JPH04277274A - 混合構造物 - Google Patents

混合構造物

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JPH04277274A
JPH04277274A JP3487291A JP3487291A JPH04277274A JP H04277274 A JPH04277274 A JP H04277274A JP 3487291 A JP3487291 A JP 3487291A JP 3487291 A JP3487291 A JP 3487291A JP H04277274 A JPH04277274 A JP H04277274A
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JP
Japan
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aluminum alloy
structural members
steel
construction
frame
Prior art date
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Pending
Application number
JP3487291A
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English (en)
Inventor
Noritoshi Kobayashi
小林 徳寿
Eitatsu Yamamoto
山本 栄達
Shiro Murakami
志郎 村上
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Kawaden Co Ltd
Original Assignee
Kawaden Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH04277274A publication Critical patent/JPH04277274A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄骨構造物等の構造部材
の一部に、鋼に比べ地震や風等の外乱に対するエネルギ
ー吸収能力が高いアルミニウム合金を用いた混合構造物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地震や風等の振動外力による構造物の揺
れを抑制するものとして、各種の免震装置、制振装置等
が開発されている。
【0003】免震装置は建物の基礎部に積層ゴム支承を
配置することにより、地盤から建物への地震エネルギー
の伝播を防止する構造とし、これとダンパー等を組み合
わせたものが一般的である。例えば、特公昭61−17
984号公報には積層ゴム支承のコアとして鉛ダンパー
を埋め込んだ形式のものも開示されている。
【0004】受動型の制振装置としては建物の頂部に設
置される動吸振器や、構造物架構内に制震壁やブレース
ダンパーと呼ばれる粘性体の粘性抵抗を利用した形式の
もの等が知られている。
【0005】この他、実公昭53−6980号公報には
水平方向の固有振動数が異なる複数の塔状構造物間を水
平面内に配したオイルダンパーで連結し、地震時の構造
物の振動を抑制するための構造が開示されている。また
、特開平1−182472号公報にも同様の考え方で複
数の高層建物間に連結通路を設け、通路と各建物との間
に制振ダンパーを設置した構造が開示されている。
【0006】さらに、例えば特開昭58−217838
号公報には能動型の制振装置として、付加質量とアクチ
ュエーターを備え、構造物の振動に応じてアクチュエー
ターから付加質量に制御力を作用させることにより、そ
の反力で構造物の振動を抑制する装置が開示されている
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、免震構造は基
礎部と上部構造とを切り離した構造であり、大きな構造
物には適用し難い。また、一般の構造物に比べコスト的
にも高く、積層ゴム等のメンテナンスの問題もある。
【0008】また、動吸振器や能動型の制振装置につい
ては装置の設置のために特別のスペースを必要とし、制
震壁やブレースダンパーも施工が煩雑となる他、設置ス
ペースやメンテナンス、さらにコストの問題がある。
【0009】ところで、構造物の骨組に用いられる金属
材料としては鋼が一般的である。これに対し、橋梁等、
建設分野においてもアルミニウム合金を構造部材として
適用したものが見られる。ただし、これらは主として軽
量化を意図したもので、鋼に比べ、たわみ、振動等、静
的、動的変位が大きくなるとの理由や、価格等の面で構
造体としての用途が限定されている。
【0010】しかし、一方、アルミニウム合金は軽量で
あるだけでなく、縦弾性係数(ヤング係数)が7000
kgf/mm2 と鋼の約1/3であり、変形特性にお
いても降伏点を持たないといった特徴があり、鉄骨構造
内に組み込んでダンパー機能を持たせたり、鋼とアルミ
ニウムの振動特性の相違を利用して振動抑制効果を得る
ことが考えられる。
【0011】本発明の混合構造物は上述のような背景の
もとに発明されたもので、構造部材の一部にアルミニウ
ム合金の構造部材を用いた混合構造の架構を構成するこ
とにより、特別な装置やその設置スペースを必要としな
い経済的な制振構造を実現することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、本発明では鉄骨構造物を構成する鋼製構造部材の一部
をアルミニウム合金の構造部材に置き換え、骨組が鋼製
構造部材とアルミニウム合金の構造部材とからなる混合
構造物を構成することにより、アルミニウム合金を構造
部材兼、エネルギー吸収部材として用いている。
【0013】従って、構造物の設計においては部材強度
や変形、耐火被覆の問題等を検討すればよく、通常の施
工方法で施工を行うことができる。
【0014】アルミニウム合金の構造部材のより具体的
な配置としては、例えば高層ビル等の建築物の低層部の
架構に用いたり、架構内のブレースあるいは耐震壁等の
耐震要素に用いることが考えられ、地震等による構造物
の振動を効果的に抑制することができる。
【0015】また、鋼製構造部材を用いる部分とアルミ
ニウム合金の構造部材を用いる部分を上下ではなく、横
方向に分離することも考えられる。例えば、高層建物の
エレベーターホール部分を他の部分と切り離し、この部
分にアルミニウム合金の構造部材を用いたり、構造物を
水平面内で複数の区画に仕切り、鋼製構造部材で構成さ
れる部分とアルミニウム合金の構造部材で構成される部
分とを設け、アルミニウム合金自体の制振効果に加え、
各区画における振動特性の相違を利用することも考えら
れる。また、高層建物のコア部分とそれ以外の部分をつ
なぐ形でアルミニウム合金の構造部材を用いることも考
えられる。
【0016】さらに、ドーム屋根その他の大スパン構造
物の主要部材間を連結する2次部材等に、アルミニウム
合金の構造部材を用い、構造物の軽量化に加え、振動エ
ネルギーの吸収を図ることができる。
【0017】この他、複数の構造物間を連絡する通路等
の連結構造体の骨組の一部または全部にアルミニウム合
金の構造部材を用いれば、連結構造体が構造物間の振動
を抑制するためのダンパーとして機能し、異なる振動特
性を有する構造物どうしに減衰力を与える。なお、この
場合の連結構造体によって連結される構造物は必ずしも
鉄骨構造物に限られず、鉄筋コンクリート構造物や鉄骨
鉄筋コンクリート構造物であってもよい。
【0018】アルミニウム合金には非常に多くの種類が
あるが、土木、建築構造物の骨組に適するものとして、
強度、耐食性、成形性、切削性、溶接性等を考慮した場
合の一般的な展伸材としては、例えば以下の合金が挙げ
られる(合金呼称はJISによる)。
【0019】Al−Mg 系…5052、5154、5
083等 Al−Cu−Mg 系(ジュラルミン系)…2014等
Al−Mg−Si 系…6061、6N01、6063
等Al−Zn−Mg 系…7N01、7003等本発明
で用いるアルミニウム合金は必ずしも上記のものに限定
されないが、上記のものは20〜30kgf/mm2 
あるいは30kgf/mm2 以上の引張強度を有し、
例えばSS400等、一般構造用圧延鋼材としての軟鋼
の約1/2ないし1/2以上の強度を有する。
【0020】
【作用】アルミニウム合金は鋼材と比較した場合、縦弾
性係数が約1/3、線膨張係数は約2倍、単位体積重量
は約1/3であり、一般に柔らかい金属である。また、
機械的性質に関しては一般的な軟鋼にみられるような降
伏点を持たず、応力−ひずみ線図にみられる非線型性に
おいて軟鋼と異なる特徴を有する。
【0021】従って、鉄骨構造物等の鋼構造の一部に組
み込むことにより、地震や風の振動エネルギーの一部を
吸収し、構造物に制振効果を与える。また、構造物に用
いた場合の振動特性を考えた場合、純粋な鋼構造に比べ
固有周期が長周期化する。
【0022】なお、従来、鉛ダンパーとして用いられて
いる鉛の縦弾性係数は1500〜1700kgf/mm
2 程度と、アルミニウムと比べても小さく、引張強さ
も2kgf/mm2程度である。また、特に塑性変形領
域において非常に大きなエネルギー吸収能力を有し、ダ
ンパーとしてのエネルギー吸収能力には優れているが、
構造部材として利用することは困難である。
【0023】
【実施例】次に、図示した実施例について説明する。
【0024】図1は本発明を高層建物Aの骨組に適用し
た場合の実施例を示したものである。
【0025】図中、1が鋼製構造部材、2がアルミニウ
ム合金の構造部材(区別のため、図中、点線で示してい
る)である。本実施例では高層建物Aの1階部分にアル
ミニウム合金の構造部材2を用いることで、地盤からの
地震の振動エネルギーを1階部分の変形で吸収し、免震
効果をあげることができる。
【0026】考え方としては1階部分で大きな塑性変形
を許容し、建物上部の損害を防ぐことも考えられるが、
大地震に対して1階部分の水平変位を所定の範囲内に収
め、建物全体としての損傷、大変形を防止するためには
、例えば建物Aの周囲または内部に架構と切り離した形
で、鋼材あるいは鉄筋コンクリート部材等からなる変形
制御部材を設け、架構の変形が一定以上になった段階で
変形制御部材に荷重を負担させる構造も考えられる。
【0027】また、上記実施例において1階部分の柱の
一部または全部を鋼製構造部材、残りの構造部材をアル
ミニウム合金の構造部材として、柱についてはその変形
を弾性範囲内に収めることも考えられる。
【0028】図2は本発明を柱はり架構B単位で適用し
た場合の実施例を示したものである。
【0029】図中、aが柱、bがはり、cがブレースで
ある。柱aおよびはりbについては一般の鋼製構造部材
1を使用し、耐震要素としてブレースcにアルミニウム
合金の構造部材2を使用している。この場合、アルミニ
ウム合金の変形特性を生かしたブレースcの振動エネル
ギー吸収能力(主として塑性変形領域におけるエネルギ
ー吸収)により、いわゆるブレースダンパー的な制振効
果を図ることができる。
【0030】図3は本発明を立体トラス構造の大スパン
ドーム屋根Cに適用した場合の実施例を示したものであ
る。
【0031】本実施例では分割されたドーム屋根要素を
構成する主要部材については鋼製構造部材1を用い、主
要部材間を連結する2次部材に、アルミニウム合金の構
造部材2を用いている。アルミニウム合金を用いた分、
2次部材の軽量化が図れ、また2次部材部分で地震や風
等の振動エネルギーの吸収を図ることができる。
【0032】さらに、開閉式ドーム屋根の場合、屋根部
分の軽量化により駆動装置を小型化でき、かつスムーズ
な開閉が可能となる。
【0033】図4は本発明をブリッジ形式の通路e、d
で連結される2つの建物D、Eに適用した場合の実施例
を示したものである。
【0034】すなわち、鉄骨構造の建物D、E間の架空
通路d、eの骨組をアルミニウム合金の構造部材2で構
成したことで、地震や風による建物D、Eの振動を連結
構造体としての通路d、e部分で吸収することができる
。特に、建物D、Eの高さ、あるいは断面が異なり、各
々の振動特性が異なる場合には通路d、eを介して互い
に減衰力を与え、大きな振動抑制効果が得られる。
【0035】
【発明の効果】■  アルミニウム合金の構造部材が振
動エネルギー吸収部材を兼ね、地震や風等の外乱による
構造物の振動を抑制する。
【0036】■  構造部材自体に制振機能を持たせた
ので、一般の構造物と基本的に同じ設計、施工が可能で
あり、特別のスペース等を必要としない。
【0037】■  アルミニウム合金の使用により、構
造物の固有振動数についても長周期化が可能であり、非
共振による制振効果も期待できる。
【0038】■  アルミニウム合金を用いることで、
構造物の軽量化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における構造物骨組の概要図で
ある。
【図2】本発明の他の実施例における構造物骨組の概要
図である。
【図3】架構内におけるアルミニウム合金の構造部材の
配置例を示す説明図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例における構造物骨組
の概要図である。
【符号の説明】
A…高層建物、B…柱はり架構、a…柱、b…はり、c
…ブレース、C…ドーム屋根、D、E…建物、d、e…
通路、1…鋼製構造部材、2…アルミニウム合金の構造
部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  鉄骨構造物を構成する鋼製構造部材の
    一部をアルミニウム合金の構造部材に置き換えたことを
    特徴とする混合構造物。
  2. 【請求項2】  鉄骨構造物の低層部の架構の一部また
    は全部をアルミニウム合金の構造部材に置き換えたこと
    を特徴とする請求項1記載の混合構造物。
  3. 【請求項3】  鉄骨構造物の架構内に設けられる耐震
    要素としての構造部材をアルミニウム合金の構造部材に
    置き換えたことを特徴とする請求項1記載の混合構造物
  4. 【請求項4】  構造物の架構を上下または水平方向に
    複数の区画に分け、鋼製構造部材で構成される区画とア
    ルミニウム合金の構造部材で構成される区画とを設け、
    前記各区画の連結により一体の架構を構成したことを特
    徴とする混合構造物。
  5. 【請求項5】  複数の構造物間を連絡する連結構造体
    の骨組を構成する構造部材の一部または全部にアルミニ
    ウム合金の構造部材を用い、前記連結構造体を前記構造
    物間の振動を抑制するためのダンパーとして用いたこと
    を特徴とする混合構造物。
JP3487291A 1991-03-01 1991-03-01 混合構造物 Pending JPH04277274A (ja)

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JP (1) JPH04277274A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11343675A (ja) * 1998-04-01 1999-12-14 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 制振装置および制振構造物
JP2008075318A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Takenaka Komuten Co Ltd 連結建物の制震構造
JP2009191482A (ja) * 2008-02-13 2009-08-27 Ihi Corp 耐震部材
JP2012207403A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Sumitomo Mitsui Construction Co Ltd 板状集合住宅の架構構造
JP2014222016A (ja) * 2014-07-30 2014-11-27 三井住友建設株式会社 板状集合住宅の架構構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008075318A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Takenaka Komuten Co Ltd 連結建物の制震構造
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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19991109