JPH08210354A - ロッド、軸受け、実装機の真空吸着装置 - Google Patents

ロッド、軸受け、実装機の真空吸着装置

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JPH08210354A
JPH08210354A JP7005866A JP586695A JPH08210354A JP H08210354 A JPH08210354 A JP H08210354A JP 7005866 A JP7005866 A JP 7005866A JP 586695 A JP586695 A JP 586695A JP H08210354 A JPH08210354 A JP H08210354A
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rod
insertion hole
port
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rod body
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竜郎 下山
Hiroaki Naruse
浩章 成瀬
Koji Uchida
孝二 内田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被吸着物を吸着するロッドの移動抵抗を低減
することによりロッドの制御精度を確実に向上できる実
装機の真空吸着装置を提供する。 【構成】 このダイボンダの真空吸着装置D1 は、ロッ
ド1、静圧軸受け2及びヘッド部3を備えている。ロッ
ド1を構成するロッド本体9は、直線状かつ断面円形状
であり、吸引口10、排気口13及び流体通路としての
第1の真空引き通路14を有する。吸引口10はロッド
本体9の先端部に形成され、被吸着物としてのICチッ
プ6を真空吸着する。排気口13はロッド本体9の外周
面に形成されている。第1の真空引き通路14は吸引口
10と排気口13とを連通する。静圧軸受け2は、圧力
流体によってロッド1を移動可能にかつ非接触的に支承
する。静圧軸受け2は、ヘッド部3の下端面に縦向きに
固定される。ロッド1側には磁石32が設けられ、ヘッ
ド部3側にはコイル34が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、実装機の真空吸着装置
及びそのような真空吸着装置などに好適なロッド及び軸
受けに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な実装機や搬送機は、所定の位置
に載置されたワークをチャック装置等の把持手段によっ
てピックアップし、そのピックアップされたワークを別
の位置まで移動させる、という動作を繰り返し行う。と
ころで、ワークの形状・性状によっては、チャック装置
等による把持に適さない場合がある。この場合、チャッ
ク装置の代わりに真空吸着装置を用いることによって、
ワークのピックアップが行われることがある。
【0003】ここで、図7に従来における実装機の真空
吸着装置、具体的には配線基板1000のダイエリアに
ICチップ101をマウントするためのダイボンダにお
ける真空吸着装置102の一例を簡単に示す。
【0004】同図に示されるように、この真空吸着装置
102は、ロッド103、ロッド103を支承する転が
り軸受け104、転がり軸受け104を固定するための
ヘッド部105を備えている。ロッド103を構成する
ロッド本体106の内部には、真空引き用の気体通路1
07が形成されている。この気体通路107の一端は、
ロッド本体106の下端部に設けられた吸引口108に
よって開口されている。また、同気体通路107の他端
は、排気パイプ109を介して図示しない真空ポンプに
接続されている。
【0005】前記ロッド本体106は、下端部を突出さ
せた状態で転がり軸受け104のロッド挿通孔110に
挿通されている。ロッド挿通孔110内には複数個のボ
ール111が配置されているため、ロッド103は上下
方向及び周方向に摺動することができる。また、ロッド
103の上端部にはコイル112が設けられており、そ
のコイル112からは配線113が延びている。一方、
ヘッド部105側には磁石114が設けられている。従
って、コイル112に通電がなされると、磁石114と
の間に形成される磁場が変化することによって、ロッド
103が所定方向へ駆動されるようになっている。
【0006】このような真空吸着装置102の場合、真
空ポンプによる真空引きを行うと、吸引口108にIC
チップ101を吸着することができる。従って、まず部
品トレイ上にヘッド部105を移動させてICチップ1
01を吸着した後、図示しないヘッド駆動手段によって
ヘッド部105を配線基板100上のダイエリアに移動
させる。次いで、ヘッド部105を下降させて、所定の
押圧力でICチップ101をダイエリアの接合材115
上に押し付ける。すると、接合材115の粘着力によっ
てICチップ101がマウントされる。この後、真空吸
着装置102による真空吸着を停止し、ヘッド部105
を配線基板100上から部品トレイ上へと復帰させる。
なお、配線基板100に複数の実装エリアが存在してい
る場合には、上記動作が繰り返される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ダイボンダ
の真空吸着装置102は、一般的に次のような性能を備
えていることが望ましい。第1には、ICチップ101
をダイエリアに押圧するときの押圧力が極めて小さいこ
と(20g〜100g程度であること)である。この圧
力が大きすぎるとICチップ101の変形・破壊につな
がってしまい、小さすぎるとICチップ101の接合が
不完全になるためである。第2には、ICチップ101
をダイエリア上の正確な位置に接合できる(±1μm〜
2μm程度の誤差範囲内で接合できる)ことである。
【0008】しかしながら、従来の真空吸着装置102
の場合、ロッド103の上端部から配線113及び排気
パイプ109の2つが延びているため、それらがロッド
103の移動時に邪魔になったり、ロッド103の押圧
力に影響を与えてしまう。また、配線113があること
によってロッド103の回転運動ができない。さらに、
転がり軸受け104はロッド本体106の外周面に接触
することによってロッド103全体を支承するものであ
ることから、摺動抵抗の低減を図ろうとしてもおのずと
限界があった。
【0009】以上のような問題があったため、従来にお
いてはロッド103の制御精度を向上させることが困難
であった。また、ロッド103を移動させるときの自由
度、特に回動させるときの自由度に大きな制約があっ
た。
【0010】本発明は上記の課題を解決するためなされ
たものであり、その目的は、被吸着物を吸着するロッド
の移動抵抗を低減することによりロッドの制御精度を確
実に向上させることができる実装機の真空吸着装置を提
供することにある。
【0011】また、本発明の別の目的は、上記の優れた
真空吸着装置などに好適なロッド及び軸受けを提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、軸受けのロッド挿通孔
内にロッド本体が挿通されることにより、その軸受けに
非接触的に支承されるロッドであって、前記ロッド本体
の先端部に形成された第1の開口と、前記ロッド本体の
外周面かつ前記ロッド挿通孔内に配置される部分に形成
された第2の開口と、前記両開口を連通させる流体通路
とを備えたロッドをその要旨とする。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記ロッド本体の基端部に磁石を設けた。請求項3
に記載の発明は、請求項1または2において、前記ロッ
ド本体の外周面かつ前記ロッド挿通孔内に配置される部
分に凹部を形成し、その凹部に前記第2の開口を形成し
た。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項3におい
て、前記凹部は環状溝であるとした。請求項5に試合記
載の発明は、請求項4において、前記環状溝の幅は前記
ロッドの移動可能距離よりも大きい。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5
のいずれか1項において、前記ロッド本体の先端部に多
孔質体製の当接部材を設けた。請求項7に記載の発明
は、請求項1乃至6のいずれか1項において、前記ロッ
ド本体の外周面に抜け止め用の凸部を設けた。
【0016】請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7
のいずれか1項において、前記ロッド本体の断面形状は
円形状であるとした。請求項9に記載の発明は、請求項
1乃至8のいずれか1項において、前記ロッド本体は略
L字状に屈曲している。
【0017】請求項10に記載の発明は、請求項1乃至
9のいずれか1項に記載のロッドを非接触的に支承する
軸受けであって、ロッド挿通孔を有するブロックと、軸
受け面を有するとともに前記ロッド挿通孔内に設けられ
た多孔質体製のスリーブと、前記スリーブに圧力流体を
供給するための加圧ポートと、前記スリーブの軸受け面
から噴出する圧力流体を前記ブロックの外部に排出する
ための吸引ポートと、前記ロッド挿通孔内においてロッ
ド外周面の前記第2の開口に対応する位置に形成される
ブロック側開口と、前記ブロック側開口と流体通路を介
して連通されたポートとを備えた軸受けをその要旨とす
る。
【0018】請求項11に記載の発明は、直線状かつ断
面円形状のロッド本体と、電子部品を真空吸着するため
に前記ロッド本体の先端部に形成された吸引口、前記ロ
ッド本体の外周面に形成された排気口と、前記吸引口と
前記排気口とを連通させる真空引き通路と、前記ロッド
本体の基端部に設けられた磁石とを有するロッドと、ロ
ッド挿通孔を有するブロックと、軸受け面を有するとと
もに前記ロッド挿通孔内に設けられた多孔質体製のスリ
ーブと、前記スリーブに圧力流体を供給するための加圧
ポートと、前記スリーブの軸受け面から噴出する圧力流
体を前記ブロックの外部に排出するための吸引ポート
と、前記ロッド挿通孔内においてロッド外周面の前記排
気口に対応する位置に形成されるとともにその排気口か
ら排出される気体を前記ブロック側へ導入する吸込口
と、真空引き手段に接続される真空引きポートと、前記
真空引きポートと前記吸込口とを連通させる真空引き通
路とを備えた軸受けと、前記ロッド側に設けられた前記
磁石に対応する位置にコイルが設けられるとともに、前
記ロッド挿通孔が縦向きになるように前記軸受けが固定
されるヘッド部とからなる実装機の真空吸着装置をその
要旨とする。
【0019】
【作用】請求項1〜9に記載の発明によると、仮にロッ
ド挿通孔内に開口を有する流体通路を軸受け側に設けた
場合、軸受け側の流体通路とロッド側の流体通路との間
を流体が流通する。従って、例えば第1の開口、ロッド
側の流体通路、第2の開口及び軸受け側の流体通路を介
して真空引きを行うことが可能となる。
【0020】請求項2に記載の発明によると、ロッド側
に配線を設ける必要がなくなる。請求項3〜5に記載の
発明によると、ロッドがストローク方向へ移動したとき
でも、軸受け側の流体通路の開口と第2の開口との間で
流体の流通が遮断することがない。
【0021】請求項4に記載の発明によると、ロッドが
回動したときでも、軸受け側の流体通路の開口と第2の
開口との間で流体の流通が遮断することがない。請求項
6に記載の発明によると、当接部材が被吸着物に当接す
る結果、ロッド本体が被吸着物にじかに当接することが
ない。
【0022】請求項7に記載の発明によると、抜け止め
用の凸部が固定側のいずれかの部分に当接することによ
って、ロッドの所定方向への移動が規制される。請求項
8に記載の発明によると、ロッド本体がその軸線を中心
として回転対称な形状であることから、ロッドが回動可
能となる。
【0023】請求項10に記載の発明によると、ロッド
挿通孔内に挿通されたロッドのロッド本体は、多孔質体
製のスリーブから均等にかつムラなく噴出される加圧流
体の作用によって非接触的に支承される。この場合、第
1の開口、ロッド側の流体通路、第2の開口、ブロック
側開口及びポートによって、流体が流通しうる1本の経
路が形成される。
【0024】請求項11に記載の発明によると、加圧流
体を利用した軸受けによってロッドが非接触的に支承さ
れるため、ロッドの移動抵抗が極めて小さくなる。ま
た、この場合、吸引口、ロッド側の真空引き通路、排気
口、吸込口、ブロック側の真空引き通路及び真空引きポ
ートによって、真空引き経路が形成される。そして、こ
の真空引き通路を介して真空引きを行うと、ロッドの先
端部に電子部品が確実に吸着され、同電子部品が所定の
位置に実装される。
【0025】
【実施例】
〔実施例1〕以下、本発明を実装機の一種であるダイボ
ンダの真空吸着装置D1 に具体化した一実施例を図1,
図2に基づき詳細に説明する。
【0026】本実施例の真空吸着装置D1 は、ロッド
1、そのロッド1を支承する静圧軸受け2、ヘッド部
3、真空ポンプ及びエア供給源(いずれも図示略)等に
よって構成されている。また、このダイボンダは、上記
の真空吸着装置D1 と、真空吸着装置D1 を構成するヘ
ッド部3を水平方向及び垂直方向へ駆動するための図示
しないヘッド部駆動手段と、制御コンピュータとによっ
て構成されている。
【0027】図1に示されるように、ヘッド部3の下端
面には、静圧軸受け2を固定するためのブロック取付部
4が設けられている。このブロック取付部4の中心に
は、断面円形状のロッド挿通孔5が形成されている。静
圧軸受け2を備えるヘッド部3は、いずれも図示しない
部品トレイと実装ステージとの間を移動する。部品トレ
イの上面には、被吸着物としてのICチップ6が規則的
に載置されている。一方、前記実装ステージの上面に
は、ICチップ6を実装するための配線基板7がセット
されている。ICチップ6は、この配線基板7における
実装エリアに接合材8によって接合される。
【0028】図1,図2に示されるように、前記ロッド
1を構成するロッド本体9は、断面円形状をした金属製
(本実施例ではアルミニウム製)の真っ直ぐな棒材であ
る。ロッド本体9の直径は、4mm〜15mm程度(本実施
例では8mm)である。ロッド本体9の先端面中央(下端
面中央)には、第1の開口としての吸引口10が設けら
れている。ロッド本体9の下端面には、吸着パッド11
を取り付るための嵌合部28が形成されている。この嵌
合部28には、当接部材としての吸着パッド11が嵌着
されている。この吸着パッド11は、多数の微細な気孔
を有する焼結三ふっ化樹脂製の吸着パッド11である。
【0029】ロッド本体9の外周面において静圧軸受け
2の内部に収容される位置には、凹部としての環状溝1
2が形成されている。環状溝12の幅Wは、ロッド1の
ストローク長よりも大きくなるように設定される。ただ
し、ロッド1がストロークしたときでも環状溝12が静
圧軸受け2から突出しない程度に、環状溝12の幅Wは
設定されている。環状溝12の底面には、第2の開口と
しての排気口13が1つ設けられている。また、前記ロ
ッド本体9の中心部には、流体通路としての第1の真空
引き通路14が透設されている。第1の真空引き通路1
4は、前記吸引口10と排気口13とを連通させてい
る。なお、このようなロッド本体9は、アルミニウム製
の棒材の外周面を適宜研削し、かつ所定部分をドリル等
で穴加工することによって作製される。
【0030】図1に示されるように、静圧軸受け2を構
成しているブロック15は、ロッド本体9の部分を移動
可能に挿通させるためのロッド挿通孔16を1つ備えて
いる。このようなブロック15は、ロッド挿通孔16が
縦向きになるようにヘッド部3のブロック取付部4に固
定されている。このロッド挿通孔16の断面形状は、ロ
ッド本体9の断面形状と同じく円形状である。また、ロ
ッド挿通孔16の内径は、挿通されるロッド本体9の直
径よりもほんの僅か大きい程度である。従って、ロッド
本体9の外周面とロッド挿通孔16の内壁面とがなすク
リアランスは、数μm(本実施例では5μm)になる。
なお、このようなロッド挿通孔16は、ブロック15と
なる金属部材の所定箇所をドリル等で穴加工することに
よって形成される。
【0031】図1に示されるように、ロッド挿通孔16
の内壁面に設けられた嵌合部には、グラファイトからな
る多孔質体製のスリーブ17が嵌合されている。このス
リーブ17の内壁面は、ロッド本体9を支承するための
軸受け面となっている。また、同スリーブ17の外周面
と内壁面とは、微細な連続気孔によって連通されてい
る。前記ブロック15の側面には、加圧ポート18,吸
引ポート19及び真空引きポート20がそれぞれ1つづ
つ設けられている。前記加圧ポート18には、図示しな
いエア供給源から加圧エアが供給される。加圧ポート1
8に供給された加圧エアは、ブロック15内部の給気通
路21を経た後に、スリーブ17の外周部を包囲するエ
アポケット22に到る。スリーブ17の外周面に到った
加圧エアは、さらにスリーブ17内部の連続気孔を通り
抜けた後に、スリーブ17の内壁面全体から噴出する。
【0032】図1に示されるように、ブロック15のロ
ッド挿通孔16内において、スリーブ17の上端面より
もやや上側の箇所には、複数の吸込口23が形成されて
いる。同様に、ブロック15のロッド挿通孔16内にお
いて、スリーブ17の下端面よりもやや下側の箇所に
も、複数の吸込口24が形成されている。これらの吸込
口23,24と吸引ポート19とは、ブロック15内部
の排気通路25によって連通されている。なお、前記吸
引ポート19は図示しない真空ポンプに接続されてい
る。従って、スリーブ17の内壁面から噴出した加圧エ
アの大部分は、吸込口23,24及び吸引ポート19を
経て吸引される。
【0033】ブロック15のロッド挿通孔16内におい
て、前記各吸込口23よりもさらに上側の箇所には、ブ
ロック側開口としての吸引口26が1つ形成されてい
る。この吸引口26は、加圧エアを吸い込むための各吸
込口23,24とは異なる機能を担うものである。この
吸込口26と真空引きポート20とは、ブロック15内
部に形成された流体通路としての第2の真空引き通路2
7によって連通されている。なお、前記真空引きポート
20は、配管を介して真空引き手段としての真空ポンプ
(いずれも図示略)に接続されている。このように構成
された静圧軸受け2のロッド挿通孔16内には、前記ロ
ッド1におけるロッド本体9の部分が挿通される。この
とき、ロッド1は、先端部を下方に突出させた状態にな
り、かつ静圧軸受け2に対して移動可能(詳細には上下
動可能かつ回動可能)になる。
【0034】図1に示されるように、ブロック15側の
吸込口26は、ロッド1側の環状溝12に対応するよう
に設けられている。従って、同吸込口26は、ロッド1
がどの位置に動いても常に環状溝12おいて開口した状
態になる。よって、この真空吸着装置D1 には、吸着パ
ッド11内の連続気孔、吸引口10、第1の真空引き通
路14、排気口13、環状溝12、吸込口26、第2の
真空引き通路27及び真空引きポート20によって、1
本の真空引き経路が形成される。
【0035】次に、ロッド1の押圧力を制御するための
機構について説明する。図1に示されるように、ヘッド
部3側のロッド挿通孔5内には、コイルとしてのボイス
コイルモータ32が装着されている。このボイスコイル
モータ32からは2本の配線33が引き出されている。
同ボイスコイルモータ32は、これらの配線33から供
給される電流の強さに応じた強度の磁界を発生させる。
一方、図1,図2に示されるように、ロッド本体9の基
端面(上端面)には、永久磁石34が接合されている。
そして、永久磁石34を備えるロッド1の上端部は、ボ
イスコイルモータ32の貫通孔35内に非接触的に挿通
されている。そして、ボイスコイルモータ32への通電
量を変化させることにより磁場が変化し、その結果とし
てロッド1の推力(押圧力)が決定されるようになって
いる。
【0036】続いて、本実施例の真空吸着装置D1 の動
作について説明する。まず、実装ステージ上に部品マウ
ント前の配線基板7がセットされる。このとき、配線基
板7の実装エリアには、あらかじめ所定量の接合材8が
塗布されている。使用時においては、まず真空引きポー
ト20に接続された真空ポンプが駆動される。すると、
上記の真空引き経路を介して真空引きが開始され、ロッ
ド1の下端部にICチップ6を吸着することが可能な状
態となる。このような状態でヘッド部3を部品トレイ上
へ移動させ、ICチップ6をロッド1の吸着パッド11
の部分に吸着させる。次いで、ICチップ6を吸着した
ヘッド部3はいったん上方へ持ち上がった後、配線基板
7の上方の位置へ水平移動する。配線基板7の上方の位
置に移動したヘッド部3は、ICチップ6と実装エリア
とのアライメントを行った後、接合材8の上面にICチ
ップ6を所定の圧力で押し付ける(図2参照)。この
後、真空ポンプによる真空引きが解除され、ICチップ
6がロッド1から釈放される。その結果、接合材8の粘
着力によってICチップ6が実装エリア上に接合され
る。その後、ヘッド部3は、上記と同じ経路を移動する
ことによって再び部品トレイ上の位置へ復帰する。実装
ステージ上から部品マウント済の配線基板7が搬出され
ると、その上に新たに別の配線基板7が搬入される。す
ると、真空吸着装置D1 は上記と同様の動作を繰り返
す。
【0037】さて、本実施例の真空吸着装置D1 では、
スリーブ17の軸受け面からロッド本体9の外周面に向
かって加圧エアが噴射され、その加圧エアの作用によっ
てロッド1が静圧軸受け2に非接触的に支承される。こ
のため、従来のものに比べてロッド1の移動抵抗の低減
を図ることができる。特にこの実施例において使用され
ているスリーブ17は多孔質体製であるため、その内壁
面から加圧エアが均等にかつムラなく噴射されるという
利点がある。このことは移動抵抗の低減に確実に貢献し
ている。
【0038】また、本実施例の真空吸着装置D1 では、
ロッド1側に永久磁石34を設けかつヘッド部3側にボ
イスコイルモータ32を設けているため、配線33を相
対的に固定側であるヘッド部3側に設けることができ
る。従って、ロッド1の移動時においても、配線33が
邪魔になることはない。しかも、静圧軸受け2内に第2
の真空引き通路27及び真空引きポート20を設けてい
ることから、従来とは異なり移動時に排気パイプが邪魔
になることもない。つまり、この実施例によるとロッド
1が完全にフローティング状態になるため、摺動抵抗が
ほぼゼロとなり、ロッド1の移動が極めてスムーズにな
るという利点がある。その結果、ロッド1の押圧力制御
をより微妙に行うことができ、ひいてはダイボンディン
グ性が従来装置に比べて確実に向上する。つまり、IC
チップ6の変形・破壊を伴うことなく、ICチップ6を
所望の箇所に確実にかつ正確に接合することが可能とな
る。
【0039】また、本実施例のロッド1の場合、ロッド
本体9が回転対称な形状であることからロッド1が回動
可能に、さらには回転可能になっている。これはロッド
1が完全にフローティング状態になったことによる利益
である。従って、このロッド1の移動自由度は、従来に
比較して極めて大きいものとなっている。このことは、
ロッド1の回動による電子部品の微妙なアライメント等
が実現可能となることを意味する。
【0040】さらに、本実施例では、ロッド本体9の下
端面に多孔質体製の吸着パッド11を設けている。この
ため、真空吸着時においては、ICチップ6の上面にじ
かにロッド本体9が当接するわけではなく、その部分に
吸着パッド11が当接する。従って、ロッド1の下端部
に磨耗や変形が生じにくく、ロッド1の耐久性も向上す
る。
【0041】また、本実施例の真空吸着装置D1 では、
スリーブ17の内壁面から常にロッド本体9に向けて常
温の加圧エアが噴射されているという特徴がある。この
ため、エアによってロッド本体9の熱が奪われることに
よって、ロッド1が確実に冷却される。従って、溶融し
たはんだの熱がロッド1側に伝導したとしても、ロッド
1の温度上昇を確実に阻止することができる。ゆえに、
温度上昇に起因するロッド本体9の熱膨張や熱変形等も
回避される。また、熱膨張する危険性が小さくなること
によって、ロッド挿通孔16とロッド本体9とのクリア
ランスを小さく設定することが可能となる。なお、この
ようにクリアランスを小さくできることは、真空引き経
路を流れるエアの流出量の低減にもつながる。よって、
真空引きのロスも極めて小さくなる。 〔実施例2〕次に、本発明をLCD(Liquid crystal d
isplay)を搬送するための搬送機の真空吸着装置D2 に
具体化した実施例を図3に基づき詳細に説明する。な
お、ここでは実施例1と共通する部分については同じ部
材番号を付す代わりに、その詳細な説明を省略する。
【0042】図3に示されるように、本実施例の真空吸
着装置D2 も基本的には実施例1と同じく、ロッド4
0、静圧軸受け41、ヘッド部42、真空ポンプ及びエ
ア供給源(いずれも図示略)等によって構成されてい
る。また、このLCD搬送機は、副搬送部である真空吸
着装置D2 、主搬送部であるロールコンベア43、ロッ
ド復帰手段としてのエアシリンダ44、これらを駆動制
御する制御コンピュータ等によって構成されている。
【0043】ロールコンベア43を構成する各ロール4
5は、互いに所定間隔を隔てて水平方向に配列されてい
る。このロールコンベア43は、回転するロール45の
作用によって、板状のLCD46を水平方向(即ち図3
の左方向)へ一定の速度で搬送する。なお、被搬送物で
あるLCD46の縦、横及び厚さの寸法は、300mm×
400mm×1.1mmである。従って、このLCD46は
極めて肉薄であり、しかもフレキシブルである。
【0044】ヘッド部42は、ロールコンベア43の上
方に配置されている。このヘッド部43の左側面に設け
られたブロック取付部4には、静圧軸受け41が固定さ
れる。なお、ヘッド部42側のロッド挿通孔5内に設け
られていたボイスコイルモータ32は、ここでは省略さ
れている。
【0045】図3に示されるように、実施例2において
使用されるロッド40のロッド本体48は、略L字状に
屈曲したアルミニウム製の棒材であり、円形の断面形状
を有している。このロッド本体48は、実施例1と同様
に第1の開口としての吸引口10、凹部としての環状溝
12、第2の開口としての排気口13、流体通路として
の第1の真空引き通路14を備えている。なお、このロ
ッド本体48の基端面には、実施例1のような磁石34
は装着されていない。従って、このロッド40は、磁力
によって移動制御されるものではない。また、前記ロッ
ド40のストローク長は実施例1の場合よりも大きいこ
とから、環状溝12の幅Wもそれに付随して大きく(例
えば40mm程度)確保されている。
【0046】本実施例の静圧軸受け41は、基本的には
実施例1と同様の構成を備えている。なお、このブロッ
ク47においては、吸引ポート19につながる吸引口2
3が形成された部分からブロック47右端面までの距離
は、実施例1のブロック15よりも長くなっている。同
ブロック47は、ロッド挿通孔16が横向きになるよう
にヘッド部42のブロック取付部4に固定されている。
そして、前記ロッド挿通孔16内には、ロッド40にお
けるロッド本体48の部分が挿通される。このとき、ブ
ロック41の左側面から突出するロッド40の先端部
は、下側、即ちロールコンベア43側を向く。吸着パッ
ド11の外表面とロール45の周面との離間距離は、L
CD46の厚さよりも僅かに大きい程度である。また、
前記ロッド40は、静圧軸受け41に対して移動可能
(詳細には水平動可能かつ回動可能)になる。
【0047】ロッド復帰手段であるエアシリンダ44
は、ピストンロッド49、押圧プレート50及び図示し
ないピストンを備えている。前記ピストンは、エアシリ
ンダ44内に摺動可能に収容されている。このピストン
には、ピストンロッド49の一方の端部が固定されてい
る。エアシリンダ44から突出したピストンロッド49
のもう一方の端部には、押圧プレート50が固定されて
いる。そして、このように構成されたエアシリンダ44
は、ロールコンベア43の上方かつロッド40の前方に
セットされている。従って、エアシリンダ44が伸長す
ると、押圧プレート50がロッド本体48の外周面に当
接することによって、ロッド40が後方へ押し戻される
ようになっている。
【0048】次に、本実施例のLCD搬送機の真空吸着
装置D2 の動作について説明する。初期状態において、
真空吸着装置D2 のロッド40は収縮した状態にある。
ロールコンベア43によってLCD46が搬送される
際、まず真空引きが開始され、ロッド40がLCD46
の進行方向側端の中央部を吸着する。上記のように本実
施例のロッド40は磁石等を特に持っていないため、ロ
ールコンベア43上を移動するLCD46に追従して、
ロッド40も同じ方向に水平移動する。このとき、図3
において実線で示されるように、LCD46の上面が常
に一定の高さに保持される。この後、ストローク終端ま
でロッド40が伸長すると、真空引きが停止されるとと
もにエアシリンダ44が駆動される。その結果、押圧プ
レート50に押し戻されることよって、LCD46を釈
放したロッド40のみが元の位置に復帰する。新たにL
CD46が搬送されてくると、真空吸着装置D2 は上記
と同様の動作を繰り返す。
【0049】さて、本実施例によると、真空引きによっ
てロッド40の先端部にLCD46が吸着される結果、
搬送時においてLCD46の上面が常に一定の高さに保
持される。従って、図3にて二点鎖線L1 で示されるよ
うに、LCD46の進行方向側端面の中央部が下方に撓
むことがない。ゆえに、撓んだ端面が前方のロール45
の周面に引っ掛かることによりLCD46がスムーズに
前進しなくなる、という不具合も起こらない。しかも、
引っ掛かり等に起因するLCD46の変形や傷つき等も
確実に防止することができる。また、ロッド40は静圧
軸受け41に対して完全にフローティング状態になるた
め、ロッド40が追従して移動するときでも、その移動
抵抗は極めて小さくなる。以上説明したように、本実施
例の真空吸着装置D2 によると、撓みやすいLCD46
を所定箇所まで確実に搬送することができる。
【0050】なお、本発明は例えば次のように変更する
ことが可能である。 (1)実施例1,2のロッド1,40のみならず、以下
に示すような構成のロッドとしてもよい。図4(a)の
ロッド60は、ロッド本体61が中空状になっている。
この構成であると、ロッド60がより軽量になるため、
移動制御精度の向上が図られる。図4(b)のロッド6
2では、ロッド本体63において環状溝12よりも先端
側の位置にフランジ30が形成されている。図4(c)
のロッド64では、ロッド本体65の環状溝12内の複
数の箇所に排気口13が放射状に形成されている。この
構成であると、ロッド64がどの位置に回動したときで
も真空引きをスムーズに行うことができる。実施例2の
ロッド40に類似する図4(d)のロッド66では、ロ
ッド本体67の先端部が途中で3つに分岐しており、そ
れぞれに吸引口10及び吸着パッド11が設けられてい
る。この構成であると、LCD46における複数の箇所
を吸着することができ、撓みがより起こりにくくなる。
図4(e)のロッド68では、ロッド本体69の先端面
ではなく、先端部の外周面に吸引口10が形成されてい
る。図4(f)のロッド70では、ロッド本体71に貫
通孔72が形成され、その貫通孔72内に抜け止め凸部
としてのピン73が圧入されている。図5(a)のロッ
ド74では、ロッド本体75が断面正方形状であり、ロ
ッド74が全体として四角柱状になっている。図5
(b)のロッド76では、ロッド本体77が断面矩形状
であり、ロッド76が全体として板状になっている。な
お、このロッド本体77には、複数本の真空引き通路1
4が平行に形成されている。これらのロッド74,76
は、上記実施例とは異なり、回動させる必要のない用途
に好適である。この場合、前記ロッド74,76を挿通
させるロッド挿通孔の形状は、ロッド本体75,77の
断面形状と同じものである必要がある。
【0051】(2)静圧軸受け2,41に使用した多孔
質体製のスリーブ17は、実施例のようにグラファイト
製である必要はなく、例えば樹脂製、金属製、セラミッ
クス製であってもよい。また、上記の多孔質体製のスリ
ーブ17のほか、外周面から内壁面を貫通するような複
数の孔を有するスリーブを使用することも勿論許容され
る。さらに、同じく多孔質体製である吸着パッド11も
樹脂製ばかりでなく、グラファイト製、金属製、セラミ
ックス製であってもよい。
【0052】(3)軸受けを静圧軸受け2とし、ロッド
側に永久磁石32を設けかつヘッド部3側にボイスコイ
ルモータ34を設けた実施例1に代え、例えば永久磁石
34及びボイスコイルモータ34の配置については従来
通りとし、軸受けのみを非接触式の静圧軸受け2として
もよい。また、ロッド1側に永久磁石32を設けヘッド
部3側にボイスコイルモータ34を設ける反面、軸受け
については従来通り接触式のものとしてもよい。これら
のような構成を採ったときでも、排気パイプ及び配線の
いずれかを省略することができるため、ある程度のロッ
ド1の制御精度の向上を図ることができる。
【0053】(4)実施例1,2の静圧軸受け2,41
のみならず、以下に示すような構成の静圧軸受けとして
もよい。図6(a)の静圧軸受け80では、ロッド挿通
孔16内に環状溝と同様の機能を担うエアポケット81
が形成されている。この静圧軸受け80には、ロッド本
体83の外周面に環状溝を持たないロッド82が挿通さ
れている。図6(b)の静圧軸受け84では、ブロック
85内に係合溝部86が設けられ、その中にフランジ3
0が配置されている。図6(c)の静圧軸受け87で
は、ブロック88内に係合溝部89が設けられるととも
に、その係合溝部89に吸込口26が形成されている。
これに使用されるロッド90は、ロッド本体91の外周
面に2つのフランジ30を備えている。これらのフラン
ジ30は、前記係合溝部89の中に配置されている。つ
まり、この静圧軸受け87において、前記係合溝部89
は上記のエアポケット機能及び抜け止め機能を併有す
る。
【0054】(5)スリーブ17が上側となり真空引き
ポート20につながる吸込口26が下側となるように、
ブロック2をヘッド部3に固定してもよい。 (6)ロッド本体9,48等の材料は、アルミニウム以
外の金属材料(例えば、鉄、鉄合金、銅、チタン等)で
あってもよい。また、金属材料のみに限定されることな
く、セラミックス材料や樹脂材料等を使用することも勿
論可能である。なお、樹脂材料であると成形性や軽量性
等の観点から好ましく、金属材料やセラミックス材料で
あると剛性等の観点から好ましい。
【0055】(7)本発明は、ダイボンダの真空吸着装
置D1 やLCD搬送機の真空吸着装置D2 に適用される
ばかりでなく、例えばベアチップや各種チップ部品の実
装に使用されるチップマウンタ等のような他の実装機の
真空吸着装置に適用されてもよい。また、上記のような
半導体製造装置の真空吸着装置ばかりでなく、各種の検
査・測定機器、精密加工機器、医療機器、マイクロマニ
ピュレーション機器の真空吸着装置等に適用されてもよ
い。また、これらの用途において、本発明のロッド及び
軸受けを真空吸着用ではなく、流体供給用に使用しても
よい。
【0056】ここで、特許請求の範囲に記載された技術
的思想のほかに、前述した実施例及び別例によって把握
される技術的思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1) 略L字状に屈曲しているロッド本体と、LCD
を真空吸着するために前記ロッド本体の先端部に形成さ
れた吸引口と、前記ロッド本体の外周面に形成された排
気口と、前記吸引口と前記排気口とを連通させる真空引
き通路とを有するロッドと、ロッド挿通孔を有するブロ
ックと、軸受け面を有するとともに前記ロッド挿通孔内
に設けられた多孔質体製のスリーブと、前記スリーブに
圧力流体を供給するための加圧ポートと、前記スリーブ
の軸受け面から噴出する圧力流体を前記ブロックの外部
に排出するための吸引ポートと、前記ロッド挿通孔内に
おいてロッド外周面の前記排気口に対応する位置に形成
されるとともにその排気口から排出される気体を前記ブ
ロック側へ導入する吸込口と、真空引き手段に接続され
る真空引きポートと、前記真空引きポートと前記吸込口
とを連通させる真空引き通路とを備えた軸受けと、前記
ロッド挿通孔が横向きになるように前記軸受けが固定さ
れるヘッド部とからなるLCD搬送機の真空吸着装置、
及びこの装置を用いた搬送方法。この装置・方法である
と、撓みやすいLCDを確実に搬送することができる。
【0057】なお、本明細書中において使用した技術用
語を次のように定義する。 「多孔質体: 内部に微細な孔を有する構造体であっ
て、例えば焼結三ふっ化樹脂、焼結四ふっ化樹脂、焼結
ナイロン樹脂、焼結ポリアセタール樹脂等の合成樹脂材
料からなるものをいうほか、焼結アルミニウム、焼結
銅、焼結ステンレス等の金属材料からなるものや、グラ
ファイト等の軟質鉱物からなるものや、焼結セラミック
スからなるもの等をいう。」
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項11に記載
の発明によれば、被吸着物を吸着するロッドの移動抵抗
を低減することによりロッドの制御精度を確実に向上さ
せることができる実装機の真空吸着装置を提供すること
ができる。また、請求項1〜9に記載の発明によれば、
上記の優れた真空吸着装置などに好適なロッドを提供す
ることができる。請求項10に記載の発明によれば、同
じく好適な軸受けを提供することができる。特に請求項
6に記載の発明によると、ロッドの耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のダイボンダの真空吸着装置を示す概
略断面図。
【図2】実施例1のロッドを示す概略斜視図。
【図3】実施例2のLCD搬送機の真空吸着装置を示す
概略断面図。
【図4】(a)〜(f)はロッドの別例を示す概略断面
図。
【図5】(a),(b)はロッドの別例を示す部分概略
斜視図。
【図6】(a)〜(c)は静圧軸受けの別例を示す部分
概略断面図。
【図7】従来例のダイボンダの真空吸着装置を示す概略
断面図。
【符号の説明】
1,40,60,62,64,66,68,70,7
4,76,82,90…ロッド、2,41,80,8
4,87…(静圧)軸受け、3,42…ヘッド部、6…
被吸着物としてのICチップ、9,48,61,63,
65,67,69,71,75,77,83,91…ロ
ッド本体、10…第1の開口としての吸引口、11…吸
着パッド、12…凹部としての環状溝、13…第2の開
口としての排気口、14…流体通路としての第1の真空
引き通路、15,47,85,88…ブロック、16…
ロッド挿通孔、17…スリーブ、18…加圧ポート、1
9…吸引ポート、20…(真空引き)ポート、27…ブ
ロック側開口としての第2の真空引き通路、30…抜け
止め用の凸部としてのフランジ、32…コイルとしての
ボイスコイルモータ、34…(永久)磁石、46…被吸
着物としてのLCD、73…抜け止め用の凸部としての
ピン、W…環状溝の幅、D1 ,D2 …真空吸着装置。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸受け(2,41,84,87)のロッド
    挿通孔(16)内にロッド本体(9,48,61,6
    3,65,67,69,71,75,77,83,9
    1)が挿通されることにより、その軸受け(2,41,
    84,87)に非接触的に支承されるロッド(1,4
    0,60,62,64,66,68,70,74,7
    6,82,90)であって、前記ロッド本体(9,4
    8,61,63,65,67,69,71,75,7
    7,83,91)の先端部に形成された第1の開口(1
    0)と、前記ロッド本体(9,48,61,63,6
    5,67,69,71,75,77,83,91)の外
    周面かつ前記ロッド挿通孔(16)内に配置される部分
    に形成された第2の開口(13)と、前記両開口(1
    0,13)を連通させる流体通路(14)とを備えたロ
    ッド。
  2. 【請求項2】前記ロッド本体(9,48,61,63,
    65,69,71,75,77,83,91)の基端部
    に磁石(34)を設けた請求項1に記載のロッド。
  3. 【請求項3】前記ロッド本体(9,61,65,69,
    71,75,77)の外周面かつ前記ロッド挿通孔(1
    6)内に配置される部分に凹部(12)を形成し、その
    凹部(12)に前記第2の開口(13)を形成した請求
    項1または2に記載のロッド。
  4. 【請求項4】前記凹部(12)は環状溝である請求項3
    に記載のロッド。
  5. 【請求項5】前記環状溝(12)の幅(W)は前記ロッ
    ド(1,40,62,64,66,68,70,74,
    76)の移動可能距離よりも大きい請求項4に記載のロ
    ッド。
  6. 【請求項6】前記ロッド本体(9,48,61,63,
    65,67,69,71,75,77,83,91)の
    先端部に多孔質体製の当接部材(11)を設けた請求項
    1乃至5のいずれか1項に記載のロッド。
  7. 【請求項7】前記ロッド本体(9,48,61,63,
    65,67,69,71,75,77,83,91)の
    外周面に抜け止め用の凸部(30,73)を設けた請求
    項1乃至6のいずれか1項に記載のロッド。
  8. 【請求項8】前記ロッド本体(9,48,61,63,
    65,67,69,71,83,91)の断面形状は円
    形状である請求項1乃至7のいずれか1項に記載のロッ
    ド。
  9. 【請求項9】前記ロッド本体(48)は略L字状に屈曲
    している請求項1乃至8のいずれか1項に記載のロッ
    ド。
  10. 【請求項10】請求項1乃至9のいずれか1項に記載の
    ロッド(1,40,60,62,64,66,68,7
    0,74,76,82,90)を非接触的に支承する軸
    受け(2,41,84,87)であって、 ロッド挿通孔(16)を有するブロック(15,47,
    85,88)と、軸受け面を有するとともに前記ロッド
    挿通孔(16)内に設けられた多孔質体製のスリーブ
    (17)と、前記スリーブ(17)に圧力流体を供給す
    るための加圧ポート(18)と、前記スリーブ(17)
    の軸受け面から噴出する圧力流体を前記ブロック(1
    5,47,85,88)の外部に排出するための吸引ポ
    ート(19)と、前記ロッド挿通孔(16)内において
    ロッド外周面の前記第2の開口(13)に対応する位置
    に形成されるブロック側開口(26)と、前記ブロック
    側開口(26)と流体通路(27)を介して連通された
    ポート(20)とを備えた軸受け。
  11. 【請求項11】直線状かつ断面円形状のロッド本体
    (9,61,63,65,69,71,83,91)
    と、電子部品(6)を真空吸着するために前記ロッド本
    体(9,61,63,65,69,71,83,91)
    の先端部に形成された吸引口(10)と、前記ロッド本
    体(9,61,63,65,69,71,83,91)
    の外周面に形成された排気口(13)と、前記吸引口
    (10)と前記排気口(13)とを連通させる真空引き
    通路(14)と、前記ロッド本体(9,61,63,6
    5,69,71,83,91)の基端部に設けられた磁
    石(34)とを有するロッド(1,60,62,64,
    68,70,82,90)と、 ロッド挿通孔(16)を有するブロック(15,85,
    88)と、軸受け面を有するとともに前記ロッド挿通孔
    (16)内に設けられた多孔質体製のスリーブ(17)
    と、前記スリーブ(17)に圧力流体を供給するための
    加圧ポート(18)と、前記スリーブ(17)の軸受け
    面から噴出する圧力流体を前記ブロック(15,85,
    88)の外部に排出するための吸引ポート(19)と、
    前記ロッド挿通孔内(16)においてロッド外周面の前
    記排気口(13)に対応する位置に形成されるとともに
    その排気口(13)から排出される気体を前記ブロック
    (15,85,88)側へ導入する吸込口(26)と、
    真空引き手段に接続される真空引きポート(20)と、
    前記真空引きポート(20)と前記吸込口(26)とを
    連通させる真空引き通路(27)とを備えた軸受け
    (2,84,87)と、 前記ロッド(1,60,62,64,68,70,8
    2,90)側に設けられた前記磁石(34)に対応する
    位置にコイル(32)が設けられるとともに、前記ロッ
    ド挿通孔(16)が縦向きになるように前記軸受け
    (2,84,87)が固定されるヘッド部(3)とから
    なる実装機の真空吸着装置。
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