JPH08195643A - Atカット水晶振動子 - Google Patents

Atカット水晶振動子

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JPH08195643A
JPH08195643A JP317795A JP317795A JPH08195643A JP H08195643 A JPH08195643 A JP H08195643A JP 317795 A JP317795 A JP 317795A JP 317795 A JP317795 A JP 317795A JP H08195643 A JPH08195643 A JP H08195643A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flanks
vibration
plane
plate
rectangular
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Pending
Application number
JP317795A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Nakayama
敏彦 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は従来の長手方向が直線を有する矩形
AT板に対し、厚み滑りオーバトーン振動を安定に行わ
せるための小型矩形AT板を提供するものである。 【構成】 高次輪郭振動を低減化するため、矩形AT板
の長手方向輪郭を4、5、6、7及び4’、5’、
6’、7’で構成し、折れ線状とし、主面X−Z’面2
を非矩形状、側面を非平面状となる構造とした。 【効果】 小型矩形AT板の厚み滑りオーバトーン振動
のCI値が、安定化されるとともに改良され、低電流値
で安定に振動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、矩形ATカット水晶振
動子のオーバートーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】水晶振動子を用いて、メガヘルツ帯の高
い周波数を得るには、水晶振動子の色々な振動モードの
うち厚み滑り振動モードを有するATカット水晶振動子
(以下AT板と記す)を用いる。AT板の周波数は振動
板の厚さに反比例して決まることは周知である。
【0003】例えば、10MHzの周波数ではその厚さ
が0.167mm、30MHzの周波数ではその厚さが
0.05mmである。従って、高い周波数を得るには、
薄い振動板を用いれば良いことになる。しかし、0.1
mm以下の振動板を、精度と歩留まりよく加工すること
は現在の加工技術では大変困難である。
【0004】このため、20MHz以上の周波数を得る
には、基本波を用いないで3次、5次等の奇数次のオー
バートーンを用いるのが一般的である。このオーバート
ーンを用いると、得られる周波数は基本波の約3倍又は
5倍であって、例えば0.167mmの厚さの3次オー
バートーンでは周波数は約30MHzのものを得ること
が出来る。
【0005】以下に従来のATカット3次オーバートー
ンについて図面を用いて説明する。図3は、一般に用い
られている矩形のAT板を示し、水晶原石から切り出す
方位を示す斜視図である。図4は、従来の矩形AT板の
振動モードを説明するための概略図であって、(A)は
基本波の厚み滑り振動モードの状態を示す斜視図であ
り、(B)は高次輪郭振動モードの状態を示す断面図で
ある。又、図5は厚み滑り振動の励振原理を示すもの
で、(A)は基本波、(B)は3次オーバートーンの各
々断面図である。
【0006】まず図3の切断角度について説明すると、
矩形AT板は水晶原石の結晶軸X、Y、Z軸の内、X軸
の周りにZ軸から約35°回転させて切り出されて製作
される。こうして製作された矩形AT板の結晶軸はX、
Y’、Z’軸である。従って矩形AT板は、X−Z’面
を主面21とし、X−Y’面、Y’−Z’面で構成され
る。周波数を決める要素は厚さ20である厚さ方向の
Y’である。
【0007】図4は矩形AT板を振動させたときのモ−
ドを説明する概略図である。(A)は基本波の主振動で
ある厚み滑り振動で、厚さ20の中心に対して主面21
の上下面が実線方向と点線方向で示されるように、X軸
方向に互いに反対方向に変位する。(B)は高次輪郭振
動で、X−Y’面20内で輪郭が矢印のように変位す
る。そして、厚み滑り振動が励振されると、寸法形状に
よりこれも振動し、主振動に影響を与え、クリスタルイ
ンピーダンス(以下CIと記す)や周波数温度特性等の
性能を悪化させる。
【0008】図5(A)はAT板の主振動である厚み滑
り振動の基本波の励振原理である。電界P1が印加され
ると、圧電効果により水晶片に歪みが発生し、図4
(A)で示した振動を行う。図5(B)は3次オーバー
トーン厚み滑り振動の励振原理である。この場合、電界
は厚さ方向にP1、P2、P3と3本発生するが、実際
にはP1とP2が打ち消しあってP3だけが振動に関与
する。従って、歪みエネルギ−は基本波に比べ小さくな
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の矩
形AT板では、長手方向輪郭が直線のため、主面のX−
Z’面21は矩形状となり、厚さ方向の側面X−Y’面
20は平面状となっている。この平面状のX−Y’面2
0は輪郭振動を有するDT板であり、このDT板はこの
X−Y’の平面内で振動を行なうように出来ている。こ
のため、厚み滑り振動とともに高次輪郭振動が励振しや
すい構造となっている。
【0010】従って、歪みエネルギーの小さいオーバー
トーン振動で用いる場合、厚み滑り振動がこのDT板と
しての輪郭振動の影響を受けてしまう。この結果、矩形
AT板において、CI値の悪化や、低電流値で振動が起
こらないと言うような欠点が生じていた。
【0011】本発明の目的は、上記課題を解決しようと
するもので、オーバートーン振動のCI値を改良し、低
電流値でも安定に振動ができる小型AT板を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の要旨は、矩形AT板の長手方向の輪郭が折れ
線状であることを特徴とするものである。
【0013】また、長手方向は水晶結晶軸のX軸である
ことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】即ち、高次輪郭振動を押さえ、厚み滑り振動に
影響のない形状となっている。
【0015】
【実施例】以下図面により本発明の実施例を説明する。
図1は本発明の実施例による矩形AT板の形状を示す斜
視図である。X、Y’、Z’は各々水晶の方位を示す。
図1において、1はAT板であり、主面であるX−Z’
面2、2’(面2の裏側を示す)、Y’−Z’面3、
3’及び側面4、5、6、7及び側面4、5、6、7と
対称面を成す側面4’、5’、6’、7’で構成されて
いる。長手方向輪郭は折れ線状となっていて、側面5と
6の接線部分が最も幅が広く、Y’−Z’面3、3’側
にいくほど幅が狭くなる折れ線形状を有している。これ
らの折れ線の形状は、長手方向の中心に対してもまた幅
方向の中心に対しても、対称となるように設計されてい
る。
【0016】厚み滑り振動、特に歪エネルギーの小さい
厚み滑りオーバートーン振動に影響を与える高次輪郭振
動は、X−Y’面が平面状であると振動しやすいが、本
実施例のように折れ線状に幅が狭くなっていると、高次
輪郭振動は励振がしにくい構造となる。
【0017】即ち、高次輪郭振動に対して長手方向の側
面にX−Y’面となる平面部分を設けず、側面を非平面
形状としている。尚、側面Y’−Z’面3、3’は、こ
の高次輪郭振動には関与しないので平面のまま残しても
性能には影響を与えるものではない。
【0018】この形状の試作例として、50MHzの3
次オーバトーンで、厚さ0、100mm、長さ6mm、
最大幅2mm、最小幅1mmのものを製作した結果、C
I値も向上し、低電圧でも安定して発進をさせることが
出来た。
【0019】図2は本発明の矩形AT板の他の実施例の
形状を示す斜視図で、(A)は折れ線を無限の数で形成
した形状を示し、(B)は長手方向の中心部のみで折れ
線形状となっている状態を示すものである。即ち(A)
の形状は、主面であるX−Z’面9に対し、長手方向の
側面8、8’は中央が幅広く、端部にいくほど幅が狭く
なるような円形形状となっている。また(B)の形状
は、その折れ線を側面10と側面11との2面、及び対
称な側面10’と側面11’の2面の計4面で形成した
構造である。従って、側面X−Y’面はそれぞれ非平面
形状を有するものである。
【0020】これらの実施例においても、長手方向輪郭
を形成する折れ線は、長手方向の中心に対しても幅方向
の中心に対して、全て対称形となっている。
【0021】
【発明の効果】上記のごとく本発明によれば、歪エネル
ギーの小さい矩形AT板の厚み滑りオーバートーン振動
において、従来の矩形AT板での問題を解決できた。即
ち、側面X−Y’面で発生する高次輪郭振動を低減化す
るため、長手方向輪郭に折れ線を用い主面を非矩形状と
し、側面を非平面状となる構造とした結果、CI値が安
定化されると同時に低減化もされて大いに改良された。
また低電流値でも安定に振動するようになった。更に、
周波数温度特性も良好であった。特に試作例で示したよ
うな小型化された矩形AT板に対して、本発明の効果は
大きかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す矩形AT板の斜視図で
ある。
【図2】本発明の一実施例を示す矩形AT板の斜視図で
あり、(A)は無限数の平面で形成した形状を示し、
(B)は片側2面で形成した形状を示す。
【図3】従来の矩形AT板、及び水晶原石からそれを切
り出す方位を示す斜視図である。
【図4】厚み滑り振動モードを示し、(A)は基本波の
主振動モードを示す斜視図であり、(B)は高次輪郭振
動モードを示す断面図である。
【図5】厚み滑り振動の励振原理を示す断面図であり、
(A)は基本振動の励振原理を示し、(B)は厚み滑り
3次オーバートーン振動の励振原理を示す。
【符号の説明】
2、9、12、21 主面X−Z’面 4、5、6、7、8、10、11、20 側面 1 矩形AT板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主面の輪郭が矩形状のATカット水晶振
    動子において、長手方向輪郭が折れ線状であることを特
    徴とするATカット水晶振動子。
  2. 【請求項2】 長手方向は水晶結晶軸のX軸であること
    を特徴とする請求項1記載のATカット水晶振動子。
JP317795A 1995-01-12 1995-01-12 Atカット水晶振動子 Pending JPH08195643A (ja)

Priority Applications (1)

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JP317795A JPH08195643A (ja) 1995-01-12 1995-01-12 Atカット水晶振動子

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JP317795A JPH08195643A (ja) 1995-01-12 1995-01-12 Atカット水晶振動子

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Publication Number Publication Date
JPH08195643A true JPH08195643A (ja) 1996-07-30

Family

ID=11550114

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JP317795A Pending JPH08195643A (ja) 1995-01-12 1995-01-12 Atカット水晶振動子

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JP (1) JPH08195643A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016201592A (ja) * 2015-04-07 2016-12-01 京セラクリスタルデバイス株式会社 Atカット水晶振動素子

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016201592A (ja) * 2015-04-07 2016-12-01 京セラクリスタルデバイス株式会社 Atカット水晶振動素子

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