JPH0821183B2 - テープ移送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、磁気テープなどを利用した記録再生装置
に関するものである。

〔従来の技術〕

第５図イ，ロは従来のテープ移送装置を示す図であ
り、図において、１はキャプスタンモーター、1aはキャ
プスタンシャフト、1bはローター、２はピンチローラ
ー、３はピンチローラー２の回転支点を含んでピンチロ
ーラー２を移動するピンチアーム、４はテープ引き出し
アーム、５はテープである。6,7,8は歯車で、歯車８に
固定されたピン8aはゼネバ９の溝9aに係合してゼネバ９
を駆動する。ゼネバ９上に固定されたピン9bはロッド10
の長穴と嵌合し、同時にバネ11が張架されている。ロッ
ド10はさらにピンチアーム３のピン3aに嵌合する。５は
テープで、キャプスタンシャフト1aとピンチローラー２
の間に配置される。

次に動作について説明する。テープ引き出しアーム４
が回転支点4gを中心に時計方向に回転して、テープ５を
引き出す。この間、歯車８はローディング方向8b方向に
回転し、ピン8aがゼネバ９の溝9aに係合して、ゼネバ９
を回転支点9gを中心に時計方向に回転させる。このと
き、ピン9bはそれにつれて時計方向に回転し、ロッド10
はピン9bがロッド10の長穴の図の右側にある状態にバネ
11によって付勢されたまま、ピンチアーム３のピン3aを
引く。ピンチアーム３は回転支点3gを中心として反時計
方向に回転して、ついには、ピンチローラー２がテープ
５をはさんだ状態でキャプスタンシャフト1aに圧着す
る。さらに、ピン9bが移動し、第６図に示すように、ピ
ン9bはバネ11を引っ張り、ピンチローラー２は圧着力を
発生させる。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来のテープ移送装置は以上のように構成されている
ので、ピンチアーム３のけん引部分、即ちピン3a及びロ
ッド10がテープ引き出しアーム４の動く範囲にあるた
め、これと干渉することを避けるためには、ピンチアー
ム３のけん引部分を、テープ引き出しアーム４の下に配
置しなければならない。一方、ピンチローラー２はテー
プ引き出しアーム４の動径の内部に存在しなければなら
ないため、ピンチアーム３の構造は第５図ロにも示すよ
うに、コの字型にならざるを得ず、したがって、メカニ
ズム全体の厚みが大きくなるなどの問題があった。

この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、小型、特に薄型のテープ移送装置を得るこ
とを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この発明に係るテープ移送装置は、一端4gを回転支点
として回転することにより他端4aがテープ５に係合し、
テープケース内に収納されたテープ５を引き出すテープ
引き出しアーム４と、テープ引き出しアーム４のカム4c
にカムフォロアーピン3bが係合することにより一端3gを
回転支点として回転して、キャプスタンシャフト1aとピ
ンチローラー２との間にテープ５を配置したまま、ピン
チローラー２をテープケースの出し入れを阻害しない位
置からキャプスタンシャフト1aの近傍まで移動させるピ
ンチアーム３と、テープ引き出しアーム４の回転後にこ
のテープ引き出しアーム４の動径外から動径内に移動
し、ピンチローラー２がキャプスタンシャフト１の近傍
まで移動後にピンチアーム３の係合部（フック部）に係
合して、ピンチローラー２がキャプスタンシャフト1aと
の間にテープ５を挟持して圧着するようにピンチアーム
３を付勢する圧着手段を備えたものである。

［作用］ この発明におけるテープ移送装置は、ピンチローラー
２をテープ５を収納したテープケースの出し入れの動作
を阻害しない位置からキャプスタンシャフト1aの近傍ま
で移動させる機構と、キャプスタンシャフト1aの近傍の
ピンチローラー２をキャプスタンシャフト1aに圧着させ
る機構を分離させ、これらの機構を平面的に干渉しない
位置に配置するようにした。

〔実施例〕

以下この発明の一実施例を図について説明する。第１
図イ，ロにおいて、21は歯車で、カム溝21aを具備し、
歯車８にかみ合い回転支点21gを中心として回転するよ
うに構成されている。22は駆動節Ｌで、カム溝21aに嵌
合して、22gを回転支点として揺動する。23は駆動節Ｕ
であり、バネ26の力によって、ストッパ−22bに接触す
るように、同じく22gを回転支点として付勢されてい
る。連結ロッド24は、それぞれ駆動節U23、従動節25の
回転支点用穴に嵌合するピン24b,24aを具備する。ピン2
4aは同時に、ピンチアーム３のフックをけん引すること
ができるように配置されている。駆動節U23、連結ロッ
ド24、従動節25によって４節リンクを構成している。

また、テープ引き出しアーム４は、カム4cを具備し、ピ
ンチアーム３のカムフォロアーピン3bを駆動してピンチ
アーム３を反時計方向に回転させて、ピンチローラー２
をキャプスタンシャフト1aの近傍へ移動させる。

次に動作について説明する。

第１図の状態からテープ引き出しアーム４が回転支点4g
を中心に第２図のように時計方向に回転し、カム4cがピ
ンチアーム３のカムフォロアーピン3bに接触する。この
ときテープ５は、テープケース（図示せず）から順次引
き出される。また、21は歯車８がローディング方向8bに
回転することにより時計方向に回転し、カム溝21aは、
ピン22aを介して駆動節L22及び駆動節U23を反時計方向
に揺動する。この動きにより、連結ロッド24のピン24a
は、テープ引き出しアーム４を回避していた位置からテ
ープ引き出しアーム４の動径内に移動し、ピンチアーム
３のフック部分と干渉しない位置まで移動する。

第３図に示すように、テープ引き出しアーム４は、その
カム4cによってピンチアーム３を回転し、ピンチローラ
２をキャプスタンシャフト1aの近傍まで移動させる。次
に歯車８はローディング方向8bに回転を続け、駆動節L2
2及び駆動節U23は、カム溝21aによって時計方向に揺動
される。この動きによって、ピン24aは第４図に示すよ
うに、ピンチアーム３のフック部にひっかかり、さらに
これを引っぱり、ピンチローラー２をキャプスタンシャ
フト1aに圧着せしめる。駆動節L22はさらにカム溝21aに
よって時計方向に揺動をうけ、ついにはバネ26が伸ばさ
れて、この力によってピンチローラー２をキャプスタン
シャフト1aに圧着する力を得る。

〔発明の効果〕

以上のようにこの発明によれば、ピンチローラーをテ
ープを収納したテープケースの出し入れの動作を阻害し
ない位置からキャプスタンシャフトの近傍まで移動させ
る機構と、キャプスタンシャフトの近傍のピンチローラ
ーをキャプスタンシャフトに圧着させる機構を分離さ
せ、これらの機構を平面的に干渉しない位置に配置する
ようにしたので、装置全体の薄形化及び小型化を図るこ
とができる。

【図面の簡単な説明】 第１図はこの発明の一実施例を示すもので、イは平面
図、ロは断面図、第２図〜第４図はその動作状態を説明
するための平面図、第５図は従来のテープ移送装置を示
すもので、イは平面図、ロは断面図、第６図はその動作
状態を説明するための平面図である。 図中、1aはキャプスタンシャフト、２はピンチローラ
ー、５はテープ、22,23は駆動節、24は連結ロッド、25
は従動節である。 なお、図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】テープをキャプスタンシャフトとピンチロ
   ーラーで挟持して移送するテープ移送装置において、 一端を回転支点として回転することにより他端が上記テ
   ープに係合し、テープケース内に収納された上記テープ
   を引き出すテープ引き出しアームと、 このテープ引き出しアームの回転に係合追従して一端を
   回転支点として回転することにより、上記キャプスタン
   シャフトと上記ピンチローラーとの間に上記テープを配
   置したまま、上記ピンチローラーを上記テープケースの
   出し入れを阻害しない位置から上記キャプスタンシャフ
   トの近傍まで移動させるピンチアームと、 上記テープ引き出しアームの回転後にこのテープ引き出
   しアーム動径外から動径内に移動し、上記ピンチローラ
   ーが上記キャプスタンシャフトの近傍まで移動後に上記
   ピンチアームの係合部に係合して、上記ピンチローラー
   が上記キャプスタンシャフトとの間に上記テープを挟持
   して圧着するように上記ピンチアームを付勢する圧着手
   段を備えたテープ移送装置。