JPH08214629A - 苗移植機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポット苗を苗箱ごと植付部に装填し、その苗
箱から苗を取り出して圃場に植付ける苗移植機の作業
性、植付精度の向上。 【構成】 植付部４に供給した苗入りの苗箱Ｃから苗ｎ
を取り出して圃場に植付ける苗移植機において、苗入り
の苗箱Ｃが供給される苗箱供給部３０ａ・３０ａから苗
箱中の苗を取り出す苗取出位置Ｐ１まで苗箱Ｃを搬送す
る苗箱搬送路に、苗箱供給部３０ａ・３０ａから搬出さ
れる時と苗取出位置Ｐ１へ搬送されてきた時とで苗箱Ｃ
の向きが逆にするスイッチバック部３０ｂを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、植付部に供給した苗入
りの苗箱から苗を取り出して圃場に植付ける苗移植機に
関する。

【０００２】

【従来の技術】苗を一株づつ収容するポットを縦横に多
数配列した可撓性を有する苗箱を用いて育成した苗を苗
箱ごと苗箱供給部に供給し、該苗箱供給部の苗箱を所定
の苗取出位置まで搬送して、そこで苗箱から苗を取り出
し、その取り出された苗を受け取った苗ホルダーを下方
の苗抜き位置まで移動させ、該苗抜き位置で苗ホルダー
から苗を抜き出して苗送りベルト上に載せ、該苗送りベ
ルトで苗を苗植込杆の苗取り位置まで搬送し、該苗取り
位置に供給された苗を苗植込杆により圃場に植え付ける
構成の苗移植機がある。

【０００３】この種の苗移植機として、図１９に示すタ
イプのもの（第一従来例とする）と、図２０に示すタイ
プのもの（第二従来例とする）とがあった。

【０００４】第一従来例は、苗取出位置Ｐ１で苗箱Ｃか
ら苗ｎ…を機体の進行方向前側に取り出し、その取り出
された苗ｎ…を苗受け位置Ｐ２で受け取った苗ホルダー
３２ａが、上下反転しながら下方へ移動して苗を苗抜き
位置Ｐ３まで搬送し、該苗抜き位置で苗抜出し具３３ａ
によって苗ホルダー３２ａから苗ｎ…を抜き出して苗送
りベルト３４ａの上に載せるようになっている。

【０００５】この構成であると、苗箱供給部が前下がり
になるので、操縦者が機体上から苗箱供給部に苗供給を
行えるようにするには、操縦席を苗箱供給部の後方に設
けなければならない。したがって、第一従来例の苗移植
機は、前輪と後輪の間に前記苗箱供給部、苗ホルダー３
２ａ、苗送りベルト３４ａ、苗植込杆３５ｂ等を含む植
付部が設けられ、その後側に操縦席が設けられていた。

【０００６】しかしながら、植付部を前輪と後輪の間に
設けると、苗植付け後の圃場面を後輪が通過することに
なるので、植付けた苗を後輪で踏んだり、或は後輪に押
された泥水によって植付けた苗が倒されたりする等の問
題が多い。また、機体の前後中央部に植付部があるので
植付部の昇降が困難であり、レイアウト的に多条植の苗
移植機には適さなかった。

【０００７】一方、第二従来例は、苗取出位置Ｐ１で搬
送されている苗箱Ｃから苗ｎ…を機体の進行方向後側に
取り出し、その取り出された苗ｎ…を苗受け位置Ｐ２で
受け取った苗ホルダー３２ａが弧状軌跡を描いて一定姿
勢のまま下方へ移動して苗ｎ…を苗抜き位置Ｐ３まで搬
送し、該苗抜き位置で苗抜出し具３３ａによって苗ホル
ダー３２ａから苗ｎ…を抜き出して苗送りベルト３４ａ
の上に載せるようになっている。

【０００８】この構成であれば、苗箱供給部が後下がり
になるので、植付部を走行部の後側に設けることがで
き、上記第一従来例の欠点を解決することができる。し
かしながら、苗ホルダー３２ａを上下反転させないた
め、苗ホルダー３２ａから抜き出されてから苗送りベル
ト３４ａの上に載るまでの苗の落差Ｈが、苗ホルダー３
２ａと苗送りベルト３４ａとの距離に苗ホルダー３２ａ
の底部の厚みを加算した値となり、その落差が第一従来
例に比べて大きい。このため、特に苗ホルダー３２ａが
高速作動している時には、苗ホルダー３２ａから抜き取
られた苗が後方に大きく飛び出し、苗送りベルト３４ａ
の適正な苗載せ位置からずれたり、苗の向きが乱れたり
する問題があった。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来のポ
ット苗を苗箱ごと植付部に装填する方式の苗移植機には
それぞれ長所と短所があった。本発明は、これら従来例
の長所だけを生かした構成とし、植付部を走行部の後側
に設け、しかも苗ホルダーから抜き取られた苗を苗送り
ベルトの適正位置に整列状態で供給できるようにするこ
とを課題としている。

【００１０】

【課題が解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のような構成とした。すなわち、本発明
にかかる苗移植機は、している。

【００１１】

【作用】苗箱供給部から送り出される時と苗取出位置へ
送り込まれる時とでは苗箱の向きが逆になるので、後下
がりの苗箱供給部を走行部の後側に状態で設けた場合、
苗取出位置での苗箱の向きを苗の葉が前方を向く状態と
することができる。これにより、植付部を走行部の後側
に設けた構成でありながら、前記第一従来例のように、
苗を受け取った苗ホルダーが上下反転しながら下方へ移
動して苗を苗抜出位置まで搬送する構成とすることがで
き、苗ホルダーから抜き取られた苗を苗送りベルトの適
正位置に整列状態で供給することが可能となる。

【００１２】

【実施例】まず、図１乃至図８に示す実施例について説
明する。

【００１３】この苗移植機１（１）は、乗用型の走行車
体２の後側にリンク装置３を介して植付部４が昇降可能
に装着され、また、走行車体２の後部には側条施肥装置
５の肥料ホッパ５ａと、各条ごとに肥料を繰り出す肥料
繰出装置５ｂ…が配設されている。この苗移植機１
（１）は水田で水稲の苗を植付けるものであるが、本発
明はこれに限定されるものではなく、畑地において野菜
の苗を植付ける苗移植機にも適用できる。

【００１４】走行車体２は、駆動回転する左右一対の操
向用の前輪６・６と駆動回転する左右一対の後輪７・７
を備え、フレーム８上の前側にミッションケース９、そ
の後側にエンジンＥが搭載され、エンジンＥの回転動力
はベルト伝動装置１０によりミッションケース９の上部
に取り付けた油圧ポンプに一旦伝動され、そこから、無
段変速操作可能なベルト伝動装置１１によりミッション
ケース９内に伝動される。そして、ミッションケース９
内の動力は前輪６・６、後輪７・７に伝動されるととも
に、伝動軸９ａ、中間ギヤケース９ｂ、伝動軸９ｃを介
して植付部４に伝動される。なお、図中の１２は前輪６
・６を操向操作するためのハンドル、１３は操縦者が座
る座席、１４は操縦者が走行車体２上を移動する際のス
テップフロアである。

【００１５】リンク装置３は、走行車体２のフレーム８
の後端部に固着のリンクベース８ａに上リンク１５ａ・
１５ａ及び下リンク１５ｂ・１５ｂが回動自在に取り付
けられ、これら上下リンクの後端部に縦リンク１５ｃが
連結されている。そして、その縦リンク１５ｃの下端部
から後方に突出する連結軸受部１５ｃ’に、植付部４の
中央の植は伝動ケース１６に一体の連結軸１６’が回動
自在に連結して、植付部４が進行方向に対して左右に回
動自在に装着される。また、リンク装置３を駆動するた
めの油圧シリンダ１７が、基部側をフレーム８に取り付
けて設けられていて、そのピストンロッド側が上リンク
１５ａ・１５ａの基部から下向きに一体的に固着された
アーム１５ａ’の先端部にスプリングを介して連結され
ている。この油圧シリンダ１７が伸縮作動すると、上下
のリンク１５ａ・１５・１５ｂ・１５ｂがリンクベース
８ａ側の支軸回りに回動し、植付部４が昇降動するよう
になっている。なお、油圧シリンダ１７は植付部４に設
けた油圧バルブ１８によって作動制御される。

【００１６】走行車体２の前部左右両側には予備苗載台
２０，２０が設けられている。また、走行車体２の前部
左右両側には、次行程における走行車体２の進路を圃場
面に線引きする線引きマーカー２１・２１が起倒切替可
能に設けられている。

【００１７】ところで、この苗移植機１で使用される苗
箱Ｃは、プラスチック製の可撓性を有する苗箱であり、
図１７及び図１８に示すような形状となっている。すな
わち、小さいポットＣ’…が左右前後に所定の間隔で並
び、開口部Ｃ’ａ…が互いに連結し、底部Ｃ’ｂ…側が
独立した形状に成形されている。また、苗箱Ｃの長手方
向に沿う左右の端縁部Ｃａ・Ｃａには、ポットＣ’…の
長手方向の間隔に合わせて苗箱送り用の角孔Ｃｂ…が設
けられている。各ポットＣ’…の底部Ｃ’ｂには、後記
苗押出しピン３１ａが底部側から侵入できる切れ目Ｃ’
ｃが設けられている。Ｃｃは左右（短手方向）中央で長
手方向に向けて設けられた広間隔部である。各ポット
Ｃ’…内に床土を詰めて播種、覆土し、育苗される。こ
のようにして育苗された苗は、苗箱ごと植付部４の苗箱
搬送装置３０…に装填され、各ポットＣ’…から１株づ
つ取り出されて圃場に植付けられる。

【００１８】植付部４は６条植え構成で、２条で１組の
苗箱搬送装置３０・３０・３０、第一苗取出装置３１・
３１・３１、第一苗搬送装置３２・３２・３２、第二苗
取出装置３３・３３・３３、及び第二苗搬送装置３４・
３４・３４、各条ごとの苗植付装置３５…等を備えてい
る。これら各装置は植付部フレーム１６に組み付けられ
ている。

【００１９】苗箱搬送装置３０…は中央と左右に計３体
設けられている。各苗箱搬送装置３０は、苗入りの苗箱
を載せておく上下２段の苗箱供給部３０ａ・３０ａと、
その２段の苗箱供給部から苗取出位置Ｐ１へ苗箱を搬送
する苗箱搬送部３０ｂと、その苗箱搬送部に続いて後側
へＵ字状に湾曲する空箱搬送部３０ｃと、該空箱搬送部
の出口から排出される空の苗箱Ｃ…を複数枚上下に重ね
た状態で収容できる空箱収容枠３０ｄとからなる。

【００２０】第一苗箱取出装置３１は、前記苗箱搬送装
置３０に装填されて苗取出位置Ｐ１に順次送られる苗箱
Ｃから、その苗取出位置Ｐ１にあるポットＣ’…の横一
列分づつのポット内の苗ｎ…をスライド作動する苗押出
しピン３１ａ…で押し出す装置である。

【００２１】第一苗箱搬送装置３２は、前記第一苗取出
装置３１により押し出された横一列分の苗ｎ…を苗ホル
ダー３２ａが苗受け位置Ｐ２で受け取って、第二苗取出
装置３３の苗抜き位置Ｐ３へ搬送する装置である。

【００２２】第二苗箱取出装置３３は、苗抜き位置Ｐ３
に移動してきた苗ホルダー３２ａに保持されている苗ｎ
…を苗抜き具３３ａにより抜き出し、その苗を第二苗搬
送装置３４の苗送りベルト３４ａ・３４ａ上に落とす装
置である。

【００２３】第二苗搬送装置３４は、第二苗取出装置３
３により抜き落とされた横一列分の苗ｎ…を苗送りベル
ト３４ａ・３４ａ上に受けて左右半分づつ左右の苗植付
装置３５・３５の苗取り位置Ｐ４・Ｐ４へ搬送する装置
である。

【００２４】苗植付装置３５は、回転ケース３５ａに取
り付けた２体の苗植込杆３５ｂ・３５ｂを備え、この苗
植込杆が閉ループの先端軌跡Ｔを描いて移動することに
より、第二苗搬送装置３４により苗取り位置Ｐ４・Ｐ４
に搬送された苗ｎ…を一株づつ取って圃場に植付けてゆ
く装置である。

【００２５】各苗箱搬送装置３０に複数枚の苗箱Ｃ…が
装填され、苗取出位置Ｐ１に搬送されてきた苗箱Ｃの横
一列のポットＣ’…から第一苗取出装置３１により苗ｎ
…が一斉に押し出される。押し出された苗ｎ…は、第一
苗搬送装置３２の苗ホルダー３２ａに保持されて下側前
方に搬送され、第二苗取出装置３３により第二苗搬送装
置３４の苗送りベルト３４ａ，３４ａの上に抜き落とさ
れる。抜き落とされた苗ｎ…は、第二苗搬送装置３４に
よりその左右両側の苗取り位置Ｐ４・Ｐ４に左右半分づ
つに分かれて横送りされ、苗取り位置に搬送された苗ｎ
…を苗植付装置３５・３５が一株づつ取って圃場に植付
けてゆく構成になっている。苗ｎ…が取り出された後の
空箱は、空箱搬送部３０ｃを通って空箱収容枠３０ｄに
回収される。

【００２６】植付部４の下部にはセンターフロート３６
と左右一対のサイドフロート３７・３７が設けられてお
り、植付作業時は、これらフロートが圃場面を整地しな
がら滑走してゆく。これら各フロート３６・３７・３７
には、各条の苗植付位置の近傍の圃場面に施肥用の溝を
形成する作溝器３８…が取り付けられ、その後側に平面
視断面が後方開口のＵ字状の施肥ガイド５ｃ…が取り付
けられ、そこに肥料繰出装置５ｂ…から繰り出された肥
料を移送する施肥ホース５ｄ…が各条ごとに連結されて
いる。また、センターフロート３６は圃場面の凹凸を検
出するセンサでもあり、このセンターフロート３６の上
下動に応じて油圧バルブ１８のスプールが作動するよう
になっている。すなわち、センターフロート３６が上動
すると、油圧シリンダ１７を伸ばす方向に油圧バルブ１
８が作動され、逆にセンターフロート３６が下動すると
油圧シリンダ１７を縮める方向に油圧バルブ１８が作動
されるのである。これにより、植付部４は圃場面に対し
一定の高さを維持するように制御される。

【００２７】次に、苗箱搬送装置３０について詳述す
る。

【００２８】上下２段の苗箱供給部３０ａ・３０ａは、
後下がりに傾斜した状態で設けられていて、苗箱Ｃをそ
の長手方向を前後に向けた状態で２枚づつ直列に載せら
れスペースを有する。また、苗箱搬送部３０ｂは、苗箱
供給部３０ａ・３０ａの後側に主搬送部３０ｂ′を垂直
に近い前下がり姿勢で設け、その主搬送部３０ｂ′の中
間部と苗箱供給部３０ａ・３０ａの後端部を円弧状の連
絡部３０ｂ″・３０ｂ″で結び、苗箱供給部３０ａ・３
０ａの苗箱Ｃを連絡部３０ｂ″・３０ｂ″を通して主搬
送部３０ｂ′の上部へ搬送し、そこで苗箱の搬送方向を
逆転し、苗箱Ｃを主搬送部３０ｂ′の上から下へ搬送す
るように構成されている。すなわち、苗箱搬送部３０ｂ
の苗箱搬送路はスイッチバック状に構成され、苗箱供給
部３０ａ・３０ａから苗取出位置Ｐ１へ苗箱Ｃを搬送す
る間に苗箱の向きが逆になるようになっている。

【００２９】苗箱供給部３０ａ・３０ａ、連絡部３０
ｂ″・３０ｂ″及び主搬送部３０ｂ′の下部は、底板３
０ｅで苗箱の底面を支持するとともに、センターガイド
３０ｆが苗箱の広間隔部Ｃｃに嵌合して苗箱を支持する
ようになっている（図３参照）。それに対し、主搬送部
３０ｂ′の上部は、センターガイド３０ｆのみで苗箱を
支持するようになっている（図４参照）。この主搬送部
３０ｂ′の上部のセンターガイド３０ｆは着脱可能で、
作業終了時等に当該部分のセンターガイド３０ｆを取り
外すことにより、苗箱搬送部３０ｂに装填されている苗
箱を容易に取り出させるようになる。

【００３０】苗箱供給部３０ａ・３０ａと連絡部３０
ｂ″・３０ｂ″の接点部及び上側の連絡部３０ｂ″と主
搬送部３０ｂ′の接点部には、苗箱Ｃを強制的に搬送す
るとともに苗箱を所定位置に静止させる苗箱送り装置４
０（１・２・３）が設けられている。これら苗箱送り装
置４０は、苗箱Ｃの長手方向に沿う左右の端縁部Ｃａ・
Ｃａを上下から挟んで送る駆動ローラー４０ａ・４０ａ
及び押えローラー４０ｂ・４０ｂを備えている。これら
ローラー４０ａ・４０ｂはゴム等の弾性材料を作られて
おり、駆動ローラー４０ａ・４０ａの外周部には左右方
向の滑止め用溝が形成されている。押えローラー４０ｂ
・４０ｂは、上下に回動自在な支持アーム４０ｃ・４０
ｃに支持され、スプリング４０ｄ・４０ｄによって駆動
ローラー４０ａ・４０ａ側に付勢されている。苗箱送り
装置４０（１・２・３）の駆動ローラー４０ａ・４０ａ
…はモーターＭ１・Ｍ２・Ｍ３によってそれぞれ駆動さ
れる。

【００３１】これら苗箱送り装置４０（１・２・３）の
苗箱搬送速度ｖ₁ ・ｖ₂ ・ｖ₃ は、ｖ₁ ＝ｖ₂ ＜ｖ₃ の
関係になっている。つまり、上手側の苗箱送り装置４０
（１・２）の搬送速度ｖ₁ ・ｖ₂ よりも下手側の苗箱送
り装置４０（３）の搬送速度ｖ₃ を速くすることによ
り、搬送中に苗箱が詰まることを防止しているのであ
る。

【００３２】苗箱送り装置４０（１）の作用位置から苗
箱送り装置４０（３）の作用位置までの距離Ｌ１、及び
苗箱送り装置４０（２）の作用位置から苗箱送り装置４
０（３）の作用位置までの距離Ｌ２は、苗箱の長手方向
の長さＬ３よりも短くなっていて、連絡部３０ｂ″・３
０ｂ″を搬送中の苗箱は少なくとも苗箱送り装置４０
（１）か苗箱送り装置４０（３）のいずれか、或は苗箱
送り装置４０（１）か苗箱送り装置４０（３）のいずれ
かによって強制送りされた状態となっている。

【００３３】連絡部３０ｂ″・３０ｂ″と主搬送部３０
ｂ′の連結部分には、連絡部３０ｂ″・３０ｂ″から主
搬送部３０ｂ′へは苗箱が移動できるが主搬送部３０
ｂ′から連絡部３０ｂ″・３０ｂ″へは苗箱が移動でき
ないようにする逆流防止板４１が設けられている。この
逆流防止板４１は、連絡部３０ｂ″・３０ｂ″の下方に
設けた支軸４１ａに回動自在に取り付けられ、スプリン
グ４１ｂによって連絡部３０ｂ″・３０ｂ″の主搬送部
側開口部を閉塞する方向に付勢されている。よって、連
絡部３０ｂ″・３０ｂ″から主搬送部３０ｂ′の上部へ
苗箱を搬送する場合は、スプリング４１ｂの力に抗して
苗箱が逆流防止板４１を押し開けるので苗箱の移動が可
能であるが、苗箱を主搬送部３０ｂ′の上から下へ搬送
する場合は、スプリング４１ｂによって逆流防止板４１
が連絡部３０ｂ″・３０ｂ″の主搬送部側開口部を閉塞
するので、主搬送部３０ｂ′の上部から連絡部３０ｂ″
・３０ｂ″へ苗箱が逆流しない。なお、逆流防止板４１
は弾性を有する材料で作られているので、連絡部３０
ｂ″・３０ｂ″から主搬送部３０ｂ′の上部へ苗箱Ｃを
搬送する際、主搬送部３０ｂ′の壁面と逆流防止板４１
の間隔が狭い場合は、逆流防止板４１が撓むことにより
苗箱Ｃが通過するに十分な間隔が得られる。

【００３４】苗箱搬送部３０ｂの苗取出位置Ｐ１付近に
は、苗取出位置Ｐ１で苗箱Ｃを係止するとともに、適宜
タイミングで苗箱をポット横一列分づつ送る苗箱送り装
置４２が設けられている。この苗箱送り装置４２は、苗
箱搬送路に沿って往復移動する左右の送り爪４２ａ・４
２ａと、それに連動して係脱する係止爪４２ｂ・４２ｂ
とを備えている。その送り爪４２ａ・４２ａの爪部が苗
箱Ｃの端縁部Ｃａ・Ｃａに設けられた苗箱送り用の角孔
Ｃｂ…に係合した状態から、送り爪が上動して次の角孔
Ｃｂ…に乗り越して係合して再び下動することで、ポッ
トＣ’…を横一列分づつ搬送する構成になっている。苗
箱送り装置４２の作動は、第一苗取出装置３１が苗を押
し出して苗押出しピン３１ａがポットＣ’…の底部から
抜け出た後から次の苗押出し作動が始まるまでの間に送
り作動する。

【００３５】図７は苗箱搬送装置３０の制御系のブロッ
ク図である。下記スイッチＳＷ１〜ＳＷ６の検出結果に
基づき、制御装置４４が前記各モーターＭ１〜Ｍ３に駆
動信号と駆動停止信号を出力する。スイッチＳＷ１〜Ｓ
Ｗ６は苗箱Ｃに押されてＯＮ・ＯＦＦ切り替わるリミッ
トスイッチで、スイッチＳＷ１・ＳＷ５は苗箱送り装置
４０（１・２）の直前部、スイッチＳＷ２・ＳＷ６は苗
箱送り装置４０（１・２）の直後部、スイッチＳＷ３は
主搬送部３０ｂ′の上端部、及びスイッチＳＷ４は主搬
送部３０ｂ′の下部にそれぞれ設けられている。なお、
本文中では、苗箱によりスイッチの作動体が苗箱搬送路
から押し込まれた状態をＯＮ、作動体が苗箱搬送路に突
出した状態をＯＦＦとするが、ここでのＯＮ・ＯＦＦは
実際の電気回路におけるＯＮ・ＯＦＦとは必ずしも一致
しない。これらスイッチＳＷ１〜ＳＷ６としては、各位
置において苗箱の存否を検出することのできるものであ
れば、接触式或は非接触式のいずれでもよく、例えば光
電スイッチ等を用いてもよい。

【００３６】具体的には、苗箱搬送装置３０は以下の動
作を行う。まず、空の苗箱搬送装置３０に苗箱を装填す
る場合について説明する。

【００３７】１枚目の苗箱Ｃを上段の苗箱供給部３０ａ
に装填する。最初はスイッチＳＷ１〜ＳＷ６はＯＦＦ
（苗箱搬送装置３０に苗箱が無い）であり、その状態か
らスイッチＳＷ１がＯＮになると、モーターＭ１・Ｍ３
が正転方向に回転して苗箱送り装置４０（１）・４０
（３）が駆動され、苗箱Ｃが主搬送部３０ｂ′の上部へ
送られる。スイッチＳＷ３がＯＮになると、モーターＭ
１・Ｍ３が停止する。次いで、モーターＭ３が逆転方向
に回転し、主搬送部３０ｂ′の上部に保持されている苗
箱が下側に送り出される。その苗箱は自重で主搬送部３
０ｂ′を滑落し、苗取出位置Ｐ１で係止爪４２ｂ・４２
ｂに受け止められる。それによってスイッチＳＷ４がＯ
Ｎになる。

【００３８】２枚目の苗箱を上段の苗箱供給部３０ａに
装填する。１枚目の場合と同様に、モーターＭ１・Ｍ３
が正転方向に回転して、苗箱Ｃが主搬送部３０ｂ′の上
部へ送られる。スイッチＳＷ３がＯＮになると、モータ
ーＭ１・Ｍ３の回転が停止する。スイッチＳＷ４がＯＮ
である場合はモーターＭ３が逆転方向に回転しないよう
になっており、２枚目の苗箱は、苗送り装置４０（３）
の駆動ローラー４０ａ・４０ａと押えローラー４０ｂ・
４０ｂによって端縁部Ｃａ・Ｃａを挟持された状態で主
搬送部３０ｂ′の上部に保持される。

【００３９】３枚目の苗箱を上段の苗箱供給部３０ａに
装填する。スイッチＳＷ２がＯＦＦ及びスイッチＳＷ３
がＯＮの状態でスイッチＳＷ１がＯＮになると、モータ
ーＭ１のみが正転方向に回転する。スイッチＳＷ２がＯ
Ｎになると、モーターＭ１が停止する。３枚目の苗箱
は、苗箱送り装置４０（１）の駆動ローラー４０ａ・４
０ａと押えローラー４０ｂ・４０ｂによって端縁部Ｃａ
・Ｃａを挟持された状態で上段の苗箱供給部３０ａに保
持される。

【００４０】４枚目の苗箱を上段の苗箱供給部３０ａに
装填する。４枚目の苗箱は３枚目の苗箱の前側に直列に
並ぶ。

【００４１】５枚目の苗箱を下段の苗箱供給部３０ａに
装填する。スイッチＳＷ３がＯＮかつスイッチＳＷ６が
ＯＦＦの状態でスイッチＳＷ５がＯＮになると、モータ
ーＭ２のみが正転方向に回転する。そして、スイッチＳ
Ｗ６がＯＮになると、モーターＭ２が停止する。５枚目
の苗箱は、苗箱送り装置４０（２）の駆動ローラー４０
ａ・４０ａと押えローラー４０ｂ・４０ｂによって端縁
部Ｃａ・Ｃａを挟持された状態で下段の苗箱供給部３０
ａに保持される。

【００４２】６枚目の苗箱を下段の苗箱供給部３０ａに
装填する。６枚目の苗箱は５枚目の苗箱の前側に直列に
並ぶ。

【００４３】これにて、苗箱搬送部３０ｂと上下の苗供
給部３０ａ・３０ａに計６枚の苗箱が装填されたことと
なる。この状態で植付部４の各部を作動させ、苗移植作
業を開始する。

【００４４】苗移植作業を開始すると、苗箱送り装置４
２によって１枚目の苗箱がポット間隔分づつ搬送され
る。そして、その１枚目の苗箱の後端がスイッチＳＷ４
を通過してスイッチＳＷ４がＯＦＦになると、モータＭ
３が逆転方向に回転し、主搬送部３０ｂ′の上部に保持
されていた２枚目の苗箱が下方へ送られる。スイッチＳ
Ｗ４がＯＮになると、モーターＭ３の回転が停止する。

【００４５】続いて、モーターＭ１・Ｍ３が正転方向に
回転し、３枚目の苗箱が主搬送部３０ｂ′の上部へ搬送
される。スイッチＳＷ３がＯＮになると、モーターＭ１
・Ｍ３が停止する。３枚目の苗箱は、苗箱送り装置４０
（３）の駆動ローラー４０ａ・４０ａと押えローラー４
０ｂ・４０ｂによって端縁部Ｃａ・Ｃａを挟持された状
態で保持される。

【００４６】この３枚目の苗箱の移動に伴い、４枚目の
苗箱が自重で苗箱供給部３０ａの後部まで滑り落ちる。
そして、スイッチＳＷ２がＯＦＦになると、モーターＭ
１が回転し、４枚目の苗箱はスイッチＳＷ２をＯＮにす
る位置まで送られる。スイッチＳＷ２がＯＮになると、
モーターＭ１が停止する。これにより、４枚目の苗箱
は、苗箱送り装置４０（１）の駆動ローラー４０ａ・４
０ａと押えローラー４０ｂ・４０ｂによって端縁部Ｃａ
・Ｃａを挟持された状態で保持される。

【００４７】更に苗移植作業が続行され、２枚目の苗箱
の後端がスイッチＳＷ４を通過してスイッチＳＷ４がＯ
ＦＦになると、モータＭ３が逆転方向に回転し、主搬送
部３０ｂ′の上部に保持されていた３枚目の苗箱が下方
へ送られる。スイッチＳＷ４がＯＮになると、モーター
Ｍ３の回転が停止する。

【００４８】続いて、モーターＭ１・Ｍ３が正転方向に
回転し、４枚目の苗箱が主搬送部３０ｂ′の上部へ搬送
される。スイッチＳＷ３がＯＮになると、モーターＭ１
・Ｍ３が停止する。４枚目の苗箱は、苗箱送り装置４０
（３）の駆動ローラー４０ａ・４０ａと押えローラー４
０ｂ・４０ｂによって端縁部Ｃａ・Ｃａを挟持された状
態で保持される。

【００４９】上段の苗箱供給部３０ａの苗箱が苗箱搬送
部３０ｂに供給されたならば、今度は下段の苗箱供給部
３０ａの苗箱が苗箱搬送部３０ｂに１枚づつ供給され
る。各部の動作は上段の場合と同様である。

【００５０】このようにして、苗箱供給部３０ａ・３０
ａに供給した苗箱がスイッチバック状苗箱搬送路を通っ
て苗取出位置Ｐ１へ搬送される。これにより苗箱搬送中
に苗箱の向きが逆にり、苗箱供給部３０ａ・３０ａより
苗ｎ…の葉が左右垂直面よりも後方を向く状態で送り出
された苗箱Ｃが、苗取出位置Ｐ１に供給される時には苗
ｎ…の葉が左右垂直面より前方を向く状態になる。よっ
て、第一苗取出装置３１により苗ｎ…が前方に取り出さ
れる。

【００５１】空箱収容枠３０ｄは、空箱搬送部３０ｃの
後部に設けたヒンジ５０に上下に回動可能に取り付けら
れ、所定姿勢に保持されるようにスプリング５１によっ
て上側に引っ張られている。空箱収容枠３０ｄには回動
操作用ワイヤ５２が繋着されていて、この操作ワイヤ５
２を座席１３の側方に設けた操作レバー５３で操作する
ことにより、図１において鎖線で示す如く空箱収容枠３
０ｄを下側に回動させられる。よって、座席１３に座っ
たまま空箱収容枠３０ｄに回収された空箱を畦上等に放
出させることができる。操作レバー５３から手を離すと
スプリング５１の作用で空箱収容枠３０ｄが元の姿勢に
戻るので、空箱収容枠３０ｄを下げたまま機体を進行さ
せて空箱収容枠３０ｄを破損させることを防止できる。

【００５２】なお、図１６に示すように、操作レバー５
３の支持軸５３ａに遊嵌させたコイルスプリング５５の
両端をピン５６・５７によって位置決めし、操作レバー
５３を空箱収容枠上げ側に付勢させておくことにより、
操作レバー５３から手を離すと空箱収容枠３０ｄが元の
空箱回収時の姿勢に戻るように構成してもよい。

【００５３】苗箱搬送装置３０は以上の構成で、苗箱供
給部３０ａ・３０ａと苗箱搬送部３０ｂの主搬送部３０
ｂ′を側面視でＶ字形に配し、主搬送部３０ｂ′の下側
にそれと平行に空箱収容枠３０ｄに配置することによ
り、機体全長の短縮化が可能となっている。

【００５４】次に、第一苗搬送装置３２について詳述す
る。

【００５５】苗ホルダー３２ａには、第一苗取出装置３
１により押し出された苗ｎ…をそれぞれ受け取る凹状の
苗ホールド部３２ｂ…が、苗箱搬送装置３０により搬送
される苗箱ＣのポットＣ’…の左右方向の位置に合わせ
て形成されている。苗ホルダーの支持ケース３２ｃに取
り付けたローラ３２ｄがカムプレート３２ｅに沿って転
がり移動することにより、苗ホルダー３２ａが上下反転
しながら苗受け位置Ｐ２から苗抜き位置Ｐ３へ移動す
る。これにより、苗受け位置Ｐ２では苗ホールド部３２
ｂ…が上に開口する状態で苗を受け取り、苗抜き位置Ｐ
３では苗ホールド部３２ｂ…が下に開口する状態で苗が
抜き出される。このため、苗抜き位置Ｐ３にある苗ホル
ダー３２ａから抜き出されてから苗送りベルト３４ａの
上に載るまでの苗の落差Ｈが小さく、苗が苗送りベルト
３４ａの適正位置に載せられる。図中の３２ｆは駆動
軸、３２ｇは駆動アーム、３２ｈは従動アーム、３２ｉ
は連結ロッドである。

【００５６】第一苗搬送装置３２は、苗押出しピン３１
ａ…の突出作動（苗押出し作動）が開始する前に苗ホル
ダー３２ａが苗受け位置Ｐ２に停止し、苗押出しピン３
１ａ…の引っ込み作動が完了すると下動し始める。そし
て、第二苗搬送装置３４が前回受けた苗ｎ…を左右の苗
取り位置Ｐ４・Ｐ４にちょうど搬送し終えたときに第一
苗搬送装置３２が搬送する苗ｎ…が第二苗取出装置３３
により第二苗搬送装置３４上に受け渡されるように作動
する。その後、再び苗ホルダー３２ａが上動し３苗受け
位置Ｐ２に戻る。

【００５７】以下に、異なる実施例について説明する。

【００５８】図９に示す苗移植機１（２）は、主搬送部
３０ｂ′の上部を後方に湾曲させることにより、苗箱搬
送部３０ｂでの苗箱の最大引き上げ高さを低くし、モー
タＭ３の負荷を軽減させている。さらに、図１０に示す
苗移植機１（３）のように、主搬送部３０ｂ′の上部を
下側に垂れる形状に湾曲させると、モータＭ３の負荷を
いっそう軽減させられるとともに、苗移植機１（２）に
比べ苗箱搬送部３０ｂの後方への突出量を短かくするこ
とができる。なお、これら苗移植機１（２）・１（３）
の空箱収容枠３０ｄ…は、苗箱搬送部３０ｂ…に対して
左右にずらせてある。

【００５９】図１１に示す苗移植機１（４）は、主搬送
部３０ｂ′の上部が回動支点６０を中心にして後側へ手
動で回動させられ、故障時でも上段の苗箱供給部３０ａ
からの苗箱を主搬送部３０ｂ′へ送り込むことができる
ようになっている。

【００６０】図１２に示す苗移植機１（５）は、空箱を
主搬送部３０ｂ′に沿って上方に引き上げ、更に苗箱搬
送部３０ｂと苗箱供給部３０ａ・３０ａの上側を前方に
搬送するように空箱搬送部３０ｃを構成し、その空箱搬
送部３０ｃの出口にあたる苗箱供給部３０ａ・３０ａの
前端部の上方に空箱収容枠３０ｄを設けられている。こ
のため、走行車体側から空箱の回収を行うことができ、
作業性が良好である。

【００６１】図１３に示す苗移植機１（６）は、各苗箱
搬送装置３０…の空箱収容枠３０ｄ…が回動支点６１を
中心にして、鎖線で示すように一体的に前方へ回動させ
られるようになっている。空箱収容枠３０ｄ…の回動は
電動モータ６２で駆動する。このように構成しても、走
行車体側から空箱の回収を行うことができる。

【００６２】図１４に示す苗移植機１（７）は、空箱搬
送部３０ｃ…と空箱収容枠３０ｄ…が苗箱搬送部３０ｂ
…に対して左右にずらして設けられており、操縦者が座
席１３に座った位置からでも空箱収容枠３０ｄ…の空箱
の枚数を確認できるようになっている。

【００６３】或はまた、図１５に示す苗移植機１（８）
のように、空箱搬送部３０ｃ…は苗箱搬送部３０ｂ…と
左右同位置に設け、空箱収容枠３０ｄ…を左右に傾斜さ
せて設け、空箱収容枠３０ｄ…に落とし込まれた苗箱が
苗箱搬送部３０ｂ…に対して左右にずれた位置に収容さ
れるようにしても、操縦者が座席１３に座った位置から
空箱収容枠３０ｄ…の空箱の枚数を確認できる。

【００６４】次に、本発明とは直接関連しないが、図２
１及び図２２に示す苗移植機について補足的に説明す
る。

【００６５】この苗移植機は、苗箱供給部３０ａ・３０
ａから苗取出位置Ｐ１に至るまでの苗箱搬送路中に苗箱
の向きを転換する転換装置７０が設けられている。転換
装置７０は、回動支点７１回りに回動体７２が回動する
ようにしたもので、回動体７２が苗箱受取位置（鎖線で
示す）にある時に苗箱供給部３０ａ・３０ａより搬送さ
れる苗箱を受け取り、回動体７２が苗箱放出位置（実線
で示す）に回動して保持している苗箱を下方に放出す
る。これにより、苗の葉が左右垂直面よりも後方を向く
状態で苗箱供給部３０ａ・３０ａから送り出された苗箱
が、苗取出位置Ｐ１では苗の葉が前方を向く状態にな
り、第一苗取出装置３１により苗ｎ…が前方に取り出さ
れる構成となっている。

【００６６】空箱収容枠３０ｄは、空箱搬送部３０ｃの
後部に上下に回動可能に取り付けられ、操作レバー５３
によって作業時姿勢ＰＡと回収時姿勢ＰＢと収納時姿勢
ＰＣに切り替えられるようになっている。回動体７２が
苗箱受取位置にある時に空箱収容枠３０ｄを回収時姿勢
ＰＢにすると両者が干渉するため、それを防止する機構
が設けられている。その機構は、操作レバー５３の作業
時姿勢操作位置ＰＡと収納時姿勢操作位置ＰＣの間に突
出及び後退可能にロックピン８０を設け、このロックピ
ン８０と回動体７２とをワイヤ８１を結び、回動体７２
が苗箱受取位置にある時はロックピン８０が引かれて後
退し、回動体７２が苗箱放出位置にある時はスプリング
８２の作用でロックピン８０が突出するようになってい
る。このため、回動体７２が苗箱放出位置にある時は、
ロックピン８０が邪魔をして操作レバー５３を収納時姿
勢操作位置ＰＣに操作することができず、空箱収容枠３
０ｄと回動体７２の干渉を防止している。

【００６７】

【発明の効果】以上に説明した如く、本発明にかかる苗
移植機は、苗箱供給部から送り出される時と苗取出位置
へ送り込まれる時とでは苗箱の向きが逆になるので、後
下がりの苗供給部を走行部の後側に状態で設けた場合
に、苗取出位置での苗箱の向きを苗の葉が前方を向く状
態とすることができ、これにより、植付部を走行部の後
側に設けた構成でありながら、苗を受け取った苗ホルダ
ーが上下反転しながら下方へ移動して苗を苗抜出位置ま
で搬送する構成とすることができ、苗ホルダーから抜き
取られた苗を苗送りベルトの適正位置に整列状態で供給
することが可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】苗移植機の第１例の全体側面図である。

【図２】苗移植機の第１例の植付部の側面図である。

【図３】図１のＳ１−Ｓ１断面図である。

【図４】図１のＳ２−Ｓ２断面図である。

【図５】苗箱送り装置の側面断面部である。

【図６】苗箱搬送部の要部の側面断面図である。

【図７】苗箱搬送装置の制御系のブロック図である。

【図８】植付部の要部の側面図である。

【図９】苗移植機の第２例の植付部の側面図である。

【図１０】苗移植機の第３例の植付部の側面図である。

【図１１】苗移植機の第４例の植付部の側面図である。

【図１２】苗移植機の第５例の植付部の側面図である。

【図１３】苗移植機の第６例の植付部の側面図である。

【図１４】苗移植機の第７例の苗箱搬送部と空箱収容枠
の位置関係を示す正面図である。

【図１５】苗移植機の第８例の苗箱搬送部と空箱収容枠
の位置関係を示す正面図である。

【図１６】操作レバー取付部の（ａ）平面図、（ｂ）側
面図である。

【図１７】苗箱の平面図である。

【図１８】苗箱の（ａ）側面図、（ｂ）正面図である。

【図１９】第一従来例の植付部の要部の側面図である。

【図２０】第二従来例の植付部の要部の側面図である。

【図２１】苗移植機の補足例の側面図である。

【図２２】苗移植機の補足例の操作レバー取付部の斜視
図である。

【符号の説明】

Ｃ 苗箱 ｎ 苗 １ 苗移植機 ２ 走行車体 ３ リンク装置 ４ 植付部 ３０ 苗箱搬送装置 ３０ａ 苗箱供給部 ３０ｂ 苗箱搬送部（スイッチバック部） ３１ 第一苗取出装置 ３２ 第一苗搬送装置 ３３ 第二苗取出装置 ３４ 第二苗搬送装置 ３５ 苗植込装置

【手続補正書】

【提出日】平成７年４月１１日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【特許請求の範囲】

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１０

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１０】

【課題が解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のような構成とした。すなわち、本発明
にかかる苗移植機は、植付部に供給した苗入りの苗箱か
ら苗を取り出して圃場に植付ける苗移植機において、苗
入りの苗箱が供給される苗箱供給部から苗箱中の苗を取
り出す苗取出位置まで苗箱を搬送する苗箱搬送路に、苗
箱供給部から搬出される時と苗取出位置へ搬送されてき
た時とで苗箱の向きを逆にするスイッチバック部を設け
たことを特徴としている。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１１

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１１】

【作用】苗箱供給部から送り出される時と苗取出位置へ
送り込まれる時とでは苗箱の向きが逆になるので、後下
がりの苗箱供給部を走行部の後側に設けた場合、苗取出
位置での苗箱の向きを苗の葉が前方を向く状態とするこ
とができる。これにより、植付部を走行部の後側に設け
た構成でありながら、前記第一従来例のように、苗を受
け取った苗ホルダーが上下反転しながら下方へ移動して
苗を苗抜出位置まで搬送する構成とすることができ、苗
ホルダーから抜き取られた苗を苗送りベルトの適正位置
に整列状態で供給することが可能となる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 名本 学 愛媛県伊予郡砥部町八倉１番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 武智 伊佐夫 愛媛県伊予郡砥部町八倉１番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 加藤 哲 愛媛県伊予郡砥部町八倉１番地 井関農機 株式会社技術部内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 植付部に供給した苗入りの苗箱から苗を
   取り出して圃場に植付ける苗移植機において、苗入りの
   苗箱が供給される苗箱供給部から苗箱中の苗を取り出す
   苗取出位置まで苗箱を搬送する苗箱搬送路に、苗箱供給
   部から搬出される時と苗取出位置へ搬送されてきた時と
   で苗箱の向きが逆にするスイッチバック部を設けたこと
   を特徴とする苗移植機。