JPH08208593A - トルエンスルホニルウレア系化合物及びそれを含む可逆性感熱記録用顕色剤 - Google Patents
トルエンスルホニルウレア系化合物及びそれを含む可逆性感熱記録用顕色剤Info
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- JPH08208593A JPH08208593A JP7019184A JP1918495A JPH08208593A JP H08208593 A JPH08208593 A JP H08208593A JP 7019184 A JP7019184 A JP 7019184A JP 1918495 A JP1918495 A JP 1918495A JP H08208593 A JPH08208593 A JP H08208593A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 可逆性感熱記録材料の顕色剤として有用な新
規化合物を提供する。 【構成】 化学式(I): 【化1】 で表わされるN−(p−トルエンスルホニル)−N′−
〔4−(n−アルカノイルアミノ)フェニル〕ウレア
(但し、式(1)中、n=16〜20)は、感熱記録用
染料前駆体を、加熱により発色させて画像を形成し、か
つこの発色画像を常温において保持し、かつこれを加熱
することによって発色画像を消色し、この消色状態を常
温において保持することができる。
規化合物を提供する。 【構成】 化学式(I): 【化1】 で表わされるN−(p−トルエンスルホニル)−N′−
〔4−(n−アルカノイルアミノ)フェニル〕ウレア
(但し、式(1)中、n=16〜20)は、感熱記録用
染料前駆体を、加熱により発色させて画像を形成し、か
つこの発色画像を常温において保持し、かつこれを加熱
することによって発色画像を消色し、この消色状態を常
温において保持することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なN−(p−トルエ
ンスルホニル)−N′−〔4−(n−アルカノイルアミ
ノ)フェニル〕ウレア(但しn−アルカノイル基は18
〜22個の炭素原子を有する)およびそれを含む可逆性
感熱記録用顕色剤に関するものである。
ンスルホニル)−N′−〔4−(n−アルカノイルアミ
ノ)フェニル〕ウレア(但しn−アルカノイル基は18
〜22個の炭素原子を有する)およびそれを含む可逆性
感熱記録用顕色剤に関するものである。
【0002】更に詳しく述べるならば、本発明は、感熱
記録用染料に対し、加熱により発色および消色を可逆的
に行わせることができ、かつ、染料の発色状態および消
色状態のそれぞれを、常温において保持することができ
る新規なN−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4
−(n−アルカノイルアミノ)フェニル〕ウレア(但
し、n−アルカノイル基は18〜22個の炭素原子を有
する)、およびそれを含む可逆性感熱記録用顕色剤に関
するものである。
記録用染料に対し、加熱により発色および消色を可逆的
に行わせることができ、かつ、染料の発色状態および消
色状態のそれぞれを、常温において保持することができ
る新規なN−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4
−(n−アルカノイルアミノ)フェニル〕ウレア(但
し、n−アルカノイル基は18〜22個の炭素原子を有
する)、およびそれを含む可逆性感熱記録用顕色剤に関
するものである。
【0003】本発明の化合物を、感熱記録用顕色剤とし
て、発色・消色可能な染料前駆体、例えばロイコ染料と
組み合わせて使用することにより、当該染料の発色色相
と、消色色相とのコントラストの高い可逆性感熱記録材
料を得ることができる。これによって得られる可逆性感
熱記録材料は、例えばプリペイドカード類、ポイントカ
ード類、多数回用いられるファクシミリ用紙、あるいは
画像の保持にエネルギーが不要の表示材料などとして利
用できる。
て、発色・消色可能な染料前駆体、例えばロイコ染料と
組み合わせて使用することにより、当該染料の発色色相
と、消色色相とのコントラストの高い可逆性感熱記録材
料を得ることができる。これによって得られる可逆性感
熱記録材料は、例えばプリペイドカード類、ポイントカ
ード類、多数回用いられるファクシミリ用紙、あるいは
画像の保持にエネルギーが不要の表示材料などとして利
用できる。
【0004】
【従来の技術】従来、感熱記録体は、記録装置がコンパ
クトで、安価で、かつ保守が容易であるという利点を有
し、電子計算機のアウトプット、ファクシミリ、自動券
売機、プリペイドカード、科学計測器および医療計測用
のプリンター等に広範囲に使用されてきた。しかし、こ
れらの感熱記録体の発色画像を消去することができない
ため、使用ずみ感熱記録体の画像を消去して再利用する
ことはできなかった。
クトで、安価で、かつ保守が容易であるという利点を有
し、電子計算機のアウトプット、ファクシミリ、自動券
売機、プリペイドカード、科学計測器および医療計測用
のプリンター等に広範囲に使用されてきた。しかし、こ
れらの感熱記録体の発色画像を消去することができない
ため、使用ずみ感熱記録体の画像を消去して再利用する
ことはできなかった。
【0005】しかし、近年、森林保護、公害など環境問
題が重視されるようになり、このような環境保護の要求
を背景にして、感熱記録紙についても、その再生利用が
望まれている。感熱記録紙の再生法には、さまざまな方
法が考えられるが、中でも脱墨装置等の大型な装置を必
要とせず、汎用性を有する方法として、加熱条件をコン
トロールすることにより、発色および消去の繰り返しが
可能であり、何度でも繰り返し利用できる可逆タイプの
感熱記録方式の開発が強く望まれている。
題が重視されるようになり、このような環境保護の要求
を背景にして、感熱記録紙についても、その再生利用が
望まれている。感熱記録紙の再生法には、さまざまな方
法が考えられるが、中でも脱墨装置等の大型な装置を必
要とせず、汎用性を有する方法として、加熱条件をコン
トロールすることにより、発色および消去の繰り返しが
可能であり、何度でも繰り返し利用できる可逆タイプの
感熱記録方式の開発が強く望まれている。
【0006】また、可逆タイプの感熱記録材料は、電気
エネルギー等を必要とせずに画像を保持することができ
る新しい表示装置用の材料としても注目されている。例
えば特開平3−233490号には、導電性ゴムシート
上に可逆性感熱記録層を設け、サーマルヘッドでゴムシ
ート上に書き込みを行って発色画像を形成し、ゴムシー
トを発熱させることによって記録の消去を行う方法が開
示されている。このような画像表示装置の性能向上のた
めにも優れた可逆性感熱記録材料の開発が強く望まれて
いる。
エネルギー等を必要とせずに画像を保持することができ
る新しい表示装置用の材料としても注目されている。例
えば特開平3−233490号には、導電性ゴムシート
上に可逆性感熱記録層を設け、サーマルヘッドでゴムシ
ート上に書き込みを行って発色画像を形成し、ゴムシー
トを発熱させることによって記録の消去を行う方法が開
示されている。このような画像表示装置の性能向上のた
めにも優れた可逆性感熱記録材料の開発が強く望まれて
いる。
【0007】これらの要求を背景に、様々な可逆性感熱
記録材料が提案されてきた。可逆性感熱記録材料は、加
熱条件の違いにより、発色画像上の被覆層の透明度の変
化を利用する高分子タイプと、温度変化による染料の吸
収波長の変化を利用した染料タイプの2つに大別するこ
とができる。高分子タイプの可逆性感熱記録材料は、さ
らに、高分子混合系、高分子−低分子混合系、高分子−
液晶混合系等に分類されるが、いずれも原理的には、相
変化による透明度の変化を利用している。しかし、充分
な透明度、あるいは充分な不透明度が簡単には得られ
ず、発色部と消色部のコントラストが低いという欠点を
有している。
記録材料が提案されてきた。可逆性感熱記録材料は、加
熱条件の違いにより、発色画像上の被覆層の透明度の変
化を利用する高分子タイプと、温度変化による染料の吸
収波長の変化を利用した染料タイプの2つに大別するこ
とができる。高分子タイプの可逆性感熱記録材料は、さ
らに、高分子混合系、高分子−低分子混合系、高分子−
液晶混合系等に分類されるが、いずれも原理的には、相
変化による透明度の変化を利用している。しかし、充分
な透明度、あるいは充分な不透明度が簡単には得られ
ず、発色部と消色部のコントラストが低いという欠点を
有している。
【0008】一方、染料タイプの可逆性感熱記録材料
は、従来の不可逆性感熱記録材料に用いられている染料
を使用しながら、可逆記録を可能にしたものであり、例
えば下記のような技術が開示されている。すなわち特開
平2−188293号、および特開平2−188294
号には、没食子酸等の特定の有機酸と、高級脂肪族アミ
ンとの塩を顕減色剤として用いる方法が開示されてい
る。この顕減色剤は、特定の温度域まで加熱した場合は
顕色剤として機能するが、それより高い温度域まで加熱
した場合は減色剤として機能するため、可逆記録が可能
となる。しかし、顕色反応と減色反応が競争反応である
ため、どちらかの反応が選択的に進行するように発色系
を制御することが困難であり、高いコントラストが得ら
れないという欠点を有している。
は、従来の不可逆性感熱記録材料に用いられている染料
を使用しながら、可逆記録を可能にしたものであり、例
えば下記のような技術が開示されている。すなわち特開
平2−188293号、および特開平2−188294
号には、没食子酸等の特定の有機酸と、高級脂肪族アミ
ンとの塩を顕減色剤として用いる方法が開示されてい
る。この顕減色剤は、特定の温度域まで加熱した場合は
顕色剤として機能するが、それより高い温度域まで加熱
した場合は減色剤として機能するため、可逆記録が可能
となる。しかし、顕色反応と減色反応が競争反応である
ため、どちらかの反応が選択的に進行するように発色系
を制御することが困難であり、高いコントラストが得ら
れないという欠点を有している。
【0009】特開平4−247985号、および特開平
4−308790号では、長鎖アルキル基を有する有機
リン酸化合物、またはα−位に水酸基を有する有機酸を
顕色剤として用いる技術が開示されており、また特開平
6−210954号、および特開平6−210955号
には、長鎖アルキル基を有するフェノール性化合物を顕
色剤として用いる技術が開示されている。これらの顕色
剤と染料前駆体分子とを溶融すると発色状態になるが、
これを急冷すると発色状態を保持したまま固化する。一
方、ゆっくり冷却すると、顕色剤の長鎖部分が凝集しな
がら結晶化するため相分離が起こり、画像は消色する。
しかしながら、消色が不十分であったり、40℃程度の
高温下に放置するとその発色状態を維持することができ
ないなどという欠点を有している。
4−308790号では、長鎖アルキル基を有する有機
リン酸化合物、またはα−位に水酸基を有する有機酸を
顕色剤として用いる技術が開示されており、また特開平
6−210954号、および特開平6−210955号
には、長鎖アルキル基を有するフェノール性化合物を顕
色剤として用いる技術が開示されている。これらの顕色
剤と染料前駆体分子とを溶融すると発色状態になるが、
これを急冷すると発色状態を保持したまま固化する。一
方、ゆっくり冷却すると、顕色剤の長鎖部分が凝集しな
がら結晶化するため相分離が起こり、画像は消色する。
しかしながら、消色が不十分であったり、40℃程度の
高温下に放置するとその発色状態を維持することができ
ないなどという欠点を有している。
【0010】特開昭63−173684号には、顕色剤
としてアスコルビン酸−6−アシル誘導体を用いる方法
が開示されている。しかしこの技術は、消去の際、充分
に消色せず、高いコントラストが得られないという欠点
を有している。
としてアスコルビン酸−6−アシル誘導体を用いる方法
が開示されている。しかしこの技術は、消去の際、充分
に消色せず、高いコントラストが得られないという欠点
を有している。
【0011】特開昭60−264285号、および特開
昭62−14088号には、染料、および顕色剤に、助
剤として5〜50℃のΔT(融点−曇点)を有する有機
酸エステル類を添加する技術が提案されている。この技
術は、室温より低い温度に冷却することにより発色し、
また室温より高い温度に加熱することにより消色し、室
温付近では、その発色または消色状態を保持する可逆記
録方式である。この方式は、画像保持温度域が、上限、
下限、共に制限されるため、装置が複雑になり、かつ、
使用環境が制限されるという欠点を有している。
昭62−14088号には、染料、および顕色剤に、助
剤として5〜50℃のΔT(融点−曇点)を有する有機
酸エステル類を添加する技術が提案されている。この技
術は、室温より低い温度に冷却することにより発色し、
また室温より高い温度に加熱することにより消色し、室
温付近では、その発色または消色状態を保持する可逆記
録方式である。この方式は、画像保持温度域が、上限、
下限、共に制限されるため、装置が複雑になり、かつ、
使用環境が制限されるという欠点を有している。
【0012】特開昭58−191190号、および特開
昭60−193691号には、顕色剤として没食子酸お
よびフロログルシノールを用いる方法が開示されてい
る。この技術は、加熱により発色を行い、発色画像を水
又は水蒸気に接触させることにより消去を行うものであ
る。しかし、この方法は画像の保存性が低く、消色装置
が大型化するという問題を有している。
昭60−193691号には、顕色剤として没食子酸お
よびフロログルシノールを用いる方法が開示されてい
る。この技術は、加熱により発色を行い、発色画像を水
又は水蒸気に接触させることにより消去を行うものであ
る。しかし、この方法は画像の保存性が低く、消色装置
が大型化するという問題を有している。
【0013】このように、可逆性感熱記録材料について
数多くの技術が開示されてきたが、それぞれ種々の欠点
を有しており、未だ満足な性能を有するものは得られて
いない。
数多くの技術が開示されてきたが、それぞれ種々の欠点
を有しており、未だ満足な性能を有するものは得られて
いない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
前記問題点を解決し得る新規な化合物を提供し、かつそ
れを用いて得られる可逆性感熱記録材料が、小型な装置
を用い、加熱操作のみで発色および消色を行い、かつ発
色部と消色部のコントラストが高く、画像の保存性にも
優れているような新規可逆性感熱記録用顕色剤を提供し
ようとするものである。
前記問題点を解決し得る新規な化合物を提供し、かつそ
れを用いて得られる可逆性感熱記録材料が、小型な装置
を用い、加熱操作のみで発色および消色を行い、かつ発
色部と消色部のコントラストが高く、画像の保存性にも
優れているような新規可逆性感熱記録用顕色剤を提供し
ようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、加熱のみ
で発色、消色を行うことができ、かつ発色部と消色部の
色相コントラストが高く、画像の保存性にも優れている
可逆性感熱記録材料を得ることを目的として、染料と顕
色剤の反応を利用した染料タイプの可逆性感熱記録方式
を鋭意検討した結果、可逆性顕色剤として有用な非フェ
ノール性の新規化合物を見いだし、本発明を完成するに
至った。
で発色、消色を行うことができ、かつ発色部と消色部の
色相コントラストが高く、画像の保存性にも優れている
可逆性感熱記録材料を得ることを目的として、染料と顕
色剤の反応を利用した染料タイプの可逆性感熱記録方式
を鋭意検討した結果、可逆性顕色剤として有用な非フェ
ノール性の新規化合物を見いだし、本発明を完成するに
至った。
【0016】本発明の新規化合物は、下記化学式
(I):
(I):
【化3】 〔但し、式(I)中nは16〜20の整数を表す〕によ
り表されるN−(p−トルエンスルホニル)−N′−
〔4−(n−アルカノイルアミノ)フェニル〕ウレアで
ある。
り表されるN−(p−トルエンスルホニル)−N′−
〔4−(n−アルカノイルアミノ)フェニル〕ウレアで
ある。
【0017】本発明の新規化合物は、N−(p−トルエ
ンスルホニル)−N′−〔4−(n−オクタデカノイル
アミノ)フェニル〕ウレア、N−(p−トルエンスルホ
ニル)−N′−〔4−(n−エイコサノイルアミノ)フ
ェニル〕ウレア、およびN−(p−トルエンスルホニ
ル)−N′−〔4−(n−ドコサノイルアミノ)フェニ
ル〕ウレアから選ばれることが好ましい。
ンスルホニル)−N′−〔4−(n−オクタデカノイル
アミノ)フェニル〕ウレア、N−(p−トルエンスルホ
ニル)−N′−〔4−(n−エイコサノイルアミノ)フ
ェニル〕ウレア、およびN−(p−トルエンスルホニ
ル)−N′−〔4−(n−ドコサノイルアミノ)フェニ
ル〕ウレアから選ばれることが好ましい。
【0018】本発明の可逆性感熱記録用顕色剤は、下記
化学式(I):
化学式(I):
【化4】 〔但し、式(I)中、nは16〜20の整数を表す〕に
より表される少なくとも1種のN−(p−トルエンスル
ホニル)−N′−〔4−(n−アルカノイルアミノ)フ
ェニル〕ウレアを含むものである。
より表される少なくとも1種のN−(p−トルエンスル
ホニル)−N′−〔4−(n−アルカノイルアミノ)フ
ェニル〕ウレアを含むものである。
【0019】本発明の可逆性感熱記録用顕色剤におい
て、前記化学式(I)の化合物は、N−(p−トルエン
スルホニル)−N′−〔4−(n−オクタデカノイルア
ミノ)フェニル〕ウレア、N−(p−トルエンスルホニ
ル)−N′−〔4−(n−エイコサノイルアミノ)フェ
ニル〕ウレア、およびN−(p−トルエンスルホニル)
−N′−〔4−(n−ドコサノイルアミノ)フェニル〕
ウレアから選ばれることが好ましい。
て、前記化学式(I)の化合物は、N−(p−トルエン
スルホニル)−N′−〔4−(n−オクタデカノイルア
ミノ)フェニル〕ウレア、N−(p−トルエンスルホニ
ル)−N′−〔4−(n−エイコサノイルアミノ)フェ
ニル〕ウレア、およびN−(p−トルエンスルホニル)
−N′−〔4−(n−ドコサノイルアミノ)フェニル〕
ウレアから選ばれることが好ましい。
【0020】
【作用】化学式(I)の本発明化合物は可逆性感熱記録
用顕色剤として有用なものである。本発明化合物の合成
は、例えば下記の反応により行うことができる。
用顕色剤として有用なものである。本発明化合物の合成
は、例えば下記の反応により行うことができる。
【化5】
【0021】上記反応で原料として用いられる化合物
(A)は、例えば4−ニトロアニリンと、対応する長鎖
脂肪族カルボン酸の酸クロライドとの既知の反応を用い
てアニリドを合成した後、接触水素添加反応でニトロ基
をアミノ基に還元することによって得られる。
(A)は、例えば4−ニトロアニリンと、対応する長鎖
脂肪族カルボン酸の酸クロライドとの既知の反応を用い
てアニリドを合成した後、接触水素添加反応でニトロ基
をアミノ基に還元することによって得られる。
【0022】上記化合物(A)と化合物(B)との反応
の溶媒としては、化合物(B)(イソシアネート類)と
反応して、上記反応を阻害することがないものであれば
特に制限はない。好ましい溶媒としては、例えば、ジク
ロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエ
チレンなどの脂肪族ハロゲン化合物、アセトニトリル、
プロピオニトリルのような脂肪族ニトリル類、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチルのような脂肪族エステル
類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、エチレング
リコールジメチルエーテルのような脂肪族エーテル類、
2−ブタノン、シクロヘキサノンのような脂肪族ケトン
類などを挙げることができる。
の溶媒としては、化合物(B)(イソシアネート類)と
反応して、上記反応を阻害することがないものであれば
特に制限はない。好ましい溶媒としては、例えば、ジク
ロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエ
チレンなどの脂肪族ハロゲン化合物、アセトニトリル、
プロピオニトリルのような脂肪族ニトリル類、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチルのような脂肪族エステル
類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、エチレング
リコールジメチルエーテルのような脂肪族エーテル類、
2−ブタノン、シクロヘキサノンのような脂肪族ケトン
類などを挙げることができる。
【0023】本発明の式(I)の化合物において、n=
16,18、又は20であることが好ましく、このよう
な化合物は、式(II)のN−(p−トルエンスルホニ
ル)−N′−〔4−(n−オクタデカノイルアミノ)フ
ェニル〕ウレア:
16,18、又は20であることが好ましく、このよう
な化合物は、式(II)のN−(p−トルエンスルホニ
ル)−N′−〔4−(n−オクタデカノイルアミノ)フ
ェニル〕ウレア:
【化6】 式(III )のN−(p−トルエンスルホニル)−N′−
〔4−(n−エイコサノイルアミノ)フェニル〕ウレ
ア:
〔4−(n−エイコサノイルアミノ)フェニル〕ウレ
ア:
【化7】 および式(IV)のN−(p−トルエンスルホニル)−
N′−〔4−(n−ドコサノイルアミノ)フェニル〕ウ
レア
N′−〔4−(n−ドコサノイルアミノ)フェニル〕ウ
レア
【化8】 である。
【0024】本発明の式(I)の化合物を顕色剤として
用いた可逆性感熱記録材料は、加熱により速やかに発色
して画像を形成し、これを急冷することによって発色画
像が固定される。この発色画像は常温においても保持さ
れる。一方、発色状態にある画像部は、発色温度以下の
温度に比較的長時間加熱することにより消去することが
でき、その消色状態は常温においても保持される。
用いた可逆性感熱記録材料は、加熱により速やかに発色
して画像を形成し、これを急冷することによって発色画
像が固定される。この発色画像は常温においても保持さ
れる。一方、発色状態にある画像部は、発色温度以下の
温度に比較的長時間加熱することにより消去することが
でき、その消色状態は常温においても保持される。
【0025】この発色画像の記録、消去の過程を図1に
より説明する。図1において、状態Aにある未記録の感
熱記録体を加熱すると、状態Bを経由して温度T2 以上
において急激に発色濃度が増大し、状態Cを経由し、発
色反応が完了すると状態Dに達し、最も高い発色濃度を
示す。状態Dを室温まで急冷すると、状態Eを経由して
状態Fに達する。状態Fは室温で発色が保持されている
状態であり、これで画像の記録が終了する。この記録画
像を、温度域T1 に加熱、保持すると、発色濃度が次第
に低下し、状態Gを経由して状態A′となり完全に消色
する。これを室温まで冷却すると、状態Aに達する、状
態Aは室温で消色状態が保持されている状態であり、こ
れで画像の消去が終了する。上記の発色−消色可逆サイ
クルは、繰り返し行うことができる。
より説明する。図1において、状態Aにある未記録の感
熱記録体を加熱すると、状態Bを経由して温度T2 以上
において急激に発色濃度が増大し、状態Cを経由し、発
色反応が完了すると状態Dに達し、最も高い発色濃度を
示す。状態Dを室温まで急冷すると、状態Eを経由して
状態Fに達する。状態Fは室温で発色が保持されている
状態であり、これで画像の記録が終了する。この記録画
像を、温度域T1 に加熱、保持すると、発色濃度が次第
に低下し、状態Gを経由して状態A′となり完全に消色
する。これを室温まで冷却すると、状態Aに達する、状
態Aは室温で消色状態が保持されている状態であり、こ
れで画像の消去が終了する。上記の発色−消色可逆サイ
クルは、繰り返し行うことができる。
【0026】この発色消色の作用機作は、明確ではない
が、式(I)の化合物中の尿素基が、それに隣接するス
ルホニル基により活性化されるため、塩基性のロイコ染
料に対し、強い顕色能力を示してロイコ染料の発色が起
こり、一方、長鎖アルキル基が、発色体中に含まれる顕
色剤の結晶性を高めるため、染料と顕色剤が相分離し、
染料が消色するものと考えられる。
が、式(I)の化合物中の尿素基が、それに隣接するス
ルホニル基により活性化されるため、塩基性のロイコ染
料に対し、強い顕色能力を示してロイコ染料の発色が起
こり、一方、長鎖アルキル基が、発色体中に含まれる顕
色剤の結晶性を高めるため、染料と顕色剤が相分離し、
染料が消色するものと考えられる。
【0027】本発明の式(I)の化合物は、染料前駆体
(ロイコ染料)やこれらの成分を支持体に固着するため
のバインダーとともに可逆性感熱記録体の感熱発色層に
含まれる。また可逆性感熱記録層の発色感度および消色
温度を調節するための添加剤として融点50℃〜180
℃の熱可融性物質(一般の感熱記録紙に用いられている
増感剤でもよい)を可逆性感熱記録層に含有させること
ができる。
(ロイコ染料)やこれらの成分を支持体に固着するため
のバインダーとともに可逆性感熱記録体の感熱発色層に
含まれる。また可逆性感熱記録層の発色感度および消色
温度を調節するための添加剤として融点50℃〜180
℃の熱可融性物質(一般の感熱記録紙に用いられている
増感剤でもよい)を可逆性感熱記録層に含有させること
ができる。
【0028】さらに、可逆性感熱発色層は有機または無
機顔料類を含んでいることが好ましく、また、必要に応
じて従来公知のフェノール類又は、有機酸、および長鎖
アルキル基を有しない非フェノール性のスルホニル(チ
オ)ウレア基を有する顕色剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、またはワックス類を含むことができる。
機顔料類を含んでいることが好ましく、また、必要に応
じて従来公知のフェノール類又は、有機酸、および長鎖
アルキル基を有しない非フェノール性のスルホニル(チ
オ)ウレア基を有する顕色剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、またはワックス類を含むことができる。
【0029】本発明の可逆性顕色剤とともに使用さるロ
イコ染料は、トリフェニルメタン系、フルオラン系、ジ
フェニルメタン系化合物等の従来公知のものから選ぶこ
とができる。例えば、3−(4−ジエチルアミノ−2−
エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルイ
ンドール−3−イル)−4−アザフタリド、クリスタル
バイオレットラクトン、3−(N−エチル−N−イソペ
ンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−
(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−
エチル−N−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−
N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリ
フルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6−メチルフルオラン、および3−シクロヘ
キシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−(N−エチ
ル−N−シクロヘキシル)−6−メチル−7−(p−ク
ロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−
(o−クロロアニリノ)フルオラン等から選ばれた1種
以上を用いることができる。
イコ染料は、トリフェニルメタン系、フルオラン系、ジ
フェニルメタン系化合物等の従来公知のものから選ぶこ
とができる。例えば、3−(4−ジエチルアミノ−2−
エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルイ
ンドール−3−イル)−4−アザフタリド、クリスタル
バイオレットラクトン、3−(N−エチル−N−イソペ
ンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−
(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−
エチル−N−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−
N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリ
フルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6−メチルフルオラン、および3−シクロヘ
キシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−(N−エチ
ル−N−シクロヘキシル)−6−メチル−7−(p−ク
ロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−
(o−クロロアニリノ)フルオラン等から選ばれた1種
以上を用いることができる。
【0030】前述の熱可融性物質としては、1−ヒドロ
キシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル(特開昭57−
191089号)、p−ベンジルビフニル(特開昭60
−82382号)、ベンジルナフチルエーテル(特開昭
58−87094号)、ジベンジルテレフタレート(特
開昭58−98285号)、p−ベンジルオキシ安息香
酸ベンジル(特開昭57−201691号)、炭酸ジフ
ェニル、炭酸ジトリル(特開昭58−136489
号)、m−ターフェニル(特開昭57−89994
号)、1,2−ビス(m−トリルオキシ)エタン(特開
昭60−56588号)、1,5−ビス(p−メトキシ
フェノキシ)−3−オキサペンタン(特開昭62−18
1183号)、シュウ酸ジエステル類(特開昭64−1
583号)、1,4−ビス(p−トリルオキシ)ベンゼ
ン(特開平2−153783号)、シュウ酸ジ(4−メ
チルベンジル)(特公平5−62597号)、1,2−
ジ(3−メチルフェノキシ)エタン(特開昭60−56
588号)、ジフェニルスルホン(特公昭60−156
67号)、ベンゼンスルホアニリド(特開昭58−21
1493号)、2−クロロアセトアセトアニリド、4−
エトキシメチルスルホニルベンゼン、4−メトキシアセ
トアセトアニリド、o−メチルアセトアニリド、4−メ
トキシベンゼンスルホアニリド、3,4−ジメチルアセ
トアニリド、2−メトキシベンゼンスルホアニリド、2
−フェニルスルホニルアセトフェノンなどがあげられ、
これらは単独に、又は2種以上の混合物として添加する
ことができる。
キシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル(特開昭57−
191089号)、p−ベンジルビフニル(特開昭60
−82382号)、ベンジルナフチルエーテル(特開昭
58−87094号)、ジベンジルテレフタレート(特
開昭58−98285号)、p−ベンジルオキシ安息香
酸ベンジル(特開昭57−201691号)、炭酸ジフ
ェニル、炭酸ジトリル(特開昭58−136489
号)、m−ターフェニル(特開昭57−89994
号)、1,2−ビス(m−トリルオキシ)エタン(特開
昭60−56588号)、1,5−ビス(p−メトキシ
フェノキシ)−3−オキサペンタン(特開昭62−18
1183号)、シュウ酸ジエステル類(特開昭64−1
583号)、1,4−ビス(p−トリルオキシ)ベンゼ
ン(特開平2−153783号)、シュウ酸ジ(4−メ
チルベンジル)(特公平5−62597号)、1,2−
ジ(3−メチルフェノキシ)エタン(特開昭60−56
588号)、ジフェニルスルホン(特公昭60−156
67号)、ベンゼンスルホアニリド(特開昭58−21
1493号)、2−クロロアセトアセトアニリド、4−
エトキシメチルスルホニルベンゼン、4−メトキシアセ
トアセトアニリド、o−メチルアセトアニリド、4−メ
トキシベンゼンスルホアニリド、3,4−ジメチルアセ
トアニリド、2−メトキシベンゼンスルホアニリド、2
−フェニルスルホニルアセトフェノンなどがあげられ、
これらは単独に、又は2種以上の混合物として添加する
ことができる。
【0031】またワックス類としては、例えば、パラフ
ィン、アミド系ワックス、ビスイミド系ワックス、高級
脂肪酸の金属塩など公知のものを用いることができる。
ィン、アミド系ワックス、ビスイミド系ワックス、高級
脂肪酸の金属塩など公知のものを用いることができる。
【0032】有機又は無機の顔料としては、例えば炭酸
カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化ア
ルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、焼成
クレー、タルク、および表面処理された炭酸カルシウム
やシリカ等の無機系微粉末、並びに、尿素−ホルマリン
樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、およびポリス
チレン樹脂等の有機系の微粉末などをあげることができ
る。
カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化ア
ルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、焼成
クレー、タルク、および表面処理された炭酸カルシウム
やシリカ等の無機系微粉末、並びに、尿素−ホルマリン
樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、およびポリス
チレン樹脂等の有機系の微粉末などをあげることができ
る。
【0033】前記バインダーについては、種々の分子量
のポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、メ
トキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチ
ルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導
体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ア
クリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリ
ル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共
重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ
塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチ
ン、およびカゼインなどの水溶性高分子材料、並びに、
ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン/ブタジエン
共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリ
レート、エチレン/酢酸ビニル共重合体、およびスチレ
ン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックスを
用いることができる。
のポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、メ
トキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチ
ルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導
体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ア
クリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリ
ル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共
重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ
塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチ
ン、およびカゼインなどの水溶性高分子材料、並びに、
ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン/ブタジエン
共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリ
レート、エチレン/酢酸ビニル共重合体、およびスチレ
ン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックスを
用いることができる。
【0034】可逆性感熱記録材料を製造するには、上記
所用成分を微粒子に分散あるいは溶解し、それを混合し
て感熱発色層用塗布液を調製し、これをシート状基体に
塗布して、感熱発色層を形成する。その感熱発色層上に
更に耐熱性、発色・消色の繰り返し耐久性を向上させる
ために保護層、印刷層などのような被覆層を形成するこ
ともできる。
所用成分を微粒子に分散あるいは溶解し、それを混合し
て感熱発色層用塗布液を調製し、これをシート状基体に
塗布して、感熱発色層を形成する。その感熱発色層上に
更に耐熱性、発色・消色の繰り返し耐久性を向上させる
ために保護層、印刷層などのような被覆層を形成するこ
ともできる。
【0035】可逆性感熱記録材料に用いられるシート状
基体は、従来の感熱記録材料に用いられてきた紙、表面
に顔料および/又はラテックスなどを塗工したコーテッ
ド紙、ラミネート紙、ポリオレフィン系樹脂から作られ
た合成紙、プラスチックフィルムの他にガラスプレー
ト、および導電性ゴムシートなどから選ぶことができ
る。このようなシート状基体の少なくとも1面上に、上
記所要成分の混合物を含む塗布液を塗布し、乾燥して感
熱発色層を形成して、感熱記録体を製造する。感熱発色
層の塗布量は、塗布液層が乾燥した状態で1〜15g/
m2 であることが好ましく、2〜10g/m2 が特に好
ましい。
基体は、従来の感熱記録材料に用いられてきた紙、表面
に顔料および/又はラテックスなどを塗工したコーテッ
ド紙、ラミネート紙、ポリオレフィン系樹脂から作られ
た合成紙、プラスチックフィルムの他にガラスプレー
ト、および導電性ゴムシートなどから選ぶことができ
る。このようなシート状基体の少なくとも1面上に、上
記所要成分の混合物を含む塗布液を塗布し、乾燥して感
熱発色層を形成して、感熱記録体を製造する。感熱発色
層の塗布量は、塗布液層が乾燥した状態で1〜15g/
m2 であることが好ましく、2〜10g/m2 が特に好
ましい。
【0036】画像の記録(発色)、消去(消色)を行う
装置は、使用目的によりサーマルヘッド、恒温槽、加熱
ローラー、熱ペン、面状発熱体などから選択することが
できるが、特にこれらに限定されるものではない。
装置は、使用目的によりサーマルヘッド、恒温槽、加熱
ローラー、熱ペン、面状発熱体などから選択することが
できるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0037】
【実施例】下記に実施例を示し、本発明を具体的に説明
する。特に断らない限り、「部」および「%」は、それ
ぞれ「重量部」および「重量%」をあらわす。
する。特に断らない限り、「部」および「%」は、それ
ぞれ「重量部」および「重量%」をあらわす。
【0038】合成例1 N−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−(n−
オクタデカノイルアミノ)フェニル〕ウレア化合物
(1)の合成 化合物(1)は、4−ニトロアニリンを出発物質とし
て、2段階の反応で得ることができる。以下に合成法の
具体例を示す。滴下ロート、温度計、および還流冷却管
を装備した三口フラスコ中において、窒素雰囲気下、p
−ニトロアニリン(138g)を、テトラヒドロフラン
(2000ml)とピリジン(140ml)との混合液中に
溶解した。攪拌下、滴下ロートから三口フラスコ中にオ
クタデカノイルクロライド(333g)を20分かけて
滴下した。滴下終了後、反応混合物を2時間攪拌した。
すると固体が生成したのでこれを濾別し、濾液を減圧下
濃縮すると、結晶が得られた。この結晶を捕集し、エタ
ノールから再結晶を行い、4−ニトロ−n−オクタデカ
ンアニリド(364g)を得た。その収率は90%であ
った。
オクタデカノイルアミノ)フェニル〕ウレア化合物
(1)の合成 化合物(1)は、4−ニトロアニリンを出発物質とし
て、2段階の反応で得ることができる。以下に合成法の
具体例を示す。滴下ロート、温度計、および還流冷却管
を装備した三口フラスコ中において、窒素雰囲気下、p
−ニトロアニリン(138g)を、テトラヒドロフラン
(2000ml)とピリジン(140ml)との混合液中に
溶解した。攪拌下、滴下ロートから三口フラスコ中にオ
クタデカノイルクロライド(333g)を20分かけて
滴下した。滴下終了後、反応混合物を2時間攪拌した。
すると固体が生成したのでこれを濾別し、濾液を減圧下
濃縮すると、結晶が得られた。この結晶を捕集し、エタ
ノールから再結晶を行い、4−ニトロ−n−オクタデカ
ンアニリド(364g)を得た。その収率は90%であ
った。
【0039】この結晶をテトラヒドロフラン(8000
ml)に溶解し、5%パラジウムカーボン(95g)を加
え、3気圧に加圧した水素雰囲気下、激しく2時間攪拌
した。反応終了後、パラジウムカーボンを濾別除去し、
さらに減圧下で溶媒を除去したところ結晶が得られた。
この結晶を捕集し、エタノールから再結晶を行い、4−
アミノ−n−オクタデカンアニリド(300g)を得
た。その収率は89%であった。これをトルエン(60
00ml)に懸濁し、攪拌しながらp−トルエンスルホニ
ルイソシアネート(174g)を10分かけて滴下し
た。滴下終了後、1時間加熱還流した。反応液を室温ま
で冷却すると白色結晶が析出したので、これを減圧下濾
別した。この結晶をアセトニトリルで洗浄し、減圧乾燥
すると、目的物(390g)が得られた。その収率は8
5%であった。
ml)に溶解し、5%パラジウムカーボン(95g)を加
え、3気圧に加圧した水素雰囲気下、激しく2時間攪拌
した。反応終了後、パラジウムカーボンを濾別除去し、
さらに減圧下で溶媒を除去したところ結晶が得られた。
この結晶を捕集し、エタノールから再結晶を行い、4−
アミノ−n−オクタデカンアニリド(300g)を得
た。その収率は89%であった。これをトルエン(60
00ml)に懸濁し、攪拌しながらp−トルエンスルホニ
ルイソシアネート(174g)を10分かけて滴下し
た。滴下終了後、1時間加熱還流した。反応液を室温ま
で冷却すると白色結晶が析出したので、これを減圧下濾
別した。この結晶をアセトニトリルで洗浄し、減圧乾燥
すると、目的物(390g)が得られた。その収率は8
5%であった。
【0040】この結晶の分析値は以下の通りであった。 1H−NMR測定(重テトラヒドロフラン中)の結果
(数字はppm ): δ=0.90(t,3H),1.29
(br.s,28H),1.58−1.75(m,2
H),2.24(t,2H),2.40(s,3H),
7.33(dd,4H),7.5l(d,2H),7.
88(d,2H),8.32(s,1H),8.84
(s,1H);
(数字はppm ): δ=0.90(t,3H),1.29
(br.s,28H),1.58−1.75(m,2
H),2.24(t,2H),2.40(s,3H),
7.33(dd,4H),7.5l(d,2H),7.
88(d,2H),8.32(s,1H),8.84
(s,1H);
【0041】IR測定(KBr錠剤法)の結果:330
0,2920,2850,1692,1665,155
2,1520,1451,1405,1160cm-1.
0,2920,2850,1692,1665,155
2,1520,1451,1405,1160cm-1.
【0042】合成例2 N−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−(n−
エイコサノイルアミノ)フェニル〕ウレア化合物(2)
の合成 化合物(2)も実施例1と同様な方法で得ることができ
た。以下に合成法の具体例を示す。滴下ロート、温度
計、および還流冷却管を装備した三口フラスコ中におい
て、窒素雰囲気下、p−ニトロアニリン(138g)
を、テトラヒドロフラン(3000ml)とピリジン(1
40ml)との混合液に溶解した。攪拌下、滴下ロートか
らエイコサノイルクロライド(364g)を20分かけ
て滴下した。滴下終了後、反応混合物を2時間攪拌し
た。固体が生成したのでこれを濾別し、濾液を減圧下濃
縮すると結晶が得られた。この結晶を捕集し、エタノー
ルから再結晶して、4−ニトロ−n−エイコサンアニリ
ド(355g)を得た。その収率は82%であった。
エイコサノイルアミノ)フェニル〕ウレア化合物(2)
の合成 化合物(2)も実施例1と同様な方法で得ることができ
た。以下に合成法の具体例を示す。滴下ロート、温度
計、および還流冷却管を装備した三口フラスコ中におい
て、窒素雰囲気下、p−ニトロアニリン(138g)
を、テトラヒドロフラン(3000ml)とピリジン(1
40ml)との混合液に溶解した。攪拌下、滴下ロートか
らエイコサノイルクロライド(364g)を20分かけ
て滴下した。滴下終了後、反応混合物を2時間攪拌し
た。固体が生成したのでこれを濾別し、濾液を減圧下濃
縮すると結晶が得られた。この結晶を捕集し、エタノー
ルから再結晶して、4−ニトロ−n−エイコサンアニリ
ド(355g)を得た。その収率は82%であった。
【0043】これをテトラヒドロフラン(10000m
l)に溶解し、5%パラジウムカーボン(87g)を加
え、3気圧に加圧した水素雰囲気下、激しく2時間攪拌
した。反応終了後、パラジウムカーボンを、濾別し、減
圧下溶媒を除去すると結晶が得られた。これを捕集し、
トルエンから再結晶を行い、4−アミノ−n−エイコサ
ンアニリド(265g)を得た。その収率は80%であ
った。これをトルエン(5000ml)に懸濁し、攪拌し
ながらp−トルエンスルホニルイソシアネート(143
g)を10分かけて滴下した。滴下終了後、1時間加熱
還流した。反応液を室温まで冷却すると白色結晶が析出
したので、減圧下濾別した。この結晶をアセトニトリル
で洗浄し、減圧乾燥すると、目的物(351g)が得ら
れた。その収率は89%であった。
l)に溶解し、5%パラジウムカーボン(87g)を加
え、3気圧に加圧した水素雰囲気下、激しく2時間攪拌
した。反応終了後、パラジウムカーボンを、濾別し、減
圧下溶媒を除去すると結晶が得られた。これを捕集し、
トルエンから再結晶を行い、4−アミノ−n−エイコサ
ンアニリド(265g)を得た。その収率は80%であ
った。これをトルエン(5000ml)に懸濁し、攪拌し
ながらp−トルエンスルホニルイソシアネート(143
g)を10分かけて滴下した。滴下終了後、1時間加熱
還流した。反応液を室温まで冷却すると白色結晶が析出
したので、減圧下濾別した。この結晶をアセトニトリル
で洗浄し、減圧乾燥すると、目的物(351g)が得ら
れた。その収率は89%であった。
【0044】分析値は以下の通りである。 1H−NMR測定(重テトラヒドロフラン中)の結果
(数字はppm ): δ=0.89(t,3H),1.29
(br.s,32H),1.60−1.75(m,2
H),2.25(t,2H),2.40(s,3H),
7.34(t,4H),7.50(d,2H),7.8
7(d,2H),8.32(s,1H),8.83
(s,1H),8.83(s,1H);
(数字はppm ): δ=0.89(t,3H),1.29
(br.s,32H),1.60−1.75(m,2
H),2.25(t,2H),2.40(s,3H),
7.34(t,4H),7.50(d,2H),7.8
7(d,2H),8.32(s,1H),8.83
(s,1H),8.83(s,1H);
【0045】IR測定(KBr錠剤法)の結果:331
2,2928,2864,1696,1664,155
5,1523,1456,1408,1162cm-1.
2,2928,2864,1696,1664,155
5,1523,1456,1408,1162cm-1.
【0046】合成例3 N−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−(n−
ドコサノイルアミノ)フェニル〕ウレア化合物(3)の
合成 化合物(3)も実施例1と同様な方法で得ることができ
た。以下に合成法の具体例を示す。滴下ロート、温度
計、および還流冷却管を装備した三口フラスコ中におい
て、窒素雰囲気下、p−ニトロアニリン(138g)
を、テトラヒドロフラン(3000ml)とピリジン(1
40ml)との混合液に溶解した。攪拌下、滴下ロートか
らドコサノイルクロライド(395g)を20分かけて
滴下した。滴下終了後、2時間攪拌した。固体が生成し
たのでこれを濾別し、濾液を減圧下濃縮すると結晶が得
られた。この結晶を捕集し、エタノールから再結晶を行
い、4−ニトロ−n−ドコサンアニリド(405g)を
得た。その収率は88%であった。
ドコサノイルアミノ)フェニル〕ウレア化合物(3)の
合成 化合物(3)も実施例1と同様な方法で得ることができ
た。以下に合成法の具体例を示す。滴下ロート、温度
計、および還流冷却管を装備した三口フラスコ中におい
て、窒素雰囲気下、p−ニトロアニリン(138g)
を、テトラヒドロフラン(3000ml)とピリジン(1
40ml)との混合液に溶解した。攪拌下、滴下ロートか
らドコサノイルクロライド(395g)を20分かけて
滴下した。滴下終了後、2時間攪拌した。固体が生成し
たのでこれを濾別し、濾液を減圧下濃縮すると結晶が得
られた。この結晶を捕集し、エタノールから再結晶を行
い、4−ニトロ−n−ドコサンアニリド(405g)を
得た。その収率は88%であった。
【0047】これをテトラヒドロフラン(12000m
l)に溶解し、5%パラジウムカーボン(92g)を加
え、3気圧に加圧した水素雰囲気下、激しく2時間攪拌
した。反応終了後、パラジウムカーボンを濾別し、減圧
下溶媒を除去すると結晶が得られた。これを捕集し、ト
ルエンから再結晶を行い、4−アミノ−n−ドコサンア
ニリド(322g)を得た。その収率は85%であっ
た。これをトルエン(6000ml)に懸濁し、攪拌しな
がらp−トルエンスルホニルイソシアネート(162
g)を10分かけて滴下した。滴下終了後、1時間加熱
還流した。反応液を室温まで冷却したところ白色結晶が
析出したので、これを減圧下濾別した。この結晶をアセ
トニトリルで洗浄し、減圧乾燥すると、目的物(423
g)が得られた。その収率は90%であった。
l)に溶解し、5%パラジウムカーボン(92g)を加
え、3気圧に加圧した水素雰囲気下、激しく2時間攪拌
した。反応終了後、パラジウムカーボンを濾別し、減圧
下溶媒を除去すると結晶が得られた。これを捕集し、ト
ルエンから再結晶を行い、4−アミノ−n−ドコサンア
ニリド(322g)を得た。その収率は85%であっ
た。これをトルエン(6000ml)に懸濁し、攪拌しな
がらp−トルエンスルホニルイソシアネート(162
g)を10分かけて滴下した。滴下終了後、1時間加熱
還流した。反応液を室温まで冷却したところ白色結晶が
析出したので、これを減圧下濾別した。この結晶をアセ
トニトリルで洗浄し、減圧乾燥すると、目的物(423
g)が得られた。その収率は90%であった。
【0048】この結晶の分析値は以下の通りであった。 1H−NMR測定(重テトラヒドロフラン中)の結果
(数字はppm ): δ=0.93(t,3H),1.33
(br.s,36H),1.62−1.75(m,2
H),2.29(t,2H),2.43(s,3H),
7.37(dd,4H),7.54(d,2H),7.
90(d,2H),8.36(s,1H),8.89
(s,1H);
(数字はppm ): δ=0.93(t,3H),1.33
(br.s,36H),1.62−1.75(m,2
H),2.29(t,2H),2.43(s,3H),
7.37(dd,4H),7.54(d,2H),7.
90(d,2H),8.36(s,1H),8.89
(s,1H);
【0049】IR測定(KBr錠剤法)の結果:331
0,2923,2855,1695,1665,155
3,1524,1450,1406,1161cm-1.
0,2923,2855,1695,1665,155
3,1524,1450,1406,1161cm-1.
【0050】可逆性感熱記録シート製造例1 下記操作により可逆性感熱記録シートを作成した。 (1)分散液Aの調製 成分 量(部) 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7− 20 アニリノフルオラン ポリビニルアルコール 10%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーを用い、平均粒径が1
μm以下になるまで粉砕した。 (2)分散液Bの調製 成分 量(部) N−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4− 20 (n−オクタデカノイルアミノ)フェニル〕ウレア ポリビニルアルコール 10%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーを用い、平均粒径が1
μm以下になるまで粉砕した。
μm以下になるまで粉砕した。 (2)分散液Bの調製 成分 量(部) N−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4− 20 (n−オクタデカノイルアミノ)フェニル〕ウレア ポリビニルアルコール 10%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーを用い、平均粒径が1
μm以下になるまで粉砕した。
【0051】(3)可逆性感熱発色層の形成 上記A液50部、およびB200部に、炭酸カルシウム
顔料30部、25%ステアリン酸亜鉛分散液20部、3
0%パラフィン分散液15部、及び10%ポリビニール
アルコール水溶液100部を混合、攪拌し、塗布液を調
製した。この塗布液を、厚さ75μmのポリエステルフ
ィルム上に、乾燥後の塗布量が5.0g/m2 となるよ
うに塗布乾燥することにより可逆性感熱発色層を形成し
た。 (4)スーパーカレンダー処理 上記のようにして得られた試料をスーパーカレンダーに
よって処理し、その感熱発色層の表面の平滑度を300
0〜5000秒に調整し、可逆性感熱記録シートを得
た。
顔料30部、25%ステアリン酸亜鉛分散液20部、3
0%パラフィン分散液15部、及び10%ポリビニール
アルコール水溶液100部を混合、攪拌し、塗布液を調
製した。この塗布液を、厚さ75μmのポリエステルフ
ィルム上に、乾燥後の塗布量が5.0g/m2 となるよ
うに塗布乾燥することにより可逆性感熱発色層を形成し
た。 (4)スーパーカレンダー処理 上記のようにして得られた試料をスーパーカレンダーに
よって処理し、その感熱発色層の表面の平滑度を300
0〜5000秒に調整し、可逆性感熱記録シートを得
た。
【0052】(5)試験1(発色性試験) 可逆性感熱記録シート製造例1で得られた可逆性感熱記
録シートについて、大倉電機製感熱発色試験機THPM
Dを用いて、印字電圧21.7v、印字パルス1.0ms
の条件で印字した。この印字発色濃度をマクベス反射濃
度計RD−914で測定した。結果を表1に示す。
録シートについて、大倉電機製感熱発色試験機THPM
Dを用いて、印字電圧21.7v、印字パルス1.0ms
の条件で印字した。この印字発色濃度をマクベス反射濃
度計RD−914で測定した。結果を表1に示す。
【0053】(6)試験2(画像保存性試験) 可逆性感熱記録シート製造例1で得られた可逆性感熱記
録シートについて、試験1と同様な条件で印字した。こ
の発色試料を温度40℃の雰囲気下に7日間保存した
後、試験1と同様にして発色部の濃度を測定し、以下の
式に従って画像保存率を計算した。結果を表1に示す。
録シートについて、試験1と同様な条件で印字した。こ
の発色試料を温度40℃の雰囲気下に7日間保存した
後、試験1と同様にして発色部の濃度を測定し、以下の
式に従って画像保存率を計算した。結果を表1に示す。
【数1】
【0054】(7)試験3(消色性試験) 可逆性感熱記録シート製造例1で得られた可逆性感熱記
録シートについて、試験1と同様な条件で印字した。こ
の発色試料を熱傾斜試験機(東洋精機製作所製)を用い
て100℃で3秒間加熱した後、試験1と同様にして発
色部の濃度を測定した。結果を表1に示す。
録シートについて、試験1と同様な条件で印字した。こ
の発色試料を熱傾斜試験機(東洋精機製作所製)を用い
て100℃で3秒間加熱した後、試験1と同様にして発
色部の濃度を測定した。結果を表1に示す。
【0055】可逆性感熱記録シート製造例2 可逆性感熱記録シート製造例1と同様にして可逆性感熱
記録シートを作製し、テストを行った。但し、分散液B
の調製にあたり、N−(p−トルエンスルホニル)−
N′−〔4−(n−オクタデカノイルアミノ)フェニ
ル〕ウレアの代わりに、N−(p−トルエンスルホニ
ル)−N′−〔4−(n−エイコサノイルアミノ)フェ
ニル〕ウレアを用いた。試験結果を表1に示す。
記録シートを作製し、テストを行った。但し、分散液B
の調製にあたり、N−(p−トルエンスルホニル)−
N′−〔4−(n−オクタデカノイルアミノ)フェニ
ル〕ウレアの代わりに、N−(p−トルエンスルホニ
ル)−N′−〔4−(n−エイコサノイルアミノ)フェ
ニル〕ウレアを用いた。試験結果を表1に示す。
【0056】可逆性感熱記録シート製造例3 可逆性感熱記録シート製造例1と同様にして可逆性感熱
記録シートを作製し、テストを行った。但し、分散液B
の調製にあたり、N−(p−トルエンスルホニル)−
N′−〔4−(n−オクタデカノイルアミノ)フェニ
ル〕ウレアの代わりに、N−(p−トルエンスルホニ
ル)−N′−〔4−(n−ドコサノイルアミノ)フェニ
ル〕ウレアを用いた。試験結果を表1に示す。なお、可
逆性感熱記録シート製造例1〜3において画像の発色と
消去の繰り返しはいずれも可能であった。よって、本発
明の化合物を用いた可逆性感熱記録材料が繰り返し使用
に耐えることが確認された。
記録シートを作製し、テストを行った。但し、分散液B
の調製にあたり、N−(p−トルエンスルホニル)−
N′−〔4−(n−オクタデカノイルアミノ)フェニ
ル〕ウレアの代わりに、N−(p−トルエンスルホニ
ル)−N′−〔4−(n−ドコサノイルアミノ)フェニ
ル〕ウレアを用いた。試験結果を表1に示す。なお、可
逆性感熱記録シート製造例1〜3において画像の発色と
消去の繰り返しはいずれも可能であった。よって、本発
明の化合物を用いた可逆性感熱記録材料が繰り返し使用
に耐えることが確認された。
【0057】比較例1 可逆性感熱記録シート製造例1と同様にして可逆性感熱
記録シートを作製し、テストを行った。但し、分散液B
の調製にあたり、N−(p−トルエンスルホニル)−
N′−〔4−(n−オクタデカノイルアミノ)フェニ
ル〕ウレアの代わりに、没食子酸とステアリルアミンと
の塩を加えた。試験結果を表1に示す。
記録シートを作製し、テストを行った。但し、分散液B
の調製にあたり、N−(p−トルエンスルホニル)−
N′−〔4−(n−オクタデカノイルアミノ)フェニ
ル〕ウレアの代わりに、没食子酸とステアリルアミンと
の塩を加えた。試験結果を表1に示す。
【0058】比較例2 可逆性感熱記録シート製造例1と同様にして可逆性感熱
記録シートを作製し、テストを行った。但し、分散液B
の調製にあたり、N−(p−トルエンスルホニル)−
N′−〔4−(n−オクタデカノイルアミノ)フェニ
ル〕ウレアの代わりに、4−ヒドロキシ−n−オクタデ
カンアニリドを用いた。試験結果を表1に示す。
記録シートを作製し、テストを行った。但し、分散液B
の調製にあたり、N−(p−トルエンスルホニル)−
N′−〔4−(n−オクタデカノイルアミノ)フェニ
ル〕ウレアの代わりに、4−ヒドロキシ−n−オクタデ
カンアニリドを用いた。試験結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】合成例1〜3から明らかなように、本発明
に係るN−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−
(n−オクタデカノイルアミノ)フェニル〕ウレア、N
−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−(n−エ
イコサノイルアミノ)フェニル〕ウレア、およびN−
(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−(n−ドコ
サノイルアミノ)フェニル〕ウレアは十分に同定された
新規化合物である。また表1から明らかなように本発明
化合物を可逆性感熱記録材料の顕色剤として用いること
によって、従来の染料型可逆性感熱記録材料よりも高い
発色濃度と低い消色濃度を得ることができる。すなわ
ち、極めてコントラストが高い可逆性感熱記録材料を得
ることができ、得られた可逆性感熱記録材料の発色画像
は、40℃の雰囲気下で7日間保存後においても85%
以上の画像保存率を示しており、本発明化合物を顕色剤
として用いた可逆性感熱記録材料は、極めて高い保存性
を有することが確認された。
に係るN−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−
(n−オクタデカノイルアミノ)フェニル〕ウレア、N
−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−(n−エ
イコサノイルアミノ)フェニル〕ウレア、およびN−
(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−(n−ドコ
サノイルアミノ)フェニル〕ウレアは十分に同定された
新規化合物である。また表1から明らかなように本発明
化合物を可逆性感熱記録材料の顕色剤として用いること
によって、従来の染料型可逆性感熱記録材料よりも高い
発色濃度と低い消色濃度を得ることができる。すなわ
ち、極めてコントラストが高い可逆性感熱記録材料を得
ることができ、得られた可逆性感熱記録材料の発色画像
は、40℃の雰囲気下で7日間保存後においても85%
以上の画像保存率を示しており、本発明化合物を顕色剤
として用いた可逆性感熱記録材料は、極めて高い保存性
を有することが確認された。
【0061】
【発明の効果】本発明のN−(p−トルエンスルホニ
ル)−N′−〔4−(n−アルカノイルアミノ)フェニ
ル〕ウレアは新規化合物である。さらに本発明化合物を
顕色剤として用いて得られる可逆性感熱記録材料は、従
来の顕色剤を用いたものより発色部と消色部のコントラ
ストが高く、発色画像の保存性にも優れた実用上の価値
のきわめて高いものである。
ル)−N′−〔4−(n−アルカノイルアミノ)フェニ
ル〕ウレアは新規化合物である。さらに本発明化合物を
顕色剤として用いて得られる可逆性感熱記録材料は、従
来の顕色剤を用いたものより発色部と消色部のコントラ
ストが高く、発色画像の保存性にも優れた実用上の価値
のきわめて高いものである。
【図1】本発明の可逆性顕色剤化合物による感熱記録用
染料前駆体の発色(加熱)、発色保持(常温)、消色
(加熱)、消色保持(常温)状態変化を示す説明図。
染料前駆体の発色(加熱)、発色保持(常温)、消色
(加熱)、消色保持(常温)状態変化を示す説明図。
A…常温未発色および消色状態 T2 …発色開始温度 C…発色過程 D…発色状態 F…常温発色保持状態 T1 …消色温度 G…消色過程
【手続補正書】
【提出日】平成7年2月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 〔但し、式(I)中nは16〜20の整数を表す〕によ
り表されるN−(p−トルエンスルホニル)−N′−
〔4−(n−アルカノイルアミノ)フェニル〕ウレア。
り表されるN−(p−トルエンスルホニル)−N′−
〔4−(n−アルカノイルアミノ)フェニル〕ウレア。
【化2】 〔但し、式中(I)中、nは16〜20の整数を表す〕
により表される少なくとも1種のN−(p−トルエンス
ルホニル)−N′−〔4−(n−アルカノイルアミノ)
フェニル〕ウレアを含む可逆性感熱記録用顕色剤。
により表される少なくとも1種のN−(p−トルエンス
ルホニル)−N′−〔4−(n−アルカノイルアミノ)
フェニル〕ウレアを含む可逆性感熱記録用顕色剤。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】合成例1 N−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−(n−
オクタデカノイルアミノ)フェニル〕ウレア化合物
(1)の合成 化合物(1)は、4−ニトロアニリンを出発物質とし
て、2段階の反応で得ることができる。以下に合成法の
具体例を示す。滴下ロート、温度計、および還流冷却管
を装備した三口フラスコ中において、窒素雰囲気下、p
−ニトロアニリン(138g)を、テトラヒドロフラン
(2000ml)とピリジン(140ml)との混合液中に
溶解した。攪拌下、滴下ロートから三口フラスコ中にオ
クタデカノイルクロライド(333g)を20分かけて
滴下した。滴下終了後、反応混合物を2時間攪拌した。
すると固体が生成したのでこれを濾別し、濾液を減圧下
濃縮すると、結晶が得られた。この結晶を捕集し、エタ
ノールから再結晶を行い、4′−ニトロ−n−オクタデ
カンアニリド(364g)を得た。その収率は90%で
あった。
オクタデカノイルアミノ)フェニル〕ウレア化合物
(1)の合成 化合物(1)は、4−ニトロアニリンを出発物質とし
て、2段階の反応で得ることができる。以下に合成法の
具体例を示す。滴下ロート、温度計、および還流冷却管
を装備した三口フラスコ中において、窒素雰囲気下、p
−ニトロアニリン(138g)を、テトラヒドロフラン
(2000ml)とピリジン(140ml)との混合液中に
溶解した。攪拌下、滴下ロートから三口フラスコ中にオ
クタデカノイルクロライド(333g)を20分かけて
滴下した。滴下終了後、反応混合物を2時間攪拌した。
すると固体が生成したのでこれを濾別し、濾液を減圧下
濃縮すると、結晶が得られた。この結晶を捕集し、エタ
ノールから再結晶を行い、4′−ニトロ−n−オクタデ
カンアニリド(364g)を得た。その収率は90%で
あった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】この結晶をテトラヒドロフラン(8000
ml)に溶解し、5%パラジウムカーボン(95g)を加
え、3気圧に加圧した水素雰囲気下、激しく2時間攪拌
した。反応終了後、パラジウムカーボンを濾別除去し、
さらに減圧下で溶媒を除去したところ結晶が得られた。
この結晶を捕集し、エタノールから再結晶を行い、4′
−アミノ−n−オクタデカンアニリド(300g)を得
た。その収率は89%であった。これをトルエン(60
00ml)に懸濁し、攪拌しながらp−トルエンスルホニ
ルイソシアネート(174g)を10分かけて滴下し
た。滴下終了後、1時間加熱還流した。反応液を室温ま
で冷却すると白色結晶が析出したので、これを減圧下濾
別した。この結晶をアセトニトリルで洗浄し、減圧乾燥
すると、目的物(390g)が得られた。その収率は8
5%であった。
ml)に溶解し、5%パラジウムカーボン(95g)を加
え、3気圧に加圧した水素雰囲気下、激しく2時間攪拌
した。反応終了後、パラジウムカーボンを濾別除去し、
さらに減圧下で溶媒を除去したところ結晶が得られた。
この結晶を捕集し、エタノールから再結晶を行い、4′
−アミノ−n−オクタデカンアニリド(300g)を得
た。その収率は89%であった。これをトルエン(60
00ml)に懸濁し、攪拌しながらp−トルエンスルホニ
ルイソシアネート(174g)を10分かけて滴下し
た。滴下終了後、1時間加熱還流した。反応液を室温ま
で冷却すると白色結晶が析出したので、これを減圧下濾
別した。この結晶をアセトニトリルで洗浄し、減圧乾燥
すると、目的物(390g)が得られた。その収率は8
5%であった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】合成例2 N−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−(n−
エイコサノイルアミノ)フェニル〕ウレア化合物(2)
の合成 化合物(2)も実施例1と同様な方法で得ることができ
た。以下に合成法の具体例を示す。滴下ロート、温度
計、および還流冷却管を装備した三口フラスコ中におい
て、窒素雰囲気下、p−ニトロアニリン(138g)
を、テトラヒドロフラン(3000ml)とピリジン(1
40ml)との混合液に溶解した。攪拌下、滴下ロートか
らエイコサノイルクロライド(364g)を20分かけ
て滴下した。滴下終了後、反応混合物を2時間攪拌し
た。固体が生成したのでこれを濾別し、濾液を減圧下濃
縮すると結晶が得られた。この結晶を捕集し、エタノー
ルから再結晶して、4′−ニトロ−n−エイコサンアニ
リド(355g)を得た。その収率は82%であった。
エイコサノイルアミノ)フェニル〕ウレア化合物(2)
の合成 化合物(2)も実施例1と同様な方法で得ることができ
た。以下に合成法の具体例を示す。滴下ロート、温度
計、および還流冷却管を装備した三口フラスコ中におい
て、窒素雰囲気下、p−ニトロアニリン(138g)
を、テトラヒドロフラン(3000ml)とピリジン(1
40ml)との混合液に溶解した。攪拌下、滴下ロートか
らエイコサノイルクロライド(364g)を20分かけ
て滴下した。滴下終了後、反応混合物を2時間攪拌し
た。固体が生成したのでこれを濾別し、濾液を減圧下濃
縮すると結晶が得られた。この結晶を捕集し、エタノー
ルから再結晶して、4′−ニトロ−n−エイコサンアニ
リド(355g)を得た。その収率は82%であった。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】これをテトラヒドロフラン(10000m
l)に溶解し、5%パラジウムカーボン(87g)を加
え、3気圧に加圧した水素雰囲気下、激しく2時間攪拌
した。反応終了後、パラジウムカーボンを、濾別し、減
圧下溶媒を除去すると結晶が得られた。これを捕集し、
トルエンから再結晶を行い、4′−アミノ−n−エイコ
サンアニリド(265g)を得た。その収率は80%で
あった。これをトルエン(5000ml)に懸濁し、攪拌
しながらp−トルエンスルホニルイソシアネート(14
3g)を10分かけて滴下した。滴下終了後、1時間加
熱還流した。反応液を室温まで冷却すると白色結晶が析
出したので、減圧下濾別した。この結晶をアセトニトリ
ルで洗浄し、減圧乾燥すると、目的物(351g)が得
られた。その収率は89%であった。
l)に溶解し、5%パラジウムカーボン(87g)を加
え、3気圧に加圧した水素雰囲気下、激しく2時間攪拌
した。反応終了後、パラジウムカーボンを、濾別し、減
圧下溶媒を除去すると結晶が得られた。これを捕集し、
トルエンから再結晶を行い、4′−アミノ−n−エイコ
サンアニリド(265g)を得た。その収率は80%で
あった。これをトルエン(5000ml)に懸濁し、攪拌
しながらp−トルエンスルホニルイソシアネート(14
3g)を10分かけて滴下した。滴下終了後、1時間加
熱還流した。反応液を室温まで冷却すると白色結晶が析
出したので、減圧下濾別した。この結晶をアセトニトリ
ルで洗浄し、減圧乾燥すると、目的物(351g)が得
られた。その収率は89%であった。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】合成例3 N−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−(n−
ドコサノイルアミノ)フェニル〕ウレア化合物(3)の
合成 化合物(3)も実施例1と同様な方法で得ることができ
た。以下に合成法の具体例を示す。滴下ロート、温度
計、および還流冷却管を装備した三口フラスコ中におい
て、窒素雰囲気下、p−ニトロアニリン(138g)
を、テトラヒドロフラン(3000ml)とピリジン(1
40ml)との混合液に溶解した。攪拌下、滴下ロートか
らドコサノイルクロライド(395g)を20分かけて
滴下した。滴下終了後、2時間攪拌した。固体が生成し
たのでこれを濾別し、濾液を減圧下濃縮すると結晶が得
られた。この結晶を捕集し、エタノールから再結晶を行
い、4′−ニトロ−n−ドコサンアニリド(405g)
を得た。その収率は88%であった。
ドコサノイルアミノ)フェニル〕ウレア化合物(3)の
合成 化合物(3)も実施例1と同様な方法で得ることができ
た。以下に合成法の具体例を示す。滴下ロート、温度
計、および還流冷却管を装備した三口フラスコ中におい
て、窒素雰囲気下、p−ニトロアニリン(138g)
を、テトラヒドロフラン(3000ml)とピリジン(1
40ml)との混合液に溶解した。攪拌下、滴下ロートか
らドコサノイルクロライド(395g)を20分かけて
滴下した。滴下終了後、2時間攪拌した。固体が生成し
たのでこれを濾別し、濾液を減圧下濃縮すると結晶が得
られた。この結晶を捕集し、エタノールから再結晶を行
い、4′−ニトロ−n−ドコサンアニリド(405g)
を得た。その収率は88%であった。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】これをテトラヒドロフラン(12000m
l)に溶解し、5%パラジウムカーボン(92g)を加
え、3気圧に加圧した水素雰囲気下、激しく2時間攪拌
した。反応終了後、パラジウムカーボンを濾別し、減圧
下溶媒を除去すると結晶が得られた。これを捕集し、ト
ルエンから再結晶を行い、4′−アミノ−n−ドコサン
アニリド(322g)を得た。その収率は85%であっ
た。これをトルエン(6000ml)に懸濁し、攪拌しな
がらp−トルエンスルホニルイソシアネート(162
g)を10分かけて滴下した。滴下終了後、1時間加熱
還流した。反応液を室温まで冷却したところ白色結晶が
析出したので、これを減圧下濾別した。この結晶をアセ
トニトリルで洗浄し、減圧乾燥すると、目的物(423
g)が得られた。その収率は90%であった。
l)に溶解し、5%パラジウムカーボン(92g)を加
え、3気圧に加圧した水素雰囲気下、激しく2時間攪拌
した。反応終了後、パラジウムカーボンを濾別し、減圧
下溶媒を除去すると結晶が得られた。これを捕集し、ト
ルエンから再結晶を行い、4′−アミノ−n−ドコサン
アニリド(322g)を得た。その収率は85%であっ
た。これをトルエン(6000ml)に懸濁し、攪拌しな
がらp−トルエンスルホニルイソシアネート(162
g)を10分かけて滴下した。滴下終了後、1時間加熱
還流した。反応液を室温まで冷却したところ白色結晶が
析出したので、これを減圧下濾別した。この結晶をアセ
トニトリルで洗浄し、減圧乾燥すると、目的物(423
g)が得られた。その収率は90%であった。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】比較例2 可逆性感熱記録シート製造例1と同様にして可逆性感熱
記録シートを作製し、テストを行った。但し、分散液B
の調製にあたり、N−(p−トルエンスルホニル)−
N′−〔4−(n−オクタデカノイルアミノ)フェニ
ル〕ウレアの代わりに、4′−ヒドロキシ−n−オクタ
デカンアニリドを用いた。試験結果を表1に示す。
記録シートを作製し、テストを行った。但し、分散液B
の調製にあたり、N−(p−トルエンスルホニル)−
N′−〔4−(n−オクタデカノイルアミノ)フェニ
ル〕ウレアの代わりに、4′−ヒドロキシ−n−オクタ
デカンアニリドを用いた。試験結果を表1に示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09B 57/00 Z
Claims (4)
- 【請求項1】 下記化学式(I): 【化1】 〔但し、式(I)中nは16〜20の整数を表す〕によ
り表されるN−(p−トルエンスルホニル)−N′−
〔4−(n−アルカノイルアミノ)フェニル〕ウレア。 - 【請求項2】 前記化学式(I)の化合物が、 N−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−(n−
オクタデカノイルアミノ)フェニル〕ウレア、 N−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−(n−
エイコサノイルアミノ)フェニル〕ウレア、およびN−
(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−(n−ドコ
サノイルアミノ)フェニル〕ウレアから選ばれる、請求
項1に記載の化合物。 - 【請求項3】 下記化学式(I): 【化2】 〔但し、式中(I)中、nは16〜20の整数を表す〕
により表される少なくとも1種のN−(p−トルエンス
ルホニル)−N′−〔4−(アルカノイルアミノ)フェ
ニル〕ウレアを含む可逆性感熱記録用顕色剤。 - 【請求項4】 前記化学式(I)の化合物が、 N−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−(n−
オクタデカノイルアミノ)フェニル〕ウレア、 N−(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−(n−
エイコサノイルアミノ)フェニル〕ウレア、およびN−
(p−トルエンスルホニル)−N′−〔4−(n−ドコ
サノイルアミノ)フェニル〕ウレアから選ばれる、請求
項3に記載の可逆性感熱記録用顕色剤。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7019184A JPH08208593A (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | トルエンスルホニルウレア系化合物及びそれを含む可逆性感熱記録用顕色剤 |
EP95114494A EP0701905B1 (en) | 1994-09-14 | 1995-09-13 | Thermosensitive reversible colordeveloping and disappearing agent |
DE69506814T DE69506814T2 (de) | 1994-09-14 | 1995-09-13 | Wärmeempfindliches Mittel zum reversiblen Entwickeln und Verschwinden einer Farbe |
US08/527,810 US5702850A (en) | 1994-09-14 | 1995-09-13 | Thermosensitive reversible color-developing and disappearing agent |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7019184A JPH08208593A (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | トルエンスルホニルウレア系化合物及びそれを含む可逆性感熱記録用顕色剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08208593A true JPH08208593A (ja) | 1996-08-13 |
Family
ID=11992258
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7019184A Pending JPH08208593A (ja) | 1994-09-14 | 1995-02-07 | トルエンスルホニルウレア系化合物及びそれを含む可逆性感熱記録用顕色剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08208593A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101447384B1 (ko) * | 2013-09-10 | 2014-10-07 | 대영산업 주식회사 | 감열기록지용 현색제 조성물 및 이의 제조 방법 |
KR101447383B1 (ko) * | 2013-09-10 | 2014-10-08 | 대영산업 주식회사 | 감열기록지용 현색제 및 이를 이용한 감열 잉크 |
-
1995
- 1995-02-07 JP JP7019184A patent/JPH08208593A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101447384B1 (ko) * | 2013-09-10 | 2014-10-07 | 대영산업 주식회사 | 감열기록지용 현색제 조성물 및 이의 제조 방법 |
KR101447383B1 (ko) * | 2013-09-10 | 2014-10-08 | 대영산업 주식회사 | 감열기록지용 현색제 및 이를 이용한 감열 잉크 |
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