JPH0820997A - 溝蓋付きのｕ字溝ブロック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 地盤が沈下し、連設したコンクリート製のＵ
字溝ブロック間に段差が生じても溝蓋が外れたり、浮上
ったり、がたつくことのない、溝蓋付きのＵ字溝ブロッ
クを提供する。 【構成】 コンクリートでＵ字溝ブロック(1)を成型す
るに際し、溝蓋懸架部に被着するＬ型鋼よりなる受枠
(3)の両端部の上端部に少くも溝蓋(2)の蓋板(5)の厚さ
だけ残して止め金具(4)を溶接などで固定し、Ｕ字溝ブ
ロック(1)の上面開口部に装着される溝蓋(2)の両端部に
位置する溝蓋(2b)の脚片(6)の外側面より蓋板(5)が外方
に突出するよう構成した溝蓋付きのＵ字溝ブロックであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本願発明は、道路などの側溝に使
用されるコンクリート製のＵ字溝ブロック、特に金属製
の溝蓋を上面開口部に取付けた溝蓋付きのＵ字溝ブロッ
クに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】道路などの側溝に使用されるコンクリー
ト製のＵ字溝は、予めコンクリート工場で成型されたＵ
字溝ブロックが使用されるようになり、一般にはコンク
リート製の溝蓋、鋳鉄製の透孔を有する溝蓋或いは鋼板
を格子状に組立ててなる溝蓋が、Ｕ字溝ブロックの上面
開口部を蓋をするように内壁上端部に設けた溝蓋懸架部
に懸架するよう構成される。なお、金属製の溝蓋を使用
するときは、溝蓋懸架部にＬ型鋼よりなる受枠が被着さ
れる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】道路などの側溝に使用
されるコンクリート製のＵ字溝は、コンクリート工場で
予め成型されたＵ字溝ブロックが使用されるようになっ
てきたが、埋立地や盛土をした道路などの側溝に設けら
れたコンクリート製のＵ字溝ブロックは、予め設置場所
は充分に固められ、コンクリート板などを敷いた上に設
置するなどの施工方法がとられているが、時間の経過と
共に、地盤の沈下が起り、連設したコンクリート製のＵ
字溝ブロック間に段差が生ずることがあり、特に交通量
が多い場所や溝蓋上を車輌が通過する場所は、その傾向
が強くなるのは避けられず、また、溝蓋はＵ字溝ブロッ
クの設置順に順次、上面開口部に設けた溝蓋懸架部に載
置されてゆくので、２つのＵ字溝ブロック間に跨がるよ
う施工される場合があり、Ｕ字溝ブロック間に段差が生
ずると溝蓋の片側が浮上ったり、がたつきが生ずること
があり、溝蓋が浮上ることは危険なことであった。

【０００４】本願出願人は、かゝる課題を解決すべく検
討の結果、実願平５−４３４３７号溝蓋付きのＵ字溝を
提案したが、受枠の止め金具の上面が蓋板面に露出して
いるので両端部の溝蓋に止め金具の形状に合わせ切欠き
を設ける必要があった。本願発明は、連設したコンクリ
ート製のＵ字溝ブロック間に段差が生ずることがあって
も溝蓋がそのために浮上がることなく、がたつきのない
溝蓋付きのＵ字溝ブロックを安価に提供することを目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本願発明は、前記課題を
解決し、目的を達成するため種々検討の結果、Ｕ字溝ブ
ロックの溝蓋懸架部に被着されるＬ形鋼よりなる受枠の
両端部の上面側に少くも溝蓋の蓋板の厚さだけ残して止
め金具を溶接などで固定し、Ｕ字溝ブロックの上面開口
部に装着される溝蓋の両端部に位置する溝蓋の脚片の外
側面より蓋板が外方に突出するよう構成することにより
解決せるものである。

【０００６】なお、コンクリート製のＵ字溝ブロック
は、１m〜４m、特に２mが多いが、受枠は全長に等しい
ものを使用するも短かいものを連設し被着するも差支え
なく、Ｕ字溝ブロックの接続面に位置する受枠の端に止
め金具を溶接などで固定すればよい。また止め金具の形
状は、溝蓋が受枠より外れなければよいので特に限定す
るものではない。

【０００７】溝蓋は鋳鉄製の２等辺三角形状をなし、各
頂点で支える三点支持式の溝蓋を使用するとがたつきな
く耐荷重性もよい。この場合、溝蓋の両端に位置する溝
蓋は、２等辺三角形の頂点より底辺に対する垂線により
２分割した直角三角形状をなす溝蓋が使用され、頂点よ
り底辺に対する垂線により形成される辺は、辺の両端頂
点の蓋板裏面に垂設される脚片の側面よりも外方に位置
するように構成すればよい。

【０００８】

【作用】コンクリート製のＵ字溝ブロックの溝蓋懸架部
に被着されたＬ型鋼よりなる受枠の止め金具は、溝蓋が
Ｕ字溝溝蓋懸架部より外方に動かないようにし、Ｕ字溝
ブロックを連設したとき、溝蓋と溝蓋間に隙間が生じな
いようにする。

【０００９】

【実施例】本願発明を図面に示す実施例に従って説明す
る。図１に示す如く、本願発明の溝蓋付きのＵ字溝ブロ
ックは、コンクリート製のＵ字溝ブロック(1)を成型す
るに際して、図２に示す如きＬ形鋼よりなる受枠(3)が
Ｕ字溝ブロック(1)の溝蓋の懸架部に被着され、アンカ
ーボルトにより剥離されないよう被着される。そのＬ形
鋼よりなる受枠(3)は、両端部の上面側に両端部に位置
する溝蓋(2b)の外側の蓋板(5)の厚さだけ残した部分に
止め金具(4)が溶接などで固定される。

【００１０】受枠(3)の止め金具(4)は、図２に示す如く
方形でも、図３に示す如き三角形をなすも差支えなく、
溝蓋が受枠より外れなければよく、特に形状などは限定
するものでない。なお、受枠(3)はＵ字溝ブロック(1)を
コンクリートで成型するに際し、溝蓋懸架部に被着され
るが、外側面にアンカーボルトなどが溶接され、Ｕ字溝
ブロック(1)は一般に１〜４mの長さで成型されるので、
その寸法に合わせた長さの受枠(3)が使用されることが
望ましいが、短尺の受枠を連設被着するも差支えない。

【００１１】溝蓋(2)は、鋳鉄製の透孔を有する２等辺
三角形状をなし、各頂点で支持される溝蓋（2a）と、該
溝蓋(2a)の頂点より底辺に対する垂線により等分に２分
割した直角三角形状をなす溝蓋(2b)を使用し、Ｕ字溝ブ
ロック(1)の上面開口部の全面に亘り組合わせ嵌合、受
枠(3)に載置されるよう施工されるが、Ｕ字溝ブロック
(1)に嵌合、載置された溝蓋(2)の両端に位置する溝蓋(2
b)の受枠(3)の止め金具(4)側の脚片(6)の外側にも蓋板
(5)が突出するよう構成される。蓋板(5)の脚片(6)より
外側に突出する幅は特に限定されるものでなく、受枠
(3)に設けた止め金具(4)より外方に突出しないように、
蓋板(5)の突出部の幅に合わせ止め金具(4)の幅又は取付
位置を調節すればよく、必要に応じ脚片(6)の外側を削
除し細くするも差し支えない。

【００１２】なお、溝蓋(2)はＵ字溝ブロック(1)の上面
開口部に図１に示す如く、Ｕ字溝ブロック(1)の長さに
合わせ、溝蓋(2a)が連設され、その両端部に溝蓋(2b)が
組合わされ嵌合載置される。溝蓋は、鋼板を組立ててな
る格子状溝蓋を使用するも差支えないが、車輌が通過す
る場所はがたつきが生じ易すいので、鋳鉄製の溝蓋が望
ましい。

【００１３】

【発明の効果】本願発明は、以上の如く構成されている
ので、コンクリート製のＵ字溝ブロックを連設したの
ち、地盤の沈下などによりＵ字溝ブロック間に段差が生
ずることがあっても、溝蓋とＵ字溝ブロックが組合わせ
１組となるように製作され、施工されており、かつ、受
枠に止め金具が設けられているので、溝蓋がＵ字溝ブロ
ックより外れることなく、溝蓋の外側面がＵ字溝ブロッ
クの接続面にほゞ一致するよう構成されているので、設
置したとき溝蓋間に隙間が生ずる恐れもない、などの効
果を有する。さらに、溝蓋は蓋板面の端部に切り欠きな
どを設けてないので、コンクリート製の溝蓋付きＵ字溝
ブロック用ばかりでなく、一般用の溝蓋としても使用で
きる便を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願発明のＵ字溝ブロックの斜視図。

【図２】受枠の斜視図。

【図３】受枠の他の実施例の部分拡大斜視図。

【図４】溝蓋のみの部分斜視図。

【符号の説明】

１ Ｕ字溝ブロック ２ 溝蓋 ３ 受枠 ４ 止め金具 ５ 蓋板 ６ 脚片

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 Ｌ形鋼よりなる受枠(3)を溝蓋懸架部に
   被着したコンクリート製のＵ字溝ブロック(1)におい
   て、該受枠(3)は両端部の上面側に少くも溝蓋(2)の蓋板
   の厚さだけ残して止め金具(4)を溶接などで固定し、Ｕ
   字溝ブロック(1)の上面開口部に装着される溝蓋(2)は両
   端部に位置する溝蓋(2b)の脚片(6)の外側面より蓋板(5)
   が外方に突出するよう構成せしめたことを特徴とする溝
   蓋付きのＵ字溝ブロック。