JP2891644B2 - 樹脂成形方法および樹脂成形機 - Google Patents

樹脂成形方法および樹脂成形機

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JP2891644B2
JP2891644B2 JP1322395A JP1322395A JP2891644B2 JP 2891644 B2 JP2891644 B2 JP 2891644B2 JP 1322395 A JP1322395 A JP 1322395A JP 1322395 A JP1322395 A JP 1322395A JP 2891644 B2 JP2891644 B2 JP 2891644B2
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澄夫 佐藤
行雄 吉沢
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NIIGATA TETSUKOSHO KK
Sankyo Kasei Co Ltd
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NIIGATA TETSUKOSHO KK
Sankyo Kasei Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一の型側に設けられた
樹脂送込手段から溶融樹脂通路を介して該一の型と他の
型とで画成されるキャビティ内に溶融した樹脂を送り込
み樹脂成形する樹脂成形方法および樹脂成形機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一の型側に設けられた樹脂送込手段から
溶融樹脂通路を介して該一の型と他の型とで画成される
キャビティ内に溶融した樹脂を送り込み樹脂成形する樹
脂成形機において、例えばスプルーと称される不要成形
物を低減するため、溶融樹脂通路を、前記他の型まで延
在させるとともに、溶融樹脂通路内を前後進する棒部を
一体的に有する移動手段を具備するものを考えた。
【0003】この樹脂成形機は、移動手段が前記棒部を
後退させた状態においては、該棒部を前記他の型の溶融
樹脂通路内に位置させてキャビティと樹脂送込手段とを
接続させ、該棒部を前進させた状態においては、該棒部
を前記一の型側の溶融樹脂通路まで突出させるようにな
っている。これにより、射出時には、棒部を後退させて
おくことによりキャビティ内に樹脂送込手段から樹脂を
射出させ、射出完了後には、棒部を前進させることによ
り溶融樹脂通路内に残留している樹脂を前記一の型の樹
脂送込手段側に戻すようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記樹
脂成形機により樹脂成形を行う場合には、棒部が前記他
の型側の移動手段に一体的に設けられているため、射出
後、前記一の型から前記他の型を離す際に、前記他の型
とともに前記一の型から棒部が外れることになり、これ
により、前記一の型側の溶融樹脂通路が開放され、樹脂
によっては、ここから溶融樹脂が流出してしまう可能性
があった。また、前記一の型側の溶融樹脂通路が開放さ
れることから、該溶融樹脂通路に不要な空気が溜まるこ
とになり、次の成形時に、キャビティ内にこの空気が送
り込まれた後に溶融樹脂が入ることがあると、樹脂の流
れによっては空気を断熱圧縮することになって高温状態
を発生させ、成形品に焼けを生じる可能性があった。
【0005】したがって、本発明の目的は、射出後、前
記一の型から前記他の型を離す際に、前記一の型側の溶
融樹脂通路が開放されることを防止することにより、溶
融樹脂の流出と、溶融樹脂通路に不要な空気が溜まるこ
とに起因する焼けとを防止することができる樹脂成形方
法および樹脂成形機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の樹脂成形方法は、一の型側
に設けられるとともにシリンダと該シリンダ内で前後移
動する送込部材とを有する樹脂送込手段から、溶融樹脂
通路を介して、前記一の型と他の型とで画成されるキャ
ビティ内に溶融した樹脂を前記送込部材の前進で送り込
んで樹脂成形する方法であって、前記溶融樹脂通路を、
前記他の型まで延在させるとともに、前記溶融樹脂通路
内に、移動可能な移動体を単独で嵌合させておき、射出
時に、溶融樹脂の射出力により移動体を前記他の型内に
移動させて前記キャビティと前記樹脂送込手段とを接続
させて、射出完了後に、前記移動体を移動手段により前
記一の型側に移動させ、溶融樹脂通路内の残留樹脂を前
記樹脂送込手段側に戻すとともに、前記射出完了後前記
移動手段による移動体の移動前に、該移動体の移動量に
相当する前記溶融樹脂通路の容積と略同一以上の容積
分、前記送込部材を後退させておくことを特徴としてい
る。
【0007】本発明の請求項2記載の樹脂成形機は、一
の型側に設けられるとともにシリンダと該シリンダ内で
前後移動する送込部材とを有する樹脂送込手段から、溶
融樹脂通路を介して、前記一の型と他の型とで画成され
るキャビティ内に溶融した樹脂を前記送込部材の前進で
送り込んで樹脂成形するものであって、前記溶融樹脂通
路を、前記他の型まで延在させるとともに、該溶融樹脂
通路内に、前記他の型側にあって前記キャビティと前記
樹脂送込手段とを接続させる成形位置と、前記一の型側
にある戻り位置とに移動可能な移動体を単独で嵌合さ
せ、該移動体の、前記一の型に対し反対側に、前記樹脂
送込手段による溶融樹脂の射出完了後に前記移動体を前
記戻り位置に移動させる移動手段を設けてなり、さら
に、前記送込部材の位置を検出する位置検出手段と、前
記射出完了後前記移動手段による移動体の移動前に前記
送込部材を後退させ、該送込部材が前記移動体の移動量
に相当する前記溶融樹脂通路の容積と略同一以上の容積
分後退したことを前記位置検出手段からの出力により検
出して前記送込部材の後退を停止させる制御手段とを設
けてなることを特徴としている。
【0008】本発明の請求項3記載の樹脂成形方法は、
一の型側に設けられた樹脂送込手段から溶融樹脂通路を
介して、前記一の型と他の型とで画成されるキャビティ
内に溶融した樹脂を送り込んで樹脂成形する方法であっ
て、前記溶融樹脂通路を、前記他の型まで延在させると
ともに、前記溶融樹脂通路内に、移動可能な移動体を単
独で嵌合させておき、射出時に、溶融樹脂の射出力によ
り移動体を前記他の型内に移動させて前記キャビティと
前記樹脂送込手段とを接続させて、射出完了後に、前記
移動体を移動手段により前記一の型側に移動させ、溶融
樹脂通路内の残留樹脂を前記樹脂送込手段側に戻すとと
もに、射出完了後であって前記移動手段による移動体の
移動前および移動中の少なくともいずれか一方の状態に
おいて前記移動体に振動を加えることを特徴としてい
る。
【0009】本発明の請求項4記載の樹脂成形機は、一
の型側に設けられた樹脂送込手段から溶融樹脂通路を介
して、前記一の型と他の型とで画成されるキャビティ内
に溶融した樹脂を送り込んで樹脂成形するものであっ
て、前記溶融樹脂通路を、前記他の型まで延在させると
ともに、該溶融樹脂通路内に、前記他の型側にあって前
記キャビティと前記樹脂送込手段とを接続させる成形位
置と、前記一の型側にある戻り位置とに移動可能な移動
体を単独で嵌合させ、該移動体の、前記一の型に対し反
対側に、前記移動体を前記戻り位置に移動させる移動手
段を設け、さらに、前記移動体に振動を加える加振手段
を設けてなることを特徴としている。
【0010】
【作用】本発明の請求項1記載の樹脂成形方法によれ
ば、溶融樹脂通路内に移動可能に嵌合された移動体が、
射出時に、溶融樹脂の射出力により前記他の型内に移動
されてキャビティと樹脂送込手段とを接続させるととも
に、射出完了後に、移動手段により前記一の型側に移動
されて溶融樹脂通路内の残留樹脂を樹脂送込手段側に戻
すことになる。ここで、移動手段による移動体の移動前
に、該移動体の移動量に相当する前記溶融樹脂通路の容
積と略同一以上の容積分、送込部材が後退させられてお
り、この状態で、移動体は移動されることになる。移動
体は、単独で溶融樹脂通路内に設けられているため、射
出完了後に前記他の型を前記一の型から離す際には、残
留樹脂を樹脂送込手段側に戻すため移動手段により前記
一の型側に移動された状態で該一の型側に残されること
になり、よって該一の型側の溶融樹脂通路を閉塞させ
る。
【0011】本発明の請求項2記載の樹脂成形機によれ
ば、溶融樹脂通路内に移動可能に嵌合された移動体が、
射出時に、溶融樹脂の射出力により前記他の型内に移動
されてキャビティと樹脂送込手段とを接続させるととも
に、射出完了後に、移動手段により、前記一の型側に移
動されて溶融樹脂通路内の残留樹脂を樹脂送込手段側に
戻すことになる。ここで、移動手段による移動体の移動
前に、制御手段が、送込部材を、該送込部材が移動体の
移動量に相当する前記溶融樹脂通路の容積と略同一以上
の容積分後退したことを位置検出手段からの出力により
検出するまで後退させており、この状態で、移動体は移
動されることになる。移動体は、単独で溶融樹脂通路内
に設けられているため、射出完了後に前記他の型を前記
一の型から離す際には、残留樹脂を樹脂送込手段側に戻
すため移動手段により前記一の型側に移動された状態で
該一の型側に残されることになり、よって該一の型側の
溶融樹脂通路を閉塞させる。
【0012】本発明の請求項3記載の樹脂成形方法によ
れば、溶融樹脂通路内に移動可能に嵌合された移動体
が、射出時に、溶融樹脂の射出力により前記他の型内に
移動されてキャビティと樹脂送込手段とを接続させると
ともに、射出完了後に、移動手段により、前記一の型側
に移動されて溶融樹脂通路内の残留樹脂を樹脂送込手段
側に戻すことになる。ここで、移動手段による移動体の
移動前および移動中の少なくともいずれか一方の状態に
おいて移動体は振動が加えられた状態とされ、よって、
この振動エネルギーで移動体と溶融樹脂通路との隙間に
入り込んだ樹脂を軟化させる。移動体は、単独で溶融樹
脂通路内に設けられているため、射出完了後に前記他の
型を前記一の型から離す際には、残留樹脂を樹脂送込手
段側に戻すため移動手段により前記一の型側に移動され
た状態で該一の型側に残されることになり、よって該一
の型側の溶融樹脂通路を閉塞させる。
【0013】本発明の請求項4記載の樹脂成形機によれ
ば、溶融樹脂通路内に移動可能に嵌合された移動体が、
射出時に、溶融樹脂の射出力により前記他の型内に移動
されてキャビティと樹脂送込手段とを接続させるととも
に、射出完了後に、移動手段により、前記一の型側に移
動させれば溶融樹脂通路内の残留樹脂を樹脂送込手段側
に戻すことができる。ここで、移動手段による移動体の
移動前および移動中の少なくともいずれか一方の状態に
おいて移動体に加振手段により振動を加えれば、この振
動エネルギーで移動体と溶融樹脂通路との隙間に入り込
んだ樹脂を軟化させることができる。移動体は、単独で
溶融樹脂通路内に設けられているため、射出完了後に前
記他の型を前記一の型から離す際には、残留樹脂を樹脂
送込手段側に戻すため移動手段により前記一の型側に移
動された状態で該一の型側に残されることになり、よっ
て該一の型側の溶融樹脂通路を閉塞させる。
【0014】
【実施例】本発明の第1実施例による樹脂成形機を図1
〜図10を参照して以下に説明する。図1は、第1実施
例のインラインスクリュータイプの横型樹脂成形機を示
すもので、マシンフレーム1上には、射出装置2と金型
装置3と型締装置4とが設けられている。射出装置2は
スクリュー移動手段5と加熱シリンダ(樹脂送込手段)
6を主体とし、金型装置3は、二つの対向する固定型
(一の型)7および可動型(他の型)8が固定盤9と可
動盤10にそれぞれ取り付けられて構成されている。ま
た、型締装置4はトグル駆動手段11とトグル機構12
とから成り、可動盤10を固定盤9に対して移動させて
型締めおよび型開きを行なうようになっている。
【0015】また、トグル駆動手段11とトグル機構1
2とはエンドプレート13に設けられている。このエン
ドプレート13は図示しない複数本のタイロッドを介し
て固定盤9に結ばれており、タイロッドにはさらに可動
盤10が摺動自在に取り付けられている。図2〜図7に
示すように、固定盤9内には、型合せ方向に沿って延在
する加熱シリンダ6の先端のノズル部20が設けられて
おり、このノズル部20等は、内部樹脂を溶融状態とす
る温度に維持されている。そして、加熱シリンダ6内に
は、図8に示すスクリュー駆動モータ35で回転駆動さ
れるとともにスクリュー移動手段5で前後進させられ樹
脂を射出するスクリュー(送込部材)14を有する樹脂
送込手段がノズル部20の開口端より所定量引込んだ位
置に設けられている。
【0016】固定型7には、ノズル部20の内周部20
aと同軸同径をなす穴部16aが、可動型8との合せ面
まで延在しており、ノズル部20の内周部20aと穴部
16aとにより、固定型7側の溶融樹脂通路18が構成
されている。可動型8には、固定型7との合せ面側に該
合せ面から凹んだ凹部19が形成されており、固定型7
と型締めされた状態において、この凹部19と固定型7
の合せ面とで、キャビティ17が画成されることにな
る。ここで、凹部19は、穴部16aに対向する位置か
ら径方向外方に延びる第一凹部19aと、第一凹部19
aより外側に設けられた、該第一凹部19aより所定量
深い第二凹部19bとを有している。なお、第二凹部1
9bと固定型7の合せ面とで画成される空間部が成形品
の最終形状に相当するものであり、第一凹部19aと固
定型7の合せ面とで画成される空間部は、第二凹部19
b側へ溶融樹脂を送込させるためのゲートであって成形
後に除去される部分に相当している。なお、第二凹部1
9bと第一凹部19aとの境界部分には、ゲート部分の
不要成形物26と成形品24との離脱を容易にするため
の突部が形成されている。
【0017】そして、第1実施例において、可動型8に
は、固定型7との合せ状態において固定型7の穴部16
aと同軸同径をなす穴部16bが、キャビティ17の穴
部16bへの開口部よりさらにスクリュー14から離れ
る方向の深い所定位置まで延在形成されており、この穴
部16bが可動型8側の溶融樹脂通路を構成している。
また、可動型8には、前記穴部16bの、前記固定型7
に対し反対側に、移動機構(移動手段)27が設けられ
ている。この移動機構27は、前記穴部16bに開口す
る空間部に、第一エジェクト板21を具備しており、第
一エジェクト板21には、その固定型7側に、穴部16
bに移動自在に嵌合する所定長さの作動ピン22が形成
されていて、さらに、固定型7に対し反対側に、可動型
8側に設けられたエジェクト手段15のピストンロッド
であるエジェクタ15aが設けられている。
【0018】この移動機構27は、エジェクト手段15
に油圧が導入されることにより、エジェクタ15a、第
一エジェクト板21およびこれに形成された作動ピン2
2を固定型7側に前進させ、逆に、エジェクト手段15
から油圧が排出されることにより、エジェクタ15a、
第一エジェクト板21および作動ピン22を後退させる
ようになっている。
【0019】さらに、第一エジェクト板21の固定型7
側には、第二エジェクト板23が設けられている。該第
二エジェクト板23は中央に作動ピン22を挿通させる
穴部23aが形成されており、その固定型7側には、凹
部19側から貫通形成された複数の穴部25aに移動自
在に嵌合するエジェクトピン25が形成されている。こ
の第二エジェクト板23は、第一エジェクト板21が所
定量固定型7側に移動すると、該第一エジェクト板21
に当接し、該第一エジェクト板21のさらなる移動によ
りこれに押圧されて固定型7方向に一体的に移動し、キ
ャビティ17側にエジェクトピン25を突出させて成形
品24を可動型8から離型させる。このように、第二エ
ジェクト板21は、エジェクト手段15および第一エジ
ェクト板21とともにエジェクト機構28を構成してい
る。これにより、移動機構27はエジェクト機構28と
兼用されることになる。
【0020】そして、第1実施例においては、溶融樹脂
通路16b,18内に、円柱棒状の移動体34が、単独
で移動自在に嵌合されている。この移動体34の外径は
例えば溶融樹脂通路16b,18を移動可能とする必要
最小限だけ該溶融樹脂通路16b,18の内径より小径
とされている。
【0021】この移動体34の軸方向長および移動機構
27のエジェクト手段15による第一エジェクト板21
および作動ピン22のストローク量は、第一エジェクト
板21が固定型7に対し最も離間する位置にあって、該
第一エジェクト板21の作動ピン22の先端に移動体3
4の一端部が当接した状態(図3に示す状態)にあると
き、該移動体34の他端部が、第一凹部19aより所定
量L0、作動ピン22側に引込んだ状態となり(このと
きの移動体34の位置を成形位置と称す)、またエジェ
クトピン25をキャビティ17内に突出させない状態の
第二エジェクト板23にほぼ当接する位置に第一エジェ
クト板21があって、該第一エジェクト板21の作動ピ
ン22の先端に移動体34の一端部が当接した状態(図
5に示す状態)にあるとき、この移動体34の一端部
が、第一凹部19aより所定量作動ピン22側に引込ん
だ位置にあり、かつ移動体34の他端部がノズル部20
の開口端にほぼ一致する(このときの移動体34の位置
を戻り位置と称す)ように設定されている。なお、移動
体34は、型開きが行われた際に固定型7側に残存する
ように、上記戻り位置にあるとき例えば軸方向の半分を
所定量越える長さ分が固定型7側に位置するようになっ
ている(図7参照)。また、型開きが行われた際に、よ
り確実に移動体34を固定型7側に残存させるため、固
定型7側の溶融樹脂通路18と移動体34との隙間をつ
め、可動型8側の溶融樹脂通路16bと移動体34との
隙間を、前記隙間より若干大きめにすることも可能であ
る。
【0022】また、成形品突き出し時には、型開きがな
され固定型7から可動型8が離れた状態で、エジェクト
手段15をさらにストロークさせることにより、第一エ
ジェクト板21が当接状態にある第二エジェクト板23
を押圧して、これを一体的に移動させる。これにより、
エジェクトピン25が、成形品24を突き出して、これ
を可動型8から離型させるようになっている。
【0023】次に、上記射出成形機の制御装置の油圧回
路について、図8および図9により説明する。図8にお
いて、ポンプ29を介して供給される油は、電磁式流量
制御弁30によってその流量を制御された後分岐され
て、金型7,8に対するノズル部20の進退を制御する
フィードシリンダ31と、スクリュー移動手段5と、ス
クリュー回転用モータ35へ、供給され得るように流路
が配設されている。
【0024】電磁式流量制御弁30は特にスクリュー移
動手段5等の作動速度を制御するために、流量即ち速度
が、図10のタイミングチャートで示すように、射出時
間に応じて多段例えば4速に変速制御されるようになっ
ている。油圧流路の分岐点とスクリュー移動手段5、フ
ィードシリンダ31、スクリュー回転用モータ35等と
の間には、それぞれ電磁弁32,33,36等が設けら
れている。各電磁弁32,33はスクリュー移動手段
5,フィードシリンダ31の作動方向を切り換え得るよ
うになっている。また、油圧回路には、電磁弁64と、
回路の油圧を多段例えば4圧に制御する電磁式圧力制御
弁65が設けられている。この圧力制御弁65は、電磁
弁64を介して電磁式流量制御弁30に接続されてい
る。そのため、電磁式流量制御弁30からスクリュー移
動手段5に供給される油圧は、射出用速度(流量)と圧
力が各4段に制御され得るものとなる。
【0025】そして、エジェクト手段15の油圧回路
は、上述の油圧回路と別系統の油圧源を有しており、エ
ジェクタ15aの前進と後退を切り換え制御する切り換
え電磁弁37と、制御部38とが設けられている。切り
換え電磁弁37は、エジェクタ15aの前進用ソレノイ
ド37aと後退用ソレノイド37bとが入または切させ
られるようになっている。制御部38において、油圧源
に接続される減圧弁40で油圧が設定され、圧力補償弁
41を介して、エジェクタ15aの作動速度を設定する
電磁流量制御弁42に接続されている。電磁流量制御弁
42で流量設定された油圧は切り換え電磁弁37に接続
されることになる。また、減圧弁40には、電磁リリー
フ弁43が接続されている。
【0026】このエジェクト手段15の油圧回路は、図
9に示す制御手段45によって作動制御される。制御手
段45において、成形品突き出し時のエジェクタ前進速
度設定手段46aと、成形品突き出し時のエジェクタ後
退速度設定手段46bと、移動体押し戻し時(すなわち
移動体34の戻り位置への戻し時)のエジェクタ前進速
度設定手段47aと、移動体押し戻し時のエジェクタ後
退速度設定手段47bと、成形品突き出し時のエジェク
タ前進圧力設定手段48aと、成形品突き出し時のエジ
ェクタ後退圧力設定手段48bと、移動体押し戻し時の
エジェクタ前進圧力設定手段49aと、移動体押し戻し
時のエジェクタ後退圧力設定手段49bとが、それぞれ
設定切換部50に接続されている。また、移動体押し戻
し前のスクリュー無転後退速度設定手段200と、移動
体押し戻し前のスクリュー無転後退圧力設定手段201
とが設定切換部202に接続されている。両設定切換部
50,202は、射出成形機のCPU51に接続されて
いる。
【0027】ここで、移動体押し戻し時のエジェクタ1
5aの作動速度は、成形品突き出し時のエジェクタ15
aの作動速度より高速になるよう設定され、これによ
り、残留樹脂が、すばやくノズル部20内に収納され、
即溶融されるようになっている。そして、設定切換部5
0で設定された成形品突き出し時または移動体押し戻し
時に応じた流量は、アンプ53を介して電磁流量制御弁
42に出力され、さらに、成形突き出し時または移動体
押し戻し時に応じた油圧は、アンプ54を介して電磁リ
リーフ弁43に出力され、制御される。さらに、設定切
換部202で設定された移動体押し戻し前スクリュー無
転後退時に応じた流量は、アンプ204を介して電磁流
量制御弁30に出力され、さらに、移動体押し戻し前ス
クリュー無転後退時に応じた油圧は、アンプ205を介
して電磁式圧力制御弁65に出力され、制御される。
【0028】また、移動体押し戻し開始タイミングタイ
マー56と移動体押し戻し開始時スクリュー位置設定器
57とが切換器58に接続されている。そして、切換器
58は比較器59に接続されており、比較器59には、
移動体押し戻し開始時のスクリュー位置設定器57から
の信号と、スクリュー位置検出センサ60で測定された
スクリュー位置信号とが入力され、これらが比較され
る。さらに、移動体押し戻し前スクリュー無転後退量設
定器206が比較器207に接続されており、この比較
器207には、移動体押し戻し前スクリュー無転後退量
設定器206からの信号と、スクリュー位置検出センサ
60で測定されたスクリュー位置信号とが入力され、こ
れらが比較される。
【0029】比較器59の出力と、比較器207の出力
と、移動体押し戻し時間タイマー61の信号とはCPU
51に入力され、検出されたスクリュー位置が移動体押
し戻し開始時スクリュー位置設定器57による設定位置
に一致したタイミングで、スクリューの無転後退を開始
させ、さらにスクリュー位置が移動体押し戻し前スクリ
ュー無転後退量設定器206による設定位置に一致した
ら、スクリュー無転後退動作を停止させるとともに移動
体押し戻し作動の指示と移動体押し戻し時間の計測が開
始されることになる。CPU51では、出力器62から
切換電磁弁37のエジェクタ15aの前進用ソレノイド
37aまたは後退用ソレノイド37b、あるいはスクリ
ュー移動手段5の電磁弁32の無転後退ソレノイド32
bに指示信号が出力されるようになっている。
【0030】第1実施例は上述のように構成されてお
り、次にその制御方法を図2〜図7に示す移動体押し戻
しおよび成形品の突き出しプロセス図に沿って説明す
る。まず、図2に示すように、樹脂の射出を行う前であ
って可動型8が固定型7に合わさって型締めされた待機
状態においては、移動体34が、前回の成形完了時点で
の移動機構27による作動で固定型7側の戻り位置に戻
された状態にある。また移動機構27は作動ピン22を
固定型7側から最も離間させ移動体34からも離間させ
た状態にある。
【0031】そして、この状態で、射出装置2が作動し
て、スクリュー移動手段5の作動で加熱シリンダ6から
ノズル部20を介して、スクリュー14により溶融樹脂
を射出すると、図3に示すように、該溶融樹脂の射出力
により移動体34は、可動型8側の、移動機構27の引
込んだ作動ピン22に当接する成形位置に移動し、これ
によりキャビティ17と溶融樹脂通路16b,18とが
接続することによって溶融樹脂がキャビティ17内に充
填されることになる。
【0032】一方、移動体押し戻し開始タイミングタイ
マー56では、予め移動体押し戻し開始タイミングのト
リガーとして、例えば、スクリュー位置の検出が選択さ
れているとすると、その信号は切換器58および比較器
59を介してCPU51に入力される。その後、切換器
58では移動体押し戻し開始時のスクリュー位置設定器
57からの信号が入力されるよう切り換えられる。
【0033】そして、比較器59には、移動体押し戻し
開始時のスクリュー位置設定器57からの信号と、スク
リュー位置検出センサ60で測定されたスクリュー位置
信号とが入力されて比較され、測定されたスクリュー位
置信号がスクリュー位置設定器57で設定されたスクリ
ュー位置信号と一致した時点で、比較器59からCPU
51へ信号が出力される。CPU51では、この信号を
受けて、図10に示す射出ソレノイド36aの切り換え
の後、スクリュー14を射出完了位置から無転後退させ
る位置までの所定距離Lの間、スクリュー移動手段5の
油圧回路の電磁弁32の無転後退ソレノイド32bを入
させる。これにより、図4に示すように、加熱シリンダ
6内のスクリュー14が無転後退するために、ノズル部
20の樹脂圧が負圧になる。そして、無転後退するスク
リュー位置信号がスクリュー無転後退量設定器206に
よる設定位置に一致した時点で、比較器207からCP
U51へ信号が出力される。これにより、CPU51か
ら移動体押し戻し指示信号が設定切換部50,202と
出力器62へ出力される。それと同時に無転後退ソレノ
イド32bは切られ、無転後退動作は停止する。
【0034】出力器62では、電磁弁37の前進ソレノ
イド37aを入させる。これと同時に、設定切換部50
では、移動体押し戻し時のエジェクタ15aの前進速度
設定手段47aと、移動体押し戻し時のエジェクタ15
aの前進圧力設定手段49aとからの入力信号が選択さ
れ、それぞれ電磁流量制御弁42と電磁リリーフ弁43
とに出力される。これにより、移動体押し戻しのための
油圧回路の速度(流量)および油圧が設定され、エジェ
クト手段15でのエジェクタ15aの速度が移動体押し
戻しに応じた高速に設定されることになる。
【0035】そして、射出完了後、図5に示すように、
上記設定で移動機構27のエジェクト手段15に油圧を
導入してこれを所定量前進させ、作動ピン22を固定型
7側に、第一エジェクト板21がほぼ第二エジェクト板
23に当接する位置まで移動させることにより、移動体
34は固定型7側に移動して戻り位置に至る。これによ
り、移動体34より樹脂送込手段すなわちスクリュー1
4側の溶融樹脂通路16b,18内の残留樹脂(従来の
不要スプルーに相当)を負圧とされたスクリュー14側
に戻すことになる。
【0036】ここで、射出後のスクリュー14の無転後
退のストローク量は、移動体34の成形位置から戻り位
置への移動量に相当する溶融樹脂通路16b,18の容
積(この容積は加熱シリンダ6側に戻される残留樹脂量
に相当する)と略同一か、それより大きい容積分の空間
を確保できる量とされている。すなわち、移動体34の
成形位置から戻り位置への移動量に相当する溶融樹脂通
路16b,18の容積V1は、移動体34の径をdとし
移動体34のストローク量をL1とするとπd21/4
で求められ、また、スクリュー14の無転後退により得
られる空間の容積V2は、スクリュー14の径をDとし
スクリュー14の無転後退ストローク量をL2とすると
πD22/4で求められる。よって、これらの容積
1,V2が等しいとすれば、L2=(d2/D2)L1とな
るが、実際には、容積V1には圧縮状態の樹脂が、容積
2には低圧状態の樹脂が充填されることになるため、
容積V1の樹脂の圧縮状態からの解放を考慮して(d2
2)L1に1+α(ただしα>0)の定数を乗じた量、
すなわちL2=(d2/D2)L1(1+α)に設定され
る。
【0037】上記のように移動体34で残留樹脂をスク
リュー14側に戻した状態で、移動体押し戻し時間タイ
マー61で計測された所定時間の経過後に、電磁弁37
のエジェクタ前進ソレノイド37aが切され、後退ソレ
ノイド37bが入する。これと共に設定切換部50で
は、移動体押し戻し時のエジェクタ後退速度設定手段4
7bと移動体押し戻し時のエジェクタ後退圧力設定手段
49bとからの信号によって、所定の速度および圧力で
エジェクタ15aが後退作動し、第一エジェクト板21
および作動ピン22が図6に示すように、固定型7から
離れた初期位置に戻される。なお、このとき移動体34
は戻り位置に保持される。
【0038】その後、所定の冷却時間が経過すると、図
7に示すように、可動型8を固定型7から離間させて型
開きを行う。このとき、移動体34は、上記のように戻
り位置に保持されて固定型7側に残されることになる。
これにより、移動体34は、固定型7側の溶融樹脂通路
18を閉塞させる。型開き作動が完了すると、その時点
で射出成形機のCPU51から出力器62を介して、電
磁弁37の前進ソレノイド37aが再び入される。ま
た、設定切換部50では、成形品突き出し時のエジェク
タ前進速度設定手段46aと成形品突き出し時のエジェ
クタ前進圧力設定手段48aとからの信号により、油圧
回路の速度(流量)と圧力が決定され、それぞれ電磁流
量制御手段42と電磁リリーフ弁43とに制御信号が出
力される。これによって、エジェクタ15aが作動さ
れ、第一エジェクト板21が比較的低速で長いストロー
ク押動され、第二エジェクト板23が一体に押動され
る。そして、エジェクトピン25がキャビティ17側に
突出し成形品24を突き出す。
【0039】なお、上述の第1実施例はエジェクト手段
15の油圧回路の速度(流量)と圧力を自動設定するよ
うになっているが、絞り弁と減圧弁と電磁弁等を組み合
わせることで、移動体押し戻し時と成形品突き出し時と
の速度(流量)と圧力を手動で設定するようにしてもよ
い。
【0040】以上に述べたように、第1実施例によれ
ば、溶融樹脂通路16b,18内に移動可能に嵌合され
た移動体34が、射出時に、溶融樹脂の射出力により可
動型8内に移動されて成形位置に至りキャビティ17と
樹脂送込手段であるスクリュー14側とを接続させると
ともに、射出完了後に、移動機構27により、固定型7
側に移動されて溶融樹脂通路16b,18内の残留樹脂
をスクリュー14側に戻すことになる。ここで、移動体
34は、単独で溶融樹脂通路16b,18内に設けられ
ているため、射出完了後に可動型8を固定型7から離す
際には、残留樹脂をスクリュー14側に戻すため移動機
構27により固定型7側に移動された状態で該固定型7
側に残されることになり、よって該固定型7側の溶融樹
脂通路16b,18の外部開口を閉塞させる。したがっ
て、溶融樹脂の流出と、溶融樹脂通路16b,18に不
要な空気が溜まることに起因する焼けとを防止すること
ができる。
【0041】また、移動機構27が、移動体34を、そ
のスクリュー14側の残留樹脂をノズル部20内に押し
戻す位置まで移動させるため、残留樹脂が確実にノズル
部20内に戻され溶融されることになる。よって、樹脂
が硬化した状態で残留することがないため良好に連続成
形できる。ここで、移動機構27により、移動体34を
ノズル部20内まで移動させるようにしてもよく、この
ように構成すると、残留樹脂が確実にノズル部20内に
戻され溶融されることになるとともに、さらに移動体3
4自体も加熱されることになり、よって、移動体34の
回りの樹脂膜が溶融状態とされ、移動体34の動きが悪
くなってしまうことが防止できる。
【0042】さらに、移動体34は、成形位置にあると
き、キャビティ17の溶融樹脂通路開口部よりスクリュ
ー14から離れる方向に所定量L0だけ深い位置に位置
することになるため、移動体34と接することによりこ
の部分の樹脂の温度が下がりその溶融が不完全な状態と
なってしまうことがあっても、この溶融不完全な樹脂
は、可動型8のキャビティ17の溶融樹脂通路開口部よ
り深い位置に位置することになり、この溶融不完全な樹
脂によりキャビティ17とスクリュー14との接続が遮
断されてしまうことが防止できる。
【0043】加えて、射出後、移動体34の成形位置か
ら戻り位置への移動の前に、スクリュー14をあらかじ
め無転後退させているため、ノズル部20の樹脂圧が負
圧になり、移動体34の押し戻し時に溶融樹脂通路16
b,18内の残留樹脂を容易にノズル部20側に戻すこ
とができる。しかも、移動体34の移動量に相当する溶
融樹脂通路16b,18の容積と略同一以上の容積分の
空間を確保できる量スクリュー14をあらかじめ無転後
退させているため、樹脂にかかる不要な圧力を確実に除
去することができる。
【0044】また、移動機構27は、エジェクト手段1
5をエジェクト機構28と兼用しているため、部品点数
を少なくすることができ、コストを低減することができ
る。なお、勿論、上記第1実施例に対してエジェクト機
構を具備しない樹脂成形機にも適用できる。さらに、上
記第1実施例では、移動体押し戻し時のエジェクタ15
aの作動速度即ちエジェクト手段15の油圧回路の速度
(流量)と圧力を、成形品24の突き出し時のものとは
別個の、適宜の速度(流量)および圧力に設定すること
ができ、移動体押し戻し時には移動体押し戻しに応じた
高速で作動ピン22を作動できる。
【0045】次に、本発明の第2実施例による樹脂成形
機を図11〜図14を参照して第1実施例との相違部分
を中心に以下に説明する。第2実施例においては、エジ
ェクト手段15のエジェクタ15aに微小な前後進を行
わせるよう構成されており、これにより移動体34を加
振するようになっている。エジェクト手段15には、エ
ジェクタ15aのストロークを回転に変換する位置検出
用装置210と、該位置検出用装置210の回転量を検
出してエジェクタ15aの位置を求めるエジェクタ位置
検出センサ211とが設けられている。図12に示すよ
うに、エジェクト手段15には、スクリュー移動手段
5、フィードシリンダ31およびスクリュー駆動モータ
35とは別の油圧源が接続されており、図11に示すよ
うに、その油圧回路に高応答のサーボバルブ212が設
けられていて、該サーボバルブ212がサーボコントロ
ーラ213に接続されている。このサーボコントローラ
213には、上記したエジェクタ位置検出センサ211
の他に、電気制御装置214と、油圧回路に設けられた
油圧制御装置215とが接続されている。
【0046】サーボコントローラ213では、電気制御
装置214からの指令にしたがった作動をエジェクト手
段15にさせるよう、エジェクタ位置検出センサ211
とのフィードバック制御でサーボバルブ212を制御す
る。ここで、電気制御装置214は、好ましくは5〜2
0Hzでエジェクタ15aが微小振動するようサーボコ
ントローラ213に指令を出力する。なお、サーボコン
トローラ213は振動数および振幅が共に可変のものが
採用されている。電気制御装置214において、図13
に示すように、成形品突き出し時のエジェクタ前進速度
設定手段217と、成形品突き出し時のエジェクタ後退
速度設定手段218とが設定切換部219に接続されて
いる。また、移動体押し戻し時の加振周波数設定手段2
20と、移動体押し戻し時のエジェクタ前進速度設定手
段221とが切換混合器222に接続され、該切換混合
器222も設定切換部219に接続されていて、該設定
切換部219は、射出成形機のCPU51に接続されて
いる。
【0047】また、CPU51には、移動体押し戻し時
の作動パターン選択手段224と加振時間設定手段22
5とが接続されており、移動体押し戻し時作動パターン
選択手段224では、複数の押し戻しパターンから最適
なものが選択され、加振時間設定手段225では加振時
間が設定される。ここで、押し戻しパターンとしては、
図14に示す以下の三つがある(ただし、図14は移動
体と溶融樹脂通路との間に樹脂がない状態の作動を示し
ている)。 (1) 移動体34に押し戻し前に振動を与えその後に振動
を停止させて移動体34を押し戻し動作させる(図14
(a)参照)。 (2) 移動体34に押し戻し前に振動を与えその後に振動
を与えながら移動体34を押し戻し動作させる(図14
(b)参照)。 (3) 移動体34に押し戻し前に振動を与えることなく振
動を与えながら移動体34を押し戻し動作させる(図1
4(c)参照)。
【0048】加えて、CPU51には、加振位置設定手
段226と加振振幅設定手段227と加振量設定手段2
28とが比較器229を介して接続されている。この比
較器229には、エジェクタ位置検出センサ211から
の信号が入力されており、該エジェクタ位置検出センサ
211からの信号で割り出される実際の加振位置、加振
振幅および加振量と、加振位置設定手段226で設定さ
れた加振位置、加振振幅設定手段227で設定された加
振振幅および加振量設定手段228で設定された加振量
とが一致した場合、比較器229からCPU51へ信号
が出力される。
【0049】ここで、移動体押し戻し時の作動パターン
選択手段224で、上記(1)の押し戻しパターンが選択
された場合、CPU51は、エジェクタ位置検出センサ
211からの信号で割り出される実際の加振位置、加振
振幅および加振量と、加振位置設定手段226で設定さ
れた加振位置、加振振幅設定手段227で設定された加
振振幅および加振量設定手段228で設定された加振量
とを一致させるようサーボバルブ212をフィードバッ
ク制御しつつ加振時間設定手段225で設定された時間
加振を行うように設定切換部219に信号を出力する。
すると、設定切換部219ではこれらの条件に加えて移
動体押し戻し時加振周波数設定手段220で設定された
周波数で加振を行うようにサーボバルブ212を制御す
る。そして、加振時間設定手段225で設定された所定
時間加振が行われた時点で、加振を停止し、移動体押し
戻し時前進速度設定手段221で設定された速度でエジ
ェクタ15aを前進させるようサーボバルブ212を制
御する。
【0050】また、上記(2)の押し戻しパターンが選択
された場合、上記(1)の場合と同様にして加振時間設定
手段225で設定された時間加振が行われた時点で、加
振を停止することなく、同じ加振動作を維持しつつ移動
体押し戻し時エジェクタ前進速度設定手段221で設定
された平均速度でエジェクタ15aを前進させるようサ
ーボバルブ212を制御する。
【0051】さらに、上記(3)の押し戻しパターンが選
択された場合、エジェクタ位置検出センサ211からの
信号で割り出される実際の加振位置、加振振幅および加
振量と、加振位置設定手段226で設定された加振位
置、加振振幅設定手段227で設定された加振振幅およ
び加振量設定手段228で設定された加振量とを一致さ
せるようサーボバルブ212をフィードバック制御しつ
つ加振時間設定手段225で設定された時間加振を行う
ように設定切換部219に信号を出力し、設定切換部2
19ではこれらの条件に加えて移動体押し戻し時加振周
波数設定手段220で設定された周波数で加振を行うよ
うにし、さらに、この加振開始と同時に、移動体押し戻
し時エジェクタ前進速度設定手段221で設定された平
均速度でエジェクタ15aを前進させるようサーボバル
ブ212を制御する。
【0052】なお、エジェクタ15aが、成形品突き出
し動作を行う場合は、振動させることなく成形品突き出
し時エジェクタ前進速度設定手段217で設定された速
度でエジェクタ15aを前進させ、振動させることなく
成形品突き出し時エジェクタ後退速度設定手段218で
設定された速度でエジェクタ15bを後退させるよう
に、設定切換部219はサーボバルブ212を制御する
ことになる。
【0053】以上に述べたように、第2実施例によれ
ば、第1実施例が得た、溶融樹脂の流出と溶融樹脂通路
16b,18に不要な空気が溜まることに起因する焼け
とを防止することができるという効果と、樹脂が硬化し
た状態で残留することがないため良好に連続成形できる
という効果と、溶融不完全な樹脂によりキャビティ17
とスクリュー14との接続が遮断されてしまうことが防
止できるという効果と、部品点数を少なくすることがで
き、コストを低減することができるという効果とを奏す
ることができる。加えて、移動体押し戻し前および押し
戻し中の少なくともいずれか一方の状態において移動体
34を振動させることができるため、移動体34の外周
と溶融樹脂通路16b,18内周との間に入り込み半固
化状態となった樹脂を、該移動体34の振動エネルギー
で軟化させることができ、よって、移動体34と溶融樹
脂通路16b,18との間に入り込んだ樹脂による移動
体34の動きの悪化を防止できる。したがって、押し戻
し時に確実に移動体34を押し込むことができる。
【0054】なお、上記におけるサーボバルブ212の
代りに、高応答式の電磁比例弁を用いることも可能であ
る。また、エジェクト手段15のエジェクタ前進時の油
圧導入側に圧力センサを設け、この圧力センサからの信
号により油圧導入側の圧力が所定値より高い場合には、
移動体34と溶融樹脂通路16b,18との隙間の樹脂
の抵抗が大きいと判断してエジェクタ15aを振動さ
せ、該圧力が所定値より低くなった場合に隙間の樹脂に
よる抵抗が小さくなったと判断してエジェクタ15aの
振動を停止させるよう制御することも可能である。
【0055】ここで、上記第2実施例は、図15に示す
ように、移動体34を移動させる移動体用駆動手段とエ
ジェクト板23を移動させるエジェクト用駆動手段とを
独立させるよう変更することも可能である。以下に、こ
の第3実施例を説明する。第3実施例では、可動型8側
に移動用駆動手段231が設けられている。該移動用駆
動手段231は、そのシリンダ部231aが可動盤10
に固定されそのロッド231bが可動盤10の穴部10
aおよび可動型8の穴部16bに挿通可能に設けられて
いる。加えて、エジェクト板23の、固定型7に対し反
対側には、他のエジェクト板(第1,第2実施例におけ
る第一エジェクト板21)はなく、エジェクト用駆動手
段232が、そのシリンダ部232aを可動盤10に固
定させそのロッド232bの先端面がエジェクト板23
のエジェクトピン25に対し反対側の面に対向するよう
設けられている。
【0056】そして、射出完了後、移動体34が樹脂に
より最も可動型8側に移動された状態において、移動用
駆動手段231を作動させることにより、ロッド231
bが移動体34を所定距離固定型7側に移動させる。ま
た型開きがなされ固定型7から可動型8が離れた状態
で、エジェクト用駆動手段232を作動させることによ
り、ロッド232bがエジェクト板23を所定距離固定
型7側に移動させ、キャビティ17内にエジェクトピン
25を突出させて成形品24を可動型8から離型させ
る。このような第3実施例では、移動体34を移動させ
る移動体用駆動手段231とエジェクト板23を移動さ
せるエジェクト用駆動手段232とが独立して設けられ
ているため、振動させる場合がある移動体34の移動作
動と、振動させることがない成形品24のエジェクト作
動とを独立して制御することができるため好ましい。
【0057】なお、第3実施例は、図16に示すように
変更することも可能である。以下に、この第4実施例を
説明する。第4実施例のすべてのエジェクト用駆動手段
232のロッド232bは、可動盤10の可動型8に対
し反対側で中間板233に連結されており、該中間板2
33には、エジェクタロッド234が螺合装着されてい
て、このエジェクタロッド234が、可動盤10に形成
された穴部10bを貫通してエジェクト板23のエジェ
クトピン25に対し反対側の面に近接する位置まで延在
されている。
【0058】このような構成の第4実施例は、上記以外
は第3実施例と同様であり、その制御も同様に行われる
ため、第3実施例と同様の効果を得ることができる。こ
れに加えて、第4実施例では、中間板233にエジェク
タロッド234が螺合されているため、エジェクタロッ
ド234の位置を変更する必要がある場合に、中間板2
33に設ける螺合用穴部の位置を変更すれば、エジェク
ト用駆動手段232はそのままで対応することができ
る。
【0059】なお、上記各実施例における「スクリュー
移動手段5」、「トグル駆動手段11」、「スクリュー
駆動モータ35」、「エジェクト手段15」、「移動用
駆動手段231」および「エジェクト用駆動手段23
2」として、油圧アクチュエータおよび電動アクチュエ
ータのいずれを採用してもよい。
【0060】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の樹脂成形方法に
よれば、溶融樹脂通路内に移動可能に嵌合された移動体
が、射出時に、溶融樹脂の射出力により前記他の型内に
移動されてキャビティと樹脂送込手段とを接続させると
ともに、射出完了後に、移動手段により前記一の型側に
移動されて溶融樹脂通路内の残留樹脂を樹脂送込手段側
に戻すことになる。そして、移動体は、単独で溶融樹脂
通路内に設けられているため、射出完了後に前記他の型
を前記一の型から離す際には、残留樹脂を樹脂送込手段
側に戻すため移動手段により前記一の型側に移動された
状態で該一の型側に残されることになり、よって該一の
型側の溶融樹脂通路を閉塞させる。したがって、溶融樹
脂の流出と、溶融樹脂通路に不要な空気が溜まることに
起因する焼けとを防止することができる。しかも、移動
手段による移動体の移動前に、該移動体の移動量に相当
する前記溶融樹脂通路の容積と略同一以上の容積分、送
込部材が後退させられており、この状態で、移動体は移
動されることになる。したがって、移動体の移動時に溶
融樹脂通路内の残留樹脂を容易に樹脂送込手段側に戻す
ことができ、樹脂にかかる不要な圧力を確実に除去する
ことができる。
【0061】本発明の請求項2記載の樹脂成形機によれ
ば、溶融樹脂通路内に移動可能に嵌合された移動体が、
射出時に、溶融樹脂の射出力により前記他の型内に移動
されてキャビティと樹脂送込手段とを接続させるととも
に、射出完了後に、移動手段により、前記一の型側に移
動されて溶融樹脂通路内の残留樹脂を樹脂送込手段側に
戻すことになる。そして、移動体は、単独で溶融樹脂通
路内に設けられているため、射出完了後に前記他の型を
前記一の型から離す際には、残留樹脂を樹脂送込手段側
に戻すため移動手段により前記一の型側に移動された状
態で該一の型側に残されることになり、よって該一の型
側の溶融樹脂通路を閉塞させる。したがって、溶融樹脂
の流出と、溶融樹脂通路に不要な空気が溜まることに起
因する焼けとを防止することができる。しかも、移動手
段による移動体の移動前に、制御手段が、送込部材を、
該送込部材が移動体の移動量に相当する前記溶融樹脂通
路の容積と略同一以上の容積分、後退したことを位置検
出手段からの出力により検出するまで後退させており、
この状態で、移動体は移動されることになる。したがっ
て、移動体の移動時に溶融樹脂通路内の残留樹脂を容易
に樹脂送込手段側に戻すことができ、樹脂にかかる不要
な圧力を確実に除去することができる。
【0062】本発明の請求項3記載の樹脂成形方法によ
れば、溶融樹脂通路内に移動可能に嵌合された移動体
が、射出時に、溶融樹脂の射出力により前記他の型内に
移動されてキャビティと樹脂送込手段とを接続させると
ともに、射出完了後に、移動手段により、前記一の型側
に移動されて溶融樹脂通路内の残留樹脂を樹脂送込手段
側に戻すことになる。移動体は、単独で溶融樹脂通路内
に設けられているため、射出完了後に前記他の型を前記
一の型から離す際には、残留樹脂を樹脂送込手段側に戻
すため移動手段により前記一の型側に移動された状態で
該一の型側に残されることになり、よって該一の型側の
溶融樹脂通路を閉塞させる。したがって、溶融樹脂の流
出と、溶融樹脂通路に不要な空気が溜まることに起因す
る焼けとを防止することができる。しかも、移動手段に
よる移動体の移動前および移動中の少なくともいずれか
一方の状態において移動体は振動が加えられた状態とさ
れ、よって、この振動エネルギーで移動体と溶融樹脂通
路との隙間に入り込んだ樹脂を軟化させる。したがっ
て、移動体と溶融樹脂通路との間に入り込んだ樹脂によ
る移動体の動きの悪化を防止でき、確実に移動体を移動
させることができる。
【0063】本発明の請求項4記載の樹脂成形機によれ
ば、溶融樹脂通路内に移動可能に嵌合された移動体が、
射出時に、溶融樹脂の射出力により前記他の型内に移動
されてキャビティと樹脂送込手段とを接続させるととも
に、射出完了後に、移動手段により、前記一の型側に移
動させれば溶融樹脂通路内の残留樹脂を樹脂送込手段側
に戻すことができる。そして、移動体は、単独で溶融樹
脂通路内に設けられているため、射出完了後に前記他の
型を前記一の型から離す際には、残留樹脂を樹脂送込手
段側に戻すため移動手段により前記一の型側に移動され
た状態で該一の型側に残されることになり、よって該一
の型側の溶融樹脂通路を閉塞させる。したがって、溶融
樹脂の流出と、溶融樹脂通路に不要な空気が溜まること
に起因する焼けとを防止することができる。しかも、移
動手段による移動体の移動前および移動中の少なくとも
いずれか一方の状態において移動体に加振手段により振
動を加えれば、この振動エネルギーで移動体と溶融樹脂
通路との隙間に入り込んだ樹脂を軟化させることができ
る。したがって、移動体と溶融樹脂通路との間に入り込
んだ樹脂による移動体の動きの悪化を防止でき、確実に
移動体を移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による射出成形機の型締め
状態を示す正面図である。
【図2】図1の要部の縦断面図であって、樹脂射出前の
初期状態を示すものである。
【図3】図1の要部の縦断面図であって、樹脂射出時の
状態を示すものである。
【図4】図1の要部の縦断面図であって、樹脂射出後の
スクリューの無転後退時の状態を示すものである。
【図5】図1の要部の縦断面図であって、移動体押し戻
し時の状態を示すものである。
【図6】図1の要部の縦断面図であって、移動体押し戻
し後移動機構が初期位置に戻った状態を示すものであ
る。
【図7】図1の要部の縦断面図であって、型開き時の状
態を示すものである。
【図8】本発明の第1実施例による射出成形機の制御装
置の油圧回路の要部である。
【図9】図8の制御装置のブロック図である。
【図10】射出成形時の各アクチュエータの一般的なタ
イミングチャート図である。
【図11】本発明の第2実施例による射出成形機の要部
の縦断面図であって、樹脂射出前の初期状態を示すもの
である。
【図12】本発明の第2実施例による射出成形機の制御
装置の油圧回路の要部である。
【図13】本発明の第2実施例による射出成形機の制御
装置のブロック図である。
【図14】本発明の第2実施例による射出成形機の移動
体の押し戻しパターンを示すもので、横軸に時間、縦軸
にエジェクタストロークをとった線図である。
【図15】本発明の第3実施例による射出成形機の型締
め状態を示す要部の縦断面図であって、樹脂射出前の初
期状態を示すものである。
【図16】本発明の第4実施例による射出成形機の型締
め状態を示す要部の縦断面図であって、樹脂射出前の初
期状態を示すものである。
【符号の説明】
5 加熱シリンダ(シリンダ,樹脂送込手段) 7 固定型(一の型) 8 可動型(他の型) 14 スクリュー(送込部材,樹脂送込手段) 15 エジェクト手段(移動手段,加振手段) 16b,18 溶融樹脂通路 17 キャビティ 20 ノズル部 24 成形品 34 移動体 60 スクリュー位置検出センサ(位置検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 雅和 東京都大田区久が原二丁目11番14号 三 共化成株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−192976(JP,A) 特開 平5−58248(JP,A) 特開 平5−200801(JP,A) 特開 平3−158217(JP,A) 特開 平6−297513(JP,A) 特開 平7−52215(JP,A) 特開 平7−290517(JP,A) 実開 平6−42143(JP,U) 特許2807619(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 45/26 - 45/44 B29C 45/76

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一の型側に設けられるとともにシリンダ
    と該シリンダ内で前後移動する送込部材とを有する樹脂
    送込手段から、溶融樹脂通路を介して、前記一の型と他
    の型とで画成されるキャビティ内に溶融した樹脂を前記
    送込部材の前進で送り込んで樹脂成形する樹脂成形方法
    において、 前記溶融樹脂通路を、前記他の型まで延在させるととも
    に、前記溶融樹脂通路内に、移動可能な移動体を単独で
    嵌合させておき、 射出時に、溶融樹脂の射出力により移動体を前記他の型
    内に移動させて前記キャビティと前記樹脂送込手段とを
    接続させて、 射出完了後に、前記移動体を移動手段により前記一の型
    側に移動させ、溶融樹脂通路内の残留樹脂を前記樹脂送
    込手段側に戻すとともに、 前記射出完了後前記移動手段による移動体の移動前に、
    該移動体の移動量に相当する前記溶融樹脂通路の容積と
    略同一以上の容積分、前記送込部材を後退させておくこ
    とを特徴とする樹脂成形方法。
  2. 【請求項2】 一の型側に設けられるとともにシリンダ
    と該シリンダ内で前後移動する送込部材とを有する樹脂
    送込手段から、溶融樹脂通路を介して、前記一の型と他
    の型とで画成されるキャビティ内に溶融した樹脂を前記
    送込部材の前進で送り込んで樹脂成形する樹脂成形機に
    おいて、 前記溶融樹脂通路を、前記他の型まで延在させるととも
    に、 該溶融樹脂通路内に、前記他の型側にあって前記キャビ
    ティと前記樹脂送込手段とを接続させる成形位置と、前
    記一の型側にある戻り位置とに移動可能な移動体を単独
    で嵌合させ、 該移動体の、前記一の型に対し反対側に、前記樹脂送込
    手段による溶融樹脂の射出完了後に前記移動体を前記戻
    り位置に移動させる移動手段を設けてなり、 さらに、前記送込部材の位置を検出する位置検出手段
    と、前記射出完了後前記移動手段による移動体の移動前
    に前記送込部材を後退させ、該送込部材が前記移動体の
    移動量に相当する前記溶融樹脂通路の容積と略同一以上
    の容積分後退したことを前記位置検出手段からの出力に
    より検出して前記送込部材の後退を停止させる制御手段
    とを設けてなることを特徴とする樹脂成形機。
  3. 【請求項3】 一の型側に設けられた樹脂送込手段から
    溶融樹脂通路を介して、前記一の型と他の型とで画成さ
    れるキャビティ内に溶融した樹脂を送り込んで樹脂成形
    する樹脂成形方法において、 前記溶融樹脂通路を、前記他の型まで延在させるととも
    に、前記溶融樹脂通路内に、移動可能な移動体を単独で
    嵌合させておき、 射出時に、溶融樹脂の射出力により移動体を前記他の型
    内に移動させて前記キャビティと前記樹脂送込手段とを
    接続させて、 射出完了後に、前記移動体を移動手段により前記一の型
    側に移動させ、溶融樹脂通路内の残留樹脂を前記樹脂送
    込手段側に戻すとともに、 射出完了後であって前記移動手段による移動体の移動前
    および移動中の少なくともいずれか一方の状態において
    前記移動体に振動を加えることを特徴とする樹脂成形方
    法。
  4. 【請求項4】 一の型側に設けられた樹脂送込手段から
    溶融樹脂通路を介して、前記一の型と他の型とで画成さ
    れるキャビティ内に溶融した樹脂を送り込んで樹脂成形
    する樹脂成形機において、 前記溶融樹脂通路を、前記他の型まで延在させるととも
    に、 該溶融樹脂通路内に、前記他の型側にあって前記キャビ
    ティと前記樹脂送込手段とを接続させる成形位置と、前
    記一の型側にある戻り位置とに移動可能な移動体を単独
    で嵌合させ、 該移動体の、前記一の型に対し反対側に、前記移動体を
    前記戻り位置に移動させる移動手段を設け、 さらに、前記移動体に振動を加える加振手段を設けてな
    ることを特徴とする樹脂成形機。
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