JPH08211679A - 円筒部材およびその製造方法 - Google Patents

円筒部材およびその製造方法

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JPH08211679A
JPH08211679A JP7042408A JP4240895A JPH08211679A JP H08211679 A JPH08211679 A JP H08211679A JP 7042408 A JP7042408 A JP 7042408A JP 4240895 A JP4240895 A JP 4240895A JP H08211679 A JPH08211679 A JP H08211679A
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cylindrical body
cylindrical
grinding
peripheral surface
flange member
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JP7042408A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Hyozu
善彦 兵主
Yusuke Yamada
祐介 山田
Norio Higake
憲夫 樋掛
Hiroshi Chiba
博司 千葉
Isao Okuyama
功 奥山
Kikuo Nishibori
喜久男 西堀
Taku Konuma
卓 小沼
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 円筒体とその両端に結合された端部係合部材
との同軸度が極めて高く回転中に大きな振れを生じない
ようにする。 【構成】 円筒体1の一端に一方の端部係合部材である
一方のフランジ部材2の結合部2aを圧入して結合させ
たワークを製作する。ついで、段付き研削砥石Gによっ
て円筒体1の外周面1bと一方のフランジ部材2の軸部
2aの外周面を研削する。そののち、円筒体1の両端部
近傍を保持治具の上駒35aと下駒34a間で挟圧保持
し、内面切削装置の回転する内径バイト52aによって
切削して内径加工穴1cを形成する。ついで、円筒体1
の外周面にブラスト処理を行なったのち樹脂層を形成す
る。そののち、円筒体1内にマグネットローラー3を挿
入したのち円筒体1の他端の内径加工穴1cに他方のフ
ランジ部材4の結合部4bを加熱ばめによって結合して
現像スリーブQを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複写機、プリンタ、ファ
クシミリ、印刷機等の画像形成装置における電子写真用
の感光ドラムや現像スリーブ等の基体となる円筒部材お
よびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の複写機、レーザビ
ームプリンタ、ファクシミリ、印刷機等の画像形成装置
における電子写真用の感光ドラムや現像スリーブ等は、
その基体として表面が高い形状精度(真円度、真直度お
よび面精度)で所定の表面粗さに仕上げられた円筒部材
を用いる。電子写真用感光ドラムはこのように仕上げら
れた円筒部材の表面に感光膜を施すことによって製造さ
れるが、円筒部材の形状精度が低くて表面に起伏があっ
たり真円度や真直度が充分でないと感光膜に凹凸が生
じ、このために画像形成装置の画像に様々な欠陥が発生
する。従って、精度の高い画像形成装置を得るために
は、まず、円筒部材の表面を起伏のない円筒面に加工す
ることが要求され、また、表面粗さや真直度および真円
度にも極めて高い精度が必要である。
【0003】また、電子写真方式や静電記録方式等によ
って感光ドラムの感光膜等の潜像担持体上に形成された
潜像は、現像スリーブに担持されて潜像担持体の表面に
運ばれる現像剤によって顕像化されるが、一成分または
二成分現像剤、磁性または非磁性現像剤、さらには絶縁
性または誘電性現像剤を問わず、これら現像剤を担持し
て搬送する現像スリーブにも表面粗さ、真直度および真
円度等に極めて高い精度が必要である。
【0004】一般に係る円筒部材の材料には、純度9
9.5%以上のAlや0.05〜0.20%のCuを含
むCu−Al合金や、0.05〜0.20%のCuと
1.0〜1.5%のMnを含むCu−Mn−Al合金、
あるいは0.20〜0.60%のSiと0.45〜0.
90%のMgを含むSi−Mg−Al合金等が用いら
れ、これら材料を押出、引抜工程を経て、ある程度の形
状精度にする。しかし、このようなアルミ引抜円筒のま
までは曲がりが大きく残っているため通常はこの後ロー
ル矯正等を行ない所望の形状精度にまで仕上げる必要が
ある。その後所定の長さに切断し、両端部のバリ除去、
端面精度の向上の目的で切削加工により端部を仕上げ
る。
【0005】また、現像スリーブの場合、こうしてでき
た円筒部材に現像スリーブとしての機能を持たせるため
に円筒面にサンドブラスト加工等を行ない表面を粗面化
して現像剤(トナー)の搬送性を高めたり、サンドブラ
スト加工を施したうえで、前記円筒面のトナーの帯電付
与性を向上させる目的で、熱硬化性樹脂に導電性カーボ
ンを分散した塗料をスプレー塗布し、約150℃〜17
0℃の高温槽で20〜30分間乾燥硬化させて塗膜を形
成させるのが一般的である。
【0006】図44は、一従来例による現像スリーブの
製法を示すもので、前述の方法で(a)に示すようなア
ルミ引抜円筒からなる円筒部材1101を製作し、
(b)に示すようにその一端に第1のフランジ部材11
02を圧入して結合させ、サンドブラスト加工等のブラ
スト工程と導電性塗料の塗工工程を経て、(c)に示す
ようにマグネットローラー1103を挿入し、続いて円
筒部材1101の他端に(d)に示すように第2のフラ
ンジ部材1104を圧入して結合させ、(e)に示すよ
うな現像スリーブを完成する。なお、マグネットローラ
ー1103は使用する現像剤(トナー)が磁性トナーで
あるときにこれを磁力によって現像スリーブの表面に吸
着させるために用いる。第1のフランジ部材1102の
軸部1102bは現像スリーブを回転させる回転機構の
駆動軸に結合され、第2のフランジ部材1104の軸部
1104bは前記駆動軸と反対側で現像スリーブを支持
する軸受の軸頸(ジャーナル)を構成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術によれば以下のような問題があった。
【0008】基体となる円筒部材にロール矯正を行なっ
た後に、両フランジ部材を後から結合させるために、各
フランジ部材と円筒部材との同軸度が著しく低い。つま
り、個別に製作された円筒部材とフランジ部材という単
部品どうしの結合であるために結合精度にも限界があ
り、特に電子写真装置等に使用されるような高精度な円
筒部材としては不適であった。フランジ部材は、円筒部
材を駆動軸に連結するための軸部やその反対側で軸受の
軸頸(ジャーナル)となる軸部を構成するものであるた
め、両フランジ部材の結合精度が悪いと、現像スリーブ
や感光ドラムを回転させたときに大きな振れが発生し、
画像上に現像スリーブの回転と同じ周期の濃度むらとな
って現われる。
【0009】このような欠点を補う方法として図45に
示す方法が提案されている。
【0010】すなわち、前述の方法で(a)に示すよう
なアルミ引抜円筒からなる円筒部材1201を製作し、
(b)に示すようにその一端に第1のフランジ部材12
02を圧入して結合させ、(c)に示すようにマグネッ
トローラー1203を挿入し、続いて円筒部材1201
の他端に(d)に示すように第2のフランジ部材120
4を圧入して結合させ、(e)に示すような円筒部材1
201と両フランジ部材1202,1204を一体化し
たものをまず完成させ、続いて(f)に示すように旋盤
1205等によって円筒部材1201の表面と各フラン
ジ部材1202,1204の軸部1202b,1204
bの表面を切削して所定の表面粗さに仕上げたのち、円
筒部材1201の表面にブラスト加工を施し、続いて塗
工を行なう。
【0011】この方法であれば、フランジ部材と円筒部
材の円筒面との同軸度は旋盤の加工精度に依存するので
比較的容易に同軸度の高いものが得られる。
【0012】しかし、この方法も次のような欠点があ
る。例えば、塗工した後の乾燥工程においてマグネット
ローラーが組み込まれた円筒部材が150〜170℃の
高温下におかれたとき、その熱によりマグネットローラ
ーが変形を起こし、円筒部材の内部で大きく曲がりその
内面に接触するという問題がある。マグネットローラー
が変形することで磁力曲線が狂ったり、円筒部材の内面
に接触することで現像スリーブの回転挙動に影響を与え
るために画像上に大きな影響を及ぼす。
【0013】また、旋盤等による切削加工の際、円筒部
材の内部にマグネットローラーを挿入しているため、切
削加工において円筒部材を高速度で回転させると振動が
発生しやすい。従って回転数を約3,000rpm以下
に限定せざるを得ず、切削工程の高速化が困難であり、
その結果、全体の加工サイクルタイムが長くなり、製造
コストが上昇する。
【0014】また、その他の問題点としてブラスト加工
による現像スリーブの変形がある。ブラスト加工はノズ
ルから噴射される超高速の圧縮気体流に砥粒(研磨剤)
をのせて現像スリーブの表面を激しく叩きつけるため、
その表面に非常に大きな衝撃力が発生し、この衝撃力に
より現像スリーブが全体的に大きく変形してしまうとい
う問題がある。従って、あらかじめブラスト加工による
変形量を見込んで、ブラスト加工前の円筒部材の真円
度、真直度の精度を厳しい規格値に設定する必要があ
り、そのため歩留りが悪く、従ってコスト高であるとい
う問題があった。
【0015】本発明は、上記従来の有する問題点に鑑み
てなされたものであって、円筒体と、その両端部に結合
された端部係合部材とを有する円筒部材において、前記
円筒体の外周面が高い形状精度に仕上げられており、し
かも前記円筒部材と端部係合部材との同軸度が極めて高
く回転中に大きな振れを生じるおそれのない安価な円筒
部材およびその製造方法を提供することを目的とするも
のである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の円筒部材は、円筒体の一端に一方の端部係
合部材を結合したワークに対し、該ワークの前記円筒体
および前記一方の端部係合部材のそれぞれの外周面を段
付き研削砥石を具備した送り込みセンタレス研削装置装
置によって一工程で研削し、さらに前記ワークの他端の
内周面を内面切削刃物を設けた内面切削装置により切削
して内径加工穴を形成し、該内径加工穴に他方の端部係
合部材を結合したことを特徴とするものである。
【0017】また、円筒体の外周面の研削代を一方の端
部係合部材の外周面の研削代よりも大としたり、研削前
におけるワークの一方の端部係合部材の振れ量が、円筒
体をその両端部を基準に回転させたときに60μm以下
とする。
【0018】また、内径加工穴に他方の端部係合部材を
加熱ばめによって結合する。
【0019】さらに、円筒体にマグネットローラーを内
設したり、マグネットローラーの少なくとも一端は、円
筒体または端部係合部材に軸受けを介して軸支する。
【0020】また、他方の端部係合部が、円筒体の他端
の端面に当接する当接部を有し、該当接部と前記円筒体
の他端の端面との当接面における端面直角度が5μm以
下であると効果的である。
【0021】本発明の円筒部材の製造方法は、円筒体の
一端に一方の端部係合部材を結合したワークを作製する
工程と、作製されたワークの前記円筒体および前記一方
の端部係合部材のそれぞれの外周面を段付き研削砥石を
具備した送り込みセンタレス研削装置装置によって一工
程で研削する研削工程と、研削された円筒体の両端部近
傍の外周面を周方向に互いに間隔をおいた3箇所にて前
記周方向に線接触する当接部を有する押圧部材によって
押圧して部分的に弾性変形させて固定し、前記円筒体の
他端の内周面を内面切削刃物を設けた内面切削装置によ
り切削して内径加工穴を形成する工程と、前記内径加工
穴に他方の端部係合部材を結合する工程とを備えたこと
を特徴とするものである。
【0022】また、研削工程において、円筒体の外周面
の研削代を一方の端部係合部材の外周面の研削代よりも
大きくしたり、内径加工穴に他方の端部係合部材を加熱
ばめによって結合する。
【0023】さらに、内径加工穴とこれに結合される他
方の端部係合部材の結合部とがしまりばめになる大きさ
に設定したり、研削工程後の円筒体に対し、ローラーバ
ニシング加工または表面仕上げ加工を施す。
【0024】加えて、内径加工穴を形成する工程と他方
の端部係合部材を結合する工程との間に、円筒体の表面
に樹脂層を形成する。
【0025】
【作用】円筒体の一端に一方の端部係合部材を結合した
ワークを、該ワークの前記円筒体および前記一方の端部
係合部材のそれぞれの外周面を段付き研削砥石を具備し
た送り込みセンタレス研削装置によって一工程で研削す
るため、前記円筒体に対する前記一方の端部係合部材の
振れが大きくても両者を高い振れ精度・真円度に研削加
工することができる。
【0026】また、研削後の前記ワークの他端の内周面
を内面切削刃物を設けた内面切削装置により切削して内
径加工穴を形成し、該内径加工穴に他方の端部係合部材
を結合するため、両者の同軸度が高精度なものとなる。
【0027】
【実施例】本発明の実施例を図面に基いて説明する。
【0028】図1は本発明の円筒部材の第1実施例であ
る現像スリーブの製造工程を示すもので、まず図1の
(a)に示すようにアルミニウム管材を押出によって所
定の外径寸法に縮小し、所定の長さに切断した円筒体1
を用意する。
【0029】該円筒体1の一端に、図1の(b)に示す
ように一方の端部係合部材である一方のフランジ部材2
の結合部2bを圧入して両者を一体的に結合させ、円筒
体1とフランジ部材2からなるワークWを製作する。結
合方法は、圧入以外に公知の接着、カシメ等いずれでも
よい。
【0030】続いて、図1の(c)に示すように、段付
き研削砥石GによってワークWの円筒体1の外周面1b
と一方のフランジ部材2の軸部2aの外周面を一工程で
研削し、所定の同軸度および表面粗さに加工する。
【0031】そののち、図1の(d)に示すように、ワ
ークWの円筒体1の両端部近傍を後述する保持治具の上
駒35aと下駒34a間で挟圧保持し、内面切削装置の
バイトホルダ60aに支持された内面切削刃物である内
径バイト52aを回転させながら軸方向へ送りを与える
ことによって内径加工穴1cを形成する。ついで、ブラ
スト処理を行なったのち、樹脂層を形成する。
【0032】ついで、図1の(e)に示すように、マグ
ネットローラー3をワークWに挿入し、図1の(f)に
示すように、ワークWの他端に他方の端部係合部材であ
る他方のフランジ部材4の結合部4bを嵌入して結合さ
せて、図1の(g)に示すような現像スリーブQを完成
する。
【0033】本発明者らは、円筒体1と他方のフランジ
部材4とを結合する方法を鋭意検討したところ、次に説
明するような知見を得た。
【0034】円筒体の結合部位を加熱により拡径し、そ
の部位にフランジ部材をすきばめして結合するいわゆる
焼きばめは結合強度は得られるものの、それらの曲がり
の少ない結合は得られない。それは以下の理由による。
【0035】すなわち、一般に、金属の熱伝導性は大き
く、円筒体の内面にフランジ部材が接触すると、速やか
に熱の移動がおこり、円筒体は元の大きさに戻る。この
ときに、フランジ部材が円筒体の中心軸からずれて挿入
されたり、曲がって挿入されてしまう。かかる問題を解
決するためには、速やかに、円筒体とフランジ部材の中
心軸の水平方向の位置ずれを調整し、さらに円筒体の端
面とフランジ部材の当接部とを確実に接触させて押えつ
けることが重要となる。
【0036】一般に、現像スリーブは、電子写真方式や
静電記録方式等によって形成される潜像担持体上の潜像
を現像するために、その内部にマグネットローラーが挿
入される。これは磁力によって現像剤を搬送するためで
あり、マグネットローラーの磁力の関係から、現像スリ
ーブにおける円筒体の肉厚は0.5mm〜1.5mmの
範囲とされている。また、現像スリーブにおけるフラン
ジ部材の結合強度は5kg〜50kgが必要である。
【0037】本発明は、前述した知見に基づいてなされ
たものであって、結論から説明すると、円筒体1と他方
のフランジ部材4との結合しめしろは基準内径の0.0
4〜0.2%の範囲が必要である。また、結合長さは、
結合後の他方のフランジ部材4の倒れ防止、および結合
強度を確保する点から1mm〜5mmの範囲とする。結
合しめしろが基準内径の0.04%以下では、必要とす
る結合強度が得られず、基準内径の0.2%の結合しめ
しろ以上では必要以上の強度となる。結合長さが1mm
以下では、結合後の他方のフランジ部材4が倒れるおそ
れがあり、また、それを5mm以上とすることは不必要
である。さらに、加熱による円筒体1の拡径は基準内径
の0.3〜0.5%の範囲が好ましく、0.3%以下で
は、円筒体1と他方のフランジ部材4との接触により、
他方のフランジ部材4が曲がって結合されるおそれがあ
り、0.5%以上では、加熱温度が高くなりすぎて材料
の熱劣化のおそれがある。
【0038】また、現像スリーブQを用いて良好な画像
を得るためには、他方のフランジ部材4の振れを15μ
m以下にすることが好ましい。それは15μm以下の精
度にすることにより、現像スリーブQを回転駆動させる
ための手段との連結において、現像スリーブ全体の振れ
の発生を押さえるためである。このような精度を得るた
めには、円筒体1の結合部位のインローフレを10μm
以下とし、端面直角度を5μm以下とすることが必要で
ある。さらには他方のフランジ部材4の単品の振れを5
μm以下とすることが必要である。かかる結合条件によ
り、他方のフランジ部材4の振れが15μm以下とな
る。
【0039】また、現像スリーブQの円筒体1は、それ
が備わる複写機やプリンタの環境条件を考慮し、特に高
温高湿、低温低湿などのあらゆる環境においても好まし
い結合強度を得るために、円筒体1と他方のフランジ部
材4とを同質材料とすることが好ましい。特に、軽量
性、加工性の点から、アルミニウムであることが好まし
い。ただし、アルミニウムは高温時の熱的な条件に対し
て熱変形しやすいという欠点があるため、アルミニウム
製の円筒体1の拡径範囲を基準内径の0.3〜0.5%
とするようにその加熱温度を抑えることが必要となる。
【0040】プリンタ等の現像スリーブQにおいては、
円筒体1の内部にマグネットローラー3を収容させた状
態で他方のフランジ部材4を結合させる必要が生じる。
この場合には、円筒体1の他端側を加熱して拡径したの
ち他方のフランジ部材4を嵌入するが、この円筒体1を
拡径させるための加熱によるマグネットローラー3の磁
力の変動を回避するために、円筒体1の加熱温度を抑え
る必要がある。かかる必要性から、円筒体1の拡径範囲
を基準内径の0.3〜0.5%とする。また、加熱温度
を200℃以下とすることにより、マグネットローラー
3の磁力の変動を抑制して画像の悪化を防止することが
できる。
【0041】以下に、上述した現像スリーブQの製造工
程における各工程について、詳細に説明する。
【0042】(研削工程)図2は図1の(c)に示す研
削工程に用いる研削装置Eを示すもので、これは、前述
の段付き研削砥石Gに回転駆動するモータDと、調整砥
石Cと、これを回転させるモータRと、段付き研削砥石
Gと調整砥石Cの間に配設されたブレードBを有し、ワ
ークWは、円筒体1の外周面1bを支持するブレードB
と調整砥石Cによってその中心軸に沿って保持され、調
整砥石Cの回転によっていわゆるつれ回り回転(接触回
転)される。
【0043】段付き研削砥石Gは径方向に送る径方向送
り装置Fに搭載されており、調整砥石Cに対して進退自
在である。
【0044】段付き研削砥石Gは図3に示すように、ワ
ークWの円筒体1の長さより長尺である小径部S1 とワ
ークWの一方のフランジ部材2の軸部2aの長さより長
尺である大径部S2 を有し、ワークWの研削工程中に軸
送りを必要とせずにその全長を研削できるように構成さ
れている。また、小径部S1 と大径部S2 の間に成形さ
れる段差Sの径方向の寸法はワークWの円筒体1の外周
面1bと軸部2aの外周面の径方向の仕上げ寸法の差に
等しく設定される。
【0045】ワークWを図1の(c)および図2に示し
たように段付き研削砥石Gと調整砥石Cの間に配設され
たブレードB上にセットする。調整砥石Cの回転に伴い
ワークWも接触回転を開始し、ついで段付き研削砥石G
がワークWに対して直交方向に移動してきて所定の研削
代でまず粗研削を行なう。そして所定の研削代だけ研削
すると段付き研削砥石Gの切り込み速度を落として仕上
げ研削を行なう。この粗研削と仕上研削の違いは段付き
研削砥石Gの切り込み速度の違いによるものである。こ
の粗研削および仕上研削の切り込み速度や研削代の設定
によってワークWの寸法精度や加工表面の表面粗度を制
御することが可能である。
【0046】本発明において、所定の精度を得るために
は粗研削切り込み速度は20μm/秒以下とし、仕上げ
研削速度は10μm/秒以下、好ましくは5μm/秒以
下の条件にて研削するのが適当である。
【0047】このとき、重要なことは一方のフランジ部
材2の外周面よりも先に円筒体1の外周面1bから段付
き研削砥石Gが接触し始めるように研削するということ
である。その理由を次に説明する。
【0048】図4は、段付き研削砥石Gが先にフランジ
部材2の軸部2aに接触した場合の例を示した図であ
る。図のように一般に研削前のワークWは微視的にみれ
ば、一方のフランジ部材2は円筒体1に対して傾いて結
合されている。従って、図4の(b)に示すように段付
き研削砥石Gが先に一方のフランジ部材2から接触し始
めると、段付き研削砥石Gは矢印X方向に切り込みなが
ら移動してくるため、ワークWは端部に力が加わった状
態になり、図4の(c)に示すように調整砥石Cと段付
き研削砥石Gの間で振動しながら回転する。このような
不安定な状態で研削が行なわれると研削後の寸法精度は
悪くなる。
【0049】そこで、図3の(a),(b)に示したよ
うに段付き研削砥石Gが先に一方のフランジ部材2に接
触しないように、あらかじめ円筒体1の外周面1bの研
削代ΔL1 を一方のフランジ部材2の軸部2aの外周面
の研削代ΔL2 より大きくとっておくことが重要であ
る。この場合だと研削面の広い円筒体1の外周面1bか
ら段付き研削砥石Gが接触するので研削中でもワークW
が振動することなく研削が行なわれる。そして、ある程
度円筒体1の外周面1bが研削されるとワークWは段付
き研削砥石Gと調整砥石Cの間でしっかりと位置が決め
られ、それから一方のフランジ部材2の軸部2aの外周
面の研削が行なわれるので非常に高精度に加工されるの
である。
【0050】そのために円筒体1の外周面の研削代ΔL
1 と一方のフランジ部材2の外周面の研削代ΔL2 との
関係は ΔL1 >ΔL2 であることが望ましい。なお、本発明の検討結果から、
円筒体1の外周面1bの研削代ΔL1 と一方のフランジ
部材2の外周面の研削代ΔL2 の差が20〜100μ
m、より好ましくは50〜80μmがよい。
【0051】(内径加工穴を形成する工程)先ず、本工
程において用いる内面切削装置の一例について説明す
る。
【0052】図5は内面切削装置の模式立面図、図6は
図5に示す内面切削装置の主要部を示し、(a)は一方
の主軸台側からみた一部破断側面図、(b)は(a)の
B−B線に沿う部分断面図である。
【0053】ベッド20の上面には間隔をおいて一対の
スライダ21a,21bが配設されており、各スライダ
21a,21bには互いに対向するようにそれぞれ切削
手段である主軸台22a,22bが支持されている。ベ
ッド20の上面の前記スライダ21a,21bの間には
ブロック36が固定されており、ブロック36の両側近
傍には一対の門型コラム24a,24bが前記スライダ
21a,21bと干渉しない部位に立設されている。
【0054】本内面切削装置は、各主軸台22a,22
bにそれぞれ対向して配設された同一構造の保持治具に
よってワークWの端部近傍を後述する方法により固定し
て保持するものである。このため、一方の保持治具につ
いて説明し、他方の保持治具の説明は省略する。
【0055】一方の門型コラム24aには押圧部材の駆
動手段である流体圧シリンダ26aが一体的に設けられ
たガイド25aが支持されており、ガイド25aの図示
しない案内部には上側ベース31aに突設された複数の
案内棒27aが摺動自在に嵌挿され、上側ベース31a
には流体圧シリンダ26aのピストンロッド28aが結
合されている。上側ベース31aの主軸台22aと対向
する面に形成されたガイド溝37aには、一方の押圧部
材である上駒35aが摺動自在に嵌合されており、複数
のボルト38aにより上側ベース31aに対して所定の
位置に固定できるように構成されている。
【0056】他方、ブロック36の主軸台側の上縁部に
沿って形成されたガイド溝39aには、下側ベース32
aが摺動自在に嵌合されており、複数のボルト41aに
よりブロック36に対し所定の位置に固定できるように
構成されているとともに、下側ベース32aの主軸台2
2aと対向する面に形成されたガイド溝40aには、他
方の押圧部材である下駒34aが摺動自在に嵌合され、
複数のボルト42aにより下側ベース32aに対して所
定の位置に固定できるように構成されている。
【0057】図7に示すように、上駒35aの下端面に
形成された穴には当接部材である円筒ピン33aが圧入
されて固定されており、円筒ピン33aの外周面の一部
が外方へ突出している。下駒34aの上面には略V字状
の切欠部が形成されており、その両傾斜面43a,44
aにそれぞれ形成された穴には円筒ピン33aが圧入さ
れて固定されており、各円筒ピン33aの外周面の一部
がそれぞれ外方へ突出している。これにより、ワークW
と各円筒ピン33aとはワークWの外周面を周方向に間
隔をおいた少なくとも3箇所にて前記周方向に線接触す
る当接部材が構成されている。
【0058】図9は、上記円筒ピンに替えて鼓形ピン7
3aを用いた変形例を示し、その他の部分は上述の円筒
ピンを設けたものと同様でよいのでその説明は省略す
る。本変形例によると円筒ピンに比較してワークWとの
線接触長さが長くなる。
【0059】図8は、主軸台の主軸に取付けられたバイ
トホルダを示し、(a)はその側面図、(b)はその正
面図である。
【0060】主軸台22aの主軸23aの中心孔にはバ
イトホルダ60aの基準円筒部51aが嵌合され、その
フランジ61aを複数のボルト62aにより締付けるこ
とによって固定されている。バイトホルダ60aの自由
端は大径部と小径部からなり、小径部には内面切削刃物
である内径バイト52a、大径部には端面バイト53
a、内径面取りバイト54aおよび外形面取りバイト5
5aがそれぞれ公知の手段により取付けられるように構
成されている。
【0061】次に、上述した内面切削装置による内径加
工穴を形成する工程について説明する。
【0062】前記ワークWを保持治具で支持する前に、
後述する方法によって上駒35aおよび下駒34aの位
置決めを行なっておき、流体圧シリンダ26aによりピ
ストンロッド28aを引込めて上側ベース31aととも
に上駒35aを引上げて下側ベース32aから充分離間
させる。ついで、下駒34aの両円筒ピン33a上にワ
ークWを載置し、前記ピストンロッド28aを突出する
ことにより上側ベース31aとともに上駒35aを下降
させると、上駒35aの円筒ピン33aがワークWに当
接するが、このとき上側ベース31aの下端面と下側ベ
ース32aの上端面との間には間隙ΔL3 が生じる(図
6参照)。
【0063】さらに、上側ベース31aを下降させて下
側ベース32aに当接させるとワークWはその外周面を
周方向にほぼ等間隔に3箇所に分割した部位が前記周方
向に線接触する各円筒ピン33aにより押圧されて部分
的にほぼ等しい量だけ弾性変形域内で変形し、両者間に
発生する大きな摩擦力で固定される。この弾性変形域内
の変形量は前記間隙ΔL3 の大きさで決まるので、予め
間隙ΔL3 はワークの弾性変形域に設定する。
【0064】ついで、スライダ21aとともに主軸台2
2aをワークWに向けて移動させ、前述の図8に示す内
径バイト52a、端面バイト53a、内径面取りバイト
54a、外径面取りバイト55aによりワークWの円筒
体1の他端の内周面を切削加工することにより、内径加
工穴1cを形成する。
【0065】なお、押圧部材は上下2個に限らず、3個
以上とすることができ、これに対応して当接部材も4個
以上設けて、円筒体の外周面を互いに間隔をおいた4箇
所以上にて締付けるように構成することもできる。
【0066】本発明において、支持固定するワークWの
円筒体1の両端部近傍は、円筒体1の外径をDで表わす
と、1.5D〜2.0Dの範囲が望ましい。
【0067】支持固定する位置が1.5Dよりも端面寄
りにすると、ワークWつまり円筒体1が弾性変形したと
きその端部の真円度が損われる場合が生じる。
【0068】支持固定する位置が2Dよりも中央部寄り
にすると、ワークWの両端部の切削加工時の曲げモーメ
ントが大きくなり、ワークWの両端部の曲がりが発生し
て加工精度が低下する場合がある。
【0069】因みに、上側ベースと下側ベースの前記間
隙ΔL3 の設定は次の方法で行ない、約0.02mmに
設定した。
【0070】上駒35aおよび下駒34aはボルト38
aをゆるめて移動自在にしておき、外径寸法よりも0.
04mm小径のゲージを下側ベース32aの下駒34a
上に載置し、上側ベース31aを下降させて下側ベース
32aに当接させる。この状態で前記ボルト38aを締
付けて上駒35aおよび下駒34aをそれぞれ固定し
た。これにより、ワークWに加工する上駒35aが接触
したとき上側ベース31aと下側ベース32aとの前記
間隙ΔL3 が約0.02mmに設定される。
【0071】(ローラーバニシング加工工程)また、感
光ドラム等のように表面精度が要求される円筒部材につ
いては外径研削後にローラーバニシング加工を行なうこ
とも効果的である。
【0072】ローラーバニシング加工は硬くて滑らかな
ローラーを金属表面に圧縮回転接触させ、表面に局部的
な塑性変形を与えて仕上げる塑性加工法の一種である。
表面の凸部をつぶして平滑な表面を得ることができ、ロ
ーラーバニシング加工を行なった表面はRmaxで0.
1〜0.8μmの鏡面に仕上げると共に表面が加工硬化
されて耐久性が向上する。
【0073】感光ドラムは所定の表面精度に仕上げられ
た円筒部材の表面に感光膜を施すことによって製造され
るが、円筒部材の表面精度が低い(表面粗さが大きい)
と感光膜に凹凸が生じ、それが画像欠陥の原因となるた
め、最大表面粗さ(Rmax)で1〜2μm以下の精度
が要求される。しかし、一般に送り込みセンタレス研削
ではアルミニウム等のような金属としては比較的柔らか
いものに対してはここまでの精度を達成することは難し
い。そこで研削加工後にローラーバニシング加工を行な
い表面精度を上げることが望ましい。
【0074】図12は、ローラーバニシング加工を説明
するもので、(a)に示すように周方向に所定の間隔で
配設された複数の軽くて滑らかなローラー10を筒状の
フレーム11に回転自在に支持させ、その外側に配設さ
れた筒状のヘッド12によってワークWの円筒体1の外
周面1bに押圧する。各ローラー10は、(b)に示す
ように、その中心軸O1 がヘッド12の中心軸O0 に対
して所定の角度(フィードアングル)θだけ傾斜してお
り、各ローラー10を回させて円筒体1を軸方向へ送り
ながら、外周面1bを圧縮してその表面に局部的な塑性
変形を起こさせることで表面の凸部をつぶし平滑化す
る。
【0075】(ブラスト工程・塗工工程)ワークWを約
150〜230℃の環境に2〜4時間保存して熱処理を
加える。これは、後にブラスト処理を行なう場合、ブラ
スト処理によるワークWの円筒体1の変形を防止するた
めに行なうものである。
【0076】ブラスト処理によるワークWの円筒体1の
変形要因は大きく分けると2つあるる。1つはブラスト
ノズルから超高速に加速された圧縮気体流に研磨剤(砥
粒)をのせてワークWの表面に激しく叩きつける際に発
生する衝撃力によるものと、2つめは元々、円筒体1そ
のものが持っている内部応力がブラストにより変化する
ためである。一般にアルミニウム押出・引抜円筒管など
はその製造工程において熱応力、圧縮応力、引張応力な
どがかけられており、できた円筒管の内部には様々な内
部応力が存在している。このような円筒管にブラスト処
理のような無数の微細な砥粒が円筒表面に激しく叩きつ
けられた際に円筒表面に新たな残留応力を発生すると共
に、元々円筒管内に存在していた圧縮、引張応力が解放
されるため円筒体1が全体的に変形するという現象が発
生する。このような変形を防止するためにブラスト処理
を行なう前にワークWにあらかじめ150〜230℃の
範囲で2〜4時間程度、熱処理を行ない、円筒体1の内
部応力を除去してやるものである。このときの熱処理条
件(温度、熱処理時間等)は円筒体1の材質によりそれ
ぞれ適宜、設定を行なえばよい。
【0077】因みに、150℃以下だと応力除去作用が
不充分であり、250℃以上の場合だとアルミ合金が再
結晶を起こして、著しく材料が軟化してしまうため約1
50℃〜230℃の範囲が好ましい。
【0078】その後、ブラスト処理を施して円筒体1の
外周面に適度な凹凸を形成する。
【0079】ブラスト処理は図10に示すブラストノズ
ル21を用いて行なわれる。すなわち、ワークWの円筒
体1の外周面1bの両端部をマスキング治具20によっ
て保持し、ワークWを回転させながらブラストノズル2
1から加速された空気流とともに研磨材(ブラスト)を
円筒体1の外周面1bに吹きつける。ブラストノズル2
1は所定の軸のまわりに揺動して円筒体1の外周面1b
全体を均一に研磨する。
【0080】続いて、ブラスト処理した円筒体1の外周
面1bの表面に樹脂層を被覆する。これは、図11に示
すように、ブラスト処理を終えたワークWをひき続きマ
スキング治具20によって保持して回転させながら、そ
の円筒体1の外周面1bにスプレーノズル31から樹脂
塗料を吹きつけることによって行なわれる。スプレーノ
ズル31は樹脂塗料を噴出しながらワークWの軸方向に
移動してその全長に均一な塗膜を形成させる。このの
ち、ワークWを150〜160℃の恒温乾燥炉に入れて
樹脂層を熱硬化させる。
【0081】また、円筒体1の直径が細い(例えばφ1
2mm以下)場合等は機械的剛性が弱いため、アニール
処理を行なってもブラスト処理による影響のほうが大き
く、変形することがある。このような場合はブラスト処
理を行なわない次に説明するような方法も効果的であ
る。
【0082】まず、先に説明した方法で切削加工を行な
い円筒体1の他端に内径加工穴1cを形成する。ついで
ブラスト処理を行なわずに円筒体1の表面に直接、塗料
を塗布して樹脂層を形成する。このとき塗料としてバイ
ンダーとなるフェノール樹脂に導電性カーボン、グラフ
ァイトの他に球状粒子を添加する。この球状粒子の役割
はブラスト処理による凹凸形成の代わりに樹脂中に球状
粒子を添加することで凹凸を形成するためである。球状
粒子の種類としてはポリアミド、シリコン、フェノー
ル、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエ
チレン等の球状粒子を用いる。また、表面粗さの制御は
球状粒子の添加量や球状粒子の粒径を変えることによっ
て制御できる。実験によれば、現像スリーブとしては1
〜30μmの範囲の粒径が好ましいことが判明してい
る。その理由は粒径が1μm以下の場合は希望とする表
面粗さが得られにくいためであり、また30μm以上の
粒径の場合は粒径が大きすぎるため樹脂との密着性が悪
くなり、球状粒子が剥離するためである。
【0083】このような方法を用いればブラスト加工に
よる影響を全く受けないために直径の細い円筒部材でも
研削加工後の形状精度や同軸度を維持できるため非常に
高精度な円筒部材を提供できる。
【0084】(ワークに他方の端部係合部材を結合する
工程)本工程では、次に説明するNC組立ロボットを用
いる。
【0085】図13ないし図15に示すように、NC組
立ロボットEは、他方のフランジ部材4を供給するため
のストッカ103、他方のフランジ部材4を把持して搬
送するためのロボットハンド102、ワークWの円筒体
1の端部を加熱するための高周波加熱装置104、図示
しないコンベアラインからワークWを搬入および搬出す
るターンテーブル105等を備えている。
【0086】(ロボットハンド)図16に示すように、
ロボットハンド102は、アーム101に後述するクッ
ションユニット111を介して取り付けられており、ク
ッションユニット側から順次配設された水平コンプライ
アンスユニットY1 、角度調節ユニットY2 、フランジ
把持ユニットY3 を備えている。
【0087】クッションユニット111は、図17に示
すように、アーム101から垂下する複数のロッド10
1aにそれぞれ摺動自在に案内された直線摺動部材11
1bを有し、各直線摺動部材111bがばね111aに
よって常時図示下方に付勢されたものであって、その下
端には水平コンプライアンスユニットY1 が固着されて
いる。
【0088】水平コンプライアンスユニットY1 として
は、図18の(a)に示すような、上部板130と中間
板131とを平行な第1の板ばね133によって連結す
るとともに、中間板131と水平テーブル134を第1
の板ばね133に対して直交するように配設された第2
の板ばね135によって連結することによって水平テー
ブル134の図示水平方向の変位を許容するもの、ある
いは、図示上下方向の剛性を必要とするときには、図1
8の(b)に示すように、上部板135と中間板136
とを第1の引張りばね138によって連結するととも
に、中間板136と水平テーブル137とを第1の引張
りばね138に対して直交するように配設された第2の
引張りばね139によって連結することによって水平テ
ーブルの図示水平方向の変位を許容するものを用いると
よい。
【0089】図17に示した水平コンプライアンスユニ
ットY1 は、図18の(b)に示したものと同様の構成
のものであってロック板122が水平テーブル137に
相当する。
【0090】図17に示すように、水平コンプライアン
スユニットY1 は、ロックシリンダ120によって駆動
されるシリンダロッド121を備えており、ロックシリ
ンダ120に加圧流体を供給してシリンダロッド121
を図示下方へ突出させ、その先端をロック板122の穴
122aに嵌入させることによってロック板122をロ
ックする。このようにして水平コンプライアンスユニッ
トY1 をロックすることによってロボットハンド102
を振動させることなく位置決めを行なうことができる。
【0091】角度調整ユニットY2 とフランジ把持ユニ
ットY3 とは、図17および図19に示すように、平行
ハンド固定部材140の図示下面に固定された複数の平
行ハンドロックシリンダ141と、各平行ハンドロック
シリンダ141のロッド141aの上端にそれぞれ取り
付けられたテーパ駒142とを備え、各テーパ駒142
がロック板122の各嵌入孔122aにそれぞれ遊嵌さ
れたものであって、ロック板122と固定部材140の
間にスラストベアリング143が介在されている。
【0092】角度調整ユニットY2 は、平行ハンドロッ
クシリンダ141に加圧流体を供給したときに各ロッド
141aが引き込まれ、各テーパ駒142がロック板1
22の嵌入孔122a内に嵌入し、そのテーパ面が嵌入
孔122aの内面に押圧されてロック板122に対して
固定されるものであって、各平行ハンドロックシリンダ
141のロッド141aの引き込み長さを制御すること
により、平行ハンド固定部材140の下面に取り付けら
れた平行ハンド150の傾きを矯正することができる。
【0093】また、平行ハンド固定部材140の下面に
は、平行ハンド150の複数のつめ152によって把持
されたフランジ部材4を円筒体1の一端に嵌入して押し
付けるための押付支持部材151が取り付けられてお
り、この押付支持部材151には、下端に回転自在なボ
ール153aを有するスクリューボール153が配設さ
れている。
【0094】(高周波加熱装置)図20に示すように、
高周波加熱装置104は、後述するターンテーブル10
5によって円筒体1がコイル108内に配置されたとき
に、コイル108に高周波電流I1 を流すと、磁界10
8aが発生し、円筒体1に誘導電流I2 が生じて円筒体
1を自己発熱させるものであって、高周波電流I1 の周
波数を変化させることにより、円筒体1の表面から中心
方向へ加熱状態を変えることができるように構成されて
いる。このため、円筒体1の肉厚の変化に対応すること
ができる汎用性がある。
【0095】(ターンテーブル)図21および図22に
示すように、ベース板160上には複数のガイドブロッ
ク161が支持され、各ガイドブロック161に内設さ
れたリニアブッシュ162にはガイド棒163が上下方
向に摺動自在に嵌挿されている。各ガイド棒163の上
端部に結合された支持部材164aを介してハイロータ
ブロック164が取り付けられており、ハイロータブロ
ック164の下部は、連結部材107bを介してベース
板160に取り付けられた上下動シリンダ107のロッ
ド107aに連結されている。
【0096】また、ハイロータブロック164の上部に
はクロスローラベアリング167を介してターンテーブ
ルベース166が回転自在に支持されているとともに、
ターンテーブルベース166はハイロータブロック16
4内に収納されたハイロータ106の回転軸106aに
カップリングを介して連結されており、ハイロータ10
6の回転駆動力が精度よくターンテーブルベース166
に伝動される。加えて、ターンテーブルベース166に
ストッパ169を取り付けるとともに、ハイロータブロ
ック164にショックアブソーバ168を設けておき、
ターンテーブルベース166の回転位置を規制できるよ
う工夫されている。
【0097】ターンテーブルベース166にはターンテ
ーブル中心柱166aが立設されており、ターンテーブ
ルベース166の上面およびターンテーブル中心柱16
6aの上端には、円筒体1を位置決めするための断面V
字状の上下一対づつの受け部材110(図15参照)が
2組取付けられている。各受け部材110に対向する部
位にはロータリーシリンダ109がそれぞれ配設されて
おり、該ロータリーシリンダ109によって回動される
押圧棒109aによって円筒体1を受け部材110に押
圧することで、円筒体1を位置決め保持するとともに、
円筒体1の出し入れができるように構成されている。
【0098】(制御装置)NC組立ロボットの制御装置
は図23に示すように、中央演算処理装置(以下、「C
PU」という)200、一連の制御アルゴリズムのプロ
グラムおよびマンマシーンインターフェースプログラム
と記憶する不揮発生のメモリ(ROM)201、教示デ
ータを記憶できる電源バックアップされたメモリ(RA
M)202、ロボットを駆動するサーボモータ207に
接結されたエンコーダ204を介して現在位置を検出す
るカウンタ203、サーボモータ207にアンプ206
を介して接続されたD/Aコンバータ205の他に、高
周波加熱装置等を制御するための他の制御装置209、
ソレイドバルブ210およびセンサ211等の情報をC
PU200へ取り込むためのI/Oインターフェース
や、外部教示装置214、CRT215およびキーボー
ドとCPU200とを接続する通信用インターフェース
213等を備え、これらROM201、RAM202、
カウンタ203、D/Aコンバータ205、I/Oイン
ターフェース208、通信用インターフェース213は
バス217によりCPUにバス結合されたものである。
【0099】(NC組立ロボットの動作について)図2
4に示すように、他方のフランジ部材4の結合部4bと
軸部4aは、それぞれ高精度な真円度、同軸度となるよ
うに加工が施されている。また、円筒体1の端面1a
と、他方のフランジ部材4の結合部4bを円筒体1の内
径加工穴1cに嵌入したときに端面1aに当接する当接
部4cとはそれぞれ高精度な直角度ができるよう加工さ
れている。さらに、図24の(c)に示すように、円筒
体1の内径加工穴1cは偏肉はほとんどない状態に加工
されている。
【0100】従って、他方のフランジ部材4の結合部4
bと円筒体1の内径加工穴1cとをかじりが発生するこ
となく結合し、さらに他方のフランジ部材4の当接部4
cと円筒体1の端面1aとを当接させることによって円
筒体1と他方のフランジ部材4の軸部4aの同軸度を高
精度に定めることができる。
【0101】図25は、組立ロボットEの動作を示すフ
ローチャートであって、図26はターンテーブル105
の動作を示すフローチャートである。
【0102】まず、ストッカ103上の供給位置に他方
のフランジ部材4がセットされるとNCロボットEのア
ーム101が旋回して、ロボットハンド102のつめ1
52が他方のフランジ部材4をクランプする(ステップ
SA1)。その後、ロボットハンド102が高周波加熱
装置104のコイル108の上方に移動し(ステップS
A2)、ロックシリンダ120によるロック板122の
ロックを解除して待機する(ステップSA3)。
【0103】一方、ワークWがターンテーブル105に
セットされると、ロータリーシリンダ109の動作によ
り、ワークWをV字状の受け部材110に押圧して位置
決めする(ステップSB1)。その後、ハイロータ10
6により、ターンテーブルベース166などとともにワ
ークWが回転し(ステップSB2)、ストッパ169が
ショックアブソーバ168に当接する。これらが当接し
たときに、ワークWの円筒体1はコイル108の下方に
位置する。その後、上下動シリンダ107がONとなっ
て、ターンテーブルベース166、ハイロータブロック
164等が上昇し、図27に示すように円筒体1の上端
がコイル108の内部に位置決めされる(ステップSB
3)。このような円筒体1の位置決めを待って、高周波
加熱装置104に駆動信号が送られ、コイル108が通
電されて加熱を開始する。これにより、前述したように
円筒体1の開口部、つまり上端側の内径加工穴1c部分
が誘導電流により自己発熱し、その内径加工穴1cが熱
膨張により拡径する。
【0104】図28は、円筒体1の上端部が時刻t1
ら加熱されたときの温度変化を示し、また図29は、円
筒体1の温度と膨張量との関係を示す。
【0105】円筒体1の内径加工穴1cの拡径により、
内径加工穴1cと他方のフランジ部材4の結合部4b
は、しまりばめの関係から隙間ばめの関係となり、以下
のように、内径加工穴1cに対して結合部4bが隙間挿
入できることになる。
【0106】円筒体1の加熱終了後は、コイル108へ
の通電が停止し、高周波加熱装置104からロボットE
1 へ加熱終了信号が送られて、ロボットハンド102が
下降する(ステップSA4)。これにより、つめ152
にクランプされた他方のフランジ部材4が円筒体1の内
径加工穴1c内に徐々に挿入され、そして他方のフラン
ジ部材4の当接部4cが円筒体1の端面1aに当接した
後、クッションユニット111のばね111aの弾発に
よる押圧力によって他方のフランジ部材4が押圧される
ことになる。
【0107】ところで、円筒体1に対する他方のフラン
ジ部材4の挿入時に、それらの軸芯にずれがあった場合
には、それらの面取り相当分内のずれであれば、水平コ
ンプライアンスユニットY1 により吸収されて、他方の
フランジ部材4の結合部4bがスムーズに円筒体1の内
径加工穴1c内に挿入される。また、他方のフランジ部
材4の挿入開始時は、図30の(a)のように平行ハン
ドロックシリンダ141がテーパ駒142を嵌入穴12
2a内に嵌入固定しており、他方のフランジ部材4の挿
入後は、図30の(b)のように、直ちに平行ハンドロ
ックシリンダ141がロック解除動作して(ステップS
A5)、ロック板122と平行ハンド固定部材140と
の間の相対変位を許容し、また、平行ハンド150が他
方のフランジ部材4のクランプを解除して(ステップS
A6)、つめ152の間から他方のフランジ部材4を離
す。このとき、他方のフランジ部材4はクッションユニ
ット111のばね111aの弾発による押圧力Fによっ
て下方に押圧され、その押圧力Fは、ボール153aを
支点として垂直力F1と水平力F2になる。
【0108】また、このようなロボットハンド102に
おける平行ハンドロック解除(ステップSA5)と平行
クランプ解除(ステップSA6)により、他方のフラン
ジ部材4は、円筒体1の端面1aに押圧されて位置規制
され、それと同時に、常温の他方のフランジ部材4が急
速に円筒体1の上端部の温度に近づいて結合が終了す
る。このようにして、他方のフランジ部材4と円筒体1
の加工精度に応じた高精度な結合が行なわれる。
【0109】このような結合の終了後は、ロボットハン
ド102が上昇し(ステップSA7)、平行ハンドロッ
クシリンダ141のロック動作によりロック板122と
平行ハンド固定部材140とをロック状態とする。同時
に、ターンテーブル105へ他方のフランジ部材4の挿
入終了信号が送られ、ターンテーブル105は上下動シ
リンダ107をOFFにして下降し(ステップSB
4)、ハイロータ106がワークWの排出ステーション
まで回転してから(ステップSB5)、ロータリーシリ
ンダ109がOFFとなってワークWを離すことにより
(ステップSB6)、そのワークWを排出する(ステッ
プSB7)。一方、ロボットハンド102は、平行ハン
ドロックシリンダ141によって水平コンプライアンス
ユニットY1をロックしてから、次の他方のフランジ部
材4をクランプすべくストッカ103上に高速移動する
(ステップSA9)。
【0110】なお、本発明において、高周波加熱装置1
04に限らず、例えば、カートリッジヒータ、ハロゲン
ランプ、キセンノンランプ等によって加熱する他の加熱
装置を用いることも可能である。
【0111】また、本実施例のようなレーザービームプ
リンタの現像スリーブQは、円筒体1の外径に対して、
結合後の他方のフランジ部材4の同軸度を15マイクロ
メータ以内にするために、円筒体1と他方のフランジ部
材4の材質は、Al,Fe等の焼きばめ可能な金属であ
ればよい。
【0112】(ロボットハンドの変形例)本変形例は、
図31および図32に示すような、マグネットローラー
3を収容したワークWの円筒体1に対して、フランジ部
材4を焼きばめにより結合するためのものである。
【0113】このようなマグネットローラー3を内蔵し
たワークWの円筒体1に他方のフランジ部材4を結合し
た場合には、マグネットローラー3の突出部3aが他方
のフランジ部材4を貫通して外部に突出することにな
る。そのため、前述した実施例のロボットハンド102
では、ボール153aによって他方のフランジ部材4を
直接押圧することができない。そこで、本変形例では、
前述したロボットハンド102に代わって、図33に示
すような角度吸収機構を備えたロボットハンド102X
が装着される。以下、本変形例のロボットハンド102
Xについて、前述した実施例と同様でよい部分について
は同一符号を付して説明は省略し、相違する点について
説明する。
【0114】図33に示すように、ロボットハンド10
2Xは、フランジ部材4を真空吸着するための吸引孔1
85aを有する吸着ヘッド185を有する。この吸着ヘ
ッド185には、回転自在のボール184aを有するボ
ールスクリュ184が内設されており、吸着ヘッド18
5に装着された複数の吸着ヘッドロックシリンダ181
のロッド181aの先端に取り付けられたテーパ駒18
2が下方に引き込まれることにより、テーパ駒182が
平行ハンド固定部材180の嵌入穴180a内に嵌入固
定される。つまり、吸着ヘッドロックシリンダ181に
よって吸着ヘッド185が平行ハンド固定部材180に
固定されるようになっている。
【0115】次に、本変形例のロボットハンド102X
の動作について説明する。
【0116】他方のフランジ部材4の挿入開始時は、図
34の(a)に示すように、平行ハンドロックシリンダ
141がテーパ駒142を嵌入穴122a内に嵌入固定
するとともに、吸着ヘッドロックシリンダ181がテー
パ駒182を嵌入穴180a内に嵌入固定している。そ
して、他方のフランジ部材4の挿入後は、図34の
(b)に示すように、直ちに平行ハンドロックシリンダ
141がロック解除動作して、ロック板122と平行ハ
ンド固定部材140との間の相対変位を許容するととも
に、吸着ヘッドロックシリンダ181がロック解除動作
して、平行ハンド固定部材140と吸着ヘッド185と
の間の相対変位を許容する。従って、他方のフランジ部
材4は円筒体1の内径加工穴1cにならうようにして結
合されることになる。
【0117】他方のフランジ部材4の結合時には、クッ
ションユニット111のばね111aの弾発力による押
圧力Fにより他方のフランジ部材4が下方に押圧され、
図34の(a)に示すように、平行ハンド固定部材14
0は、ロック板122に対してスラストベアリング14
3を介して△xだけ位置ずれが吸収され、さらに吸着ヘ
ッド185は、平行ハンド固定部材140に対して△θ
だけ角度が吸収される。
【0118】ところで、マグネットローラー3の外径は
円筒体1の内径よりも小さいため、円筒体1内にてマグ
ネットローラー3の位置が定まらず、傾いてしまう。こ
のマグネットローラー3の傾きが大きいと、他方のフラ
ンジ部材4の結合時に、他方のフランジ部材4の内径φ
d(図32参照)内にマグネットローラー3の端部が入
らない。そこで、ターンテーブル105に設置された磁
性体170を利用し、その磁性体170とマグネットロ
ーラー3との間の吸着力によってマグネットローラー3
を円筒体1内の片側に寄せ、マグネットローラー3を円
筒体1と平行に位置決めする。これにより、他方のフラ
ンジ部材4とマグネットローラー3との間の干渉が回避
され、他方のフランジ部材4を円筒体1の内径加工穴1
c内に挿入できることになる。
【0119】ここで、本発明の円筒部材を用いた画像形
成装置の一例について説明する。
【0120】図35に本発明による円筒部材を基体とす
る現像スリーブや感光ドラムを用いた転写式電子写真装
置の概略構成を示した。
【0121】図35において、像担持体としての感光ド
ラム301は軸301aを中心に矢印方向に所定の周速
度で回転駆動される。感光ドラム301はその回転過程
で帯電手段302によりその周囲に正または負の所定電
位の均一帯電を受け、次いで露光部303にて不図示の
像露光手段により光像露光L(スリット露光、レーザビ
ーム走査露光等)を受ける。これにより感光ドラム周面
に露光像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
【0122】その静電潜像は次いで現像スリーブ309
を有する現像手段304でトナー現像され、そのトナー
現像が転写手段305により不図示の給紙部から感光ド
ラム301と転写手段305との間に感光ドラム301
の回転と同期取りされて給送された転写材Pの面に順次
転写されていく。
【0123】像転写を受けた転写材Pは感光ドラム面か
ら分離されて像定着手段308へ導入されて像定着を受
けて複写物(コピー)として機外へプリントアウトされ
る。像転写後の感光ドラム301の表面はクリーニング
手段306にて転写残りトナーの除去を受けて清浄面化
されて、さらに、前露出手段307により除電処理され
て繰り返して像形成に使用される。
【0124】感光ドラム301の帯電手段302として
はコロナ帯電装置が一般に広く使用されている。また、
転写手段305もコロナ転写手段が一般に広く使用され
ている。電子写真装置として、上述の感光ドラムや現像
手段、クリーニング手段等の構成要素の内、複数のもの
をユニットとして一体に結合して構成し、このユニット
を装置本体に着脱自在に構成してもよい。例えば、帯電
手段、現像手段およびクリーニング手段の少なくとも1
つを感光体とともに一体に支持してユニットを装置本体
に着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレール等の
案内手段を用いて着脱自在の構成にしてもよい。
【0125】また、光像露光Lは電子写真装置を複写機
やプリンタとして使用する場合には、原稿からの反射光
や透過光、あるいは原稿を読取信号化し、この信号によ
るレーザビームの走査、LEDアレイの駆動、または液
晶シャッターアレイ駆動等により行なわれる。
【0126】また、ファクシミリのプリンタとして使用
する場合には光像露光Lは受信データをプリントするた
めの露光になる。図36はこの場合の一例をブロック図
で示したものである。
【0127】コントローラ321は画像読取部320と
プリンタ329を制御する。コントローラ321の全体
はCPU327により制御されている。画像読取部から
の読取データは送信回路323を通して相手局に送信さ
れる。相手局から受けたデータは受信回路322を通し
てプリンタ329に送られる画像メモリ326には所定
の画像データが記憶される。プリンタコントローラ32
8はプリンタ329を制御している。324は電話であ
る。
【0128】回線325から受信された画像(回線を介
して接続されたリモータ端末からの画像情報)は、受信
回路322で復調された後、CPU327は画像情報の
復号処理を行ない、順次画像メモリ326に格納され
る。そして、少なくとも1ページの画像メモリ326に
格納されると、そのページの画像記録を行なう。CPU
327は画像メモリ326より1ページの画像情報を読
出し、プリンタコントローラ328に復号化された1ペ
ージの画像情報を送出する。プリンタコントローラ32
8はCPU327からの1ページの画像情報を受け取る
とそのページの画像情報記録を行なうべく、プリンタ3
29を制御する。以上のように、画像の受信と記録が行
なわれる。
【0129】ところで、現像手段304は、現像スリー
ブ309の回転によって、感光ドラム301上の静電潜
像に現像剤を供給して、その静電潜像を現像するため、
その現像剤を感光ドラム301に良好に供給するために
は現像スリーブ309を感光ドラム301に対して所定
の間隔で対向させる必要がある。
【0130】図37は、現像スリーブ309と感光ドラ
ム301との位置関係を示す斜視図、図38は現像スリ
ーブ309の非駆動測端部の断面図である。
【0131】図37に示すように、現像スリーブ309
は、その両端のフランジ部材311が滑り軸受310に
よって回転自在に軸支されている。また、現像スリーブ
309の両端部には、感光ドラム301の表面と現像ス
リーブ309の表面との距離δを一定に保つためのスペ
ーサコロ312が回転自在に備えられている。このスペ
ーサコロ312は、摺動性のよい樹脂材料で構成されて
おり、その外径は現像スリーブ309の外径よりも離間
間隔δの2倍(2δ)だけ大きく設定されている。従っ
て、図38に示すように、スペーサコロ312を感光ド
ラム301の周面に当接させることにより、感光ドラム
301の表面と現像スリーブ309の表面との間の距離
δが一定に保たれる。
【0132】図39は現像手段304の側面図、図40
は現像スリーブ309の駆動軸側端部の断面図である。
【0133】図39および図40において、駆動軸側の
フランジ部材311には駆動ギア313が取り付けられ
ており、その駆動ギア313に対して、装置本体の駆動
軸315側の駆動ギア314が選択的に歯合することに
より、現像スリーブ309が回転駆動される。
【0134】図41は、現像スリーブ309内にマグネ
ットローラー316を備えた場合の断面図であり、停止
状態に保持されたマグネットローラー316の外側にて
現像スリーブ309が矢印A方向に回転駆動され、また
感光ドラム301は矢印B方向に回転する。
【0135】(実施例1)本発明による円筒部材である
現像スリーブを作製し、その評価を行なった。
【0136】・外径:φ20.16mm ・内径:φ18.4(+0.052,0)mm ・長さ:L=330mm ・材質:6000系 からなるアルミニウム合金製押出円筒素管の片端に ・結合部外径:φ18.44±0.005mm ・軸部外径:φ12.10mm の一方のフランジ部材を圧入してワークを製作し、以下
の条件で円筒体の外周面と一方のフランジ部材の軸部の
外周面および円筒体の他端の内周面を研削して内径加工
穴を形成した。外径寸法はφ20±0.01であった。
【0137】「円筒体および一方のフランジ部材の軸部
の外周面の研削条件」 ・粗研削送り速度:0.0070mm/sec ・仕上研削送り速度:0.0022mm/sec ・粗研削代(素管外径部):0.14mm ・粗研削代 (フランジ部):0.08mm ・仕上研削代(素管外径部):0.02mm ・仕上研削代(フランジ部):0.02mm ・研削砥石:炭化珪素質(SiC)#120 ・研削砥石回転数:1250rpm 内径加工穴切削条件 次に、図7に示す保持治具により円筒体を端部から25
mmの位置にて保持し、上側ベースと下側ベースとの間
隙は以下に示すような方法により約0.02mmに設定
した。
【0138】上駒および下駒はボルトをゆるめて移動自
在にしておき、外径寸法0.04mm小径のゲージを下
側ベースの下駒上に載置し、上側ベースを下降させて下
側ベースに当接させる。この状態で前記ボルトを締付け
て上駒および下駒をそれぞれ固定した。これによりワー
クに下降する上駒が接触したとき、上側ベースと下側ベ
ースとの間隙が約0.02mmに設定される。
【0139】ついで、円筒体の他端の内周面を内径1
8.635mm、長さ4mmになるように切削加工し
た。
【0140】このように加工されたワークWは図42の
(a)のように円筒体の両端の位置A,Bを保持して
(基準として)回転させたときの一方のフランジ部材2
の軸部におけるa点の振れ、つまりインローフレが7μ
m、端面直角度が4μmであった。
【0141】さらに、得られたワークWに帯電付与性能
を向上するために導電性カーボン10重量部、グラファ
イト(平均粒径7μ)90重量部、フェノール樹脂10
0重量部とIPA溶剤を固形分35%となるように混合
し、ペイントシェーカーにガラスビーズと共に入れ、5
時間の分散を行なって調整し、この塗工液をエアースプ
レーガンにより上述のブラスト加工した円筒体に吹き付
け、コート層を形成し、150℃の乾燥炉に約30分間
入れて塗工膜を熱硬化させた。
【0142】その後、前述した変形例のロボットハンド
を用い、図32に示すように、円筒体1内にマグネット
ローラー3を挿入し、磁性体170によって位置決め保
持しつつ、円筒体1の他端の内径加工穴1cに他方のフ
ランジ部材4を焼きばめした。他方のフランジ部材4は
結合部4bの外径を18.645mm、結合部4bの長
さを3.5mm、マグネットローラー3の突出部3aが
貫通する貫通孔の内径を10mmとした。他方のフラン
ジ部材4と円筒体1の結合に際しては、高周波加熱装置
104によって円筒体1の他端の内径加工穴1cを75
μm拡径した。そして、他方のフランジ部材4を円筒体
1に挿入して結合した。
【0143】このように、円筒体1の一端側(内径加工
穴1c側)に一方のフランジ部材2を結合したワークW
に対して、図42の(a)に示すように、円筒体1の両
端の位置A、Bを保持して回転させたときの一方のフラ
ンジ部材2の軸部2bにおけるa点位置の振れを測定し
たところ振れは11μmであった。また、一方のフラン
ジ部材2を円筒体1から強制的に引き抜くには20kg
以上の力を要した。
【0144】上述の方法により現像スリーブを作製し、
それぞれについて寸法精度の測定を行なった。測定方法
は図43に示すように非接触式レーザー測定装置(不図
示)を使用して、現像スリーブQの両端部のA,B点を
基準に現像スリーブQを回転させたときの他方のフラン
ジ部材4の振れ、つまり結合フランジ振れ:F、円筒体
の振れ:pの2箇所を測定した。その結果、他方のフラ
ンジ部材の振れは1.3μm、円筒体の振れは2.4μ
mであった。
【0145】その後、現像スリーブをキャノン製レーザ
ービームプリンタのプロセスカートリッジに装着し、間
欠による10000枚のが画出しを行なった結果、ハー
フトーン、ベタ黒いずれの画像上もスリーブによるピッ
チムラ、等の問題もなく、非常に良好な画像が得られ
た。
【0146】(実施例2〜5)実施例2〜5は、上記実
施例1に対し、表1に示すような設定条件を変えたもの
である。
【0147】(比較例1)前述した図44に示す従来の
方法によって現像スリーブを製造した。
【0148】円筒体は、実施例1で使用したものとは異
なり、押出し後、更に引抜工程を経たもので、その後円
筒体の曲がりを除去するためにロール矯正を行なったも
のである。なお、円筒体の材質、寸法等は実施例1と同
様とした。
【0149】前記円筒体にフランジ部材を圧入し、円筒
体とフランジ部材を結合させる。その後、サンドブラス
ト加工により表面を粗面化し、表面に塗膜を形成させ
て、現像スリーブを作製し、実施例1と同様な測定、評
価を行なった。その結果、フランジ部材の振れは20.
8μm、円筒体の振れは15.3μmであった。また、
加熱ばめにおいては、フランジ部材は完全に嵌合されな
かった。
【0150】(比較例2)前述した図45に示す従来の
方法によって現像スリーブを製造した。
【0151】本比較例2の現像スリーブについて実施例
1と同様に測定、評価を行なったところ、フランジ部材
の振れは4.9μm、円筒体の振れは11.3μmであ
った。また、画像評価については画出しの初期からかな
りひどいスリーブピッチの濃度ムラが発生した。これは
ハーフトーン、ベタ黒いずれの場合にも発生した。その
後、レーザービームプリンター本体からプロセスカート
リッジを取り外し、カートリッジを分解して現像スリー
ブを調べたところ、現像スリーブ内部でマグネットロー
ラーが大きく変形しており、スリーブ内面にマグネット
ローラーが接触していた形跡がみられた。
【0152】(比較例3)本比較例の円筒体は、アルミ
ニウム引抜円筒素管を押出し後、更に引抜工程を経た後
に、円筒部材の曲がりを除去するためにロール矯正を行
なったものであり、外径寸法はφ20±0.01であ
る。
【0153】前記円筒体に一方のフランジ部材を圧入し
て円筒体とフランジ部材とを結合させる。その後円筒体
の他端の内径切削を行なって、図7に示す保持治具によ
り円筒体両端を端部から25μmの位置にて保持した。
上側ベースと下側ベースとの間隙を約0.1mmに設定
し、以下実施例1と同様に内面を切削した。
【0154】その後、実施例1と同様にして現像スリー
ブを作製し、評価した。検討の条件および結果を表1お
よび表2に示す。
【0155】
【表1】
【0156】
【表2】 画像評価 ◎:非常に良好である ○:良好である △:欠点があるが実用上問題ない ×:実用上問題がある 抜き力 ○:5kg以上 ×:5kg以下 (実施例6〜8)実施例1において円筒体の外周面と一
方のフランジ部材の外周面の研削量の差をそれぞれ表3
に示したように変化させた以外は実施例1と同様に現像
スリーブを製作、測定、評価した。両フランジ部材およ
び円筒体の振れ精度と画像評価結果にどのような影響を
与えるのか調べた。結果をまとめて表3に示す。また、
このときの研削前のフランジ振れが研削後の円筒体振れ
に影響を与えるため、予め研削前のフランジ振れはすべ
て30μm以下のものを使用した。結合フランジ振れF
は11μmであった。
【0157】(比較例4)円筒体外周面とフランジ部材
外周面の研削量を同じ100μmにし、内外径の研削量
の差を0にした以外は実施例1と同様に現像スリーブを
製作、測定、評価した。結合フランジ振れFは12μm
であった。
【0158】(比較例5)円筒体外周面とフランジ部材
外周面の研削量をフランジ部材外周面研削量の方が20
μm大きくした以外は実施例1と同様に現像スリーブを
製作、測定、評価した。結合フランジ振れFは15μm
であった。
【0159】以上の結果をまとめて表3に示す。
【0160】
【表3】 この結果から、円筒体外周面と一方のフランジ部材外周
面の研削代の差が20μm以上、より好ましくは40μ
m以上、更に好ましくは60μm以上の場合は、一方の
フランジ部材および円筒体の振れ精度は良好な結果とな
り、画像評価もピッチムラのない良好な画像が得られ
た。また、円筒体外周面と一方のフランジ部材外周面の
研削代が全く同じ、比較例3の場合や、逆に、一方のフ
ランジ部材外周面の研削代の方が円筒体外周面の研削代
より多い比較例4の場合については精度も悪く、画像上
もピッチムラの目立つ結果となった。この理由は円筒体
外周面と一方のフランジ部材外周面の研削代の差が小さ
いほど研削砥石が先に一方のフランジ部材に接触しやす
くなるため、研削中にワークが不安定な状態で研削され
やすくなるからである。従って、円筒体側より先に一方
のフランジ部材側の研削砥石が一方のフランジ部材に接
触しないように研削代に差を持たせておくことが必要で
ある。
【0161】(実施例9〜12)研削前のフランジ振れ
(一方のフランジ部材の振れ)をそれぞれ表4に示した
ように変化させた以外は実施例1と同様に現像スリーブ
を製作、測定、評価した。研削前のフランジ振れが研削
後の円筒体振れにどのような影響を与えるのか調べた。
【0162】(比較例6〜7)研削前のフランジ振れを
それぞれ表4に示したように変化させた以外は実施例1
と同様に現像スリーブを製作、測定、評価した。研削前
のフランジ振れが研削後の円筒体振れにどのような影響
を与えるのか調べた。
【0163】以上の結果をまとめて表4に示す。
【0164】
【表4】 ※測定値は各50本の平均値とした。
【0165】表4の結果から研削前のフランジ振れ、す
なわちワークの一方の端部係合部材の振れ量が60μm
以下の場合は研削後の円筒体振れも10μm以下となり
画像上もハーフトーン、ベタ黒いずれの画像においても
良好な結果が得られることが判かる。
【0166】(実施例13) ・外径:φ20.16mm ・内径:φ18.4mm ・長さ:230mm ・材質:3000系 のアルミニウム合金製押出円筒素管からなる円筒体の片
端に ・結合部外径:φ18.445mm ・軸部外径:φ12.10mm のフランジ部材を圧入し、実施例1と同様の研削条件に
て研削した。
【0167】その後、実施例1と同様にして円筒体の他
端の内面を切削し、内径φ18.640mm、長さ4m
mの内径加工穴を形成した。インローフレは8μ、端面
直角度は2μであった。
【0168】次に得られたワークに帯電付与性を向上さ
せるために ・フェノール樹脂:100重量部 ・導電性カーボン:5重量部 ・グラファイト:45重量部 ・ポリメチルメタクリレート球状粒子(平均粒径10μ
m):20重量部 これらの材料にIPA(イソプロピルアルコール)溶剤
を固形分30%となるように混合し、ペイントシェーカ
ーにガラスビーズとともに入れ、5時間の分散を行なっ
て調整し、その後、円筒体表面に形成された樹脂層を硬
化させるため、145℃の恒温乾燥炉に約30分間いれ
て熱硬化させた。
【0169】他方のフランジ部材は、結合部の外径を1
8.650mm、その結合部の長さを3.0mm、マグ
ネットローラーの端部が貫通する貫通穴の内径を10m
mとした。
【0170】他方のフランジ部材と円筒体の結合に際し
ては、高周波加熱装置によって円筒体の内径加工穴を6
5μm拡径した。そして他方のフランジ部材を円筒体の
内径加工穴に挿入して結合した。結合フランジ振れは1
3μであった。
【0171】(実施例14)球状粒子をポリアミド粒子
とした以外は実施例13と同様に現像スリーブを作製、
測定、評価した。その結果を表5に示す。
【0172】(実施例15)球状粒子をシリコン粒子と
した以外は実施例13と同様に現像スリーブを作製、測
定、評価した。その結果を表5に示す。
【0173】(実施例16)球状粒子をポリスチレン粒
子とした以外は実施例13と同様に現像スリーブを作
製、測定、評価した。その結果を表5に示す。
【0174】(実施例17)球状粒子をポリエチレン粒
子とした以外は実施例13と同様に現像スリーブを作
製、測定、評価した。その結果を表5に示す。
【0175】(実施例18)実施例13において研削し
たワークに実施例1と同条件で熱処理を施し、さらにそ
の後所定の表面粗さに仕上げるために以下の条件でサン
ドブラスト加工を行なった。
【0176】・砥粒:アランダム#100 ・吐出圧力:2.8kg/cm2(27.94×103
Pa、27.49 N/cm2 ) ・ノズル距離:200mm ・ブラスト時間:60秒(30×2回) ・スリーブ回転数:60rpm さらに、得られたサンドブラスト加工されたワークに帯
電付与性能を向上するために導電性カーボン10重量
部、グラファイト(平均粒径7μm)90重量部、フェ
ノール樹脂100重量部とIPA溶剤を固形分35%と
なるように混合し、ペイントシェーカーにガラスビーズ
とともに入れ、5時間の分散を行なって調成し、この塗
工液をエアースプレーガンにより上述のワークに吹き付
け、塗工膜を形成し、150℃の乾燥炉に約30分間入
れて塗工膜を熱硬化させて樹脂層を形成した。
【0177】その後、実施例1と同様に現像スリーブを
作製し、実施例1と同様の測定、評価を行なった。結果
を表5に示す。
【0178】
【表5】
【0179】
【発明の効果】本発明によれば次のような効果を奏す
る。
【0180】円筒体と一方の端部係合部材とを一工程で
研削し、その後円筒体の他端の内周面を切削して内径加
工穴を形成したのち、該内径加工穴に他方の端部係合部
材を結合することによって、これら3箇所の同軸度およ
び振れ精度、真円度、偏肉精度を非常に高精度に仕上げ
ることができる。
【0181】また、マグネットローラーを挿入した後
の、他端の端部係合部材も同様に高精度な結合が可能と
なるため、円筒体とその両端の端部結合部材の同軸度が
良好なものとなる。そのため、このような高精度な円筒
部材を現像スリーブ等に利用した場合、ハーフトーンな
どの微妙な色合いも忠実に再現することができ、高精細
で高画質な画像を得ることができる。
【0182】従来、振れ精度をだすために円筒体にマグ
ネットローラーを組み込んだ後に切削加工、ブラスト加
工、塗工を行なっていたが、本発明による製造方法であ
れば、樹脂層を形成した後にマグネットローラーを組み
込んでも十分な振れ精度を確保することができるため、
塗工工程での乾燥熱によるマグネットローラーの変形を
防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例による現像スリーブの製造工程を示
すもので、(a)は筒状体、(b)は筒状体に一方のフ
ランジ部材を結合させてワークを製作する工程、(c)
はワークを研削する工程、(d)ワークの他端の内周面
に内径加工穴を形成する工程、(e)はワークにマグネ
ットローラーを挿入する工程、(f)はワークに他方の
フランジ部材を結合させる状態、(g)は得られた現像
スリーブをそれぞれ示す説明図である。
【図2】送り込みセンタレス研削装置を説明するもの
で、(a)は模式平面図、(b)は模式立面図である。
【図3】研削工程を説明するもので、(a)は研削開始
直後、(b)はワークの円筒面と軸部と内端面を同時に
研削している状態をそれぞれ示す説明図、(c)は研削
後のワークの平面図である。
【図4】段付き外面研削砥石がワークの円筒面に接触す
る前に軸部に接触した場合を説明する図3と同様の説明
図である。
【図5】内面切削加工装置の一例を示す模式立面図であ
る。
【図6】図5に示す内面切削装置の主要部を示し、
(a)は一方の主軸台側からみた一部破断側面図で、
(b)は(a)のB−B線に沿う部分断面図である。
【図7】図5に示す内面切削装置の支持治具の主要部を
示し、(a)は側面図、(b)は(a)のA−A線に沿
う断面図である。
【図8】図5に示す内面切削装置のバイトホルダを示
し、(a)は立面図、(b)は断面図である。
【図9】支持治具の変形例の主要部の説明図である。
【図10】ブラスト処理を説明する図である。
【図11】塗工工程を説明する図である。
【図12】ローラーバニシング加工に用いる装置を示す
もので、(a)はその断面図、(b)はローラーのフィ
ードアングルを説明する説明図である。
【図13】円筒部材の製造に用いるNC組立ロボットの
一例を示す模式側面図である。
【図14】図13に示すNC組立ロボットの模式正面図
である。
【図15】図13に示すNC組立ロボットの模式平面図
である。
【図16】図13に示すNC組立ロボットのロボットハ
ンドの概略構成図である。
【図17】図16に示すロボットハンドの主要部を示す
模式部分断面図である。
【図18】ロボットハンドの水平コンプライアンスユニ
ットの代表例を示す模式斜視図である。
【図19】図17に示すロボットハンドの先端部の模式
部分断面図である。
【図20】図13に示すNC組立ロボットにおける高周
波加熱装置の説明図である。
【図21】図13に示すNC組立ロボットのターンテー
ブルを示す模式部分断面図である。
【図22】図21に示すターンテーブルの模式側面図で
ある。
【図23】図16に示す組立ロボットの制御装置のブロ
ック図である。
【図24】本発明の円筒部材における他方のフランジ部
材および円筒体の説明図である。
【図25】図17に示すロボットハンドの動作を説明す
るためのフローチャートである。
【図26】図21に示すターンテーブルの動作を説明す
るためのフローチャートである。
【図27】第1実施例において結合される円筒体および
他方のフランジ部材を示す模式断面図である。
【図28】図13に示すNC組立ロボットによる円筒体
の加熱時間と温度との関係を示すグラフである。
【図29】図13に示すNC組立ロボットによる円筒体
の温度と膨張量との関係を示すグラフである。
【図30】図17に示すロボットハンドの動作を示す説
明図である。
【図31】第2実施例による現像スリーブの模式断面図
である。
【図32】図31に示す現像スリーブにおける円筒体の
加熱状態および他方のフランジ部材を示す説明図であ
る。
【図33】ロボットハンドの他の例の主要部を示す模式
断面図である。
【図34】図33に示すロボットハンドの動作を示す説
明図である。
【図35】電子写真方式の画像形成装置の説明図であ
る。
【図36】図35に示す画像形成装置の動作を説明する
ためのブロック図である。
【図37】図35に示す画像形成装置における感光ドラ
ムと現像スリーブを示す斜視図である。
【図38】図37に示す感光ドラムと現像スリーブの一
端側の拡大断面図である。
【図39】図35に示す画像形成装置における駆動機構
の説明図である。
【図40】図35に示す画像形成装置における現像スリ
ーブの駆動機構の説明図である。
【図41】図35に示す画像形成装置における感光ドラ
ムと現像スリーブとの位置関係を示す説明図である。
【図42】本発明に係るワークの振れの計測位置の説明
図である。
【図43】本発明に係る現像スリーブの振れの計測位置
の説明図である。
【図44】一従来例による現像スリーブの製造工程を示
す説明図である。
【図45】別の従来例による現像スリーブの製造工程を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 円筒体 1a 端面 1b 外周面 1c 内径加工穴 2,4 フランジ部材 2a,4a 軸部 2b,4b 結合部 2c,4c 当接部 3 マグネットローラー G 段付き研削砥石 W ワーク C 調整砥石 B ブレード 101 アーム 102,102x ロボットハンド 103 ストッカ 104 高周波加熱装置 105 ターンテーブル 106 ハイロータ 107 上下動シリンダ 108 コイル 109 ロータリーシリンダ 110 受け部材 111 クッションユニット
フロントページの続き (72)発明者 千葉 博司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 奥山 功 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 西堀 喜久男 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小沼 卓 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒体の一端に一方の端部係合部材を結
    合したワークに対し、該ワークの前記円筒体および前記
    一方の端部係合部材のそれぞれの外周面を段付き研削砥
    石を具備した送り込みセンタレス研削装置装置によって
    一工程で研削し、さらに前記ワークの他端の内周面を内
    面切削刃物を設けた内面切削装置により切削して内径加
    工穴を形成し、該内径加工穴に他方の端部係合部材を結
    合したことを特徴とする円筒部材。
  2. 【請求項2】 円筒体の外周面の研削代が一方の端部係
    合部材の外周面の研削代よりも大であることを特徴とす
    る請求項1記載の円筒部材。
  3. 【請求項3】 研削前におけるワークの一方の端部係合
    部材の振れ量が、円筒体をその両端部を基準に回転させ
    たときに60μm以下であることを特徴とする請求項1
    または2記載の円筒部材。
  4. 【請求項4】 内径加工穴に他方の端部係合部材を加熱
    ばめによって結合したことを特徴とする請求項1ないし
    3いずれか1項記載の円筒部材。
  5. 【請求項5】 円筒体にマグネットローラーを内設した
    ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の
    円筒部材。
  6. 【請求項6】 マグネットローラーの少なくとも一端
    は、円筒体または端部係合部材に軸受けを介して軸支さ
    れていることを特徴とする請求項5記載の円筒部材。
  7. 【請求項7】 研削したのち、円筒体の外周面にローラ
    ーバニシング加工を施したことを特徴とする請求項1な
    いし6いずれか1項記載の円筒部材。
  8. 【請求項8】 円筒体の表面に樹脂層を形成したことを
    特徴とする請求項1ないし7いずれか1項記載の円筒部
    材。
  9. 【請求項9】 樹脂層には粒径1ないし30μmの範囲
    の球状粒子を添加したことを特徴とする請求項8記載の
    円筒部材。
  10. 【請求項10】 他方の端部係合部が、円筒体の他端の
    端面に当接する当接部を有し、該当接部と前記円筒体の
    他端の端面との当接面における端面直角度が5μm以下
    であることを特徴とする請求項1ないし9いずれか1項
    記載の円筒部材。
  11. 【請求項11】 円筒体の一端に一方の端部係合部材を
    結合したワークを作製する工程と、作製されたワークの
    前記円筒体および前記一方の端部係合部材のそれぞれの
    外周面を段付き研削砥石を具備した送り込みセンタレス
    研削装置装置によって一工程で研削する研削工程と、研
    削された円筒体の両端部近傍の外周面を周方向に互いに
    間隔をおいた3箇所にて前記周方向に線接触する当接部
    を有する押圧部材によって押圧して部分的に弾性変形さ
    せて固定し、前記円筒体の他端の内周面を内面切削刃物
    を設けた内面切削装置により切削して内径加工穴を形成
    する工程と、前記内径加工穴に他方の端部係合部材を結
    合する工程とを備えたことを特徴とする円筒部材の製造
    方法。
  12. 【請求項12】 研削工程において、円筒体の外周面の
    研削代を一方の端部係合部材の外周面の研削代よりも大
    きくしたことを特徴とする請求項11記載の円筒部材の
    製造方法。
  13. 【請求項13】 内径加工穴に他方の端部係合部材を加
    熱ばめによって結合することを特徴とする請求項11ま
    たは12記載の円筒部材の製造方法。
  14. 【請求項14】 内径加工穴とこれに結合される他方の
    端部係合部材の結合部とがしまりばめになる大きさに設
    定したことを特徴とする請求項11ないし13いずれか
    1項記載の円筒部材の製造方法。
  15. 【請求項15】 研削工程後の円筒体に対し、ローラー
    バニシング加工を施すことを特徴とする請求項10ない
    し14いずれか1項記載の円筒部材の製造方法。
  16. 【請求項16】 内径加工穴を形成する工程と他方の端
    部係合部材を結合する工程との間に、円筒体の表面に樹
    脂層を形成することを特徴とする請求項11ないし14
    いずれか1項記載の円筒部材の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008152026A (ja) * 2006-12-18 2008-07-03 Ricoh Co Ltd 定着ローラ及び定着ローラの製造方法
JP2010149257A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Nordson Corp ロール研磨方法
JP2011107218A (ja) * 2009-11-12 2011-06-02 Bridgestone Corp 導電性ローラ及びその製造方法
CN108863029A (zh) * 2017-05-10 2018-11-23 张忠恕 一种新型石英坩埚加工方法

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