JP2880973B2 - 塗料組成物 - Google Patents

塗料組成物

Info

Publication number
JP2880973B2
JP2880973B2 JP9056675A JP5667597A JP2880973B2 JP 2880973 B2 JP2880973 B2 JP 2880973B2 JP 9056675 A JP9056675 A JP 9056675A JP 5667597 A JP5667597 A JP 5667597A JP 2880973 B2 JP2880973 B2 JP 2880973B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
aqueous
weight
emulsion
urethane resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9056675A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1030057A (ja
Inventor
景一 鎌田
誠之 川本
信二郎 桜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP9056675A priority Critical patent/JP2880973B2/ja
Publication of JPH1030057A publication Critical patent/JPH1030057A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2880973B2 publication Critical patent/JP2880973B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は防錆塗料及び耐摩耗
性塗料組成物に関するものである。本発明に係る塗料組
成物は、防錆機能、耐摩耗性、密着性の優れた塗膜を与
える。 【0002】 【従来の技術】最近まで殆んどの樹脂組成物は有機溶剤
系のものであり、塗装時あるいは乾燥時、その溶剤によ
る環境上の悪影響が問題となってきている。これに対し
て溶剤を含まない、あるいは少量しか含まない組成物、
例えば水溶性又は水分散体の樹脂が注目を集めている。
その中でもアクリル樹脂とウレタン樹脂の水分散体があ
る。アクリル樹脂は、基材への密着性、優れた耐候性、
高光沢性、他の添加剤との相溶性が良好という特徴があ
る。一方欠点としては、熱可塑性が高すぎ、ブロッキン
グを起こしやすい。ウレタン樹脂は、摩耗性、引張り強
度など塗膜の性能は良いものの、耐候性、耐アルカリ性
などの欠点を有している。また、コスト的にもアクリル
樹脂に比べかなり高価なものである。また、両タイプの
特徴を生かすために、両者を物理的に混ぜ合せることも
実施されているが、この場合、樹脂組成によってはアク
リル樹脂とウレタン樹脂の相溶性が悪く、配合物の放置
安定性が良くなく、また性能的にも両者の特徴を相殺す
る方向に働いてしまう。さらにウレタンとアクリレート
をグラフト化した水分散体も提案されているが(例えば
特開昭61−2720号)、この場合、モノアクリル化された
ウレタンプレポリマーの製法が複雑であること、および
それとアクリレートをグラフト化させる段階で安定性に
欠け、微粒子の分散体を得ることが難しい。また安定化
させるために界面活性剤を使用しているために耐水性に
悪影響を及ぼす可能性がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の従来技
術の欠点を克服し使用した場合に耐摩耗性、密着性、耐
水性などの優れた塗膜を与え造膜性が優れており、その
もの自体は高濃度(樹脂分含有率が高く)でも安定なエ
マルション樹脂組成物を配合することを特徴とする塗料
組成物を与えんとするものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、水性ウレ
タン樹脂とアクリル系樹脂との組合せであるエマルショ
ン樹脂組成物を、単に樹脂成分を混合するのではなく、
ウレタン樹脂水性液中でラジカル重合可能な単量体を重
合して調製したものを塗料組成物とすることにより、上
記問題点を解決できることを見出し本発明に到達した。
即ち、本発明は、水性ウレタン樹脂中の樹脂固形分あた
りの酸価換算で20〜150mgKOH/gに相当するポリヒドロキ
シカルボン酸を含有するモノマー組成物を重合して成る
ウレタン樹脂を全樹脂成分の1〜95重量%相当含有する
水性液存在下、界面活性剤の非存在下に、全樹脂成分の
99〜5重量%に相当する少なくとも1種以上のラジカル
重合性単量体を重合して成るエマルション樹脂組成物を
配合した塗料組成物に関するものである。本発明は、以
下の[1]及び[2]に記載した事項により特定され
る。 【0005】[1] 水性ウレタン樹脂中の樹脂固形分
あたりの酸価換算で20〜150mgKOH/gに相当するポリヒド
ロキシカルボン酸を含有するモノマー組成物を重合して
成るウレタン樹脂を全樹脂成分の1〜95重量%相当含有
する水性液存在下、界面活性剤の非存在下に、全樹脂成
分の99〜5重量%に相当する少なくとも1種以上のラジ
カル重合性単量体を重合して成るエマルション樹脂組成
物を配合することを特徴とする防錆用塗料組成物。 【0006】[2] 水性ウレタン樹脂中の樹脂固形分
あたりの酸価換算で20〜150mgKOH/gに相当するポリヒド
ロキシカルボン酸を含有するモノマー組成物を重合して
成るウレタン樹脂を全樹脂成分の1〜95重量%相当含有
する水性液存在下、界面活性剤の非存在下に、全樹脂成
分の99〜5重量%に相当する少なくとも1種以上のラジ
カル重合性単量体を重合して成るエマルション樹脂組成
物を配合することを特徴とする耐摩耗性塗料組成物。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明において使用するエマルシ
ョン樹脂組成物についてさらに詳細な説明を加えれば、
重合後の全樹脂成分に対して、ウレタン樹脂の量は1〜
95重量%であり、ラジカル重合性単量体の量は99〜5重
量%である。ウレタン樹脂の量が1重量%未満若しくは
ラジカル重合性単量体の量が99重量%を超える場合は安
定なエマルション樹脂組成物が得られない。ウレタン樹
脂の量が95重量%を超える場合若しくはラジカル重合性
単量体が5重量%未満ではアクリル樹脂の特徴である光
沢、密着性、耐候性が得られない。ウレタン樹脂として
は水性ウレタン樹脂が好ましい。水性ウレタン樹脂は例
えば次のようにして製造される。即ち先ず、ジイソシア
ネートとグリコールおよびポリヒドロキシカルボン酸を
反応させウレタン化反応させプレポリマーを調整する。 【0008】この時使用されるジイソシアネートとして
は、脂肪族および脂環式または芳香族ジイソシアネート
があり、これらの例としては、2,4−トリレンジイソシ
アネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、m−フェニレンジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメ
チレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、リジンジイソシアネートエステル、1,4−シクロ
ヘキシレンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネート、3,3′−ジメチル−4,4′−
ビフェニレンジイソシアネート、3,3′−ジメトキシ−
4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレ
ンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが挙
げられる。 【0009】グリコール類としては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、トリメチレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、ヘキサメチレングリコール、水添ビスフェノール
A、ビスフェノールAのエチレンオキサイドもしくはプ
ロピレンオキサイド付加物などの低分子量グリコール、
あるいはポリオールであるポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコールなどのポリエーテル類、エチレ
ングリコールとアジピン酸、ヘキサンジオールとアジピ
ン酸、エチレングリコールとフタル酸などの縮合物であ
るポリエステル類、ポリカプロラクトンなどが挙げられ
る。 【0010】ポリヒドロキシカルボン酸としては2,2−
ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸、
2,2−ジメチロール吉草酸などが挙げられる。反応はジ
オキサン、アセトン、メチルエチルケトン、N−メチル
ピロリドン、テトラヒドロフランなどのイソシアネート
基に対して不活性で水との親和性の大きい有機溶剤を使
用できる。 【0011】次いで、プレポリマーを中和および鎖伸長
し、蒸留水を添加し、水性ウレタン樹脂を得る。鎖伸長
剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ルなどのポリオール類、エチレンジアミン、プロピレン
ジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリレンジアミ
ン、キシリレンジアミン、ジフェニルジアミン、ジアミ
ノジフェニルメタン、ジアミノシクロヘキシルメタン、
ピペラジン、2−メチルピペラジン、イソホロンジアミ
ンなどの脂肪族、脂環式および芳香族ジアミンおよび水
などがある。 【0012】中和剤としてはトリメチルアミン、トリエ
チルアミン、トリn−プロピルアミン、トリブチルアミ
ン、トリエタノールアミンのようなアミン類、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、アンモニアなどが挙げられ
る。 【0013】水性ウレタン樹脂中の酸価は樹脂固形分あ
たり20〜150mgKOH/gが好ましい。即ち、水性ウレタン樹
脂のモノマー成分としてのポリヒドロキシカルボン酸は
得られる樹脂の酸価換算で樹脂固形分あたり20〜150mgK
OH/g用いるのが好ましい。酸価20mgKOH/g未満では次の
エマルション樹脂を重合する際の重合安定性が悪く、凝
集物の発生などが生じる。逆に酸価が150mgKOH/gをこえ
ると、エマルション樹脂の耐水性などの物性面に悪影響
を及ぼす。 【0014】ラジカル重合性単量体としてはアクリル酸
エステル(メチル、エチル、プロピル、ブチル、i−ブ
チル、t−ブチル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシ
ル、ラウリル、ドデシル、ステアリルなどのアクリル酸
エステル)、メタクリル酸エステル(メチル、エチル、
プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチル、シクロヘ
キシル、2−エチルヘキシル、ラウリル、ドデシル、ス
テアリル等のメタクリル酸エステル)、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ートの如き水酸基含有ビニル単量体、スチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエンの如き芳香族不飽和炭化
水素、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコ
ン酸、マレイン酸、フマル酸、モノメチルイタコネート
の如き不飽和ジカルボン酸と1価アルコール類とのモノ
エステル類、ジメチルイタコネートの如き不飽和ジカル
ボン酸と1価アルコール類とのジエステル類、安息香酸
ビニル、酢酸ビニルの如きビニルエステル類、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタ
クリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メ
チロールメタクリルアミドの如き窒素含有ビニルモノマ
ー、あるいは塩化ビニル、フッ化ビニル、または塩化ビ
ニリデンなどがある。 【0015】ラジカル重合開始剤としては、通常のエマ
ルション重合に用いられる水溶性開始剤のみでなく、油
溶性開始剤も充分使用出来る。例えば過硫酸カリウム、
過硫酸アンモニウム、アゾビスシアノ吉草酸やt−ブチ
ルハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリ
ルなどが挙げられる。また、これらのラジカル発生剤と
亜硫酸塩類、スルホキシレート類との組合せよりなるい
わゆるレドックス系触媒を用いることができる。使用す
るラジカル重合開始剤の量は、ラジカル重合性単量体全
量に対して重量比で0.1%〜5%が適当である。より好
ましくは0.2%〜3%が良い。ラジカル重合開始剤の添
加方法は、通常の方法をとることができる。例えば、一
括で添加あるいは連続や分割して添加することができ
る。ラジカル重合性単量体又はラジカル重合性単量体混
合物の添加方法は、一括あるいは連続または分割滴下が
出来るが、重合熱の制御あるいは重合安定性を考えた場
合、連続滴下が好ましい。さらに必要に応じてメルカプ
タン類などの連鎖移動剤の添加も可能である。 【0016】反応温度は使用する単量体の種類、重合開
始剤の型などによって異なるが、通常は40℃〜80℃の温
度範囲が適当である。40℃未満であると重合速度が遅
く、80℃を超えると釜内壁への樹脂付着が多くなる。 【0017】本発明の製造方法によれば、通常エマルシ
ョン重合を行うときに使用する界面活性剤をいっさい使
用せず、安定かつ微粒子のエマルション樹脂組成物を製
造することができ機械的安定性や貯蔵安定性に優れ、ま
た塗料配合時などにおける他の添加剤との相溶性も良好
である。もちろん必要であれば界面活性剤を使用するこ
とは差し支えない。 【0018】得られたエマルション樹脂組成物を配合し
た塗料は、耐摩耗性、密着性、耐水性、光沢など優れた
塗膜を与えることができ、ラジカル重合性単量体の種
類、量、組合せを適宜選択することによって、塗料、接
着剤、繊維加工剤、紙コーティング剤、建築用塗料など
への応用が可能である。 【0019】 【実施例】以下、本発明を参考例、実施例、配合例及び
比較例によりさらに具体的に説明する。 参考例 〔水性ポリウレタン系樹脂の製造〕 (1) ポリプロピレングリコール(分子量1000)49
g、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート176g、ジ
メチロールプロピオン酸70g及びN−メチルピロリドン1
96gを還流冷却器、温度計及び攪拌装置を取付けた反応
器に取り、80〜100℃に保ちながらウレタン化反応を行
ってプレポリマーを調製した。次いで、このプレポリマ
ーにトリエチルアミン48gを加えて中和したのち、ヘキ
サメチレンジアミン5.0gを加え、蒸留水を添加しながら
反応器内の温度を35℃以下に保って高分子化反応を行
い、反応終了までに456gの蒸留水を加えて表1及び表2
[表1及び表2]の水性ポリウレタン系樹脂Cを得た。
この水性ポリウレタン系樹脂の樹脂固型分あたり酸価は
98であった。 (2) (1)と同様の要領で表1及び表2[表1及び
表2]に示した原料を使用して水性ポリウレタン系樹脂
A、B、及びD、をそれぞれ調製した。 【0020】 【表1】 【0021】 【表2】 【0022】実施例1 攪拌装置、還流冷却器、温度計及び窒素導入管を備えた
反応容器に脱イオン水471g、参考例で得た水性ポリウレ
タン系樹脂A133gを仕込み攪拌しながら60℃まで加温
し、60℃でスチレン237gと2−エチルヘキシルアクリレ
ート123gとより成る混合液を3時間かけて滴下した。上
記のモノマー混合液の滴下と同時に、あらかじめ調製し
たt−ブチルハイドロパーオキシドの10%水分散液18g
及びナトリウムホルムアルデヒドスルフォキシレートの
10%水溶液18gも滴下した。滴下終了後、反応液を70℃
に1時間保って重合反応を完結させた。得られた乳化重
合体は、不揮発分40.3%、粘度2350cps、pH7.4であり、
粒子径0.080μの水性エマルション樹脂組成物であっ
た。 【0023】実施例2〜9並びに比較例2及び4 実施例1と同様の要領で表3及び表4[表3及び表4]
の水性エマルション樹脂(実施例2〜9並びに比較例
2、4の水性エマルション樹脂組成物)を調製した。 【0024】 【表3】【0025】 【表4】 【0026】比較例1及び3 攪拌装置、還流冷却器、温度計及び窒素導入管で備えた
反応容器に脱イオン水456gを入れて70℃に加温し、ラウ
リル硫酸ナトリウム1g及び過硫酸カリウム2gを加えた。
別にスチレン252g、2−エチヘキシルアクリレート140
g、メタクリル酸8g及びt−ドデシルメルカプトン0.4g
の混合物を、ラウリル硫酸ナトリウム1gを含む脱イオン
水139.6gに加えて乳化させてモノマー乳化物を調製し、
これを上記反応容器中に調製してあった脱イオン水に3
時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃に2時間保って
重合反応を完結させ、アンモア水にてpHを約7に調整
し、比較例1のアクリルエマルション樹脂を得た。同様
にして表3及び表4[表3及び表4]の原料部数で比較
例3のアクリルエマルション樹脂を得た。表3及び表4
[表3及び表4]に示す様に、本発明の製造方法によ
り、安定な微粒子エマルション樹脂組成物(実施例1〜
9)が得られた。また、水性ウレタン樹脂の使用量が少
ないと(比較例2)重合時の安定性が悪く、粗大粒子の
発生が見られた。 【0027】配合例1 〔防錆用塗料配合〕実施例1で得た水性エマルション樹
脂組成物100部にエタノール10部、ブチルセロソルブ5
部、ジメチルエタノールアミン1部及びカーボンブラッ
クEP−510B5部を加えて防錆用塗料を調製し、次の試験
測定用に供した。 【0028】配合例2〜10 実施例2〜4及び9及び比較例1、4で得た水性エマル
ション組成物、参考例で得た水性ポリウレタン系樹脂及
び表5[表5]に示す原料を表5[表5]に示す部数配
合して、配合例1と同様にして防錆用塗料を調整し、配
合例1と同様の試験に供した。 〔試験方法〕配合例1〜10を、150mm×70mmの磨き軟鋼
板に、バーコーター(No.60)にて塗布。25℃、65%RH
の恒温恒湿室にて、72時間放置し乾燥を行い、以下に示
す試験に供した。 (1)光沢 60゜鏡面反射光沢を、光沢度計(日本電色工業製“ND−
101D")にて測定。 (2)ゴバン目密着(JIS K−5400) 塗膜表面を、1mm間隔でクロスカットし、その上からセ
ロハンテープを密着させ、90゜の角度でひきはがした時
の剥離しないマス目の割合で示した(100/100は最も良
好で0/100は最も悪い)。 (3)耐水性 試料を25℃の蒸留水中に24時間浸漬した後、取り出し、
塗膜の白化状態を肉眼で観察した。 (4)ソルトスプレー性 素地までカットを入れた試験片を、5%食塩水にて塩水
噴霧試験(JISZ−2371)を行い72時間試験した後、塗膜
のサビ状態を観察した。 ○……良好 △……やや不良 ×……不良 測定結果は表5[表5]のとおりであった。 【0029】 【表5】 表5[表5]に示す様に、光沢、密着性、耐水性、ソル
トスプレー性を試験した結果、本発明のエマルション樹
脂組成物を用いれば(配合例1〜4)、水性ウレタン樹
脂とアクリルエマルション樹脂の物理的ブレンド(配合
例6〜9)に比べ、光沢、密着性が良く特にソルトスプ
レー性は極めて優れた結果であった。酸価が高い水性ウ
レタン樹脂を用いると(配合例5)、耐水性、ソルトス
プレー性にやや劣っていた。また水性ウレタン樹脂量が
95%を超えると(配合例10)、光沢、密着性が劣ってい
た。 【0030】配合例11〜18 〔耐摩耗性塗料配合〕表6[表6]に示す部数で実施例
5〜8及び比較例2、3で得た水性エマルション樹脂組
成物に脱イオン水、エチルカルビトール、トリブトキシ
エチルフォスフェート、40%ポリエチレンワックス、40
%アルカリ可溶性樹脂及び1%フッ素系界面活性剤を加
えた配合物を調製し、耐摩耗性試験に供した。 【0031】 【表6】 【0032】〔試験法〕配合例11〜18を150mm×70mmの
ボンデライト処理鋼板#144に、バーコーター(No.60)
にて塗布し、温度25℃、湿度65%RHの恒温恒湿室にて72
時間放置し、乾燥を行い、耐摩耗性試験に供した。耐摩
耗性試験は東洋精機製のテーバー摩耗試験機を用い、摩
耗リングはCS−17を用い、荷重1kgをかけて測定した。
測定結果は表6[表6]のとおりであった。表6[表
6]に示す様に耐摩耗性を試験した結果、本発明のエマ
ルション樹脂組成物を用いれば(配合例11〜14)、水性
ウレタン樹脂とアクリルエマルションの物理的ブレンド
(配合例16〜18)に比べ優れた耐摩耗性の結果が得られ
た。また、使用した水性ウレタン量が1%未満の場合に
は(配合例15)、充分な耐摩耗性は得られなかった。 【0033】 【発明の効果】以上の如く本発明に係る塗料組成物は、
防錆作用及び耐摩耗性に優れ、基材への密着性にも優れ
た塗膜を発現できる。さらに、本発明に係る塗料組成物
は、界面活性剤を全く使用していないため優れた耐水
性、耐塩水性を有した塗膜を発現することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 75/04 - 75/16 C08F 2/44 C08F 283/00 C09D 175/04 - 175/16

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.水性ウレタン樹脂中の樹脂固形分あたりの酸価換算
    で20〜150mgKOH/gに相当するポリヒドロキシカルボン酸
    を含有するモノマー組成物を重合して成るウレタン樹脂
    を全樹脂成分の1〜95重量%相当含有する水性液存在
    下、界面活性剤の非存在下に、全樹脂成分の99〜5重量
    %に相当する少なくとも1種以上のラジカル重合性単量
    体を重合して成るエマルション樹脂組成物を配合するこ
    とを特徴とする防錆用塗料組成物。 2.水性ウレタン樹脂中の樹脂固形分あたりの酸価換算
    で20〜150mgKOH/gに相当するポリヒドロキシカルボン酸
    を含有するモノマー組成物を重合して成るウレタン樹脂
    を全樹脂成分の1〜95重量%相当含有する水性液存在
    下、界面活性剤の非存在下に、全樹脂成分の99〜5重量
    %に相当する少なくとも1種以上のラジカル重合性単量
    体を重合して成るエマルション樹脂組成物を配合するこ
    とを特徴とする耐摩耗性塗料組成物。
JP9056675A 1997-03-11 1997-03-11 塗料組成物 Expired - Fee Related JP2880973B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9056675A JP2880973B2 (ja) 1997-03-11 1997-03-11 塗料組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9056675A JP2880973B2 (ja) 1997-03-11 1997-03-11 塗料組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1030057A JPH1030057A (ja) 1998-02-03
JP2880973B2 true JP2880973B2 (ja) 1999-04-12

Family

ID=13034008

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9056675A Expired - Fee Related JP2880973B2 (ja) 1997-03-11 1997-03-11 塗料組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2880973B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000327733A (ja) * 1999-05-17 2000-11-28 Kuraray Co Ltd 複合樹脂エマルジヨン
CN1329465C (zh) * 2005-07-13 2007-08-01 北京格丽斯聚合技术发展有限公司 耐高温防锈金属漆及其制备方法
JP5493492B2 (ja) * 2008-07-31 2014-05-14 荒川化学工業株式会社 鋼板用防錆塗料組成物
JP2018115317A (ja) * 2017-01-16 2018-07-26 三菱ケミカルインフラテック株式会社 エマルジョン組成物、下塗り材、及び、防水構造とその施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1030057A (ja) 1998-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2822303B2 (ja) 水性塗料用樹脂組成物
JP2959844B2 (ja) 水性アクリロウレタンである顔料分散剤としての重合体
JP3319942B2 (ja) 二成分の水に担持された架橋可能なポリウレタン/アクリレート混成系
JP4684379B2 (ja) コポリマー混合物を含有する水性分散液、及び結合剤へのその使用
JP5290508B2 (ja) 水性塗料組成物
EP2834283B1 (en) Polyurethane/acrylic hybrid dispersions for roof coatings and their preparation
JP4159600B2 (ja) 水性二成分−ポリウレタン−被覆剤、その製造及び多層塗膜の製造法
US5916965A (en) Aqueous polyurethane resin and grafted polymer thereon
EP0458243A1 (en) Aqueous coating composition
JPH11505881A (ja) ヒドロキシル基含有ポリアクリレート樹脂をベースとする被覆材料及び多層塗装の製造方法におけるその使用
EP0471972A2 (en) Metallic water borne base coat composition
JPH10259356A (ja) 水性塗料用樹脂組成物
JP3310645B2 (ja) 水性被覆剤組成物
JPH0441517A (ja) エマルジョン組成物及びその製造方法
JP3486448B2 (ja) 水性被覆組成物
JP2880973B2 (ja) 塗料組成物
JP2006117797A (ja) 水性下塗り塗料組成物
JP2880980B2 (ja) エマルション樹脂組成物の製造方法
JP4388684B2 (ja) 二液型水系上塗り塗料組成物
JP2880979B2 (ja) エマルション樹脂組成物
US6066692A (en) Two component waterborne urethane/vinyl polymer composite for coating applications
JP2880978B2 (ja) エマルション樹脂組成物の製造方法
JPH0730246B2 (ja) エマルシヨン樹脂組成物及びその製造方法
JP3159801B2 (ja) 水性印刷インキ組成物
EP0413459B1 (en) Resin obtainable by polymerising a monomer in the presence of a macromolecular azo compound and use of the resin

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees