JP2656861B2 - 着脱移送装置 - Google Patents

着脱移送装置

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JP2656861B2
JP2656861B2 JP3013244A JP1324491A JP2656861B2 JP 2656861 B2 JP2656861 B2 JP 2656861B2 JP 3013244 A JP3013244 A JP 3013244A JP 1324491 A JP1324491 A JP 1324491A JP 2656861 B2 JP2656861 B2 JP 2656861B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はウェハ等の着脱移送装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の製造工程には、ウェハと呼
ばれるシリコン基板上に半導体素子回路を一括して形成
した後、これを細かく切断してチップと呼ばれる回路素
子を大量に生産する工程がある。この生産工程では、微
細な回路素子を大気中のダストや人体との接触、呼吸
気、搬送系からの不純物の接触混入等から保護するた
め、極めてクリーンな環境が求められる。これはウェハ
の移送においても同様であって、自動化はもちろんのこ
と、様々な工夫がなされている。
【0003】通常、半導体素子の生産工程では、生産装
置間のウェハの搬送に一定枚数のウェハを棚に差し込ん
で格納してあるカセットが使われる。そして、カセット
に格納されたウェハを生産装置に供給し、上記生産装置
からウェハをカセット内に回収するには、ウェハの移送
装置が用いられている。
【0004】このウェハの移送装置の代表としてはゴム
質性のベルト上にウェハを乗せて送るベルト方式があ
る。しかしながら、ベルトが不純物を付着させやすいた
め、ベルトとの接触汚染の問題が生じており、またベル
ト方式の移送は電車輸送に似ており、軌道が必要で軌道
上のみしか送れず、軌道は周囲の邪魔になり、自分では
貨物の積み卸しができず、しかも軌道を水平に保たない
と貨物が崩れるから、上下や側壁に沿わせた軌道は実現
不可能である。このように、移送上様々な欠点があり、
ベルトによるウェハの移送は減少しつつある。
【0005】これ対して、真空着脱装置や静電着脱装置
または機械式着脱装置等でウェハの一部を掴んで移送す
る着脱方式がある。着脱方式はベルト方式の欠点がな
く、移送の自由度が高くなる。以上のことから、着脱方
式がウェハ移送の主流となりつつある。
【0006】なお、ベルト方式でも着脱方式でも移送上
の接触面が不可欠であるが通常はウェハの半導体素子が
形成される面の逆側、すなわちウェハ裏面が移送装置と
の接触面になる。
【0007】図3は従来のウェハの着脱移送装置を示す
斜視図である。図3に示されるように、着脱移送装置1
はカセットエレベータ2、置き台3および置き台4の近
傍に設けられている。この着脱移送装置1はカセット5
内のウェハ6を置き台3、置き台4に供給し、置き台
3、置き台4からウェハ6をカセット5内に回収する。
【0008】カセットエレベータ2はガイド軸7に案内
されており、送りねじに直結されたパルスモータ8で上
下に昇降するようになっており、ウェハ6の送り元に相
当する。また、置き台3および置き台4は先に述べた半
導体素子製造工程に使用される各種生産装置、たとえば
ステッパと呼ばれる露光装置、感光剤を塗布したり現像
したりする装置、回路パターンの検査装置類等には必ず
存在するウェハ6の搭載個所を代表させたものであっ
て、ウェハ6の送り先に相当する。
【0009】着脱移送装置1は両端にウェハ6の真空着
脱部17が設けられたアーム10、アーム10を上下方
向に若干だけ昇降させる昇降台11、アーム10を水平
面内に回転させる回転テーブル12、これらを搭載して
レール13方向に移動させるスライダ14等によって構
成される。スライダ14はボールねじ15とナット16
とによってモータドライブされ、アーム10をレール1
3に沿って送る。また、真空着脱部17は吸着穴9を有
している。
【0010】着脱移送装置1はカセット5から置き台3
または置き台4へのウェハ6の移送、置き台3から置き
台4へのウェハ6の移送、それらの逆のウェハ6の移送
を行なうことができる。以下、順を追って移送動作を説
明する。
【0011】カセット5からのウェハ6の取出を行なう
には、まずアーム10をレール13と平行な方向にし、
昇降台11を下限に位置させた後、スライダ14を移動
させ、アーム10の片方の先端をカセット5内のウェハ
6間に差し込んで、吸着穴9を真空引きしながら、昇降
台11を上昇させる。このようにすると、ウェハ6をア
ーム10の先端に真空吸着することができる。この状態
で、スライダ14を後退させれば、カセット5からウェ
ハ6を取り出すことができる。また、ウェハ6をカセッ
ト5に格納するには逆の動作を実行すればよい。
【0012】置き台3へウェハ6を移送するには、カセ
ット5からウェハ6を取り出した状態のまま、回転テー
ブル12を180度回転させ、ウェハ6が置き台3の上
に位置するまでスライダ14を移動させた後、昇降台1
1を下降させて、吸着穴9の真空引きを停止すれば、ウ
ェハ6を置き台3上に搭載できる。この状態で、スライ
ダ14を後退させれば、置き台3にウェハ6を供給でき
る。また、置き台3からウェハ6を回収するには、逆の
動作を実行すればよい。
【0013】アーム10の両側に真空着脱部17が設け
られているから、アーム10の回転中心の両側でウェハ
6を着脱でき、2枚のウェハ6を同時に吸着することが
できる。これは一方の真空着脱部17で置き台3上のウ
ェハ6を吸着して180度反転させ、他方の真空着脱部
17で吸着しておいたウェハ6を置き台3上に搭載する
ためである。このようにすると、置き台3上のウェハ6
を交換する時間を短くできる。すなわち、アーム10が
1枚のウェハ6しか吸着することができないと、置き台
3上のウェハ6を取る毎に、一旦カセット5に行ってウ
ェハ6を置いた後、新たなウェハ6を吸着し直し、また
戻ってくる必要があるためである。
【0014】置き台4へのウェハ6の移送は、前述した
置き台3への移送とは若干異なっている。大きな違いは
ウェハ6の置き台3への受渡しがスライダ14の移動が
主であるのに対し、置き台4への受渡しはアーム10の
回転が主となる点である。すなわち、置き台4はアーム
10をレール13と直角になるまで回転させたとき、置
き台4上にウェハ6が届く距離以内にしてある。したが
って、置き台4へのウェハ6の移送は、置き台3への移
送の場合と同様にカセット5からウェハ6を取り出した
のち、スライダ14を置き台4と対応する位置で止め、
ウェハ6が置き台4上に位置するように、アーム10を
90度回転させ、昇降台11を下降させて、吸着穴9の
真空引きを停止すれば、ウェハ6を置き台4上に供給で
きる。また、置き台4からウェハ6を回収するには、逆
の動作を実行すればよい。
【0015】図4は図3に示したウェハの着脱移送装置
の一部を示す拡大図、すなわちアーム10の先端に設け
てある真空着脱部17の構造を説明するための拡大図
で、図4(a)はウェハ6を吸着する前の状態を示す断
面図、図4(b)はウェハ6を吸着した後の状態を示す
断面図、図4(c)はウェハ側から見た真空着脱部17
の平面図である。真空着脱部17のウェハ6と接触して
真空を気密するシール部19の中央部にはシール部19
より若干だけ彫り下げてある真空ポケット20が設けら
れており、真空ポケット20内に吸着穴9が設けられて
おり、貫通孔18を介して吸着穴9と真空ポンプ(図示
せず)とが接続されている。なお、シール部19やウェ
ハ6の裏面には微小な凹凸21が存在する。
【0016】ウェハ6を吸着するには、まず図4(a)
に示すように、真空着脱部17をウェハ6の下側に差し
込んだ後、図4(b)に示すように、真空着脱部17を
上昇させて、ウェハ6に接触させる。この後、貫通孔1
8を介して吸着穴9から排気すれば、ウェハ6を真空吸
着することができる。ウェハ6の吸着を解除するとき
は、この逆の動作を実行すればよい。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】このようなウェハの着
脱移送装置においては、置き台3、置き台4上のウェハ
6を交換するには、新旧2枚のウェハ6をアーム10の
両端に吸着したまま回転テーブル12を180度反転さ
せる必要が生じる。この時のウェハ6先端の回転半径は
ウェハ6の直径にアーム10の全長の2分の1を加え、
アーム10先端におけるウェハ6の真空着脱部17の長
さを差し引いた値となり、概ねウェハ6の直径の1.5
〜2倍の回転半径となり、この回転半径内はウェハ6移
送上の占有面積となる。そして、占有面積は回転半径の
二乗に比例するため、占有面積はウェハ6の面積の9〜
16倍の面積となる。しかも、置き台3および置き台4
にウェハ6を移送しようとすれば、回転テーブル12は
2箇所で180度反転せざるを得ないし、また反転箇所
間の距離をとらないと、ウェハ6を吸着して180度反
転する際に、置き台3、4上のウェハ6と反転するウェ
ハ6が衝突するので、実際にはさらに広い占有面積が必
要となることはいうまでもない。これがウェハ6の移動
経路の占有面積の大半を占め、着脱移送装置1そのもの
の小型化を阻害する。また、置き台が多数設けられてい
ると、置き台に移送されたウェハ6と真空吸着部17に
吸着されたウェハ6とが衝突するから、置き台を多数設
けることができないので、多数の生産装置にウェハ6を
移送することができない。
【0018】また、図4に示すように、ウェハ6と真空
着脱部17との間の真空気密はシール部19でなされる
が、シール面となるウェハ6の裏面およびシール部19
の面等には加工精度に基づく凹凸21が必ず存在するの
で、真空シールが確実になされるわけではなく、またウ
ェハ6と真空着脱部17とが常に平行に接触するわけで
もない。これらは真空気密を悪化させ、ひいてはウェハ
6の吸着ミスを誘発するため、移送トラブルの主原因と
なっている。
【0019】一般に、ウェハ6の吸着トラブルを防止す
る最も単純な方法は、吸着面積の拡大、真空ポンプの容
量の増大であるが、ウェハ6の接触汚染やダスト吸引を
招くこと、排気ポンプが大形で高価となる等の欠点があ
る。また、吸着面積が制限される場合も少なくない。こ
のため、真空着脱部17の加工精度を高めて、凹凸21
の量を減少させたり、ウェハ6の真空着脱部17との位
置決め精度を高めて、なるべく平行に接触させることで
対処するが、精度向上が必要となればやはり機構が高価
となる欠点は避けられない。
【0020】この発明は上述の課題を解決するためにな
されたもので、小型化を図ることができ、また多数の生
産装置等に被移送体を移送することができる着脱移送装
置、小型の真空排気装置を用いあるいは被移送体と着脱
との接触状態が悪くても被移送体を確実に着脱する
ことができる着脱移送装置を提供することを目的とす
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明においては、被移送体を着脱移送する着脱
移送装置において、回転する回転テーブルと、第1の直
線部分と第2の直線部分とからなり、上記第1の直線部
分の自由端が上記回転テーブルの外周部に位置し、かつ
上記第2の直線部分が上記回転テーブルの上面に対して
平行な姿勢で上記第2の直線部分の自由端が上記回転テ
ーブルの外側に張り出すL字形アームと、上記第2の直
線部分が上記回転テーブルの上面に対して平行な姿勢で
上記第2の直線部分の自由端に上記被移送体を上記回転
テーブルの上面に対して平行な状態で着脱できる着脱部
分と、上記第1の直線部分を上記回転テーブルの上面に
対して直角な状態から平行な状態にあるいは平行な状態
から直角な状態にするアーム回転手段とを設ける。
【0022】この場合、レールにスライダを移動可能に
取り付け、上記スライダに上記回転テーブルを取り付け
るのが好ましい。
【0023】また、上記のL字形アームの第2の直線部
分の自由端に真空ポケットと、上記真空ポケットの周囲
に設けられた凸段差と、開口を有しかつ上記凸段差に内
縁部が取り付けられたシール膜とを有する真空着脱部を
用いるのが好ましい。
【0024】
【作用】この着脱移送装置においては、着脱部に被移
送体をチャックし、アームを倒立した状態とすれば、移
送経路の占有面積を小さくすることができ、また置き台
を多数設けたとしても、置き台に移送された被移送体と
着脱部分に吸着された被移送体とが衝突することはな
く、また被移送体の倒立位置や移送距離を比較的自由に
設定することができる。
【0025】また、レールにスライダを移動可能に取り
付け、スライダに回転テーブルを取り付ければ、着脱部
に被移送体をチャックした状態で被移送体を搬送する
ことができる。
【0026】さらに、L字形アームの第2の直線部分の
自由端に真空ポケットと、真空ポケットの周囲に設けら
れた凸段差と、開口を有しかつ凸段差に内縁部が取り付
けられたシール膜とを有する真空着脱部を用いれば、小
型の真空排気装置を用いてもあるいは被移送体と着脱部
との接触状態が悪くても、確実に被移送体を真空吸着
することができる。
【0027】
【実施例】この発明におけるウェハの着脱移送装置にお
いては、図1に示されるように、第1の直線部分と第2
の直線部分とからなる2本のL形アーム22が回転テー
ブル12上の昇降台11上に対向して設置され、L形ア
ーム22の第1の直線部分の自由端が回転テーブル12
の昇降台11の外周部に位置し、図の実線で示すよう
に、L形アーム22の昇降台11に取り付けられた第1
の直線部分が昇降台11、回転テーブル12の上面に対
して直角な姿勢のときには、L形アーム22の第1の直
線部分と直角な第2の直線部分が回転テーブル12の上
面に対して平行な姿勢となり、第2の直線部分の自由端
が回転テーブル12の外側に張り出している。また、回
転テーブル12の上面に対して平行な姿勢の第2の直線
部分の自由端の回転テーブル12の上面に平行な面には
吸着穴33を有する真空着脱部31が設けられ、第2の
直線部分が回転テーブル12の上面に対して平行な姿勢
で真空着脱部31により第2の直線部分の自由端にウェ
ハ6を回転テーブル12の上面に対して平行な状態で着
脱できる。また、L形アーム22の第1の直線部分は倒
立軸23により昇降台11に回転可能に取り付けられて
おり、L形アーム22の第1の直線部分はアーム回転手
段である回転モータ24により回転テーブル12の上面
に対して直角な状態から平行な状態(L形アーム22を
倒立させた状態)にあるいは平行な状態から直角な状態
にされる。また、置き台4の両側に置き台25、26が
設けられている。
【0028】L形アーム22の形状寸法と倒立軸23の
位置はウェハ6を倒立させたときウェハ6の面が回転テ
ーブル12の回転中心に近接するように、また対向する
2本のL形アーム22を同時に倒立させても、L形アー
ム22に吸着されたウェハ6の面同士が接触しない距離
を保つように定めてある。カセットエレベータ2、置き
台3、置き台4は従来と何等変わらない。
【0029】このようなウェハの着脱移送装置において
は、回転テーブル12を回転させる際、ウェハ6を倒立
させることができるから、ウェハ6の先端の回転半径を
小さくすることができるとともに、移送軌跡を直線に近
づけることができるので、移送経路に要する占有面積を
縮小することができる。すなわち、L形アーム22を倒
立させると、回転半径はほぼウェハ6の半径となる。し
たがって、従来におけるウェハの着脱移送装置の回転半
径はウェハ6の径の約1.5〜2倍必要であったのに対
し、この発明の場合には0.5倍にできることに相当す
る。そして、面積は回転半径の二乗に比例するから、ウ
ェハ6の移送経路上の占有面積を従来の9分の1〜16
分の1に縮小できる利点が生じたことになる。
【0030】また、2本のL形アーム22はそれぞれ独
立して倒立できるので、L形アーム22を倒立させるだ
けで着脱移送装置1と置き台3、4、25、26間にお
けるウェハ6の移送ができる。すなわち、置き台3、
4、25、26上のウェハ6の搭載位置にL形アーム2
2を導いてウェハ6を吸着した後、L形アーム22を倒
立させれば、置き台3、4、25、26から着脱移送装
置1側にウェハ6を移送することができ、逆にウェハ6
を吸着したままL形アーム22を倒せば、着脱移送装置
1から置き台3、4、25、26側にウェハ6を移送す
ることができる。このL形アーム22の倒立による移送
経路を鉛直方向から見れば、移送位置間を直進してい
る。したがって、カセット5へのウェハ6の入出を含ん
だ全ての移送経路を、ほぼ直線軌道とすることができ
る。このように、倒立による移送はウェハ6を含む機構
の待避、移送経路の直進化および移送距離の確保等ウェ
ハ移送に有益な様々の利点を生じさせている。また、L
字形アーム22を用いているから、これらの利点をさら
に増幅させることができるとともに、その寸法形状によ
りウェハ6の倒立位置や移送距離を比較的自由に設定す
ることができるから、設計が容易である。
【0031】また、置き台を多数設けたとしても、置き
台に移送されたウェハ6と真空着脱部31に吸着された
ウェハ6とが衝突することはないから、置き台を多数設
けることができるので、多数の生産装置にウェハ6を移
送することができる。なお、ここでは置き台25、26
を追加して説明したが、実際には着脱移送装置1を挟ん
で対向する位置にも同数の置き台を設置できることはい
うまでもない。このことはスライダ14と並行する位置
に設置する置き台の数を減らせば、スライダ14の移動
ストロークを短縮でき、着脱移送装置1の小型化を達成
でき、逆にいえばスライダ14の移動ストロークを伸長
させれば、走行経路の両サイドにさらに多数の置き台を
設置できる。加えて、スライダ14の走行経路は図1で
示した1軸方向に限るものではなく、たとえばXY2軸
走行、これにZ軸やθ軸、すなわち上下方向軸や回転軸
等を加えた立体走行経路、あるいはジェットコースタの
ような曲がりくねった走行経路をとっても何等差し支え
ないので、極めてバリエーションに富んだウェハ6の移
送が可能である。
【0032】図2は図1に示したウェハの着脱移送装置
の一部を示す拡大図、すなわちL形アーム22の先端に
設けてある真空着脱部31の構造を説明するための拡大
図で、図2(a)はウェハ6を吸着する前の状態を示す
断面図、図2(b)はウェハ6を吸着した後の状態を示
す断面図、図2(c)はウェハ6側から見た真空着脱部
31の平面図である。真空着脱部31の真空ポケット3
2の周囲には凸段差28が設けられており、凸段差28
の周囲には凹段差29が設けられている。真空ポケット
32内に吸着穴33が設けられており、貫通孔34を介
して吸着穴33と真空ポンプ(図示せず)とが接続され
ている。シール膜27は外形が真空着脱部31の外側と
ほぼ同形状の極めて薄いポリイミド樹脂膜であり、シー
ル膜27の内側には真空ポケット32の外形より一回り
小さな開口がある。シール膜27の開口部の周囲すなわ
ち内縁部は凸段差28に気密接着されており、凹段差2
9によりシール膜27に接着剤が回り込むのを防止して
いる。
【0033】このような真空着脱部31によってウェハ
6を吸着するには、まず図2(a)のように、ウェハ6
の下側に真空着脱部31を差し込んだのち、図2(b)
のように、真空着脱部31を上昇させて、ウェハ6に接
触させる。この後、貫通孔34を介し吸着穴33から排
気すれば、ウェハ6を真空着脱部31に真空吸着するこ
とができる。また、吸着を解除するときは、この逆の動
作を実行すればよい。
【0034】そして、シール膜27はウェハ6の吸着面
に沿って一巡するよう片持ちばり状に配置された極めて
薄い膜である。したがって、シール膜27の内側が真空
引きされると、大気がウェハ6の裏面とシール膜27の
上面との狭い隙間を流れるため、霧吹きと同じ原理によ
りシール膜27が自動的にウェハ6裏面に吸着し、この
瞬間から真空ポケット32内の圧力がどんどん低下す
る。このため、シール膜27は大気圧によってさらにウ
ェハ6裏面に強く押し付けられ、高気密が達成される。
とくに、シール膜27が極めて薄いので、ウェハ6の裏
面の凹凸21に良く馴染んで変形するから、高気密化が
図れ、この利点が真空ポケット32内をより高真空にし
て吸着力を高める。また、シール膜27自身が変形して
気密を保つため、ウェハ6の裏面と真空着脱部31との
間の接触が不完全であったとしても、シール膜27自身
が変形して隙間を埋めるように作用するので、真空着脱
部31の加工精度や位置決め精度等が多少悪くても、こ
れを吸収する働きすなわち自己気密性があるので、機
構、部品等にさほどの精密さが要求されない。
【0035】なお、上述実施例においては、被移送体が
ウェハ6の場合について説明したが、被移送体はウェハ
に限るものでない。すなわち、ウェハ6のような平面体
の移送に限られるものでもなく、たとえば立体等の移送
にも十分適用可能であることはいうまでもない。また、
上述実施例においては、着脱部として真空着脱部31
を用いたが、静電着脱部、機械式着脱部等を用いてもよ
い。また、上述実施例においては、ポリイミド樹脂から
なるシール膜27を用いたが、他の材料からなるシール
膜を用いてもよい。また、上述実施例においては、2本
のL形アーム22を設けたが、1本または3本以上のL
形アームを設けてもよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る着
脱移送装置においては、移送経路の占有面積を小さくす
ることができるから、小形化を図ることができ、また置
き台を多数設けたとしても、置き台に移送された被移送
体と着脱部分に吸着された被移送体とが衝突することは
ないから、置き台を多数設けることができるので、多数
の生産装置等に被移送体を移送することができ、また被
移送体の倒立位置や移送距離を比較的自由に設定するこ
とができるから、設計が容易である。
【0037】また、レールにスライダを移動可能に取り
付け、スライダに回転テーブルを取り付ければ、着脱部
に被移送体をチャックした状態で被移送体を搬送するこ
とができるから、被移送体を広い範囲に移送することが
できる。
【0038】さらに、L字形アームの第2の直線部分の
自由端に真空ポケットと、真空ポケットの周囲に設けら
れた凸段差と、開口を有しかつ凸段差に内縁部が取り付
けられたシール膜とを有する真空着脱部を用いれば、小
型の真空排気装置を用いてもあるいは被移送体と着脱部
との接触状態が悪くても、確実に被移送体を真空吸着
することができるから、被移送体を確実に移送すること
ができる。
【0039】このように、この発明の効果は顕著であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るウェハの着脱移送装置を示す斜
視図である。
【図2】図1に示したウェハの着脱移送装置の一部を示
す拡大図である。
【図3】従来のウェハの着脱移送装置を示す斜視図であ
る。
【図4】図3に示したウェハの着脱移送装置の一部を示
す拡大図である。
【符号の説明】 6…ウェハ 12…回転テーブル 14…スライダ 22…L形アーム 27…シール膜 31…真空着脱部 32…真空ポケット
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−101321(JP,A) 特開 平1−238135(JP,A) 特開 平1−282834(JP,A) 特開 平1−161846(JP,A) 特開 昭63−65640(JP,A) 特開 昭61−140148(JP,A) 実開 昭63−51678(JP,U) 実開 昭63−46846(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被移送体を着脱移送する着脱移送装置にお
    いて、回転する回転テーブルと、第1の直線部分と第2
    の直線部分とからなり、上記第1の直線部分の自由端が
    上記回転テーブルの外周部に位置し、かつ上記第2の直
    線部分が上記回転テーブルの上面に対して平行な姿勢で
    上記第2の直線部分の自由端が上記回転テーブルの外側
    に張り出すL字形アームと、上記第2の直線部分が上記
    回転テーブルの上面に対して平行な姿勢で上記第2の直
    線部分の自由端に上記被移送体を上記回転テーブルの上
    面に対して平行な状態で着脱できる着脱部分と、上記第
    1の直線部分を上記回転テーブルの上面に対して直角な
    状態から平行な状態にあるいは平行な状態から直角な状
    態にするアーム回転手段とを具備することを特徴とする
    着脱移送装置。
  2. 【請求項2】レールにスライダを移動可能に取り付け、
    上記スライダに上記回転テーブルを取り付けたことを特
    徴とする請求項1記載の着脱移送装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載のL字形アームの第2の直線
    部分の自由端に真空ポケットと、上記真空ポケットの周
    囲に設けられた凸段差と、開口を有しかつ上記凸段差に
    内縁部が取り付けられたシール膜とを有する真空着脱部
    を用いたことを特徴とする請求項1記載の着脱移送装
    置。
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