JPH08195400A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH08195400A
JPH08195400A JP382095A JP382095A JPH08195400A JP H08195400 A JPH08195400 A JP H08195400A JP 382095 A JP382095 A JP 382095A JP 382095 A JP382095 A JP 382095A JP H08195400 A JPH08195400 A JP H08195400A
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Daisuke Iwai
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体装置の製造方法に関し、ベースメサを
微細化して、ベース・コレクタ接合の寄生容量を低減さ
せると共に、ベース電極の断線を防止して製造歩留りを
向上させる。 【構成】 化合物半導体基板1上にエミッタ・ベース接
合及びベース・コレクタ接合の少なくとも一方がヘテロ
接合になるように、コレクタ層、ベース層、及び、エミ
ッタ層を含む、第1の層3、第2の層4、及び、第3の
層5をエピタキシャル成長させると共に、第3の層5を
メサ状にしてメサ部6を形成したのち、ベース電極8を
このメサ部6に対して自己整合的に形成し、次いで、こ
のメサ部6の側壁にサイドウォール型ダミーベース9を
設けて、少なくともベース電極8及び第2の層4をメサ
エッチングして、上記メサ部6に対して自己整合的にベ
ースメサ10を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造方法に
関するものであり、特に、高速動作が可能で、電流駆動
能力の高いヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、バイポーラトランジスタのキャリ
ア注入効率を高め、且つ、動作速度を高速化するため
に、GaAs等のIII-V族化合物半導体を用いたヘテロ
接合バイポーラトランジスタ(HBT)が開発されてお
り、この様なヘテロ接合バイポーラトランジスタにおい
てもさらなる高速化或いは高集積化のために、素子自体
の微細化が要請されており、そのために各種の自己整合
技術が採用されている。
【0003】この様な従来の自己整合型ヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタを図6を参照して説明する。なお、
図6(a)は製造途中の素子断面図であり、図6(b)
は、ベース電極にベース電極引出し用の導電層を接続す
るためのコンタクトホールを説明するためのベースメサ
部の上面図である。
【0004】図6(a)参照 従来のAlGaAs/GaAs系ヘテロ接合バイポーラ
トランジスタは、半絶縁性GaAs基板32上にi型G
aAsバッファ層33、n+ 型GaAsサブコレクタ層
34、n型GaAsコレクタ層35、p+ 型GaAsベ
ース層36、及び、n型AlGaAsエミッタ層37を
順次エピタキシャル成長させたのち、エミッタ電極38
或いはその上の絶縁物マスク(図示せず)を利用してn
型エミッタ層37をメサエッチングして、p+ 型ベース
層36を露出させる。
【0005】次いで、ベース電極39をエミッタメサを
利用した段切れによってエミッタ電極38に対して自己
整合的に形成したのち、フォトレジストパターン40を
マスクとして利用して、ベース電極39、p+ 型ベース
層36、コレクタ層35、及び、n+ 型サブコレクタ層
34の一部をエッチング除去してベースメサ形成する。
次いで、フォトレジストパターン40を利用したリフト
オフ法によってコレクタ電極41をベースメサに対して
自己整合的に形成する。
【0006】図6(b)参照 この場合、ベース電極39はエミッタメサに対して自己
整合的に形成されているため、エミッタ電極38とベー
ス電極39との位置合わせゆとりを考慮する必要がない
のでベースメサの大きさを小さくすることができ、それ
によってベース・コレクタ接合の寄生容量を低減させて
高速動作を可能にしている。しかし、この従来の工程に
おいては、ベース電極39に対してベース接続電極を接
続するために絶縁層(図示せず)を介してベースコンタ
クトホール42を図6(b)に示す位置に形成していた
ので、このベースコンタクトホール42の形成のために
ベース電極39の幅Lは最低1μm程度必要であり、ベ
ースメサの微細化には限界があった。
【0007】次に、上記の限界を改善した他の従来例を
図7乃至図9に示す製造工程を参照して説明する。この
従来例は、サイドウォール型ダミーベースを用いること
により、より微細化を可能にしたものである。
【0008】図7(a)参照 先ず、半絶縁性GaAs基板43上にi型GaAsバッ
ファ層44、n+ 型GaAsサブコレクタ層45、n型
GaAsコレクタ層46、p+ 型GaAsベース層4
7、n型AlGaAsエミッタ層48、及び、n+ 型I
nGaAsキャップ層49を順次エピタキシャル成長さ
せたのち、エミッタ電極形成用導電層及びSiO2 膜を
堆積させ、フォトレジストパターン(図示せず)をマス
クとしてSiO2 膜及びエミッタ電極形成用導電層をパ
ターニングし、パターニングされた絶縁膜マスク50及
びエミッタ電極51をマスクとしてn+ 型InGaAs
キャップ層49及びn型AlGaAsエミッタ層48を
メサ状にエッチングして、p + 型GaAsベース層47
を露出させてエミッタメサを形成する。
【0009】図7(b)参照 次いで、厚いSiO2 膜を全面に堆積させて異方性エッ
チングすることにより、サイドウォール型ダミーベース
52を形成したのち、ダミーベース52をマスクとして
等方性エッチングを施すことによって、p+ 型GaAs
ベース層47、n型GaAsコレクタ層46、及び、n
+ 型GaAsサブコレクタ層45の一部をエッチングし
て、ベースメサを形成し、次いで、適当な方法で露出し
たn+ 型GaAsサブコレクタ層45表面にコレクタ電
極53を形成する。
【0010】図8(c)参照 次いで、フォトレジストパターン54をマスクとして、
コレクタ電極53の周辺部、n+ 型サブコレクタ層4
5、及び、i型GaAsバッファ層44の一部をエッチ
ングすることによりコレクタメサを形成する。
【0011】図8(d)参照 次いで、全面にポリイミドからなる平坦化絶縁層55を
塗布して表面を平坦化する。 図9(e)参照 次いで、ドライ・エッチングによってp+ 型GaAsベ
ース層47近傍まで平坦化絶縁層55をエッチ・バック
する。
【0012】図9(f)参照 次いで、フォトレジストパターン56を利用してベース
電極形成用導電層57を堆積させて、エミッタ電極51
に自己整合的にベース電極58を形成し、フォトレジス
トパターン56を除去して、不要なベース電極形成用導
電層57をリフトオフして、ヘテロ接合バイポーラトラ
ンジスタの基本構造が完成する。
【0013】このように、サイドウォール型ダミーベー
スを用いることにより、エミッタメサに対してベースメ
サを、また、ベースメサに対してコレクタメサを自己整
合的に形成でき、特に、図7(b)に示すベースメサの
エミッタ電極の側壁から距離Lは、ダミーベースを形成
する際のドライ・エッチングによって自由に制御するこ
とができるので、フォトリソグラフィー工程を利用した
パターニングを用いる場合に比べて、ベースメサの微細
化が可能になり、ベース・コレクタ接合の寄生容量を大
幅に低減することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ダミー
ベースを用いた場合には、ベース電極の引出しを容易に
するために、図9(f)に示すようにベース電極58を
+ 型ベース層47上にだけでなく平坦化絶縁層55上
にも延在するように設ける必要がある。この平坦化絶縁
層55は、図9(e)に示すようにエッチバックによっ
てp+型ベース層47近傍までエッチングするものであ
るが、このエッチングをp+ 型ベース層47面で再現性
良く停止させることは非常に困難であり、p+ 型ベース
層47上面と平坦化絶縁層55上面との間には段差Hが
形成される。
【0015】図9(f)参照 ベース電極58の厚さは、エミッタ電極51との短絡を
防止するために、200nm程度にしかできないため、
ベース電極形成用導電層57を堆積した場合に、p+
ベース層47上面と平坦化絶縁層55上面との間の段差
がベース電極形成用導電層57の厚さ程度以上になると
図の円内に示すように、段切れによる断線部59が形成
されやすくなり、製造歩留りが低下することになる。
【0016】したがって、本発明は、ダミーベースプロ
セスを用いるヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造
方法において、ベースメサを微細化してベース・コレク
タ接合の寄生容量を低減させると共に、ベース電極の断
線を防止して製造歩留りを向上させることを目的とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理的
構成の説明図であり、この図1を参照して、本発明にお
ける課題を解決するための手段を説明する。 図1参照 本発明は、半導体装置の製造方法において、化合物半導
体基板1上にエミッタ・ベース接合及びベース・コレク
タ接合の少なくとも一方がヘテロ接合になるように、少
なくともコレクタ層、ベース層、及び、エミッタ層を含
む、第1の層3、第2の層4、及び、第3の層5(2は
バッファ層)をエピタキシャル成長させると共に、化合
物半導体基板1からより離れた第3の層5をメサ状にエ
ッチングしてメサ部6(7は第3の層に対する電極)を
形成したのち、ベース電極8をこのメサ部6に対して自
己整合的に形成し、次いで、このメサ部6の側壁にサイ
ドウォール型ダミーベース9を形成し、このサイドウォ
ール型ダミーベース9をマスクとして少なくともベース
電極8及びベース層である第2の層4をメサエッチング
することによって、上記メサ部6に対して自己整合的に
ベースメサ10を形成することを特徴とする。
【0018】また、本発明は、サイドウォール型ダミー
ベース9を用いて、第1の層3に対する電極を自己整合
的に形成することを特徴とする。また、本発明は、絶縁
物を用いて表面を平坦化すると同時に表面安定化(パッ
シベーション)を行なうことを特徴とする。また、本発
明は、ベース引出電極形成用導電層をサイドウォール型
ダミーベース9の除去後に堆積させ、ベース引出電極を
ベース電極8及び絶縁層上に延在させることを特徴とす
る。
【0019】
【作用】本発明によれば、ベース電極を形成したのちに
ダミーベースプロセスを用いているので、ベースコンタ
クトホールの形成と無関係に、ダミーベースの形成精度
に応じてベースメサを任意に微細化することができ、こ
のベースメサの微細化によってエミッタ・アップ型のヘ
テロ接合バイポーラトランジスタにおいてはベース・コ
レクタ接合の寄生容量を低減することができる。
【0020】また、コレクタ電極もダミーベースに対し
て自己整合的に形成できるので、素子全体の大きさを小
さくでき、集積度を向上することができ、また、絶縁物
を用いて表面を平坦化すると同時に表面安定化(パッシ
ベーション)を行なうことにより、厚いパッシベーショ
ン膜によって、ベース電極−コレクタ(電極)間の寄生
容量を小さくでき、さらに、ベース引出電極をベース電
極8及び絶縁層上に延在させることによって、従来必要
であったベース電極に対するベースコンタクトホール形
成のためのゆとりが不要となり、ベースメサをより微細
化することができる。
【0021】
【実施例】図2乃至図5は、本発明の第1の実施例及び
第2の実施例に共通な製造工程の説明図であり、この図
2乃至図5を参照して、先ず本発明の第1の実施例であ
るAlGaAs/GaAs系ヘテロ接合バイポーラトラ
ンジスタの製造方法を説明する。
【0022】図2(a)参照 まず、半絶縁性GaAs基板11上に200nm以上の
厚さのi型GaAsバッファ層12、厚さ350nmで
5×1018cm-3以上の不純物濃度のn+ 型GaAsサ
ブコレクタ層13、厚さ300nmで3×1016cm-3
の不純物濃度のn型GaAsコレクタ層14、厚さ70
nmで2×1019cm-3以上の不純物濃度のp+ 型Ga
Asベース層15、厚さ300nmで3×1017cm-3
の不純物濃度のn型Al0.25Ga0.75Asエミッタ層1
6、及び、厚さ150nmで2×1019cm-3以上の不
純物濃度のn+ 型In0.7 Ga0.3 Asキャップ層17
を順次エピタキシャル成長させる。
【0023】なお、n+ 型GaAsサブコレクタ層13
の厚さは300〜400nmであれば良く、n型GaA
sコレクタ層14の厚さは200〜400nmであれば
良く、p+ 型GaAsベース層15の厚さは40〜10
0nmであれば良く、また、n+ 型In0.7 Ga0.3
sキャップ層17の厚さは100〜200nmであれば
良く、さらに、コレクタ層はn型GaAs層ではなく、
i型GaAs層であっても良く、また、キャップ層はn
+ 型In0.7 Ga0.3 As層ではなく、n+ 型GaAs
層であっても良い。
【0024】次いで、全面に厚さ400nmのWSiか
らなるエミッタ電極形成用導電層及び厚さ200nm以
上のSiO2 膜を堆積させ、フォトレジストパターン
(図示せず)をマスクとしたドライ・エッチングによっ
てSiO2 膜及びエミッタ電極形成用導電層をパターニ
ングして絶縁膜マスク18及びエミッタ電極19を形成
し、次に、このパターニングされた絶縁膜マスク18及
びエミッタ電極19をマスクとしてn+ 型In0.7 Ga
0.3 Asキャップ層17及びn型Al0.25Ga0. 75As
エミッタ層16をメサ状にウェット・エッチングするこ
とによって、p+型GaAsベース層15を露出させて
エミッタメサを形成する。
【0025】図2(b)参照 次いで、絶縁膜マスク18を除去したのち、厚さ300
nm以下のベース電極形成用導電層20を少なくともエ
ミッタメサ近傍の全面に蒸着し、段切れによってエミッ
タメサ、即ち、エミッタ電極19に対して自己整合した
ベース電極21を形成する。
【0026】図3(c)参照 次いで、厚いSiO2 膜を全面に堆積させたのち、異方
性エッチングすることにより幅800nmのサイドウォ
ール型ダミーベース22を形成し、このダミーベース2
2をマスクとしてArを用いたイオンミーリングによっ
てベース電極21の周辺部を除去し、次いで、H3 PO
4 :H2 2 :H2 O=1:1:40からなるエッチン
グ液を用いたウエット・エッチングを施すことによっ
て、p+ 型GaAsベース層15、n型GaAsコレク
タ層14、及び、n+ 型GaAsサブコレクタ層13の
一部をエッチングして、ベースメサを形成する。この場
合、ウェット・エッチングは、等方性エッチングとな
る。
【0027】図3(d)参照 次いで、露出したn+ 型GaAsサブコレクタ層13表
面にコレクタ電極形成用導電層を蒸着してダミーベース
22に対して自己整合的にコレクタ電極23を形成した
のち、フォトレジストパターン24をマスクとしてAr
を用いたイオンミーリングによってコレクタ電極23の
周辺部を除去し、次いで、H3 PO4 :H2 2 :H2
O=1:1:40からなるエッチング液を用いたウエッ
ト・エッチングを施すことによって、n+ 型サブコレク
タ層13、及び、i型GaAsバッファ層12の一部を
エッチングすることによりコレクタメサを形成する。
(なお、コレクタ電極形成に伴うダミーベース22上の
導電層は図示せず。)
【0028】図4(e)参照 次いで、全面にポリイミドからなる平坦化絶縁層25を
塗布して表面を平坦化する。 図4(f)参照 次いで、ドライ・エッチングによってベース電極21近
傍まで平坦化絶縁層25をエッチ・バックする。
【0029】図5(g)参照 次いで、フォトレジストパターン26を利用してベース
引出電極形成用導電層27を堆積させて、ベース電極2
1に電気的に接続すると共に平坦化絶縁層25上にも延
在するようにベース引出電極28を形成する。この場
合、ベース引出電極28と、コレクタ電極23或いはn
+ 型GaAsサブコレクタ層13との間に厚い平坦化絶
縁層25が存在するので、ベース引出電極28と、コレ
クタ電極23或いはn+ 型GaAsサブコレクタ層13
との間の寄生容量を小さくすることができる。
【0030】図5(h)参照 次いで、フォトレジストパターンを除去して、不要なベ
ース引出電極形成用導電層をリフトオフしたのち、ポリ
イミドからなる新たな平坦化絶縁層25を堆積し、この
新たな平坦化絶縁層25をエミッタ電極19上のベース
電極形成用導電層20が露出するまでエッチバックし、
次いで、ベース引出電極28及びコレクタ電極23に対
するコンタクトホールをドライ・エッチングによって形
成し、Alを蒸着・パターニングすることによってエミ
ッタ接続電極29、ベース接続電極30、及び、コレク
タ接続電極31を形成して、ヘテロ接合バイポーラトラ
ンジスタが完成する。
【0031】この場合、図4(f)に示すように、ベー
ス電極21の上面と平坦化絶縁層25の上面との間に段
差Hがあったとしても、ベース引出電極を形成する際
に、エミッタ電極はフォトレジストパターンによって被
覆されているので、エミッタ・ベース間の短絡を考慮す
ることなくベース引出電極形成用導電層の厚さを厚くす
ることができるので、段差部における段切れによる断線
の発生を防止することができる。
【0032】また、ベースメサを形成する際には、ベー
スコンタクトホール形成のためのゆとりを考慮する必要
がないので、ベースメサをダミーベースの形成精度に応
じて微細化することができ、したがって、ベース・コレ
クタ接合の寄生容量を低減することができる。
【0033】次に、同じく図2乃至図5を参照して、本
発明の第2の実施例である、InAlAs/InGaA
s系ヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方法を説
明する。
【0034】図2(a)参照 まず、半絶縁性InP基板11上に200nm以上の厚
さのi型InAlAsバッファ層12、厚さ350nm
で5×1018cm-3以上の不純物濃度のn+ 型In0.53
Ga0.47Asサブコレクタ層13、厚さ300nmのi
型In0.53Ga 0.47Asコレクタ層14、厚さ70nm
で2×1019cm-3以上の不純物濃度のp+ 型In0.53
Ga0.47Asベース層15、厚さ200nmで3×10
17cm-3の不純物濃度のn型In0.52Al0.48Asエミ
ッタ層16、及び、厚さ150nmで2×1019cm-3
以上の不純物濃度のn+ 型In0.53Ga0.47Asキャッ
プ層17を順次エピタキシャル成長させる。
【0035】なお、n+ 型In0.53Ga0.47Asサブコ
レクタ層13の厚さは300〜400nmであれば良
く、i型In0.53Ga0.47Asコレクタ層14の厚さは
200〜400nmであれば良く、p+ 型In0.53Ga
0.47Asベース層15の厚さは40〜100nmであれ
ば良く、また、n+ 型In0.53Ga0.47Asキャップ層
17の厚さは100〜200nmであれば良く、さら
に、コレクタ層はi型ではなくn型In0.53Ga0.47
s層であっても良い。
【0036】次いで、全面に厚さ400nmのWSiか
らなるエミッタ電極形成用導電層及び厚さ200nm以
上のSiO2 膜を堆積させ、フォトレジストパターン
(図示せず)をマスクとしたドライ・エッチングによっ
てSiO2 膜及びエミッタ電極形成用導電層をパターニ
ングしたのち、パターニングされた絶縁膜マスク18及
びエミッタ電極19をマスクとしてn+ 型In0.53Ga
0.47Asキャップ層17及びn型In0.52Al0.48As
エミッタ層16をメサ状にウェット・エッチングして、
+ 型In0.53Ga0.47Asベース層15を露出させて
エミッタメサを形成する。
【0037】図2(b)参照 次いで、絶縁膜マスク18を除去したのち、厚さ300
nm以下のベース電極形成用導電層20を少なくともエ
ミッタメサ近傍の全面に蒸着し、段切れによってエミッ
タメサ、即ち、エミッタ電極19に対して自己整合した
ベース電極21を形成する。
【0038】図3(c)参照 次いで、厚いSiO2 膜を全面に堆積させて異方性エッ
チングすることにより、幅800nmのサイドウォール
型ダミーベース22を形成したのち、ダミーベース22
をマスクとしてArを用いたイオンミーリングによって
ベース電極21の周辺部を除去し、次いで、H3
4 :H2 2 :H2 O=1:1:40からなるエッチ
ング液を用いたウエット・エッチングを施すことによっ
て、p+ 型In0.53Ga0.47Asベース層15、i型I
0.53Ga0.47Asコレクタ層14、及び、n+ 型In
0.53Ga0.47Asサブコレクタ層13の一部をエッチン
グして、ベースメサを形成する。
【0039】図3(d)参照 次いで、露出したn+ 型In0.53Ga0.47Asサブコレ
クタ層13表面にコレクタ電極形成用導電層を蒸着して
ダミーベース22に対して自己整合的にコレクタ電極2
3を形成したのち、フォトレジストパターン24をマス
クとしてArを用いたイオンミーリングによってコレク
タ電極23の周辺部を除去、次いで、H 3 PO4 :H2
2 :H2 O=1:1:40からなるエッチング液を用
いたウエット・エッチングを施すことによって、n+
In0.53Ga0.47Asサブコレクタ層13、及び、i型
InAlAsバッファ層12の一部をエッチングするこ
とによりコレクタメサを形成する。(なお、コレクタ電
極形成に伴うダミーベース上の導電層は図示せず。)
【0040】図4(e)参照 次いで、全面にポリイミドからなる平坦化絶縁層25を
塗布して表面を平坦化する。 図4(f)参照 次いで、ドライ・エッチングによってベース電極21近
傍まで平坦化絶縁層25をエッチ・バックする。
【0041】図5(g)参照 次いで、フォトレジストパターン26を利用してベース
引出電極形成用導電層27を堆積させて、ベース電極2
1に接続すると共に平坦化絶縁層25上に延在するよう
にベース引出電極28を形成する。この場合、ベース引
出電極28と、コレクタ電極23或いはn+ 型In0.53
Ga0.47Asサブコレクタ層13との間に厚い平坦化絶
縁層25が存在するので、ベース引出電極28と、コレ
クタ電極23或いはn+ 型In0.53Ga0.47Asサブコ
レクタ層13との間の寄生容量を小さくすることができ
る。
【0042】図5(h)参照 次いで、フォトレジストパターンを除去して、不要なベ
ース引出電極形成用導電層をリフトオフしたのち、ポリ
イミドからなる新たな平坦化絶縁層25を堆積したの
ち、エミッタ電極19上のベース電極形成用導電層20
が露出するまでエッチバックし、次いで、ベース引出電
極28及びコレクタ電極23に対するコンタクトホール
をドライ・エッチングによって形成し、Alを蒸着しパ
ターニングすることによってエミッタ接続電極29、ベ
ース接続電極30、及び、コレクタ接続電極31を形成
して、ヘテロ接合バイポーラトランジスタが完成する。
【0043】この場合にも、第1の実施例と同様に、エ
ミッタ・ベース間の短絡を考慮することなくベース引出
電極形成用導電層の厚さを厚くすることができるので、
段差部における段切れによる断線の発生を防止すること
ができる。
【0044】また、ベースメサを形成する際には、ベー
ス電極に対するベースコンタクトホール形成のためのゆ
とりを考慮する必要がないので、ベースメサを小さく形
成することができ、ベース・コレクタ接合の寄生容量を
低減することができる。このベースメサの微細化による
ベース・コレクタ接合の寄生容量の低減の効果は、Al
GaAs/GaAs系ヘテロ接合バイポーラトランジス
タに比べて禁制帯幅の小さなInAlAs/InGaA
s系ヘテロ接合バイポーラトランジスタにおいて特に重
要になる。
【0045】即ち、AlGaAs/GaAs系ヘテロ接
合バイポーラトランジスタにおいては、ベース・コレク
タ接合の周辺部に酸素等をイオン注入することによって
絶縁化し、寄生容量をなくすことができるものの、禁制
帯幅の小さなInAlAs/InGaAs系ヘテロ接合
バイポーラトランジスタにおいては酸素のイオン注入に
よっても完全な絶縁化が困難であり、寄生容量をそれ程
低減することができないためである。
【0046】なお、上記各実施例においては、エミッタ
電極として400nmの厚さのWSiを用いているが、
厚さは、300〜500nmの範囲であれば良く、ま
た、WSiの組成比は、スパッタリングの際に用いるタ
ーゲットの組成に依存するものの、一般的には、W:S
i=1:1近傍のWリッチのWSiであるが、このよう
な組成比に限る必要はないし、且つ、Au・Ge/Au
等の他の材料を用いても良い。
【0047】また、上記各実施例において、エミッタ電
極上に設ける絶縁膜及びダミーベース形成用の絶縁膜と
してSiO2 を用いているが、平坦化絶縁膜に対してド
ライ・エッチングの選択性のあるSiN等の他の絶縁膜
を用いても良く、また、ダミーベースの幅も600〜1
000nm程度であれば良い。さらに、ベースメサ形成
工程、及び、コレクタメサ形成工程におけるエッチング
方法は、等方性のウェット・エッチングに限られるもの
でなく、ドライ・エッチングを用いても良いし、或い
は、異方性エッチングを用いても良いものである。
【0048】また、上記実施例においては、npn型A
lGaAs/GaAs系ヘテロ接合バイポーラトランジ
スタ、及び、npn型InAlAs/InGaAs系ヘ
テロ接合バイポーラトランジスタを説明しているが、p
np型AlGaAs/GaAs系ヘテロ接合バイポーラ
トランジスタ、及び、pnp型InAlAs/InGa
As系ヘテロ接合バイポーラトランジスタであっても良
く、さらに、本発明は、InPをエミッタとし、InG
aAsをベース及びコレクタとしたInP/InGaA
s系ヘテロ接合バイポーラトランジスタも対象とするも
のである。
【0049】また、上記の各実施例においては、エミッ
タが上方にあるエミッタ・アップ型ヘテロ接合バイポー
ラトランジスタを例に説明しているが、コレクタが上方
にあるコレクタ・トップ型ヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタでも良く、さらに、両方の接合がヘテロ接合であ
るダブルヘテロ接合型のヘテロ接合バイポーラトランジ
スタ、或いは、ベース・コレクタ接合のみがヘテロ接合
であるヘテロ接合バイポーラトランジスタであっても良
く、ベース・コレクタ接合をヘテロ接合にすることによ
ってベース・コレクタ接合の耐圧を向上することができ
る。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、エミッタメサに自己整
合するベース電極を形成したのちに、ダミーベースプロ
セスを用いているので、ベース電極に対するベースコン
タクトホールと無関係にベースメサを微細化することが
でき、したがって、このベースメサの微細化によってベ
ース・コレクタ接合の寄生容量を大幅に低減することが
できるので、高速性能に優れた半導体装置を製造歩留り
良く生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の実施例の途中までの製造工程の説明図
である。
【図3】本発明の実施例の図2以降の途中までの製造工
程の説明図である。
【図4】本発明の実施例の図3以降の途中までの製造工
程の説明図である。
【図5】本発明の実施例の図4以降の製造工程の説明図
である。
【図6】従来のHBTの説明図である。
【図7】従来の他のHBTの途中までの製造工程の説明
図である。
【図8】従来の他のHBTの図7以降の途中までの製造
工程の説明図である。
【図9】従来の他のHBTの図8以降の製造工程の説明
図である。
【符号の説明】
1 化合物半導体基板 2 バッファ層 3 第1の層 4 第2の層 5 第3の層 6 メサ部 7 第3の層に対する電極 8 ベース電極 9 ダミーベース 10 ベースメサ 11 半絶縁性基板 12 i型バッファ層 13 n+ 型サブコレクタ層 14 コレクタ層 15 p+ 型ベース層 16 n型エミッタ層 17 n+ 型キャップ層 18 絶縁膜マスク 19 エミッタ電極 20 ベース電極形成用導電層 21 ベース電極 22 ダミーベース 23 コレクタ電極 24 フォトレジストパターン 25 平坦化絶縁層 26 フォトレジストパターン 27 ベース引出電極形成用導電層 28 ベース引出電極 29 エミッタ接続電極 30 ベース接続電極 31 コレクタ接続電極 32 半絶縁性基板 33 i型バッファ層 34 n+ 型サブコレクタ層 35 コレクタ層 36 p+ 型ベース層 37 n型エミッタ層 38 エミッタ電極 39 ベース電極 40 フォトレジストパターン 41 コレクタ電極 42 ベースコンタクトホール 43 半絶縁性基板 44 i型バッファ層 45 n+ 型サブコレクタ層 46 コレクタ層 47 p+ 型ベース層 48 n型エミッタ層 49 n+ 型キャップ層 50 絶縁膜マスク 51 エミッタ電極 52 ダミーベース 53 コレクタ電極 54 フォトレジストパターン 55 平坦化絶縁層 56 フォトレジストパターン 57 ベース電極形成用導電層 58 ベース電極 59 断線部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化合物半導体基板上にエミッタ・ベース
    接合及びベース・コレクタ接合の少なくとも一方がヘテ
    ロ接合になるように、少なくともコレクタ層、ベース
    層、及び、エミッタ層を含む、第1の層、第2の層、及
    び、第3の層をエピタキシャル成長させると共に、前記
    化合物半導体基板からより離れた前記第3の層をメサ状
    にエッチングしてメサ部を形成したのち、ベース電極を
    前記メサ部に対して自己整合的に形成し、次いで、前記
    メサ部の側壁にサイドウォール型ダミーベースを形成し
    て、前記サイドウォール型ダミーベースをマスクとし
    て、少なくとも前記ベース電極及び前記第2の層をメサ
    エッチングすることによって、前記メサ部に対して自己
    整合的にベースメサを形成することを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記ベースメサの形成後に、上記サイド
    ウォール型ダミーベースを用いて、上記第1の層に対す
    る電極を自己整合的に形成することを特徴とする請求項
    1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記第1の層に対する電極の形成後に、
    絶縁物を用いて表面を平坦化すると同時に表面安定化を
    行なうことを特徴とする請求項2記載の半導体装置の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 上記平坦化のための絶縁物をエッチバッ
    クして上記ベース電極を露出させたのち、上記サイドウ
    ォール型ダミーベースを除去し、次いでベース引出電極
    形成用導電層を堆積させてベース引出電極が前記ベース
    電極及び絶縁物上に延在するように形成することを特徴
    とする請求項4記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記第3の層がエミッタ層であり、且
    つ、エミッタ・ベース接合がヘテロ接合であることを特
    徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体
    装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008227221A (ja) * 2007-03-14 2008-09-25 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ヘテロ接合バイポーラトランジスタおよびその製造方法
CN110797401A (zh) * 2019-11-29 2020-02-14 厦门市三安集成电路有限公司 晶体管及其制备方法

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