JP5612841B2 - 外部油圧ユニットを備えた電動型ダイカストマシン - Google Patents

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本発明は、型開閉と金型内への射出・充填とを電動サーボモータで行うとともに、ダイカストマシンの駆動源と別に中子を駆動するための油圧ユニットを別ユニットとして電動型ダイカストマシンに組み込む外部油圧ユニットを備えた電動型ダイカストマシンに関する。
従来から溶融金属材料を金型のキャビティ内に射出・充填して製品を得るダイカストマシンは、製品形状に相当するキャビティを形成し、溶解炉で溶融した金属材料(例えば、Al合金、Mg合金など)を1ショット毎に計量して汲み上げ、汲み上げた溶融金属材料を射出スリーブ内に注ぎ込んで、これを射出プランジャの前進動作によってキャビティに射出・充填するようにしている。このようなダイカストマシンは、駆動源として油圧式のマシンが主流であるが、油圧式のマシンは、油による汚損の虞があるため、近年では、例えば特許文献1、特許文献2に示す電動サーボモータを用いた電動型のダイカストマシンも普及しつつある。
ところで、ダイカストマシンは可動型と固定型とで製品形状のキャビティを形成するものであるが、例えば、中空部を有する製品などにおいては、中空部を成形するために、特許文献3に示すように摺動自在な中子を用いている。中子を用いたダイカストマシンは可動型と固定型とを接合した状態で中子を金型内に挿入し、これら可動型,固定型,中子によって形成したキャビティに溶融金属材料を射出・充填し、溶融金属材料が固化した後、中子を引抜くことによって中空部を形成するようにしているが、中子を引く抜く際、固化、収縮した中空部内において圧縮された状態となっており、中子を引抜くには大きな引抜き力を必要とするため、駆動源を電動サーボモータとする電動型ダイカストマシンにおいても、特許文献3で示すように、中子の駆動源としては、高圧力、高速の油圧シリンダを使用している。
特開2000−84654号公報 特開2001−1126号公報 特開2006−289410号公報
このように、中子を用いるダイカストマシンにおいて、中子を駆動するのに、油圧ユニットが設ける必要がある。この場合、従来の油圧式ダイカストマシンは、本体のダイカストマシンを駆動するための油圧回路を備えることから、中子を駆動する油圧ユニットとダイカストマシン本体の油圧回路とを共用化できるが、電動型ダイカストマシンでは、ダイカストマシン本体の駆動源とは別に中子駆動用の油圧ユニットを配置することになる。しかし、成形する製品の形状によっては、中子を必要としない場合、電動型ダイカストマシンには不必要な油圧ユニットを備えることになるから、コスト面で無駄であるとともに、前述したように、冷却・固化した金属から中子を引抜くには高圧力でかつ高速の油圧シリンダが必要となるとともに、溶湯金属の射出充填中においても中子の位置を保持するために、油圧ポンプを駆動し続ける必要がある。従って、油圧ポンプの消費電力が大きく、エネルギーの利用効率が悪く、省エネの観点でも問題がある。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、ダイカストマシンの駆動源としては別の油圧駆動源を備えた電動型ダイカストマシンにおいて、油圧駆動源のエネルギーの利用効率を高め、省エネ化が可能な外部動力油圧ユニットを備えた電動型ダイカストマシンを提供することを目的とする。
請求項1記載の外部油圧ユニットを備えた電動型ダイカストマシンは、ダイカストマシンの駆動源として型締め用電動サーボモータと、射出用電動サーボモータとを備えた電動型ダイカストマシンにおいて、前記電動型ダイカストマシンの駆動源とは別に複数の中子を駆動するための油圧駆動源を備えた外部油圧ユニットを設け、前記電動型ダイカストマシンの駆動源と前記中子の油圧駆動源とが別系統であり、成形する製品形状によって、中子を必要とする場合、前記複数の中子及び外部油圧ユニットを別ユニットとして前記電動型ダイカストマシンに後付けで組み込んで、これら各中子と前記固定金型及び可動金型を型締めしてキャビティを形成するとともに、前記型締め用電動サーボモータによる可動金型の開閉工程と、前記油圧シリンダによる複数の中子の駆動工程とをそれぞれ並列的に処理するように前記外部油圧ユニットを制御したことを特徴とする。
請求項1の構成により、型締め用電動サーボモータによる金型の型締と外部油圧ユニットによる中子の駆動とを行った後、射出用サーボモータを駆動して射出工程を行い、保圧・冷却工程を経て外部油圧ユニットで中子を駆動して冷却固化した製品から中子を引き抜いて冷却固化した製品を取り出す。また、金型を開閉駆動する電動サーボモータと、中子を開閉駆動する油圧シリンダはそれぞれ独立した別系統であるから、電動サーボモータによる金型の開閉動作と、油圧シリンダによる中子の進退動作とを並列的に処理することにより成形サイクルが短縮化される。
請求項2記載の外部油圧ユニットを備えた電動型ダイカストマシンは、前記外部油圧ユニットは、少なくとも前記中子用の油圧シリンダを駆動するアキュムレータと、このアキュムレータに作動油を供給するポンプ手段と、アキュムレータの圧力を検知する検知手段を備え、この検知手段から出力信号の入力により、アキュムレータ内の圧力が所定圧力以下で前記ポンプ手段からアキュムレータに作動油を供給して蓄圧するように制御するように構成したことを特徴とする。
請求項2の構成により、外部油圧ユニットは、中子を駆動するためのアキュムレータを備え、検知手段によってアキュムレータ内に中子を駆動するのに必要な圧力が蓄圧されているかを検知し、アキュムレータ内の圧力が所定圧以下であれば、ポンプ手段を駆動してアキュムレータの蓄圧(チャージ)を行い、アキュムレータ内の圧力が所定圧に達した段階でポンプ手段を停止するように制御する。そして、中子の駆動時にアキュムレータから中子の油圧シリンダに作動油を供給して中子を駆動した後、射出用サーボモータを駆動して射出工程を行い、保圧・冷却工程を経て冷却固化した製品から中子を引き抜いて冷却固化した製品を取り出す。
請求項の外部油圧ユニットを備えた電動型ダイカストマシンは、スクイズ用油圧シリンダを設け、このスクイズ用油圧シリンダを前記外部油圧ユニットで制御したことを特徴とする。
請求項の構成により、キャビティ内に充填した溶湯が凝固する直前でスクイズ用油圧シリンダを駆動し、スクイズ金型を溶湯に押し込むことによって、キャビティ内の溶湯を局部的に加圧する。これにより、キャビティ内にスクイズピンによる十分な押湯が加えられ、冷却固化した製品は引けなどの成形不良が抑制される。
請求項1の発明によれば、ダイカストマシンの駆動源として型締め用電動サーボモータと、射出用電動サーボモータとを備えた電動型ダイカストマシンにおいて、前記電動型ダイカストマシンの駆動源とは別に複数の中子を駆動するための油圧駆動源を備えた外部油圧ユニットを設け、前記電動型ダイカストマシンの駆動源と前記中子の油圧駆動源とが別系統であり、成形する製品形状によって、中子を必要とする場合、前記複数の中子及び外部油圧ユニットを別ユニットとして前記電動型ダイカストマシンに後付けで組み込んで、これら各中子と前記固定金型及び可動金型を型締めしてキャビティを形成するとともに、前記型締め用電動サーボモータによる可動金型の開閉工程と、前記油圧シリンダによる複数の中子の駆動工程とをそれぞれ並列的に処理するように前記外部油圧ユニットを制御したことにより、必要に応じて外部油圧ユニットを別途、電動型ダイカストマシンに後付けで組み込むことで、電動型ダイカストマシンには、油圧系配管を組み込む必要はなく、ダイカストマシンの構造を簡略化できるとともに、成形サイクルを短縮することができる。
請求項2の発明によれば、前記外部油圧ユニットは、少なくとも前記中子用の油圧シリンダを駆動するアキュムレータと、このアキュムレータに作動油を供給するポンプ手段と、アキュムレータの圧力を検知する検知手段を備え、この検知手段から出力信号の入力により、アキュムレータ内の圧力が所定圧力以下で前記ポンプ手段からアキュムレータに作動油を供給して蓄圧するように制御するように構成したことにより、必要に応じて外部油圧ユニットを別途、電動型ダイカストマシンに後付けで組み込むことで、電動型ダイカストマシンには、油圧系配管を組み込む必要はなく、ダイカストマシンの構造を簡略化できるとともに、中子を駆動する油圧シリンダをアキュムレータで駆動することによって、ポンプ手段を駆動し続ける必要はなく、省電力化が可能となり、エネルギーロスの大幅削減を実現することができる。
請求項の発明によれば、スクイズ用油圧シリンダを設け、このスクイズ用油圧シリンダを前記外部油圧ユニットで制御したことにより、凝固する直前にスクイズ金型を溶湯に押し込んで局部的に加圧することによって引けなどの発生を防止することができる。
本発明の一実施例を示す電動型ダイカストマシンの概略を示す全体斜視図である。 同上、外部油圧ユニットの油圧回路図である。 同上、外部油圧ユニットの制御を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る電動型ダイカストマシンの概略を示す全体斜視図である。
まず、図1を参照して電動型ダイカストマシン1の概略を説明する。電動型ダイカストマシン1は、主ベース盤2と、主ベース盤2上に取り付けられた射出系メカニズム用のベース部材3と、ベース部材3上に取り付けられた保持ブロック4と、主ベース盤2上に取り付けられた固定ダイプレート5と、固定ダイプレート5に取り付けられた図示しない固定金型と、電動駆動源として電動サーボモータ7と、型開閉機構8によって前記固定ダイプレート5に対して前後進駆動される可動ダイプレート9と、この可動ダイプレート9に取り付けられた図示しない可動金型と、型締め状態にある固定金型と可動金型及び後述する中子によって形成されるキャビティ(図示しない)に溶融金属を射出するための射出ユニット11、中子を制御する外部油圧ユニット20などを主要部品として構成されている。
前記射出ユニット11は保持ブロック4に固定された電動サーボモータ12と、この電動サーボモータ12の回転をプーリ、ベルトなどの回転伝達機構(図示せず)を介して伝達される1対のボールネジ13と、この各ボールネジ13に螺合されるナット体14と、ベース部材2上に前後進可能に設けた移動体15と、前記固定ダイプレート5に保持される支持部材16と、前記移動体15を前後方向にガイドする複数本のガイドバー17と、前記固定金型に固定される射出スリーブなどで構成され、射出スリーブの内部には前後動可能なプランジャ18を備えている。
また、本実施例における電動型ダイカストマシン1は、固定ダイプレート5に3つの中子21a、21b、21c(図2に示す)が摺動自在に組み付けられ、これら各中子21a、21b、21cと固定金型及び可動金型によってキャビティを形成している。このキャビティの一部を構成する各中子21a、21b、21cは金型に取り付けた油圧シリンダ22(図2に示す)で開閉し、この油圧シリンダ22をダイカストマシン1の駆動源とは独立した外部油圧ユニット20で制御している。
次に外部油圧ユニット20の構成について図2を参照して説明する。外部油圧ユニット20は、モータ26で油圧ポンプ25を駆動し、タンク27の作動油をアキュムレータ(以下、ACCと称す)28内に送ってACC28に蓄圧し、各中子21a、21b、21cの入り時(前進)に、ACC28から油圧シリンダ22のロッド側室に作動油を送り、各中子21a、21b、21cの戻り時(後退)に油圧シリンダ22のヘッド側室に作動油を送るようにACC回路29によって制御する。ACC回路29は圧力センサ30と、制御弁31と、制御弁31を制御する電磁切換弁32,33と、油圧ポンプ25の吐出側油圧路aに設けた電磁方向切換弁34と、リリーフバルブ35及びタンク27に戻る油戻し路bに接続するオイルクーラー37、オイルクリーナ38とを備えている。また、制御弁31から中子21a、21b、21cに至る油圧路cには各中子21a、21b、21cに対応してそれぞれ減圧バルブ40a〜40cと、絞り弁41a〜41cと制御弁31からの作動油を油圧シリンダ22のヘッド側室又はロッド側室へと切換制御するための電磁方向切換弁42a〜42cと、チェックバルブ43a〜43cが接続されている。なお、本実施例においては、中子21a、21b、21cの油圧シリンダ22とは別にスクイズ用の油圧シリンダ45を備え、この油圧シリンダ45の油圧回路にも前記各中子21a、21b、21cと同様、減圧弁46、絞り弁47、電磁方向切換弁48、チェックバルブ49が接続されている。
次に図3を参照して電動型ダイカストマシン1の動作について説明する。電動型ダイカストマシン1は、固定金型と可動金型及び中子21a、21b、21cを型締し、射出ユニット11によって前記型締で形成されたキャビティにアルミニウム等の溶融金属を射出し、保圧・冷却した後、型開きして製品を取り出す成形サイクルを繰り返すが、本実施例の電動型ダイカストマシン1は、型締機構と射出ユニット11は電動サーボモータ7,12で駆動する電動型ダイカストマシン1であり、中子21a、21b、21cの駆動を外部油圧ユニット20で行う。外部油圧ユニット20は、中子21a、21b、21cを駆動するために大量の作動油を短時間で中子21a、21b、21cの油圧シリンダ22に供給するACC28を備えており、中子21a、21b、21cの駆動時において、ACC28内に中子21a、21b、21cを駆動するのに必要な圧力が蓄圧されている必要がある。このため、常にACC28内の圧力を圧力センサ30で検知し、ACC28内の圧力が所定圧以下であれば、ACC28の蓄圧(ACCチャージ)を行う。すなわち、電磁方向切換弁34のソレノイドCP1をオンし、油圧ポンプ25のモータ26を駆動する。これにより、タンク27の作動油をACC28に供給してACC28内を蓄圧し、ACC28内の圧力が所定圧に達した段階で電磁方向切換弁34のソレノイドCP1にオフして油圧ポンプ25のモータ26を停止するように制御する。
このように、ACC28内の圧力が蓄圧(チャージ)されている状態において、中子21a、21b、21cの入り工程を開始する。入りめ工程は可動金型と中子21a、21b、21cとを前進するが、可動金型と中子21a、21b、21cの駆動源はそれぞれ別系統であるため、可動金型と中子21a、21b、21cを駆動する順番は特に限定されず、また、これら可動金型と中子21a、21b、21cをそれぞれ並列的に駆動することが可能である。まず、可動金型の型締めについて説明すると、可動金型の型締めは、電動サーボモータ7を駆動することによって型開閉機構8により可動ダイプレート9を前進させ、その可動ダイプレート9に設けた可動金型を固定ダイプレート5の固定金型に当接させて型締めする。
一方、中子21a、21b、21cの入り工程は、ACC回路25の電磁方向切換弁33のソレノイドCDRと各シリンダ21a〜21cの電磁方向切換弁42a〜42cのソレノイド1CF〜3CFをオンし、ACC28から制御弁31、減圧弁40a〜40c、絞り弁41a〜41c、チェックバルブ43a〜43cを介して各油圧シリンダ22のロッド側室に作動油を送る。これにより、各油圧シリンダ22のロッドが伸張して中子21a、21b、21cが前進する。この後、電動サーボモータ12で駆動して射出ユニット11による射出工程を経て保圧・冷却工程へと移行する。この保圧・冷却工程時において、スクイズ金型による二次加圧工程(局部加圧)を行う。このスクイズ金型としては、中子21a、21b、21cにスクイズピン10(図2に示す)をスライド自在に配置し、このスクイズピン10を前記外部油圧ユニット20によって制御する。このスクイズピン10による二次加圧工程では、電磁方向切換弁34のソレノイドCP2、電磁方向切換弁32のソレノイドCDR、電磁方向切換弁48のソレノイドLCUをオンして油圧ポンプ25を駆動することにより、制御弁31、減圧弁46、絞り弁47、電磁方向切換弁48、チェックバルブ49を経てタンク27の作動油を油圧シリンダ45のロッド側室に送り、油圧シリンダ45のロッドが伸張させる。この時、油圧シリンダ45のヘッド側室に供給されている作動油はチェックバルブ49、電磁方向切換弁48、絞り弁47、減圧弁46を経て油戻し路dからタンク27に戻される。このように、油圧ポンプ25を駆動して油圧シリンダ45のロッドを伸張させてキャビティ内に充填された溶湯をスクイズピン10で局部的に加圧することにより、キャビティ内にスクイズピン10による十分な押湯が加えられる。そして、冷却工程が終了すると、まず、油圧シリンダ45によってスクイズピン10を戻す。すなわち、前記電磁方向切換弁48のソレノイドCDをオンして前記電磁方向切換弁48を切り換えて、油圧ポンプ25を駆動することによって、油圧シリンダ45のヘッド側室にタンク27の作動油を油圧シリンダ45のヘッド側室に送り、油圧シリンダ45のロッドが縮退させてスクイズピン10を戻す。この時、油圧シリンダ45のロッド側室に供給された作動油はチェックバルブ49、電磁方向切換弁48、絞り弁47、減圧弁46を経て油戻し路dからタンク27に戻される。このようにして、スクイズピン10を戻した状態で、電動サーボモータ7を逆回転させて可動金型を後退させ型開きするとともに、中子21a、21b、21cを戻す。中子21a、21b、21cの戻りは、前記各シリンダ21a〜21cの電磁方向切換弁42a〜42cのソレノイド1CB〜3CBをオンし、ACC28から制御弁31、減圧弁40a〜40c、絞り弁41a〜41c、チェックバルブ43a〜43cを介して各油圧シリンダ22のヘッド側室に作動油を送る。これにより、各油圧シリンダ22のロッドが縮退して中子21a、21b、21cが後退する。この時、油圧シリンダ45のロッド側室に供給された作動油はチェックバルブ43a〜43c、絞り弁41a〜41c、減圧弁40a〜40cを経て油戻し路dからタンク27に戻される。このように、可動金型を型開きするとともに中子21a、21b、21cを戻して(後退)最終的に図示しないエジェクト機構により、可動金型から凝固したダイカスト製品を突き出し、以後、同様な成形サイクルを繰り返す。なお、中子21a、21b、21cを駆動する油圧シリンダ22及びスクイズピン10を駆動する油圧シリンダ45の前進・後退する際のタイミングは、電動ダイカストマシン1の制御手段(図示しない)からの信号によって制御する。
以上のように、本実施例においては、可動金型と射出ユニット11とを電動サーボモータ7,12で駆動する電動型ダイカストマシン1であるが、成形する製品形状によって中子21a、21b、21cと、この中子21a、21b、21cを駆動する外部油圧ユニット20を別途、電動型ダイカストマシン1に後付けで組み込むことで、電動型ダイカストマシン1には、油圧系配管を組み込む必要はなく、電動型ダイカストマシン1の構造を簡略化できるとともに、中子21a、21b、21cあるいはスクイズ用の油圧シリンダ45を組み込む場合のみ、外部油圧ユニット20を組み込めばよいため合理的である。さらに、中子21a、21b、21cを駆動する油圧シリンダ22をACC28で駆動することによって、油圧ポンプ25を駆動し続ける必要はなく、中子21a、21b、21cの型締め時にACC28から油圧シリンダ22に供給すればよいため、省電力化が可能となり、エネルギーロスの大幅削減を実現することができる。また、中子21a、21b、21cの駆動源となる外部油圧ユニット20を利用して油圧シリンダ45によってキャビティ内に充填された溶湯をスクイズピン10で局部的に加圧することにより、キャビティ内にスクイズピン10による十分な押湯を加えることができ、製品の引けなどの発生を防止することができるとともに、大型の鋳造品に対応することができる。さらに、可動金型は電動サーボモータ7、中子21a、21b、21cは油圧シリンダ22とそれぞれ別系統の駆動源で制御するため、可動金型と中子21a、21b、21cの開閉動作を並列的に制御することで成形サイクルを短縮することができるともに、ACC28内の圧力が所定圧以下となった際のACC28の蓄圧も、電動型ダイカストマシン1の駆動源と別系統であるから、例えば、可動金型の型締めあるいはダイキャスト製品の取り出し工程などで行えば成形サイクルを短縮化が可能となる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施は可能である。例えば、電動型ダイカストマシンの基本的構成や電動型ダイカストマシンに組み込む中子の数などは適宜選定すればよい。
1 電動型ダイカストマシン
7,12 電動サーボモータ
10 スクイズピン
11 射出ユニット
20 外部油圧ユニット
21a、21b、21c 中子
22 油圧シリンダ(中子駆動用)
25 油圧ポンプ(ポンプ手段)
28 ACC
30 圧力センサ(検知手段)
45 油圧シリンダ(スクイズピン駆動用)

Claims (3)

  1. ダイカストマシンの駆動源として型締め用電動サーボモータと、射出用電動サーボモータとを備えた電動型ダイカストマシンにおいて、前記電動型ダイカストマシンの駆動源とは別に複数の中子を駆動するための油圧駆動源を備えた外部油圧ユニットを設け、前記電動型ダイカストマシンの駆動源と前記中子の油圧駆動源とが別系統であり、成形する製品形状によって、中子を必要とする場合、前記複数の中子及び外部油圧ユニットを別ユニットとして前記電動型ダイカストマシンに後付けで組み込んで、これら各中子と前記固定金型及び可動金型を型締めしてキャビティを形成するとともに、前記型締め用電動サーボモータによる可動金型の開閉工程と、前記油圧シリンダによる複数の中子の駆動工程とをそれぞれ並列的に処理するように前記外部油圧ユニットを制御したことを特徴とする外部油圧ユニットを備えた電動型ダイカストマシン。
  2. 前記外部油圧ユニットは、少なくとも前記中子用の油圧シリンダを駆動するアキュムレータと、このアキュムレータに作動油を供給するポンプ手段と、アキュムレータの圧力を検知する検知手段を備え、この検知手段から出力信号の入力により、アキュムレータ内の圧力が所定圧力以下で前記ポンプ手段からアキュムレータに作動油を供給して蓄圧するように制御するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の外部油圧ユニットを備えた電動型ダイカストマシン。
  3. スクイズ用油圧シリンダを設け、このスクイズ用油圧シリンダを前記外部油圧ユニットで制御したことを特徴とする請求項1又は2に記載の外部油圧ユニットを備えた電動型ダイカストマシン。
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