JPH088869B2 - HBs抗原の免疫産生特性を有しHBs抗原により担持されたエピト−プに外来の抗原部位を担持する粒子及びかかる粒子産生用のベクタ−と動物細胞及びかかる粒子を含有する混合ワクチン産生用組成物 - Google Patents

HBs抗原の免疫産生特性を有しHBs抗原により担持されたエピト−プに外来の抗原部位を担持する粒子及びかかる粒子産生用のベクタ−と動物細胞及びかかる粒子を含有する混合ワクチン産生用組成物

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JPH088869B2
JPH088869B2 JP61102929A JP10292986A JPH088869B2 JP H088869 B2 JPH088869 B2 JP H088869B2 JP 61102929 A JP61102929 A JP 61102929A JP 10292986 A JP10292986 A JP 10292986A JP H088869 B2 JPH088869 B2 JP H088869B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、多くの場合少なくとも大部分が実質的に球
形を成すポリペプチド粒子に係る。これら粒子は、B型
ウイルス性肝炎のウイルスの表面抗原(しばしばHBsAg
と略称され、より簡単にHBsとも指称される)に特有の
免疫原性及び免疫特性を有しており、更に、通常はB型
肝炎ウイルスのS遺伝子によりコードされるポリペプチ
ドに外来のペプチド配列を少なくとも1つ含む。本発明
は更に、上記種類のポリペプチド粒子を培地中に分泌し
得る組換体DNA及び好ましくは動物由来の真核細胞系に
係る。
先ず、B型肝炎ウイルス(HBV)の慢性保菌者の血清
が、直径22nmの粒子又はフィラメントの形態の中空ウイ
ルスエンベロープを含み時には42nmの球形分子の形態の
完全感染ビリオンを含むことは周知であろう。
中空エンベロープは慢性ウイルス保菌者の血清から精
製されB型肝炎のワクチンの製造に使用される。現在で
は、別の方法を用い22nmの粒子を多量に採取することも
可能である。粒子の主要タンパクをコードする遺伝子
(S遺伝子)の遺伝子操作によって、培養細胞系での該
粒子の産生(エム・エフ・デュボワ(M.F.Dubois)等
(1980)、プロシーディングス・オブ・ナショナル・ア
カデミック・サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.)、米
国、77、4549−4553)、酵母中での産生(ピー・バレン
ズエラ(P.Valenzuela)等(1982)、ネイチュアー(Na
ture)、298、347−350)又は組換体ウイルスによる産
生(ジー・エル・スミス(G.L.Smith)等(1983)、ネ
イチュアー、302、490−495)が可能になった。これら
粒子の産生方法の1つによれば、有効なプロモータの支
配下でS遺伝子を含む適当なベクターによって真核細胞
を形質転換し、形質転換細胞を培養し、予め溶解された
細胞から又は使用細胞系(例えばVERO型のサルの細胞)
によっては内部に粒子が分泌された細胞培地から産生粒
子を回収する。
これら粒子の構成に含まれるS遺伝子でコードされる
主要ポリペプチドは、226個のアミノ酸から構成される
分子量25,400ドルトンである。また、構成ポリペプチド
中の幾つかの天然粒子が34,000ドルトンのオーダの高い
分子量をもつポリペプチドから成り、該ポリペプチドが
前記主要ポリペプチドのポリペプチド配列を含み、主要
ポリペプチドと同じC末端を有し、更にN末端の位置に
55個のアミノ酸から成る付加配列をもち(エックス・ス
ティッブ(X.Stibbe)及びダブリュー・エッチ・ゲルリ
ッヒ(W.H.Gerlich)等(1983)、ジャーナル・オブ・
ヴィロロジイ(J.Virology)、46、626−628)、この付
加配列がB型肝炎のゲノムのプレ−S領域によってコー
ドされていることも判明した。N末端位置のこの付加配
列は天然粒子においては極めて安定な様子ではなく従っ
てHBs粒子の構成及び凝集に重要な機能を果たすように
は見えない。HBs粒子は公知の如く、タンパク分解酵素
に敏感でなく約100個の前記主要ポリペプチドとその他
の構成成分特に脂質成分とを含む有機集合体から構成さ
れる。前記付加配列を含むより安定な粒子を形成ポリペ
プチド総量の35%に達し得る顕著な割合で含む組成物を
得る方法が最近公表された(エム・エル・ミシェル(M.
L.Michel)等(1984)、プロシーディングス・オブ・ナ
ショナル・アカデミック・サイエンス、米国、81、7708
−7712)。該方法は、真核細胞系特にヒト又は動物の培
養細胞を使用する。該細胞は、B型ウイルス性肝炎のウ
イルスのゲノムのS領域及びプレ−S領域をコードする
DNA配列を内部に含むベクターによって外来性プロモー
タの直接コントロール下で予め形質転換されている。使
用されるプロモータは、前記ベクターが組み込まれる真
核細胞特にヒト又は動物の細胞中で直接コントロール下
の遺伝子の転写を有効に開始させ得る能力を持つことが
わかっている。前記DNA配列に関しては、例えばギャリ
ベール(Galibert)等(1979)、ネイチュアー、281
巻、646−650ページの論文を参照するとよい。
使用される細胞系がサル由来の場合、SV40ウイルス由
来のプロモータの使用が有利である。該プロモータがサ
ルの細胞中で隣接遺伝子の転写を有効に開始させる能力
を有することは公知である。好ましくは、該プロモータ
がSV40ウイルスの「初期」プロモータに対応する。この
プロモータは通常は小T抗原(small T antigen)及び
大T抗原(large T antigen)の発現をコントロールす
る。
B型肝炎ウイルスのエンベロープのポリペプチドのN
末端には天然の変異性があるので、このことから前記付
加配列の別々のタンパク断片が該N末端に置換し得、前
記主要ポリペプチドと融合し得ることは既に予想されて
いた。例えばバレンズエラ等は形質転換酵母中でハイブ
リッドタンパクから形成された粒子を産生した。該ハイ
ブリッドタンパクは主として、前記主要タンパクのN末
端がヘルペスウイルスのDグリコプロテインから得られ
ら約100個のアミノ酸を含む付加ポリペプチドによって
修飾されることによって構成される。バレンズエラ等の
報告によれば、この形質転換粒子はB型肝炎ウイルスと
ヘルペスウイルスとの双方に対する抗体を誘発し得る
(ピー・バレンズエラ等(1982)、ネイチュアー、29
8、347−350及びピー・バレンズエラ等(1984)、酵母
遺伝学及び分子生物学に関する第12回国際会議報告、エ
ジンバラ、(1984)、16)。
本発明の目的は、HBs抗原の基本免疫原性を有してお
り更に好ましくは同じく免疫原性の別のペプチド配列を
1つ以上有するポリペプチド粒子、換言すれば、最適安
定度をもつ混合ワクチンの構成に使用され得るポリペプ
チド粒子を提供することであり、HBs抗原の主要ポリペ
プチド自体又は好ましくは主要グリコプロテイン自体が
合成されるには常に前記別のペプチド配列の存在が必要
でありしかもこの別のペプチド配列の存在がB型肝炎ウ
イルスのエンベロープの抗原に特有の特定構造に影響を
与えないことを特徴とする。
本発明の目的は更に、通常はB型肝炎ウイルスのゲノ
ムのプレーS領域によりコードされる付加配列を場合に
よっては含む前記タイプの粒子を提供することである。
該付加配列は、通常は、原形(intact)状態であるが例
えばバレンズエラ等の方法で修飾されることも勿論可能
である。但し、付加配列の原特性が維持されると、本発
明の修飾ポリペプチドにおいて免疫産生性の増進が生じ
る。
本発明の粒子は、HBs抗原の主要ポリペプチド特有の
アミノ酸配列を粒子がHBs抗原特有の構造を維持するた
めに十分な割合で含んでおり、該粒子の特徴は主要ポリ
ペプチドが該主要ポリペプチドに外来のアミノ酸配列を
少なくとも1つ取り込んでいること、好ましくは主要ポ
リペプチドの内部自体特に通常は前記粒子の外面に露出
した親水性領域の1つに免疫原部位のキャリャーたるア
ミノ酸を取り込んでいること、又は変形例として親水性
領域に属する1つ以上のアミノ酸が前記外来アミノ酸配
列によって置換されていることである。
特に外来アミノ酸配列は、ピー・チオレ(P.Tiollai
s)等(1981)、サイエンス(Science)、213巻、406−
411ページの論文に示された以下の一般式をもつ主要ポ
リペプチドのアミノ酸32〜74又はアミノ酸110〜156の領
域の1つに挿入され得る。
主要ペプチドの式の変異が生じ易いことの公知であ
る。特に構成アミノ酸の変異は、バレンズエラ等(198
0)(「動物ウイルス遺伝学(Animal Virus Genetic
s)」及びビー・フィールズ(B.Fields)、アール・ジ
ャニッシュ(R.Jaenisch)、シー・エフ・フォックス
(C.F.Fox)編、アカデミック・プレス(Academic Pres
s)、ニュー・ヨーク、57ページ)による観察では前記
一般式の主要ラインより上方に存在し、パセック(Pase
k)等(ネイチュアー、(ロンドン)、282、575(197
9))による観察では前記主要ラインの下方に存在す
る。
従ってより詳細には本発明は、実質的に球形のポリペ
プチド粒子を含有する(又はこれら粒子から形成され
る)こと、該粒子の(全部でなくても)少なくとも大部
分がHBsAg抗原に特有の免疫特性又は免疫原性をもつこ
と、粒子のサイズが18〜25nm特に20〜22nmでありCsClベ
ースの濃度勾配で濃度1.20〜1.22g/mlのゾーンで単離で
きる濃度をもちデーン粒子とHBcをも含めてHEe抗原が全
く存在しない総純度レベルをもつこと、特に前記条件下
で粒子中に前記外来配列が存在することを特徴とするワ
クチン製造用組成物を提供することである。
上記のごとく主要ポリペプチドの内部に挿入され得る
外来配列のサイズはかなりの程度に変更することが可能
である。例えば100個又はそれ以上のアミノ酸を含むア
ミノ酸配列を導入し得る。しかし乍ら、外来ペプチド配
列のサイズがアミノ酸16個より大きくないこと特に5〜
16個例えば6〜13個であるのが有利であり、特に主要ポ
リペプチドに挿入される場合には主要ポリペプチドから
実質的に等しい数のアミノ酸を除去しないで挿入できる
のが有利である。即ち本発明によって得られる顕著な結
果は、本発明の修飾ポリペプチドをコードするDNA配列
を含む適当なベクターによって予め形質転換された細胞
を用いると本発明の修飾粒子が細胞系中に分泌され得る
ことである。
従って本発明は勿論、上記粒子の組成に含まれる前記
修飾ポリペプチドをコードするDNA組換体に係る。これ
らDNA組換体及び好ましくはこれら組換体を含み且つS
領域をコードするDNA配列を含み場合によってはB型ウ
イルス性肝炎のウイルスのゲノムのプレ−S領域を含む
ベクターの特徴は、前記主要ポリペプチドの親水性領域
に対応するS領域のゾーンの少なくとも1つにおいて前
記DNA配列が前記外来配列をコードする少なくとも1つ
のヌクレオチド配列によって局部的に修飾されているこ
と、及び、S領域及び場合によってはプレ−S領域が組
換体DNA内部で外来性プロモータの直接コントロール下
に維持され該プロモータについては、ベクターが組み込
まれる真核細胞特にヒトもしくは動物の真核細胞中又は
酵母中で直接コントロール下の遺伝子の転写を有効に開
始させる能力を持つことが既知であることである。
使用される外来性プロモータは、通常はB型肝炎ウイ
ルスのゲノムのS遺伝子及びプレ−S遺伝子は結合する
「内因性」プロモータとは異なっており即ち外来プロモ
ータである。これら細胞がサル由来のとき、前記の如き
SV40ウイルス由来のプロモータの使用が有利である。
本発明は上記特定プロモータの使用に限定はされな
い。但し、HBs抗原とpHSAの受容体とに特有の本発明の
ハイブリッドポリペプチドを形質転換細胞から産生し使
用培地中に分泌させるには上記プロモータが特に有利な
結果を与える。また、例えば(タンパクVP1、VP2及びVP
3の発現をコントロールする)SV40の後期プロモータの
使用も可能である。これらのプロモータと種々の関連抗
原をコードする遺伝子との相対位置を知るためにはSV40
ウイルスの制限マップを参照するとよい。(ジェー・ト
ゥーズ(J.Tooze)編、DNA腫瘍ウイルス(DNA Tumor Vi
ruses)、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラト
リイ、コールド・スプリング・ハーバー、ニュー・ヨー
ク、1980、2〜5章)。
SV40プロモータの代わりに別のプロモータを使用する
ことも勿論可能である。但し、これらプロモータは、前
記S領域及び場合によってはプレ−S領域をコードする
前記配列の使用細胞系への転写がプロモータのコントロ
ール下で促進され、これら配列が該プロモータと共に受
容細胞のゲノムに取り込まれるようにする能力及び/又
はこのように形質転換された受容細胞がかなりの量の本
発明のハイブリッドポリペプチドを合成及び分泌できる
ようにする能力を持つこと又はもち得ることが知見さ
れ、このように獲得した能力をこれら細胞由来の後続世
代に継承させるプロモータでなければならない。
本発明による細胞系が獲得した前記ポリペプチド合成
特性が少なくとも10世代にわたって各世代に継承された
とき、前記形質転換細胞系が「安定」であるといってよ
い。
使用可能な別のプロモータの例として、ポリオームの
初期プロモータ、種々のレトロウイルスのLTRプロモー
タ又はアデノウイルスのEAプロモータがありまた又は細
胞由来の遺伝子の有効なプロモータがある。
公知のごとく、オリジンウイルスのゲノムから採取さ
れたプロモータは、好ましくは活性「配列」を伴ってお
り該活性配列は通常(そのコントロール下に正常に配置
された遺伝子配列の転写方向に関して)プロモータに先
行している。活性配列の例は、サイエンス、1983、219
巻、626〜631ページ及びネイチャー、1982、295巻、568
〜572ページの論文を参照するとよい。
好ましくは、前記S領域及びプレ−S領域をコードす
る前記DNA配列が、プロモータとプレ−S又はS配列を
正常に転写し得る活性配列とから成るDNA断片の直後に
配置されている。前記断片は特に、使用されるプロモー
タと活性配列とのタイプに応じて300〜400塩基対を含
む。
本発明は更に、前記の如きベクターによって形質転換
され同じく前記の如き免疫原粒子を培地中に分泌し得る
細胞系に係る。
本発明の好ましい細胞系は、哺乳類の細胞特にCHOま
たはVERO細胞から形成される。
本発明は更に、培養維持が可能なかかる細胞系の産生
方法に係る。該方法は、前記の如きベクターによる細胞
系の形質転換と本発明のハイブリッドタンパクをコード
する配列を発現する培地の単離とを含む。
本発明の付加的特徴は本発明の基本原理を示す構造の
具体例を示す添付図面に基づく以下の記載より明らかに
されるであろう。
−トランスフェクトされたプラスミド構造: −プラスミドpLAS このプラスミドは(第1図)、 −天然ポリアデニル化部位(Stu I(43)〜Bgl II(198
4)断片)をもちBamH I(1400)部位がKlenow酵素によ
る修復によって除去されたS遺伝子をコードする部分
(ピー・シャルネ(P.Charnay)等、1979)と、 −SV40の初期プロモータ(SV40ウイルスのPvu II(25
0)部位〜Hind III(5154)部位断片)の支配下にある
プロモータを伴わないS遺伝子と、 −pML2(エム・ラスキ(M.Lusky)及びエム・ボッチャ
ン(M.Botchan)、1981)の大断片BamH I(375)〜Sal
I(650)とを含む。
S遺伝子の断片は、Bgl II末端の処でプラスミドpML2
のBamH I末端に結合されている(Bgl II末端とBamH I末
端とは互いに適合する)。逆にStu I末端の処ではS遺
伝子の断片は前記プロモータを含むSV40ウイルスの断片
のHind III末端と結合するために化学合成されたHind I
II部分を含むヌクレオチド結合配列(リンカー)によっ
て修飾されている。最後にプラスミドpML2から得られた
断片のSal I末端は結合以前にSV40ウイルス断片のPvu I
I(平滑末端)で修復されている。
プラスミドpLAS I及びpLAS II これらの2つのプラスミドは、pSKS104(シャピロ(S
hapiro)等、1983)から得られた24塩基対のDNAの1つ
又は2つのBamH I断片をプラスミドpLASの唯1つのBamH
I(488)部位に導入してプラスミドpLASから得られ
る。S遺伝子に挿入されて読み取りフェーズを変化させ
ない8個のアミノ酸をコードする24個のヌクレオチドか
ら成るこの断片を制限酵素Pst Iの1つの切断部位と制
限酵素Hind IIの2つの切断部位(Sal I、Acc I)とを
含む。
実施例I 産生クローンのトランスフェクションと選択とによるHB
sタンパクを産生するマウスの細胞系の形成 LMTK-細胞(クローン1D;10%の子ウシ血清と4mMのグ
ルタミンとを加えたダルベッコ改質イーグル培地(DMEM
培地)で培養したチミジンキナーゼ欠失のクローンL929
から得られたマウスの細胞)を3種のベクター(pLAS、
pLAS I、pLAS II)のDNAとネオマイシン耐性のアミノグ
リコシド−3′−ホスホトランスフェラーゼAPH3′の遺
伝子(コルベール・ギャラパン(Colbert−Garapin)
等、1981)を含むプラスミドpWのDNAとによってコトラ
ンスフェクトした(ウィグラー(Wigler)等、1979によ
って修正されたグラハム(Graham)及びヴァン・デル・
エブ(Van der Eb)、1973の方法)。酵素APH3′を発現
するトランスフェクト細胞を400μg/mlのアミノグリコ
シドG418(コルベール・ギャラパン等、1981)の存在中
で選択した。この選択から得られたクローンについてHB
sタンパクの産生を試験した。即ち、第1プラスミドのD
NA10μgとプラスミドpWのDNA2μgとを用いて5.105
細胞LMTK-をコトランスフェクトした。トランスフェク
ションの4日後に選択的G418培地を加えた。
発生した生育可能なクローンを単離し培養し培地中で
のHBs抗原の産生能力を試験した。ラジオイムノテストA
USRIA II(アボット(Abott)実験所)を用いHBsAgの存
在を検出した。陽性のレスポンスを与えた細胞クローン
のうちでプラスミドpLAS、pLAS I、pLAS IIに対応する
3つのクローン(LAS、LAS I、LAS II)を特性決定のた
めに選択した。
培地中で検出された細胞クローン粒子の特性決定 クローンがコンフルエンスに達すると、細胞の栄養培
地を交換し48時間沈澱させた。次に上清を2000rpmで清
澄化し遠心して粒子を沈降させた(スミス(Smith)
等、1983)。沈澱物をバッファに入れCsCl勾配で沈澱さ
せ遠心し収集して画分をR.I.A(モリアーティ(Moriart
y)等、1981)で試験した。修飾されたタンパクと非修
飾タンパクとのHBsAg活性が血清の精製粒子の濃度(ピ
ロット(Pillot)等、1984)と同様の濃度1.18〜1.24g/
cm3の間に唯1つのピークとして濃縮された。部分サン
プルをショ糖勾配で沈澱させた(モリアーティ等、198
1)。画分の収集後HBsAg活性は3種のポリペプチドで明
らかに等しい沈降係数の唯1つのピークとして沈降し
た。
細胞クローンLAS、LAS I、LAS IIのゲノムに組み込まれ
たS遺伝子の配列の特性決定 グロス−ベラード(Gross−Bellard)等(1973)の方
法でクローンLAS、LAS I、LAS IIの細胞DNAを調製し制
限酵素Hind III及びPst Iで消化した。アガロースゲル
電気泳動にかけ、切断トランスレーションの方法(リグ
ビー(Rigby)等、1977)でS遺伝子を含むDNA断片から
製造した放射能プローブとハイブリダイズしたニトロセ
ルロースシート(サザン、1975)にDNAを移した。
レプリカをニトロセルロースでオートラジオグラフィ
ーにかけ3つのクローンに1つ以上の遺伝子が組み込ま
れたことを確認した。更に、Pst I部位は細胞クローンL
SAS I及びLAS IIの修飾S遺伝子の処にのみ存在してい
た。このPst I部位は使用S遺伝子の天然配列(ピー・
シャルネ等、1979)中には存在せず使用プラスミドpLAS
I及びpLAS IIに挿入された外来DNA断片中に存在してい
た。
クローンLAS、LAS I、LAS IIにより分泌されたタンパク
の抗HBsAg血清による免疫沈降 コンフルエンスに達した細胞クローンをメチオニン〔
35S〕で48時間ラベルし上清をNP40 0.5%の存在中で、
ウサギ抗HBsAg抗体(ベーリング(Behring))とセファ
ローズAプラテイン(ファルマシア(Pharmacia))と
を順次用いて免疫沈降させた。免疫沈降物を洗浄後、分
子量ラベル(ファルマシア)の存在中でレムリ(Laemml
i)の方法(1970)で15%ポリアクリルアミドゲルに載
せた。処理し乾燥したゲルをオートラジオグラフィーに
露光した。
各上清毎に2つの主要バンドが生じた。この分子量は
夫々クローンLASでは23000及び27000でありクローンLAS
Iでは24750及び28500でありLAS IIでは26000及び29000
である。
プラスミドpLASはL細胞中でのHBsAgの発現の促進に
有効である。更に、プラスミドpLAS IはS遺伝子のコー
ド領域に付加制限部位を含んでおりこれが新しい配列の
導入を容易にする。
細胞上清中でHBsAg粒子に類似の構造をR.I.A.により
検出し得ることから、プラスミドpLAS I及びpLAS IIに
よって誘発された構造がヒト血清粒子の抗原性に類似の
抗原性を少なくとも部分的に維持していると言うことが
できよう。8または16個の使用アミノ酸の挿入は、修飾
HBsAgタンパクが細胞質からL細胞の外部培地に向かっ
て分泌されることを妨害しない。S遺伝子への挿入にBa
mH I部位の選択が有利であることが判明した。これは、
タンパクの主要親水性領域の起点に相当し(ピー・チオ
レ等、1981)、疎水性配列に粒子の脂質膜との接触を維
持せしめる。22nmの粒子の構造の原因となるHBsAg膜間
領域の立体配座は多分軽度の転位しか生じないであろ
う。
細胞クローンの上清を塩化セシウム及びショ糖勾配で
分析すると、使用した実験条件では修飾された構造と非
修飾構造との差が明確には示されなかった。
細胞DNAを分析すると、組み込まれたS遺伝子が使用
プラスミドに与えられた修飾を必ず含むことが判明し
た。
免疫沈降後に確認されたタンパクは予想通りの分子量
の差を示した。しかし乍ら、修飾タンパクの測定分子量
は正確な分子量より大きかった(8aa断片の正確な分子
量は957である)。また、修飾はHBsAgタンパクの部分的
グリコシレーションを必ず伴う。ポリアクリルアミドゲ
ルで生じる2つのバンドはグリコシル化ポリペプチドと
非グリコシル化ポリペプチドとの夫々の特有バンドであ
る。最もグリコシル化し易い残基アスパラギン146(マ
チダ(Machida)等、1983)は主要抗原決定基a(ピロ
ット等、1984)に関与する配列に加わる。従ってタンパ
クのこの部分の立体配座は修飾タンパクと天然タンパク
との双方で比較的類似している。
実施例II ジフテリア毒素の配列の挿入により修飾されたB型肝炎
の表面抗原を担持する粒子の産生 ジフテリア毒素の遺伝子(エム・カクゾレク(M.Kacz
orek)等、1983)を含むプラスミドpTD134のDNAを酵素H
ae IIIで切断しヌクレアーゼBAL31で処理しT4 DNAリガ
ーゼの存在中でアダプターBamH Iと結合した。酵素BamH
Iで切断後、断片を同じ酵素で切断したプラスミドpSKS
105のDNAと結合した(シャピロ等、1983)。次にこのDN
Aを用いて、大腸菌E.coliを形質転換した。コロニーを
ニトロセルロースフィルターに移し溶解した。エンドヌ
クレアーゼHae IIIでプラスミドpTD134を消化後アクリ
ルアミドゲルで精製した断片(Hae III597〜Hae III746
断片)からの切断トランスレーションにより製造し放射
能プローブと前記ニトロセルロースフィルターとをハイ
ブリダイズした。このプローブとハイブリダイズするコ
ロニーのプラスミドをマキサム(Maxam)及びギルバー
ト(Gilbert)の方法(マキサム等、1980)で部分的に
配列決定した。ジフテリア毒素の遺伝子の201〜231のア
ミノ酸をコードするBamH I〜BamH I挿入断片(カクゾレ
ク等、1983)を含む断片を選択した。次にこの断片をプ
ラスミドpLASのBamH I部位に再導入した。
新しいプラスミドpTASを精製しマウスのL細胞にトラ
ンスフェクトした。実施例Iの冒頭に記載の方法でG418
に耐性の細胞クローンを選択し上清中のHBsAgの存在を
検査した。20の被検クローンのうちに陽性のクローンは
なかった。
10個のクローンの細胞をトリプシン処理しPBSで2回
洗浄し、250μのトリス10mM pH7.4、EDTA1mM中での凍
結融解サイクルを3回繰り返して溶解させた。溶解物を
2000rpmで清澄化し検査した。クローンの全部の溶解物
がHBsAgを含有していた。
同じ条件で1つのクローンを溶解した。部分サンプル
をヒト血清(I.P.P.)から精製したHBsAg粒子と非修飾
粒子を産生する陽性pLASによってトランスフェクトされ
たクローン溶解物と並列に塩化セシウムまたはショ糖の
勾配で沈降させた。ヒト血清の粒子と被検溶解物のHBsA
gシグナルとの間にいかなる違いも検出されなかった。
このことは、たとえ分泌されなくても修飾タンパクは細
胞溶解後に「天然」粒子の立体配座と比較的類似した立
体配座を有することを証明し得る。HBsAgのBamH I部位
(aa112〜113)の処にジフテリア毒素の一部をコードす
る32個のアミノ酸を挿入するとタンパクがL細胞で翻訳
されたときタンパクは最早分泌されない。プラスミドpT
ASでの実験がこのことを証明した。しかし乍ら分泌され
ない粒子の形態の修飾タンパクを検出し得るので、HBsA
gを修飾し非分泌性の系(たとえば酵母)の中で発現さ
せることは可能であると考えてよい。持続性をもつ特殊
構造が得られるのでタンパクの安定性が高くこのためタ
ンパクの精製が容易である。
実施例III ポリオウィルスの配列の挿入によって修飾されたB型肝
炎の表面抗原を担持する粒子の産生 1型ポリオウィルスのタンパクVP1の11のアミノ酸
(アミノ酸93〜103)の酵素BamH Iで認識される2つの
部位とをコードする47塩基対のDNA断片の2つの鎖を自
動合成装置(アプライド・バイオシステム)を用いた化
学的方法で合成した。2つの鎖を変性ポリアクリルアミ
ドゲルで別々に精製しハイブリダイズした。断片をエン
ドヌクレアーゼBamH Iで切断しプラスミドpLASのBamH I
部位に挿入した。新しいプラスミドpPAP(第2図)を部
分的に配列決定し(マキサム及びギルバート、1980)増
殖して実施例Iの冒頭に記載の方法でL細胞に導入し
た。G418に耐性のクローンを単離し上清中のHBsAgの存
在を検査した。20のうち14のクローンが陽性であった。
22nmの粒子を精製するために、細胞クローンをDMEM中
で培養し8日後に細胞上清を清澄化し45%の硫酸アンモ
ニウム溶液pH7.5を加えた。
沈澱物を遠心により収集し得られた粒子を10mMトリス
HCl pH7.5、150mM NaCl、1mM EDTA(TNE)に溶解し同じ
バッファに透析した。
0.3mg/mlのCsClを加えベックマンロータ60Tiを用い40
krpmで4℃で72時間遠心した。
遠心後に1mlの画分を収集しHBsAgをRIAで検査した。
HBsAgを含む画分を合わせてベックマンロータ50Tiを
用い47krpmで4℃で48時間再度遠心した。
上清から0.33mlの画分を再度収集しHBsAgの存在を再
度検査した。
HBsAgの活性ピークに対応する画分を合わせてTNEに透
析し、ロータSW41を用い28krpmで24時間遠心してHBsAg
を沈澱させた。
沈澱物を0.5mlのTNEに再度懸濁させ、66%ショ糖0.5m
lを含むTNE中で10〜30%(W/W)ショ糖濃度勾配に入れ
た。
ロータSW41を用い35krpm及び4℃で4.5時間遠心し上
清から0.33mlの画分を収集した。
HBsAgの活性ピークに対応する画分を再度合わせてTNE
に透析した。精製エンベロープの粒子を、SDSポリアク
リルアミドゲル電気泳動で分析し銀で呈色試験した。
タンパク濃度をバイオラッドの方法で決定した。
夫々pPAP及びpLASでトランスフェクトされた細胞クロ
ーンの培地(PAP、LAS)から精製された粒子は、CsCl中
でほぼ同じ濃度であった。これら粒子は、ショ糖沈降試
験ではヒトHBsAg粒子に比較して有意な差を示さなかっ
たが、直径のばらつきは大きいようであった。
粒子LAS及びPAPの夫々から得られた抗血清抗HBsAgに
よって免疫沈降したポリペプチドHBsAg及びHBsPolioAg
はグリコシル化した形態と非グリコシル形態との双方で
存在する。
HBsAgとHBsPolioAgとの見掛け分子量の1.5kDaの差は
挿入配列の分子量に一致する。
これらの結果よりインサートがエンベロープ粒子の集
合に必要なタンパクと脂質との間の特異的相互作用を妨
害しないこと及び培地の細胞による粒子のグリコシレー
ションと分泌とを妨害しないことが判明した。挿入され
たポリオウィルスの配列が粒子の表面に十分に露出して
いるかを確認しまた立体配座の変化が誘発されたかどう
かを検査するためにHBsAg粒子とHBsPolioAg粒子とのタ
ンパク分解酵素に対する感受性試験を実施した。
細胞クローン(LAS、PAP)をコンフルエンスまで培養
しメチオニンを含まないDMEMで2回洗浄し4mMのグルタ
ミンと1%の子ウシ血清とを加えた同じ培地中で2時間
インキュベートした。
2・106の細胞と、100μCi/mlの25S−Met(100Ci/mmo
le、アマーシャム(Amarsham))とを含む新しい培地で
インキュベーションを24時間続行した。
30μg/mlの非ラベルMetの存在中で6時間インキュベ
ーション後に、培地の上清を28krpmで4℃で24時間遠心
し(ロータSW41)、次にCsCl勾配(1.1〜1.6g/cm3)で3
5krpmで4℃で24時間遠心してこの上清からエンベロー
プ粒子を部分的に精製した。
0.5mlの画分を収集しピークの画分をPBSに透析した。
100μの部分サンプルを50μのトリプシンのPBS溶液
(300μg/ml、ウォーシントン(Worthington))に任意
に3%のβ−メルカプトエタノールを加えた液と混合し
37℃で2時間インキュベートした。次に大豆トリプシン
の阻害物質のPBS溶液50μ(300μg/ml)(ウォーシン
トン)を添加した。反応容量をPBSで400μに増加し1
%のウシ血清アルブミンと1%のデオキシコール酸ナト
リウムと0.1%のSDSとを添加し、1:100に希釈したヒトH
BsAg粒子に対抗するウサギ抗血清(ベーリング)の存在
中で4℃で1晩免疫沈降させた。次に等容量の25mMトリ
スHCl pH7.2と2.5mM EDTAと2mM PMSFとに再度懸濁させ
た50μのセファロース−プロテインAを加える。
4℃で穏やかな撹拌を1時間維持しセファロースを10
mMトリスHCl pH7.2と150mM NaClと1%トリトンX−100
と0.1%SDSと1%デオキシコール酸ナトリウムとによっ
て3回洗浄し、125mMトリスHCl pH6.8によって2回洗浄
する。
最後にゲル電気泳動用バッファ溶液40μ中でセファ
ロースを沸騰させてタンパクを溶出する。
15%ポリアクリルアミドゲルの電気泳動をレムリの方
法で実施した。
フルオログラフィーで処理し、ゲルを乾燥させ−70℃
でコダックXAR−5フィルムに露光した。
この結果HBsAg粒子は非還元条件でトリプシンに極め
て耐性であるがHBsPolioAgは唯1つの部位(または近傍
の複数の部位)で完全に開裂され見掛け分子量17.4及び
14.3kDaのポリペプチドを産生する。
断片のサイズは挿入配列の開裂と適合する。
還元剤の存在下ではHBsAgはArg−122(ピーターソン
(Pererson)、D.L.)の処でのみ開裂され16.6及び13.2
kDaの断片を産生するが、HBsPolioAgは、17.4及び13.2k
Daの2つの断片として開裂される。
このことは、非還元条件でHBsPolioAgから得られた1
4.3kDaの断片はArg122を含み13.2kDaの断片よりもN−
末端の10〜12個のアミノ酸だけ長いことを示しており、
非還元条件でのHBsPolioAg粒子の開裂が挿入配列の1つ
以上のLys残基の所で生じることが確認された(第2
図)。
これらの結果は、挿入されたペプチド配列にタンパク
分解酵素が容易に接近すること即ち該ペプチド配列がエ
ンベロープのハイブリッド分子の表面に露出しているこ
とを示す。1型ポリオウイルス(マホニー(Mahoney)
は、対応するペプチド配列の露出度が少ない構造なので
還元条件ではLys残基がトリプシンと接近できない(フ
リックス(Fricks)等)。
ハイブリッドHBsPolioAg粒子の別の可能な開裂部位は
トリプシンの接近が不可能であり、このことからHBsAg
分子の該部分が極めて安定な構造に維持されることが理
解されよう。
しかし乍らHBsの主要抗原領域ではある程度の立体配
座の変化が生じ得る。
このことは、HBsAg粒子を参照として用いたラジオイ
ムノロジイを実施しSDS−PAGE後の銀の呈色試験でタン
パクを定量したときに、HBsAg粒子と抗HBsAg抗体との結
合が減少(約1/20)していたことによって判明した。
異なる血清を用いてHBsAgとHBsPolioAgとの免疫沈降
試験を実施すると、双方の粒子が抗HBsAg抗体と反応す
ること、及び、HBsPolioAg粒子がポリオウイルスを中和
するC3モノクローナル抗体と挿入配列を含む合成オリゴ
ペプチドに対する異なる2種類の抗血清とによって特異
的に免疫沈降することが判明した。
ハイブリッド粒子の免疫特性を定量するために、マウ
スをHBsAg又はHBsPolioAg(表1)で免疫し、マウス血
清と免疫的に同等の腹水液を得るために抗体を産生しな
い腫瘍形成細胞で腹腔組織内に腹水を産生させた(アナ
ッカー(Anacker)等)。
HBsAgをワクチン接種すると、ヒトHBsAg粒子と反応す
る高い抗体価が得られた(マウスNo.1)。
しかし乍らHBsPolioAgで免疫したマウスはHBs抗原に
微弱な応答しか示さなかった(表1b、マウスNo.2及び
4)。
このことは抗原決定基がハイブリッド分子中で部分的
にねじれを生じるという観察と一致する。
他方、ポリオウイルスVP1に挿入された配列は免疫的
に活性であり、全部のマウスにおいて該配列のキャリャ
ーたる合成ペプチドと1型ポリオウイルスの完全タンパ
クVP1(ウェスタンブロット)とを認識する抗体を誘発
する(表1c)。更に、得られた抗血清は感染性ウイルス
と熱変性ウイルスとの双方に対して特異的効力を有す
る。このことは表1dの免疫沈降テストで示される。更に
全部の抗血清がポリオウイルスを中和する有意な抗体価
を有する(表1e)。
予備的結果より、HBsAg粒子がウサギにも免疫を獲得
させることが判明した。HBsPolioAgを(毎回10〜40μg
ずつ)2回注射すると4羽のうち3羽が感染性ポリオウ
イルスと共に免疫沈降する抗体を有した。
HBsPolioAg粒子は、感染性ポリオビリオンと熱変性ポ
リオビリオン(エミニ(Emini)等)とに共通の少数エ
ピトープを認識する中和抗体を出現させる潜在能力をも
つ。このことは、対応するアミノ酸配列の抗体結合活性
と免疫産生活性との少なくとも一部がHBVエンベロープ
粒子の表面で発現することによって証明される。
この短い配列はポリオウイルスのキャプシドにピーク
を形成し(ホーグル(Hogle)等)その結果自律的構造
を有し得る。
HBsPolioAg粒子中でHBsAgの近傍の配列は更に、挿入
されたポリオウイルスの安定性と適応性とを維持し得る
であろう。HBsAgとHBsPolioAgとの免疫特性試験を以下
のごとく実施した。その結果を表1に示す。
(a) 前記のごとく精製した2μgのHBsAg(No.1)
又は30μgのHBsPolioAg(No.2〜4)を50%の完全フロ
インドアジュバントのエマルジョンと共に生後8週間の
BALB/cマウスに腹腔内注射して免疫し2週間後に不完全
フロインドアジュバントを注射した。
3週間後にマウスのミエローマ細胞sp2/0−Ag14(キ
ュイラン(Couillin)等)を注射し続いてアジュバント
を含まないブースター注射を実施した。
マウスNo.5を無抗原処置した。2週間後に腹水液を採
取し以下の手順で分析した。
(b)AU5ABラジオイムノロジイテスト(アボット)で
抗ABsAg価を定量し国際単位(I.U.)で示した。
(c)ポリオウイルスVP1のアミノ酸93〜104に対応する
ペプチドへの結合をELISA法(ヴォラー(Voller)等)
で定量した。
ウェルにこのペプチドを塗抹して(PBS中0.5μg)1
晩おき、空いた部位をBSAでブロックした(0.05%のト
ゥイーン(Tween)20を含むPBS中で1%)。
0.05%のトゥイーン20を含むPBS中で繰り返し洗浄
し、1%のBSAと0.05%のトゥイーン20とを含むPBS中で
腹水液を1:80に希釈し37℃で2時間インキュベートし
た。
ウェルに洗浄し、ペルオキシダーゼでラベルし1:1000
に希釈したヤギ(cappell)の抗マウスIgG抗体を添加し
た。
洗浄後50mMのクエン酸/燐酸バッファpH5に入れたo
−フェニレンジアミン(メルク(Merck)、0.5μg/ml)
を加えて10分間室温に維持し、2.5%のH2O4を加えて反
応を停止させた。
陽性の血清はコントロール(No.5)の3倍以上の吸収
価(D0)を示した。
(d) 1型ポリオウイルス(マホニー)を35S−Metで
ラベルしCsCl勾配中で遠心して精製した。
感染性ビリオンを56℃で1時間インキュベートして熱
変性ビリオンを調製した。
150mMのNaClと5mMのEDTAと50mMのトリスpH7.4と0.02
%のNaN3と0.05%のNonidとP40とから成る溶媒中に、35
S−Met(エミニ等)でラベルした粒子15000cpmを含む50
μの部分サンプルを、50μのマウス腹水液の存在下
で37℃で1時間及び4℃で1晩インキュベートした。
免疫複合体をブドウ球菌Staphylococcus aureus(コ
ーワン(Cowan)I株)(ケスラー(Kessler))によっ
て沈降させその放射能を試験した。表1dの数字は免疫沈
降した放射能の値を%で示す。
(e) 100プラーク形成単位の1型ポリオウイルス
(マホニー)を加えてVero細胞の標準プラーク減少テス
トを行って各血清を中和する抗体価を測定した。
3つの実験から得られた平均値の減少曲線から、5%
のプラーク減少を与える血清の希釈度の逆数(Log2)を
算出した。
プラスミドpPAPで修飾された遺伝子に関する実験によ
れば、タンパクに挿入された外来配列が粒子の表面に露
出していることが判明した。外来性配列の初期立体配座
が変化したとき、より大きい構造を挿入するか又はHBsA
gタンパクの幾つかの部分を欠失させるとこの問題が解
決できると考えるのが妥当である。別の挿入部位の探求
も勿論可能である。HBsAgの残基50の処(S遺伝子のBal
I部位)に8個のアミノ酸を挿入すると粒子の産生及び
分泌が可能になる。
従って本発明により混合ワクチンが提供される。
HBsAgの抗原決定基に外来の抗原決定基の配列を挿入
すると、挿入配列が表面に露出しているときは、HBVウ
イルスの別の亜型に対する混合ワクチン、ウイルスのコ
アの決定因子(HBcAg、HBeAg)に対する混合ワクチン
(エー・エム・プリンス(A.M.Prince)等、1983、エス
・イワーソン(S.Iwarson)等、1984)、B型肝炎と同
じ集団(エイズ、ヘルペス)に関するウイルスの抗原決
定基に対する混合ワクチン及びその他のウイルス(ティ
ー・エム・シニック(T.M.Shinnick)等)の抗原決定基
に対する混合ワクチンを製造することが可能になる。3
型ポリオウイルス(D.M.A.(エヴァンス(Evans)等、1
983)のVP1タンパクの主要抗原決定基に関与する8個の
アミノ酸は、化学的に合成されたDNA断片を介してHBsAg
タンパクに挿入され得る。
また、この種の操作を用いて薬剤学的に重要な生物学
的に活性の配列を発現させることが可能である。動物ヘ
パンダ(Hepanda)ウイルス(ピー・エル・マリオン
(P.L.Marion)等、1983)によって産生する粒子も同じ
条件で使用され得る。
このために本発明は選択された投与形態特に非経口投
与に適した薬剤ベヒクルと共に本発明の粒子を有効用量
で含むB型ウイルス性肝炎用ワクチン組成物に係る。用
量は特にタンパク3〜6μg/mlであり例えばタンパク5
μg/ml(単位用量)である。
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【図面の簡単な説明】
第1図は本発明構造で使用されるプラスミドpLASの構造
の概略図、第2図はpLASに由来し更に1型ポリオウイル
ス(マホニー株)のタンパクの11個のアミノ酸の配列を
コードする合成DNA断片を含むプラスミドpPAPの構造の
概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 14/02 8318−4H 19/00 8318−4H C12P 21/02 C 9282−4B (72)発明者 イヴ・マルピエス フランス国、80000・アミアン、リユ・サ ン・フユシアン、320 (72)発明者 ロルフ・ストレツク フランス国、75016・パリ、アヴニユ・フ オツシユ、17・ビス (54)【発明の名称】 HBs抗原の免疫産生特性を有しHBs抗原により担持されたエピト−プに外来の抗原部位を担 持する粒子及びかかる粒子産生用のベクタ−と動物細胞及びかかる粒子を含有する混合ワクチン 産生用組成物

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】B型ウイルス性肝炎のウイルスのゲノムの
    S領域及び場合によってはプレ−S領域をコードするDN
    A配列を含む組換体DNAであり、前記DNA配列が、S領域
    内で、主要ポリペプチドの親水性領域に対応するゾーン
    の少なくとも1つにおいて、前記主要ポリペプチドに対
    して外来のアミノ酸配列をコードする少なくとも1つの
    ヌクレオチド配列によって局部的に修飾されているこ
    と、及び、S領域と場合によってはプレ−S領域とが組
    換体DNAの内部で外来性プロモータの直接コントロール
    下に維持されており、該プロモータは真核細胞特にヒト
    もしくは動物の真核細胞中又は酵母中で直接コントロー
    ル下の遺伝子の転写を有効に開始せしめる能力を有する
    ことが知られているプロモータであることを特徴とする
    組換体DNA。
  2. 【請求項2】前記外来配列をコードするヌクレオチド配
    列が、HBs抗原の構成中に含まれる主要ポリペプチドの
    アミノ酸32〜74をコードするS遺伝子領域に局在するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の組換体DN
    A。
  3. 【請求項3】前記外来配列をコードするヌクレオチド配
    列が、HBs抗原の構成中に含まれる主要ポリペプチドの
    アミノ酸110〜156をコードするS遺伝子領域に局在する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の組換体
    DNA。
  4. 【請求項4】前記外来ヌクレオチド配列が16個以下のア
    ミノ酸特に6〜13個のアミノ酸を含むポリペプチドをコ
    ードすることを特徴とする特許請求の範囲第1項から第
    3項のいずれかに記載の組換体DNA。
  5. 【請求項5】前記外来性プロモータがSV40ウイルスのプ
    ロモータの1つから成ることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項から第4項のいずれかに記載の組換体DNA。
  6. 【請求項6】B型ウイルス性肝炎のウイルスのゲノムの
    S領域及び場合によってはプレ−S領域をコードするDN
    A配列を含む組換体DNAであり、前記DNA配列が前記S領
    域内で主要ポリペプチドの親水性領域に対応するゾーン
    の少なくとも1つにおいて前記主要ポリペプチドに対し
    て外来のアミノ酸配列をコードする少なくとも1つのヌ
    クレオチド配列にようて局部的に修飾されており、S領
    域と場合によってはプレ−S領域とが組換体DNAの内部
    で外来性プロモータの直接コントロール下に維持されて
    おり該プロモータは真核細胞特にヒトもしくは動物の真
    核細胞中又は酵母中で直接コントロール下の遺伝子の転
    写を有効に開始せしめる能力を有することが知られてい
    るプロモータである組換体DNAの外来性プロモータを認
    識し得る宿主、特にヒトまたは動物宿主または酵母由来
    の細胞系であって、前記組換体DNAがゲノムに取り込ま
    れていることを特徴とする細胞系。
  7. 【請求項7】SV40ウイルスのプロモータを認識し得る細
    胞から形成されることを特徴とする特許請求の範囲第6
    項に記載の細胞系。
JP61102929A 1985-05-02 1986-05-02 HBs抗原の免疫産生特性を有しHBs抗原により担持されたエピト−プに外来の抗原部位を担持する粒子及びかかる粒子産生用のベクタ−と動物細胞及びかかる粒子を含有する混合ワクチン産生用組成物 Expired - Lifetime JPH088869B2 (ja)

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