JPH08198258A - 自動車部品等の輸送用パレット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 搭載効率が向上し、また積み卸しが簡単でさ
らにパレット不使用時に積み重ね高さを低くできる自動
車部品等の輸送用パレットを提供する。 【構成】 パレット本体の上面左右両側前後方向に一定
間隔に枠フレーム９を固設し、各枠フレームの両側辺先
端間にロッド１０を回転可能に水平に支持し、ロッド１
０の両端部に部品搭載用の傾斜レール１２の下端を固定
し、いずれか一方の傾斜レール１２の下端部付近で部品
係止用ストッパー１３を設け、両側の傾斜レール１２の
中間をバー１４にて連結し、バー１４上にカラー１５を
嵌装し、カラー１５の両端部に下端を直角に屈曲したサ
ポート１６の上端を固着し、前記枠フレーム９の中間辺
左右両側部に逆Ｕ字形の切欠き１７を設け、この切欠き
１７にサポートの下端屈曲部１６ａを差し込んでサポー
ト１６を立設して傾斜レール１２を支持し、切欠き１７
からサポートの下端屈曲部１６ａを外すことにより傾斜
レール１２を倒伏する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、座席取付フレームを始
めとする各種特殊形状の自動車部品等の輸送用パレット
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より特殊形状の物品を搭載、輸送す
るパレットは、種々あるが、それらはいずれも、物品を
縦向き或いは横向きに支持フレームを介して搭載するも
のであった為、搭載高さが高くなる割に搭載数が少な
く、デッドスペースが大きくて搭載効率が悪かった。ま
た、支持フレームを介しての搭載である為、積み卸しが
繁雑で且つ手間のかかるものであった。しかも支持フレ
ームをパレット本体に固定したものにあっては、不使用
時に積み重ね高さを低くできなかった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、特殊
形状の自動車部品等の搭載数を多くしても搭載高さが高
くならず、デッドスペースが小さくて搭載効率が向上
し、また積み卸しが簡単で手間がかからず、さらにパレ
ット不使用時に積み重ね高さを低くできる自動車部品等
の輸送用パレットを提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の自動車部品等の輸送用パレットは、四隅の柱
を下部で前後方向に折り畳み可能にし、起立係止した状
態で上端にパレット本体の下面四隅の凹部が係合して段
積み可能になされた柱パレットに於いて、パレット本体
の上面左右両側前後方向に一定間隔に平面溝形に屈曲し
た枠フレームを固設し、各枠フレームの両側辺先端間に
ロッドを回転可能に水平に支持し、ロッドの両端部に部
品搭載用の傾斜レールの下端を固定し、いずれか一方の
傾斜レールの下端部付近で部品係止用ストッパーをパレ
ット本体上に設け、両側の傾斜レールの中間をバーにて
連結し、バー上にカラーを嵌装し、カラーの両端部に下
端を直角に屈曲したサポートの上端を固着し、前記枠フ
レームの中間辺左右両側部に逆Ｕ字形の切欠きを設け、
この切欠きにサポートの下端屈曲部を差し込んでパレッ
ト本体上にサポートを立設して傾斜レールを支持し、切
欠きからサポートの下端屈曲部を外すことにより傾斜レ
ールを倒伏するようにしたことを特徴とするものであ
る。

【０００５】

【作用】上記のように構成された本発明の自動車部品等
の輸送用パレットによれば、パレット本体の上面左右両
側前後方向の各傾斜レールを、枠フレームの両側辺先端
間のロッドを回転軸として９０度以上前方に回転して引
き起し、各サポートをカラーを介してバー上を後側上方
に回転した上、各傾斜レールを後方に回転して傾斜させ
ると共に各サポートを下方に回転してその下端屈曲部を
枠フレームの中間辺左右両側部の逆Ｕ字形の切欠きに差
し込むことにより、パレット本体上に各サポートが立設
されて各傾斜レールが所要の角度に支持される。この状
態の各傾斜レールに、特殊形状の自動車部品特に側面か
ら見てＬ形形状の部品の左右両側下側に設けられた長溝
を係合の上滑動させて傾斜搭載し、部品係止用ストッパ
ーで部品先端の突出部を係止すると、部品は左右前後方
向で拘束されて搭載され、安定した輸送ができる。そし
て前後方向で搭載数が多くても上下方向では高さが高く
ならず、デッドスペースは小さくなり、搭載効率が向上
する。

【０００６】また、部品の積み込みは、各傾斜レールに
後側上方より前側下方に滑らすように部品を係合載置
し、荷卸しは部品を後側上方に引き上げることにより係
合が解かれるので、積み卸しが簡単で手間がかからな
い。さらに、パレット不使用時には、各枠フレームの切
欠きから各サポートの下端屈曲部を抜き取り、各傾斜レ
ールを前方に９０度以上回転して引き起し、各サポート
を各傾斜レールと略平行にした上、各サポートと傾斜レ
ールを一緒に後方に倒伏することにより、パレット本体
上に折り畳まれる。従って、四隅の柱を下部で前後方向
に折り畳むと、パレットを積み重ねることができるの
で、積み重ね高さを低くできる。

【０００７】

【実施例】本発明の自動車部品等の輸送用パレットの一
実施例を図によって説明する。図１〜図３に於いて、１
は平面矩形の金属製パレット本体で、四隅に柱２が設け
られ、この四隅の柱２が下部で前後方向に折り畳み可能
となっている。即ち、中空角形の柱２の下部が、パレッ
ト本体１の四隅に立設固定した前後に対向するコ形の柱
２ａ内に配され、柱２ａの下端部両側面から柱２の下端
部両側面に設けた縦向きの長孔３に挿通したピン４にて
前後方向に折り畳み可能に結合され、柱２の下部側面に
柱２ａの両側辺上端に設けたＵ溝５に係合する舌片６が
固定され、これが柱２を垂直にピン４を中心に回転起立
させ、長孔３にて柱２を柱２ａ内を下降させることによ
り、舌片６がＵ溝５に係合し、柱２が柱２ａと一体化す
る。中空角形の柱２の上端は截頭角錐のキャップ７が嵌
着され、この柱２の上端にパレット本体１の下面四隅に
設けた凹部８が係合して段積み可能となっている。

【０００８】パレット本体１の上面左右両側前後方向に
一定間隔に、部品搭載具が設けられている。即ち、パレ
ット本体１の上面左右両側前後方向に一定間隔に、フラ
ットバーを平面溝形に屈曲した枠フレーム９が、複数、
本例では５個左右に交互にずらして固設され、各枠フレ
ーム９の両側辺先端間に図４に示すようにロッド１０が
回転可能に水平に支持され、各ロッド１０の両端部にソ
ケット１１が直角に固設され、このソケット１１に部品
搭載用の傾斜レール１２の下端屈曲部１２ａが差し込ま
れている。夫々左側の傾斜レール１２の下端部付近で、
部品係止用ストッパー１３が枠フレーム９の一側辺先端
部に溶接の上、パレット本体１上に固設されている。両
側の傾斜レール１２の中間はバー１４にて連結され、バ
ー１４上にカラー１５が装着され、カラー１５の両端部
に下端を直角に屈曲したサポート１６が直角方向に向け
てその上端が固設されている。前記枠フレーム９の中間
辺左右両側部に逆Ｕ字形の切欠き１７が設けられ、この
切欠き１７にサポート１６の下端屈曲部１６ａが差し込
まれることにより、パレット本体１上にサポート１６が
立設され、傾斜レール１２が支持されるようになってお
り、切欠き１７からサポート１６の下端屈曲部１６ａを
抜くことにより、傾斜レール１２がパレット本体１上に
倒伏されるようになっている。

【０００９】このように構成された実施例の自動車部品
等の輸送用パレットによれば、パレット本体１の上面左
右両側前後方向の図５の二点鎖線に示す倒伏状態の各傾
斜レール１２を、図５の実線に示すように枠フレーム９
の両側辺先端間のロッド１０を回転軸として９０度以上
前方に回転して引き起し、各サポート１６をカラー１５
を介してバー１４上を一点鎖線に示す如く後側上方に回
転した上、各傾斜レール１２を後方に回転して傾斜させ
ると共に各サポート１６を下方に回転してその下端屈曲
部１６ａを枠フレーム９の中間辺左右両側部の逆Ｕ字形
の切欠き１７に差し込むことにより、図４に示すように
パレット本体１上に各サポート１６が立設されて各傾斜
レール１２が所要の角度に支持される。

【００１０】この状態の各傾斜レール１２に、特殊形状
の自動車部品、本例の場合、図６に示すように側面から
見てＬ形形状の座席取付フレーム２０の左右両側下側に
設けられた長溝２１を係合の上滑動させて傾斜搭載し、
部品係止用ストッパー１３で座席取付フレーム２０の先
端の突出部（取付部）２２を係止すると、座席取付フレ
ーム２０は左右前後方向で拘束されて搭載され、安定し
た輸送ができるようになった。また、このように座席取
付フレーム２０を傾斜搭載することにより、前後方向で
搭載数が多くても上下方向では高さが高くならず、デッ
ドスペースは小さくなり、搭載効率が向上した。しか
も、この座席取付フレーム２０を搭載したパレットは、
図７に示すように四隅の柱２の上端に、パレット本体１
の下面四隅の凹部８を係合することにより段積みでき
た。

【００１１】また、座席取付フレーム２０の積み込み
は、各傾斜レール１２に後側上方より前側下方に滑らす
ように座席取付フレーム２０を係合載置し、荷卸しは座
席取付フレーム２０を後側上方に引き上げることにより
係合が解かれるので、積み卸しが簡単で手間がかからな
い。

【００１２】さらに、パレット不使用時には、各枠フレ
ーム９の切欠き１７から各サポート１６の下端屈曲部１
６ａを抜き取り、各傾斜レール１２を図５の実線に示す
ように前方に９０度以上回転して引き起こし、図５の二
点鎖線に示すようにサポート１６と傾斜レール１２を一
緒に後方に倒伏することにより、パレット本体１上に折
り畳まれた。従って、四隅の柱２を下部で前後方向に折
り畳むと、即ち、各柱２を長孔３とピン４により上方に
引き上げて舌片６をＵ溝５より外してピン４を支点にし
て前後方向に回動して折り畳むと、図８に示すようにパ
レット本体１の下面四隅の凹部８を四隅の柱２ａに係合
して積み重ねることができたので、積み重ね高さを低く
でき、格納スペースを少なくできた。尚、上記実施例
は、搭載する特殊形状の自動車部品として、座席取付フ
レーム２０の場合について述べたが、これに限るもので
はない。

【００１３】

【発明の効果】以上の通り本発明の自動車部品等の輸送
用パレットは、特殊形状の自動車部品を左右前後方向で
拘束して搭載できるので安定した輸送ができ、また、傾
斜して搭載できるので、前後方向で搭載数が多くても搭
載高さが高くならず、デッドスペースが小さくできて搭
載効率が向上し、さらに積み卸しが簡単で手間がかから
ず、しかもパレット不使用時には折り畳んで積み重ね高
さを低くできるので、格納スペースが少なくてよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の自動車部品等の輸送用パレットの一実
施例の正面図である。

【図２】図１の右側面図である。

【図３】図１の平面図である。

【図４】パレット本体上の部品搭載具の１つを示す拡大
斜視図である。

【図５】パレット本体上にある倒伏状態の部品搭載具に
於ける傾斜レールを前方に引き起した状態を示す側面図
である。

【図６】図４の部品搭載具に自動車の座席取付フレーム
を傾斜搭載した状態を示す側面図である。

【図７】座席取付フレームを搭載した本発明の輸送用パ
レットを段積みした状態を示す図である。

【図８】不使用時、輸送用パレットを折り畳んで積み重
ねた状態を示す側面図である。

【符号の説明】

１ パレット本体 ２ 柱 ９ 枠フレーム １０ ロッド １２ 傾斜レール １３ 部品係止用ストッパー １４ バー １５ カラー １６ サポート １６ａ サポートの下端屈曲部 １７ 逆Ｕ字形の切欠き

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 591254028 有限会社ライフ工業 群馬県太田市鶴生田177−４ (72)発明者 並木 正明 東京都中央区日本橋茅場町２―７―６ 株 式会社ニッケンプラント内 (72)発明者 植村 明久 東京都板橋区西台４―２―１ 石島化学工 業株式会社内 (72)発明者 平野 正好 群馬県太田市鶴生田177―４ 有限会社ラ イフ工業内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 四隅の柱を下部で前後方向に折り畳み可
   能にし、起立係止した状態で上端にパレット本体の下面
   四隅が係合して段積み可能になされた柱パレットに於い
   て、パレット本体の上面左右両側前後方向に一定間隔に
   平面溝形に屈曲した枠フレームを固設し、各枠フレーム
   の両側辺先端間にロッドを回転可能に水平に支持し、ロ
   ッドの両端部に部品搭載用の傾斜レールの下端を固定
   し、いずれか一方の傾斜レールの下端部付近で部品係止
   用ストッパーをパレット本体上に設け、両側の傾斜レー
   ルの中間をバーにて連結し、バー上にカラーを嵌装し、
   カラーの両端部に下端を直角に屈曲したサポートの上端
   を固着し、前記枠フレームの中間辺左右両側部に逆Ｕ字
   形の切欠きを設け、この切欠きにサポートの下端屈曲部
   を差し込んでパレット本体上にサポートを立設して傾斜
   レールを支持し、切欠きからサポートの下端屈曲部を外
   すことにより傾斜レールを倒伏するようにしたことを特
   徴とする自動車部品等の輸送用パレット。