JPH0820585A - 紫外線吸収剤及び皮膚外用剤 - Google Patents

紫外線吸収剤及び皮膚外用剤

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JPH0820585A
JPH0820585A JP15622594A JP15622594A JPH0820585A JP H0820585 A JPH0820585 A JP H0820585A JP 15622594 A JP15622594 A JP 15622594A JP 15622594 A JP15622594 A JP 15622594A JP H0820585 A JPH0820585 A JP H0820585A
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和夫 松田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紫外線を吸収する作用に優れ、更に、安定
性、安全性に優れた紫外線吸収剤、及びこれを含有する
紫外線からの肌の防護作用に優れた皮膚外用剤を提供す
る。 【構成】 下記一般式(I)で表されるピロロキノリン
キノンエステル及び/又はその塩を紫外線吸収剤とし、
また、この紫外線吸収剤を、好ましくは外用剤全量に対
して0.01〜10重量%の割合で、皮膚外用剤に配合
する。 【化1】 ただし、化1中R1、R2、R3は、それぞれ独立して、
短鎖長のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、ア
ラアリール基又はフェニル基、水素原子を表し、且つ、
1、R2、R3のうち少なくとも1つは水素原子ではな
いこととする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線吸収剤及びこれ
を含有する皮膚外用剤に関し、詳しくは、ピロロキノリ
ンキノンエステル及び/又はその塩からなる紫外線吸収
剤及びこれを含有する皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、紫外線がコラーゲンを破壊したり
メラニン形成を促進したりする作用を有するために、小
じわの形成やしみ、そばかす等の色素沈着の原因になっ
たり、表皮細胞のDNAを損傷し皮膚癌を誘発する可能
性が示唆されたりしており、これに伴って、紫外線から
の皮膚の防御についての消費者の意識も高まってきてい
る。
【0003】この様な状況を反映して、紫外線から皮膚
を守る目的で各種の皮膚外用剤が開発されてきた。これ
らの皮膚外用剤には大きく分けて、酸化チタン等の隠蔽
剤によって紫外線を散乱させるものと、ベンゾフェノン
誘導体あるいはウロカニン酸類等の紫外線吸収剤によっ
て紫外線を遮断するものの2種類があるが、酸化チタン
の様な隠蔽剤は有効量を用いようとすると必要以上に白
くなってしまい外観が悪いという問題点があり、また、
紫外線吸収剤は遅延型アレルギー性皮膚炎の原因になる
など安全性上の問題があった。更に、紫外線吸収剤にお
いては、吸収波長が励起光であることから安定性も十分
であるとは言い難かった。
【0004】一方、ピロロキノリンキノンエステル類
は、ピロロキノリンキノンを出発物質として得られる化
合物である。出発物質であるピロロキノリンキノンは、
NADやNADP等の酸化還元酵素の補酵素として発見
されたもので、活性酸素消去作用を有していることが知
られており、既に試薬として販売もされている(和光純
薬株式会社、関東化学株式会社)化合物である。しかし
ながら、ピロロキノリンキノンそのものは安定性が悪い
上に、安全性も腎毒性を有していることから十分とは言
えず、その皮膚外用剤への応用には困難が伴っていた。
また、紫外部に優れた吸収特性を持っているものの、極
端に悪い光安定性のため紫外線吸収剤としては使えるも
のではなかった。
【0005】しかし、ピロロキノリンキノンをエステル
化することで、その優れた紫外線吸収特性を損なわず
に、問題点である安定性と安全性を向上させて紫外線吸
収剤としたり、また、この様なピロロキノリンキノンの
エステル及び/又はその塩を皮膚外用剤に含有させて紫
外線から肌を防護する作用を持たせたという報告も未だ
なされていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたものであり、紫外線を吸収する作用に優れ、
更に、安定性、安全性に優れた紫外線吸収剤、及びこれ
を含有する紫外線からの肌の防護作用に優れた皮膚外用
剤を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、一般式(I)
に示されるピロロキノリンキノンエステル類が優れた紫
外線吸収作用を有し、更に、安定性、安全性にも優れる
ことを見出し、また、これを配合した皮膚外用剤が紫外
線からの肌防護作用に優れることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、下記一般式(I)で表
されるピロロキノリンキノンエステル及び/又はその塩
からなる紫外線吸収剤及びこれを含有する皮膚外用剤で
ある。
【0009】
【化3】
【0010】ただし、化3中R1、R2、R3は、それぞ
れ独立して、短鎖長のアルキル基、アルケニル基、アラ
ルキル基、アラアリール基又はフェニル基、水素原子を
表し、且つ、R1、R2、R3のうち少なくとも1つは水
素原子ではないこととする。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】<1>本発明の紫外線吸収剤 本発明の紫外線吸収剤は、前記一般式(I)で表される
ピロロキノリンキノンエステル及び/又はその塩からな
る。ここで一般式(I)中のR1、R2、R3は、それぞ
れ独立して、短鎖長のアルキル基、アルケニル基、アラ
ルキル基、アラアリール基又はフェニル基、水素原子を
表すが、これらのアルキル基及びアラルキル基、アラア
リール基のアルキル部分の炭素数は1〜10であること
が好ましく、更に好ましくは1〜6であり、更には1〜
4がより好ましい。また、アルケニル基の炭素数は、2
〜10であることが好ましく、更に好ましくは2〜6で
あり、更には2〜4がより好ましい。
【0013】上記短鎖長アルキル基としては、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が、短鎖
長アルケニル基としては、例えば、アリル基、2−ブテ
ニル基、1,3−ブタジエニル基等が、短鎖長アラルキ
ル基としては、ベンジル基、メチルベンジル基等が、及
びアラアリール基としては、メチルフェニル基、エチル
フェニル基等が挙げられる。
【0014】また、これらのピロロキノリンキノンエス
テルとしては、例えば、トリメチルエステル、ジメチル
エステル、モノメチルエステル、トリエチルエステル、
ジエチルエステル、モノエチルエステル等のアルキルエ
ステル類、トリアリルエステル、ジアリルエステル、モ
ノアリルエステル等のアルケニルエステル類、トリベン
ジルエステル、ジベンジルエステル、モノベンジルエス
テル等のアラルキルエステル類、トリメチルフェニルエ
ステル、ジメチルフェニルエステル、モノメチルフェニ
ルエステル等のアラアリールエステル類が挙げられる。
【0015】また、上記エステル類のうち、本発明にお
いて、好ましくは、R1、R2、R3がそれぞれ独立して
アリル基又は水素原子であり、且つ、R1、R2、R3
うち少なくとも1つがアリル基であるピロロキノリンキ
ノンアリルエステル類が用いられ、更には、R1がアリ
ル基であり、R2、R3が水素原子である化4に示される
ピロロキノリンモノアリルエステルが安定性の点で優れ
ており、本発明により好ましく用いられる。
【0016】
【化4】
【0017】本発明に用いる前記一般式(I)で示され
るピロロキノリンキノンエステルの製造方法であるが、
これらはピロロキノリンキノンより常法のエステル化反
応に従って合成することができる。
【0018】合成方法としては、例えば、ピロロキノリ
ンキノンまたはその塩化合物を酸性条件下でアルコール
類と反応させる方法やピロロキノリンキノンまたはその
塩化合物をハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルニケ
ル、ハロゲン化アラルキル、ハロゲン化アラアリール等
と塩基の存在下で反応させる方法等が挙げられ、これら
の方法により、ピロロキノリンキノンのカルボキシル基
が3つともエステル化されたピロロキノリンキノントリ
エステル類が得られる。
【0019】また、上記方法によって得られるピロロキ
ノリンキノンのトリエステル体を酸性あるいは塩基性条
件下で部分加水分解することで、ピロロキノリンキノン
のモノエステル体あるいはジエステル体を得ることがで
きる。
【0020】この様にして得られるピロロキノリンキノ
ンのモノ、ジ、トリの各種エステル類は、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーや再結晶法等の通常の精製手段
を用いて精製することができる。かくして得られるピロ
ロキノリンキノンエステルの性状は、エステルの種類に
よって異なるが、概ね黄褐色のアモルファスないし結晶
である。その溶解性については、水に溶けにくく、オイ
ルに溶け易い傾向にある。
【0021】本発明で用いられる前記一般式(I)で示
されるピロロキノリンキノンエステル類の塩とは、上記
ピロロキノリンキノンモノエステルの2つのカルボキシ
ルあるいは、ピロロキノリンキノンジエステルの1つの
カルボキシルが塩基と反応してカルボン酸塩となった化
合物である。この様なカルボン酸塩の対塩基としては、
生理的に許容されるもので有れば特に限定されないが、
例えば、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属、カル
シウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、アンモニ
ウム、トリエタノールアミン、トリエチルアミン等の有
機アミン類、リジン、アルギニン等の塩基性アミノ酸等
を挙げることができる。
【0022】本発明では、上記ピロロキノリンキノンの
モノエステル体、ジエステル体、トリエステル体及び、
モノエステル体のカルボン酸塩、ジエステル体のカルボ
ン酸塩を、それぞれ配合される剤型によって必要とされ
る溶解性等の物性に合わせて使い分けることができる。
【0023】<2>本発明の皮膚外用剤 本発明の皮膚外用剤は、上記紫外線吸収剤の1種あるい
は2種以上を配合したものである。配合量は、外用剤全
量に対して0.01〜10重量%であることが好まし
く、0.1〜1重量%であることがより好ましい。配合
量が、0.01重量%より少ないと紫外線吸収による紫
外線からの肌の防護効果が十分に得られないことがあ
り、また10重量%を越える量を用いても、効果が頭打
ちになるので経済的ではない。紫外線からの肌の防護効
果が顕著であり、また経済的にも有利な配合量の範囲
は、上述したより好ましい配合量の範囲すなわち0.1
〜1重量%である。
【0024】本発明の皮膚外用剤には、上記紫外線吸収
剤の他に、通常皮膚外用剤に用いられる各種任意成分、
例えば、ワセリン、スクワラン、流動パラフィン等の炭
化水素類、ゲイロウ、カルナバワックス、ホホバオイル
等のエステル類、オリーブ油、牛脂、ヒマシ油等のトリ
グリセライド類、セタノール、ベヘニルアルコール、バ
チルアルコール、オレイルアルコール等のアルコール
類、ステアリン酸モノグリセライド、ツィーン、スパン
等の界面活性剤、脂肪酸類、石鹸類、グリセリン、プロ
ピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ソルビッ
ト、マルビット等の多価アルコール類、カルボキシメチ
ルセルロース、ポリアクリル酸等の増粘剤、メチルパラ
ベン、ブチルパラベン、グルコン酸クロルヘキシジン等
の防腐剤、γ−トコフェロール、BHT等の抗酸化剤、
保湿剤、色剤、香料、pH調整剤、キレート剤、、抗炎
症剤、ホルモン類、核酸類、各種ビタミン類等を配合す
ることができる。
【0025】また、本発明の皮膚外用剤には、紫外線吸
収剤であるピロロキノリンキノンエステル及び/又はそ
の塩以外の紫外線吸収剤あるいは紫外線防御剤を配合し
てもよく、この様な成分としては、例えば、ベンゾフェ
ノン、アミノ安息香酸誘導体等の紫外線吸収剤や酸化チ
タンの様な紫外線を散乱させる作用を有する無機粉体等
が挙げられる。
【0026】本発明の皮膚外用剤の剤型は特に制限がな
く、通常医薬品、医薬部外品、化粧品などに用いられる
もの、例えば、軟膏、クリーム、乳液、ローション、パ
ウダー、パック、入浴剤、シャンプー、リンス、トリー
トメント、口紅、アイライナー等の剤型が挙げられ、本
発明の紫外線吸収剤であるピロロキノリンキノンエステ
ル及び/又はその塩を配合する以外は、通常の皮膚外用
剤と同様の方法で製造することができる。
【0027】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。まず、
本発明の紫外線吸収剤の実施例について説明する。
【0028】
【実施例1】ピロロキノリンキノン3.3gをDMF1
00mLに加えて溶解させ、これに30mLのトリエチ
ルアミンを加え、更に、アリルクロライド2.4gを加
えて反応させた。これを、0.1N希硫酸で中和し、溶
媒留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出
溶媒、クロロホルム:メタノール=1:1)で精製し、
0.6gのピロロキノリンキノン−2−モノアリルエス
テル、0.8gのピロロキノリンキノンジアリルエステ
ル、及び0.4gのピロロキノリンキノントリアリルエ
ステルを得た。これをそれぞれ紫外線吸収剤1、紫外線
吸収剤2、紫外線吸収剤3とした。
【0029】
【実施例2】ピロロキノリンキノン3.2gを100m
Lエタノールに溶解させ、硫酸を触媒として5時間の加
熱還流を行った。その後、これを中和し濃縮してから、
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒、メタ
ノール:クロロホルム=5:95)で精製し、1.2g
のピロロキノリンキノンジエチルエステル、及び1.4
gのピロロキノリンキノントリエチルエステルを得た。
これをそれぞれ紫外線吸収剤4、紫外線吸収剤5とし
た。
【0030】
【実施例3】ピロロキノリンキノン3.2gを100m
Lメタノールに溶解させ、硫酸を触媒として5時間の加
熱還流を行った。その後、これを中和し濃縮してから、
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒、メタ
ノール:クロロホルム=5:95)で精製し、0.9g
のピロロキノリンキノンジメチルエステル、及び1.1
gのピロロキノリンキノントリメチルエステルを得た。
これをそれぞれ紫外線吸収剤6、紫外線吸収剤7とし
た。
【0031】<本発明の紫外線吸収剤の評価>上記実施
例1で得られた紫外線吸収剤1について、安定性、安全
性、紫外線吸収特性に関する各試験を行い各特性を評価
した。
【0032】(1)光安定性試験 pH5、pH7、pH9にそれぞれ調製された0.1M
リン酸緩衝液に、0.05%濃度となるように、実施例
1で得られた紫外線吸収剤1及びピロロキノリンキノン
をそれぞれ溶解した後、各溶液を透明ビンに分注し、こ
れに太陽光を紫外線照射量が紫外線カウンターで200
00になるまで照射し続けた。照射終了後、HPLCを
用いて各溶液中に残存する実施例1で得られた紫外線吸
収剤1及びピロロキノリンキノンをそれぞれ定量し、残
存率を求め光安定性を評価した。結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】この結果から明らかなように、ピロロキノ
リンキノンが上記各溶液中で紫外線照射により分解され
光安定性がほとんどないのに比べ、本発明の紫外線吸収
剤はpH5からpH7の間で約9割が溶液中に残存して
おり光安定性に著しく優れていることがわかる。
【0035】(2)局所毒性試験(経皮刺激試験) 6匹づつ3群のハートレイ白色種モルモット(雌性、体
重450〜550g)の背部を剃毛し、上記実施例1で
得られた紫外線吸収剤1を2.5%、1%、0.5%の
各濃度で練り込んだワセリンを、各群のモルモットの剃
毛部に0.1mLづつ投与し24時間クローズドパッチ
を行った。判定は、投与から25時間後に、以下に示す
本邦パッチテスト基準(日本皮膚科学会)に基づいて行
った。
【0036】− : 無反応 ± : 疑陽性反応 + : 明らかな紅班 ++ : 浮腫反応
【0037】結果は、何れのサンプルも−(無反応)で
あった。これにより本発明の紫外線吸収剤が安全性に優
れていることがわかる。
【0038】(3)紫外線吸光度の測定 実施例1で得られた紫外線吸収剤1及び比較対照として
一般に紫外線吸収剤として用いられている2−ヒドロキ
シ−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸の、34
0nm(UV−Aの最大吸収波長)と308nm(UV
−Bの最大吸収波長)における吸光度を吸光度計を用い
て測定した。結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】この結果から明らかなように、一般に紫外
線吸収剤として用いられる2−ヒドロキシ−メトキシベ
ンゾフェノン−5−スルホン酸に比べ、本発明の紫外線
吸収剤は、340nm及び308nmの波長の紫外線に
対して吸光度が大きく、従って、本発明の紫外線吸収剤
は優れた紫外線吸収作用を有するといえる。
【0041】(4)経皮吸収による光毒性試験 1群6匹づつのハートレーモルモット(雌性、体重約5
00g)の背部をバリカンとシェーバーで脱毛し、各群
のモルモットの脱毛部に上記実施例1で得られた紫外線
吸収剤1を2.5%、0.5%、0.02%の濃度で練
り込んだワセリン及びワセリンのみを0.1mLづつ塗
布した直径1.5mmのパッチ絆をそれぞれ24時間ク
ローズドパッチした。クローズドパッチ終了後、背部の
片側を暗幕で覆いBLBランプでUV−Aを照射強度7
000μW/cm2で照射した。照射終了後、UV−A
照射部と非照射部について5日目まで肉眼観察を行い、
上記(2)の局所毒性試験と同様の判定基準で肌の状態
を評価した。結果を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】この結果から明らかなように、本発明の紫
外線吸収剤は2.5%と高濃度でも全く紅斑等の刺激は
認められず、光照射による光毒性は認められなかった。
また、この結果と上記(3)の実験結果より、本発明の
紫外線吸収剤はよく紫外線を吸収するが、その結果生成
した成分についても安全性に優れていることがわかる。
【0044】次に、上記実施例で得られた紫外線吸収剤
を配合した本発明の皮膚外用剤について説明する。尚、
以下に用いる配合量は全て重量%である。
【0045】
【実施例4〜7】 化粧水 表4に示す各成分を秤込み、80℃で加熱溶解し冷却し
て化粧水を製造した。
【0046】
【表4】
【0047】
【実施例8〜11】 クリーム 表5のA成分、B成分をそれぞれ秤込み別々に80℃で
加熱溶解した後、A成分にB成分を撹拌しながら徐々に
加え乳化した。これを撹拌しながら冷却しクリームを製
造した。
【0048】
【表5】
【0049】
【実施例12】 ファンデーション 表6のA成分を混練した後、B成分を加えて更に混練し
これを80℃に加熱した。これにC成分を分散させ、更
に80℃に加熱溶解したD成分を徐々に加え乳化し、撹
拌冷却してファンデーションを製造した。
【0050】
【表6】
【0051】
【発明の効果】本発明の紫外線吸収剤は、紫外線を吸収
する作用に優れ、更に、安定性、安全性に優れる。ま
た、これを含有する皮膚外用剤は、紫外線吸収特性を有
するので紫外線から肌を防護することができ、更に、安
定性、安全性にも優れるため長期連続使用が可能であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 琢自 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560ポーラ化 成工業株式会社戸塚研究所内 (72)発明者 松田 和夫 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1ポ ーラ化成工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 釈 政雄 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1ポ ーラ化成工業株式会社横浜研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるピロロキノ
    リンキノンエステル及び/又はその塩からなる紫外線吸
    収剤。 【化1】 ただし、化1中R1、R2、R3は、それぞれ独立して、
    短鎖長のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、ア
    ラアリール基又はフェニル基、水素原子を表し、且つ、
    1、R2、R3のうち少なくとも1つは水素原子ではな
    いこととする。
  2. 【請求項2】 前記一般式(I)中、R1、R2、R
    3が、それぞれ独立してアリル基又は水素原子を表し、
    且つ、R1、R2、R3のうち少なくとも1つはアリル基
    であることを特徴とする請求項1記載の紫外線吸収剤。
  3. 【請求項3】 前記ピロロキノリンキノンエステルが化
    2に示されるピロロキノリンモノアリルエステルである
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の紫外線吸収剤。 【化2】
  4. 【請求項4】 請求項1から3の何れか1項に記載の紫
    外線吸収剤を含有する皮膚外用剤。
  5. 【請求項5】 前記紫外線吸収剤の含有量が、外用剤全
    量に対して0.01〜10重量%であることを特徴とす
    る請求項4記載の皮膚外用剤。
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