JPH0333961Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案はVTR等の磁気記録再生装置における
ピンチローラ駆動機構に関する。

(ロ) 従来技術 従来のピンチローラ圧着機構の一として例えば
特開昭57−127960号公報の第１図に記載されてい
る如く、カム体の回転を利用したものがある。

この機構では、カムの回動位置により変位する
複数のアームにより、ピンチローラの動作が制御
される様になつており、アンローデイング状態に
おけるピンチローラの位置精度はあまり高くない
が、このときピンチローラはカセツト切欠き外に
位置するため、前記位置精度はあまり要求されな
い。

ところがピンチローラがアンローデイング状態
においてカセツト切欠き内に位置する様なVTR、
特に８ミリビデオ等の小型VTRに前記機構を採
用した場合、アンローデイング状態において、ピ
ンチローラがカセツトケースに接触してしまうお
それがあつた。

このため、上述の様なVTRでは、アンローデ
イング状態におけるピンチローラの収納位置精度
が高いことが要求される。

(ハ) 考案の目的 本考案は上述の点に鑑み為されたもので簡単な
機構によりアンローデイング状態においてピンチ
ローラが精度良くカセツト切欠き内に位置決めさ
れるピンチローラ駆動機構を提案するものであ
る。

(ニ) 考案の構成 本考案はアンローデイング時、カセツト切欠き
内に位置し、ローデイング完了時、キヤプスタン
との共働によりテープを挟持して走行せしめるピ
ンチローラと、該ピンチローラを支持するピンチ
ローラレバーと、該ピンチローラレバーを駆動す
る駆動手段と、該駆動手段と前記ピンチローラレ
バーとを連結する少くとも２つのリンクと、該２
つのリンクの連結点に配した摩擦部材と、アンロ
ーデイング時、前記ピンチローラレバーが当接す
ることによつて前記ピンチローラを前記カセツト
切欠き内に位置せしめるストツパとを備え、アン
ローデイング時、前記ピンチローラレバーが前記
ストツパに当接した後、更に前記駆動手段の駆動
により前記２つのリンクが折曲すると共に前記摩
擦部材の摩擦力により前記折曲状態が保持される
ことを特徴とするピンチローラ駆動機構である。

(ホ) 実施例 以下、図面に従い本考案の一実施例を説明す
る。

第１図イ〜ロは本実施例機構の動作説明図、第
２図は同機構の要部側面図であり、１はピンチロ
ーラ、２は該ピンチローラを支持するピンチロー
ラレバーでシヤーシ３上の支軸４に回動自在に枢
支されている。５は前記ピンチローラレバーの一
部に一端が連結された第１リンク、６は該第１リ
ンクに連結された第２リンクで、該第１及び第２
リンクの連結点にはスプリングワツシヤ７が配さ
れている。８は該第２リンクと二枚重ねになつて
いる第３リンクである。該第２及び第３リンクは
コイルバネ９により互いに近接する方向に付勢さ
れて結合されている。１０は、前記第３リンクに
一端が接続された支軸１１に枢支されるカムレバ
ーで、他端に係合ピン１０ａが配され、カム１２
に形成されたカム溝１２ａに係合している。

また、１３は前記ピンチローラが圧着されるキ
ヤプスタン、１４はカセツト１５の切欠き１５ａ
内のシヤーシ上に配されたストツパである。

次に上述の機構の動作について説明する。

まず、第１図イに示す如くアンローデイング状
態において、ピンチローラ１はカセツト１５の切
欠き１５ａ内に位置している。そして、プレイ指
令によりカム１２が反時計方向に回動すると共
に、カムレバー１０も反時計方向に回動するた
め、第１図ロ，ハに示す如く第１、第２及び第３
リンク５，６，８は図中上方へ引つ張られる。

よつて、ピンチローラレバー２は時計方向に回
動し、ピンチローラ１はテープを引出して第２図
ハの如くキヤプスタン１３に当接する。更にカム
１２が回動すると静止する第リンク６に対して、
第３リンク８が上方へ引つ張られるため、コイル
バネ９は圧縮され、これによつて、ピンチローラ
１はキヤプスタン１３に圧着されカム１２の回動
は停止される。

次に、プレイモードからアンローデイング指令
が為されるとカム１２が時計方向に回動しローデ
イング時とは逆の動作により第１図ロに示す如
く、ピンチローラ１は切欠き１５ａ内に移動して
ピンチローラレバー２はストツパ１４に当接す
る。

そして、前記ピンチローラレバーが確実に前記
ストツパに当接して位置決めされる様に、カム１
２及びカムレバー１０は更に回動する。

よつて、第１図イの如く、第１リンク５と第
２、第３リンク６，８とは互いに折曲した状態と
なつてアンローデイングが完了する。ここで第１
リンク５と第２リンク６との連結点にはスプリン
グワツシヤ７が配されており、両リンク間には摩
擦力が働くため、両リンクの折曲状態が保持され
ピンチローラレバー２は弱い力でストツパ１４に
圧接されることになる。

従つて、ピンチローラ１はアンローデイング状
態で切欠き１５ａ内に所定の位置に確実に位置決
めされる。

尚、本実施例では、リンクの連結点が左方へ移
動するように折曲しているが、逆方向に折曲して
も動作上は特に問題はない。

(ヘ) 考案の効果 上述の如く本考案に依れば、簡単な構成により
アンローデイング状態において、ピンチローラを
カセツト切欠き内に正確に位置決めできるので、
８ミリビデオ等の小型VTRにおいてもピンチロ
ーラがカセツトに接触するおそれがなくその効果
は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図イ〜ニは夫々、本考案の一実施例機構の
動作説明図、第２図は同機構の要部側面図であ
る。 主な図番の説明、１……ピンチローラ、２……
ピンチローラレバー、５，６，８……第１〜第３
リンク、７……スプリングワツシヤ、１２……カ
ム、１４……ストツパ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アンローデイング時、カセツト切欠き内に位置
   に、ローデイング完了時、キヤプスタンとの共働
   によりテープを挟持して走行せしめるピンチロー
   ラと、該ピンチローラを支持するピンチローラレ
   バーと、該ピンチローラレバーを駆動する駆動手
   段と、該駆動手段と前記ピンチローラレバーとを
   連結する少くとも２つのリンクと、該２つのリン
   クの連結点に配した摩擦部材と、アンローデイン
   グ時、前記ピンチローラレバーが当接することに
   よつて、前記ピンチローラを前記カセツト切欠き
   内に位置せしめるストツパとを備え、アンローデ
   イング時、前記ピンチローラレバーが前記ストツ
   パに当接した後、更に前記駆動手段の駆動により
   前記２つのリンクが折曲すると共に、前記摩擦部
   材の摩擦力により前記折曲状態が保持されること
   を特徴とするピンチローラ駆動機構。