JPH08216177A - 携帯電話の薄肉ハウジングの射出成形方法 - Google Patents

携帯電話の薄肉ハウジングの射出成形方法

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JPH08216177A
JPH08216177A JP2297795A JP2297795A JPH08216177A JP H08216177 A JPH08216177 A JP H08216177A JP 2297795 A JP2297795 A JP 2297795A JP 2297795 A JP2297795 A JP 2297795A JP H08216177 A JPH08216177 A JP H08216177A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】曲げ強度等の特性がきわめて高く、しかも、ひ
け等のない良好な成形面を有する携帯電話の薄肉ハウジ
ングを、歩留まり良く成形すること。 【構成】表側金型1のピンゲート4から、キャビティ3
1内に樹脂を射出した後、樹脂がまだ溶融状態である内
に、突出部材28をキャビティ31内に突出させ、その
先端と樹脂とを一緒に嵌入孔12内へ押し込むようにし
て、ピンゲート4部分を含めて、プッシュボタン挿通孔
を打ち抜き形成する。そして、これと同時に、ボス形成
用孔29内部のタッピング孔形成用ピンをキャビティ3
1内部に僅かに押し込んだ後、樹脂を冷却固化させてか
ら表・裏両型枠を分離して取り外すことによって、携帯
電話の薄肉ハウジングを成形した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は携帯電話のハウジングの
成形方法に関し、詳しくは、ひけ等が発生していない良
好な成形面を有し、かつ機械的強度に優れた携帯電話の
フロントハウジングの成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話の需要は急激に増加して
おり、多機能化、軽量化が進められており、これに伴
い、携帯電話のハウジングには、より薄肉であること、
より強度に優れていることが要求されるようになってき
た。このような、携帯電話の薄肉のハウジングは、通
常、プッシュボタン等が設けられたフロント部分と、使
用者の手に握られるリア部分の2つに分けて射出成形さ
れる(本発明においては、この薄肉ハウジングの内のフ
ロント部分のことを、単に薄肉ハウジングと略称す
る)。一般的な薄肉ハウジングは、略長方形状の板状部
の周囲に帯状の折り曲げ部が設けられた薄肉の箱型形状
を有しており、板状部には複数の受信用孔、プッシュボ
タン挿通孔、機能ボタン挿通孔、送信用孔が設けられて
いる(なお、プッシュボタンとは、主としてダイヤルす
るときに使用される0〜9の数字等が付されたボタンの
ことをいい、機能ボタンとは、携帯電話が有する「保留
機能」、「ダイヤル短縮機能」等の機能を発現させると
きに使用されるボタンのことをいう)。そして、板状部
の裏側の周囲には、木ネジタッピング孔を有する複数の
ボス部が設けられている。
【0003】従来、薄肉ハウジング部品を射出成形する
方法としては、図8、図9の如き表側・裏側の一組の金
型を用いる方法が知られている。図8において、51は
表側金型であり、その成形部52の板状部成形部分53
には、受信用孔、プッシュボタン挿通孔、機能ボタン挿
通孔、送信用孔をそれぞれ形成するための、円柱状・あ
るいは角柱状を有した各種のピン54,54・・が立設
されている。また、図9において、61は裏側金型であ
り、その成形部62の板状部形成部分63は、表側金型
51と一体化したときに、前記した受信用孔、プッシュ
ボタン挿通孔、機能ボタン挿通孔、送信用孔を形成する
ための各種のピン54,54・・の先端の底面が当接す
るようになっている。そして、板状部形成部分63の略
中央の、プッシュボタン挿通孔を形成するピンと当接し
ない位置に、一体となった金型のキャビティ内に樹脂を
送り込むための直径1.5mmφ程度のピンゲート64が
設けられている。さらに、板状部形成部分63の周囲に
は、木ネジタッピング用のボスを形成するためのやや太
目のボス形成用孔65が穿設されており、その中央には
木ネジタッピング用孔を形成するためのタッピング孔形
成用ピン66が立設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような金型を用いて携帯電話の薄肉ハウジングを射出成
形する方法は、 (1) 成形品のピンゲート対応位置に形成されたゲート残
り等を取り除く場合に、薄肉の板状体部分を削り取って
しまい、成形品の板状部の曲げ強度等を著しく低下させ
てしまうことが多い (2) 樹脂の射出時に、板状部のプッシュボタン挿通孔成
形部分においては、立設されたピンの影響で多くのウェ
ルドが発生するため、成形品の曲げ強度等が極端に小さ
くなってしまう (3) ボス部は木ネジを強固に固着する必要から厚肉に成
形しなければならず、このため射出後の冷却工程で、収
縮の体積効果(周囲の体積に比べてボス部の体積が大き
いこと)によって、ボス部立設部の反対面(表面)に、
大きなひけ(窪み)が発生する (4) ピンゲートは、径が大きいと残るゲート残り等も大
きくなるため、径を小さくしなければならないが、径の
小さいピンゲートでは、射出の際、溶融樹脂を薄肉のキ
ャビティの隅々まで行き渡らせることができないし、ま
た、この問題を回避するためにピンゲートの数を増やす
と、ウェルドが多く発生して強度が低下し、さらに、ゲ
ートが増えた分だけゲート残り等の生じる箇所が増える
ため、後工程が面倒になったり、コスト高になったりす
る等の問題点を有している。
【0005】本発明の目的は、かかる上記の問題点を解
消し、曲げ強度等の特性がきわめて高く、しかも、ひけ
等のない良好な成形面を有する携帯電話の薄肉ハウジン
グを、歩留まり良く成形することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の構成は、略長方
形状の板状部の周囲に折り曲げ部が設けられた薄肉の箱
型形状を有し、前記板状部には複数のプッシュボタン挿
通孔が設けられ、前記板状部の裏側面に木ネジタッピン
グ孔を有する複数のボス部が設けられてなる携帯電話の
薄肉ハウジングを射出成形する方法であって、金型の、
板状部の表側面を形成する部分であって、かつ複数のプ
ッシュポタン挿通孔の内の一つを形成する位置に設けた
ゲートから、キャビティ内に樹脂を射出する工程、及
び、その射出工程の後に、金型に射出した樹脂がまだ溶
融状態である内に、複数の柱状体を、キャビティの前記
板状部を形成する部分に、板状部形成面と略垂直に貫通
させて樹脂を排除することにより、少なくともゲートの
部分を含めてプッシュボタン挿通孔及び/または機能ボ
タン挿通孔を設ける工程、金型に射出した樹脂がまだ溶
融状態である内に、金型の前記ボス部の木ネジタッピン
グ孔を形成する部分をキャビティ内部に押し込む工程、
の各工程を含んでなる携帯電話の薄肉ハウジングの射出
成形方法にある。
【0007】
【作用】金型キャビティ内に樹脂が射出された後、ゲー
ト位置を含めてプッシュポタン挿通孔が穿設されること
によって、ゲートは完全に遮断(ゲートカット)され
る。従って、ゲート位置にゲート残り等のない薄肉成形
品が得られるため、従来の射出成形方法のように、ゲー
ト残り等の除去に伴う板状部の欠切によって薄肉成形品
の曲げ強度等を著しく低下させる心配がない。また、プ
ッシュボタンと同一径の、きわめて大きい径のゲートを
使用できるため、射出された溶融樹脂は、成形品が薄肉
である上、ゲートが一つであるにもかかわらずキャビテ
ィの隅々まで行き渡る。従って、複数のピンゲートを設
ける場合に比べて、成形品にはウェルドが形成されにく
いし、しかも、成形の歩留まりは非常に高いものとな
る。さらに、射出された樹脂がまだ溶融状態である内
に、複数の柱状体を板状部形成部分に貫通させてプッシ
ュボタン挿通孔が設けられるので、プッシュボタン挿通
孔形成部分にはウェルドができず、成形品は高い強度を
有したものとなる。その上、射出された樹脂がまだ溶融
状態である内に、ボス部の木ネジタッピング孔形成部分
がキャビティ内部に押し込まれるので、その部分の樹脂
圧力は周囲に比べて高いものとなり、射出後の冷却時に
収縮したりせず、板状部表側の成形面にひけを発生させ
ない。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。 [実施例]ガラス繊維を30重量%充填した液晶性ポリ
エステル樹脂を、住友重機械工業株式会社製射出成形機
を用いて射出成形することによって、携帯電話の薄肉ハ
ウジングを製造した。成形条件は、シリンダー部270
℃、ノズル290℃、金型温度120℃、射出圧力11
00 kgf/cm2 とした。射出成形に供した表側金型・裏
側金型を、それぞれ図1、図2に示した。図1におい
て、1は表側金型であり、その四隅には表・裏両金型の
接合位置決め用のピン挿通孔2が設けられている。ま
た、3は凹状に形成された成形部であり、その中央には
ピンゲート4が設けられている。成形部3において、5
は板状部成形部分であり、受信部成形部分6、プッシュ
ボタン挿通孔成形部分7、機能ボタン挿通孔成形部分
8、送信部成形部分9が含まれている。そして、受信部
成形部分6、送信部成形部分9には、それぞれ受信用
孔、送信用孔を形成するための円柱状のピン10,10
・・が立設されている。さらに、プッシュボタン挿通孔
成形部分7、機能ボタン挿通孔成形部分8には、プッシ
ュボタン挿通孔、機能ボタン挿通孔を形成するための嵌
入部材11が設けられており、嵌入孔12内を摺動して
金型内部に嵌入可能になっている。嵌入部材11は、通
常は他の部分と面一になっているが、圧力が加わると内
部に嵌入する構造になっている。なお、ピンゲート4
は、プッシュボタン挿通孔形成のための嵌入部材11と
同一径に設けられている。
【0009】一方、図2において、裏側金型21の四隅
には、接合位置決め用ピン22が立設されている。ま
た、23は凸状に形成された成形部であり、その板状部
成形部分24には、受信部成形部分25、プッシュボタ
ン挿通孔成形部分26、機能ボタン挿通孔成形部分2
6’、送信部成形部分27が含まれている。プッシュボ
タン挿通孔成形部分26、及び機能ボタン挿通孔成形部
分26’には、表・裏両金型の接合時に前記した嵌入部
材11と対応する位置に、プッシュボタン挿通孔、及び
機能ボタン挿通孔を形成するための突出部材28,28
・・が、周囲から外側へ突出可能に設けられている。こ
の突出部材28は、通常は他の部分と面一になっている
が、裏側金型の背面から押し込むことによって、前記嵌
入部材11の装着されている嵌入孔12に嵌入可能にな
っている。また、成形部23の内周には、成形後のハウ
ジング(フロント部分)とリヤ部分のハウジングとの固
着に供するボスを形成するための9個のボス成形用孔2
9,29・・が設けられており、各ボス成形用孔29の
内部には、木ネジタッピング用孔を形成するためのタッ
ピング孔形成用ピン30が立設されている。
【0010】次に、上記の金型を使用した射出成形方法
について説明する。図3は、表側金型と裏側金型を接合
させ、図1及び図2のA−A線で切断したときの端面の
状態を示したものである。射出成形においては、まず、
図3(a) の如く、ピンゲート4から、接合された表・裏
両金型内に形成されるキャビティ31内部へ樹脂が射出
される。そして、樹脂が射出されると、その樹脂がまだ
溶融状態である内に、図3(b) の如く、裏側金型21の
突出部材28をキャビティ31内部に押し込み、その押
し込まれた部分の樹脂を介して表側金型1の嵌入部材1
1を金型内部に嵌入させるようにして、樹脂と突出部材
28の先端を一緒に嵌入孔12へ押し込む。このよう
に、板状部形成部分の樹脂を打ち抜くようにして、プッ
シュボタン挿通孔、及び機能ボタン挿通孔を形成する。
なお、金型内部に押し込められた嵌入部材11は、成形
を1回終える毎に、バネ32によって押し戻されて、表
側金型1の板状部成形部分5の他の部分と面一になるよ
うに構成されている。
【0011】また、このとき、ピンゲート4の位置にお
いても裏側金型20の突出部材28がキャビティ31内
部に押し込まれる。そして、その押し込まれた部分の樹
脂がピンゲート内部に逆流するとともに、突出部材28
がピンゲート4内部に嵌入されて、プッシュボタン挿通
孔の形成と同時に、ピンゲート4の遮断、すなわちゲー
トカットが行われる。これらのゲートカットを含むプッ
シュボタン挿通孔の形成において、円柱状の突出部材の
外径と嵌入孔及びピンゲートの内径は略同じ大きさであ
るため、形成されるプッシュボタン挿通孔には、ゲート
残り等が全く形成されない。なお、プッシュボタン挿通
孔形成の一連の工程は、樹脂を射出後、ごく短時間
(0.01秒〜0.5秒)の内に行われる。
【0012】上記の如く、プッシュボタン挿通孔等は、
溶融樹脂を打ち抜くように形成されるので、従来のよう
にピンが立設されたキャビティ内に樹脂を射出して形成
する方法と異なり、ウェルドが形成されることがない。
従って、板状部のプッシュボタン挿通孔等の周辺部分
は、高い強度を有したものとなる。
【0013】また、上記のプッシュボタン挿通孔等の形
成と同時に、裏側金型20のボス形成用孔29内では、
タッピング孔形成用ピン30をキャビティ31内へ僅か
に押し込むという作業が行なわれる。図4は、接合した
表・裏両金型の一つのボス形成部分の切断面(図1及び
図2のB−B線端面)を示したものであり、図4(a)の
如く、キャビティ31内に溶融樹脂が射出された後、タ
ッピング孔形成用ピン30が、図4(b) の如く、キャビ
ティ31内部へ僅かに押し込まれる。この工程によっ
て、ボス部の形成部分の周辺は、樹脂圧力が高い状態で
保たれるので、冷却時に収縮が起こらず、ひけ等の現象
が生じない。
【0014】上記の如く、樹脂がキャビティ内に充填さ
れた後、プッシュボタン挿通孔等の形成とともに、木ネ
ジタッピング孔形成用ピンがキャビティ内へ押し込ま
れ、しかる後に、樹脂の冷却が行われてから表・裏両側
の型枠が分離され、固化物(すなわち成形品)が取り外
されて、一連の射出成形工程は完了する。
【0015】本実施例においては、かかる上記の射出成
形工程を10回繰り返し実行し、実施例の10個の携帯
電話の薄肉ハウジングを製造した。図5、図6、図7
は、それぞれ、実施例で得られた成形品の正面(表
面)、背面(裏面)、左側面を示す説明図である。成形
品の大きさは、縦×横=約140mm×約50mmであり、
折り曲げ部49の幅は、約8mmであった。また、板状部
42の厚さは約0.5mmであった。得られた成形品の各
プッシュボタン挿通孔43、機能ボタン挿通孔44の周
囲にはゲート残り等がなく、また、ウェルドも見られな
かった。さらに、成形品には、そり等も発生しておら
ず、外観は良好であった。また、得られた成形品は、2
3℃50%RHの雰囲気中に保持された後、下記の曲げ
強度・ひけ量の2点について評価された。評価結果は表
1に示した。
【0016】「曲げ強度」成形品の両端を2つの支点で
水平に支え、中央部分に加圧クサビを用いて上部から徐
々に荷重を加え、成形品が破断するまでの最大荷重を測
定した。そして、その最大加重の値から、下の数1を用
いて曲げ強度を算出した。なお、10個の成形品につい
てそれぞれ曲げ強度を算出し、平均値を求めた。
【数1】SF = 3PLV /(2bh2 ) (ただし、数1において、SF は曲げ強度、Pは最大荷
重、LV は支点間距離、bは成形品の幅、hは成形品の
厚さを示す。) 「ひけ量」成形品表面のボス部立設部分と反対側の部分
(9カ所)について、その部分の周辺部分に対する陥没
量をそれぞれ測定し、それらの平均値をひけ量とした。
【0017】[比較例]図8、図9に示した従来の金型
を用い、実施例と同じ樹脂を使用し、かつ実施例と同じ
成形条件にて、射出成形を10回繰り返し実行し、実施
例の成形品と同一形状を有する比較例の携帯電話の薄肉
ハウジングを成形した。しかしながら、10回の射出成
形の内、5回は、樹脂をキャビティの隅々まで行き渡ら
せることができず、一部が欠損した成形品が成形され
た。また、成形後にピンゲート部分に形成されたゲート
残りは、機械によって削除した。得られた成形品は、特
にボス部周辺に、ひけが生じており美観が不良であるた
め、そのまま使用に供することができない状態であっ
た。また、得られた成形品の内、欠損部分のない5個の
成形品については、実施例の成形品同様、23℃50%
RHの雰囲気中に保持された後、曲げ強度・ひけ量の2
点について評価された。評価結果は表1に示した。
【0018】
【表1】
【0019】表1から、本発明の実施例によって成形さ
れた携帯電話の薄肉ハウジングは、従来の方法によって
成形された薄肉ハウジングに比べて、きわめて高い曲げ
強度を有していることがわかる。なお、上記実施例にお
いては、樹脂としてガラス繊維を充填した液晶性ポリエ
ステル樹脂を用いたが、使用する樹脂はこれに限定され
るものではなく、ハウジングの肉厚等も考慮して、携帯
電話のハウジングとして必要な強度等の特性が得られる
ものであれば、いずれも使用できる。
【0020】
【発明の効果】本発明の射出成形方法によれば、成形品
のゲートの部分にはゲート残り等が形成されないので、
ゲート残り等の削除時の板状部切削によって、成形品の
曲げ強度等を著しく低下させる心配がない。また、従来
の方法と異なりプッシュボタン挿通孔等が溶融樹脂を打
ち抜くように形成されるので、プッシュボタン挿通孔等
の周辺にはウェルドが発生せず、成形品は高い強度を有
したものとなる。さらに、ボス部形成部分の溶融樹脂が
高い圧力に保持されて、冷却工程で収縮しないので、表
面にひけ等が生じない。しかも、大きい径のゲートによ
ってキャビティ内の隅々まで溶融樹脂を行き渡らせるこ
とができるので、常に欠損部のない成形品が成形され
る。従って、本発明の射出成形方法によれば、強度が高
く、しかも、ひけ等のない良好な成形面を有する携帯電
話の薄肉ハウジングを、歩留まり良く製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いる表側金型を示す説明図である。
【図2】実施例で用いる裏側金型を示す説明図である。
【図3】接合した表・裏両金型を図1及び図2のA−A
線で切断した端面の状態を示す説明図である。
【図4】接合した表・裏両金型を図1及び図2のB−B
線で切断した端面の状態を示す説明図である。
【図5】実施例で得られた携帯電話の薄肉ハウジングの
正面を示す説明図である。
【図6】実施例で得られた携帯電話の薄肉ハウジングの
背面を示す説明図である。
【図7】実施例で得られた携帯電話の薄肉ハウジングの
左側面を示す説明図である。
【図8】従来の携帯電話の薄肉ハウジング成形用金型
(表側)を示す説明図である。
【図9】従来の携帯電話の薄肉ハウジング成形用金型
(裏側)を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・表側金型、2・・ピン挿通孔、3・・成形部、4
・・ピンゲート、5・・板状部成形部分、6・・受信部
成形部分、7・・プッシュボタン挿通孔成形部分、8・
・機能ボタン挿通孔成形部分、9・・送信部成形部分、
10・・ピン、11・・嵌入部材、12・・嵌入孔、2
1・・裏側金型、22・・位置決め用ピン、23・・成
形部、24・・板状部成形部分、25・・受信部成形部
分、26・・プッシュボタン挿通孔成形部分、26’・
・機能ボタン挿通孔成形部分、27・・送信部成形部
分、28・・突出部材、29・・ボス成形用孔、30・
・タッピング孔形成用ピン、31・・キャビティ、32
・・バネ、41・・携帯電話の薄肉ハウジング、42・
・板状部、43・・プッシュボタン挿通孔、44・・機
能ボタン挿通孔、45・・受信部、46・・送信部、4
7・・ボス、48・・タッピング用孔、49・・折り曲
げ部、51・・表側金型、52・・成形部、53板状部
成形部分、54・・ピン、61・・裏側金型、62・・
成形部、63・・板状部成形部分、64・・ピンゲー
ト、65ボス成形用孔、66・・タッピング孔形成用ピ
ン。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略長方形状の板状部の周囲に折り曲げ部
    が設けられた薄肉の箱型形状を有し、前記板状部には複
    数のプッシュボタン挿通孔が設けられ、前記板状部の裏
    側面に木ネジタッピング孔を有する複数のボス部が設け
    られてなる携帯電話の薄肉ハウジングを射出成形する方
    法であって、金型の、板状部の表側面を形成する部分で
    あって、かつ複数のプッシュポタン挿通孔の内の一つを
    形成する位置に設けたゲートから、キャビティ内に樹脂
    を射出する工程、及び、その射出工程の後に、金型に射
    出した樹脂がまだ溶融状態である内に、複数の柱状体
    を、キャビティの前記板状部を形成する部分に、板状部
    形成面と略垂直に貫通させて樹脂を排除することによ
    り、少なくともゲートの部分を含めてプッシュボタン挿
    通孔及び/または機能ボタン挿通孔を設ける工程、金型
    に射出した樹脂がまだ溶融状態である内に、金型の前記
    ボス部の木ネジタッピング孔を形成する部分をキャビテ
    ィ内部に押し込む工程、の各工程を含んでなる携帯電話
    の薄肉ハウジングの射出成形方法。
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