JP2880980B2 - エマルション樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

エマルション樹脂組成物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はエマルション樹脂組
成物及びその製造方法に関するものである。本発明のエ
マルション樹脂組成物は塗料、接着剤などの広汎な用途
を有するもので、耐摩耗性、密着性の優れた塗膜を与え
る。 【0002】 【従来の技術】最近まで殆んどの樹脂組成物は有機溶剤
系のものであり、塗装時あるいは乾燥時、その溶剤によ
る環境上の悪影響が問題となってきている。これに対し
て溶剤を含まない、あるいは少量しか含まない組成物、
例えば水溶性又は水分散体の樹脂が注目を集めている。
その中でもアクリル樹脂とウレタン樹脂の水分散体があ
る。アクリル樹脂は、基材への密着性、優れた耐候性、
高光沢性、他の添加剤との相溶性が良好という特徴があ
る。一方欠点としては、熱可塑性が高すぎ、ブロッキン
グを起こしやすい。ウレタン樹脂は、摩耗性、引張り強
度など塗膜の性能は良いものの、耐候性、耐アルカリ性
などの欠点を有している。また、コスト的にもアクリル
樹脂に比べかなり高価なものである。また、両タイプの
特徴を生かすために、両者を物理的に混ぜ合せることも
実施されているが、この場合、樹脂組成によってはアク
リル樹脂とウレタン樹脂の相溶性が悪く、配合物の放置
安定性が良くなく、また性能的にも両者の特徴を相殺す
る方向に働いてしまう。さらに、ウレタンとアクリレー
トをグラフト化した水分散体も提案されている(例え
ば、特開昭61−2720号)が、この場合、モノアク
リル化されたウレタンプレポリマーの製法が複雑である
こと、及び、それとアクリレートをグラフト化させる段
階で安定性に欠け、微粒子の分散体を得ることが難し
い。また安定化させるために界面活性剤を使用している
ために耐水性に悪影響を及ぼす可能性がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の従来技
術の欠点を克服し使用した場合に耐摩耗性、密着性、耐
水性などの優れた塗膜を与え造膜性が優れており、その
もの自体は高濃度(樹脂分含有率が高く)でも安定なエ
マルション樹脂組成物を与えんとするものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者は水性ウレタン
樹脂とアクリル系樹脂との組合せであるエマルション樹
脂組成物を、単に樹脂成分を混合するのではなく、ウレ
タン樹脂水性液中でラジカル重合可能な単量体を重合し
て調製することにより、上記問題点を解決できることを
見出し本発明に到達した。本発明は、以下の[1]に記
載した事項により特定される。 [1] 水性ウレタン樹脂中の樹脂固形分あたり酸価換
算で20〜150mgKOH/gに相当するポリヒドロ
キシカルボン酸を含有するモノマー組成物を重合して成
るウレタン樹脂を全樹脂成分の1〜95重量%相当含有
する水性液存在下、界面活性剤の非存在下に、全樹脂成
分の99〜5重量%に相当する少なくとも1種以上のラ
ジカル重合性単量体を重合させることを特徴とする防錆
用塗料用エマルション樹脂組成物の製造方法。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明についてさらに詳細な説明
を加えれば、重合後の全樹脂成分に対して、ウレタン樹
脂の量は1〜95重量%であり、ラジカル重合性単量体
の量は99〜5重量%である。ウレタン樹脂の量が1重
量%未満若しくはラジカル重合性単量体の量が99重量
%を超える場合は安定なエマルション樹脂組成物が得ら
れない。ウレタン樹脂の量が95重量%を超える場合若
しくはラジカル重合性単量体が5重量%未満ではアクリ
ル樹脂の特徴である光沢、密着性、耐候性が得られな
い。ウレタン樹脂としては水性ウレタン樹脂が好まし
い。水性ウレタン樹脂は例えば次のようにして製造され
る。即ち先ず、ジイソシアネートとグリコール及びポリ
ヒドロキシカルボン酸を反応させウレタン化反応させプ
レポリマーを調製する。この時使用されるジイソシアネ
ートとしては、脂肪族及び脂環式または芳香族ジイソシ
アネートがあり、これらの例としては、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、m
−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、リジンジイソシアネートエステ
ル、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,
4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,
3′−ジメチル−4,4′−ビフェニレンジイソシアネ
ート、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフェニレン
ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネー
ト、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。 【0006】グリコール類としては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、トリメチレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリ
コール、ヘキサメチレングリコール、水添ビスフェノー
ルA、ビスフェノールAのエチレンオキサイドもしくは
プロピレンオキサイド付加物などの低分子量グリコー
ル、あるいはポリオールであるポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテル類、
エチレングリコールとアジピン酸、ヘキサンジオールと
アジピン酸、エチレングリコールとフタル酸などの縮合
物であるポリエステル類、ポリカプロラクトンなどが挙
げられる。 【0007】ポリヒドロキシカルボン酸としては2,2
−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪
酸、2,2−ジメチロール吉草酸などが挙げられる。反
応はジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、N−
メチルピロリドン、テトラヒドロフランなどのイソシア
ネート基に対して不活性で水との親和性の大きい有機溶
剤を使用できる。次いで、プレポリマーを中和及び鎖伸
長し、蒸留水を添加し、水性ウレタン樹脂を得る。鎖伸
長剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコ
ールなどのポリオール類、エチレンジアミン、プロピレ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリレンジアミ
ン、キシリレンジアミン、ジフェニルジアミン、ジアミ
ノジフェニルメタン、ジアミノシクロヘキシルメタン、
ピペラジン、2−メチルピペラジン、イソホロンジアミ
ンなどの脂肪族、脂環式及び芳香族ジアミン及び水など
がある。中和剤としてはトリメチルアミン、トリエチル
アミン、トリn−プロピルアミン、トリブチルアミン、
トリエタノールアミンのようなアミン類、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、アンモニアなどが挙げられる。
水性ウレタン樹脂中の酸価は樹脂固形分あたり20〜1
50mgKOH/gが好ましい。即ち、水性ウレタン樹
脂のモノマー成分としてのポリヒドロキシカルボン酸は
得られる樹脂の酸価換算で樹脂固形分あたり20〜15
0mgKOH/g用いるのが好ましい。酸価20mgK
OH/g未満では次のエマルション樹脂を重合する際の
重合安定性が悪く、凝集物の発生などが生じる。逆に酸
価が150mgKOH/gをこえると、エマルション樹
脂の耐水性などの物性面に悪影響を及ぼす。 【0008】ラジカル重合性単量体としては、アクリル
酸エステル(メチル、エチル、プロピル、ブチル、i−
ブチル、t−ブチル、シクロヘキシル、2−エチルヘキ
シル、ラウリル、ドデシル、ステアリルなどのアクリル
酸エステル)、メタクリル酸エステル(メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、シク
ロヘキシル、2−エチルヘキシル、ラウリル、ドデシ
ル、ステアリル等のメタクリル酸エステル)、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレートの如き水酸基含有ビニル単量体、スチレン、
α−メチルスチレン、ビニルトルエンの如き芳香族不飽
和炭化水素、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、モノメチルイタコ
ネートの如き不飽和ジカルボン酸と1価アルコール類と
のモノエステル類、ジメチルイタコネートの如き不飽和
ジカルボン酸と1価アルコール類とのジエステル類、安
息香酸ビニル、酢酸ビニルの如きビニルエステル類、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−メチロールメタクリルアミドの如き窒素含有ビ
ニルモノマー、あるいは塩化ビニル、フッ化ビニル、ま
たは塩化ビニリデンなどがある。 【0009】ラジカル重合開始剤としては、通常のエマ
ルション重合に用いられる水溶性開始剤のみでなく、油
溶性開始剤も充分使用出来る。例えば過硫酸カリウム、
過硫酸アンモニウム、アゾビスシアノ吉草酸やt−ブチ
ルハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリ
ルなどが挙げられる。また、これらのラジカル発生剤と
亜硫酸塩類、スルホキシレート類との組合せよりなるい
わゆるレドックス系触媒を用いることができる。使用す
るラジカル重合開始剤の量は、ラジカル重合性単量体全
量に対して重量比で0.1%〜5%が適当である。より
好ましくは0.2%〜3%が良い。ラジカル重合開始剤
の添加方法は、通常の方法をとることができる。例え
ば、一括で添加あるいは連続や分割して添加することが
できる。 【0010】ラジカル重合性単量体又はラジカル重合性
単量体混合物の添加方法は、一括あるいは連続または分
割滴下が出来るが、重合熱の制御あるいは重合安定性を
考えた場合、連続滴下が好ましい。さらに、必要に応じ
てメルカプタン類などの連鎖移動剤の添加も可能であ
る。反応温度は、使用する単量体の種類、重合開始剤の
型などによって異なるが、通常は40℃〜80℃の温度
範囲が適当である。40℃未満であると重合速度が遅
く、80℃を超えると釜内壁への樹脂付着が多くなる。 【0011】本発明の製造方法によれば、通常エマルシ
ョン重合を行うときに使用する界面活性剤をいっさい使
用せず、安定かつ微粒子のエマルション樹脂組成物を製
造することができ機械的安定性や貯蔵安定性に優れ、ま
た塗料配合時などにおける他の添加剤との相溶性も良好
である。もちろん必要であれば界面活性剤を使用するこ
とは差し支えない。得られたエマルション樹脂組成物
は、耐摩耗性、密着性、耐水性、光沢など優れた塗膜を
与えることができ、ラジカル重合性単量体の種類、量、
組合せを適宜選択することによって、塗料、接着剤、繊
維加工剤、紙コーティング剤、建築用塗料などへの応用
が可能である。 【0012】 【実施例】以下、本発明を参考例、実施例、配合例及び
比較例によりさらに具体的に説明する。 [参考例] 〔水性ポリウレタン系樹脂の製造〕 ポリプロピレングリコール(分子量1000)49
g、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート176
g、ジメチロールプロピオン酸70g及びN−メチルピ
ロリドン196gを還流冷却器、温度計及び攪拌装置を
取付けた反応器に取り、80〜100℃に保ちながらウ
レタン化反応を行ってプレポリマーを調製した。次い
で、このプレポリマーにトリエチルアミン48gを加え
て中和したのち、ヘキサメチレンジアミン5.0gを加
え、蒸留水を添加しながら反応器内の温度を35℃以下
に保って高分子化反応を行い、反応終了までに456g
の蒸留水を加えて表−1[表1]の水性ポリウレタン系
樹脂Cを得た。この水性ポリウレタン系樹脂の樹脂固型
分あたり酸価は98であった。と同様の要領で表−1[表1]に示した原料を使
用して水性ポリウレタン系樹脂A、B、及び、D、をそ
れぞれ調製した。 【0013】 【表1】* オレスタ−Q−5001Eは、三井東圧化学株式会社製のポリエステルポリ オールの商品名。分子量1,000。 【0014】[実施例1]攪拌装置、還流冷却器、温度
計及び窒素導入管を備えた反応容器に脱イオン水471
g、参考例で得た水性ポリウレタン系樹脂A133gを
仕込み攪拌しながら60℃まで加温し、60℃でスチレ
ン237gと2−エチルヘキシルアクリレート123g
とより成る混合液を3時間かけて滴下した。上記のモノ
マー混合液の滴下と同時に、あらかじめ調製したt−ブ
チルハイドロパーオキシドの10%水分散液18g及び
ナトリウムホルムアルデヒドスルフォキシレートの10
%水溶液18gも滴下した。滴下終了後、反応液を70
℃に1時間保って重合反応を完結させた。得られた乳化
重合体は、不揮発分40.3%、粘度2350cps、
pH7.4であり、粒子径0.080μの水性エマルシ
ョン樹脂組成物であった。 【0015】[実施例2〜9並びに比較例2及び4]実
施例1と同様の要領で表−2[表2〜4]の水性エマル
ション樹脂(実施例2〜9並びに比較例2、4の水性エ
マルション樹脂組成物)を調製した。表−2[表2〜
4]において、略号の意味は以下のとおりである。 ST ;スチレン。 2EHA;2−エチルヘキシルアクリレート。 MMA ;メチルメタクリレート。 n−BA;n−メチルアクリレート。 MAc ;メタクリル酸。 t−DM;ドデシルメルカプタン。 PBH ;t−ブチルハイドロパーオキシド。 SFS ;ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレー
ト。 KPS ;過硫酸カリウム。 【0016】 【表2】 【0017】 【表3】【0018】 【表4】【0019】[比較例1及び3]攪拌装置、還流冷却
器、温度計及び窒素導入管で備えた反応容器に脱イオン
水456gを入れて70℃に加温し、ラウリル硫酸ナト
リウム1g及び過硫酸カリウム2gを加えた。別にスチ
レン252g、2−エチヘキシルアクリレート140
g、メタクリル酸8g及びt−ドデシルメルカプトン
0.4gの混合物を、ラウリル硫酸ナトリウム1gを含
む脱イオン水139.6gに加えて乳化させてモノマー
乳化物を調製し、これを上記反応容器中に調製してあっ
た脱イオン水に3時間かけて滴下した。滴下終了後、7
0℃に2時間保って重合反応を完結させ、アンモア水に
てpHを約7に調整し、比較例1のアクリルエマルショ
ン樹脂を得た。同様にして表−2[表2〜4]の原料部
数で比較例3のアクリルエマルション樹脂を得た。表−
2[表2〜4]に示す様に、本発明の製造方法により、
安定な微粒子エマルション樹脂組成物(実施例1〜9)
が得られた。また、水性ウレタン樹脂の使用量が少ない
と(比較例2)重合時の安定性が悪く、粗大粒子の発生
が見られた。 【0020】[防錆用塗料配合〔配合例1〕]実施例1
で得た水性エマルション樹脂組成物100部にエタノー
ル10部、ブチルセロソルブ5部、ジメチルエタノール
アミン1部及びカーボンブラックEP−510B5部を
加えて防錆用塗料を調製し、次の試験測定用に供した。 【0021】[防錆用塗料配合〔配合例2〜10〕]実
施例2〜4及び9及び比較例1、4で得た水性エマルシ
ョン組成物、参考例で得た水性ポリウレタン系樹脂及び
表−3[表5]に示す原料を表−3[表5]に示す部数
配合して、配合例1と同様にして防錆用塗料を調整し、
配合例1と同様の試験に供した。 〔試験方法〕配合例1〜10を、150mm×70mm
の磨き軟鋼板に、バーコーター(No.60)にて塗
布。25℃、65%RHの恒温恒湿室にて、72時間放
置し乾燥を行い、以下に示す試験に供した。 光沢60゜鏡面反射光沢を、光沢度計(日本電色工
業製“ND−101D”)にて測定。 碁盤目密着(JIS K−5400)塗膜表面を、
1mm間隔でクロスカットし、その上からセロハンテー
プを密着させ、90゜の角度でひきはがした時の剥離し
ないマス目の割合で示した(100/100は最も良好
で0/100は最も悪い)。 耐水性試料を25℃の蒸留水中に24時間浸漬した
後、取り出し、塗膜の白化状態を肉眼で観察した。 ソルトスプレー性素地までカットを入れた試験片
を、5%食塩水にて塩水噴霧試験(JISZ−237
1)を行い72時間試験した後、塗膜のサビ状態を観察
した。 ○……良好 △……やや不良 ×……不良 測定結果は、表−3[表5]のとおりであった。表−3
[表5]に示す様に、光沢、密着性、耐水性、ソルトス
プレー性を試験した結果、本発明のエマルション樹脂組
成物を用いれば(配合例1〜4)、水性ウレタン樹脂と
アクリルエマルション樹脂の物理的ブレンド(配合例6
〜9)に比べ、光沢、密着性が良く特にソルトスプレー
性は極めて優れた結果であった。酸価が高い水性ウレタ
ン樹脂を用いると(配合例5)、耐水性、ソルトスプレ
ー性にやや劣っていた。また水性ウレタン樹脂量が95
%を超えると(配合例10)、光沢、密着性が劣ってい
た。 【0022】 【表5】 【0023】 【表6】【0024】[耐摩耗性塗料配合〔配合例11〜1
8〕]表−4[表7〜8]に示す部数で実施例5〜8及
び比較例2、3で得た水性エマルション樹脂組成物に脱
イオン水、エチルカルビトール、トリブトキシエチルフ
ォスフェート、40%ポリエチレンワックス、40%ア
ルカリ可溶性樹脂及び1%フッ素系界面活性剤を加えた
配合物を調製し、耐摩耗性試験に供した。 〔試験法〕配合例11〜18を150mm×70mmの
ボンデライト処理鋼板#144に、バーコーター(N
o.60)にて塗布し、温度25℃、湿度65%RHの
恒温恒湿室にて72時間放置し、乾燥を行い、耐摩耗性
試験に供した。耐摩耗性試験は、東洋精機製のテーバー
摩耗試験機を用い、摩耗リングはCS−17を用い、荷
重1kgをかけて測定した。測定結果は表−4[表7〜
8]のとおりであった。表−4[表7〜8]に示すよう
に、耐摩耗性を試験した結果、本発明のエマルション樹
脂組成物を用いれば(配合例11〜14)、水性ウレタ
ン樹脂とアクリルエマルションの物理的ブレンド(配合
例16〜18)に比べ優れた耐摩耗性の結果が得られ
た。また、使用した水性ウレタン量が1%未満の場合に
は(配合例15)、充分な耐摩耗性は得られなかった。 【0025】 【表7】【0026】 【表8】【0027】 【発明の効果】本発明に係る塗料エマルション樹脂組成
物の製造方法により製造された塗料エマルション組成物
を応用することにより、防錆作用に優れ、基材への密着
性にも優れた塗膜を発現できる。さらに界面活性剤を全
く使用していないため優れた耐水性、耐塩水性を有した
塗膜を発現することができる。本発明に係る塗料エマル
ション樹脂組成物の製造方法により製造された塗料エマ
ルション組成物は、塗料、接着剤、繊維加工剤、紙コー
ティング剤、建築用塗料などへの応用が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 75/04 - 75/16 C08F 2/44 C08F 283/00 C09D 175/04 - 175/16

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.水性ウレタン樹脂中の樹脂固形分あたり酸価換算で
    20〜150mgKOH/gに相当するポリヒドロキシ
    カルボン酸を含有するモノマー組成物を重合して成るウ
    レタン樹脂を全樹脂成分の1〜95重量%相当含有する
    水性液存在下、界面活性剤の非存在下に、全樹脂成分の
    99〜5重量%に相当する少なくとも1種以上のラジカ
    ル重合性単量体を重合させることを特徴とする防錆用塗
    料用エマルション樹脂組成物の製造方法。
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