JP2002068186A - ボックスパレット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】物品の大きさに応じて大きさを調節可能で、パ
レット回収時の輸送効率を格段に向上することができる
ボックスパレットを提供する。 【解決手段】パレット本体１０を成す縦フレーム１２
Ａ、１２Ｂ及び横フレーム１３Ａ、１３Ｂを、それぞれ
テレスコピックに伸縮可能な外パイプ１２ａ、１３ａと
内パイプ１３ａ、１３ｂとから二重管状に構成すること
により、パレット本体１０の大きさを適用される物品の
大きさに応じて調節可能とする。また、パレット本体１
０から取り外した支柱２０を収納するための支柱収納部
３０をパレット本体１０に設け、パレット回収時にパレ
ット本体１０の大きさを最小とすると共に、各支柱２０
を支柱収納部３０に収納する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、重量物を輸送した
り保管する際に用いるボックスパレットに関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】例えばショーケース等の重量の大きな製
品・半製品を輸送したり保管する際、ボックスパレット
が一般的に用いられている。かかるボックスパレットの
内、重量物が、別個の腰下パレットを介して載せられる
パレット本体と、パレット本体の四隅から立つ四本の支
柱とを備えて成るものが知られている。この種のボック
スパレットでは、一のボックスパレットの各支柱上に他
の同種のボックスパレットを積載することにより、重量
物を複数段積み重ねて輸送したり保管することができ
る。

【０００３】従来の上記ボックスパレットは、各支柱が
パレット本体上に倒伏可能となるよう構成されている。
従って、このボックスパレットでは、物品の輸送後のパ
レット回収時において、各支柱をパレット本体上に倒す
ことにより、ボックスパレットの高さ寸法を縮小するこ
とができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ボックス
パレットでは、適用される物品に応じてボックスパレッ
トの大きさを変えることができないため、ボックスパレ
ットの容積に比べ格段に小さい物品を輸送する場合、輸
送効率が悪くなり、この輸送効率の悪化を防ぐために
は、適用する物品の大きさを制限する必要があった。

【０００５】また、パレット回収時において、各支柱を
倒してボックスパレットの高さ寸法を縮小することがで
きても、パレット本体の大きさは変わらないため、ボッ
クスパレットの水平方向に占める面積は依然として大き
く、輸送効率はさほど向上しないといった問題があっ
た。

【０００６】本発明の目的は上記問題点に鑑み、物品の
大きさに応じて大きさを調節可能で、パレット回収時の
輸送効率を格段に向上することができるボックスパレッ
トを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決する手段】上記課題を解決するため、請求
項１の本発明では、フレームを縦横に組んで成り、物品
が載せられるパレット本体と、パレット本体の四隅から
立つ四本の支柱とを備えたボックスパレットにおいて、
前記パレット本体を、縦方向及び横方向の少なくとも一
方に伸縮可能に形成したことを特徴としている。本発明
によれば、パレット本体の縦方向及び横方向の少なくと
も一方における長さ寸法を、適用される物品の大きさに
応じて調節することができる。また、パレット回収時
に、パレット本体を縦方向及び横方向の少なくとも一方
に縮小して、パレット本体の大きさを小さくすることが
できる。

【０００８】請求項２の本発明では、請求項１の本発明
において、前記パレット本体を、縦方向及び横方向のい
ずれにも伸縮可能に形成したことを特徴としている。本
発明によれば、パレット本体の縦方向及び横方向におけ
る長さ寸法を、適用される物品の大きさに応じて調節す
ることができる。また、パレット回収時に、パレット本
体を縦方向及び横方向に縮小して、パレット本体の大き
さを小さくすることができる。

【０００９】請求項３の本発明では、請求項１又は２の
本発明において、前記支柱はパレット本体に対し着脱可
能であり、パレット本体から外した四本の支柱を収納す
るための支柱収納部をパレット本体に設けたことを特徴
としている。本発明によれば、パレット回収時に、パレ
ット本体から各支柱を取り外して、ボックスパレットの
高さ寸法を縮小することができ、また、このように取り
外した各支柱をパレット本体に設けた支柱収納部に収納
することができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】図１〜図６は本発明の一実施形態
に係るもので、図１はボックスパレットの全体斜視図、
図２はパレット本体の斜視図、図３は支柱収納部の上面
図、図４は横方向に縮小した状態のパレット本体の斜視
図、図５は横方向及び縦方向に縮小した状態のパレット
本体の斜視図、図６は支柱を収納した状態のパレット本
体の斜視図である。

【００１１】ボックスパレット１は、ショーケース等の
製品（図示せず）が腰下パレット（図示せず）を介して
載せられるパレット本体１０と、パレット本体１０の四
隅から立つ四本の支柱２０とから基本的に構成されてい
る。パレット本体１０は、四隅に配置される支持体１１
と、各支持体１１間に架設されて方形状の主枠を成す、
左右二本の縦フレーム１２Ａ及び前後二本の横フレーム
１３Ａと、各横フレーム１３Ａ間の中央に縦方向に沿っ
て架設される中間縦フレーム１２Ｂと、各縦フレーム１
２Ａ間の中央に横方向に沿って架設される中間横フレー
ム１３Ｂとから形成されている。

【００１２】支持体１１は、支柱２０の下端部を着脱自
在に受け入れて支柱２０を立たせる角パイプ状の支柱受
け部１１ａと、支柱受け部１１ａの下方に連設される盃
状の脚部１１ｂとから成る。脚部１１ｂの底部は凹球面
状となっており、各底部を別個の同種のボックスパレッ
ト１の各支柱２０上に載せることにより、一のボックス
パレット１に他のボックスパレット１を積み上げること
ができ、これによって製品を複数段積み重ねることが可
能となる。また、支柱２０を取り外すことにより、ボッ
クスパレット２０の高さ寸法は１／５程度に縮小され
る。

【００１３】各縦フレーム１２Ａ及び中間縦フレーム１
２Ｂは、角パイプから成る外パイプ１２ａと、外パイプ
１２ａに比べわずかに径が小さい角パイプから成り且つ
外パイプ１２ａに対し出し入れされる内パイプ１２ｂと
から二重管状に構成されている。そして、内パイプ１２
ｂの外パイプ１２ａからの突出高を手動によりスライド
調整することにより、縦フレーム１２Ａ及び中間縦フレ
ーム１２Ｂの長さをテレスコピックに伸縮できるように
なっている。

【００１４】また、内パイプ１２ｂは、外パイプ１２ａ
に対し次のようにして適当な突出高にて固定される。即
ち、内パイプ１２ｂに長手方向適宜間隔に複数の貫通孔
（図示せず）を設け、一方、外パイプ１２ａの内パイプ
１２ａ側端付近に一の貫通孔１４（図１参照）を設け
る。そして、内パイプ１２ｂのいずれかの貫通孔を、外
パイプ１２ａの貫通孔１４の位置に合わせ、次いで、各
貫通孔に固定ピン１５（図１等参照）を差し込むことに
より、外パイプ１２ａ−内パイプ１２ｂ間が連結・固定
される。

【００１５】各横フレーム１３Ａ及び中間横フレーム１
３Ｂもまた、縦フレーム１２Ａと同様に、テレスコピッ
クに伸縮可能な外パイプ１３ａと内パイプ１３ｂとから
構成され、これら外・内パイプ１３ａ、１３ｂ間の固定
方法も上述した縦フレーム１２Ａにおける固定方法と同
様である。尚、図３及び図４に示すように、パレット本
体１０は横方向及び縦方向の長さ寸法をそれぞれ１／２
程度に縮小可能となる。

【００１６】パレット本体１０には更に、支柱受け部１
１ａから取り外された各支柱２０を収納可能な支柱収納
部３０が備わっている。この支柱収納部３０は、図３に
示すように、右方の縦フレーム１２Ａと、後方（図３中
上方）の横フレーム１３Ａと、中間縦フレーム１２Ｂ及
び中間横フレーム１３Ｂとによって囲まれた方形領域に
おいて次のように形成されている。即ち、右方の縦フレ
ーム１２Ａの内側には、支柱２０の一端部を支持させる
支持板３１が付設され、支柱２０の他端部は中間縦フレ
ーム１２Ｂによって支持されるようにする。また、上記
支持板３１の後端には支柱２０の後方への移動を制限す
るストッパー片３２が立ち上げられている。更に、中間
縦フレーム１２Ｂの途中にも、支柱２０の後方への移動
を制限するストッパー片３３が設けられている。これら
ストッパー片３２、３３と中間横フレーム１３Ｂとの間
の間隔は、支柱２０の直径の４倍程度に設定される。そ
して、四本の支柱２０の各一端部を支持板３１に、各他
端側を中間縦フレーム１２Ｂにそれぞれ支持させて並べ
ることにより、各支柱２０は、各ストッパー片３２、３
３と中間横フレーム１３Ｂとの間に比較的密に収納され
る（図６参照）。

【００１７】尚、図１中、符号１６はパレット本体１０
上に載せた製品をバンド締めするためのフック金具、符
号１７は製品の縦横への移動を制限するストッパー金具
である。

【００１８】以上のボックスパレット１では、パレット
本体１に載せられる製品の大きさに応じて、縦フレーム
１２Ａ、１２Ｂ及び横フレーム１３Ａ、１３Ｂの長さを
それぞれ調節して、パレット本体１０の大きさを変える
ことができる。そのため、輸送効率が向上し、また、適
用可能な製品の範囲も拡大する。更に、パレット回収時
には、図６に示すように、縦フレーム１２Ａ、１２Ｂ及
び横フレーム１３Ａ、１３Ｂの長さをそれぞれ最小にす
ると共に、パレット本体１０から取り外した各支柱２０
を、支柱収納部３０に収納することにより、ボックスパ
レット１の占有容積を１／２０程度に縮小することがで
き、これにより更に輸送効率を向上させることができ
る。尚、支柱収納部３０に収納された各支柱２０はバン
ド締めされる。

【００１９】以上の実施形態では、パレット本体１０を
縦横に伸縮調節する例を挙げたが、本発明には、縦横の
いずれか一方にのみ伸縮調節できるものも含まれる。

【００２０】

【発明の効果】以上詳述したように、請求項１の本発明
によれば、パレット本体の縦方向及び横方向の少なくと
も一方における長さ寸法を、適用される物品の大きさに
応じて調節することができるため、物品の輸送効率ある
いは保管効率を上げることができると共に、適用可能な
物品の範囲を拡大することができる。また、パレット回
収時に、パレット本体を縦方向及び横方向の少なくとも
一方に縮小し、ボックスパレットが占有する面積を小さ
して、輸送効率を上げることができる。

【００２１】請求項２の本発明によれば、パレット本体
の縦方向及び横方向における長さ寸法を、適用される物
品の大きさに応じて調節することができるため、物品の
輸送効率あるいは保管効率を上げることができると共
に、適用可能な物品の範囲を拡大することができる。ま
た、パレット回収時に、パレット本体を縦方向及び横方
向に縮小し、ボックスパレットが占有する面積を小さく
して、輸送効率を上げることができる。

【００２２】請求項３の本発明によれば、ボックスパレ
ットの回収時に、パレット本体から各支柱を取り外すこ
とにより、ボックスパレットの高さ寸法を縮小すること
ができ、パレット本体の縮小と共に、ボックスパレット
が占有する容積を縮小して、輸送効率を大幅に向上する
ことができる。また、各支柱をパレット本体から外し、
パレット本体に設けた支柱収納部に収納することによ
り、パレット本体と各支柱とをコンパクトにまとめて回
収することができるため、パレット回収費を下げること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ボックスパレットの全体斜視図

【図２】パレット本体の斜視図

【図３】支柱収納部の上面図

【図４】横方向に縮小した状態のボックスパレットの視
図図

【図５】横方向及び縦方向に縮小した状態のボックスパ
レットの斜視図

【図６】支柱を収納した状態のパレット本体の斜視図

【符号の説明】

１…ボックスパレット、１０…パレット本体、１１…支
持体、１２Ａ…縦フレーム、１２Ｂ…中間縦フレーム、
１２ａ、１３ａ…外パイプ、１２ｂ、１３ｂ…内パイ
プ、１３Ａ…横フレーム、１３Ｂ…中間横フレーム、２
０…支柱、３０…支柱収納部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須賀 菊雄 群馬県伊勢崎市寿町20番地 サンデン株式 会社内 (72)発明者 河田邦雄 群馬県伊勢崎市寿町20番地 サンデン株式 会社内 (72)発明者 大信 邦夫 東京都町田市高ヶ坂1635番地の10 日本化 工機材株式会社内 (72)発明者 横山 章 栃木県下都賀郡岩舟町新里1220番地の１ 株式会社横山工業製作所内 Ｆターム(参考） 3E063 AA07 CB04 CD08 FF20

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フレームを縦横に組んで成り、物品が載
   せられるパレット本体と、パレット本体の四隅から立つ
   四本の支柱とを備えたボックスパレットにおいて、 前記パレット本体を、縦方向及び横方向の少なくとも一
   方に伸縮可能に形成したことを特徴とするボックスパレ
   ット。
2. 【請求項２】 前記パレット本体を、縦方向及び横方向
   のいずれにも伸縮可能に形成したことを特徴とする請求
   項１記載のボックスパレット。
3. 【請求項３】 前記支柱はパレット本体に対し着脱可能
   であり、パレット本体から外した四本の支柱を収納する
   ための支柱収納部をパレット本体に設けたことを特徴と
   する請求項１又は２記載のボックスパレット。