JPH08192990A - クレーン用ロープ傾斜角検出装置 - Google Patents

クレーン用ロープ傾斜角検出装置

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JPH08192990A
JPH08192990A JP2465695A JP2465695A JPH08192990A JP H08192990 A JPH08192990 A JP H08192990A JP 2465695 A JP2465695 A JP 2465695A JP 2465695 A JP2465695 A JP 2465695A JP H08192990 A JPH08192990 A JP H08192990A
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JP
Japan
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rope
crane
inclination angle
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detecting device
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JP2465695A
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Kazuhiko Nakamura
和彦 中村
Yasuyuki Ashikaga
保幸 足利
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Sankyu Inc
Original Assignee
Sankyu Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定して精度の良いロープ傾斜角を検出でき
るクレーン用ロープ傾斜角検出装置を提供する。 【構成】 ドラム16から導出されて、下部に吊りフッ
ク19付きの動滑車20を吊っているロープ17の傾斜
角を検出するクレーン用ロープ傾斜角検出装置10であ
って、ロープ17が回転および昇降可能に挿通されるロ
ープ孔26aを有する取り付け基材26と、取り付け基
材26をドラム16から導出されたロープ17の任意位
置に揺動可能に支持する揺動支持手段27と、取り付け
基材26に取り付けられるロープ17の傾斜角センサ3
6とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クレーン用ロープ傾斜
角検出装置に係り、さらに詳しくは、安定して精度良く
ロープ傾斜角を検出できるクレーン用ロープ傾斜角検出
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】クレーンにより吊下された荷物は、クレ
ーン本体を停止させると、減速により負の加速力が加わ
って、その吊り荷が揺れ動き、所定の場所に吊り荷を移
載することができないので、通常は作業者がペンダント
スイッチのインチング操作により、クレーン本体を、吊
り荷の揺れ方向へ略揺れ幅分だけクレーン本体を移動さ
せて揺れを止めていた。その他、吊り荷が比較的重量の
小さいものであれば、作業者が手を使って、直接、その
揺れを止める場合もあった。ところが、インチング操作
により、吊り荷の揺れを止めるには熟練が必要であり、
また吊り荷を作業者が手で静止させるのは、吊り荷が小
さいとは言えども、危険性の高い作業となっていた。
【0003】このような問題点を解決する従来手段とし
て、例えばロープをカメラ観察し、その画像処理から吊
り荷の振り角、角速度、トロリーの位置などを検出し
て、このインチング操作と同様の制御をするものが知ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術のクレーン用ロープ傾斜角検出装置は、このように高
価なカメラを使用しなければならず、装置も複雑になる
のでコスト高になり、また粉塵などが多い場所では吊り
荷をカメラに取り込み難くて使用できないという問題点
があった。そこで、本願特許出願人が先に提出した特願
平5−193945号の「クレーンの吊り荷の振れ止め
システム」の明細書中に開示されたクレーン用ロープ傾
斜角検出装置のように、ロープに、直接、傾斜角センサ
を固着し、クレーンの移動方向(x,y方向)に対する
ロープの傾斜角を検出してファジイ制御により、クレー
ン本体を揺れ方向と同じ方向へ移動させて吊り荷の移動
を止めるものを開発した。
【0005】ところが、多数本の細いワイヤを撚り上げ
てつくられたロープは、ロープの下端に吊られた動滑車
の吊りフックに重量の大きな吊り荷を吊り下げた際、例
えば撚り戻り回転やロープ伸びという何らかの原因によ
りロープ軸芯を中心とした回転や伸びが発生し、これが
吊り荷の搬送中の揺れ止め制御に必要なロープ揺れ方向
の検出を行なう際に、多大な悪影響を及ぼしていた。す
なわち、例えばロープの撚り戻り回転や伸びが発生する
ことにより、振子の紐のように揺れているロープに固着
された傾斜角センサが検出する傾斜角度は、クレーン本
体の走行方向を絶対座標(x,y座標)とした、実測時
の座標が狂ってしまい、その後に、例えばファジィ制御
などを用いての正しい揺れ止め制御ができないという問
題点があった。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、安定して精度良くロープ傾斜角を検出できるク
レーン用ロープ傾斜角検出装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載のクレーン用ロープ傾斜角検出装置は、ドラムから
導出されて、下部に吊りフック付きの動滑車を吊ってい
るロープの傾斜角を検出するクレーン用ロープ傾斜角検
出装置であって、前記ロープが回転および昇降可能に挿
通されるロープ孔を有する取り付け基材と、該取り付け
基材を前記ドラムから導出された前記ロープの任意位置
に揺動可能に支持する揺動支持手段と、前記取り付け基
材に取り付けられる前記ロープの傾斜角センサとを備え
るように構成されている。
【0008】また、請求項2記載のクレーン用ロープ傾
斜角検出装置は、請求項1記載のクレーン用ロープ傾斜
角検出装置において、前記取り付け基材が、前記ロープ
の導出または巻き取り時における該ロープの停止部分に
配置されるように構成されている。なお、ここでいうロ
ープの停止部分とは、クレーンにイコライザがある場
合、ロープの動滑車からイコライザまでの長さの部分を
いい、またイコライザがなくてロープの先端部が固定基
部に固定されている場合には、ロープが最終的に巻き掛
けられる動滑車からこの固定基部までの長さの部分をい
う。
【0009】さらに、請求項3記載のクレーン用ロープ
傾斜角検出装置は、請求項1または2記載のクレーン用
ロープ傾斜角検出装置において、前記ロープと、前記取
り付け基材のロープ孔との間隔を調整する着脱可能な縦
割り組立式の筒状ホルダを前記ロープに取り付けるよう
に構成されている。
【0010】さらにまた、請求項4記載のクレーン用ロ
ープ傾斜角検出装置は、請求項1〜3の何れか1項に記
載のクレーン用ロープ傾斜角検出装置において、前記揺
動支持手段が弾性部材であるように構成されている。
【0011】
【作用】請求項1〜4記載のクレーン用ロープ傾斜角検
出装置においては、ロープに揺れが生じると、ロープ孔
を介して、揺動支持手段により揺動可能に支持されてい
た取り付け基材がそのロープの揺動方向へ押されて揺
れ、それを傾斜角センサが検出する。吊り荷のクレーン
搬送中、何らかの原因、例えば吊りフックに吊られた吊
り荷の重量によりロープの撚り戻り回転が発生しても、
そのロープが、回転および昇降可能に挿通された取り付
け基材のロープ孔内で回転するので、ロープの回転に伴
った取り付け基材の回転は起きず、これによりそのロー
プ撚り戻り回転中にロープが揺れても、傾斜角センサ
は、常時、ロープの正確な傾斜角を検出できる。また、
他の原因、例えばロープ揺動中にロープ伸びが生じた場
合も、ロープ孔内をロープがその長さ方向へ移動するだ
けなので、取り付け基材に取り付けられた傾斜角センサ
は正確にロープの傾斜角を検出できる。
【0012】請求項2記載のクレーン用ロープ傾斜角検
出装置においては、クレーン用ロープ傾斜角検出装置
を、ロープの導出または巻き取り時におけるロープの移
動しない停止部分に配置するので、ロープをドラムから
導出させたり巻き取ったりして吊り荷を昇降させる際に
生じる検出時の不都合が解消される。すなわち、取り付
け基材を、ロープの導出または巻き取り時にロープが移
動する部分に配置すると、ロープがロープ孔に回転およ
び昇降可能に挿通されてはいるものの、例えば吊り荷の
昇降時に若干のロープの揺れが生じて傾斜角センサが取
り付けられた取り付け基材を揺らす虞れがあるが、この
ように取り付け基材をロープの導出または巻き取り時に
おけるロープの移動しない部分に配置することで、この
不要な揺れを解消できる。
【0013】さらに、請求項3記載のクレーン用ロープ
傾斜角検出装置においては、例えば既成のクレーンに本
装置を取り付けようとした場合、ロープとロープ孔との
間隔が大きすぎるときに、組立式の筒状ホルダをロープ
に取り付けることにより、その隙間をロープの傾斜角の
検出に適した間隔に調整できる。しかも、この筒状ホル
ダを取り付ければ、ロープの被検出部分の外周面が全長
にわたって直径が等しい円滑な曲面になり、これにより
ロープ表面に凹凸部があることで、取り付け基材のロー
プ孔形成部との接触位置が安定せず、ロープの揺れ角度
の正確な検出に支障が生じる虞れが解消できたり、その
他ロープの撚り戻り回転時や伸び時に、ロープ表面の凸
部が取り付け基材のロープ孔に接触して取り付け基材を
揺らすという虞れを解消できる。
【0014】さらにまた、請求項4記載のクレーン用ロ
ープ傾斜角検出装置においては、ロープの揺れにより揺
動した取り付け基材が、揺動支持手段である弾性部材に
より、比較的早く揺動起点に戻るので、ロープ傾斜角が
リアルタイムに検出できる。
【0015】
【実施例】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。なお、この実施例では天井クレーンを例に説明す
る。ここに、図1は本発明の一実施例に係るクレーン用
ロープ傾斜角検出装置の使用状態の断面図、図2は同ロ
ープ傾斜角検出状態を示す断面図、図3は同拡大平面
図、図4は図1のS4−S4拡大断面図、図5は筒状ホ
ルダの拡大縦断面図、図6はロープの一軸方向の揺れと
回転に対する本装置の有効性を示すグラフである。
【0016】図1に示すように、本発明の一実施例に係
るクレーン用ロープ傾斜角検出装置10は、天井の梁1
1に取り付けられたレール12上を走行する天井クレー
ン13に搭載されている。天井クレーン13は、クレー
ン本体14に搭載された走行モータM1により車輪15
を回転させて走行し、ドラムモータM2により回転され
るドラム16から導出されたワイヤ製のロープ17の下
端に、吊り荷18を吊りフック19を取り付けた動滑車
20が吊下されたものである。クレーン本体14には、
ピン14aを介して、ロープ17の先端部が固定されて
いる。
【0017】クレーン用ロープ傾斜角検出装置10は、
クレーン本体14の下端部に、連結金具21aを介し
て、枠体からなる吊下架台21が取り付けられており、
図4に示すように、この吊下架台21の下部には、長方
形の角度調整板22が、一対の連結片軸着部23と、ボ
ルト21bの元部が吊下架台21側に軸着された一つの
二重ナット構造24により、傾斜角を調整可能に取り付
けられている。ボルト21bに螺合された2個のナット
21cの高さを調整することにより、角度調整板22を
連結片軸着部23のピン23aを中心に垂直方向へ回動
させて、後述する傾斜角センサ36の原点調整を行な
う。また、角度調整板22には、その中央部の略全域に
かけてレール12の長さ方向へ延びるロープ17の揺動
孔25が形成されている。
【0018】角度調整板22の下方には、ロープ17が
回転および昇降可能に挿通される取り付け基材26が配
置されており、両板22、26の対応する四隅間は、そ
れぞれ取り付け基材26を所定位置に揺動可能に支持す
る揺動支持手段の弾性部材の一例である4本のスプリン
グ27により連結されている。取り付け基材26は角度
調整板22と略同じ大きさの長方形の板材であり、その
一端部の中央部から、その長さ方向の中央部まで達する
切欠部が形成されている。取り付け基材26の中央部両
面には取り付けプレート28が立設されており、これら
の取り付けプレート28の両側板は120度だけ切欠部
側へ屈曲しており、その両側板の内面に玉受座29が取
り付けられている。
【0019】また、取り付け基材26の切欠部の中間部
付近には、略取り付けプレート28の2枚分の長さを有
する取り付け板30が、一体形成されたリブ付きの連結
板31を介して固着されている。取り付け板30の上下
端部の中央には、玉受座29が取り付けられている。こ
れら6個の玉受座29により区画された内部空隙が、回
転および昇降可能にロープ17が挿通されるロープ孔2
6aとなっている。なお、平面視すると、取り付けプレ
ート28側の玉受座29と、取り付け板30側の玉受座
29とは、ロープ孔26aを中心に60度間隔で三角配
置されている。
【0020】ロープ17のロープ孔26a付近の部分に
は、ロープ17とロープ孔26aとの間隔を調整する縦
割れ組立式の筒状ホルダ32が、その外周面を各玉受座
29に回転および昇降可能に接触させた状態で、着脱可
能に締着されている。筒状ホルダ32は、断面半筒状の
左右側の分割筒部33をビス34により着脱可能にネジ
止めしたものである。それぞれの分割筒部33の内周面
には、例えば天然ゴムからなる断面円弧状のライニング
35が固着されている。また、取り付け基材26の他端
部中央上には、内部収納された液面の変化を4枚のキャ
バシタープレートを用いて静電容量の変化として捉え、
ピッチとロールとの2軸をそれぞれ同時に出力するよう
にした傾斜角センサ36が取り付けられている。ただ
し、これに限定されなくても、他のどのような傾斜角セ
ンサを採用してもよい。
【0021】続いて、本発明の一実施例に係るクレーン
用ロープ傾斜角検出装置10の動作を説明する。予め、
吊り荷18の吊下時の導出長さを考慮して、二重ナット
構造24により角度調整板22の傾斜角度を変更し、傾
斜角センサ36の原点調整を行なっておく。それから、
走行モータM1により、クレーン本体14をレール12
に沿って所定の荷揚げ位置まで移動させ、ドラムモータ
M2によりドラム16を回転させてロープ17を導出さ
せ、吊りフック19にワイヤ37を介して吊り荷18を
吊下する。次いで、ドラムモータM2を逆回転させてロ
ープ17を所定位置まで巻き取り、その高さ位置を保持
してクレーン本体14を走行させ、吊り荷18を所定の
荷下ろし位置まで搬送させた後、ドラム16からロープ
17を導出させて吊り荷18を荷下ろし位置へ降ろす。
【0022】吊り荷18の移動中、ロープ17に揺れが
生じると、ロープ孔26aを介して、スプリング27に
より揺動可能に支持されていた取り付け基材26がその
ロープ17の揺動方向へ押されて揺れ、それを傾斜角セ
ンサ36が検出し、その検出データに基づいて、例えば
本願出願人が先に出願した前記特願平5−193945
号の明細書中に記載されたファジイ制御によるクレーン
の吊り荷の揺れ止め作業を行なう。なお、揺れ止めの制
御方法は、この方法に限定されなくても、その他どのよ
うな方法を採用してもよい。
【0023】ところで、例えば吊り荷18の重量が数t
もあるような場合、吊り荷18のクレーン搬送中、ロー
プ17に撚り戻り回転が発生する虞れがある。ロープと
傾斜角センサが一体化している従来手段では、この撚り
戻り回転が生じると、搬送中のロープの揺れ方向を検出
する傾斜角センサが間違った揺れ方向を検出することに
なり、ロープ17の揺れ止め制御に不都合が生じる。し
かし、本手段では、ロープ17が回転しても、そのロー
プ17の撚り戻り分だけ筒状ホルダ32が玉受座29間
で回転したり、若干ではあるが下降したりするだけで、
ロープ17の回転に伴った取り付け基材26の回転は発
生せず、これによりそのロープ撚り戻り回転中にロープ
17が揺れても、傾斜角センサ36は、常時、安定して
ロープ17の正確な傾斜角を検出できる。また、何らか
の原因でロープ揺動中にロープ伸びが生じた場合も、ロ
ープ孔26a内をロープ17がその長さ方向へ移動する
だけなので、取り付け基材26に取り付けられた傾斜角
センサ36は正確にロープ17の傾斜角を検出できる。
【0024】さらに、実施例では、クレーン用ロープ傾
斜角検出装置10を、ロープ17の導出または巻き取り
時におけるロープ17の移動しない部分、すなわちピン
14aによりクレーン本体14に固着されたロープ17
の先端部付近に配置しているので、ロープ17をドラム
16から導出させたり巻き取ったりして吊り荷18を昇
降させる際に生じる検出時の不都合を解消できる。これ
は、クレーン用ロープ傾斜角検出装置10を、例えばロ
ープ17のドラム16側といった、ロープ17の導出ま
たは巻き取り時にロープ17が移動する部分に配置する
と、若干のロープ17の移動中の揺れにより、ロープ1
7が取り付け基材26のロープ孔形成部に接触して取り
付け基材26を揺らし、その間、傾斜角センサ36によ
る正確なロープ17の揺れ検出ができなくなる虞れがあ
るが、このように取り付け基材26をロープ17の導出
または巻き取り時におけるロープ17の移動しない部分
に配置することで、この不要な揺れを解消できる。ただ
し、これに限定されるものではなく、ロープ17の移動
する部分にクレーン用ロープ傾斜角検出装置10を配置
してもよい。
【0025】ここで、図6のロープの一軸方向の揺れと
回転に対する本装置の有効性を示すグラフを用いて、ロ
ープ17の揺れ防止効果を説明する。グラフにおいて、
ラインL1は、クレーン用ロープ傾斜角検出装置10の
ロープ揺動角度と経過時間との関係を示す曲線であり、
ラインL2は、ロープに直接傾斜角センサを固着した従
来のクレーン用ロープ傾斜角検出装置のロープ揺動角度
と経過時間との関係を示す曲線である。ロープ17に回
転を加えて一軸方向に揺らせると、従来装置の場合で
は、ロープに直接傾斜角センサが固着されているので、
回転による位相ずれにより揺れ始めからのしばらくは同
軸方向への揺れ幅が弱くかつ不安定である。これに対し
て、本実施例のクレーン用ロープ傾斜角検出装置10の
場合では、ロープ17の回転方向の力が傾斜角センサ3
6側へ伝達されないので、揺動幅は常時一定である。
【0026】さらに、例えば既成のクレーンにクレーン
用ロープ傾斜角検出装置10を取り付けようとした場
合、ロープ17とロープ孔26aとの間隔が大き過ぎる
際には、組立式の筒状ホルダ32をロープ17に取り付
けることにより、その隙間をロープ17の傾斜角の検出
に適した間隔、この実施例では筒状ホルダ32の外周面
が玉受座29に接触する間隔に調整できる。また、筒状
ホルダ32を取り付ける利点は他にもある。すなわち、
一般的に実施例で使用されているような撚りロープ17
は、多数本の細いワイヤを撚って設けられているのでロ
ープ表面に凹凸があり、これがロープ17と取り付け基
材26のロープ孔形成部との接触位置を不安定にさせる
要因となっている。しかしながら、実施例のものでは、
筒状ホルダ32を取り付けることにより、ロープ17の
被検出部分の外周面がその全長にわたって直径の等しい
円滑な曲面になることで、取り付け基材26のロープ孔
形成部との接触位置が安定して、ロープ17の揺れ角度
をより正確に検出できる。しかも、その他ロープ17の
撚り戻り回転時や伸び時に、ロープ表面の凸部が取り付
け基材26のロープ孔26aに接触して取り付け基材2
6を揺らすという虞れがない。さらにまた、取り付け基
材26を所定位置に揺動可能に支持する揺動支持手段の
一例であるスプリング27を採用したことにより、傾斜
角センサ36が比較的早く揺動起点に戻るので、ロープ
傾斜角がリアルタイムに検出できる。
【0027】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はこの実施例に限定されるものではなく、要旨を逸脱
しない範囲での設計変更などがあっても本発明に含まれ
る。例えば、実施例では、本発明のクレーン用ロープ傾
斜角検出装置を天井クレーンに採用したが、これに限定
しなくても、その他どのような品種のクレーンにも採用
できる。
【0028】また、実施例では、筒状ホルダとして、2
分割したものを採用したが、これに限定しなくても3分
割以上のものでもよく、また筒状ホルダの両端部に筒状
ホルダがロープ孔から位置ずれしないように、筒状ホル
ダの上下移動範囲を規制するフランジを設けてもよい。
さらに、この筒状ホルダを使用しなくても、ロープをそ
のままロープ孔に遊挿してもよい。この場合、ロープを
ロープ孔に所定間隔をあけて遊挿するのが好ましい。さ
らに、実施例では、ロープ孔にロープが回転および昇降
可能に挿通される取り付け基材として、長方形の板部材
を示したが、これに限定しなくても、その他の形状の板
部材や、肉厚なブロック体でもよい。
【0029】さらにまた、実施例では、取り付け基材を
所定位置に揺動可能に支持する揺動支持手段としてスプ
リングを示したが、これに限定しなくても、その他の弾
性部材(例えばゴム部材など)や可撓性連結部材(例え
ばワイヤ、一端部の自在継手が角度調整板に固着され、
他端部の自在継手が取り付け基材に固着された揺動ロッ
ドまたは揺動リンク)などでもよい。そして、実施例で
は、取り付け基材をクレーン本体側に取り付ける際に、
角度調整板を介して取り付けているが、これに限定しな
くても、クレーン本体側に直接揺動支持手段を介して取
り付け基材を取り付けてもよい。
【0030】
【発明の効果】請求項1〜4記載のクレーン用ロープ傾
斜角検出装置においては、例えば重量物吊下時における
ロープの撚り戻り回転やロープ伸びといった何らかの原
因により、ロープが自己の軸芯を中心に回転したり伸び
たりしても、ロープが取り付け基材のロープ孔に回転お
よび昇降可能に挿通されているので、傾斜角センサは、
常時、安定してロープの正確な傾斜角を検出できる。
【0031】特に、請求項2記載のクレーン用ロープ傾
斜角検出装置においては、取り付け基材が、ロープの導
出または巻き取り時のロープ停止部分に配置されている
ので、ロープの可動部分に配置した場合に起きる、吊り
荷の昇降時に生じる傾斜角センサの揺れの虞れを解消で
きる。
【0032】さらに、請求項3記載のクレーン用ロープ
傾斜角検出装置においては、筒状ホルダをロープに取り
付けることにより、ロープと取り付け基材のロープ孔と
の隙間をロープの傾斜角を検知するのに好ましい幅に調
整できると共に、ロープ表面の凹凸によりロープの揺れ
角度の正確な検出に支障をきたす虞れを解消できる。
【0033】さらにまた、請求項4記載のクレーン用ロ
ープ傾斜角検出装置においては、弾性部材が、揺動して
いる取り付け基材を比較的早く揺動起点に戻すので、ロ
ープ傾斜角がリアルタイムに検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るクレーン用ロープ傾斜
角検出装置の使用状態の断面図である。
【図2】同ロープ傾斜角検出状態を示す断面図である。
【図3】同拡大平面図である。
【図4】図1のS4−S4拡大断面図である。
【図5】筒状ホルダの拡大縦断面図である。
【図6】ロープの一軸方向の揺れと回転に対する本装置
の有効性を示すグラフである。
【符号の説明】
10 クレーン用ロープ傾斜角検出装置 11 梁 12 レール 13 天井クレーン 14 クレーン本体 14a ピン 15 車輪 16 ドラム 17 ロープ 18 吊り荷 19 吊りフック 20 動滑車 21 吊下架台 21a 連結金具 21b ボルト 21c ナット 22 角度調整板 23 連結片軸着部 23a ピン 24 二重ナット構造 25 揺動孔 26 取り付け基材 26a ロープ孔 27 スプリング 28 取り付けプレート 29 玉受座 30 取り付け板 31 連結板 32 筒状ホルダ 33 分割筒部 34 ビス 35 ライニング 36 傾斜角センサ 37 ワイヤ M1 走行モータ M2 ドラムモータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドラムから導出されて、下部に吊りフッ
    ク付きの動滑車を吊っているロープの傾斜角を検出する
    クレーン用ロープ傾斜角検出装置であって、 前記ロープが回転および昇降可能に挿通されるロープ孔
    を有する取り付け基材と、該取り付け基材を前記ドラム
    から導出された前記ロープの任意位置に揺動可能に支持
    する揺動支持手段と、前記取り付け基材に取り付けられ
    る前記ロープの傾斜角センサとを備えたことを特徴とす
    るクレーン用ロープ傾斜角検出装置。
  2. 【請求項2】 前記取り付け基材が、前記ロープの導出
    または巻き取り時における該ロープの停止部分に配置さ
    れている請求項1記載のクレーン用ロープ傾斜角検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ロープと、前記取り付け基材のロー
    プ孔との間隔を調整する着脱可能な縦割り組立式の筒状
    ホルダを前記ロープに取り付けたことを特徴とする請求
    項1または2記載のクレーン用ロープ傾斜角検出装置。
  4. 【請求項4】 前記揺動支持手段が弾性部材である請求
    項1〜3の何れか1項に記載のクレーン用ロープ傾斜角
    検出装置。
JP2465695A 1995-01-18 1995-01-18 クレーン用ロープ傾斜角検出装置 Pending JPH08192990A (ja)

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