JPH08218681A - 制振構造物 - Google Patents

制振構造物

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JPH08218681A
JPH08218681A JP2491095A JP2491095A JPH08218681A JP H08218681 A JPH08218681 A JP H08218681A JP 2491095 A JP2491095 A JP 2491095A JP 2491095 A JP2491095 A JP 2491095A JP H08218681 A JPH08218681 A JP H08218681A
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building
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earthquake
damper
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Matsutaro Seki
松太郎 関
Tetsuo Suzuki
哲夫 鈴木
Yasuhiko Takahashi
泰彦 高橋
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Obayashi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 曲げ変形が支配的な細長い高層建物の揺れを
抑制して、居住性は勿論のこと、耐震安全性を向上させ
ると共に、使用する鋼材量を削減する。 【構成】 高層建物10の架構の外郭を構成する鉄骨柱
を耐震柱12として用い、この耐震柱12の外側にこの
耐震柱12と独立して鉄骨柱でなる補助柱14を基礎か
ら立設して設ける。耐震柱12と補助柱14とを、傾斜
して配置されるダンパ部材16を介して連結する。ダン
パ部材16を低降伏鋼材で形成される履歴型のものと
か、速度依存型の材料を用いて直線状部材として形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地震とか強風等により
発生する建物の曲げ変形を抑制する制振構造物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】高層および超高層のこれら高層建物では
一般に柔らかく揺れの周期が長くなるため、地震とか風
を受ける場合に大きな変形に対する設計が必要となる。
ここで、建物1の全体変形δは図11に示すように、曲
げ変形δB と剪断変形δS との和によって決定される
が、低層の建物1では同図(A)に示すように全体変形
δに対して剪断変形δS が大きな割合を占め、一方、高
層(超高層)の建物1では同図(B)に示すように、曲
げ変形δB が大きな割合を占めるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、かかる従来
の建物1にあっては、高層化して細長く(アスペクト比
が大)なると、曲げ変形δB の増大に伴って全体変形δ
が大きくなることが知られており、この変形を抑制する
ために鋼材量を増す等の対策を強いられて不経済であ
り、建設コストが上昇してしまう。
【0004】また、現在では地震とか風に対する揺れの
低減対策として制振構造が用いられているが、現在実用
化さている制振構造の主目的は居住性の向上であり、構
造部材の低減等を狙うものはほとんどないのが現状であ
る。即ち、従来の制振装置では性能的に効果が小さく、
これを大地震等の大きな振動に用いようとすれば装置が
著しく大きくなり、技術的およびコスト的に困難とな
り、特に、アスペクト比が大きい建物は曲げ変形が支配
的であり、これを抑制できる制振機構の建物への導入は
著しく困難であるという課題があった。
【0005】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て、曲げ変形が支配的な細長い高層建物の揺れを抑制し
て、居住性は勿論のこと、耐震安全性を向上させると共
に、使用する鋼材量を削減できてコストダウンを図るこ
とができる制振構造物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明は、建物に一体に設けられる耐震柱と、この
耐震柱に対して独立して対峙される補助柱とを設け、こ
れら耐震柱と補助柱とを傾斜して配置されるダンパ部材
を介して連結することにより構成する。
【0007】
【作用】以上の構成により本発明の制振構造物にあって
は、建物に地震とか風等の外力が入力されると、建物に
一体に設けられた耐震柱がこの建物の揺れに伴って変形
する一方、この耐震柱と独立した補助柱は耐震柱と相対
変形する。これら耐震柱と補助柱との相対変形に伴う力
は、両者を連結するダンパ部材に圧縮または引張り方向
の変形成分をもって入力され、この圧縮または引張り変
形による履歴特性に基づいて外力のエネルギーを吸収し
て建物の揺れが効率良く抑制される。このため、前記制
振構造物では耐震柱と補助柱およびダンパ部材を設ける
という簡単な構造により建物の制振を行うことができ
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
詳細に説明する。図1から図6は本発明の制振構造物の
第1実施例を示し、図1は本実施例の制振構造物の概略
構成図、図2は制振構造物の要部を示す拡大断面図、図
3は制振構造物の要部の説明図、図4は制振構造物の揺
れ状態を示す要部の説明図、図5は制振構造物の揺れに
対する履歴特性図、図6は制振構造物の揺れ状態の解析
モデル図である。
【0009】即ち、本実施例の制振構造物は図1に示す
ように、高層建物(本実施例では8階)10を例にとっ
て示す。高層建物10の架構の外郭を構成する鉄骨柱を
耐震柱12として用い、この耐震柱12の外側にこの耐
震柱12と独立して対峙する鉄骨柱でなる補助柱14を
基礎から立設して設ける。
【0010】前記耐震柱12および前記補助柱14は、
図2に示すようにそれぞれのフランジ12a,14a間
の間隔を一致させたH形鋼で形成し、それぞれのフラン
ジ12a,14aを適宜間隔を設けて並置すると共に、
それぞれのウエブ12b,14bが平行となるように対
向配置させてある。そして、前記耐震柱12と前記補助
柱14とを、傾斜して配置されるダンパ部材16を介し
て連結するようになっている。
【0011】前記ダンパ部材16は、アルミニウム等の
低降伏鋼材で形成される履歴型のものとか、粘性体のよ
うな速度依存型の材料を用いて直線状の棒体に形成さ
れ、この棒状のダンパ部材16の両端部を前記耐震柱1
2および前記補助柱14のウエブ12b,14b間に跨
がって取付ける。即ち、前記ダンパ部材16は図3に示
すように一対を山形に配置して、それぞれの底部両端お
よび頂部を耐震柱12と補助柱14とに跨がって連結し
てある。前記山形に配置した1組のダンパ部材16は、
底部両端が前記高層建物10の各階の梁18のうち、1
つおきの梁18に取付けられ、かつ、他の組のダンパ部
材16は隣接する梁18に逆向きに取付けられるように
なっており、それぞれの組のダンパ部材16がトラス構
造をもって上下方向に連続される(図1参照)。尚、前
記耐震柱12,前記補助柱14および前記ダンパ部材1
6からなる構成体を全体的にダンパ柱(制振装置内蔵型
柱)20と称するものとする。
【0012】以上の構成により本実施例の制振構造物に
あっては、高層建物10に地震とか風等の外力が入力さ
れると、建物10に一体に設けられた耐震柱12がこの
建物の揺れに伴って変形する一方、補助柱14はダンパ
部材16を介して耐震柱12に連結される関係上、これ
ら耐震柱12と補助柱14は同じ周期で揺れることにな
るが、この補助柱14は耐震柱12と独立しているため
両者は相対変形する。これら耐震柱12と補助柱14と
の相対変形に伴う力は、両者を連結するダンパ部材16
に入力される。このとき、前記ダンパ部材16は図3に
示すように一対が山形状に配置されて傾斜されているた
め、図4に示すようにこれら一対のダンパ部材16の一
方には圧縮力Q1 が作用し、他方には引張り力Q2 が作
用し、このときの変形は図5に示す履歴特性をもって前
記外力を吸収して、前記高層建物10の揺れを吸収する
ことができる。このときの高層建物10の応答解析によ
る制振効果の確認は、図6に示すようにダンパ柱20を
モデル化して示すことができ、ダンパ部材16が圧縮ま
たは引張り方向にエネルギー吸収することが理解され
る。
【0013】従って、本実施例の高層建物10では耐震
柱12,補助柱14およびダンパ部材16からなるダン
パ柱20を用いることにより、簡単な構造にして曲げ変
形δB が卓越する高層建物10の揺れを効果的に抑制す
ることができ、建物全体の使用鋼材量を削減して工費の
大幅な低減を図ることができる。
【0014】尚、この実施例では前記ダンパ部材16の
傾斜角によっては、外力の入力によって圧縮力または引
張り力以外に剪断力も作用することになり、これら両者
の変形により外力が吸収されるようになる。
【0015】図7から図10はダンパ柱20の他の実施
例をそれぞれ示し、前記実施例と同一構成部分に同一符
号を付して重複する説明を省略して述べる。即ち、図7
に示すダンパ柱20は、H形鋼で形成した耐震柱12と
補助柱14の互いに対向するフランジ12a,14aの
先端間を、一対のダンパ部材16で連結してある。ま
た、図8に示すダンパ柱20は同様に耐震柱12と補助
柱14とをH形鋼で形成し、対向するそれぞれのフラン
ジ12a,14aの先端部外側間をダンパ部材16で連
結してある。
【0016】更に、図9に示すダンパ柱20は、耐震柱
12と補助柱14とをウエブ12c14cと片側のフラ
ンジ12d,14dとで構成されるT形鋼で形成し、そ
れぞれのウエブ12c,14cを対向させて耐震柱12
と補助柱14とを配置する。そして、前記ウエブ12
c,14cの対向した先端間をダンパ部材16で連結し
てある。更にまた、図10に示すダンパ柱20は、耐震
柱12と補助柱14とをボックス状の鋼管で形成し、そ
れぞれの外側間を一対のダンパ部材16で連結してあ
る。
【0017】尚、前記ダンパ柱20は前記図7から図1
0に示す構成に限定されるものではなく、耐震柱12と
補助柱14とをダンパ部材16を介して連結するという
構成から逸脱しない限りにおいて様々な構成とすること
ができることは勿論である。
【0018】ところで、前記各実施例にあっては耐震柱
12と補助柱14とがダンパ部材16を介して連結され
るが、このダンパ部材16をそれぞれの柱12,14に
着脱可能に取付けて、大きな外力が入力された後の変形
時に、ダンパ部材16を交換可能とすることが望まし
い。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示す制振構造物にあっては、建物に地震とか風等の外力
が入力されると、建物に一体に設けられた耐震柱がこの
建物の揺れに伴って変形する一方、この耐震柱と独立し
た補助柱は耐震柱と相対変形する。このとき前記耐震柱
と補助柱とは、傾斜して配置される棒状のダンパ部材を
介して連結されているので、前記相対変形に伴う力はこ
のダンパ部材に圧縮または引張り方向の変形成分をもっ
て入力され、この圧縮または引張り変形による履歴特性
に基づいて外力のエネルギーを吸収して建物の揺れが効
率良く抑制される。このため、前記耐震柱と補助柱およ
びダンパ部材を設けるという簡単な構造により建物の制
振を効率良く行うことができる。従って、居住性は勿論
のこと、外力に対する構造安全性の向上を図ることがで
きると共に、建物に使用する鋼材量を削減して大幅なコ
スト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制振構造物の第1実施例を示す概略構
成図である。
【図2】本発明の制振構造物の第1実施例を示す要部の
拡大断面図である。
【図3】本発明の制振構造物の第1実施例を示す要部の
説明図である。
【図4】本発明の制振構造物の第1実施例を示す建物の
揺れ状態の要部説明図である。
【図5】本発明の制振構造物の第1実施例を示す建物の
揺れに対する履歴特性図である。
【図6】本発明の制振構造物の第1実施例を示す建物の
揺れ状態の解析モデル図である。
【図7】本発明の制振構造物の他の実施例を示す第1の
ダンパ柱の断面図である。
【図8】本発明の制振構造物の他の実施例を示す第2の
ダンパ柱の断面図である。
【図9】本発明の制振構造物の他の実施例を示す第3の
ダンパ柱の断面図である。
【図10】本発明の制振構造物の他の実施例を示す第4
のダンパ柱の断面図である。
【図11】低層と構造の建物の揺れ状態を(A),
(B)をもって示す説明図である。
【符号の説明】
10 高層建物(制振構造物) 12 耐震柱 14 補助柱 16 ダンパ部
材 20 ダンパ柱

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物に一体に設けられる耐震柱と、この
    耐震柱に対して独立して対峙される補助柱とを設け、こ
    れら耐震柱と補助柱とを傾斜して配置されるダンパ部材
    を介して連結したことを特徴とする制振構造物。
JP7024910A 1995-02-14 1995-02-14 制振構造物 Expired - Lifetime JP3028034B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ITMC20090195A1 (it) * 2009-09-10 2011-03-11 Alessandro Balducci Sistema strutturale per protezione sismica di edifici.
CN113006375A (zh) * 2021-03-03 2021-06-22 江苏海洋大学 一种新型预应力自复位格构柱及其施工方法

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