JPH0819021B2 - ポリフェノール化合物 - Google Patents

ポリフェノール化合物

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JPH0819021B2
JPH0819021B2 JP5671591A JP5671591A JPH0819021B2 JP H0819021 B2 JPH0819021 B2 JP H0819021B2 JP 5671591 A JP5671591 A JP 5671591A JP 5671591 A JP5671591 A JP 5671591A JP H0819021 B2 JPH0819021 B2 JP H0819021B2
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晴喜 尾崎
册雄 大井
保則 上谷
誠 花畑
毅 日置
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線、遠赤外線(エ
キシマーレーザー等を含む)、電子線、イオンビーム、
X線などの放射線に感応するポジ型感放射線性レジスト
組成物の一成分として好適に用いられるポリフェノール
化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路については高集積化に伴
う微細化が進み、今やサブミクロンのパターン形成が要
求されるに至り、解像力に優れたポジ型フォトレジスト
が要望されている。従来、集積回路の形成にはマスク密
着方式が用いられてきたが、この方式では2μm が限界
といわれている。そこで、マスク密着方式に代わって、
縮小投影露光方式が注目されている。これは、マスター
マスク(レクチル)のパターンをレンズ系により縮小投
影して露光する方式であり、解像力はサブミクロンまで
可能である。しかしながらこの縮小投影露光方式の場
合、問題点の一つとしてスループットが低いという点が
ある。すなわち、従来のマスク密着方式のような一括露
光と異なり、縮小投影露光方式では分割繰り返し露光と
なるため、ウェハー1枚あたりの露光トータル時間が長
くなるという問題である。
【0003】これを解決する方法としては、装置の改良
もさることながら、用いるレジストの高感度化が最も重
要である。高感度化により露光時間が短縮できれば、ス
ループットの向上、ひいては歩留まりの向上が達成され
うる。一方LSIの集積度の向上とともに配線の幅が微
細化され、そのためエッチングも従来のウェットエッチ
ングに代わり、ドライエッチングが主流となってきてい
る。このドライエッチングのため、レジストの耐熱性が
従来以上に要求されるようになってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうした観点で現在用
いられているポジ型フォトレジストを見ると、必ずしも
感度、解像力、耐熱性のすべてにおいて十分満足しうる
ものとはいいがたい。一般にポジ型フォトレジストは、
ネガ型フォトレジストに比べて感度が低いため、かかる
点での改良が望まれている。
【0005】例えば高感度化を達成する最も簡単な方法
として、ポジ型フォトレジストに用いるアルカリ可溶性
樹脂の分子量を低くすることが知られており、この方法
によれば、アルカリ現像液に対する溶解速度が増し、見
かけ上レジストの感度は向上する。しかしこの方法で
は、非露光部の膜減りが大きくなったり(いわゆる残膜
率の低下)、パターン形状が悪化したり、露光部と非露
光部の現像液に対する溶解速度の差が小さくなることか
らくる、いわゆるγ値の低下(解像力の低下)といった
問題がある他に、レジストの耐熱性が低下するという極
めて深刻な不都合を生じる。すなわち現状では、感度、
解像力、耐熱性のすべてを兼ね備えたポジ型レジストは
なく、いずれかを改良しようとすると、別の性質がさら
に悪くなるという問題があった。
【0006】本発明の目的は、ポジ型感放射線性レジス
ト組成物に配合することによって、前記従来技術の問題
点を解決し、感度、解像力および耐熱性に優れたレジス
ト組成物とすることができる化合物を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定構造
のポリフェノール化合物が、レジスト組成物の一成分と
して上記課題の解決に有効であることを見出し、本発明
を完成した。
【0008】すなわち本発明は、次式(I)
【0009】
【化5】
【0010】で示されるポリフェノール化合物を提供す
る。
【0011】本発明のポリフェノール化合物の具体例と
しては、以下に示す(1)、(2)および(3)が挙げ
られる。
【0012】
【化6】
【0013】前記式(I)で示されるポリフェノール化
合物は例えば、対応するキシレノール類を酸触媒の存在
下で、o−ヒドロキシベンズアルデヒド(サリチルアル
デヒドともいう)と縮合させることにより、合成するこ
とができる。
【0014】ここで用いるキシレノール類としては、
3,5−キシレノール、2,5−キシレノール、2,3
−キシレノール、2,4−キシレノール、2,6−キシ
レノール、3,4−キシレノールが挙げられる。
【0015】縮合反応に用いる酸触媒としては、例えば
有機酸、無機酸、あるいは二価金属塩などが挙げられ
る。具体例としては、蓚酸、塩酸、硫酸、過塩素酸、p
−トルエンスルホン酸、トリクロル酢酸、リン酸、蟻
酸、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸マグネシウムなどが挙げ
られる。選択性が良く、また反応速度を濃度によりコン
トロールできるという点では、塩酸触媒を用いるのが好
ましい。
【0016】o−ヒドロキシベンズアルデヒドの使用量
は、キシレノール類1モルに対して0.02〜3モルが好ま
しく、また酸触媒の使用量は、o−ヒドロキシベンズア
ルデヒド1モルに対して 0.01 〜0.7 モルが好ましい。
縮合反応は通常、30〜250 ℃で2〜30時間行われる。
【0017】この反応は、バルクで行っても、また適当
な溶剤を用いて行ってもよい。この際用いられる溶剤と
しては例えば、水、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、iso −プロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、iso−アミルアルコールなどのアルコール類、ある
いはエチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、
メチルセロソルブ、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタ
ン、 ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げられ
る。これらの溶剤は、キシレノール類とo−ヒドロキシ
ベンズアルデヒドの総量100重量部あたり、10〜1
000重量部用いられる。
【0018】例えば前記式(1)で示される化合物は、
2,5−キシレノールとo−ヒドロキシベンズアルデヒ
ドとの縮合反応により合成できる。
【0019】この反応において、p−トルエンスルホン
酸触媒およびトルエン溶剤を用いる場合、溶剤の量は、
2,5−キシレノール100重量部に対して50〜50
0重量部であり、また2,5−キシレノールの仕込み量
は、o−ヒドロキシベンズアルデヒド1モルに対して2
〜5モル、好ましくは3〜4モルである。一方、p−ト
ルエンスルホン酸触媒およびメタノール溶剤を用いる場
合、溶剤の量は、2,5−キシレノール100重量部に
対して50〜1000重量部であり、また2,5−キシ
レノールの仕込み量は、o−ヒドロキシベンズアルデヒ
ド1モルに対して2〜4モルが好ましい。
【0020】触媒として用いるp−トルエンスルホン酸
の仕込み量は、o−ヒドロキシベンズアルデヒド1モル
に対して 0.01 〜0.1 モル、好ましくは 0.02 〜 0.03
モルである。縮合反応は、50℃〜還流温度で5〜30
時間行われる。縮合生成物は脱金属イオン処理を施した
あと、再結晶または再沈澱により精製できる。
【0021】脱金属イオン処理は例えば、水と混合して
分液する有機溶媒に生成物を溶解させ、イオン交換水を
用いて洗浄することにより行うことができる。この際に
用いる有機溶媒としては、メチルイソブチルケトン、エ
チルセロソルブアセテート、酢酸エチルなどが挙げられ
る。また脱金属イオン処理は、水と混合して分液しない
有機溶媒に生成物を溶解させ、イオン交換水にチャージ
すること(再沈澱)によっても行うことができる。ここ
で用いる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、
アセトンなどが挙げられる。この方法は、脱金属イオン
と精製が同時に行えるので好ましい。
【0022】本発明の前記式(I)で示されるポリフェ
ノール化合物の用途は特に限定されないが、例えば、ア
ルカリ可溶性樹脂および1,2−キノンジアジド化合物
を含むポジ型感放射線性レジスト組成物の一成分として
用いることができる。このようなレジスト組成物に式
(I)のポリフェノール化合物を添加することにより、
レジスト組成物の感度、解像力および耐熱性をバランス
よく向上させることができる。
【0023】この際、アルカリ可溶性樹脂と式(I)の
ポリフェノール化合物の合計100重量部を基準とし
て、式(I)のポリフェノール化合物を4〜40重量部
用いるのが好ましい。式(I)のポリフェノール化合物
が4重量部未満になると、アルカリ水溶液からなる現像
液に対する溶解性が落ちるので、現像がしにくくなり、
また40重量部を越えると、放射線があたっていない部
分も現像液に溶けやすくなるので、パターニングが難し
くなる。
【0024】レジスト組成物に用いられるアルカリ可溶
性樹脂は、例えばポリビニルフェノール、ノボラック樹
脂などであり、特にノボラック樹脂が好ましい。ノボラ
ック樹脂としては、例えば、フェノール、o−クレゾー
ル、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレ
ノール、3,5−キシレノール、3,4−キシレノー
ル、2,3,5−トリメチルフェノール、4−t−ブチ
ルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3−t−ブ
チルフェノール、3−エチルフェノール、2−エチルフ
ェノール、4−エチルフェノール、2−ナフトール、
1,3−ジヒドロキシナフタリン、1,7−ジヒドロキ
シナフタリン、1,5−ジヒドロキシナフタリンなどの
フェノール類を、単独でまたは2種以上組み合わせて、
ホルマリンと常法により縮合させた樹脂が挙げられる。
【0025】この縮合反応は通常、60〜120℃で、
2〜30時間行われる。触媒としては、有機酸、無機
酸、あるいは二価金属塩などが用いられる。具体例とし
ては、蓚酸、塩酸、硫酸、過塩素酸、p−トルエンスル
ホン酸、トリクロル酢酸、リン酸、蟻酸、酢酸亜鉛、酢
酸マグネシウムなどが挙げられる。この反応は、バルク
で行っても、また適当な溶剤を用いて行ってもよい。
【0026】特にノボラック樹脂としては、重量平均分
子量(GPCによるポリスチレン換算値)が2000以
上のノボラック樹脂のうち、30〜90重量%に相当す
る低分子量ノボラックを、晶析、分別などで除去するこ
とにより得られる高分子量ノボラックが好ましい。
【0027】また、レジスト組成物に用いられる1,2
−キノンジアジド化合物は、特に限定されないが、例え
ば、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エ
ステル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン
酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スル
ホン酸エステルなどが挙げられる。
【0028】これらのエステル類は、公知の方法、例え
ば、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸クロリド
やベンゾキノンジアジドスルホン酸クロリドとヒドロキ
シル基含有化合物とを、弱アルカリの存在下で縮合させ
ることにより得られる。ここで、ヒドロキシル基含有化
合物の例としては、ハイドロキノン、レゾルシン、フロ
ログルシン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、
2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,
4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,
2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、ビ
ス(p−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,4−
ジヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,3,4−ト
リヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(p−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2,4−
ジヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2,
3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン、オキシフ
ラバン類
【0029】
【化7】
【0030】などが挙げられる。1,2−キノンジアジ
ド化合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合
わせて用いることができる。
【0031】本発明の式(I)で示されるポリフェノー
ル化合物を配合したポジ型感放射線性レジスト組成物
は、1,2−キノンジアジド化合物、アルカリ可溶性樹
脂、および式(I)のポリフェノール化合物を、適当な
溶剤に混合し、溶解させることにより調製することがで
きる。この際、アルカリ可溶性樹脂と式(I)で示され
るポリフェノール化合物の合計100重量部に対し、通
常1,2−キノンジアジド化合物を5〜100重量部用
いるのが好ましく、より好ましくは10〜50重量部用
いる。1,2−キノンジアジド化合物の配合量が5重量
部未満になると、塗布後のレジスト膜全体が、アルカリ
性水溶液からなる現像液に溶けやすくなるので、パター
ニングが難しくなる。また1,2−キノンジアジド化合
物の配合量が100重量部を越えると、短時間の放射線
照射では加えた1,2−キノンジアジド化合物のすべて
を分解することができず、結果的に放射線照射量を多く
しなければならなくなるので、感度の低下を招く。
【0032】また用いる溶剤は、適当な乾燥速度で蒸発
し、均一で平滑な塗膜を与えるものがよい。そのような
溶剤としては、エチルセロソルブアセテート、メチルセ
ロソルブアセテート、エチルセロソルブ、メチルセロソ
ルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、キシレン
などが挙げられる。これらの溶剤は、単独でまたは2種
以上混合して用いることができる。
【0033】以上のようにして得られたポジ型感放射線
性レジスト組成物は、必要に応じてさらに付加物とし
て、少量の樹脂や染料などを含んでいてもよい。
【0034】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら
限定されるものでない。なお、以下の例中にある%およ
び部は、特にことわらないかぎり重量基準である。
【0035】実施例1 攪拌器、冷却管、水分離器および温度計を装着した50
0mlの三ツ口フラスコに、2,5−キシレノール 134.0
g、サリチルアルデヒド 33.7 g、p−トルエンスルホ
ン酸 0.83 gおよびトルエン268gを仕込み、油浴
中、加熱攪拌下、115℃で、縮合水を除去しながら1
6時間反応させた。反応液50〜60℃で反応混合物を
濾過することにより、下記式(1)で示されるトリフェ
ニルメタン誘導体の粗ケーキを得た。この粗ケーキを、
メタノール580gに20〜25℃で溶解させ、イオン
交換水1450gにチャージしたあと、濾過、乾燥させ
ることにより、下記式(1)で示されるトリフェニルメ
タン誘導体の精製ケーキ 89.3 gが得られた。収率93.0
%(サリチルアルデヒド基準)。
【0036】
【化8】
【0037】 マススペクトル m/e 348(M+ ) NMRスペクトル 溶媒:アセトン、TMS δ(ppm) 2.04 (s,12H)、5.85 (s, 1H)、6.52 (s, 2H)、6.63 (s,
2H)、6.74 (m, 2H)、6.83 (m, 1H)、7.05 (m, 1H)、7.
78 (s, 2H)、8.09 (s, 1H)。 融点 274〜275℃
【0038】実施例2 攪拌器、冷却器、水分離器および温度計を装着した5リ
ットルの三ツ口フラスコに、3,4−キシレノール10
94g、サリチルアルデヒド448g、および20%塩
酸1955gを仕込み、水浴中、50〜55℃で43時
間反応させた。そのあと室温まで冷却し、酢酸エチル4
リットルで抽出を行った。塩酸層を分液し、オイル層に
イオン交換水4リットルを加えて、洗浄分液を4回繰り
返した。濃縮後、トルエン5500gを加え、70〜7
5℃で2時間攪拌した。そのあと室温まで冷却し、濾過
した。得られたウェットケーキに、トルエン2500g
および酢酸エチル125gを加え、70〜75℃で2時
間攪拌した。室温まで冷却後、濾過、乾燥させることに
より、下記式(2)で示されるトリフェニルメタン誘導
体のケーキ1211gが得られた。HPLCによる純度
98.2 %。
【0039】
【化9】
【0040】 NMRスペクトル 溶媒:アセトン、TMS δ(ppm) 2.05 (s, 6H)、2.12 (s, 6H)、6.35 (s, 1H)、6.58 (s,
2H)、6.62 (s, 2H)、6.70 (m, 1H)、6.80 (m, 2H)、7.
00 (m, 1H)、7.50 (s, 2H)、7.82 (s,1H)。 融点 220℃
【0041】実施例3 攪拌器、冷却器、水分離器および温度計を装着した1リ
ットルの三ツ口フラスコに、2,6−キシレノール24
4g、サリチルアルデヒド 61.1 gおよび濃塩酸300
gを仕込み、水浴中、45〜50℃で6時間反応させ
た。そのあと室温まで冷却し、デカンテーションを行っ
た。酢酸エチル4リットルで抽出を行い、塩酸層を分液
し、オイル層にイオン交換水1リットルを加えて、洗浄
分液を4回繰り返した。濃縮後トルエン520gを加
え、70〜75℃で2時間攪拌した。そのあと室温まで
冷却し、濾過した。得られたウェットケーキにトルエン
430gを加えて70〜75℃で2時間攪拌し、室温ま
で冷却した。そのあと、濾過して得られたウェットケー
キに、トルエン200gを加えて洗浄した。乾燥後、下
記式(3)で示されるトリフェニルメタン誘導体のケー
キが124g得られた。HPLC純度 97.6 %。
【0042】
【化10】
【0043】 NMRスペクトル 溶媒:アセトン、TMS δ(ppm) 2.14 (s,12H)、5.56 (s, 1H)、6.67 (s, 4H)、6.80 (m,
4H)、7.03 (s, 2H)、8.06 (s, 1H)。 融点 203〜204℃
【0044】合成例1(ノボラック樹脂) 内容積1000mlの三ツ口フラスコに、メタクレゾール
149g、パラクレゾール121g、エチルセロソルブ
アセテート252gおよび5%シュウ酸30.4 gを仕込
み、90℃の油浴で加熱攪拌しながら、ホルマリン水溶
液(37.0%)147.8 gを40分かけて滴下し、そのあと
さらに7時間、加熱攪拌して反応させた。次いで中和、
水洗、脱水して、ノボラック樹脂のエチルセロソルブア
セテート溶液を得た。GPCによるポリスチレン換算重
量平均分子量は9600であった。
【0045】合成例2(ノボラック樹脂) 合成例1で得られたノボラック樹脂のエチルセロソルブ
アセテート溶液(ノボラック樹脂の含有量 41.2 %)1
20gを3リットルの底抜きセパラブルフラスコに仕込
み、さらにエチルセロソルブアセテート 868.8gとn−
ヘプタン 544.6gを加えて、20℃で30分間攪拌後、
静置・分液した。分液で得られた下層中のn−ヘプタン
をエバポレータにより除去して、ノボラック樹脂のエチ
ルセロソルブアセテート溶液を得た。GPCによるポリ
スチレン換算重量平均分子量は、15,500であった。な
お、この分別操作により、低分子量ノボラックは75%
除去された。
【0046】参考例 実施例1〜3で得られたポリフェノール化合物ならびに
合成例1および2で得られたノボラック樹脂を各々、感
光剤とともに表−1に示す組成でエチルセロソルブアセ
テートに溶かし、レジスト組成物を調合した。なお溶剤
量は、以下に示す塗布条件で膜厚 1.28 μm になるよう
に調整した。これら各組成物を 0.2μm のテフロン製フ
ィルターで濾過し、レジスト液を調製した。
【0047】このレジスト液を、常法により洗浄したシ
リコンウェハーに、回転塗布機を用いて4000rpm で
塗布した。次いでこのシリコンウェハーを、100℃の
真空吸着型ホットプレートで1分間ベークした。そのあ
と、超高圧水銀灯を光源とする縮小投影露光装置を用
い、ショット毎に露光時間を段階的に変えて露光した。
次いで、現像液SOPD〔住友化学工業(株)製商品
名〕を用いて現像した。リンス、乾燥後、各ショットの
膜減り量と露光時間をプロットして感度を求めた。ま
た、未露光部の残膜厚から残膜率を求めた。
【0048】さらに、現像後のレジストパターンのつい
たシリコンウェハーを、種々の温度に設定したクリーン
オーブン中に30分間、空気雰囲気で放置し、そのあと
レジストパターンを走査型電子顕微鏡で観察することに
より、耐熱性を評価した。
【0049】これらの結果をまとめて表−1に示す。表
−1から明らかなように、本発明のポリフェノール化合
物を配合したレジスト組成物は、感度、解像力および耐
熱性のバランスがとれており、このポリフェノール化合
物を配合しない場合に比べ、格段に性能が向上してい
る。
【0050】
【0051】表−1の脚注*1 感光剤(a): 1,2−ナフトキノンジアジド−5−
スルホニルクロライドと2,3,4−トリヒドロキシベ
ンゾフェノンの縮合物 感光剤(b): 1,2−ナフトキノンジアジド−5−スル
ホニルクロライドと2,3,4,4′−テトラヒドロキ
シベンゾフェノンの縮合物*2 レジストパターンがだれ始めたときのクリーンオー
ブン内の温度*3 ラインアンドスペースを解像する最小線幅
【0052】
【発明の効果】本発明のポリフェノール化合物は、ポジ
型感放射線性レジスト組成物の一成分として配合するこ
とにより、既存のレジスト組成物に比べ、感度を向上さ
せ、かつ解像力および耐熱性も向上させることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花畑 誠 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内 (72)発明者 日置 毅 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 で示されるポリフェノール化合物。
  2. 【請求項2】式 【化2】 で示される請求項1記載のポリフェノール化合物。
  3. 【請求項3】式 【化3】 で示される請求項1記載のポリフェノール化合物。
  4. 【請求項4】式 【化4】 で示される請求項1記載のポリフェノール化合物。
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