JPH0819193B2 - 光学的に優れたメタクリル樹脂 - Google Patents

光学的に優れたメタクリル樹脂

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JPH0819193B2
JPH0819193B2 JP2095567A JP9556790A JPH0819193B2 JP H0819193 B2 JPH0819193 B2 JP H0819193B2 JP 2095567 A JP2095567 A JP 2095567A JP 9556790 A JP9556790 A JP 9556790A JP H0819193 B2 JPH0819193 B2 JP H0819193B2
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JP
Japan
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polymer
methacrylic resin
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泰宣 下村
正洋 松島
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高度に光学的に優れたメタクリル樹脂に関
するものである。
〔従来の技術〕
メタクリル樹脂は、本来の透明性、耐候性を生かして
光学レンズ、デイスク基板、自動車部品、看板、銘板、
照明カバー等種々の用途に使用されており、その製造方
法としては懸濁重合、塊状重合、溶液重合法が知られて
いる。しかしながら市場においては更に光学的に純度の
高いメタクリル樹脂が要望されており、いずれの方法で
製造したポリマーも満足するものではなかつた。
〔発明が解決しようとする課題〕
即ち、懸濁重合法で製造したポリマーは懸濁分散剤及
びその助剤、水相を使用するために異物の混入を避ける
ことができず微小異物が多く問題であつた。また、ポリ
マーの耐熱分解性も悪く成形加工性が劣り、光学的にも
問題があつた。塊状重合法で得られたポリマーは重合に
よる副生成物が発生し成形加工性の面で劣り光学的純度
の面でも問題があつた。溶液重合法で得られたポリマー
は残存溶媒のため光学的な耐久性即ち耐候性が劣つた
り、耐熱分解性が劣り成形時のシルバーが発生し光学的
機能を発現させることができず問題であつた。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らはこのような現状に鑑み、鋭意検討を重ね
た結果、メタクリル酸メチル85〜99.5重量%とアクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチルから選
ばれる少なくとも一種の単量体15〜0.5重量との単量体
混合物を0.1μm以下のフイルターで濾過後、溶存酸素
量2ppm以下とし100〜150℃の温度範囲で不活性ガス存在
下、連続塊状重合して得られたG.P.CとNMRで測定した重
合体末端二重結合の比率が2.5%以下となしたメタクリ
ル樹脂が光学的に優れることを見出し、本発明を完成す
るに至つた。
本発明の単量体混合物はメタクリル酸メチル85〜99.5
重量%、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸ブチルのうち少なくとも1種0.5〜15重量%である
ことが好ましい。メタクリル酸メチルが85重量%より未
満であるとメタクリル樹脂本来の基礎物性が失なわれ、
また99.5重量%を越えると耐熱分解性の点で問題となる
ことがある。より好ましくは88〜99重量%である。
単量体混合物を0.1μm以下のフイルターで濾過する
のは原材料より混入する異物を除去するためである。0.
1μm以下とするのは0.1μmを越える大きさの異物は光
学的に問題を生じるためである。溶存酸素量を2ppm以下
とするのは重合の安定性を向上させかつポリマーの熱劣
化を少なくするためのものである。2ppmを超えるとポリ
マーが着色し光学的に好ましくなく、より好ましくは1p
pm以下である。
重合温度を100〜150℃とするのは重合による副生成物
を少なくし、かつ重合体の末端二重結合の比率を2.5%
以下とするためのものである。100℃未満であると重合
速度が遅く生産性が劣り好ましくない。150℃を超える
と副生成物の発生が多く、重合体中に残存し、純度が劣
り光学的に問題を生じるので好ましくない。より好まし
くは120〜140℃である。
重合体の末端二重結合の比率を2.5%以下とするのは
重合体の耐熱分解性、耐候性を向上させるためのもので
あり、2.5%を超えると耐熱分解性が劣り、成形加工時
に銀条が発生するなど問題を生じる。より好ましくは2.
2%以下である。
即ち、本発明の特徴とするところは原料からくる異物
を最大限に除去し、重合により発生する副生成物を最小
限に押さえ組成分布がより均一となる連続塊状重合の特
徴を生かし、更に重合体の熱安定性を向上させたところ
にある。
このようにして得られた高純度のメタクリル樹脂に離
型剤としてメチルフエニルシリコーン、セタノール、ス
テアリルアルコール、ステアリン酸モノグリセライドの
うち少なくとも1種を50ppm〜5000ppm添加してデイスク
用に使用することができる。この量が50ppm未満である
と成形加工時の離型性が低下し、5000ppmを超えると金
型に付着し、成形品の外観不良となる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。な
お、実施例中の評価は下記の方法によつた。
(1)0.5μm以上の異物数は、ポリマー1gを塩化メチ
レン100ccに溶解した溶液10cc中の0.5μm以上の異物数
をハイヤクロイコ微粒子カウンター(ハイヤクロイコ社
製)で測定した値を示す。
(2)副生成物量(ダイマー量)は、ガスクロマトグラ
フイー法により分析して求めた。
(3)末端二重結合量は、下記に示す条件でGPCにより
測定した分子量とNMRで測定した結合臭素の数から求め
た。
GPCによる分子量測定法 ・高速液体クロマトグラフィー(東ソー(株)製) HLC-802A型 ・溶媒…テトラヒドロフラン ・カラム…TSKgelG7000HXL+4000HXL+2000HXL ・流量…0.8ml/min ・注入量…500μl ・カラム温度…38℃ ・検量用標準サンプル…東ソー製、標準ポリスチレン NMRでの測定法 ポリマーを再沈し、純ポリマーを採取し、このポリマ
ーを溶媒クロロホルムに溶解後臭素と反応させた後、過
剰の臭素を分離し、NMRで臭素結合炭素を測定した。
(4)耐熱分解温度は、空気中で5℃/minの昇温速度で
400℃まで昇温したときの屈曲温度を示す。
(5)帯色性は、ペレツトを射出成形して得られた板の
外観を目視判断した。
(6)溶存酸素量は、下記に示すA,f,Mの値から溶存酸
素量を計算により求めた。
(Mは単量体の比重を示す。) 実施例1 メタクリル酸メチル99重量%、アクリル酸メチル1重
量%とからなる単量体混合物100重量部に対し、n−オ
クチルメルカプタン0.27重量部、t−ブチルパーオキシ
3,5,5トリメチルヘキサノエート0.0033重量部とを混合
し200l調合釜で50Torrまで減圧し、その後0.5kg/cm2
でN2ガスでバブリングさせながら加圧し、更に50Torrま
で減圧し、その後0.5kg/cm2までN2ガスで加圧し、更に
もう1度同様のサイクルを実施し、溶存酸素を0.5ppmと
した。この単量体混合物を0.5μmのフイルターで濾過
後N2ガスで5kg/cm2に加圧コントロールされた100lの完
全混合攪拌機付重合釜へ連続して供給し、釜内の液を75
l一定として、15kg/Hr一定量で連続して供給、排出を行
なつた。重合を温度135℃で行ない重合率46%の部分重
合体を得た。この部分重合体を薄膜蒸発器へ供給し、回
転数230rpm、ジヤケツト温度270℃、真空度30Torrで重
合体と未反応単量体と副生成分を分離後添加剤混練機へ
供給した。離型剤ステアリルアルコールを重合体100重
量部に対し0.2重量部供給混練しダイスより押出し、賦
形し、約3mmφ×3mm長さのペレツト状に切断したメタク
リル樹脂を得た。この重合体の物性を評価したところ表
−1に示す結果が得られた。この表から明らかなように
実施例1の結果は異物が少なく帯色がなく、不純物の副
生成物もなく、耐熱分解性の良好な光学的に純度の高い
メタクリル樹脂が得られたことがわかる。
実施例2 メタクリル酸メチル92重量%、アクリル酸エチル8重
量%、n−オクチルメルカプタン0.37重量部、t−ブチ
ルパーオキシ3,5,5トリメチルヘキサノエート0.0039重
量部とする以外は実施例1と全く同様にしてポリマーを
得た。その結果は表−1に示した。
比較例1 重合温度を160℃とし、開始剤をジ−t−ブチルパー
オキサイド0.0015重量部とし、実施例1と同一の単量体
混合物を8kg/cm2にN2ガスでコントロールされた100lの
完全混合重合釜へ15kg/Hrで供給し、重合率59%の部分
重合体を得た。これを特公昭52-32665号や特公昭55-504
83号に示される方法で未反応単量体を分離したペレツト
化した。その結果を表−1に示した。
比較例2 単量体混合物をメタクリル酸メチル92重量%、アクリ
ル酸エチル8重量%とし、開始剤をジ−t−ブチルパー
オキサイド0.0018重量部、フイルターを1μm、重合温
度を160℃とした以外は比較例1と全く同様にしてポリ
マーを製造した。結果を表−1に示した。
比較例3 単量体混合物の溶存酸素量を10ppmとした以外は実施
例2と全く同様にしてポリマーを製造した。結果を表−
1に示した。
実施例3 実施例2で得られたペレツトを使つて、クリーンルー
ムにて異物レベルを管理された室内でスクリユー式射出
成形機を用いて、30cm直径の透明なデイスク基板を成形
した。このデイスク板の半径11cm地点における1周中で
のノイズ発生数をみるとデイスク板10枚中に0.5個であ
り、光学式デイスク材料として最適であることがわか
る。
〔発明の効果〕
上述した如く、本願発明のメタクリル樹脂は光学的に
優れているため、光学式デイスク材料等として有用であ
り、工業上優れた効果を奏する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタクリル酸メチル85〜99.5重量%とアク
    リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチルか
    ら選ばれる少なくとも一種の単量体15〜0.5重量%との
    単量体混合物を0.1μm以下のフイルターで濾過後、溶
    存酸素量を2ppm以下とし100〜150℃の温度範囲で不活性
    ガス存在下、連続塊状重合して得られたものであって、
    かつゲルパーミエーションクロマトグラフイー(G.P.
    C)とニユークリアマグネティックレゾナンス(NMR)で
    測定した重合体末端二重結合の比率が2.5%以下である
    光学的に優れたメタクリル樹脂。
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