JP2882886B2 - 射出成形機の糸引き防止方法 - Google Patents

射出成形機の糸引き防止方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は射出成形機において射出
成形後、離型する際に発生する成形品の糸引き防止方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の射出成形機の作動を説明すると、
射出成形機の1サイクルは一般に樹脂を加熱筒内にて溶
融し、型締装置により型閉された金型キャビティ内に溶
融樹脂を射出し、金型キャビティ内の樹脂が冷却したの
ち金型を開き、成形品を取り出してサイクルが終了する
ことになる。
【0003】ところで、前述の射出成形機のノズルを含
むスクリュシリンダ先端部は図4に示す構造となってい
る。図においてスクリュ10を内孔に挿嵌したスクリュ
シリンダ9の先端には、ノズル11が固定されている。
前記ノズル11より樹脂を金型内に射出し、図示しない
金型キャビティ内の樹脂が固化した後、金型を開くと図
4の如く成形品8のスプル部8aは固化している。しか
しノズル貫通穴11a内の樹脂は未だ溶融したままであ
り、この時成形品を取り出すと成形品8のスプル部8a
に糸引き部8bが生じることがある。
【0004】このように金型を開き、冷却した成形品8
を取り出す場合、ノズル貫通穴内の溶融した樹脂が型開
きの際、可動側金型に残された成形品8のスプル部8a
に付着して糸状となり引き出されることがあり、これが
「糸引き」と呼ばれる現象である。
【0005】糸引きが生じると糸引き樹脂が成形品3に
付着し、外観上不良品となる。糸引き現象は特に射出成
形機の無人運転において致命的欠陥となるが、樹脂の種
類、成形温度の変化に伴い、糸引き発生状態も変わり、
未だ有効な手段が見出されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、射出
成形後、離型する際に離型速度を制御できるようにし
て、前記「糸引き現象」を解消せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、成形
品の射出成形時において、離型時の型開速度を離型開始
から所定の距離又は時間、通常の離型低速より遅い微低
速で離型し、その後通常の離型低速度5m/min〜1
2m/minに切換えた後、高速で型開するようにして
糸引き防止を行なうようにしたものであり、これを課題
解決のための手段とするものである。
【0008】
【作用】射出成形後、離型する際に型が所定の距離離れ
るまでの間、又は所定時間の間通常の離型速度より遅い
微低速度で離型する。前記微低速度で離型する際、スプ
ル部の冷却が促進されることになり、スプル部の粘度が
高くなって、次に離型速度が加速される時、引張応力が
衝撃的に粘度が高くなっているスプル部にかかる。この
結果、スプル部が切断され、糸引きが防止される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面について説明す
る。図1に本発明の実施例としての射出成形機の構成図
を示す。図において1は型締シリンダ、2は型締ラム、
4は固定盤であり、固定盤4はタイバー5で型締シリン
ダ1の前部と連結されている。可動盤3は型締シリンダ
1に挿嵌された型締ラム2の先端に固定されており、タ
イバー5に案内されて図中左右方向に移動する。6は可
動盤3に固定された可動側金型であり、7は固定盤4に
固定した固定側金型である。8は成形品であり、可動側
金型6に付着して金型キャビティから取り出された状態
を示している。9は原料を溶融して射出するためのスク
リュ10を内孔に挿嵌したスクリュシリンダである。1
1はスクリュシリンダ9の先端に固定したノズルであ
る。スクリュ10は油圧モータ12で回転駆動され、射
出シリンダ13により図の左右方向に駆動される。移動
シリンダ14は射出シリンダ、スクリュシリンダ、スク
リュからなる射出装置を図の左右方向に移動させ、ノズ
ル11を固定側金型7に当接させたり離接させるための
油圧装置である。
【0010】前記型締シリンダ1、射出シリンダ13、
移動シリンダ14を駆動する油圧回路は、型締シリンダ
1への圧油を切換える切換バルブ15、射出シリンダ1
3への圧油を切換える切換バルブ16、移動シリンダ1
4への圧油を切換える切換バルブ17、油圧モータへの
圧油を入切する切換バルブ18、射出速度と型締速度と
スクリュ回転速度を制御する電磁比例流量制御弁20、
射出圧力を制御する電磁比例リリーフ弁21、型締圧力
を制御する電磁比例リリーフ弁22、背圧を制御する電
磁比例リリーフ弁23、大容量の固定容量ポンプ24、
小容量の固定容量ポンプ25、及び前記各ポンプ24、
25駆動用の電動機26とを具備しており、更に本実施
例のものは油圧回路の切換バルブ15、16、17、1
8を動作させて工程を切換えるシーケンス制御と電磁比
例流量制御弁20及び電磁比例リリーフ弁21により予
め定められた射出速度、射出圧力をプロセス制御する制
御装置30及び可動盤の位置を検出する可動盤位置検出
器32を有している。続いて本実施例に係る射出成形機
のサイクルを図2に基づいて説明する。
【0011】型閉工程:この工程は、金型を閉じる工程
であり、先ず切換バルブ16、17及び18を中立にす
る。この時電磁比例流量制御弁20を適当な開度にする
と、比較的容量の大きい固定容量ポンプ24からの圧油
と比較的容量の小さい固定容量ポンプ25からの圧油と
が合流し、電磁バルブ15を介して型締シリンダ1に供
給される。これによって型締シリンダ1の高速域の可変
の速度が決まる。また低速域はポンプ25だけの吐出量
で決まる。
【0012】射出工程:この工程では、小容量の固定容
量ポンプ25だけの油圧で型締めを行いながら、切換バ
ルブ16を切り換えて、大容量の固定容量ポンプ24か
ら吐出された圧油を電磁比例流量制御弁20、切換バル
ブ16を通過させて射出シリンダ13の後部油室に導
き、スクリュ10を図中左方に前進させてスクリュ10
の先端部にある予め溶融した樹脂をノズル11を通して
金型内に充填する。
【0013】計量工程:この工程は金型に充填すべき溶
融樹脂の量を可塑化する工程である。油圧モータ12で
スクリュ10を回転させ、樹脂をスクリュシリンダ9の
前部に送る。この時スクリュ10自体は後退する。射出
シリンダ13の後部油室圧力は電磁比例リリーフ弁23
のリリーフ圧力の設定によって背圧が与えられる。な
お、切換バルブ17は1サイクル中にノズル11を前後
進させるのに用いる。
【0014】型開工程:この工程は成形品を取り出すた
めに型を開く工程であり、型開工程における型開速度波
形線図と動作バルブのシーケンスチャートを図3に示
す。ところで従来例の型開工程は低速で離型する離型低
速域と、高速で型を開く高速域、型を停止する前に減速
して低速にする再低速域とから構成されていた。これに
対して、本発明は離型低速域の前半に通常の離型速度よ
り低い微低速で離型する離型微低速区間を設けている点
が従来例のものと異なっている。差異のある離型低速で
の従来例での型開速度と電磁比例流量制御弁20への指
令値を図3に2点鎖線で示す。
【0015】型開工程に入ると切換バルブ15のソレノ
イドbが励磁される。電磁比例リリーフ弁22は設定圧
力零の指令なので小容量の固定容量ポンプ25の吐出油
はアンロードされている。電磁比例リリーフ弁21は最
大油圧に設定され、電磁比例流量制御弁20は図3に示
す様に予め設定された可動盤位置の関数となる速度パタ
ーンの指令を受け、それに応じた開度を開く構成となっ
ている。大容量の固定容量ポンプ24の圧油が切換バル
ブ15を介して型締ラム2側へ供給されると、図3に示
す型開速度波形となる。即ち、この波形は離型微低速と
離型低速、離型高速の3波形から構成される。
【0016】続いて本実施例の実験例を表1に示す。表
1において型締力850トンの成形機において次の型開
速度の条件のときに糸引き現象が発生していた。
【表1】 この時の離型低速の速度線図を図3で2点鎖線で示す。
【0017】本発明による型開速度方法を使用して表2
の型開速度設定にしたところ、糸引きがなくなり、安定
して成形ができるようになった。
【表2】 前記表2中離型低速は、従来例と同じでも効果あるが、
サイクルを長くしないためと、より切断力を上げるため
に速度をあげている。離型初期に微低速で離型すること
によりスプル部の冷却が促進されるので、スプル部の粘
度が高くなる。この状態となったところで次に加速され
るため、引張応力がスプル部に衝撃的にかかり、スプル
部8a(図5)が切断され、糸引きを防止できる。な
お、以上は可動盤の位置で離型微低速から離型へ切換え
る実施例を説明したが、制御装置30内の図示しないタ
イマーを切換えることにより、種々のタイミングの離型
パターンを得ることができる。
【0018】また樹脂の種類、成形温度によって糸引き
部の溶融粘度が変化して糸引きの状態が変化するが、ス
プル部の冷却度合を変え(言い換えれば糸引きしにくい
粘度まで高め)て調整を行なうことにより、即ち、離型
微低速の速度と距離を調整することにより、樹脂の種
類、成形温度に対応した糸引きを効果的に防止できる。
一般には、距離を一定にして離型微低速を調整する。な
お、離型低速と離型微低速との速度差が大きいほど引張
力が増加するので、糸引き部の切断効果が増す。以上の
型締装置は直圧式で説明したが、これに限定するもので
はなく、トグル式又は電動機による型締装置でも同様な
動作により糸引き防止の効果が得られる。
【0019】
【発明の効果】以上詳細に述べた如く本発明によれば、
射出成形後の離型時において離型初期の所定距離又は所
定時間の間、離型を微低速で離型させるため、糸引きを
効果的に防止できる。更に樹脂の種類、成形温度の変化
に対して離型速度切換位置を変えることにより容易に糸
引き防止の調整ができる等の優れた効果を奏するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る射出成形機の構成図であ
る。
【図2】本発明の実施例に係る射出成形機のサイクルの
説明図である。
【図3】本発明の実施例に係る型開工程での型開速度線
図とシーケンスチャート図である。
【図4】従来のノズルを含むスクリュシリンダ先端部を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 型締シリンダ 9 スクリュ 10 スクリュシリンダ 11 ノズル 30 制御装置 32 可動盤位置検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 45/64 - 45/68 B29C 45/76 - 45/82 B29C 33/20 - 33/24 B29C 45/17 B22D 17/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形品の射出成形時において、離型時の
    型開速度を離型開始から所定の距離又は時間、通常の離
    型低速より遅い微低速で離型し、その後通常の離型低速
    度5m/min〜12m/minに切換えた後、高速で
    型開するようにして糸引き防止を行なうようにしたこと
    を特徴とする射出成形機の糸引き防止方法。
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JP2020011289A (ja) * 2018-07-20 2020-01-23 リョービ株式会社 ダイカスト装置およびダイカスト法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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瀬戸正二監修「射出成形」(株式会社プラスチック・エージ、1978年10月1日第8版増刷)、p.238−241

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