JPH0819309B2 - フロアーポリッシュ組成物 - Google Patents

フロアーポリッシュ組成物

Info

Publication number
JPH0819309B2
JPH0819309B2 JP61167287A JP16728786A JPH0819309B2 JP H0819309 B2 JPH0819309 B2 JP H0819309B2 JP 61167287 A JP61167287 A JP 61167287A JP 16728786 A JP16728786 A JP 16728786A JP H0819309 B2 JPH0819309 B2 JP H0819309B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
resin
water
aqueous
wax
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61167287A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6323972A (ja
Inventor
景一 鎌田
誠之 川本
正 五味
信雄 薗
Original Assignee
三井東圧化学株式会社
ユーホーケミカル株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三井東圧化学株式会社, ユーホーケミカル株式会社 filed Critical 三井東圧化学株式会社
Priority to JP61167287A priority Critical patent/JPH0819309B2/ja
Publication of JPS6323972A publication Critical patent/JPS6323972A/ja
Publication of JPH0819309B2 publication Critical patent/JPH0819309B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はフロアーポリッシュ組成物に関する。さらに
詳しくは、(メタ)アクリル系ラジカル重合性モノマー
を酸価が20〜200mgKOH/g(樹脂固形分あたり)の水性ポ
リウレタンの存在下重合させてなるカルボキシル基及び
/又はその塩を有し、酸価が4〜150mgKOH/g(樹脂固形
分あたり)の水性エマルジョン樹脂に多価金属錯体を添
加することにより密着性、造膜性、耐摩耗性及び耐ブラ
ックヒールマーク性を改良した剥離可能なフロアーポリ
ッシュ組成物に関するものである。
〔産業上の利用分野〕
フロアーポリッシュ組成物は、床面に塗布、乾燥等し
て被膜を形成し、床の美観を保ち、水汚れを防ぎ、基材
を保護するために用いられるものであり、木製床材ある
いは合成樹脂原料を用いた化学床材用の被覆剤として、
巾広く利用されうるものである。
〔従来の技術〕
フロアーポリッシュは古くは木製床にパラフィンロウ
やカルナウバロウ等のロウワックス成分をターペン油に
溶解させたものを床面に塗り付け、半乾燥後、空拭きす
ることによって普通用いられていた。しかしながら、ロ
ウワックスを用いたものは耐久力において所望の性能が
全く得られないという欠点を有していた。そこで、この
様な欠点を改善できるフロアーポリッシュとして近年化
学技術の発展により生み出された合成樹脂、即ち、スチ
レン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂またはそれらの各種共重合体樹脂
をシンナー等の溶剤に溶解し、ロール、ハケ塗り等によ
って床に塗布する形態のものが広く用いられつつある。
一方被覆の対象たる床材の進歩発展も目覚ましく、昭和
30年代初期から家庭内及びオフィス等の業務用ビルディ
ングにおいて木製の床材から合成樹脂原料を用いた化学
床材へと変化していき、現在では90%以上の床材が化学
床材を用いている。ところが、化学床材の主原料はビニ
ルアスベスト樹脂、塩化ビニル樹脂、アスファルト等の
合成樹脂であるため、フロアーポリッシュ組成物中の溶
媒、即ち、石油系、ナフテン系の溶剤は、化学床材を溶
解させ劣化させるという欠点を有していた。さらに作業
時の作業者に対する毒性及び火気に対する危険性等か
ら、フロアーポリッシュ組成物は溶媒に水系のものを用
いるエマルジョン系のものに変化していった。この様な
ことから、合成樹脂系エマルジョンフロアーポリッシュ
組成物の進歩発展も、30年代中期を境にスチレン樹脂エ
マルジョン、スチレン−アクリル共重合体樹脂エマルジ
ョン、アクリル樹脂エマルジョンへと改良が加えられて
きたが、これらのエマルジョン系のものは、密着性、耐
摩耗性が悪くひんぱんに再塗布しなければならない欠点
があった。
そのような欠点を改良するものとして上記エマルジョ
ンに水性ポリウレタンを加えたフロアーポリッシュ組成
物が開発されるに到った。これは水性ウレタンの優れた
耐摩耗性、密着性および滑り性を利用したものであっ
た。しかし、水性ポリウレタンを単に混合したフロアー
ポリッシュ組成物は耐ブラックヒールマーク性に劣り、
耐ブラックヒールマーク性向上のために被膜強度を高め
ると密着性が低下してしまい、同時にウレタン樹脂の特
徴である伸度、モジュール性も硬度と反比例して低下す
るという問題点を有していた。
そこで本発明者らは、水性ポリウレタンの優れた性能
を維持しつつ、密着性、造膜性、耐摩耗性及び耐ブラッ
クヒールマーク性に優れたフロアーポリッシュ組成物を
提供すべく研究を重ねた。その結果アクリル樹脂エマル
ジョンと水性ポリウレタンとを単に混合するのではな
く、その両者を機能的に結び付け、更にこれにワックス
を加えることによって上記問題点を解消し得ることを見
出して先に特開昭62−230863号(特願昭61−73594号)
として出願した。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで被覆した床面は多くの歩行者により、どんな
耐久力のある被覆剤を用いても長い間には傷付き、汚
れ、次第に擦り減り、また紫外線による黄変及び劣化現
象を生ずることがさけられない。そこで床の美観、保護
の点からも該被覆層はそのうち除去、即ち、剥離するこ
とがどうしても必要となる。
ところが(メタ)アクリル系ラジカル重合性モノマー
を水性ポリウレタンの存在下重合させてなる水性エマル
ジョン樹脂とワックスとを含有するフロアーポリッシュ
組成物を床面に塗布し、完全に硬化したのちの被膜は床
面に対する密着性、艶、強靱性等に優れた性能を有して
いる。しかし一方では床面からは化学的作用を用いて剥
離することが容易でない。もし、強力な溶解力を有する
溶剤を用いて該被膜を剥離しようとすると、化学床材を
も溶解してしまう。また、機械的研磨力による該被膜の
除去は、床材を傷める結果になることがさけられない。
又、剥離可能な酸価の高い水性ポリウレタン樹脂を用い
ると耐水性が悪くなるという欠点があった。
そこで本発明者らは、水性エマルジョン樹脂とワック
スとからなる被覆剤の優れた性能を維持し、かつ、以下
の(1)〜(3)の特徴を有する被覆剤を得るべく種々
の研究を行なった。
(1)各種の対象物、殊に床への適用が容易であり、か
つ形成された被膜は強靱で優れた耐久力を有すること、 (2)被膜が軽度に汚れた場合には弱アルカリ性洗剤を
用い、被覆剤表面の汚れのみを洗浄、除去することがで
きるものであること、 (3)塗布後長期間経過して汚れが被膜の中まで取り込
まれ、又は、被膜が黄変したような場合には、苛性ソー
ダ、苛性カリウム、アンモニア、アミン又はキレート剤
等を含む強アルカリ洗剤を用いて洗浄剥離することがで
きるものであること。
その結果、カルボキシル基及び/又はその塩を有し、
適当量の酸価を有する水性エマルジョン樹脂に多価金属
錯体を加えることによって剥離可能なフロアーポリッシ
ュ組成物を得られることを見出し、本発明に到った。
〔問題点を解決するための手段〕
ラジカル重合性モノマーを酸価20〜200mgKOH/g(樹脂
固形分あたり)の水性ポリウレタンの存在下重合させて
なる酸価が4〜150mgKOH/g(樹脂固形分あたり)の水性
エマルジョン樹脂の1種又は2種以上及び多価金属錯体
を含有するフロアーポリッシュ組成物に関する。
以下、本発明について詳説する。
本発明に用いる「水性ポリウレタン」は例えば次のよ
うにして製造される。即ち先ず、ジイソシアネートとグ
リコールおよびポリヒドロキシカルボン酸を反応させウ
レタン化反応させプレポリマーを調製する。
この時使用されるジイソシアネートとしては、脂肪族
および脂環式または芳香族ジイソシアネートがあり、こ
れらの例としては、2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメ
タンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジ
ンジイソシアネートエステル、1,4−シクロヘキシレン
ジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジ
イソシアネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ビフェニレ
ンジイソシアネート、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフ
ェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシ
アネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。
グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロ
ピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブ
チレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサ
メチレングリコール、水添ビスフェノールA、ビスフェ
ノールAのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキ
サイド付加物などの低分子量グリコール、あるいはポリ
オールであるポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコールなどのポリエーテル類、エチレングリコール
とアジピン酸、ヘキサンジオールとアジピン酸、エチレ
ングリコールとフタル酸などの縮合物であるポリエステ
ル類、ポリカプロラクトンなどが挙げられる。
ポリヒドロキシカルボン酸としては2,2−ジメチロー
ルプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチ
ロール吉草酸などが挙げられる。
反応はジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、
N−メチルピロリドン、テトラヒドロフランなどのイソ
シアネート基に対して不活性で水との親和性の大きい有
機溶剤を使用できる。
次いで、プレポリマーを中和および鎖伸長し、蒸留水
を添加し、水性ポリウレタンを得る。鎖伸長剤として
は、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの
ポリオール類、エチレンジアミン、プロピレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、トリレンジアミン、キシ
リレンジアミン、ジフェニルジアミン、ジアミノジフェ
ニルメタン、ジアミノシクロヘキシルメタン、ピペラジ
ン、2−メチルピペラジン、イソホロンジアミンなどの
脂肪族、脂環式および芳香族ジアミンおよび水などがあ
る。
中和剤としてはトリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリn−プロピルアミン、トリブチルアミン、トリ
エタノールアミンのようなアミン類、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、アンモニアなどが挙げられる。
水性ポリウレタン中のカルボキシル基及び/又はその
塩の量は、酸価として表わすことができる。本発明にお
いては、水性ポリウレタンの酸価は樹脂固型分あたり10
〜200であり、好ましくは20〜200である。酸価を10以上
とすることで形成された被膜の剥離は良好となり、かつ
水性エマルジョン樹脂を重合する際の重合安定性も良好
となる。また酸価を200以下とすることで水性エマルジ
ョン樹脂及び多価金属錯体から形成された被膜の耐水性
などの物性を良好に保つことができる。尚ここで酸価と
は樹脂固型分1gに対するKOHのmg数である。
本発明に用いる「(メタ)アクリル系ラジカル重合性
モノマー」としてはアクリル酸エステル(メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、シク
ロヘキシル、2−エチルヘキシル、ラウリル、ドデシ
ル、ステアリルなどのアクリル酸エステル)、メタクリ
ル酸エステル(メチル、エチル、プロピル、ブチル、i
−ブチル、t−ブチル、シクロヘキシル、2−エチルヘ
キシル、ラウリル、ドデシル、ステアリル等のアクリル
酸エステル)、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシエチルメタクリレートの如き水酸基含有
(メタ)アクリル系ラジカル重合性モノマー、アクリル
酸、メタクリル酸の如きカルボキシル基含有(メタ)ア
クリル系ラジカル重合性モノマー、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド、N-メチ
ロールメタクリルアミド、アクリロニトリル、メタアク
リロニトリルの如き窒素含有(メタ)アクリル系ラジカ
ル重合性モノマーなどがある。
また、必要に応じて、上記の(メタ)アクリル系ラジ
カル重合性モノマーと他のモノマーを共重合することが
できる。(メタ)アクリル系ラジカル重合性モノマーと
共重合可能なモノマーとしては、スチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエンの如き芳香族不飽和炭化水
素、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、
モノメチルイタコネートの如き不飽和ジカルボン酸と1
価アルコール類とのモノエステル類、ジメチルイタコネ
ートの如き不飽和ジカルボン酸と1価アルコールとのジ
エステル類、安息香酸ビニル、酢酸ビニルの如きビニル
エステル類、あるいは塩化ビニル、フッ化ビニルまたは
塩化ビニリデンなどがある。
(メタ)アクリル系ラジカル重合性モノマーを酸価が
20〜200mgKOH/g(樹脂固形分あたり)の水性ポリウレタ
ンの存在下重合させてカルボキシル基及び/又はその塩
を有し、酸価が4〜150mgKOH/g(樹脂固形分あたり)の
水性エマルジョン樹脂を得る。
該重合反応に用いるラジカル重合開始剤としては、通
常のエマルジョン重合に用いられる水溶性開始剤のみで
なく、油溶性開始剤も充分使用出来る。例えば過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウム、アゾビスシアノ吉草酸や
t−ブチルハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチ
ロニトリルなどが挙げられる。また、これらのラジカル
発生剤と亜硫酸塩類、スルホキシレート類との組合せよ
りなるいわゆるレドックス系触媒を用いることができ
る。
使用するラジカル重合開始剤の量は、ラジカル重合性
モノマー全量に対して重量比で0.1%〜5%が適当であ
る。より好ましくは0.2%〜3%が良い。
ラジカル重合開始剤の添加方法は、通常の方法をとる
ことができる。例えば、一括で添加あるいは連続や分割
して添加することができる。
(メタ)アクリル系ラジカル重合性モノマー又はラジ
カル重合性モノマー混合物の添加方法は、一括あるいは
連続または分割滴下が出来るが、重合熱の制御あるいは
重合安定性を考えた場合、連続滴下が好ましい。
さらに必要に応じてメルカプタン類などの連鎖移動剤
の添加も可能である。
反応温度は使用するモノマーの種類、重合開始剤の型
などによって異なるが、通常は40℃〜80℃の温度範囲が
適当である。40℃以下であると重合速度が遅く、80℃以
上になると釜内壁への樹脂付着が多くなる。
以上のようにして得られた水性エマルジョン樹脂は、
本発明の被覆剤組成物の剥離性を考慮して、樹脂固型分
あたりの酸価を4〜150とする。水性エマルジョン樹脂
の酸価は、水性ポリウレタン及びラジカル重合性モノマ
ーの酸価に依存して変化し得る。
本発明の組成物は、上記水性エマルジョン樹脂と多価
金属錯体を含有するものであり、さらに必要に応じてワ
ックスを添加することもできる。
本発明のフロアーポリッシュ組成物にもちいられるワ
ックスとしては天然ワックス、合成ワックス、オレフィ
ン系不飽和ポリマー等の高分子樹脂及びスリップ剤等を
挙げることができ、本発明のフロアーポリッシュ組成物
にはワックス成分として上記天然ワックス、スリップ剤
等の1種又は2種以上含有させることができる。
天然ワックス、合成ワックスの代表例としては、カル
ナウバロウ、米ヌカワックス、ミツロウ、鯨ロウ、カン
デリラロウ、木ロウ、モンタンロウ、セレシンロウ、パ
ラフィンロウ、マイクロクリスタリンワックス、ポリエ
チレンワックス、フィッシャー・トロプシュワックス等
が挙げられる。
また、本発明組成物中に用いられる多価金属錯体化合
物中の多価金属とは2価以上の金属であり、例えばカル
シウム、マグネシウム、亜鉛、バリウム、アルミニウ
ム、ジルコニウム、ニッケル、鉄、カドミウム、ストロ
ンチウム、ビスマス、ベリリウム、コバルト、鉛、銅及
びアンチモンを使用することが出来る。特にカルシウ
ム、亜鉛、アルミニウムは好ましい性能を発揮する。
また水性ポリウレタン樹脂中に添加される多価金属錯
体の量は、ポリウレタン樹脂のカルボン酸基に対して、
0.05〜1.0の化学当量の多価金属を含有する多価金属錯
体を用いることが好ましい。
なお、多価金属錯体を形成するための配位子として
は、例えば炭酸イオン、酢酸イオン、シュウ酸イオン、
リンゴ酸イオン、ヒドロキシ酢酸イオン、酒石酸イオ
ン、アクリル酸イオン、乳酸イオン、オクトン酸イオ
ン、ギ酸イオン、サリチル酸イオン、安息香酸イオン、
グルコン酸イオン、及びグルタミン酸イオン、グリシ
ン、アラニン、アンモニア、モルホリン、エチレンジア
ミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタ
ノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン又はこれらに類似した無機酸、有
機酸、アミノ酸、アミン等を用いることができる。
本発明において好ましい性能を発揮し得る多価金属錯
体としては、例えば炭酸亜鉛アンモニウム、炭酸カルシ
ウムエチレンジアミン−アンモニウム、酢酸亜鉛アンモ
ニウム、アクリル酸亜鉛アンモニウム、リンゴ酸亜鉛ア
ンモニウム、リンゴ酸ジルコニウムアンモニウム、グリ
シン亜鉛アンモニウム、アラニンカルシウムアンモニウ
ムが挙げられる。
本発明の組成物は、例えば上記水性エマルジョン樹脂
を含有する水溶液と、前記ワックス及び上記多価金属錯
体水溶液とを常温、常圧で、攪拌混合することによっ
て、容易に製造することができる。
尚、本発明における多価金属は、錯体を形成している
ことが必須である。
即ち、錯体を形成していない多価金属、例えば多価金
属の水酸化物等を、カルボン酸を含有する水性エマルジ
ョン樹脂に加えた場合、カルボキシル基及び/又はその
塩が多価金属によって架橋されやすくなる。
その結果、種々の問題が生ずる。
例えば、水性エマルジョン樹脂は安定に乳化あるいは
溶解しにくくなり、時間の経過とともに増粘し(塗布時
のアプリケーターが重くなり、)、作業性は悪化する。
さらに、被膜形成に必要な温度(最低被膜形成温度)も
上昇することから、低温にて塗布した場合、連続した均
一被膜が得られない。そのために、床面との密着性、光
沢性、耐水性、耐洗剤性、耐久性、レベリング性等が劣
ったものしか得ることができない。
それに対して、本発明組成物においては、金属架橋剤
として用いる多価金属を多価金属錯体として含有させる
ことにより、水性エマルジョン樹脂は極めて安定性の優
れた状態で存在せしめることができる。
即ち、理論に拘泥する意図はないが、多価金属錯体を
水性エマルジョン樹脂に加えた水溶液の状態では、多価
金属は錯体を形成しているため、カルボキシル基間の多
価金属による架橋反応は行われず、本発明の組成物は増
粘等の変化を生ずることがなく安定である。
一方、本発明の組成物を床面に塗布すると、揮発分が
必然的に蒸発することによって水性エマルジョン樹脂中
の2以上のカルボキシル基が、多価金属イオンの働きで
架橋され、強靱な被膜を形成するものと考えられる。
又、本発明のフロアーポリッシュ組成物にはさらに必
要に応じてアルカリ可溶性レジンを添加することができ
る。アルカリ可溶性レジンの代表例としては、スチレン
−マレイン酸共重合樹脂、ロジン−マレイン酸共重合樹
脂、水溶性アクリル樹脂、水溶性ウレタン樹脂、等が挙
げられる。
さらに本発明のフロアーポリッシュ組成物には、所望
により種々の添加剤を加えることが出来る。例えば、
(メタ)アクリル系ラジカル重合性モノマーを酸価が20
〜200mgKOH/g(樹脂固形分あたり)の水性ポリウレタン
の存在下重合させて得られたポリマーを主成分とする本
発明の組成物の最低被膜形成温度が常温以上の場合に
は、常温での被膜形成を可能とするために融合剤及び可
塑剤等を添加することが好ましい。融合剤、可塑剤とし
ては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチル
エーテル、N−メチル−2−ピロリドン、ジブチルフタ
レート、トリブトキシエチルフォスフェート等を挙げる
ことができる。
但し、常温において被膜形成可能な場合については、
これら融合剤、可塑剤を使用する必要がないことは勿論
である。
また、本発明のフロアーポリッシュ組成物の安定性及
び基材に塗布した場合の濡れ性を改善したい場合、適宜
界面活性剤等を用いることも出来る。更に耐ブラックヒ
ールマーク性等の改善の必要があればスリップ剤、レベ
リング剤等の添加剤を添加しても良い。
さらに本発明の組成物を用いて形成した被膜は、機械
的研磨法によらず、化学的に容易に除去することができ
る。すなわち、該被膜は除去溶液で処理することによっ
て容易に除去することができる。
本発明において使用可能な除去溶液は、配位子を含有
するアルカリ溶液である。ここで配位子とは、エチレン
ジアミン四酢酸、N−ヒドロキシエチレンジアミン−N,
N′,N′−三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、N,N,
N′,N′−テトラキス−(2−ヒドロキシプロピル)−
エチレンジアミン、エチレンジアミン−N,N′−二酢
酸、テトラエチレンテトラミン−N,N′,N″,N″,N″,
N″−六酢酸、クエン酸、シュウ酸、グルコン酸、グリ
コール酸、リンゴ酸、アンモニア、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モル
ホリン、ジエチルアミノエタノール、ジメチルアミノエ
タノール、エチレンジアミン等を例示することができ
る。またアルカリ溶液とは、アルカリ物質として例えば
アンモニア、アミン、苛性ソーダ、苛性カリウム、メタ
珪酸ソーダ、オルソ珪酸ソーダ、珪酸カリウム、ピロリ
ン酸ソーダ、ピロリン酸カリウム、三リン酸ソーダ、三
リン酸カリウム等を含有するものである。
さらに上記配位子を含有するアルカリ溶液は、さらに
アニオン系(高級アルコール硫酸エステル塩、脂肪酸
塩、アルキルベンゼン・スルフォン酸塩、ポリオキシエ
チレンエーテルサルフェート塩等)、ノニオン系(ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアシ
ルエーテル等)、両性系(アルキルベタイン等)の界面
活性剤を含むことができる。界面活性剤の含有は、水性
エマルジョン樹脂被膜の付着性と分散性を高める傾向が
有ることから好ましい。加うるに前記配位子を含有する
アルカリ溶液は、アルコール類(エチルアルコール、エ
チルヘキシルアルコール、ベンジルアルコール、スチリ
ルアルコール等)、エーテル類(ジエチルカルビトー
ル、ジエチルセロソルブ、ブチルエーテル等)、エーテ
ルアルコール類(イソプロピルセロソルブ、カルビトー
ル、セロソルブ、グリコールエーテル、ベンジルセロソ
ルブ、ブチルカルビトール、ブチルセロソルブ、メチル
カルビトール、メチルセロソルブ、トリエチレングリコ
ールモノエチルエーテル等)、エステルエーテル類(酢
酸ブチルカルビトール、酢酸ブチルセロソルブ、酢酸カ
ービトール、酢酸セロソルブ、酢酸3−メトキシブチ
ル、酢酸メチルカルビトール、酢酸メチルセロソルブ
等)、ケトン類(アセトン、ジエチルケトン、メチル・
ブチルケトン等)、エステル類(酢酸エステル類、プロ
ピオン酸エステル類等)、N−メチル−2ピロリドン、
2−ピロリドン、ジメチルホルムアマイド、テトラヒド
ロフラン、ジメチルスルフォキサイド等の溶剤を含有す
ることもできる。溶剤を添加することによって水性エマ
ルジョン樹脂被膜の溶解性を速めることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
尚、実施例、比較例、参考例中の「有効成分」とは、
各樹脂の含有率(濃度)を示し、その単位は重量%であ
る。
参考例1 〔水性ポリウレタンの製造〕 (1)ポリプロピレングリコール(分子量1000)49g、
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート176g、ジメチ
ロールプロピオン酸70g及びN−メチルピロリドン196g
を還流冷却器、温度計及び攪拌装置を取付けた反応器に
取り、80〜100℃に保ちながらウレタン化反応を行って
プレポリマーを調製した。次いで、このプレポリマーに
トリエチルアミン48gを加えて中和したのち、ヘキサメ
チレンジアミン5.0gを加え、蒸留水を添加しながら反応
器内の温度を35℃以下に保って高分子化反応を行い、反
応終了までに456gの蒸留水を加えて表1の水性ポリウレ
タンCを得た。この水性ポリウレタンの樹脂固型分あた
りの酸価は98であった。
(2)(1)と同様の要領で表1に示した原料を使用し
て水性ポリウレタンA、B、及びD、をそれぞれ調製し
た。
参考例2 〔被覆剤組成物の製造〕 (1)攪拌装置、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を
備えた反応容器に脱イオン水299.2g、参考例1で得た水
性ポリウレタン系樹脂C400gを仕込み攪拌しながら60℃
まで加温し、60℃でMMA215gとn−BA65gとt−DM0.8gと
により成る混合液を3時間かけて滴下した。上記のモノ
マー混合液の滴下と同時に、あらかじめ調製したt−ブ
チルハイドライドパーオキシドの10%水分散液10g及び
ナトリウムホルムアルデヒドスルフォキシレートの10%
水溶液10gも滴下した。滴下終了後、反応液を70℃に1
時間保って重合反応を完結させて水性エマルジョン樹脂
1を得た。
(2)(1)と同様の要領で表2に示した原料を使用し
て水性エマルジョン樹脂2、3及び4をそれぞれ調製し
た。
参考例3(特開昭60−262872号公報記載のプレポリマー
1の製造) エチレングリコールにエチレンオキサイドを常法で付
加重合させて平均分子量2000のジオールを得た。このジ
オール792重量部とトリレンジイソシアネート(2、4
−、2、6−異性体比80:20)208重量部とを窒素気流中
で90℃、3時間反応させてプレポリマー1を得る。これ
を水に分解させて水性ポリウレタンE(酸価OmgKOH/g)
を得た。
参考例4 この水性ポリウレタンEを参考例2と同様にして水性
エマルジョン樹脂5及び6の重合(表2参照)を行っ
た。但し、水性エマルジョン樹脂5は重合中にゲル化し
た。
参考例5 攪拌装置、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備え
た反応容器に脱イオン水243.2g、ラウリル硫酸ナトリウ
ム0.28g(花王製エマール10)を装入し、60℃まで加温
する。また、MMA215g、n−BA65g、脱イオン水98gとラ
ウリル硫酸ナトリウム0.28gを別容器で乳化混合する。
反応容器の温度が60℃になった時点で過硫酸カリウム1.
4gを添加し、10分後に乳化したモノマーの5%を添加し
30分重合を行う。その後、残りの乳化モノマーを3時間
かけて滴下する。滴下終了後、反応液を70℃に3時間保
ち重合反応を完結させて水性エマルジョンを得た。
参考例6 メタアクリルオリゴマーの製造 攪拌装置、還流冷却器、温度計、窒素導入管及び滴下
ロートを備えた反応容器にジエチレングリコールモノメ
チルエーテル200gを装入し、130℃まで加温する。MMA10
0g、n−BA100g、MAc50g及びベンゾイルパーオキサイド
10gの混合物を滴下ロートより連続的に滴下し、この間
温度を130〜135℃に保ち、滴下終了後さらに4時間この
温度に保った後冷却した。水及びアンモニア水で固形分
40%、pH8.0に調整した。
参考例7 付加重合体の製造 攪拌装置、還流冷却器、温度計、窒素導入管及び滴下
ロートを備えた反応容器に水300g、メタアクリルオリゴ
マー(参考例6)10g、ラウリル硫酸ナトリウム4g、過
硫酸アンモニウム0.8gを装入し、75℃まで加温する。MM
A100g、エチルアクリレート30g、n−BA56g及びMAc14g
の混合物のうち20gを加え、20分後残りの混合モノマー
を滴下し、滴下終了後95℃に加温し1時間この温度に保
持した後冷却し、水性エマルジョン樹脂8(Tg:23℃)
を得た。
参考例8 付加重合体の製造 攪拌装置、還流冷却器、温度計、窒素導入管及び滴下
ロートを備えた反応容器に水380g、ラウリル硫酸ナトリ
ウム4g、過硫酸アンモニウム0.8gを装入し、75℃まで加
温する。MMA80g、n−BA90℃及びMAc30gの混合物のうち
20gを加え、20分後残りの混合モノマーを滴下し、滴下
終了後95℃に加温し、1時間この温度に保持した後冷却
し、水性エマルジョン樹脂9(Tg:13℃)を得た。
参考例9 攪拌装置、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備え
た反応容器に脱イオン299.2g、参考例1で得た水性ポリ
ウレタン系樹脂C400gを仕込み攪拌しながら60℃でスチ
レン215gとn−BA65gとt−DM0.8gとにより成る混合液
を3時間かけて滴下と同時に、予め調整したt−ブチル
ハイドライドパーオキシドの10%水分散液10g及びナト
リウムホルムアルデヒドスルフォキシレートの10%水溶
液10gも滴下した。滴下終了後、反応液を70℃に1時間
保って重合反応を完結させて水性エマルジョン樹脂9を
得た。
参考例10(多価金属錯体水溶液の製造) (1)炭酸亜鉛アンモニウム水溶液 攪拌機付の容器に水54.0gを入れ、攪拌しながら酸化
亜鉛10gを徐々に加え、酸化亜鉛を水中に分散した。次
いで28%アンモニア水18g、炭酸アンモニウム18gを順次
加え溶解するまで攪拌をつづけ、炭酸亜鉛アンモニウム
水溶液を得た。
(2)炭酸ジルコニウムアンモニウム水溶液 新日本金属化学株式会社製・炭酸ジルコニウムアンモ
ニウム ZrO2 13%、pH8.40 比重(20℃)1.235 (3)酢酸亜鉛アンモニウム水溶液 攪拌機付の容器に水55gを入れ、攪拌しながら酢酸亜
鉛15gを徐々に加え酢酸亜鉛を水中に溶解した後、28%
アンモニア水30gを加え、溶解するまで攪拌をつづけ、
酢酸亜鉛アンモニウム水溶液を得た。
(4)アクリル酸亜鉛アンモニウム水溶液 攪拌機付の容器に水59.4gを入れ、攪拌しながら水中
に酸化亜鉛7.0gを加え分散し、次いでアクリル酸12.6g
を加えてアクリル酸亜鉛とした後、28%アンモニア水2
1.0gを加え、溶液が均一になるまで攪拌し、アクリル酸
亜鉛アンモニウム水溶液を得た。
(5)グリシン亜鉛アンモニウム水溶液 攪拌機付の容器に水47.9gを入れ、攪拌しながら水中
に酸化亜鉛10.0gを加え、分散し、次いで28%アンモニ
ア水23.6gを加えた後、アミノ酢酸18.5gを加え、溶液が
均一になるまで攪拌し、グリシン亜鉛アンモニウム水溶
液を得た。
(6)リンゴ酸亜鉛アンモニウム水溶液 攪拌機付の容器に水43.5gを入れ、攪拌しながら水中
に酸化亜鉛10.0gを加え、分散し、次いでリンゴ酸16.5g
を加えてリンゴ酸亜鉛とした後、28%アンモニア水30.0
gを加え、溶液が均一になるまで攪拌し、リンゴ酸亜鉛
アンモニウム水溶液を得た。
1.炭酸亜鉛アンモニウム(亜鉛として8.03%含有) 2.炭酸ジルコニウムアンモニウム(ジルコニウムとして
9.63%含有) 3.酢酸亜鉛アンモニウム(亜鉛として5.36%含有) 4.アクリル酸亜鉛アンモニウム(亜鉛として5.62%含
有) 5.グリシン亜鉛アンモニウム(亜鉛として8.03%含有) 6.リンゴ酸亜鉛アンモニウム(亜鉛として8.03%含有) この内、実施例中、代表例として、下記の錯体を例記
する。
炭酸亜鉛アンモニウム 炭酸ジルコニウムアンモニウム グリシン亜鉛アンモニウム 実施例1〜11及び比較例1〜8 表3に示す配合で本発明の組成物並びに本発明以外の
組成物を調製し、各組成物について性能を評価して、そ
の結果を表4に示す。
比較例5 水性エマルジョン樹脂6を用いての実施例1の配合処
方で配合し、性能評価を行った。
配合処方を表3に、性能試験結果を表4に示す。
比較例6 水性エマルジョン7を実施例1と同様に配合し、性能
評価を行った。配合処方を表3に、性能試験結果を表4
に示す。
フロアーポリッシュ組成物(特開昭54−64532号公報
記載の組成物)の製造 比較例7 水50g、水性エマルジョン樹脂8を35g、メタアクリル
オリゴマー(参考例6)0.5g、AC-540(ポリエチレンワ
ックス、アライドケミカル社製 固形分30%)7.5g、ト
リブトキシフォスフェート0.2g、炭化弗素界面活性剤0.
5g、炭酸亜鉛アンモニウム0.3g、水又はアンモニア水6g
を混合pH8.0に調整した。この組成物を性能評価した。
結果は表4に示す。
比較例8 比較例7の水性エマルジョン樹脂8を水性エマルジョ
ン樹脂9に代え、その他は比較例7と同様に実施した。
性能試験の結果を表4に示す。
〔性能試験方法及び比較性能性評価〕 1.貯蔵安定性 約120mlの縦円筒形、無着色の瓶に約100mlの試料を入
れて密栓する。温度45±2℃の恒温器に24時間貯蔵した
後、層分離の有無を調べる。
2.光沢性 JFPA規格試験用標準タイル(ビニルアスベストタイ
ル)に一平方メートルあたり10±2mlになる様に試料を
塗布する。室温で30分乾燥した後、光沢度を測定する。
同様な操作方法により、二回塗り、三回塗りを行い各々
の光沢度を測定する。光沢度測定装置はJIS−Z8741準
拠、入射角は60°とする。
3.耐水性 光沢度測定の方法に従って塗布した試験片を、相対湿
度80%以下の室温で一昼夜放置する。試験片を23±10℃
の水平面固定台の上に静止し、0.1mlの蒸留水を滴下
し、カバーグラスで覆い60分静置した後、水を吸い取り
一時間放置し白化状態を目視で測定する。
4.除去性 光沢度測定の方法に従って塗布した試験片を、38±2
℃の恒温器中に6時間放置し、常温の蒸留水中に1時間
浸漬した後、試験片を取り出し38±2℃の恒温器中で18
時間放置する。剥離板は3.97gの水酸化カリウム(KOH85
%)と17.7gのオレイン酸を5mlのアンモニア水(NH4OH
28%)を含む1000mlの蒸留水に溶解した石鹸水を用い、
ガードドナー・ストレートライン・ウオッシャビリティ
テスターの豚毛ブラシを剥離液中に2分間浸漬後、10±
2mlを試験片上に注ぎ、直ちに試験を開始する。25回往
復後、試験片を清水にてすすいだ後、完全に除去された
かどうか判定する。ウオッシャビリティテスターについ
ては、ASTM−D−1792−66に準拠する。
5.耐洗剤性 光沢度測定の方法に従って塗布した試験片を、38±2
℃の恒温器中に18時間放置する。洗浄液は0.1gドデシル
ベンゼンスルフォン酸ナトリウムと0.2gトリポリリン酸
ナトリウムを200mlの蒸留水に溶解した洗浄液(pH9.0±
0.2)を用い、ガードドナー・ストレートライン・ウオ
ッシャビリティテスターの豚毛ブラシを剥離液中に2分
間浸漬後、10±2mlを試験片上に注ぎ、直ちに試験を開
始する。100回往復後、試験片を清水にてすすいだ後、
風乾し評価する。関連規格ASTM−D−3207−73 6.レベリング性、再塗布性 光沢度測定の方法に従って塗布した試験片のレベリン
グ状態を目視により評価する。再塗布性試験は二回目の
塗布作業中に下地が再乳化されるかどうかを目視にて観
察し評価する。
7.耐ブラックヒールマーク性 JFPA規格試験用標準白色タイル(ビニルアスベストタ
イル)に光沢度測定の方法に従って塗布した試験片を24
時間室温にて乾燥後、30×30mmの角型ゴム6個の入った
シュネル(Snell)型汚れカプセルの取付面に試験片を
ネジ止めし、50rpmの速度で2.5分間づつ両方向に回転す
る。タイルに付着したブラックヒールマークの量を目視
にて比較観察評価する。
8.耐摩耗性 光沢度測定の方法と同様な操作方法にて五回塗りした
試験片を常温中に168時間乾燥放置後、テーバー試験器
(摩耗輪CS−17、荷重1000g)にて摩耗度を測定し評価
する。
9.耐久性 耐水性、耐摩耗性、耐ブラックヒールマーク性等の性
能から総合性能を評価する。
10.密着性 耐ブラックヒールマーク性と同様な方法にて塗布して
乾燥した試験片の被膜上面に、ナイフにて碁盤目状に10
0コマとなる様切り傷りを入れ碁盤目上面にセロハンテ
ープを貼り、十分に密着させた後、基材と45°の角度で
セロハンテープを一気に引き剥し、被膜残存数を測定し
数量にて示す(JISK5400に準ずる)。
11.造膜性 直径10mmのフラットシャレーに表3に記した実施例
(本発明組成物)1〜10及び比較例1〜4の各々を、各
フラットシャレーに5gづつ採取し、温度20℃、湿度60%
内で乾燥させた時の被膜の透明性を肉眼で観察し評価し
た。
〔発明の効果〕
本発明のフロアーポリッシュ組成物は特に密着性、造
膜性を減少させることなく硬質被膜を形成させ、耐摩耗
性、耐ブラックヒールマーク性等の耐久力に優れ、その
上耐洗剤性と除去性のバランスと再塗布性を改良したも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−64532(JP,A) 特開 昭58−52399(JP,A) 特開 昭60−262872(JP,A) 特公 昭53−22548(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(メタ)アクリル系ラジカル重合性モノマ
    ーを酸価が20〜200mgKOH/g(樹脂固形分あたり)の水性
    ポリウレタンの存在下重合させてなる酸価が4〜150mgK
    OH/g(樹脂固形分あたり)の水性エマルジョン樹脂の1
    種又は2種以上及び多価金属錯体を含有するフロアーポ
    リッシュ組成物。
  2. 【請求項2】さらにワックスを含有する特許請求の範囲
    第(1)項記載のフロアーポリッシュ組成物。
JP61167287A 1986-07-16 1986-07-16 フロアーポリッシュ組成物 Expired - Lifetime JPH0819309B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61167287A JPH0819309B2 (ja) 1986-07-16 1986-07-16 フロアーポリッシュ組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61167287A JPH0819309B2 (ja) 1986-07-16 1986-07-16 フロアーポリッシュ組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6323972A JPS6323972A (ja) 1988-02-01
JPH0819309B2 true JPH0819309B2 (ja) 1996-02-28

Family

ID=15846956

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61167287A Expired - Lifetime JPH0819309B2 (ja) 1986-07-16 1986-07-16 フロアーポリッシュ組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0819309B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8721538D0 (en) * 1987-09-14 1987-10-21 Polyvinyl Chemie Holland Bv Aqueous dispersions
DE69327603T2 (de) * 1992-04-03 2000-05-31 Daiwa Seiko, Inc. Gerät zum Festsetzen eines Angelwindes auf einer Angelrute
JP2607025B2 (ja) * 1993-02-08 1997-05-07 ユーホーケミカル株式会社 水性ポリウレタン樹脂組成物及びその製造方法
JPH0892529A (ja) * 1994-09-20 1996-04-09 Yuho Chem Kk フロアーポリッシュ用組成物
DE19833819B4 (de) * 1998-07-28 2008-04-10 Conica Technik Ag Verwendung von wäßrigen Polyurethan-Dispersionen in Formulierungen für Sportbodenbeläge
JP5305956B2 (ja) * 2009-02-05 2013-10-02 ユシロ化学工業株式会社 水性床用艶出し剤組成物
CN115838479A (zh) * 2021-09-18 2023-03-24 四川大学 一种基于金属配位键的水性室温自修复聚氨酯的制备方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5322548A (en) * 1976-08-12 1978-03-02 Sony Corp Conductive resin compositions
JPS5464532A (en) * 1977-11-02 1979-05-24 Morizou Nakamura Aqueous coating composition
JPS5852399A (ja) * 1981-09-22 1983-03-28 ボンドワツクス株式会社 ツヤ出し洗浄剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6323972A (ja) 1988-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6411236B2 (ja)
US6822014B2 (en) Aqueous coating composition and floor polishing composition
US4017662A (en) Polishing method
JP2002302640A (ja) 二成分コーティング組成物およびその調製方法
JP2009287037A (ja) フロアポリッシュビヒクル組成物
US5912298A (en) Composition for floor polish
JP2008208272A (ja) フローリング床用フロアーポリッシュ組成物
JPH0819309B2 (ja) フロアーポリッシュ組成物
JP2549288B2 (ja) 床用被覆剤
JP4263914B2 (ja) トップコート組成物およびそれを用いた床構造体、並びにその床面維持管理方法
JP2008501061A (ja) 明度剤含有床仕上げ剤
US5753758A (en) Floor finishing composition
JP6592469B2 (ja) フロアコーティング剤組成物
JPS62205168A (ja) 剥離可能な被覆剤組成物
JPS63130684A (ja) 艶出し用水性組成物
JP4443120B2 (ja) 被覆剤組成物およびそれを用いた床面維持管理方法
TW202104277A (zh) 聚合物粒子之水性分散液及其製備方法
JPH0739562B2 (ja) 床用被覆剤組成物
JPH0832857B2 (ja) 被覆剤組成物
JP2880980B2 (ja) エマルション樹脂組成物の製造方法
JPH08109353A (ja) 水性フロアーポリッシュ組成物
AU724453B2 (en) Emulsion polymer composition
JP5170237B2 (ja) フロアポリッシュ用エマルション組成物およびそれを用いたフロアポリッシュ組成物
JP2880979B2 (ja) エマルション樹脂組成物
JPH0366771A (ja) 艶出し剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term