JPH08198897A - HBs抗原の免疫原特性を有し、HBs抗原により担持されたエピトープに対して外来の抗原部位を担持する粒子及びかかる粒子の産生法 - Google Patents

HBs抗原の免疫原特性を有し、HBs抗原により担持されたエピトープに対して外来の抗原部位を担持する粒子及びかかる粒子の産生法

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JPH08198897A
JPH08198897A JP7187404A JP18740495A JPH08198897A JP H08198897 A JPH08198897 A JP H08198897A JP 7187404 A JP7187404 A JP 7187404A JP 18740495 A JP18740495 A JP 18740495A JP H08198897 A JPH08198897 A JP H08198897A
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フランシス・デルペルー
Nicole Chenciner
ニコル・シヤンシネ
Annick Lim
アニツク・リム
Yves Malpiece
イヴ・マルピエス
Rolf Streeck
ロルフ・ストレツク
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 HBs 抗原の基本免疫原性を有しており更に好
ましくは同じく免疫原性の別のペプチド配列を1 つ以上
有するポリペプチド粒子、換言すれば、最適安定度をも
つ混合ワクチンの構成に使用され得るポリペプチド粒子
を提供する。 【解決手段】 本発明の粒子は、HBs 抗原の主要ポリペ
プチド特有のアミノ酸配列を粒子がHBs 抗原特有の構造
を維持するために十分な割合で含んでおり、該粒子の特
徴は主要ポリペプチドが該主要ポリペプチドに外来のア
ミノ酸配列を少なくとも1 つ取り込んでいること、好ま
しくは主要ポリペプチドの内部自体特に通常は前記粒子
の外面に露出した親水性領域の1 つに免疫原部位のキャ
リャーたるアミノ酸を取り込んでいること、又は変形例
として親水性領域に属する1 つ以上のアミノ酸が前記外
来アミノ酸配列によって置換されていることである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、多くの場合少なくとも大部分が
実質的に球形を成すポリペプチド粒子に係る。これら粒
子は、B 型ウイルス性肝炎のウイルスの表面抗原(しば
しばHBsAg と略称され、より簡単にHBs とも指称され
る)に特有の免疫原性及び免疫特性を有しており、更
に、通常はB 型肝炎ウイルスのS 遺伝子によりコードさ
れるポリペプチドに外来のペプチド配列を少なくとも1
つ含む。本発明は更に、上記種類のポリペプチド粒子を
培地中に分泌し得る組換体DNA 及び好ましくは動物由来
の真核細胞系に係る。
【0002】先ず、B 型肝炎ウイルス(HBV) の慢性保菌
者の血清が、直径22nmの粒子又はフィラメントの形態の
中空ウイルスエンベロープを含み時には42nmの球形分子
の形態の完全感染ビリオンを含むことは周知であろう。
【0003】中空エンベロープは慢性ウイルス保菌者の
血清から精製されB 型肝炎のワクチンの製造に使用され
る。現在では、別の方法を用い22nmの粒子を多量に採取
することも可能である。粒子の主要タンパクをコードす
る遺伝子(S遺伝子) の遺伝子操作によって、培養細胞系
での該粒子の産生(エム・エフ・デュボワ(M.F.Duboi
s) 等(1980)、プロシーディングス・オブ・ナショナル
・アカデミック・サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.) 、
米国、77、4549−4553)、酵母中での産生(ピー・バレ
ンズエラ(P.Valenzuela)等(1982)、ネイチュアー(Natur
e)、 298、 347−350 )又は組換体ウイルスによる産生
(ジー・エル・スミス(G.L.Smith) 等(1983)、ネイチュ
アー、302 、 490−495 )が可能になった。これら粒子
の産生方法の1 つによれば、有効なプロモータの支配下
でS 遺伝子を含む適当なベクターによって真核細胞を形
質転換し、形質転換細胞を培養し、予め溶解された細胞
から又は使用細胞系(例えばVERO型のサルの細胞)によ
っては内部に粒子が分泌された細胞培地から産生粒子を
回収する。
【0004】これら粒子の構成に含まれるS 遺伝子でコ
ードされる主要ポリペプチドは、226 個のアミノ酸から
構成され分子量25,400ドルトンである。また、構成ポリ
ペプチド中の幾つかの天然粒子が34,000ドルトンのオー
ダの高い分子量をもつポリペプチドから成り、該ポリペ
プチドが前記主要ポリペプチドのポリペプチド配列を含
み、主要ポリペプチドと同じC 末端を有し、更にN 末端
の位置に55個のアミノ酸から成る付加配列をもち(エッ
クス・スティッブ(X.Stibbe)及びダブリュー・エッチ・
ゲルリッヒ(W.H.Gerlich) 等(1983)、ジャーナル・オブ
・ヴィロロジイ(J.Virology)、46、 626−628 )、この
付加配列がB 型肝炎のゲノムのプレ−S領域によってコ
ードされていることも判明した。N 末端位置のこの付加
配列は天然粒子においては極めて安定な様子ではなく従
ってHBs 粒子の構成及び凝集に重要な機能を果たすよう
には見えない。HBs 粒子は公知の如く、タンパク分解酵
素に敏感でなく約100 個の前記主要ポリペプチドとその
他の構成成分特に脂質成分とを含む有機集合体から構成
される。前記付加配列を含むより安定な粒子を形成ポリ
ペプチド総量の35%に達し得る顕著な割合で含む組成物
を得る方法が最近公表された(エム・エル・ミシェル
(M.L.Michel)等(1984)、プロシーディングス・オブ・ナ
ショナル・アカデミック・サイエンス、米国、81、7708
−7712)。該方法は、真核細胞系特にヒト又は動物の培
養細胞を使用する。該細胞は、B 型ウイルス性肝炎のウ
イルスのゲノムのS 領域及びプレ−S 領域をコードする
DNA 配列を内部に含むベクターによって外来性プロモー
タの直接コントロール下で予め形質転換されている。使
用されるプロモータは、前記ベクターが組み込まれる真
核細胞特にヒト又は動物の細胞中で直接コントロール下
の遺伝子の転写を有効に開始させ得る能力を持つことが
わかっている。前記DNA 配列に関しては、例えばギャリ
ベール(Ga-libert) 等(1979)、ネイチュアー、 281巻、6
46−650 ページの論文を参照するとよい。
【0005】使用される細胞系がサル由来の場合、SV40
ウイルス由来のプロモータの使用が有利である。該プロ
モータがサルの細胞中で隣接遺伝子の転写を有効に開始
させる能力を有することは公知である。好ましくは、該
プロモータがSV40ウイルスの「初期」プロモータに対応
する。このプロモータは通常は小T 抗原(small T anti
gen )及び大T 抗原(large T antigen) の発現をコント
ロールする。
【0006】B 型肝炎ウイルスのエンベロープのポリペ
プチドのN 末端には天然の変異性があるので、このこと
から前記付加配列の別々のタンパク断片が該N 末端に置
換し得、前記主要ポリペプチドと融合し得ることは既に
予想されていた。例えばバレンズエラ等は形質転換酵母
中でハイブリッドタンパクから形成された粒子を産生し
た。該ハイブリッドタンパクは主として、前記主要タン
パクのN 末端がヘルペスウイルスのD グリコプロテイン
から得られた約100 個のアミノ酸を含む付加ポリペプチ
ドによって修飾されることによって構成される。バレン
ズエラ等の報告によれば、この形質転換粒子はB 型肝炎
ウイルスとヘルペスウイルスとの双方に対する抗体を誘
発し得る(ピー・バレンズエラ等(1982)、ネイチュア
ー、 298、347−350 及びピー・バレンズエラ等(198
4)、酵母遺伝学及び分子生物学に関する第12回国際会議
報告、エジンバラ、(1984)、16)。
【0007】本発明の目的は、HBs 抗原の基本免疫原性
を有しており更に好ましくは同じく免疫原性の別のペプ
チド配列を1 つ以上有するポリペプチド粒子、換言すれ
ば、最適安定度をもつ混合ワクチンの構成に使用され得
るポリペプチド粒子を提供することであり、HBs 抗原の
主要ポリペプチド自体又は好ましくは主要グリコプロテ
イン自体が合成されるには常に前記別のペプチド配列の
存在が必要でありしかもこの別のペプチド配列の存在が
B 型肝炎ウイルスのエンベロープの抗原に特有の特定構
造に影響を与えないことを特徴とする。
【0008】本発明の目的は更に、通常はB 型肝炎ウイ
ルスのゲノムのプレ−S 領域によりコードされる付加配
列を場合によっては含む前記タイプの粒子を提供するこ
とである。該付加配列は、通常は、原形(intact)状態で
あるが例えばバレンズエラ等の方法で修飾されることも
勿論可能である。但し、付加配列の原特性が維持される
と、本発明の修飾ポリペプチドにおいて免疫産生性の増
進が生じる。
【0009】本発明の粒子は、HBs 抗原の主要ポリペプ
チド特有のアミノ酸配列を粒子がHBs 抗原特有の構造を
維持するために十分な割合で含んでおり、該粒子の特徴
は主要ポリペプチドが該主要ポリペプチドに外来のアミ
ノ酸配列を少なくとも1 つ取り込んでいること、好まし
くは主要ポリペプチドの内部自体特に通常は前記粒子の
外面に露出した親水性領域の1 つに免疫原部位のキャリ
ャーたるアミノ酸を取り込んでいること、又は変形例と
して親水性領域に属する1 つ以上のアミノ酸が前記外来
アミノ酸配列によって置換されていることである。
【0010】特に外来アミノ酸配列は、ピー・チオレ
(P.Tio-llais) 等(1981)、サイエンス(Science) 、 213
巻、 406−411 ページの論文に示された以下の一般式を
もつ主要ポリペプチドのアミノ酸32〜74又はアミノ酸 1
10〜156 の領域の1 つに挿入され得る。
【0011】
【表1】
【0012】主要ペプチドの式の変異が生じ易いことも
公知である。特に構成アミノ酸の変異は、バレンズエラ
等(1980)(「動物ウイルス遺伝学(Animal Virus Geneti
cs)」及びビー・フィールズ(B.Fields)、アール・ジャ
ニッシュ(R.Jaenisch)、シー・エフ・フォックス(C.F.F
ox) 編、アカデミック・プレス(Academic Press)、ニュ
ー・ヨーク、57ページ)による観察では前記一般式の主
配列の上に示され、パセック(Pasek) 等 (ネイチュア
ー、(ロンドン)、282 、575(1979))による観察では前
記主配列の下に示されている。
【0013】従ってより詳細には本発明は、実質的に球
形のポリペプチド粒子を含有する(又はこれら粒子から
形成される)こと、該粒子の(全部でなくても)少なく
とも大部分がHBsAg 抗原に特有の免疫特性又は免疫原性
をもつこと、粒子のサイズが18〜25nm特に20〜22nmであ
りCsClベースの濃度勾配で濃度1.20〜1.22g/mlのゾーン
で単離できる濃度をもちデーン粒子とHBc をも含めてHB
e 抗原が全く存在しない総純度レベルをもつこと、特に
前記条件下で粒子中に前記外来配列が存在することを特
徴とするワクチン製造用組成物を提供することである。
【0014】上記のごとく主要ポリペプチドの内部に挿
入され得る外来配列のサイズはかなりの程度に変更する
ことが可能である。例えば 100個又はそれ以上のアミノ
酸を含むアミノ酸配列を導入し得る。しかし乍ら、外来
ペプチド配列のサイズがアミノ酸16個より大きくないこ
と特に 5〜16個例えば 6〜13個であるのが有利であり、
特に主要ポリペプチドに挿入される場合には主要ポリペ
プチドから実質的に等しい数のアミノ酸を除去しないで
挿入できるのが有利である。即ち本発明によって得られ
る顕著な結果は、本発明の修飾ポリペプチドをコードす
るDNA 配列を含む適当なベクターによって予め形質転換
された細胞を用いると本発明の修飾粒子が細胞から分泌
され得ることである。
【0015】従って本発明は勿論、上記粒子の組成に含
まれる前記修飾ポリペプチドをコードするDNA 組換体に
係る。これらDNA 組換体及び好ましくはこれら組換体を
含み且つS 領域をコードするDNA 配列を含み場合によっ
てはB 型ウイルス性肝炎のウイルスのゲノムのプレ−S
領域を含むベクターの特徴は、前記主要ポリペプチドの
親水性領域に対応するS 領域のゾーンの少なくとも1 つ
において前記DNA 配列が前記外来配列をコードする少な
くとも1 つのヌクレオチド配列によって局部的に修飾さ
れていること、及び、S 領域及び場合によってはプレ−
S 領域が組換体DNA 内部で外来性プロモータの直接コン
トロール下に維持され該プロモータについては、ベクタ
ーが組み込まれる真核細胞特にヒトもしくは動物の真核
細胞中又は酵母中で直接コントロール下の遺伝子の転写
を有効に開始させる能力を持つことが既知であることで
ある。
【0016】使用される外来性プロモータは、通常はB
型肝炎ウイルスのゲノムのS 遺伝子及びプレ−S 遺伝子
に結合する「内因性」プロモータとは異なっており即ち
外来プロモータである。これら細胞がサル由来のとき、
前記の如きSV40ウイルス由来のプロモータの使用が有利
である。
【0017】本発明は上記特定プロモータの使用に限定
はされない。但し、HBs 抗原とpHSAの受容体とに特有の
本発明のハイブリッドポリペプチドを形質転換細胞から
産生し使用培地中に分泌させるには上記プロモータが特
に有利な結果を与える。また、例えば(タンパクVP1 、
VP2 及びVP3 の発現をコントロールする)SV40の後期プ
ロモータの使用も可能である。これらのプロモータと種
々の関連抗原をコードする遺伝子との相対位置を知るた
めにはSV40ウイルスの制限マップを参照するとよい。
(ジェー・トゥーズ(J.Tooze)編、DNA 腫瘍ウイルス(D
NA Tumor Viruses) 、コールド・スプリング・ハーバー
・ラボラトリイ、コールド・スプリング・ハーバー、ニ
ュー・ヨーク、1980、 2〜5 章)。
【0018】SV40プロモータの代わりに別のプロモータ
を使用することも勿論可能である。但し、これらプロモ
ータは、前記S 領域及び場合によってはプレ−S 領域を
コードする前記配列の使用細胞系での転写がプロモータ
のコントロール下で促進され、これら配列が該プロモー
タと共に受容細胞のゲノムに取り込まれるようにする能
力及び/又はこのように形質転換された受容細胞がかな
りの量の本発明のハイブリッドポリペプチドを合成及び
分泌できるようにする能力を持つこと又はもち得ること
が知見され、このように獲得した能力をこれら細胞由来
の後続世代に継承させるプロモータでなければならな
い。
【0019】本発明による細胞系が獲得した前記ポリペ
プチド合成特性が少なくとも10世代にわたって各世代に
継承されたとき、前記形質転換細胞系が「安定」である
といってよい。
【0020】使用可能な別のプロモータの例として、ポ
リオームの初期プロモータ、種々のレトロウイルスのLT
R プロモータ又はアデノウイルスのEAプロモータがあり
又は細胞由来の遺伝子の有効なプロモータがある。
【0021】公知のごとく、オリジンウイルスのゲノム
から採取されたプロモータは、好ましくは活性「配列」
を伴っており該活性配列は通常(そのコントロール下に
正常に配置された遺伝子配列の転写方向に関して)プロ
モータに先行している。活性配列の例は、サイエンス、
1983、 219巻、 626〜631 ページ及びネイチャー、198
2、 295巻、 568〜572 ページの論文を参照するとよ
い。
【0022】好ましくは、前記S 領域及びプレ−S 領域
をコードする前記DNA 配列が、プロモータとプレ−S 又
はS 配列を正常に転写し得る活性配列とから成るDNA 断
片の直後に配置されている。前記断片は特に、使用され
るプロモータと活性配列とのタイプに応じて 300〜400
塩基対を含む。
【0023】本発明は更に、前記の如きベクターによっ
て形質転換され同じく前記の如き免疫原粒子を培地中に
分泌し得る細胞系に係る。
【0024】本発明の好ましい細胞系は、哺乳類の細胞
特にCHO またはVERO細胞から形成される。
【0025】本発明は更に、培養維持が可能なかかる細
胞系の産生方法に係る。該方法は、前記の如きベクター
による細胞系の形質転換と本発明のハイブリッドタンパ
クをコードする配列を発現する培地の単離とを含む。
【0026】本発明の付加的特徴は本発明の基本原理を
示す構造の具体例を示す添付図面に基づく以下の記載よ
り明らかにされるであろう。
【0027】 −トランスフェクトされたプラスミド構造: −プラスミドpLAS このプラスミドは(第1図)、 −天然ポリアデニル化部位(Stu I(43)〜Bgl II(1984)
断片)をもちBamHI(1400)部位がKlenow酵素による修復
によって除去されたS 遺伝子をコードする部分(ピー・
シャルネ(P.Charnay) 等、1979)と、 −SV40の初期プロモータ(SV40 ウイルスのPvu II(250)
部位〜HindIII(5154)部位断片) の支配下にあるプロモ
ータを伴わないS 遺伝子と、 −pML2(エム・ラスキ(M.Lusky) 及びエム・ボッチャン
(M.Botchan) 、1981)の大断片BamHI (375)〜Sal I(6
50) とを含む。
【0028】S 遺伝子の断片は、Bgl II末端の処でプラ
スミドpML2のBamHI末端に結合されている(BglII末端と
BamHI末端とは互いに適合する) 。逆にStu I末端の処
ではS 遺伝子の断片は前記プロモータを含むSV40ウイル
スの断片のHindIII 末端と結合するために化学合成され
たHindIII 部位を含むヌクレオチド結合配列(リンカ
ー)によって修飾されている。最後にプラスミドpML2か
ら得られた断片のSal I末端は結合以前にSV40ウイルス
断片のPvu II(平滑末端)で修復されている。
【0029】プラスミドpLASI及びpLASII これらの2 つのプラスミドは、pSKS104(シャピロ(Shapi
ro) 等、1983) から得られた24塩基対のDNA の1 つ又は
2 つのBamHI断片をプラスミドpLASの唯1 つのBamHI(4
88) 部位に導入してプラスミドpLASから得られる。S 遺
伝子に挿入されて読み取りフェーズを変化させない8 個
のアミノ酸をコードする24個のヌクレオチドから成るこ
の断片は制限酵素Pst Iの1 つの切断部位と制限酵素Hi
ndIIの2つの切断部位(SalI、Acc I) とを含む。
【0030】実施例I 産生クローンのトランスフェクションと選択とによるHB
s タンパクを産生するマウスの細胞系の形成 LMTK- 細胞(クローン1D;10%の子ウシ血清と4mM のグ
ルタミンとを加えたダルベッコ改質イーグル培地(DMEM
培地) で培養したチミジンキナーゼ欠失のクローンL929
から得られたマウスの細胞)を3 種のベクター(pLAS 、
pLASI、pLASII) のDNA とネオマイシン耐性のアミノグ
リコシド−3'−ホスホトランスフェラーゼAPH3' の遺伝
子(コルベール・ギャラパン(Colbert-Garapin) 等、19
81)を含むプラスミドpWのDNA とによってコトランスフ
ェクトした(ウィグラー(Wigler)等、1979によって修正
されたグラハム(Graham)及びヴァン・デル・エブ(Van d
erEb) 、1973の方法)。酵素APH3' を発現するトランス
フェクト細胞を 400μg/mlのアミノグリコシドG418
(コルベール・ギャラパン等、1981)の存在中で選択し
た。この選択から得られたクローンについてHBs タンパ
クの産生を試験した。即ち、第1 プラスミドのDNA10 μ
gとプラスミドpWのDNA2μgとを用いて5.105 の細胞LM
TK- をコトランスフェクトした。トランスフェクション
の4 日後に選択的G418培地を加えた。
【0031】発生した生育可能なクローンを単離し培養
し培地中でのHBs 抗原の産生能力を試験した。ラジオイ
ムノテストAUSRIAII(アボット(Abott) 実験所)を用い
HBsAg の存在を検出した。陽性のレスポンスを与えた細
胞クローンのうちでプラスミドpLAS、pLASI、pLASIIに
対応する3 つのクローン(LAS、LAS I、LAS II) を特性
決定のために選択した。
【0032】培地中で検出された細胞クローン粒子の特
性決定 クローンがコンフルエンスに達すると、細胞の栄養培地
を交換し48時間沈澱させた。次に上清を2000rpm で清澄
化し遠心して粒子を沈降させた(スミス(Smith) 等、19
83)。沈澱物をバッファに入れCsCl勾配で沈澱させ遠心
し収集して画分をR.I.A(モリアーティ(Moriarty)等、19
81) で試験した。修飾されたタンパクと非修飾タンパク
とのHBsAg 活性が血清の精製粒子の濃度(ピロット(Pil
lot)等、1984) と同様の濃度1.18〜1.24g/cm3 の間に唯
1 つのピークとして濃縮された。部分サンプルをショ糖
勾配で沈澱させた(モリアーティ等、1981)。画分の収
集後HBsAg 活性は3 種のポリペプチドで明らかに等しい
沈降係数の唯1 つのピークとして沈降した。
【0033】細胞クローンLAS 、LAS I、LAS IIのゲノ
ムに組み込まれたS 遺伝子の配列の特性決定 グロス−ベラード(Gross-Bellard) 等(1973)の方法でク
ローンLAS 、LAS I、LAS IIの細胞DNA を調製し制限酵
素 HindIII及びPst Iで消化した。アガロースゲル電気
泳動にかけ、切断トランスレーションの方法(リグビー
(Rigby )等、1977)でS 遺伝子を含むDNA 断片から製
造した放射能プローブとハイブリダイズしたニトロセル
ロースシート(サザン、1975)にDNA を移した。
【0034】レプリカをニトロセルロースでオートラジ
オグラフィーにかけ3 つのクローンに1 つ以上の遺伝子
が組み込まれたことを確認した。更に、Pst I部位は細
胞クローンLAS I及びLAS IIの修飾S 遺伝子の処にのみ
存在していた。このPst I部位は使用S 遺伝子の天然配
列(ピー・シャルネ等、1979)中には存在せず使用プラ
スミドpLASI及びpLASIIに挿入された外来DNA 断片中に
存在していた。
【0035】クローンLAS 、LAS I、LAS IIにより分泌
されたタンパクの抗HBsAg 血清による免疫沈降 コンフルエンスに達した細胞クローンをメチオニン〔35
S 〕で48時間ラベルし上清をNP40 0.5%の存在中で、ウ
サギ抗HBsAg 抗体(ベーリング(Beh-ring))とセファロ
ーズA プロテイン(ファルマシア (Pharmacia))とを順
次用いて免疫沈降させた。免疫沈降物を洗浄後、分子量
ラベル(ファルマシア)の存在中でレムリ(Laemmli) の
方法(1970)で15%ポリアクリルアミドゲルに載せた。処
理し乾燥したゲルをオートラジオグラフィーに露光し
た。
【0036】各上清毎に2 つの主要バンドが生じた。こ
の分子量は夫々クローンLAS では23000 及び27000 であ
りクローンLAS Iでは24750 及び28500 でありLAS IIで
は26000 及び29000 である。
【0037】プラスミドpLASはL 細胞中でのHBsAg の発
現の促進に有効である。更に、プラスミドpLASIはS 遺
伝子のコード領域に付加制限部位を含んでおりこれが新
しい配列の導入を容易にする。
【0038】細胞上清中でHBsAg 粒子に類似の構造をR.
I.A.により検出し得ることから、プラスミドpLASI及び
pLASIIによって誘発された構造がヒト血清粒子の抗原性
に類似の抗原性を少なくとも部分的に維持していると言
うことができよう。8 または16個の使用アミノ酸の挿入
は、修飾HBsAg タンパクが細胞質からL 細胞の外部培地
に向かって分泌されることを妨害しない。S 遺伝子への
挿入にBamHI部位の選択が有利であることが判明した。
これは、タンパクの主要親水性領域の起点に相当し(ピ
ー・チオレ等、1981)、疎水性配列に粒子の脂質膜との
接触を維持せしめる。22nmの粒子の構造の原因となるHB
sAg 膜間領域の立体配座は多分軽度の転位しか生じない
であろう。
【0039】細胞クローンの上清を塩化セシウム及びシ
ョ糖勾配で分析すると、使用した実験条件では修飾され
た構造と非修飾構造との差が明確には示されなかった。
【0040】細胞DNA を分析すると、組み込まれたS 遺
伝子が使用プラスミドに与えられた修飾を必ず含むこと
が判明した。
【0041】免疫沈降後に確認されたタンパクは予想通
りの分子量の差を示した。しかし乍ら、修飾タンパクの
測定分子量は正確な分子量より大きかった(8aa断片の正
確な分子量は957 である) 。また、修飾はHBsAg タンパ
クの部分的グリコシレーションを必ず伴う。ポリアクリ
ルアミドゲルで生じる2 つのバンドはグリコシル化ポリ
ペプチドと非グリコシル化ポリペプチドとの夫々の特有
バンドである。最もグリコシル化し易い残基アスパラギ
ン146(マチダ(Machida) 等、1983) は主要抗原決定基 a
(ピロット等、1984)に関与する配列に加わる。従って
タンパクのこの部分の立体配座は修飾タンパクと天然タ
ンパクとの双方で比較的類似している。 実施例II ジフテリア毒素の配列の挿入により修飾されたB 型肝炎
の表面抗原を担持する粒子の産生 ジフテリア毒素の遺伝子(エム・カクゾレク(M.Kaczore
k)等、1983)を含むプラスミドpTD134のDNA を酵素Hae
III で切断しヌクレアーゼBAL31 で処理し T4DNA リガ
ーゼの存在中でアダプターBamHIと結合した。酵素BamH
Iで切断後、断片を同じ酵素で切断したプラスミドpSKS
105 のDNA と結合した(シャピロ等、1983)。次にこの
DNA を用いて、大腸菌E.coliを形質転換した。コロニー
をニトロセルロースフィルターに移し溶解した。エンド
ヌクレアーゼHae III でプラスミドpTD134を消化後アク
リルアミドゲルで精製した断片(Hae III597〜Hae III7
46断片)からの切断トランスレーションにより製造した
放射能プローブと前記ニトロセルロースフィルターとを
ハイブリダイズした。このプローブとハイブリダイズす
るコロニーのプラスミドをマキサム(Maxam )及びギル
バート(Gilbert )の方法(マキサム等、1980)で部分
的に配列決定した。ジフテリア毒素の遺伝子の 201〜23
1 のアミノ酸をコードするBamHI〜BamHI挿入断片(カ
クゾレク等、1983)を含む断片を選択した。次にこの断
片をプラスミドpLASのBamHI部位に再導入した。
【0042】新しいプラスミドpTASを精製しマウスのL
細胞にトランスフェクトした。実施例Iの冒頭に記載の
方法でG418に耐性の細胞クローンを選択し上清中のHBsA
g の存在を検査した。20の被検クローンのうちに陽性の
クローンはなかった。
【0043】10個のクローンの細胞をトリプシン処理し
PBS で2 回洗浄し、250 μlのトリス10mM pH7.4、EDTA
1mM 中での凍結融解サイクルを3 回繰り返して溶解させ
た。溶解物を2000rpm で清澄化し検査した。クローンの
全部の溶解物がHBsAg を含有していた。
【0044】同じ条件で1 つのクローンを溶解した。部
分サンプルをヒト血清(I.P.P.)から精製したHBsAg 粒
子と非修飾粒子を産生する陽性pLASによってトランスフ
ェクトされたクローン溶解物と並列に塩化セシウムまた
はショ糖の勾配で沈降させた。ヒト血清の粒子と被検溶
解物のHBsAg シグナルとの間にいかなる違いも検出され
なかった。このことは、たとえ分泌されなくても修飾タ
ンパクは細胞溶解後に「天然」粒子の立体配座と比較的
類似した立体配座を有することを証明し得る。HBsAg の
BamHI部位(aa112〜113)の処にジフテリア毒素の一部を
コードする32個のアミノ酸を挿入するとタンパクがL 細
胞で翻訳されたときタンパクは最早分泌されない。プラ
スミドpTASでの実験がこのことを証明した。しかし乍ら
分泌されない粒子の形態の修飾タンパクを検出し得るの
で、HBsAg を修飾し非分泌性の系(たとえば酵母)の中
で発現させることは可能であると考えてよい。持続性を
もつ特殊構造が得られるのでタンパクの安定性が高くこ
のためタンパクの精製が容易である。
【0045】実施例III ポリオウィルスの配列の挿入によって修飾されたB 型肝
炎の表面抗原を担持する粒子の産生 1 型ポリオウィルスのタンパクVP1 の11のアミノ酸(ア
ミノ酸93〜103 )と酵素BamHIで認識される2 つの部位
とをコードする47塩基対のDNA 断片の2 つの鎖を自動合
成装置(アプライド・バイオシステム)を用い化学的方
法で合成した。2 つの鎖を変性ポリアクリルアミドゲル
で別々に精製しハイブリダイズした。断片をエンドヌク
レアーゼBamHIで切断しプラスミドpLASのBamHI部位に
挿入した。新しいプラスミドpPAP(第2図)を部分的に
配列決定し(マキサム及びギルバート、1980)増殖して
実施例Iの冒頭に記載の方法でL 細胞に導入した。G418
に耐性のクローンを単離し上清中のHBsAg の存在を検査
した。20のうち14のクローンが陽性であった。
【0046】22nmの粒子を精製するために、細胞クロー
ンをDMEM中で培養し8 日後に細胞上清を清澄化し45%の
硫酸アンモニウム溶液 pH7.5を加えた。
【0047】沈澱物を遠心により収集し得られた粒子を
10mMトリス HCl pH7.5、150mM NaCl、1mM EDTA(TNE) に
溶解し同じバッファに透析した。
【0048】0.3 mg/mlのCsClを加えベックマンロータ
60Tiを用い40krpmで 4℃で72時間遠心した。
【0049】遠心後に1 mlの画分を収集しHBsAg をRIA
で検査した。
【0050】HBsAg を含む画分を合わせてベックマンロ
ータ50Tiを用い47krpmで 4℃で48時間再度遠心した。
【0051】上清から0.33mlの画分を再度収集しHBsAg
の存在を再度検査した。
【0052】HBsAg の活性ピークに対応する画分を合わ
せてTNE に透析し、ロータSW41を用い28krpmで24時間遠
心してHBsAg を沈澱させた。
【0053】沈澱物を0.5 mlのTNE に再度懸濁させ、66
%ショ糖0.5 mlを含むTNE 中で10〜30%(W/W) ショ糖濃
度勾配に入れた。
【0054】ロータSW41を用い35krpm及び 4℃で4.5 時
間遠心し上清から0.33mlの画分を収集した。
【0055】HBsAg の活性ピークに対応する画分を再度
合わせてTNE に透析した。精製エンベロープの粒子を、
SDS ポリアクリルアミドゲル電気泳動で分析し銀で呈色
試験した。
【0056】タンパク濃度をバイオラッドの方法で決定
した。
【0057】夫々pPAP及びpLASでトランスフェクトされ
た細胞クローンの培地(PAP、LAS)から精製された粒子
は、CsCl中でほぼ同じ濃度であった。これら粒子は、シ
ョ糖沈降試験ではヒトHBsAg 粒子に比較して有意な差を
示さなかったが、直径のばらつきは大きいようであっ
た。
【0058】粒子LAS 及びPAP の夫々から得られた抗血
清抗HBsAg によって免疫沈降したポリペプチドHBsAg 及
びHBsPolioAgはグリコシル化した形態と非グリコシル形
態との双方で存在する。
【0059】HBsAg とHBsPolioAgとの見掛け分子量の1.
5kDaの差は挿入配列の分子量に一致する。
【0060】これらの結果よりインサートがエンベロー
プ粒子の集合に必要なタンパクと脂質との間の特異的相
互作用を妨害しないこと及び培地の細胞による粒子のグ
リコシレーションと分泌とを妨害しないことが判明し
た。
【0061】挿入されたポリオウィルスの配列が粒子の
表面に十分に露出しているかを確認しまた立体配座の変
化が誘発されたかどうかを検査するためにHBsAg 粒子と
HBsPolioAg粒子とのタンパク分解酵素に対する感受性試
験を実施した。
【0062】細胞クローン(LAS、PAP)をコンフルエンス
まで培養しメチオニンを含まないDMEMで2 回洗浄し4mM
のグルタミンと 1%の子ウシ血清とを加えた同じ培地中
で2時間インキュベートした。
【0063】2・106 の細胞と、100 μCi/ml の25S-Met
(100Ci/mmole 、アマーシャム(Amarsham))とを含む
新しい培地でインキュベーションを24時間続行した。
【0064】30μg/mlの非ラベルMet の存在中で6 時
間インキュベーション後に、培地の上清を28krpmで 4℃
で24時間遠心し(ロータSW41)、次にCsCl勾配(1.1〜1.
6 g/cm3 ) で35krpmで 4℃で24時間遠心してこの上清か
らエンベロープ粒子を部分的に精製した。
【0065】0.5 mlの画分を収集しピークの画分をPBS
に透析した。100 μlの部分サンプルを50μlのトリプ
シンのPBS 溶液(300μg/ml、ウォーシントン(Worthi
ng-ton))に任意に 3%のβ−メルカプトエタノールを
加えた液と混合し37℃で2 時間インキュベートした。次
に大豆トリプシンの阻害物質のPBS 溶液50μl(300μg
/ml)(ウォーシントン) を添加した。反応容量をPBS で
400 μlに増加し1 %のウシ血清アルブミンと1 %のデ
オキシコール酸ナトリウムと0.1 %のSDS とを添加し、
1:100 に希釈したヒトHBsAg 粒子に対抗するウサギ抗血
清(ベーリング)の存在中で 4℃で1 晩免疫沈降させ
た。次に等容量の25mM トリスHCl pH 7.2と2.5mM EDTA
と2mM PMSFとに再度懸濁させた50μlのセファロース−
プロテインA を加える。
【0066】4℃で穏やかな撹拌を1 時間維持しセファ
ロースを10mM トリスHCl pH 7.2と150mM NaClと1 %ト
リトン X-100と0.1 %SDS と1 %デオキシコール酸ナト
リウムとによって3 回洗浄し、125mM トリスHClpH 6.8
によって2 回洗浄する。
【0067】最後にゲル電気泳動用バッファ溶液40μl
中でセファロースを沸騰させてタンパクを溶出する。
【0068】15%ポリアクリルアミドゲルの電気泳動を
レムリの方法で実施した。
【0069】フルオログラフィーで処理し、ゲルを乾燥
させ−70℃でコダックXAR-5 フィルムに露光した。
【0070】この結果HBsAg 粒子は非還元条件でトリプ
シンに極めて耐性であるがHBsPolioAgは唯1 つの部位
(または近傍の複数の部位)で完全に開裂され見掛け分
子量17.4及び14.3kDa のポリペプチドを産生する。
【0071】断片のサイズは挿入配列の開裂と適合す
る。
【0072】還元剤の存在下ではHBsAg は Arg-122(ピ
ーターソン(Pererson)、D.L.)の処でのみ開裂され16.6
及び13.2kDa の断片を産生するが、HBsPolioAgは、17.4
及び13.2kDa の2 つの断片として開裂される。
【0073】このことは、非還元条件でHBsPolioAgから
得られた14.3kDa の断片はArg122を含み13.2kDa の断片
よりもN-末端の10〜12個のアミノ酸だけ長いことを示し
ており、非還元条件でのHBsPolioAg粒子の開裂が挿入配
列の1 つ以上のLys 残基の処で生じることが確認された
(第2図)。
【0074】これらの結果は、挿入されたペプチド配列
にタンパク分解酵素が容易に接近すること即ち該ペプチ
ド配列がエンベロープのハイブリッド分子の表面に露出
していることを示す。1 型ポリオウイルス(マホニー
(Mahoney))は、対応するペプチド配列の露出度が少な
い構造なので還元条件ではLys 残基がトリプシンと接近
できない(フリックス(Fricks)等)。
【0075】ハイブリッドHBsPolioAg粒子の別の可能な
開裂部位はトリプシンの接近が不可能であり、このこと
からHBsAg 分子の該部分が極めて安定な構造に維持され
ることが理解されよう。
【0076】しかし乍らHBs の主要抗原領域ではある程
度の立体配座の変化が生じ得る。
【0077】このことは、HBsAg 粒子を参照として用い
たラジオイムノロジイを実施しSDS-PAGE後に銀の呈色試
験でタンパクを定量したときに、HBsAg 粒子と抗HBsAg
抗体との結合が減少(約1/20)していたことによって判
明した。
【0078】異なる血清を用いてHBsAg とHBsPolioAgと
の免疫沈降試験を実施すると、双方の粒子が抗HBsAg 抗
体と反応すること、及び、HBsPolioAg粒子がポリオウイ
ルスを中和する C3 モノクローナル抗体と挿入配列を含
む合成オリゴペプチドに対する異なる2 種類の抗血清と
によって特異的に免疫沈降することが判明した。
【0079】ハイブリッド粒子の免疫特性を定量するた
めに、マウスをHBsAg 又はHBsPolioAg(表1)で免疫
し、マウス血清と免疫的に同等の腹水液を得るために抗
体を産生しない腫瘍形成細胞で腹腔組織内に腹水を産生
させた(アナッカー(Anacker)等)。
【0080】HBsAg をワクチン接種すると、ヒトHBsAg
粒子と反応する高い抗体価が得られた(マウスNo.1)。
【0081】しかし乍らHBsPolioAgで免疫したマウスは
HBs 抗原に微弱な応答しか示さなかった(表1b、マウス
No.2及び4 )。
【0082】このことは抗原決定基がハイブリッド分子
中で部分的にねじれを生じるという観察と一致する。
【0083】他方、ポリオウイルスVP1 に挿入された配
列は免疫的に活性であり、全部のマウスにおいて該配列
のキャリャーたる合成ペプチドと1 型ポリオウイルスの
完全タンパクVP1(ウェスタンブロット) とを認識する抗
体を誘発する(表1c)。更に、得られた抗血清は感染性
ウイルスと熱変性ウイルスとの双方に対して特異的効力
を有する。このことは表1dの免疫沈降テストで示され
る。更に全部の抗血清がポリオウイルスを中和する有意
な抗体価を有する(表1e)。
【0084】予備的結果より、HBsAg 粒子がウサギにも
免疫を獲得させることが判明した。HBsPolioAgを(毎回
10〜40μgずつ)2回注射すると4 羽のうち3 羽が感染性
ポリオウイルスと共に免疫沈降する抗体を有した。
【0085】HBsPolioAg粒子は、感染性ポリオビリオン
と熱変性ポリオビリオン(エミニ(Emini) 等)とに共通
の少数エピトープを認識する中和抗体を出現させる潜在
能力をもつ。このことは、対応するアミノ酸配列の抗体
結合活性と免疫産生活性との少なくとも一部がHBV エン
ベロープ粒子の表面で発現することによって証明され
る。
【0086】この短い配列はポリオウイルスのキャプシ
ドにピークを形成し(ホーグル(Hogle) 等)その結果自
律的構造を有し得る。
【0087】HBsPolioAg粒子中でHBsAg の近傍の配列は
更に、挿入されたポリオウイルスの安定性と適応性とを
維持し得るであろう。
【0088】HBsAg とHBsPolioAgとの免疫特性試験を以
下のごとく実施した。その結果を表1に示す。
【0089】
【表2】
【0090】(a) 前記のごとく精製した 2μgのHBsAg
(No.1) 又は30μgのHBsPolioAg(No.2〜4 )を50%の
完全フロインドアジュバントのエマルジョンと共に生後
8 週間のBALB/cマウスに腹腔内注射して免疫し2 週間後
に不完全フロインドアジュバントを注射した。
【0091】3週間後にマウスのミエローマ細胞sp2/0-
Ag14(キュイラン(Couillin)等)を注射し続いてアジュ
バントを含まないブースター注射を実施した。
【0092】マウスNo.5を無抗原処置した。2 週間後に
腹水液を採取し以下の手順で分析した。
【0093】(b) AU5ABラジオイムノロジイテスト(ア
ボット)で抗HBsAg 価を定量し国際単位(I.U.)で示し
た。
【0094】(c) ポリオウイルスVP1 のアミノ酸93〜10
4 に対応するペプチドへの結合をELISA 法(ヴォラー(V
ol-ler) 等)で定量した。
【0095】ウェルにこのペプチドを塗抹して(PBS 中
0.5μg)1 晩おき、空いた部位をBSA でブロックした
(0.05%のトゥイーン(Tween)20 を含むPBS 中で1
%)。
【0096】0.05%のトゥイーン20を含むPBS 中で繰り
返し洗浄し、1 %のBSA と0.05%のトゥイーン20とを含
むPBS 中で腹水液を1:80に希釈し37℃で2 時間インキュ
ベートした。
【0097】ウェルを洗浄し、ペルオキシダーゼでラベ
ルし1:1000に希釈したヤギ(cappell) の抗マウスIgG 抗
体を添加した。
【0098】洗浄後50mMのクエン酸/燐酸バッファpH5
に入れたo-フェニレンジアミン(メルク(Merck) 、 0.5
μg/ml)を加えて10分間室温に維持し、 2.5%の H2
SO4 を加えて反応を停止させた。
【0099】陽性の血清はコントロール(No.5)の3 倍以
上の吸収価(DO)を示した。
【0100】(d) 1型ポリオウイルス(マホニー)を35
S-Met でラベルしCsCl勾配中で遠心して精製した。
【0101】感染性ビリオンを56℃で1 時間インキュベ
ートして熱変性ビリオンを調製した。
【0102】150mM のNaClと5mM のEDTAと50mMのトリス
pH7.4 と0.02%の NaN3 と0.05%のNonid とP40 とから
成る溶媒中に、35S-Met(エミニ等) でラベルした粒子15
000cpmを含む50μlの部分サンプルを、50μlのマウス
腹水液の存在下で37℃で1 時間及び4 ℃で1 晩インキュ
ベートした。
【0103】免疫複合体をブドウ球菌Staphylococcus a
ureus (コーワン(Cowan) I株)(ケスラー (Kessle
r))によって沈降させその放射能を試験した。表1dの数
字は免疫沈降した放射能の値を%で示す。
【0104】(e) 100プラーク形成単位の1 型ポリオウ
イルス(マホニー)を加えてVero細胞の標準プラーク減
少テストを行って各血清を中和する抗体価を測定した。
【0105】3 つの実験から得られた平均値の減少曲線
から、5 %のプラーク減少を与える血清の希釈度の逆数
(Log2)を算出した。
【0106】プラスミドpPAPで修飾された遺伝子に関す
る実験によれば、タンパクに挿入された外来配列が粒子
の表面に露出していることが判明した。外来性配列の初
期立体配座が変化したとき、より大きい構造を挿入する
か又はHBsAg タンパクの幾つかの部分を欠失させるとこ
の問題が解決できると考えるのが妥当である。別の挿入
部位の探求も勿論可能である。HBsAg の残基50の処(S
遺伝子のBal I部位)に8 個のアミノ酸を挿入すると粒
子の産生及び分泌が可能になる。
【0107】従って本発明により混合ワクチンが提供さ
れる。
【0108】HBsAg の抗原決定基に外来の抗原決定基の
配列を挿入すると、挿入配列が表面に露出しているとき
は、HBV ウイルスの別の亜型に対する混合ワクチン、ウ
イルスのコアの決定因子(HBcAg、HBeAg)に対する混合ワ
クチン(エー・エム・プリンス(A.M.Prince)等、1983 、
エス・イワーソン(S.Iwarson) 等、1984)、B 型肝炎と
同じ集団(エイズ、ヘルペス)に関するウイルスの抗原
決定基に対する混合ワクチン及びその他のウイルス(テ
ィー・エム・シニック(T.M.Shinnick)等) の抗原決定基
に対する混合ワクチンを製造することが可能になる。3
型ポリオウイルス(D.M.A.(エヴァンス(Evans) 等、198
3) のVP1 タンパクの主要抗原決定基に関与する8 個の
アミノ酸は、化学的に合成されたDNA 断片を介してHBsA
g タンパクに挿入され得る。
【0109】また、この種の操作を用いて薬剤学的に重
要な生物学的に活性の配列を発現させることが可能であ
る。
【0110】動物ヘパンダ(Hepanda) ウイルス(ピー・
エル・マリオン(P.L.Marion)等、1983)によって産生
する粒子も同じ条件で使用され得る。
【0111】このために本発明は選択された投与形態特
に非経口投与に適した薬剤ベヒクルと共に本発明の粒子
を有効用量で含むB 型ウイルス性肝炎用ワクチン組成物
に係る。用量は特にタンパク 3〜6 μg/mlであり例え
ばタンパク 5μg/ml(単位用量)である。
【0112】本明細書で参照した文献の目録を以下に添
付する。
【0113】
【表3】
【0114】
【表4】
【0115】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明構造で使用されるプラスミドpLASの構造
の概略図である。
【図2】pLASに由来し更に1 型ポリオウイルス(マホニ
ー株)のタンパクの11個のアミノ酸の配列をコードする
合成DNA 断片を含むプラスミドpPAPの構造の概略図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/02 C // A61K 39/295 ADY C07K 19/00 8517−4H (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:91) (C12N 5/00 B C12R 1:91) (72)発明者 アニツク・リム フランス国、94000・クレテイユ、リユ・ ドユ・カステル、4 (72)発明者 イヴ・マルピエス フランス国、80000・アミアン、リユ・サ ン・フユシアン、320 (72)発明者 ロルフ・ストレツク フランス国、75016・パリ、アヴニユ・フ オツシユ、17・ビス

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HBs 抗原の主要ポリペプチドに特有のア
    ミノ酸配列を、HBs抗原に特有の構造を維持するに十分
    な割合で含む粒子であり、主要ポリペプチドに対して外
    来であって好ましくはそれ自体が免疫原性部位を担持す
    る1 つ以上のアミノ酸配列が、主要ポリペプチドの内
    部、特に通常は前記粒子の外面に露出した親水性領域の
    1 つ内に組み込まれているか、又はその変形として、該
    親水性領域に属する1 つ以上のアミノ酸が前記外来アミ
    ノ酸配列で置換されていることを特徴とする粒子。
  2. 【請求項2】 外来アミノ酸配列が、主要ポリペプチド
    のアミノ酸32〜74を含む領域に挿入されていることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項に記載の粒子。
  3. 【請求項3】 外来アミノ酸配列が、主要ポリペプチド
    のアミノ酸 110〜156 を含む領域に挿入されていること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の粒子。
  4. 【請求項4】 外来ポリペプチド配列のサイズがアミノ
    酸16個より大きくないこと、特にアミノ酸 5〜16個、よ
    り好ましくは 6〜13個であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項から第3項のいずれかに記載の粒子。
  5. 【請求項5】 更に、B 型ウイルス性肝炎のウイルスの
    ゲノムのプレ−S 領域によりコードされるポリペプチド
    配列も含むことを特徴とする特許請求の範囲第1 項から
    第4 項のいずれかに記載の粒子。
  6. 【請求項6】 B 型ウイルス性肝炎のウイルスのゲノム
    のS 領域及び場合によってはプレ−S 領域をコードする
    DNA 配列を含む組換体DNA であり、前記DNA配列がS 領
    域内の、主要ポリペプチドの親水性領域に対応するゾー
    ンの少なくとも1 つにおいて、前記主要ポリペプチドに
    対して外来のアミノ酸配列をコードする少なくとも1 つ
    のヌクレオチド配列によって局部的に修飾されており、
    S 領域と場合によってはプレ−S 領域とが組換体DNA の
    内部で外来性プロモータの直接コントロール下に維持さ
    れており該プロモータは真核細胞特にヒトもしくは動物
    の真核細胞中又は酵母中で直接コントロール下の遺伝子
    の転写を有効に開始せしめる能力を有することが知られ
    ているプロモータである組換体DNA によって細胞系特に
    ヒトまたは動物の細胞系を形質転換し(組換体DNA のプ
    ロモータは使用細胞宿主の種類に応じて選択する)、前
    記のごとく形質転換された微生物を培養し、産生粒子を
    回収することを特徴とする、HBs 抗原の主要ポリペプチ
    ドに特有のアミノ酸配列をHBs 抗原に特有の構造を維持
    するに十分な割合で含む粒子であり、主要ポリペプチド
    に対して外来であって好ましくはそれ自体が免疫原性部
    位を担持する1 つ以上のアミノ酸配列が主要ポリペプチ
    ドの内部特に通常は前記粒子の外面に露出した親水性領
    域の1 つに組み込まれているか又はその変形として該親
    水性領域に属する1 つ以上のアミノ酸が前記外来アミノ
    酸配列で置換されている粒子の産生方法。
  7. 【請求項7】 主要ポリペプチド内に組み込まれた外来
    配列が16個以下のアミノ酸を含むこと、及び、前記細胞
    宿主の培地に分泌された産生粒子を回収することを特徴
    とする特許請求の範囲第6項に記載の方法。
JP7187404A 1985-05-02 1995-07-24 HBs抗原の免疫原特性を有し、HBs抗原により担持されたエピトープに対して外来の抗原部位を担持する粒子及びかかる粒子の産生法 Pending JPH08198897A (ja)

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