JP2830197B2 - ポジ型レジスト組成物 - Google Patents

ポジ型レジスト組成物

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JP2830197B2 JP1281375A JP28137589A JP2830197B2 JP 2830197 B2 JP2830197 B2 JP 2830197B2 JP 1281375 A JP1281375 A JP 1281375A JP 28137589 A JP28137589 A JP 28137589A JP 2830197 B2 JP2830197 B2 JP 2830197B2
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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、紫外線、遠紫外線(エキシマーレーザー等
を含む)、電子線、イオンビーム、X線等の放射線に感
応するポジ型レジスト組成物に関するものである。
<従来の技術> 近年集積回路については高集積化に伴う微細化が進
み、今やサブミクロンのパターン形成が要求されるに到
っており解像力の優れたポジ型レジストが要望されてい
る。従来、集積回路の形成には、マスク密着方式が用い
られてきたが、この方式では2μmが限界といわれてお
り、これに代わり縮小投影露光方式が注目されている。
この方式はマスターマスク(レチクル)のパターンをレ
ンズ系により縮小投影して露光する方式であり、解像力
はサブミクロンまで可能である。しかしながらこの縮小
投影露光方式の場合の問題点の1つとしてスループット
が低いという点がある。即ち、従来のマスク密着方式の
ような一括露光方式と異なり、縮小投影露光方式では分
割くり返し露光であるため、ウェハー1枚当たりの露光
トータル時間が長くなるという問題である。
これを解決する方法としては、装置の改良もさること
ながら、用いるレジストの高感度化が最も重要である。
高感度化により露光時間が短縮できればスループットの
向上ひいては歩留まりの向上が達成されうる。一方、LS
Iの集積度の向上とともに配線の幅が微細化され、その
ためエッチングも従来のウェットエッチングに代わりド
ライエッチングが主流となってきている。このドライエ
ッチングのため、レジストの耐熱性が従来以上に要求さ
れるようになった。
こうした観点で現在用いられているポジ型レジストを
見ると、必ずしも感度、解像力、耐熱性の点で満足なも
のとはいえない。一般にポジ型レジストはネガ型レジス
トに比べ感度が低く、改良が望まれている。
例えば高感度化を達成するためには、ポジ型レジスト
に用いられているノボラック樹脂の分子量を低くする方
法が最も簡単であり、アルカリ現像液に対する溶解速度
が増し、見かけ上、レジストの感度は上がる。しかしこ
の方法では、非露光部の膜べりが大きくなったり(いわ
ゆる残膜率の低下)、パターン形状が悪化したり、露光
部と非露光部の現像液に対する溶解速度の差が小さくな
ることからくる、いわゆるγ値の低下(解像力の低下)
といった問題点の他に、レジストの耐熱性が低下すると
いう極めて深刻な不都合を生じる。すなわち、現状では
感度、解像力、耐熱性のいずれも兼ね備えたポジ型レジ
ストはなく、一方を改良しようとすると、他の一方がさ
らに悪くなるという極めて不都合な状況にある。
また、従来のレジスト組成物には二酸化シリコン、リ
ンケイ酸ガラス、窒化シリコン、アルミニウムなどの集
積回路素子に使用される基板への接着性が低く、このレ
ジスト組成物によって形成された薄膜にマスクを通して
露光すると、露光パターンの一部が消失してしまうもの
がある。
<発明が解決しようとする課題> 本発明の目的は、集積回路作製用として前記従来技術
の問題点を解決し、感度、解像力、耐熱性のバランスが
良く、特にパターンはがれといった現象が起こらないポ
ジ型レジスト組成物を提供することにある。
<課題を解決するための手段> 本発明者は、特定の構造を持つノボラック樹脂をレジ
スト組成物に用いることにより上記課題が解決できるこ
とを見出し本発明を完成した。本発明は、m−クレゾー
ルと2−tert−ブチル−6−メチルフェノールをアルデ
ヒド類と縮合させた樹脂(I)を必須成分とするアルカ
リ可溶性樹脂及び1,2−キノンジアジド化合物を含むこ
とを特徴とするポジ型レジスト組成物を提供するもので
ある。
樹脂(I)は、m−クレゾールと2−tert−ブチル−
6−メチルフェノールを酸触媒の存在下、アルデヒド類
と縮合することにより合成される。
この縮合反応は通常、60〜120℃、2〜30時間で行わ
れる。
ここで用いられるアルデヒド類としては、例えばホル
ムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、プロピルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニル
アセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、
β−フェニルプロピルアルデヒド、ο−ヒドロキシベン
ズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−
ヒドロキシベンズアルデヒド、グルタルアルデヒド、グ
リオキサール、o−メチルベンズアルデヒド、p−メチ
ルベンズアルデヒド等が挙げられ、これらの化合物のう
ち、特にホルムアルデヒドが工業的に入手しやすいとい
う点で好ましい。これらのアルデヒドは単独で、または
2種以上混合して使用することができる。
触媒としては、有機酸或いは無機酸や二価金属塩等が
用いられる。具体例としては、蓚酸、塩酸、硫酸、過塩
素酸、p−トルエンスルホン酸、トリクロル過酸、リン
酸、蟻酸、酢酸亜鉛、酢酸マグネシウム等が挙げられ
る。また反応はバルクで行っても適当な溶媒を用いても
よい。またm−クレゾールと2−tert−ブチル−6−メ
チルフェノールのモル比は95:5〜60:40、更には95:5〜7
0:30が好ましい。m−クレゾールが95モル%を越えると
現像液に溶けやすくなるためパターニングが困難とな
り、60モル%を下回ると現像液に対する溶解性が落ちる
ので、現像が困難となる。
アルカリ可溶性樹脂は、本発明の特質を損なわない限
り樹脂(I)以外のアルカリ可溶な樹脂または化合物を
含有することができ、この場合用いられる他のアルカリ
可溶な樹脂は例えば、ポリビニルフェノールあるいはノ
ボラック等が挙げられる。ノボラックとは、例えば、フ
ェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレ
ゾール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、3,4
−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、4−
t−ブチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3
−t−ブチルフェノール、3−エチルフェノール、2−
エチルフェノール、4−エチルフェノール、2−ナフト
ール、1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキ
シナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン等のフェ
ノール類を単独または2種以上組合せて、アルデヒド類
と常法により縮合させた樹脂が挙げられる。特に、樹脂
(I)として縮合反応後分別等により、そのGPCパター
ン全面積に対するポリスチレン換算分子量が6000以下の
範囲の面積比を65%以下、900以下の範囲の面積比を30
%以下にしたものを使用した場合は、式(II)の化合物
またはポリスチレン換算重量平均分子量が2000〜200の
低分子量ノボラック(III)を、上記樹脂(I)に加え
て用いるのが好ましい。
(式中、R1、R2、R3はC1〜C5のアルキル基またはC1〜C5
のアルコキシ基を表し、l,m,nは0以上3以下の整数で
あり、R′は水素原子またはC1〜C3のアルキル基を表
す。) 式(II)で表される化合物としては、次式で示される
化合物が好適に用いられる。
一般式(II)のポリフェノール化合物は、フェノール
類化合物を酸触媒の存在下にカルボニル化合物と縮合す
ることにより合成される。
ここで用いられるフェノール類化合物としては例え
ば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p
−クレゾール、3,5−キシレノール、2,5−キシレノー
ル、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,6−キ
シレノール、3,4−キシレノール、2,3,5−トリメチルフ
ェノール、4−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル
フェノール、3−t−ブチルフェノール、4−メトキシ
フェノール、3−メトキシフェノール、2−メトキシフ
ェノール、2,3−ジメトキシフェノール、2,5−ジメトキ
シフェノール、3,5−ジメトキシフェノール、3−エチ
ルフェノール、2−エチルフェノール、4−エチルフェ
ノール、2,3,5−トリエチルフェノール、3,5−ジエチル
フェノール、2,5−ジエチルフェノール、2,3−ジエチル
フェノール等が挙げられる。これらの化合物は単独でま
たは2種以上組合わせて用いられる。
又この縮合反応で用いられるカルボニル化合物として
は、例えば、ベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズ
アルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒ
ドロキシベンズアルデヒド、3−メトキシ−4−ヒドロ
キシベンズアルデヒド等のベンズアルデヒド類または、
o−ヒドロキシアセトフェノン、m−ヒドロキシアセト
フェノン、p−ヒドロキシアセトフェノン等のアセトフ
ェノン類が挙げられる。
又、この縮合反応で用いられる酸触媒としては、例え
ば、有機酸あるいは無機酸や二価金属塩等が挙げられ
る。具体例としては、蓚酸、塩酸、硫酸、過塩素酸、p
−トルエンスルホン酸、トリクロル酢酸、リン酸、蟻
酸、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸マグネシウム等が挙げら
れる。カルボニル化合物の使用量は、フェノール類化合
物1モルに対して0.02〜3モル、酸触媒の使用量はカル
ボニル化合物1モルに対し0.01〜0.7モルが好ましい。
縮合反応は通常、30〜250℃、2〜30時間で行われる。
また反応はバルクで行っても、適当な溶媒を用いてもよ
い。この際用いられる溶媒としては、例えば、水、アル
コール類あるいはエチルセロソルブアセテート、エチル
セロソルブ、メチルセロソルブ、メチルイソブチルケト
ン、メチルエチルケトン、ヘキサン、シクロヘキサン、
ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられ
る。これらの溶媒量は好ましくはフェノール類化合物と
カルボニル化合物の総量100重量部当たり10〜500重量部
である。
縮合生成物は脱金属イオンした後、再結晶または再沈
澱により精製できる。
脱金属イオンは生成物を水と混合して分液する有機溶
媒に溶解させ、イオン交換水を用いて洗浄することによ
り行なえる。本有機溶媒としては、メチルイソブチルケ
トン、エチルセロソルブアセテート、酢酸エチル等が挙
げられる。
また脱金属イオンは生成物を水と混合して分液しない
有機溶媒に溶解させイオン交換水にチャージすること
(再沈澱)によっても行なえる。ここで有機溶媒はメタ
ノール、エタノール、アセトン等が挙げられる。この方
法では脱金属イオンと精製が同時に行なえ好ましい。
本発明に用いられる低分子量ノボラック(III)はフ
ェノール類化合物を酸触媒の存在下にアルデヒド類と縮
合することにより合成される。
ここで用いられるフェノール類化合物としては例え
ば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p
−クレゾール、3,5−キシレノール、2,5−キシレノー
ル、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,6−キ
シレノール、3,4−キシレノール、2,3,5−トリメチルフ
ェノール、レゾルシノール等が挙げられる。中でもクレ
ゾールが好ましい。これらの化合物はアルカリ現像液へ
の溶解性を考慮しつつ、単独でまたは2種以上組合わせ
て用いられる。
この縮合反応で用いられるアルデヒド類としては例え
ば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド、グリオキサール等が挙げられる。中でも、
ホルムアルデヒドは37%水溶液として工業的に手に入れ
やすく特に好ましい。
この縮合反応に用いられる酸触媒としては、有機酸或
いは無機酸や二価金属塩等が用いられる。具体例として
は、蓚酸、塩酸、硫酸、過塩素酸、p−トルエンスルホ
ン酸、トリクロル酢酸、リン酸、蟻酸、酢酸亜鉛、酢酸
マグネシウム等が挙げられる。縮合反応は通常、30〜25
0℃、2〜30時間で行われる。また反応はバルクで行っ
ても適当な溶媒を用いてもよい。
低分子量ノボラック(III)の分子量は、ポリスチレ
ン換算重量平均分子量で2000〜200、より好ましくは100
0〜200である。ここで分子量が2000を超えると、レジス
ト組成物の感度が低下する。また、分子量が200より低
くなると、基板に対する密着性、耐熱性等が悪化し、好
ましくない。
低分子量ノボラック(III)の分子量の調節は、フェ
ノール類化合物に対するアルデヒド類のモル比を調節す
ることにより容易に行なえる。上記ポリスチレン換算重
量平均分子量2000〜200のノボラックを合成するには、
例えば、m−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂の場
合、m−クレゾールに対するホルムアルデヒドのモル比
を0.65〜0.05に設定して縮合反応を行えば得ることがで
きる。また、縮合反応を行った後、蒸留等により残存モ
ノマーを除去することはさらに好ましい。
ポリフェノール化合物(II)または低分子量ノボラッ
ク(III)の含量はアルカリ可溶性樹脂全量、すなわち
樹脂(I)、ポリフェノール化合物(II)または低分子
量ノボラック(III)及び他のアルカリ可溶性樹脂の総
量100重量部に対して、4〜50重量部が好ましい。ポリ
フェノール化合物(II)または低分子量ノボラック(II
I)が4重量部未満であると、特に樹脂(I)が高分子
量成分主体である場合に、アルカリ水溶液からなる現像
液に対する溶解性が落ちるので現像が困難となり、50重
量部を超える場合は、放射線が当っていない部分も現像
液に溶けやすくなるのでパターニングが困難となる。
ポリスチレン換算分子量が6000以下の範囲の面積比が
65%以下であり、900以下の範囲の面積比が30%以下で
ある樹脂(I)は分別等により得られる。
分別方法としては、合成されたノボラック樹脂を良溶
媒、例えばアルコール類(メタノール、エタノール
等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等)、エチレングリコールおよびそ
のエーテル類、エーテルエステル類(エチルセロソル
ブ、エチルセロソルブアセテート等)、テトラヒドロフ
ラン等に溶解し、次に水に入れて沈澱させる方法また
は、ヘプタン、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン等
に入れ分液する方法がある。この様にして得られた樹脂
のポリスチレン換算重量平均分子量は20000〜3000が好
ましい。
次に本発明のポジ型レジスト組成物に用いられる1,2
−キノンジアジド化合物は特に限定されないが、例え
ば、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エス
テル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エ
ステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸
エステル等が挙げられる。これらのエステル類は公知の
方法、例えば1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸ク
ロリドやベンゾキノンジアジドスルホン酸クロリドとヒ
ドロキシル基を有する化合物を弱アルカリの存在下で縮
合することにより得られる。ここでヒドロキシル基を有
する化合物の例としては、ハイドロキノン、レゾルシ
ン、フロログリシン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4′
−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テ
トラヒドロキシベンゾフェノン、ビス(p−ヒドロキシ
フェニル)メタン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニ
ル)メタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)
メタン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロ
パン、オキシフラバン類等が挙げられる。中でも、1,2
−キノンンジアジド化合物が2,3,4,4′−テトラヒドロ
キシベンゾフェノンあるいはオキシフラバン類 (ただし、式中qは0以上4以下の数を表し、rは1以
上5以下の数を表し、q+rは2以上である。R4、R5
R6は水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロヘキ
シル基またはアリール基を表す。)の1,2−ナフトキノ
ンジアジド−5−スルホン酸エステルで、平均2個以上
の水酸基がエステル化されている化合物が好ましく用い
られる。これらの1,2−キノンジアジド化合物は単独で
または2種以上混合して用いられる。ポジ型レジスト組
成物の調製は、前記1,2−キノンジアジド化合物と樹脂
(I)及び必要に応じてポリフェノール化合物(II)ま
たは低分子量ノボラック(III)等を含んだアルカリ可
溶性樹脂とを適当な溶媒に混合、溶解することにより行
う。アルカリ可溶性樹脂と1,2−キノンジアジド化合物
の割合は、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対し、通常
1,2−キノンジアジド化合物5〜100重量部、好ましくは
10〜50重量部である。この配合量が5重量部未満の場
合、アルカリ性水溶液からなる現像液に溶けやすくなる
のでパターニングが困難となり、100重量部を超える場
合は、短時間の放射線照射では加えた1,2−キノンジア
ジド化合物の全てを分解することができず結果的に、放
射線照射量を多くしなければならなくなり、感度の低下
を招く。又、用いる溶媒は、適当な乾燥速度で溶媒が蒸
発し、均一で平滑な塗膜を与えるものがよい。そのよう
なものとしては、エチルセロソルブアセテート、メチル
セロソルブアセテート、エチルセロソルブ、メチルセロ
ソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、キシレ
ン等が挙げられる。これらの溶媒は単独でまたは2種以
上混合して用いられる。以上の方法で得られたポジ型レ
ジスト組成物はさらに必要に応じて付加物として少量の
樹脂や染料等が添加されていてもよい。
<発明の効果> 本発明のポジ型レジスト組成物は既存のレジスト組成
物に比べ、性能バランスが良好で、特に露光時のパター
ン消失といった現象が起こらないものである。
<実施例> 次に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるも
のではない。
合成例1 内容積1000mlの三ツ口フラスコに、m−クレゾール22
9.8g、2−tert−ブチル−6−メチルフェノール61.6g
(モル比 85/15)、エチルセロソルブアセテート252
g、5%シュウ酸30.4gを仕込み、100℃の油浴で加熱撹
拌しながら、ホルマリン水溶液(37.0%)180.2gを40分
かけて滴下し、その後14時間さらに加熱撹拌反応させ
た。その後中和、水洗、脱水してノボラック樹脂のエチ
ルセロソルブアセテート溶液を得た。GPCによるポリス
チレン換算重量平均分子量は4100であった。
合成例2 反応時間を変えた以外は合成例1と同様な操作を行
い、ノボラック樹脂のエチルセロソルブアセテート溶液
を得た。GPCによるポリスチレン換算重量平均分子量は2
850であった。
合成例3 m−クレゾールと2−tert−ブチル−6−メチルフェ
ノールのモル比を90:10にした以外は合成例1と同様な
操作を行い、ノボラック樹脂のエチルセロソルブアセテ
ート溶液を得た。GPCによるポリスチレン換算重量平均
分子量は5950であり、ポリスチレン換算分子量6000以下
の面百値は65.7%、900以下の面百値は25.5%であっ
た。
合成例4 m−クレゾールと2−tert−ブチル−6−メチルフェ
ノールのモル比を87.5:12.5にした以外は合成例1と同
様な操作を行い、ノボラック樹脂のエチルセロソルブア
セテート溶液を得た。GPCによるポリスチレン換算重量
平均分子量は8000であった。
合成例5 合成例1で得られたノボラック樹脂のエチルセロソル
ブアセテート溶液(ノボラック樹脂の含有量41.94%)1
55.3gを1の底抜きセパラブルフラスコに仕込み、さ
らにエチルセロソルブアセテート170.4gとノルマルヘプ
タン151.1gを加えて20℃で30分間撹拌後、静置、分液し
た。分液で得られた下層中のノルマルヘプタンをエパポ
レーターにより除去して、ノボラック樹脂のエチルセロ
ソルブアセテート溶液を得た。GPCによるポリスチレン
換算重量平均分子量は5800であり、ポリスチレン換算分
子量6000以下の面百値は59.3%であり、900以下の面百
値は19.0%であった。
合成例6〜8 合成例2〜4で得られたそれぞれのノボラック樹脂を
用い、合成例5とほぼ同様の操作を施して、表−1に示
す樹脂を得た。
合成例9 撹拌器、冷却管、水分離器、および温度計を装着した
500ml三ツ口フラスコに2,5−キシレノール134.0g、サリ
チルアルデヒド33.7g、p−トルエンスルホン酸0.83g、
トルエン268gを仕込み、油浴中で加熱撹拌下、115℃で
縮合水を除去しながら16時間反応させた。反応後50〜60
℃で反応混合物を濾過することで、下記式(a)で示さ
れるトリフェニルメタン誘導体の粗ケーキが得られる。
粗ケーキをメタノール580gに20〜25℃で融解させ、イオ
ン交換水1450gにチャージした後、濾過、乾燥させるこ
とによって下記式(a)の精製ケーキ89.3gが得られ
た。収率93.0%(サリチルアルデヒド基準)。
融点 274〜275℃ 合成例10 内容積1000mlの三ツ口フラスコにm−クレゾール270
g、1%シュウ酸48.7gを仕込み、100℃の油浴で加熱撹
拌しながらホルマリン水溶液(37.0%)60.8gを40分か
けて滴下しその後2時間さらに加熱撹拌反応させた。そ
の後中和し、エチルセロソルブアセテートで希釈してか
ら、水洗、脱水してノボラック樹脂のエチルセロソルブ
アセテート溶液を得た。GPCによるポリスチレン換算重
量平均分子量は330であった。
合成例11 内容積1000mlの三ツ口フラスコにm−クレゾール149
g、p−クレゾール121g、エチルセロソルブアセテート2
52g、5%シュウ酸30.4gを仕込み、90℃の油浴で加熱撹
拌しながらホルマリン水溶液(37.0%)147.8を40分か
けて滴下しその後7時間さらに加熱撹拌反応させた。そ
の後中和、水洗、脱水してノボラック樹脂のエチルセロ
ソルブアセテート溶液を得た。GPCによるポリスチレン
換算重量平均分子量は9600であった。
合成例12 合成例11で得られたノボラック樹脂のエチルセロソル
ブアセテート溶液(ノボラック樹脂の含有量41.2%)12
0gを3の底抜きセパラブルフラスコに仕込み、さらに
エチルセロソルブアセテート868.8gとノルマルヘプタン
544.6gを加えて20℃で30分間撹拌後、静置、分液した。
分液で得られた下層中のノルマンヘプタンをエパポレー
ターにより除去して、ノボラック樹脂のエチルセロソル
ブアセテート溶液を得た。GPCによるポリスチレン換算
重量平均分子量は15500であった。なお、この分別後の
樹脂は、ポリスチレン換算分子量900以下の範囲の面百
値が7%であった。
実施例1〜5及び比較例1〜2 以上の合成例で得られた樹脂または化合物を用い、さ
らに感光剤を用いて、表−2に示す組成でエチルセロソ
ルブアセテートに溶かしレジスト液を調合した。なお溶
媒量は以下に示す塗布条件で膜圧1.28μmになるように
調整した。これら各組成物を0.2μmのテフロン製フィ
ルターで濾過し、レジスト液を調製した。これを常法に
よって洗浄したシリコンウェハーに回転塗布機を用いて
4000r.p.mで塗布した。ついで、このシリコンウェハー
を100℃の真空吸着型ホットプレートで1分間ベークし
た。その後、350Wの超高圧水銀灯を光源とする縮小投影
露光装置を用い、ショット毎に露光時間を段階的に変え
て露光した。露光後に光学顕微鏡によりパターンの一部
が消失していないかどうか観察した。ついで、現像液SO
PD(住友化学工業(株)製商品名)を用い現像した。リ
ンス、乾燥後各ショットの膜減り量と露光時間をプロッ
トして、感度を求めた。また、未露光部の残膜厚から残
膜率を求めた。
また、現像液のレジストパターンのついたシリコンウ
ェハーを種々の温度に設定したクリーンオーブン中に30
分間、空気雰囲気中で放置し、その後、レジストパター
ンを走査型電子顕微鏡で観察することにより、耐熱性を
評価した。
これらの結果をまとめて表−2に示す。表−2から明
らかな様に、実施例の性能バランスは良好で、特に露光
時のパターン消失(マスクに対するパターンの忠実性の
低下)といった現象は認められなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土居 靖宜 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番 98号 住友化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−227144(JP,A) 特開 昭62−143057(JP,A) 特開 昭64−90250(JP,A) 特開 平2−10352(JP,A) 特開 平3−54565(JP,A) 特開 平2−275955(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/00 - 7/18

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】m−クレゾールと2−tert−ブチル−6−
    メチルフェノールをアルデヒド類と縮合させた樹脂
    (I)を必須成分とするアルカリ可溶性樹脂及び1,2−
    キノンジアジド化合物を含むことを特徴とするポジ型レ
    ジスト組成物。
  2. 【請求項2】樹脂(I)において、m−クレゾールと2
    −tert−ブチル−6−メチルフェノールのモル比が95:5
    〜60:40である請求項1のポジ型レジスト組成物。
  3. 【請求項3】樹脂(I)において、そのGPC(UV−254nm
    の検出器使用)パターンの全面積に対して、ポリスチレ
    ン換算分子量で6000以下の範囲の面積比が65%以下、90
    0以下の範囲の面積比が30%以下であり、かつアルカリ
    可溶性樹脂が、該樹脂(I)と下記一般式(II)で表さ
    れる化合物を含有する請求項1又は2のポジ型レジスト
    組成物。 (式中、R1、R2及びR3はそれぞれ、C1〜C5のアルキル基
    またはC1〜C5のアルコキシ基を表し、l、m及びnはそ
    れぞれ、0以上3以下の数であり、R′は水素原子また
    はC1〜C3のアルキル基を表す。)
  4. 【請求項4】R1及びR2がともにメチル基、m及びnがと
    もに2、lが0、R′が水素原子である請求項3のポジ
    型レジスト組成物。
  5. 【請求項5】一般式(II)で表される化合物の含量がア
    ルカリ可溶性樹脂の全量100重量部に対し、4〜50重量
    部である請求項3又は4のポジ型レジスト組成物。
  6. 【請求項6】樹脂(I)において、そのGPC(UV−254nm
    の検出器使用)パターンの全面積に対して、ポリスチレ
    ン換算分子量で6000以下の範囲の面積比が65%以下、90
    0以下の範囲の面積比が30%以下であり、かつアルカリ
    可溶性樹脂が、該樹脂(I)とGPCによるポリスチレン
    換算重量平均分子量が2000〜200である低分子量ノボラ
    ック(III)を含有する請求項1又は2のポジ型レジス
    ト組成物。
  7. 【請求項7】低分子量ノボラック(III)の含量がアル
    カリ可溶性樹脂の全量100重量部に対し、4〜50重量部
    である請求項6のポジ型レジスト組成物。
  8. 【請求項8】低分子量ノボラック(III)のGPCによるポ
    リスチレン換算重量平均分子量が1000〜200である請求
    項6又は7のポジ型レジスト組成物。
  9. 【請求項9】低分子量ノボラック(III)がクレゾール
    とホルムアルデヒドの縮合物である請求項6、7又は8
    のポジ型レジスト組成物。
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