JPH08217970A - プラスチック磁性組成物 - Google Patents

プラスチック磁性組成物

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JPH08217970A
JPH08217970A JP2966595A JP2966595A JPH08217970A JP H08217970 A JPH08217970 A JP H08217970A JP 2966595 A JP2966595 A JP 2966595A JP 2966595 A JP2966595 A JP 2966595A JP H08217970 A JPH08217970 A JP H08217970A
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JP
Japan
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weight
parts
nylon
magnetic
composition
Prior art date
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Pending
Application number
JP2966595A
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English (en)
Inventor
Kenichi Nakagawa
堅一 中川
Toshio Moriyama
利雄 森山
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリアミド樹脂と磁性金属粉末からなるプラ
スチック磁石の特性の改良に関する。 【構成】 脂肪族二価アルコールを、ポリアミド樹脂お
よび磁性金属粉末に使用する組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアミド樹脂と磁性
金属粉末を主成分とする磁性組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、従来の焼結磁石に代わって、熱可
塑性樹脂、特にポリアミド樹脂と磁性金属粉末を主成分
とするプラスチック磁性組成物を射出成形などによって
成形したプラスチック磁石が、モーター、スイッチなど
の電気部品に広く用いられつつある。
【0003】このプラスチック磁石は、磁性金属粉末の
配合量と磁気特性が相関するため、高い磁気特性を得よ
うとすると磁性金属粉末を高濃度に充填させたプラスチ
ック磁性組成物を使用する必要があった。しかし、磁性
金属粉末の配合量を多くしようとすると、混練時にスク
リュー回転の負荷が増大するので、配合量を減らさざる
を得ないか、または混練できても分散性が悪くなる。ま
た、プラスチック磁性組成物を射出成形などの方法で成
形する時にも、溶融時の流動性が極めて低下したり、溶
融時の組成物中の磁性金属粉末の配向性が低下する。そ
のため、成形することもできなかったり、例え成形が可
能であっても、得られた成形品の磁気特性が極めて低下
したり、成形品の外観(表面性)が極めて不良であった
り、さらに成形品が機械的に脆くなっていたりという問
題点があった。
【0004】前述のプラスチック磁性組成物における問
題点を解決するための手段として、ポリアミド樹脂にス
テアリン酸金属塩やビスアミド化合物を添加する方法
(特開昭53−98097号公報)が提案されている
が、そのような方法では使用時の雰囲気によってはステ
アリン酸金属塩やビスアミド化合物が成形時に成形品の
表面にブリードしてきて、成形品の表面の外観を著しく
低下させるという不都合が生じている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の公知
のプラスチック磁石成形用のプラスチック磁性組成物が
有していた種々の問題点、特に高濃度の磁性金属粉末を
含有するプラスチック磁性組成物において、成形時の溶
融流動性が悪く、磁気特性の優れたプラスチック磁性成
形体が再現性よく容易に成形できない、あるいは流動性
を改良するための添加剤が表面にブリードアウトすると
いう問題点を解決することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前述の公知
のプラスチック磁性組成物が有していた問題点を解決す
るため鋭意研究した結果、ポリアミド樹脂と磁性金属粉
末に特定の多価アルコールを配合することにより、溶融
時の流動性に優れ、成形時の磁性金属粉末の配向性にも
優れているので、プラスチック磁性組成物から得られた
成形体が高い耐熱性、機械的特性を有しているとともに
磁気特性に優れており、その成形品の表面に添加剤のブ
リードアウトがなく、外観の優れた成形品が得られるこ
とを見出し、この発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は(A)磁性金属粉末1
00重量部と、(B)ポリアミド樹脂5〜50重量部
と、(C)HO−(C2 4 )nOH(nは1〜6の整
数)で表される二価アルコール0.05〜0.5重量部
とからなることを特徴とするプラスチック磁性組成物に
関する。
【0008】本発明における磁性金属粉末としては、プ
ラスチック磁石に使用することができる公知の磁性金属
粉末であれば、どのような種類の磁性金属粉末であって
もよい。特に、粒子径が0.5〜10μm、好ましくは
1.0〜0.5μmのバリウムフェライト、ストロンチ
ウムフェライトなどのハードフェライト粉末、またはそ
の混合物を使用することが好ましい。
【0009】本発明におけるポリアミドとしては、ナイ
ロン6、ナイロン11、ナイロン12などのポリラクタ
ム類、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612
などのジカルボン酸とジアミンとから得られるポリアミ
ド類、ナイロン6/66、ナイロン6/610、ナイロ
ン6/12、ナイロン6/612、ナイロン6/66/
610、ナイロン6/66/12、ナイロン6/6T
(T:テレフタル酸成分)などの共重合ポリアミド類、
これらの混合物などが挙げられる。特に、ナイロン6、
ナイロン12、ナイロン6/12、これらの混合物を使
用することが好ましい。
【0010】本発明に使用されるポリアミド樹脂の使用
量は、磁性金属粉末100重量部に対して5〜50重量
部、好ましくは10〜25重量部である。ポリアミド樹
脂の使用量が5重量部以下ではプラスチック磁石として
成形することが不可能で、50重量部以上では磁性金属
粉末の配合割合が減少することにより磁気特性が低下す
ることになる。
【0011】本発明に用いられる多価アルコールとして
は、HO−(C2 4 )nOH(nは1〜6の整数)で
表される二価アルコールで、その具体例としては、エチ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどを挙げ
ることができる。また、これらは1種類もしくは2種類
以上用いてもよく、必要に応じて適宜選択できる。これ
らの中でも特に、1,5−ペンタンジオールが好ましく
用いられる。
【0012】本発明で使用される多価アルコールの使用
量は、磁性金属粉末100重量部に対して0.05〜
0.5重量部、好ましくは0.1〜0.3重量部であ
る。多価アルコールの使用量が0.05重量部以下では
成形時の流動性改良に効果が見られない。また、0.5
重量部以上では成形時に発泡する、食い込み不良により
計量が不安定になる、機械的特性が低下する、発火の恐
れ(1,5−ペンタンジオールの発火点:135℃)が
あるなどの問題点が生じてくる。
【0013】この発明のポリアミド樹脂組成物は、要求
される特性に応じて他の添加剤、例えば耐熱剤、紫外線
吸収剤を含む耐候剤、難燃剤、帯電防止剤、滑剤、可塑
剤、核剤、発泡剤、着色剤、安定剤、カップリング剤な
どを含有することができる。
【0014】
【実施例】以下、実施例および比較例により、この発明
をさらに詳しく説明する。
【0015】プラスチック磁性組成物は、磁性金属粉末
とポリアミド樹脂を溶融混練して、ペレット化したもの
に二価アルコールを混合することにより得た。
【0016】プラスチック磁性組成物は、プラスチック
磁性成形体の機械的特性と成形時の流動性について以下
の方法により評価した。 (1)曲げ強さ (ASTM D−790) (2)曲げ弾性率 (ASTM D−790) (3)アイゾット衝撃強さ (ASTM D−256) (4)流動性 馬蹄形流動長さ測定用金型を使用し、金型温度80℃、射出成形圧力80 MPa、120MPaにおける流動長を測定した。
【0017】実施例1 ストロンチウムフェライト 100重量部とナイロン6
25重量部を溶融混練して、ペレット化したものに
1,5−ペンタンジオール 0.05重量部を混合する
ことにより、プラスチック磁性組成物を得た。前述の評
価の結果を表1に示す。
【0018】実施例2 ストロンチウムフェライト 100重量部とナイロン6
25重量部を溶融混練して、ペレット化したものにエ
チレングリコール 0.1重量部を混合することによ
り、プラスチック磁性組成物を得た。前述の評価の結果
を表1に示す。
【0019】実施例3 ストロンチウムフェライト 100重量部とナイロン6
25重量部を溶融混練して、ペレット化したものに
1,5−ペンタンジオール 0.2重量部を混合するこ
とにより、プラスチック磁性組成物を得た。前述の評価
の結果を表1に示す。また、射出成形により成形したプ
ラスチック磁石を120℃で200時間処理したが、成
形品表面にブリードアウトは観察されなかった。
【0020】実施例4 ストロンチウムフェライト 100重量部とナイロン6
25重量部を溶融混練して、ペレット化したものに
1,6−ヘキサンジオール 0.3重量部を混合するこ
とにより、プラスチック磁性組成物を得た。前述の評価
の結果を表1に示す。
【0021】実施例5 ストロンチウムフェライト 100重量部とナイロン6
25重量部を溶融混練して、ペレット化したものに
1,5−ペンタンジオール 0.5重量部を混合するこ
とにより、プラスチック磁性組成物を得た。前述の評価
の結果を表1に示す。
【0022】比較例1 ストロンチウムフェライト 100重量部とナイロン6
25重量部を溶融混練、ペレット化してプラスチック
磁性組成物を得た。前述の評価の結果を表1に示す。
【0023】比較例2 ストロンチウムフェライト 100重量部とナイロン6
25重量部を溶融混練して、ペレット化したものに
1,5−ペンタンジオール 0.03重量部を混合する
ことにより、プラスチック磁性組成物を得た。前述の評
価の結果を表1に示す。
【0024】比較例3 ストロンチウムフェライト 100重量部とナイロン6
25重量部を溶融混練して、ペレット化したものに
1,5−ペンタンジオール 1.0重量部を混合するこ
とにより、プラスチック磁性組成物を得た。前述の評価
の結果を表1に示す。
【0025】実施例6 ストロンチウムフェライト 100重量部とナイロン1
2 25重量部を溶融混練して、ペレット化したものに
1,5−ペンタンジオール 0.2重量部を混合するこ
とにより、プラスチック磁性組成物を得た。前述の評価
の結果を表1に示す。
【0026】比較例4 ストロンチウムフェライト 100重量部とナイロン1
2 25重量部を溶融混練、ペレット化してプラスチッ
ク磁性組成物を得た。前述の評価の結果を表1に示す。
【0027】実施例7 ストロンチウムフェライト 100重量部とナイロン6
/12 25重量部を溶融混練して、ペレット化したも
のに1,5−ペンタンジオール 0.2重量部を混合す
ることにより、プラスチック磁性組成物を得た。前述の
評価の結果を表1に示す。
【0028】比較例5 ストロンチウムフェライト 100重量部とナイロン6
/12 25重量部を溶融混練、ペレット化してプラス
チック磁性組成物を得た。前述の評価の結果を表1に示
す。
【0029】比較例6 ストロンチウムフェライト 100重量部とナイロン6
25重量部を溶融混練して、ペレット化したものにエ
チレンビスステアロアミド 0.2重量部を混合するこ
とにより、プラスチック磁性組成物を得た。射出成形に
より成形したプラスチック磁石を120℃で200時間
処理したところ、成形品表面にブリードアウトが観察さ
れた。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】実施例1、3、5、比較例1〜3より、
1,5−ペンタンジオールを添加することで、磁性金属
粉末とナイロン6からなるプラスチック磁性組成物の機
械的特性を損なうことなく、流動性を改良することがで
きることが分かる。但し、比較例2のように添加量が少
ないと流動性の改良という点では不十分であり、比較例
3のように添加量が多いと流動性は改良されるが、機械
的特性が低下する。また実施例2、4より、エチレング
リコール、1,6−ヘキサンジオールの添加も有効であ
ることが分かる。実施例6、7、比較例4、5より、ナ
イロン6に代わってナイロン12、ナイロン6/12を
使用する場合にも、二価アルコールの添加が流動性改良
に効果的であるということが分かる。さらに、実施例3
と比較例6より、エチレンビスステアロアミドの添加で
はブリードアウトが観察される条件においても、1,5
−ペンタンジオールのブリードアウトは観察されなかっ
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)磁性金属粉末100重量部と、
    (B)ポリアミド樹脂5〜50重量部と、(C)HO−
    (C2 4 )nOH(nは1〜6の整数)で表せれる二
    価アルコール0.05〜0.5重量部とからなることを
    特徴とするプラスチック磁性組成物。
JP2966595A 1995-02-17 1995-02-17 プラスチック磁性組成物 Pending JPH08217970A (ja)

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JP2966595A JPH08217970A (ja) 1995-02-17 1995-02-17 プラスチック磁性組成物

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6872325B2 (en) 2002-09-09 2005-03-29 General Electric Company Polymeric resin bonded magnets

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6872325B2 (en) 2002-09-09 2005-03-29 General Electric Company Polymeric resin bonded magnets

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