樹脂を水酸化ナトリウム水溶液を
用いて再生した後の樹脂中に残留していたPSS量であ
る。図4より、マクロポーラス型陰イオン交換樹脂の方
がゲル型陰イオン交換樹脂よりも耐汚染性が強く、反応
性の低下が少ないことがわかる。
【0024】実施例3 ゲル型陰イオン交換樹脂(IRA−400T)とMR型
陰イオン交換樹脂との混床を使用し、各種比率の混合樹
脂において、参考例2に従ってPSSの吸着量および吸
着率を測定した。PSSサンプルとしては、東ソー株式
会社製のPoly NaSS 5(分子量5万)を使用
した。 PSS吸着条件:OH型強塩基性アニオン交換樹脂の各
50mlに、H型PSS水溶液(約0.1%)100m
lを加え、40℃で16時間振蕩させた。0.45μm
のフィルターで濾過した。 樹脂調製条件:基準型(Cl型)の樹脂100mlに、
2リットルの8%NaOH水溶液を5時間かけて通液し
た後、超純水2リットルを1時間通水した。 PSS調製条件:Na型(基準型)ポリスチレンスルホ
ン酸(20%)20gを、樹脂高50cm、樹脂量20
0mlのH型強酸性カチオン交換樹脂に1時間かけて通
過させてH型とした。分析はHPLCで行った。結果を
表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1中、「実吸着率」は、陰イオン交換樹
脂に吸着されるPSSの吸着量をPSSの負荷量で割っ
たものを100倍して%で表示したものであり、以下の
式で表される。 実吸着率(%)=[PSS吸着量(mg)/PSS負荷
量(mg)]×100 「単純平均吸着率」は、ゲル型陰イオン交換樹脂とMR
型陰イオン交換樹脂を混合した場合に、その混合比率に
基づいて予測される吸着率をいい、ゲル型陰イオン交換
樹脂の実吸着率をA(%)、MR型陰イオン交換樹脂の
実吸着率をB(%)とし、ゲル型陰イオン交換樹脂とM
R型陰イオン交換樹脂の混合物中のそれぞれの体積分率
をV1およびV2とすると、以下の式で表される。 単純平均吸着率(%)=A×V1+B×V2 混合物の単純平均吸着率と実吸着率との比較から、少量
のMR型強塩基性陰イオン交換樹脂の混合により吸着率
が大きく改善されることがわかる。
【0027】実施例4 本実施例では、分子量が40−60万のPSSを使用
し、実施例3と同様の方法でPSS吸着率を測定した。
結果は表2に示す通りである。
【0028】
【表2】
【0029】
【効果】本発明に基づいて特定の架橋度あるいは特定の
水分保有能力のゲル型陽イオン交換樹脂とマクロポーラ
ス型陰イオン交換樹脂とを組み合わせて使用することに
より、クラッド除去性能に優れ、かつ混床系での有機物
の溶出量を低減して陰イオン交換樹脂の反応性低下を抑
制できる復水脱塩装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1の結果を示す図である。
【図2】実施例1の結果を示す図である。
【図3】実施例2の結果を示す図である。
【図4】参考例2の結果を示す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】なお、本実施例および以下の実施例におい
て、水分保有能力の値とは、イオン形が基準形(ナトリ
ウム形)のゲル形強酸性カチオン交換樹脂に対して以下
の方法によって測定された値をいう。 (a) 水分が平衡状態にある基準形(ナトリウム形)
の試料樹脂を調製する。 (b) あらかじめ恒量にしてある平型はかり瓶2個に
それぞれ(a)で調製した試料樹脂約5gを1mgまで
はかりとる。 (c) これを110±5℃にあらかじめ調節してある
乾燥容器中に入れ、24時間乾燥する。 (d) デシケーター中で約30分放冷する。 (e) 次いで、はかり瓶のふたをしてその質量をはか
り、はかり瓶の前後すなわち水分が平衡状態にある樹脂
の重さと、乾燥後の樹脂の重さの差(ag)を求め、次
式によって水分保有能力(%)を算出する。 M=a/W × 100 ここでM:水分保有能力(%) W:水分が平衡状態にある樹脂(g) なお上記水分が平衡状態にある樹脂と乾燥後の樹脂の秤
量は、同じ樹脂について2個づつ同時に行い、2個の結
果が0.5%以上変動する場合には、試験を繰り返し
0.5%以内で一致したときは、2個の平均値を試験結
果として示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架橋度が2.5〜10%であるゲル型陽
    イオン交換樹脂と、マクロポーラス型陰イオン交換樹脂
    の混床を使用することを特徴とする復水脱塩装置。
  2. 【請求項2】 ゲル型陽イオン交換樹脂の架橋度が4〜
    10%である請求項1記載の復水脱塩装置。
  3. 【請求項3】 水分保有能力が44〜73%であるゲ
    ル型陽イオン交換樹脂と、マクロポーラス型陰イオン交
    換樹脂の混床を使用することを特徴とする復水脱塩装
    置。
  4. 【請求項4】 ゲル型陽イオン交換樹脂の水分保有能
    力が44〜70%である請求項3記載の復水脱塩装置。
  5. 【請求項5】 ゲル型陰イオン交換樹脂をさらに含む、
    請求項1から4のいずれか1項記載の復水脱塩装置。
  6. 【請求項6】 ゲル型陰イオン交換樹脂をさらに含み、
    マクロポーラス型陰イオン交換樹脂を、マクロポーラス
    型陰イオン交換樹脂とゲル型陰イオン交換樹脂との合計
    体積の5%以上含む、請求項1から4のいずれか1項記
    載の復水脱塩装置。
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