JPH08197587A - 樹脂成形方法および樹脂成形機 - Google Patents

樹脂成形方法および樹脂成形機

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JPH08197587A
JPH08197587A JP935295A JP935295A JPH08197587A JP H08197587 A JPH08197587 A JP H08197587A JP 935295 A JP935295 A JP 935295A JP 935295 A JP935295 A JP 935295A JP H08197587 A JPH08197587 A JP H08197587A
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molding machine
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澄夫 佐藤
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行雄 吉沢
Masakazu Ono
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Sankyo Kasei Co Ltd
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Sankyo Kasei Co Ltd
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/27Sprue channels ; Runner channels or runner nozzles
    • B29C45/2701Details not specific to hot or cold runner channels

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 射出後、一の型から他の型を外す際に、前記
一の型側の溶融樹脂通路が開放されることを防止するこ
とにより、溶融樹脂の流出と、溶融樹脂通路に不要な空
気が溜まることに起因する焼けとを防止できる樹脂成形
方法および樹脂成形機を提供する。 【構成】 溶融樹脂通路16b,18を、前記他の型8
まで延在させるとともに、溶融樹脂通路16b,18内
に、移動可能な移動体34を単独で嵌合させておき、射
出時に、溶融樹脂の射出力により移動体34を他の型8
内に移動させてキャビティ17と樹脂注入手段14とを
接続させるとともに、射出完了後に、移動体34を電動
モータ31の駆動力で一の型7側に移動させ、溶融樹脂
通路16b,18内の残留樹脂を樹脂注入手段14側に
戻す。この状態で型開きすると移動体34が一の型7に
残存して溶融樹脂通路18を閉塞する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一の型側に設けられた
樹脂注入手段から溶融樹脂通路を介して該一の型と他の
型とで画成されるキャビティ内に溶融した樹脂を送り込
み樹脂成形する樹脂成形方法および樹脂成形機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一の型側に設けられた樹脂注入手段から
溶融樹脂通路を介して該一の型と他の型とで画成される
キャビティ内に溶融した樹脂を送り込み樹脂成形する樹
脂成形機において、例えばスプルーと称される不要成形
物を低減するため、溶融樹脂通路を、前記他の型まで延
在させるとともに、溶融樹脂通路内を前後進する棒部を
一体的に有する移動手段を具備するものを考えた。
【0003】この樹脂成形機は、移動手段が前記棒部を
後退させた状態においては、該棒部を前記他の型の溶融
樹脂通路内に位置させてキャビティと樹脂注入手段とを
接続させ、該棒部を前進させた状態においては、該棒部
を前記一の型側の溶融樹脂通路まで突出させるようにな
っている。これにより、射出時には、棒部を後退させて
おくことによりキャビティ内に樹脂注入手段から樹脂を
射出させ、射出完了後には、棒部を前進させることによ
り溶融樹脂通路内に残留している樹脂を前記一の型の樹
脂注入手段側に戻すようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記樹
脂成形機により樹脂成形を行う場合には、棒部が前記他
の型側の移動手段に一体的に設けられているため、射出
後、前記一の型から前記他の型を離す際に、前記他の型
とともに前記一の型から棒部が外れることになり、これ
により、前記一の型側の溶融樹脂通路が開放され、樹脂
によっては、ここから溶融樹脂が流出してしまう可能性
があった。また、前記一の型側の溶融樹脂通路が開放さ
れることから、該溶融樹脂通路に不要な空気が溜まるこ
とになり、次の成形時に、キャビティ内にこの空気が送
り込まれた後に溶融樹脂が入ることがあると、樹脂の流
れによっては空気を断熱圧縮することになって高温状態
を発生させ、成形品に焼けを生じる可能性があった。
【0005】したがって、本発明の目的は、射出後、前
記一の型から前記他の型を離す際に、前記一の型側の溶
融樹脂通路が開放されることを防止することにより、溶
融樹脂の流出と、溶融樹脂通路に不要な空気が溜まるこ
とに起因する焼けとを防止することができる樹脂成形方
法および樹脂成形機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の樹脂成形方法は、一の型側
に設けられた樹脂注入手段から溶融樹脂通路を介して該
一の型と他の型とで画成されるキャビティ内に溶融した
樹脂を送り込み樹脂成形する方法であって、前記溶融樹
脂通路を、前記他の型まで延在させるとともに、前記溶
融樹脂通路内に、移動可能な移動体を単独で嵌合させて
おき、射出時に、溶融樹脂の射出力により移動体を前記
他の型内に移動させて前記キャビティと前記樹脂注入手
段とを接続させるとともに、射出完了後に、前記移動体
を、電動モータの駆動で前記一の型側に移動させ、溶融
樹脂通路内の残留樹脂を前記樹脂注入手段側に戻すこと
を特徴としている。
【0007】本発明の請求項2記載の樹脂成形方法は、
請求項1記載の方法に関し、前記電動モータはサーボモ
ータであることを特徴としている。
【0008】本発明の請求項3記載の樹脂成形機は、一
の型側に設けられた樹脂注入手段から溶融樹脂通路を介
して該一の型と他の型とで画成されるキャビティ内に溶
融した樹脂を送り込み樹脂成形するものであって、前記
溶融樹脂通路を、前記他の型まで延在させるとともに、
該溶融樹脂通路内に、前記他の型側にあって前記キャビ
ティと前記樹脂注入手段とを接続させる成形位置と、前
記一の型側にある戻り位置とに移動可能な移動体を単独
で嵌合させ、該移動体の、前記一の型に対し反対側に、
電動モータを駆動源とし前記移動体を前記戻り位置に移
動させる移動手段を設けてなることを特徴としている。
【0009】本発明の請求項4記載の樹脂成形機は、請
求項3記載のものに関し、前記一の型内の溶融樹脂通路
は、その樹脂注入手段側が樹脂を溶融させる温度に維持
されたノズル部で構成されており、前記移動手段は、前
記移動体を、その樹脂注入手段側の溶融樹脂通路内にあ
る樹脂を前記ノズル部内の溶融樹脂通路に押し戻す位置
まで移動させることを特徴としている。
【0010】本発明の請求項5記載の樹脂成形機は、請
求項4記載のものに関し、前記移動手段は、前記移動体
を前記ノズル部内まで移動させることを特徴としてい
る。
【0011】本発明の請求項6記載の樹脂成形機は、請
求項3乃至5のいずれか一項に記載のものに関し、前記
移動体は、前記成形位置にあるとき、前記キャビティの
溶融樹脂通路開口部より前記樹脂注入手段から離れる方
向に位置することを特徴としている。
【0012】本発明の請求項7記載の樹脂成形機は、請
求項3乃至6のいずれか一項に記載のものに関し、前記
移動手段は、キャビティ内に突出して成形品を離型させ
るエジェクトピンを前後進させるエジェクト機構と兼用
され、これら移動手段とエジェクト機構とで前記電動モ
ータが駆動源として共用されていることを特徴としてい
る。
【0013】本発明の請求項8記載の樹脂成形機は、請
求項7記載のものに関し、前記電動モータの駆動力で前
記移動体およびエジェクトピンを移動させる作動部材
と、該作動部材の予め設定された目標位置と実際位置と
の偏差が予め設定された許容偏差より大きい場合に前記
電動モータを停止させる異常検出手段と、前記移動体の
移動時に前記異常検出手段を非作動状態とし、前記エジ
ェクトピンによる成形品の離型時に前記異常検出手段を
作動状態とする異常制御手段と、を具備することを特徴
としている。
【0014】本発明の請求項9記載の樹脂成形機は、請
求項8記載のものに関し、前記異常検出手段は、前記作
動部材の目標位置と実際位置との偏差が予め設定された
許容偏差より大きい場合に信号を出力する比較器と、該
信号を受けて前記電動モータに印加される駆動電流を遮
断するスイッチとからなることを特徴としている。
【0015】本発明の請求項10記載の樹脂成形機は、
請求項9記載のものに関し、前記異常制御手段は、前記
異常検出手段の前記比較器とスイッチとの間の通電をオ
ンオフ制御するスイッチを有することを特徴としてい
る。
【0016】本発明の請求項11記載の樹脂成形機は、
請求項3乃至10のいずれか一項に記載のものに関し、
前記電動モータはサーボモータであることを特徴として
いる。
【0017】本発明の請求項12記載の樹脂成形機は、
請求項3乃至11のいずれか一項に記載のものに関し、
前記移動体で塞がれる溶融樹脂通路外形部と成形品のゲ
ート部に形成されるランナー長さを略8mm以下にした
ことを特徴としている。
【0018】
【作用】本発明の請求項1記載の樹脂成形方法によれ
ば、溶融樹脂通路内に移動可能に嵌合された移動体が、
射出時に、溶融樹脂の射出力により前記他の型内に移動
されてキャビティと樹脂注入手段とを接続させるととも
に、射出完了後に、前記一の型側に電動モータの駆動で
移動されて溶融樹脂通路内の残留樹脂を樹脂注入手段側
に戻すことになる。そして、移動体は、単独で溶融樹脂
通路内に設けられているため、射出完了後に前記他の型
を前記一の型から離す際には、残留樹脂を樹脂注入手段
側に戻すため前記一の型側に移動された状態で該一の型
側に残されることになり、よって該一の型側の溶融樹脂
通路を閉塞させる。しかも、移動体は電動モータの駆動
で移動されるため、その作動制御等が容易かつ正確とな
る。
【0019】本発明の請求項2記載の樹脂成形方法によ
れば、請求項1記載の方法に加えて、移動体はサーボモ
ータの駆動で移動されるため、その作動制御等が極めて
容易かつ正確となる。
【0020】本発明の請求項3記載の樹脂成形機によれ
ば、溶融樹脂通路内に移動可能に嵌合された移動体が、
射出時に、溶融樹脂の射出力により前記他の型内に移動
されてキャビティと樹脂注入手段とを接続させるととも
に、射出完了後に、電動モータを駆動源とする移動手段
により、前記一の型側に移動されて溶融樹脂通路内の残
留樹脂を樹脂注入手段側に戻すことになる。そして、移
動体は、単独で溶融樹脂通路内に設けられているため、
射出完了後に前記他の型を前記一の型から離す際には、
残留樹脂を樹脂注入手段側に戻すため移動手段により前
記一の型側に移動された状態で該一の型側に残されるこ
とになり、よって該一の型側の溶融樹脂通路を閉塞させ
る。しかも、移動体を移動させる移動手段は電動モータ
を駆動源としているため、その作動制御等が容易かつ正
確となる。
【0021】本発明の請求項4記載の樹脂成形機によれ
ば、請求項3記載のものに加えて、移動手段が、移動体
を、その樹脂注入手段側の溶融樹脂通路内にある樹脂を
ノズル部内の溶融樹脂通路に押し戻す位置まで移動させ
るため、残留樹脂が確実にノズル部内に戻され溶融され
ることになる。
【0022】本発明の請求項5記載の樹脂成形機によれ
ば、請求項4記載のものに加えて、移動手段が、移動体
をノズル部内まで移動させるため、残留樹脂が確実にノ
ズル部内に戻され溶融されることになるとともに、さら
に移動体自体も加熱されることになり、よって、移動体
の回りの固化が進行中の樹脂膜が溶融状態とされ、移動
体の動きが悪くなってしまうことが防止される。
【0023】本発明の請求項6記載の樹脂成形機によれ
ば、請求項3乃至5のいずれかに記載のものに加えて、
移動体は、成形位置にあるとき、キャビティの溶融樹脂
通路開口部より樹脂注入手段から離れる方向に位置する
ことになるため、移動体と接することによりこの部分の
樹脂の温度が下がりその溶融が不完全な状態となってし
まうことがあっても、この溶融不完全な樹脂は、前記他
の型のキャビティの溶融樹脂通路開口部より深い位置に
位置することになり、この溶融不完全な樹脂によりキャ
ビティと樹脂注入手段との接続が遮断されてしまうこと
が防止される。
【0024】本発明の請求項7記載の樹脂成形機によれ
ば、請求項3乃至6のいずれかに記載のものに加えて、
移動手段は、キャビティ内に突出して成形品を離型させ
るエジェクトピンを前後進させるエジェクト機構と兼用
されているため、これらを個別に構成するものより部品
点数が少なくなる。
【0025】本発明の請求項8記載の樹脂成形機によれ
ば、請求項7記載のものに加えて、エジェクトピンによ
る成形品の離型時に、異常制御手段が異常検出手段を作
動状態とするため、作動部材の予め設定された目標位置
と実際位置との偏差が予め設定された許容偏差より大き
いと、異常が発生したとして異常検出手段が電動モータ
を停止させることになる。一方移動体の移動時には、異
常制御手段が異常検出手段を非作動状態とするため、作
動部材の予め設定された目標位置と実際位置との偏差が
予め設定された許容偏差より大きくても、異常検出手段
は電動モータを停止させることはなく、移動手段は、例
えばストッパ手段で機械的に規定された移動限界位置ま
で移動体を移動させることが可能となる。
【0026】本発明の請求項9記載の樹脂成形機によれ
ば、請求項8記載のものに加えて、エジェクトピンによ
る成形品の離型時に、異常制御手段が異常検出手段を作
動状態とするため、作動部材の予め設定された目標位置
と実際位置との偏差が予め設定された許容偏差より大き
いと、異常が発生したとして異常検出手段の比較器が信
号を出力しこの信号を受けてスイッチが電動モータに印
加される駆動電流を遮断しこれを停止させることにな
る。
【0027】本発明の請求項10記載の樹脂成形機によ
れば、請求項9記載のものに加えて、エジェクトピンに
よる成形品の離型時に、異常制御手段のスイッチが比較
器とスイッチとの間の通電をオンとして比較器からの信
号をスイッチに入力可として作動状態とし、一方移動体
の移動時には、異常制御手段のスイッチが比較器とスイ
ッチとの間の通電をオフとして比較器からの信号をスイ
ッチに入力不可として非作動状態とする。
【0028】本発明の請求項11記載の樹脂成形機は、
請求項3乃至10のいずれか一項に記載のものに加え
て、移動体を移動させる移動手段はサーボモータを駆動
源としているため、その作動制御等が極めて容易かつ正
確となる。
【0029】本発明の請求項12記載の樹脂成形機によ
れば、請求項3乃至11のいずれか一項に記載のものに
加えて、移動体で塞がれる溶融樹脂通路外形部と成形品
のゲート部に形成されるランナー長さを略8mm以下に
しているため、このランナーをそのまま樹脂注入手段に
材料として入れることが容易となる。
【0030】
【実施例】本発明の第1実施例による樹脂成形方法およ
び樹脂成形機を以下に説明する。図1〜図8は本発明の
第1実施例に関するものである。ここで、図1は本実施
例の射出成形機の型締め状態を示す正面図、図2〜図6
は図1の要部の縦断面図、図7は本実施例の射出成形機
の制御装置のブロック図、図8は本実施例の射出成形機
の制御装置のサーボモータの制御ブロック図である。
【0031】図1は、第1実施例のインラインスクリュ
ータイプの横型樹脂成形機を示すもので、マシンフレー
ム1上には、射出装置2と金型装置3と型締装置4とが
設けられている。射出装置2はスクリュー移動手段5と
加熱シリンダ6を主体とし、金型装置3は、二つの対向
する固定型(一の型)7および可動型(他の型)8が固
定盤9と可動盤10にそれぞれ取り付けられて構成され
ている。また、型締装置4はトグル駆動手段11とトグ
ル機構12とからなり、可動盤10を固定盤9に対して
移動させて型締めおよび型開きを行なうようになってい
る。
【0032】また、トグル駆動手段11とトグル機構1
2とはエンドプレート13に設けられている。このエン
ドプレート13は図示しない複数本のタイロッドを介し
て固定盤9に結ばれており、タイロッドにはさらに可動
盤10が摺動自在に取り付けられている。図2〜図6に
示すように、固定盤9内には、型合わせ方向に沿って延
在する加熱シリンダ6の先端のノズル部20が設けられ
ており、このノズル部20等は、内部樹脂を溶融状態と
する温度に維持されている。そして、このノズル部20
内には、図示せぬスクリュー駆動モータで回転駆動され
るとともにスクリュー移動手段5で前後進させられ、樹
脂を射出するスクリュー14を有する樹脂注入手段がノ
ズル部20の開口端より所定量引込んだ位置に設けられ
ている。
【0033】固定型7には、ノズル部20の内周部20
aと同軸同径をなす穴部16aが、可動型8との合わせ
面まで延在しており、ノズル部20の内周部20aと穴
部16aとにより、固定型7側の溶融樹脂通路18が構
成されている。可動型8には、固定型7との合わせ面側
に該合わせ面から凹んだ凹部19が形成されており、固
定型7と型締めされた状態において、この凹部19と固
定型7の合わせ面とで、キャビティ17が画成されるこ
とになる。ここで、凹部19は、穴部16aに対向する
位置から径方向外方に延びる第一凹部19aと、第一凹
部19aより外側に設けられた、該第一凹部19aより
所定量深い第二凹部19bとを有している。なお、第二
凹部19bと固定型7の合わせ面とで画成される空間部
が成形品の最終形状に相当するものであり、第一凹部1
9aと固定型7の合わせ面とで画成される空間部は、第
二凹部19b側へ溶融樹脂を注入させるためのゲートで
あって成形後に除去される部分に相当している。なお、
第二凹部19bと第一凹部19aとの境界部分には、ゲ
ート部分の不要成形物26と成形品24との離脱を容易
にするための突部が形成されている。
【0034】そして、第1実施例において、可動型8に
は、固定型7との合わせ状態において固定型7の穴部1
6aと同軸同径をなす穴部16bが、キャビティ17の
穴部16bへの開口部よりさらにスクリュー14から離
れる方向の深い所定位置まで延在形成されており、この
穴部16bが可動型8側の溶融樹脂通路を構成してい
る。また、可動型8側には、前記穴部16bの、前記固
定型7に対し反対側に、移動機構(移動手段)27が設
けられている。この移動機構27は、前記穴部16bに
開口する空間部に、第一エジェクト板21を具備してお
り、第一エジェクト板21には、その固定型7側に、穴
部16bに移動自在に嵌合する所定長さの作動ピン22
が形成されている。
【0035】第一エジェクト板27の、固定型7に対し
反対側には、エジェクタロッド(作動部材)29が設け
られている。このエジェクタロッド29は、その外周面
にネジ部29aが形成されたボールスクリューであり、
第一エジェクト板21の移動方向に沿って延在配置され
ている。このエジェクタロッド29は、可動型8と一体
に移動するよう設けられた回転自在のボールベアリング
からなる第一プーリ30に螺合支持されている。この第
一プーリ30の下方には、可動型8と一体に移動するよ
う電動モータであるサーボモータ31がその出力軸31
aを第一プーリ30の軸線と平行させて設けられてお
り、その出力軸31aには第二プーリ32が一体回転す
るよう取り付けられている。これら第一プーリ30およ
び第二プーリ32間にはタイミングベルト33が掛け渡
されており、これによって、サーボモータ31の駆動力
がエジェクタロッド29に伝達され、サーボモータ31
の正逆回転によってエジェクタロッド29が軸線方向に
移動するようになっている。なお、サーボモータ31、
第二プーリ32、タイミングベルト33、第一プーリ3
0、エジェクタロッド29および第一エジェクト板21
により移動機構27が構成されている。
【0036】この移動機構27は、サーボモータ31で
一方向に駆動されることにより、エジェクタロッド2
9、第一エジェクト板21およびこれに形成された作動
ピン22を固定型7側に前進させ、サーボモータ31で
逆方向に駆動されることにより、エジェクタロッド2
9、第一エジェクト板21および作動ピン22を固定型
7側から後退させるようになっている。第一エジェクト
板21の固定型7側には、第二エジェクト板23が設け
られている。該第二エジェクト板23は中央に作動ピン
22を挿通させる穴部23aが形成されており、その固
定型7側には、凹部19側から貫通形成された複数の穴
部25aに移動自在に嵌合するエジェクトピン25が形
成されている。
【0037】この第二エジェクト板23は、第一エジェ
クト板21が所定量固定型7側に移動すると、該第一エ
ジェクト板21に当接し、該第一エジェクト板21のさ
らなる移動によりこれに押圧されて固定型7方向に一体
的に移動し、キャビティ17側にエジェクトピン25を
突出させて成形品24を可動型8から離型させる。この
ように、第二エジェクト板21は、移動機構27および
第一エジェクト板21とともにエジェクト機構28を構
成している。よって、移動機構27はエジェクト機構2
8と兼用されており、移動機構27とエジェクト機構2
8とでサーボモータ31を駆動源として共用している。
【0038】そして、第1実施例においては、溶融樹脂
通路16b,18内に、円柱棒状の移動体34が、単独
で移動自在に嵌合されている。この移動体34の外径は
例えば溶融樹脂通路16b,18を移動可能とする必要
最小限だけ該溶融樹脂通路16b,18の内径より小径
とされている。この移動体34の軸方向長および移動機
構27のエジェクタロッド29による第一エジェクト板
21および作動ピン22のストローク量は、第一エジェ
クト板21が固定型7に対し最も離間する位置にあっ
て、該第一エジェクト板21の作動ピン22の先端に移
動体34の一端部が当接した状態(図3に示す状態)に
あるとき、該移動体34の他端部が、第一凹部19aよ
り所定量L1、作動ピン22側に引込んだ状態となり
(このときの移動体34の位置を成形位置と称す)、ま
たエジェクトピン25をキャビティ17内に突出させな
い状態の第二エジェクト板23にほぼ当接する位置に第
一エジェクト板21があって、該第一エジェクト板21
の作動ピン22の先端に移動体34の一端部が当接した
状態(図4に示す状態)にあるとき、この移動体34の
一端部が、第一凹部19aより所定量作動ピン22側に
引込んだ位置にあり、かつ移動体34の他端部がノズル
部20の開口端にほぼ一致する(このときの移動体34
の位置を戻り位置と称す)ように設定されている。
【0039】なお、移動体34は、型開きが行われた際
に固定型7側に残存するように、上記戻り位置にあると
き例えば軸方向の半分を所定量越える長さ分が固定型7
側に位置するようになっている(図6参照)。また、型
開きが行われた際に、より確実に移動体34を固定型7
側に残存させるため、固定型7側の溶融樹脂通路18と
移動体34との隙間をつめ、可動型8側の溶融樹脂通路
16bと移動体34との隙間を、前記隙間より若干大き
めにすることも可能である。また、成形品突き出し時に
は、型開きがなされ固定型7から可動型8が離れた状態
で、エジェクタロッド29をさらにストロークさせるこ
とにより、第一エジェクト板21が当接状態にある第二
エジェクト板23を押圧して、これを一体的に移動させ
る。これにより、エジェクトピン25が、成形品24を
突き出して、これを可動型8から離型させるようになっ
ている。
【0040】次に、第1実施例の射出成形機の制御装置
40について図7を参照して説明する。制御装置40に
おいて、成形品24の突き出し時におけるエジェクタロ
ッド29の前進速度を設定する成形品突き出し時エジェ
クタ前進速度設定手段41と、成形品24の突き出し時
におけるエジェクタロッド29の後退速度を設定する成
形品突き出し時エジェクタ後退速度設定手段42と、移
動体34の押し込み時(すなわち移動体34の戻り位置
への戻し時)におけるエジェクタロッド29の前進速度
を設定する移動体押し込み時エジェクタ前進速度設定手
段43と、移動体34の押し込み時におけるエジェクタ
ロッド29の後退速度を設定する移動体押し込み時エジ
ェクタ後退速度設定手段44と、成形品突き出し時エジ
ェクタ圧力設定手段46と、移動体押し込み時エジェク
タ圧力設定手段47とが、それぞれ設定切換部49に接
続されている。又、設定切換部49は射出成形機のCP
U50に接続されている。これらによって、移動体34
の押し込み時におけるエジェクタロッド29の作動速度
は、成形品24の突き出し時におけるエジェクタロッド
29の作動速度よりも高速になるよう設定され、移動体
34の押し込み時には移動体34によるゲート跡が残ら
ない程度の高速に、成形品24の突き出し時には成形品
24にクラックが発生しない程度の低速に設定される。
【0041】さらに、成形品24の突き出し時における
エジェクタロッド29の前進目標位置を設定するため
の、成形品突き出し時エジェクタ前進位置設定手段52
と、移動体34の押し込み時におけるエジェクタロッド
29の前進目標位置を設定するための、移動体押し込み
時エジェクタ前進位置設定手段53とが、同じく設定切
換部49に接続されている。また、設定切換部49は、
サーボアンプ54を介してサーボモータ31に接続され
ている。
【0042】サーボアンプ54には、移動体34の押し
込み時と成形品24の突き出し時とに応じて、エジェク
タロッド29の前進目標位置および速度と、トルク規制
設定値とが、設定切換部49によって選択的に入力さ
れ、サーボモータ31の回転速度や回転量やトルクが制
御されるようになっている。ここで、図8の制御ブロッ
ク図に示されるように、制御装置40では、エジェクタ
ロッド29による移動体34の移動や、成形品24の突
き出しのための、目標とする位置(ストローク距離)お
よび速度の値が設定される。
【0043】そして、移動体34の押し込み時や成形品
24の突き出し時にサーボモータ31が駆動されると、
サーボモータ31に設けられたパルスエンコーダ56か
らサーボモータ31の回転量(移動量)のパルスがフィ
ードバックされ、その位置での位置信号が演算器57に
入力されて、実際の位置(ストローク)を示す位置信号
として、その位置での目標位置の値と比較演算され、偏
差(目標位置と実際位置との差)が演算される。この偏
差から位置制御手段58で実際位置(モータ回転量)が
目標位置に到達するよう制御される。
【0044】また、同じくパルスエンコーダ56からフ
ィードバックされる回転速度信号が速度変換器59で実
際の作動速度に変換され、この実際の速度と設定された
目標速度とが演算器60で比較演算され、その差異によ
り速度制御手段61で実際の速度が目標速度に到達する
よう制御される。そして、サーボモータ31に入力され
る電流値(トルク)が、演算器62にフィードバックさ
れて、位置制御手段58と速度制御手段61とで設定さ
れた電流値(トルク)と比較演算され、この偏差に基づ
いて電流制御手段63で所望の目標電流値(トルク)に
変換される。また、この電流値が、制御装置40で予め
設定されたトルク規制設定値を越えないよう規制回路6
4で規制され、これがサーボモータ31の駆動電流値と
してサーボモータ31に入力されるようになっている。
【0045】そして、演算器57で演算される、位置
(回転量)についての目標位置と実際位置の値の偏差に
対して、偏差設定手段65によって許容偏差値(固定)
が設定されており、この許容偏差値と実際の偏差とが比
較器(異常検出手段)66で比較演算される。そして、
実際の偏差が許容偏差値を越える場合には、エジェクタ
ロッド29の作動等になんらかの異常が発生しているも
のと判断して、比較器66からの出力で、規制回路64
とサーボモータ31とを接続するスイッチ(異常検出手
段)67が遮断され、サーボモータ31の作動が停止す
ることになる。
【0046】制御装置40では、移動体34の押し込み
開始のタイミングを計る移動体押し込み開始タイミング
タイマー70と、移動体34の押し込み開始時のスクリ
ュー14の位置を設定する移動体押し込み開始スクリュ
ー位置設定器71とが、切換器72に接続されている。
移動体34の押し込み開始タイミングのトリガーとし
て、通常、スクリュー14の位置の検出と、射出時間の
計測と、両者の併用の3種類があり、移動体押し込み開
始タイミングタイマー70でいずれかを選択する。そし
て、切換器72は比較器73に接続されており、比較器
73には、移動体押し込み開始スクリュー位置設定器7
1からの信号と、スクリュー14の位置を検出するスク
リュー位置検出センサ74で測定されたスクリュー位置
信号とが入力され、移動体押し込み開始スクリュー位置
設定器71で設定されたスクリュー位置信号と比較され
る。比較器73の出力と、移動体34の押し込み時間を
計時する移動体押し込み時間タイマー75の信号とは共
にCPU50に入力され、検出されたスクリュー位置が
設定位置に一致したら、移動体34の押し込み作動の指
示と移動体34の押し込み時間の計測が開始されること
になる。
【0047】第1実施例は上述のように構成されてお
り、次にその制御方法を図2〜図6に示す移動体34の
押し込みおよび成形品24の突き出しプロセス図に沿っ
て説明する。まず、図2に示すように、樹脂の射出を行
う前であって可動型8が固定型7に合わさって型締めさ
れた待機状態においては、移動体34が、前回の成形完
了時点での移動機構27による作動で固定型7側の戻り
位置に戻された状態にある。また移動機構27は作動ピ
ン22を固定型7側から最も離間させ移動体34からも
離間させた状態にある。そして、この状態で、射出装置
2が作動して、スクリュー移動手段5の作動で加熱シリ
ンダ6からノズル部20を介して、スクリュー14によ
り溶融樹脂を射出すると、図3に示すように、該溶融樹
脂の射出力により移動体34は、可動型8側の、移動機
構27の引込んだ作動ピン22に当接する成形位置に移
動し、これによりキャビティ17と溶融樹脂通路16
b,18とが接続することによって溶融樹脂がキャビテ
ィ17内に充填されることになる。
【0048】一方、移動体押し込み開始タイミングタイ
マー70では、予め移動体34の押し込み開始タイミン
グのトリガーとして、例えば、スクリュー14の位置の
検出が選択されているとすると、その信号は切換器72
および比較器73を介してCPU50に入力される。そ
の後、切換器72では移動体押し込み開始スクリュー位
置設定器71からの信号が入力されるよう切り換えられ
る。そして、比較器73には、移動体押し込み開始スク
リュー位置設定器71からの信号と、スクリュー位置検
出センサ74で測定されたスクリュー位置信号とが入力
されて比較され、測定されたスクリュー位置信号が移動
体押し込み開始スクリュー位置設定器71で設定された
スクリュー位置信号と一致した時点で、比較器73から
CPU50へ信号が出力される。CPU50では、この
信号を受けて移動体押し込み指示信号を設定切換部49
へ出力する。なお、移動体押し込み開始タイミングタイ
マー70で移動体34の押し込み開始タイミングのトリ
ガーとして、射出時間の計測または両者の併用が選択さ
れた場合には、上述の作動に代えてまたは上述の作動と
共に、射出時間の計測が行なわれる。
【0049】CPU50から設定切換部49へ移動体押
し込み指示信号が入力されると、設定切換部49では、
移動体押し込み時エジェクタ前進位置設定手段53と、
移動体押し込み時エジェクタ前進速度設定手段43と、
移動体押し込み時エジェクタ圧力設定手段47とからの
入力信号が選択されて、サーボアンプ54に入力される
とともに、この信号に基づいてサーボモータ31が駆動
させられる。サーボモータ31の駆動制御については図
8に示す制御ブロック図に基づいて行われる。すなわ
ち、サーボモータ31の出力がパルスエンコーダ56か
らパルス信号としてフィードバックされ、各時間毎に、
設定された位置と速度の各目標値と実際値とがそれぞれ
比較演算され、各実際値が各目標値に一致するようサー
ボモータ31の駆動電流値(トルク)が設定され、制御
される。
【0050】これによって、移動体34の押し込みのた
めのサーボモータ31の回転量(移動量)、速度、トル
クが制御され、サーボモータ31が駆動制御されること
になる。このように制御装置40によって駆動制御され
たサーボモータ31の回転は、一体回転する第二プーリ
32からタイミングベルト33を介して第一プーリ30
に伝達され、第一プーリ30の回転はエジェクタロッド
29との間のボールスクリュー機構によって直線運動に
変換され、第一エジェクト板21を押動すべく作動す
る。移動体34の押し込み時におけるエジェクタロッド
29の前進速度は、移動体34の押し込みに応じた高速
に設定されることになる。
【0051】このようにして、樹脂の充填が完了した直
後または保圧途中で、図4に示すように、エジェクタロ
ッド29に押圧されて第一エジェクト板21と一体に移
動体34が比較的高速で前進し、作動ピン22を固定型
7側に、第一エジェクト板21が第二エジェクト板23
に当接する位置まで移動して、移動体34を固定型7側
に移動させて戻り位置に至らせる。これにより、移動体
34より樹脂注入手段すなわちスクリュー14側の溶融
樹脂通路16b,18内の残留樹脂(従来の不要スプル
ーに相当)をスクリュー14側に戻すことになる。な
お、移動体34の押し込みは、キャビティ17および溶
融樹脂通路16b,18部分の樹脂圧を0近くまで低下
させたり、加熱シリンダ6内のスクリュー14を無転後
退させてノズル部20の樹脂圧を負圧にしたり、さらに
は、射出シリンダ5に背圧を加えたりして行うことがで
きる。この状態で、移動体押し込み時間タイマー75で
計測された所定時間の経過後に、設定切換部49では、
移動体押し込み時エジェクタ後退速度設定手段44と移
動体押し込み時エジェクタ圧力設定手段47とからの信
号によってエジェクタロッド29を後退作動させ、これ
により第一エジェクト板21および作動ピン22が、図
5に示すように、固定型7から離れた初期位置に戻され
る。なお、このとき移動体34は戻り位置に保持され
る。
【0052】その後、所定の冷却時間が経過すると、図
6に示すように、可動型8を固定型7から離間させて型
開きを行う。このとき、移動体34は、上記のように戻
り位置に保持されて固定型7側に残されることになる。
これにより、移動体34は、固定型7側の溶融樹脂通路
18を閉塞させる。型開き作動が完了すると、その時点
で、設定切換部49では、成形品突き出し時エジェクタ
前進速度設定手段41と成形品突き出し時エジェクタ前
進位置設定手段52と成形品突き出し時エジェクタ圧力
設定手段46とからの信号により、サーボモータ31の
目標位置(移動量)と速度が設定され、サーボモータ3
1が駆動制御される。これによって、エジェクタロッド
29が作動され、第一エジェクト板21が、移動体34
の押し込み時より比較的低速で長いストロークを押動さ
れ、途中から第二エジェクト板23が一体に押動され
る。
【0053】そして、エジェクトピン25がキャビティ
17側に突出し成形品24およびゲート部分の不要成形
物26を突き出し、可動型から離脱させることができ
る。その後、設定切換部49では、成形品突き出し時エ
ジェクタ後退速度設定手段42と成形品突き出し時エジ
ェクタ圧力設定手段46とからの信号によって、エジェ
クタロッド29が後退作動する。そして、第一エジェク
ト板21および第二エジェクト板23が図2に示す初期
位置にそれぞれ戻される。
【0054】以上に述べたように、第1実施例によれ
ば、溶融樹脂通路16b,18内に移動可能に嵌合され
た移動体34が、射出時に、溶融樹脂の射出力により可
動型8内に移動されて成形位置に至りキャビティ17と
樹脂注入手段であるスクリュー14側とを接続させると
ともに、射出完了後に、移動機構27により、固定型7
側に移動されて溶融樹脂通路16b,18内の残留樹脂
をスクリュー14側に戻すことになる。ここで、移動体
34は、単独で溶融樹脂通路16b,18内に設けられ
ているため、射出完了後に可動型8を固定型7から離す
際には、残留樹脂をスクリュー14側に戻すためサーボ
モータ31を駆動源とする移動機構27により固定型7
側に移動された状態で該固定型7側に残されることにな
り、よって該固定型7側の溶融樹脂通路16b,18の
外部開口を閉塞させる。
【0055】したがって、溶融樹脂の流出と、溶融樹脂
通路16b,18に不要な空気が溜まることに起因する
焼けとを防止することができる。しかも移動機構27は
エジェクタロッド29を作動させる駆動源としてサーボ
モータ31を用いているため、その作動制御等が極めて
容易かつ正確にできる。なお、前記駆動源としてはサー
ボモータ以外の電動モータを採用することもでき、この
場合も作動制御を容易かつ正確に行うことができる。ま
た、移動機構27が、移動体34を、そのスクリュー1
4側の残留樹脂をノズル部20内に押し戻す位置まで移
動させるため、残留樹脂が確実にノズル部20内に戻さ
れ溶融されることになる。よって、樹脂が硬化した状態
で残留することがないため良好に連続成形できる。
【0056】ここで、移動機構27により、移動体34
をノズル部20内まで移動させるようにしてもよく、こ
のように構成すると、残留樹脂が確実にノズル部20内
に戻され溶融されることになるとともに、さらに移動体
34自体も加熱されることになり、よって、移動体34
の回りの樹脂膜が溶融状態とされ、移動体34の動きが
悪くなってしまうことが防止できる。さらに、移動体3
4は、成形位置にあるとき、キャビティ17の溶融樹脂
通路開口部よりスクリュー14から離れる方向に所定量
1だけ深い位置に位置することになるため、移動体3
4と接することによりこの部分の樹脂の温度が下がりそ
の溶融が不完全な状態となってしまうことがあっても、
この溶融不完全な樹脂は、可動型8のキャビティ17の
溶融樹脂通路開口部より深い位置に位置することにな
り、この溶融不完全な樹脂によりキャビティ17とスク
リュー14との接続が遮断されてしまうことが防止でき
る。
【0057】加えて、移動機構27は、サーボモータ1
5を駆動源としてエジェクト機構28と共用しているた
め、部品点数を少なくすることができ、コストを低減す
ることができる。なお、勿論、図9〜図12に示す第2
実施例のように、上記第1実施例に対してエジェクト機
構を具備しない樹脂成形機にも適用できる。ここで、図
9は樹脂射出前の状態を、図10は樹脂射出時の状態
を、図11は移動体押し込み時の状態を、図12は型開
き時の状態を示しており、これらに示されている第2実
施例の樹脂成形機は、移動機構27を具備しエジェクト
機構(具体的には第二エジェクト板、エジェクトピンお
よびこれを挿通させる穴部)を具備していない以外は上
記第1実施例と同様であるため、上記第1実施例と同様
の部分について同一の符号を付しその説明は略す。さら
に、上記第1実施例では、移動体34の押し込み時にお
けるエジェクタロッド29の作動速度、すなわちサーボ
モータ31の速度とトルクを、成形品24の突き出し時
のものより高速の適宜速度およびトルクに設定すること
ができ、移動体34の押し込み時には該押し込みに応じ
た高速で移動体34を作動でき、移動体34の押し込み
工程のサイクルを短縮化できる。これと同時に、成形品
24の突き出し時にはこれに応じた低速でエジェクトピ
ン25および作動ピン22を作動できるから、成形品2
4にクラック等が発生しない。
【0058】次に、本発明の第3実施例による樹脂成形
方法および樹脂成形機を図13〜図16を参照して、第
1実施例との相違部分を中心に以下に説明する。ここ
で、図13は成形品24の突き出し時における時間に対
するエジェクタロッド29のストロークの、指令(目
標)値と実際値とを示すグラフ、図14は移動体34の
押し込み時における時間に対するエジェクタロッド29
のストロークの、指令(目標)値と実際値とを示すグラ
フ、図15は本実施例による制御装置40のサーボモー
タ31の制御ブロック図である。上述の第1実施例にお
いて、成形品24の突き出し時には、成形品突き出し時
エジェクタ前進位置設定手段52と、成形品突き出し時
エジェクタ前進速度設定手段41と、成形品突き出し時
エジェクタ圧力設定手段46とによって、予め設定され
る移動量(回転量)、速度に基づく初期位置から目標位
置までの(時間に対する)指令値のストロークが、図1
3で一点鎖線で示すように設定されている。これに対し
て、図8に示す制御装置40でのサーボモータ31の駆
動制御方法によって、時間に応じた実際のエジェクタロ
ッド29のストロークの実際値が実線で示されている。
この実際値は、指令値に近似して移動し、最終的に時間
t1で目標値G1に到達して一致するように制御され
る。
【0059】そして、移動体34の押し込み時には、目
標値(指令値)G2に到達するよう、ストロークの実際
値が制御されるが、途中で、第一エジェクト板21が第
二エジェクト板23に当接した位置(G2′)にて実際
値は停止する。図13は、これら指令値と実際値が一点
鎖線と実線とで示されている。しかも、いずれの場合
も、上述したように、作動時間内における指令(目標)
値と実際値との偏差(ズレ量)が、予め設定された許容
偏差を越える場合には、射出成形機に異常が発生したと
して、サーボモータ31を停止させるようになっている
のである。
【0060】第3実施例では、移動体34の押し込み時
にエジェクタロッド29の前進目標位置を、初期位置に
ある第一エジェクト板21と第二エジェクト板23との
距離を越える長さのストロークに設定されている。この
目標値の設定は、移動体押し込み時エジェクタ前進位置
設定手段53によって行われる。また、第3実施例にお
いては、図15の制御ブロック図に示すように、偏差と
予め設定された許容偏差とを比較する比較器65と、ス
イッチ67とを結ぶ回線に、通電を遮断するためのスイ
ッチ(異常制御手段)77が設定されている。また、移
動体34の押し込み時に自動的にこのスイッチ77をオ
フさせるための偏差未検出信号を出力する偏差未検出信
号出力手段(異常制御手段)78が、CPU50に設け
られている。
【0061】ところで、移動体34の押し込み時には、
エジェクタロッド29が作動して、第一エジェクト板2
1が第二エジェクト板23に当接した状態で移動体34
の押し込みが完了するが、上記構成により、サーボモー
タ31は駆動状態に制御され、作動ピン22および移動
体34はキャビティ17内の樹脂を加圧し続けることに
なる。なお、可動型8には、図16に示すように、その
軸線に平行してキャビティ17に干渉せぬ位置に、固定
型7との合わせ面に抜ける穴部80が形成されており、
該穴部80に位置を合わせて、第二エジェクト板23に
も穴部83が形成されている。そして、第一エジェクト
板21には、これら穴部80および穴部83に挿通され
るストッパピン81が形成されている。このストッパピ
ン81は、第一エジェクト板21の固定型7方向への移
動限界位置を固定型7の合わせ面に当接することで規定
するもので、固定型7、穴部80および穴部83ととも
にストッパ手段82を構成している。
【0062】本実施例は上述のように構成されており、
次に本実施例による射出成形機の制御方法について説明
する。移動体34の押し込み時においては、制御装置4
0において、移動体押し込み時エジェクタ前進位置設定
手段53と、移動体押し込み時エジェクタ前進速度設定
手段43と、移動体押し込み時エジェクタ圧力設定手段
47との出力によって、エジェクタロッド29の目標位
置と速度が設定され、そして、サーボモータ31が駆動
させられる。これと同時に、偏差未検出信号出力手段7
8から偏差未検出信号が自動的に出力され、比較器65
とモータ通電オフ用のスイッチ67との間に設けられた
スイッチ77がオフされる。そのため、サーボモータ3
1の駆動時に、パルスエンコーダ56からフィードバッ
クされる、サーボモータ31の回転量信号パルスによる
エジェクタロッド29の実際の位置と目標位置との差異
が偏差として演算器57で演算されるが、この偏差が許
容偏差の値より大きくなっても、サーボモータ31への
通電が遮断されることはない。
【0063】ここで、移動体押し込み時エジェクタ前進
位置設定手段53によるエジェクタロッド29の目標位
置が、第一エジェクト板21が初期位置から第二エジェ
クト板23に当接する距離を越えるストロークの大きさ
に設定されているため、第一エジェクト板21はそのス
トッパピン81が固定型7の合わせ面に当接して停止し
ても目標位置に到達していない。そして、その後のサー
ボモータ31の駆動により、図14に示すように、目標
値と実際値との偏差は許容偏差を越えて大きくなるが、
サーボモータ31は移動体押し込み時間タイマー75で
所定の時間が経過するまで作動し続けることになる。そ
のため、作動ピン22および移動体34は、停止状態で
キャビティ17内の樹脂に圧力をかけ続けることがで
き、成形品24の仕上がりが良好になるという利点があ
る。このように、エジェクタロッド29の予め設定され
た目標位置と実際位置との偏差が予め設定された許容偏
差より大きくなった場合にも移動体34の駆動が停止さ
れてしまうことを防止できる。
【0064】したがって、本実施例によれば、移動体3
4の押し込み終了後、移動体34の押し込み時間が終了
するまで作動ピン22および移動体34で樹脂を押圧す
ることができて、成形品16の仕上がり具合いが良好に
なる。この場合、キャビティ17内の樹脂圧の大きさが
少し低くても樹脂圧を高めることができる。また、金型
の種類、形状等によって移動体34の押し込み位置に誤
差があっても支障にならない。例えば、エジェクタロッ
ド29と第一エジェクト板21との当接する端面同士
は、移動体34を押し戻す際に衝突接触するために長時
間の使用を行うと摩耗を生じることがあり、このような
摩耗が生じた場合、ストッパピン81が固定型9の合わ
せ面に当接するまで第一エジェクト板21および移動体
34を移動させると、エジェクタロッド29は前記摩耗
がない状態における目標位置よりさらに固定型7側まで
移動してしまい、目標位置と実際位置との偏差が許容偏
差より大きくなってしまう状態が発生するが、このよう
な状態が発生しても、サーボモータ31への通電が停止
されてしまうことがないのである。
【0065】また、成形品24の突き出し時には、偏差
未検出信号出力手段78は作動しないから、従来と同様
に、フィードバックされたサーボモータ31の回転量信
号による実際の位置と、目標位置との偏差が許容偏差よ
り大きい場合には、異常と判定され、図15に示す制御
ブロック図の比較器65からスイッチ67への出力信号
により、スイッチ67が遮断され、サーボモータ31が
停止させられる。ここで、偏差未検出信号出力手段78
による偏差未検出信号の出力とその停止制御は、制御装
置40のCPU50内部で自動的に行えるようにしたか
ら、新規な構成を付加する必要はない。なお、上述した
第3実施例は、第1実施例における移動体34の押し込
み時における速度と、成形品24の突き出し時における
速度が異なる射出成形機に適用できることは勿論、これ
に限定されることなく、速度が同一の場合でも適用でき
る。
【0066】また、以上の第1〜第3実施例によれば、
不要成形物26を小さくすることができるため、例えば
中型の樹脂成形機では略8mm以内、小型の樹脂成形機
では略5mm以内とすれば、図17に示すように、樹脂
注入手段のホッパー99のスクリュー98の溝にこの不
要成形物を粉砕することなく入れることができる。よっ
て、この不要成形物を直接、材料として供給することが
できる。これにより、特開平5−177674号に記載
された「射出成形機における成形品とスプルーランナの
振り分け方法」を合わせれば、図18に示すように、不
要成形物26のみを取り出して射出装置2のホッパー9
9に直接入れて不要成形品26を再利用し最終的に成形
品24のみを得ることができるリサイクル成形装置10
0とすることも可能である。さらに、上記各実施例にお
ける「スクリュー移動手段5」、「トグル駆動手段1
1」および「スクリュー駆動モータ」は、油圧アクチュ
エータでも電動アクチュエータのいずれをも採用するこ
とができる。
【0067】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の樹脂成形方法に
よれば、溶融樹脂通路内に移動可能に嵌合された移動体
が、射出時に、溶融樹脂の射出力により前記他の型内に
移動されてキャビティと樹脂注入手段とを接続させると
ともに、射出完了後に、前記一の型側に電動モータの駆
動で移動されて溶融樹脂通路内の残留樹脂を樹脂注入手
段側に戻すことになる。そして、移動体は、単独で溶融
樹脂通路内に設けられているため、射出完了後に前記他
の型を前記一の型から離す際には、残留樹脂を樹脂注入
手段側に戻すため前記一の型側に移動された状態で該一
の型側に残されることになり、よって該一の型側の溶融
樹脂通路を閉塞させる。したがって、溶融樹脂の流出
と、溶融樹脂通路に不要な空気が溜まることに起因する
焼けとを防止することができる。しかも、移動体は電動
モータの駆動で移動されるため、その作動制御等が容易
かつ正確にできる。
【0068】本発明の請求項2記載の樹脂成形方法によ
れば、請求項1記載の方法に加えて、移動体はサーボモ
ータの駆動で移動されるため、その作動制御等が極めて
容易かつ正確にできる。
【0069】本発明の請求項3記載の樹脂成形機によれ
ば、溶融樹脂通路内に移動可能に嵌合された移動体が、
射出時に、溶融樹脂の射出力により前記他の型内に移動
されてキャビティと樹脂注入手段とを接続させるととも
に、射出完了後に、電動モータを駆動源とする移動手段
により、前記一の型側に移動されて溶融樹脂通路内の残
留樹脂を樹脂注入手段側に戻すことになる。そして、移
動体は、単独で溶融樹脂通路内に設けられているため、
射出完了後に前記他の型を前記一の型から離す際には、
残留樹脂を樹脂注入手段側に戻すため移動手段により前
記一の型側に移動された状態で該一の型側に残されるこ
とになり、よって該一の型側の溶融樹脂通路を閉塞させ
る。したがって、溶融樹脂の流出と、溶融樹脂通路に不
要な空気が溜まることに起因する焼けとを防止すること
ができる。しかも、移動体を移動させる移動手段は電動
モータを駆動源としているため、その作動制御等が容易
かつ正確となる。
【0070】本発明の請求項4記載の樹脂成形機によれ
ば、請求項3記載のものに加えて、移動手段が、移動体
を、その樹脂注入手段側の溶融樹脂通路内にある樹脂を
ノズル部内の溶融樹脂通路に押し戻す位置まで移動させ
るため、残留樹脂が確実にノズル部内に戻され溶融され
ることになり、よって、樹脂が硬化した状態で残留する
ことがないため、良好に連続成形できる。
【0071】本発明の請求項5記載の樹脂成形機によれ
ば、請求項4記載のものに加えて、移動手段が、移動体
をノズル部内まで移動させるため、残留樹脂が確実にノ
ズル部内に戻され溶融されることになるとともに、さら
に移動体自体も加熱されることになり、よって、移動体
の回りの固化が進行中の樹脂膜が溶融状態とされ、移動
体の動きが悪くなってしまうことを防止できる。
【0072】本発明の請求項6記載の樹脂成形機によれ
ば、請求項3乃至5のいずれかに記載のものに加えて、
移動体は、成形位置にあるとき、キャビティの溶融樹脂
通路開口部より樹脂注入手段から離れる方向に位置する
ことになるため、移動体と接することによりこの部分の
樹脂の温度が下がりその溶融が不完全な状態となってし
まうことがあっても、この溶融不完全な樹脂は、前記他
の型のキャビティの溶融樹脂通路開口部より深い位置に
位置することになり、この溶融不完全な樹脂によりキャ
ビティと樹脂注入手段との接続が遮断されてしまうこと
を防止できる。
【0073】本発明の請求項7記載の樹脂成形機によれ
ば、請求項3乃至6のいずれかに記載のものに加えて、
移動手段は、キャビティ内に突出して成形品を離型させ
るエジェクトピンを前後進させるエジェクト機構と兼用
されているため、これらを個別に構成するものより部品
点数が少なくできる。
【0074】本発明の請求項8記載の樹脂成形機によれ
ば、請求項7記載のものに加えて、エジェクトピンによ
る成形品の離型時に、異常制御手段が異常検出手段を作
動状態とするため、作動部材の予め設定された目標位置
と実際位置との偏差が予め設定された許容偏差より大き
いと異常が発生したとして異常検出手段が電動モータを
停止させることになる。一方移動体の移動時には、異常
制御手段が異常検出手段を非作動状態とするため、作動
部材の予め設定された目標位置と実際位置との偏差が予
め設定された許容偏差より大きくても、異常検出手段は
電動モータを停止させることはなく、移動手段はストッ
パ手段で機械的に規定された移動限界位置まで移動体を
移動させることになる。したがって、作動部材の予め設
定された目標位置と実際位置との偏差が予め設定された
許容偏差より大きくなった場合に移動体の駆動が停止さ
れてしまうことを防止できる。
【0075】本発明の請求項9記載の樹脂成形機によれ
ば、請求項8記載のものに加えて、エジェクトピンによ
る成形品の離型時に、異常制御手段が異常検出手段を作
動状態とするため、作動部材の予め設定された目標位置
と実際位置との偏差が予め設定された許容偏差より大き
いと異常が発生したとして異常検出手段の比較器が信号
を出力しこの信号を受けてスイッチが電動モータに印加
される駆動電流を遮断しこれを停止させることができ
る。このように異常検出手段として安価な比較器および
スイッチが採用されるためコスト増を最小限に抑えるこ
とができる。
【0076】本発明の請求項10記載の樹脂成形機によ
れば、請求項9記載のものに加えて、エジェクトピンに
よる成形品の離型時に、異常制御手段のスイッチが比較
器とスイッチとの間の通電をオンとして比較器からの信
号をスイッチに入力可として作動状態とし、一方移動体
の移動時には、異常制御手段のスイッチが比較器とスイ
ッチとの間の通電をオフとして比較器からの信号をスイ
ッチに入力不可として非作動状態とする。このように異
常制御手段として安価なスイッチが採用されるためコス
ト増を最小限に抑えることができる。
【0077】本発明の請求項11記載の樹脂成形機は、
請求項3乃至10のいずれか一項に記載のものに加え
て、移動体を移動させる移動手段はサーボモータを駆動
源としているため、その作動制御等が極めて容易かつ正
確にできる。
【0078】本発明の請求項12記載の樹脂成形機によ
れば、請求項3乃至11のいずれか一項に記載のものに
加えて、移動体で塞がれる溶融樹脂通路外形部と成形品
のゲート部に形成されるランナー長さを略8mm以下に
しているため、このランナーをそのまま樹脂注入手段に
材料として入れることが容易となる。
【0079】本発明の請求項7記載の樹脂成形機によれ
ば、請求項2乃至6のいずれかに記載のものに加えて、
移動体で塞がれる溶融樹脂通路外形部と成形品のゲート
部に形成されるランナー長さを略8mm以下にしている
ため、このランナーをそのまま樹脂注入手段に材料とし
て入れることが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による射出成形機の型締め
状態を示す正面図である。
【図2】図1の要部の縦断面図であって、樹脂射出前の
初期状態を示すものである。
【図3】図1の要部の縦断面図であって、樹脂射出時の
状態を示すものである。
【図4】図1の要部の縦断面図であって、移動体押し込
み時の状態を示すものである。
【図5】図1の要部の縦断面図であって、移動体押し込
み後移動機構が初期位置に戻った状態を示すものであ
る。
【図6】図1の要部の縦断面図であって、型開き時の状
態を示すものである。
【図7】本発明の第1実施例による射出成形機の制御装
置の要部ブロック図である。
【図8】図7の制御装置のサーボモータの制御ブロック
図である。
【図9】本発明の第2実施例による射出成形機の型締め
状態を示す要部の縦断面図であって、樹脂射出前の初期
状態を示すものである。
【図10】同要部の縦断面図であって、樹脂射出時の状
態を示すものである。
【図11】同要部の縦断面図であって、移動体押し込み
時の状態を示すものである。
【図12】同要部の縦断面図であって、移動体押そ込み
後移動機構が初期位置に戻り、型開きを行った状態を示
すものである。
【図13】成形品突き出し時の時間に対するエジェクタ
ロッドのストロークの、指令値と実際値との関係を示す
グラフである。
【図14】移動体押し込み時または異常時の時間に対す
るエジェクタロッドのストロークの、指令値と実際値と
の関係を示すグラフである。
【図15】本発明の第3実施例による射出成形機の制御
装置のサーボモータの制御ブロック図である。
【図16】本発明の第3実施例による射出成形機の型締
め状態を示す要部の縦断面図である。
【図17】不要成形品とホッパーとの関係の一例を示す
概略図である。
【図18】第1〜第3実施例を、不要成形品を再利用し
最終的に成形品のみを得ることができるリサイクル成形
装置に適用した概略図である。
【符号の説明】
7 固定型(一の型) 8 可動型(他の型) 14 スクリュー(樹脂注入手段) 16b,18 溶融樹脂通路 17 キャビティ 20 ノズル部 24 成形品 25 エジェクトピン 27 移動機構(移動手段) 28 エジェクト機構 29 エジェクタロッド(作動部材) 31 サーボモータ(電動モータ) 34 移動体 66 比較器(異常検出手段) 67 スイッチ(異常検出手段) 77 スイッチ(異常制御手段) 78 偏差未検出信号出力手段(異常制御手段) 82 ストッパ手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 雅和 東京都大田区久が原二丁目11番14号 三共 化成株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一の型側に設けられた樹脂注入手段から
    溶融樹脂通路を介して該一の型と他の型とで画成される
    キャビティ内に溶融した樹脂を送り込み樹脂成形する樹
    脂成形方法において、 前記溶融樹脂通路を、前記他の型まで延在させるととも
    に、前記溶融樹脂通路内に、移動可能な移動体を単独で
    嵌合させておき、 射出時に、溶融樹脂の射出力により移動体を前記他の型
    内に移動させて前記キャビティと前記樹脂注入手段とを
    接続させるとともに、 射出完了後に、前記移動体を、電動モータの駆動で前記
    一の型側に移動させ、溶融樹脂通路内の残留樹脂を前記
    樹脂注入手段側に戻すことを特徴とする樹脂成形方法。
  2. 【請求項2】 前記電動モータはサーボモータであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の樹脂成形方法。
  3. 【請求項3】 一の型側に設けられた樹脂注入手段から
    溶融樹脂通路を介して該一の型と他の型とで画成される
    キャビティ内に溶融した樹脂を送り込み樹脂成形する樹
    脂成形機において、 前記溶融樹脂通路を、前記他の型まで延在させるととも
    に、 該溶融樹脂通路内に、前記他の型側にあって前記キャビ
    ティと前記樹脂注入手段とを接続させる成形位置と、前
    記一の型側にある戻り位置とに移動可能な移動体を単独
    で嵌合させ、 該移動体の、前記一の型に対し反対側に、電動モータを
    駆動源とし前記移動体を前記戻り位置に移動させる移動
    手段を設けてなることを特徴とする樹脂成形機。
  4. 【請求項4】 前記一の型内の溶融樹脂通路は、その樹
    脂注入手段側が樹脂を溶融させる温度に維持されたノズ
    ル部で構成されており、 前記移動手段は、前記移動体を、その樹脂注入手段側の
    溶融樹脂通路内にある樹脂を前記ノズル部内の溶融樹脂
    通路に押し戻す位置まで移動させることを特徴とする請
    求項3記載の樹脂成形機。
  5. 【請求項5】 前記移動手段は、前記移動体を前記ノズ
    ル部内まで移動させることを特徴とする請求項4記載の
    樹脂成形機。
  6. 【請求項6】 前記移動体は、前記成形位置にあると
    き、前記キャビティの溶融樹脂通路開口部より前記樹脂
    注入手段から離れる方向に位置することを特徴とする請
    求項3乃至5のいずれか一項に記載の樹脂成形機。
  7. 【請求項7】 前記移動手段は、キャビティ内に突出し
    て成形品を離型させるエジェクトピンを前後進させるエ
    ジェクト機構と兼用され、これら移動手段とエジェクト
    機構とで前記電動モータが駆動源として共用されている
    ことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一項に記載
    の樹脂成形機。
  8. 【請求項8】 前記電動モータの駆動力で前記移動体お
    よびエジェクトピンを移動させる作動部材と、 該作動部材の予め設定された目標位置と実際位置との偏
    差が予め設定された許容偏差より大きい場合に前記電動
    モータを停止させる異常検出手段と、 前記移動体の移動時に前記異常検出手段を非作動状態と
    し、前記エジェクトピンによる成形品の離型時に前記異
    常検出手段を作動状態とする異常制御手段と、を具備す
    ることを特徴とする請求項7記載の樹脂成形機。
  9. 【請求項9】 前記異常検出手段は、前記作動部材の目
    標位置と実際位置との偏差が予め設定された許容偏差よ
    り大きい場合に信号を出力する比較器と、該信号を受け
    て前記電動モータに印加される駆動電流を遮断するスイ
    ッチとからなることを特徴とする請求項8記載の樹脂成
    形機。
  10. 【請求項10】 前記異常制御手段は、前記異常検出手
    段の前記比較器とスイッチとの間の通電をオンオフ制御
    するスイッチを有することを特徴とする請求項9記載の
    樹脂成形機。
  11. 【請求項11】 前記電動モータはサーボモータである
    ことを特徴とする請求項3乃至10のいずれか一項に記
    載の樹脂成形機。
  12. 【請求項12】 前記移動体で塞がれる溶融樹脂通路外
    形部と成形品のゲート部に形成されるランナー長さを略
    8mm以下にしたことを特徴とする請求項3乃至11の
    いずれか一項に記載の樹脂成形機。
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