JPH08190094A - 光学異方体フィルムとその製造方法および液晶表示装置 - Google Patents

光学異方体フィルムとその製造方法および液晶表示装置

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JPH08190094A
JPH08190094A JP7174696A JP17469695A JPH08190094A JP H08190094 A JPH08190094 A JP H08190094A JP 7174696 A JP7174696 A JP 7174696A JP 17469695 A JP17469695 A JP 17469695A JP H08190094 A JPH08190094 A JP H08190094A
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敏博 大西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】組合わせて使用する液晶表示セルのレターデー
ションの温度変化率に応じた温度変化率を有する光学異
方体フィルムと、該光学異方体フィルムの製造方法およ
び該光学異方体フィルムを用いた高温での表示特性の優
れた液晶表示装置を提供する。 【解決手段】〔1〕光学異方体フィルムの80℃におけ
るレターデーションが30℃におけるレターデーション
の20〜97%であり、該光学異方体フィルムが透明ま
たは半透明の高分子に液晶化合物が混合されてなり、該
液晶化合物が液晶化合物と高分子の重量和に対して0.
5〜50重量%であることを特徴とする光学異方体フィ
ルム。 〔2〕高分子と液晶化合物を混合しフィルムに成形した
のち、加熱しながらフィルムを一軸延伸することを特徴
とする〔1〕記載の光学異方体フィルムの製造方法。 〔3〕前記〔1〕記載の光学異方体フィルムを使用した
液晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスーパーツイストネ
マティック(以下STNという。)型または電界制御複
屈折(以下ECBという。)型液晶表示装置などに用い
られる光学異方体フィルム、その製造方法および該光学
異方体フィルムを用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】位相差フィルムは透明な熱可塑性高分子
フィルムを一軸延伸することにより得られ、液晶表示素
子、特にSTN型液晶表示素子またはECB型液晶表示
素子の着色を補償して表示品質を向上させるための光学
補償板(色補償板)として用いられている。位相差フィ
ルムを用いた液晶表示素子は、軽い、薄い、安価である
等の長所を持っている。最近、液晶表示素子を自動車な
どに搭載して高温の条件下で使用することも多くなって
きているが、液晶セルと位相差フィルムのレターデーシ
ョン(位相差)が高温で異なり、高温での表示品質が低
下する問題点があった。また、STN型液晶表示装置の
画面の大型化に伴い、バックライトに用いられる冷陰極
管からの熱伝導により、液晶セルの温度が不均一とな
り、画面内で表示品位が異なる問題点があった。
【0003】すなわち、温度が高くなると液晶分子や高
分子の配向の緩和にともないレターデーションが小さく
なるが、一般に液晶セルに使われている低分子液晶の配
向緩和の方が位相差フィルムに使われている高分子の配
向緩和より大きく、レターデーションの変化も大きいた
め、室温で最適化されていた両者のレターデーションが
高温では最適条件からずれてしまい、液晶セルの色補償
が不完全になり着色が生じるなどの問題が生じ、表示特
性が低下する。
【0004】特開平3−291601号公報には、大面
積で均一な位相差フィルムを得るために、実質的にオル
ソ置換芳香族単位を含むポリエステルからなる液晶性高
分子を溶解した溶液を公知の配向膜を有する基板上に塗
布し、熱処理を行うことにより、水平配向させたものが
例示されている。位相差フィルムのレターデーションは
フィルムの材料の屈折率異方性とフィルムの厚みの積で
得られる。液晶性高分子のみを水平配向した位相差フィ
ルムでは、液晶性高分子の屈折率異方性が大きいため、
フィルム全面にわたって均一なレターデーションを得る
ためには、液晶性高分子の膜厚を非常に精密に制御する
必要があり、工業的に困難であり、効率的でなかった。
【0005】また、特表平4−500284号公報に
は、直鎖または環状の主鎖を有する側鎖型液晶ポリマー
を用いて、液晶セルに使われている液晶分子と同じ温度
依存性および波長依存性を有する位相差フィルムが例示
されている。しかしながら、側鎖型液晶ポリマーを用い
てその膜厚を非常に精密に制御することは困難であっ
た。また、特開平5−257013号公報には高分子フ
ィルムに液晶分子を分散し、高分子フィルムごと延伸す
ることにより位相差フィルムを得ることが記載されてい
る。しかしながら、具体的にどのような特性を有する液
晶化合物と高分子との組み合わせのときに優れた効果が
得られるかの記載はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、組合
わせて使用する液晶表示セルのレターデーションの温度
変化率に応じた温度変化率を有する光学異方体フィルム
と、該光学異方体フィルムの製造方法および該光学異方
体フィルムを用いた高温での表示特性の優れた液晶表示
装置、特にSTN型液晶表示装置またはECB型液晶表
示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
を解決するために鋭意検討した結果、複屈折の発現を抑
えた高分子や正の固有複屈折を有する高分子と負の固有
複屈折を有する高分子の混合物からなる高分子フィルム
(以下、これらの高分子をマトリックスポリマーまたは
単にマトリックスと称することがある。)中に液晶化合
物を混合し、延伸することにより光学異方体フィルムが
得られ、高温で使用しても白黒レベルに優れた液晶表示
装置が得られることを見出して本発明を完成するに至っ
た。
【0008】すなわち本発明は、次に記す発明からな
る。 〔1〕光学異方体フィルムの80℃におけるレターデー
ションが30℃におけるレターデーションの20〜97
%であり、該光学異方体フィルムが透明または半透明の
高分子に液晶化合物が混合されてなり、該液晶化合物が
液晶化合物と高分子の重量和に対して0.5〜50重量
%であることを特徴とする光学異方体フィルム。
【0009】〔2〕光学異方体フィルムの60℃におけ
るレターデーションが30℃におけるレターデーション
の50〜99%であり、該光学異方体フィルムが透明ま
たは半透明の高分子に液晶化合物が混合されてなり、該
液晶化合物が液晶化合物と高分子の重量和に対して0.
5〜50重量%であることを特徴とする光学異方体フィ
ルム。
【0010】〔3〕高分子のガラス転移点が80℃以上
であることを特徴とする〔1〕または〔2〕記載の光学
異方体フィルム。
【0011】〔4〕液晶化合物の等方相転移温度より2
0℃高い温度で測定した光学異方体フィルムのレターデ
ーションが、該光学異方体フィルムの30℃におけるレ
ターデーションの80%以下であることを特徴とする
〔1〕、〔2〕または〔3〕記載の光学異方体フィル
ム。
【0012】〔5〕固有複屈折が正の高分子と負の高分
子の混合物からなり、これらが相溶している高分子を用
いることを特徴とする〔4〕記載の光学異方体フィル
ム。
【0013】〔6〕光学異方体フィルムのヘイズが10
%以下であることを特徴とする請求項〔1〕、〔2〕、
〔3〕、〔4〕または〔5〕記載の光学異方体フィル
ム。
【0014】〔7〕高分子と液晶化合物を混合しフィル
ムに成形したのち、加熱しながらフィルムを一軸延伸す
ることを特徴とする〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕、
〔5〕または〔6〕記載の光学異方体フィルムの製造方
法。
【0015】〔8〕前記〔1〕、〔2〕、〔3〕、
〔4〕、〔5〕または〔6〕記載の光学異方体フィルム
を使用した液晶表示装置。
【0016】次に本発明を詳細に説明する。本発明の光
学異方体フィルムは、透明または半透明の高分子に液晶
化合物が混合されてなるものである。該光学異方体フィ
ルムのレターデーションの温度変化率については、80
℃でのレターデーションが30℃でのレターデーション
の20〜97%であり、好ましくは60〜95%、さら
に好ましくは70〜93%である。該温度変化率が20
%未満では、高温でのフィルムの機械的強度が小さくな
り、97%を超えると液晶表示セルのレターデーション
の温度依存性を充分補償できないので好ましくない。
【0017】また、該光学異方体フィルムのレターデー
ションの温度変化率について、60℃でのレターデーシ
ョンが30℃でのレターデーションの50〜99%であ
り、好ましくは60〜98%、さらに好ましくは70〜
97%である光学異方体フィルムも本発明で好適に用い
られる。
【0018】本発明において、液晶化合物と高分子の割
合については、液晶化合物が液晶化合物と高分子の重量
和に対して0.5〜50重量%であり、1〜30重量%
がより好ましく、1〜20重量%がさらに好ましい。該
割合が0.5重量%未満では液晶化合物によるレターデ
ーションの発現が小さく、レターデーションの温度依存
性が小さくなり、50重量%を超えると得られるフィル
ムの強度が小さくなるので好ましくない。液晶化合物と
高分子の割合について具体的には、前記の範囲の中でフ
ィルムの強度や得られるレターデーションの温度依存性
から適宜決めることができる。本発明の光学異方体フィ
ルムのレターデーションは、50〜2000nmである
ことが好ましく、より好ましくは100〜1500n
m、更に好ましくは200〜800nmである。
【0019】本発明の光学異方体フィルムは液晶表示セ
ル、特にSTN型液晶表示セルまたはECB型液晶表示
セルにより生じた位相差を主としてマトリックス中の液
晶化合物(以下、液晶と称することがある。)により補
償するので、用いる液晶は液晶表示セル、特にSTN型
液晶表示セルに用いられている液晶(以下、STN液晶
と称することがある。)またはECB型液晶表示セルに
用いられている液晶に屈折率や、屈折率異方性の温度依
存性などの特性が近いものが好ましい。
【0020】本発明の光学異方体フィルムのレターデー
ションの温度変化率は、組合わせて使用する液晶表示セ
ルの温度変化率に応じて最適になるように選択すること
ができる。すなわち、液晶表示セルの温度変化率が大き
い場合には、光学異方体フィルムの温度変化率もそれに
合わせて大きくし、液晶表示セルの温度変化率が小さい
場合には、光学異方体フィルムの温度変化率もそれに合
わせて小さくすればよい。光学異方体フィルムのレター
デーションの温度変化率を調整するには、等方相転移温
度の異なる液晶化合物を混合する、マトリックスと液晶
化合物の混合比を変化させる、または固有複屈折の異な
るマトリックスポリマーを使用する、延伸条件を変化さ
せてマトリックスのレターデーションの発現を制御する
などの方法が例示される。
【0021】本発明の光学異方体フィルムの光散乱は小
さい方が好ましい。光散乱を左右する因子として液晶と
マトリックスの屈折率の不整合や分散している液晶の粒
径が挙げられる。マトリックスの屈折率を調整すること
は機械的な特性や溶媒に対する溶解性などの特性が変化
する可能性があり好ましくないので、主として液晶の屈
折率を調整することが好ましい。本発明で用いる液晶の
常光に対する屈折率は、1.4〜1.6が好ましい。ま
た、光散乱を小さくする方法として、高分子マトリック
ス中で相分離している液晶化合物の粒径を小さくする方
法も例示される。光散乱の程度を示す指標としてヘイズ
があり、本発明の光学異方体フィルムのヘイズは小さい
ほうがよく10%以下が好ましく、より好ましくは7%
以下である。
【0022】本発明で用いる液晶はネマティック相また
はスメクティック相を示すものが好ましい。ネマティッ
ク相またはスメクティック相を示す温度範囲は、好まし
くは−30℃〜200℃、さらに好ましくは−30〜1
50℃、特に好ましくは−30℃〜120℃である。上
記温度範囲を満たすような液晶を単独で用いてもよい
し、温度範囲を上記範囲内にするために2種類以上の液
晶を混合して用いてもよい。
【0023】本発明で用いる液晶の種類は、低分子液
晶、液晶オリゴマー、高分子液晶などが挙げられるが、
マトリックスポリマーとの相溶性の観点から低分子液晶
もしくは液晶オリゴマーが好ましく用いられる。更に好
ましくは液晶オリゴマーである。
【0024】本発明で用いる低分子液晶としては、下記
一般式(1)で示されるものが例示される。
【化1】 〔式中、R1 は炭素数1〜6のアルキル基またはアルコ
キシ基である。Ar1 、Ar2 、Ar3 はそれぞれ独立
に1、4−フェニレン基、1、4−シクロへキシレン
基、ピリジン−2、5−ジイル基、ピリミジン−2、5
−ジイル基またはこれらの基の誘導体である。Sp1
Sp2 はそれぞれ独立に−COO−、−OCO−、−N
CH−、−CHN−、−CH2 −CH2 −、−CH2
O−、−O−CH2 −、−N=N−、単結合(Ar1
Ar2 、またはAr2 とAr3 が直接結合することに該
当する。)、または下記一般式(2)で示される基であ
る。k 1 は0または1の整数である(k1 が0のときA
2 とB1 が直接結合することに該当する。)。B1
シアノ基、ハロゲン、炭素数1〜6のアルキル基もしく
はアルコキシ基、アクリレート基またはメタクリレート
基である。〕
【化2】
【0025】本発明で用いる液晶オリゴマーとしては側
鎖型液晶オリゴマー、主鎖型液晶オリゴマーが例示され
るが、分子量の制御が安価かつ容易である観点から側鎖
型の液晶オリゴマーが好ましい。
【0026】側鎖型液晶オリゴマーとしては下記一般式
(3)で表されるものが例示される。
【化3】 〔式中、Aは下記一般式(4)または(5)で表される
基である。一般式(4)において−Si−O−は一般式
(3)の主鎖であり、環状であっても直鎖状であっても
よい。一般式(5)において−C−CH2 −は一般式
(3)の主鎖であり、COO基はSp3 に結合する。一
般式(3)においてAが一般式(4)のとき、R2 は炭
素数1〜6のアルキル基、フェニレン基であり、一般式
(3)においてAが一般式(5)のときR2 は炭素数1
〜6のアルキル基またはアルコキシ基である。一般式
(3)においてAr4 、Ar5 、Ar6 は、それぞれ独
立に1、4−フェニレン基、1、4−シクロへキシレン
基、ピリジン−2、5−ジイル基、ピリミジン−2、5
−ジイル基またはこれらの基の誘導体である。Sp3
炭素数2〜8のアルキル基またはアルコキシ基である。
Sp4 、Sp 5 はそれぞれ独立に−COO−、−OCO
−、−NCH−、−CHN−、−CH 2 −CH2 −、−
CH2 −O−、−O−CH2 −、−N=N−、単結合
(Ar4とAr5 、またはAr5 とAr6 が直接結合す
ることに該当する。)、または前記一般式(2)で示さ
れる基である。k2 は0または1の整数である(k2
0のときAr5 とB2 が直接結合することに該当す
る。)。B2 はシアノ基、ハロゲン、炭素数1〜6のア
ルキル基もしくはアルコキシ基、アクリレート基または
メタクリレート基である。〕
【0027】
【化4】
【化5】
【0028】これらの側鎖型液晶オリゴマーは単独で用
いてもよいし、混合して用いてもよい。また、側鎖型液
晶オリゴマーの側鎖基は単一である必要はなく、異なる
側鎖よりなる共重合物であってもよい。また、これらの
側鎖型液晶オリゴマーの分子量または重合度は分散状態
を決定する点で重要である。分子量が小さいと相分離せ
ず、分子量が高いと相分離した際の液晶の粒径が大きく
なるため光散乱が強くなり実用的でない。本発明で好ま
しく用いられる液晶オリゴマーの平均的な重合度は、4
〜30で、さらに5〜20である液晶オリゴマーが好ま
しい。
【0029】次にマトリックスポリマーについて説明す
る。本発明のマトリックスに用いられる高分子は、光学
異方体フィルムが高温で使用されるために、使用温度や
LCDとの貼合工程の温度で光学的性質や形状の変化が
起こらない高分子が好ましく、ガラス転移温度がある程
度高い熱可塑性エンジニアリング高分子、または可塑材
が添加されている高分子では流動温度がある程度高い高
分子が好ましく用いられる。マトリックスの高分子のガ
ラス転移温度または軟化温度は、液晶表示装置を使用す
る温度範囲内で光学特性の変化やフィルムの収縮などの
変形のないように下限が決定され、光学異方体フィルム
とする際に加熱しながら延伸する必要があるのでガラス
転移温度が高すぎると工業的に好ましくないことから上
限が決定される。
【0030】マトリックスに求められるガラス転移温度
もしくは軟化温度としては80℃〜250℃が好まし
く、90℃〜200℃がさらに好ましい。
【0031】これらの条件を満たす高分子としては、ポ
リカーボネート、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリ
エーテルスルホン、2酢酸セルロース、3酢酸セルロー
ス、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどが例示
され、好ましくはポリカーボネート、ポリスルホン、3
酢酸セルロース、ポリエチレンテレフタレートが例示さ
れる。
【0032】本発明では光学異方体フィルム中の高分子
による複屈折が小さいものも好適に用いられる。高分子
による複屈折は、下記の二通りの方法による測定におい
て、いずれかの方法で評価した高分子によるレターデー
ションが、光学異方体フィルムのレターデーションの8
0%以下である高分子を用いることが好ましい。さらに
好ましくは50%以下の高分子を用いることがよい。 (i)混合されている液晶化合物の相転移温度より20
℃高い温度で該フィルムのガラス転移温度又は軟化温度
以下に光学異方体フィルムを加熱したときのレターデー
ションを高分子によるレターデーションとする。 (ii)液晶化合物が入っていない以外は光学異方体フ
ィルムと同一の条件で作製した高分子フィルムのレター
デーションとする。 ここで、固有複屈折率の小さい高分子の場合、(ii)
の方法が適用される。
【0033】上述した光学特性を満たすマトリックスポ
リマーとして複屈折の小さい高分子を用いてもよい。一
般的にポリマーの配向による複屈折Δnはポリマーの固
有複屈折Δn0 と配向関数fを用いて、下記数1のよう
に表される。
【数1】Δn=Δn0 ×f 高分子の複屈折を低減する方法としては、固有複屈折の
小さい高分子を使用する方法、固有複屈折が正の高分子
と負の高分子を混合し見かけの固有複屈折を小さくする
方法、配向関数を小さくする方法が例示される。
【0034】固有複屈折の小さい高分子として、ポリメ
チルメタクリレート、ポリ−n−ブチルメタクリレー
ト、ポリ−t−ブチルメタクリレート、ポリグリコール
メタクリレートなどのポリメタクリル酸誘導体やポリア
クリル酸、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリ
レートなどのポリアクリル酸誘導体やポリビニルアセテ
ート、ポリビニルブチレート、ポリオキシメチルフェニ
ルシリレンなどが例示される。これらのなかでもポリメ
チルメタクリレート、ポリ−n−ブチルメタクリレー
ト、ポリ−t−ブチルメタクリレートが好ましい。
【0035】次に、光学異方体フィルムのマトリックス
として、正の固有複屈折を有する高分子と負の固有複屈
折を有する高分子とを混合して用いる場合に、正の固有
複屈折を有する高分子としては、ポリ塩化ビニル、ポリ
フッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン・三フッ化エチレ
ン共重合体、ポリエチレンオキサイド、ポリフェニレン
オキサイド、ポリカーボネートなどが例示され、負の固
有複屈折を有する高分子としては、ポリメチルメタクリ
レート、ポリスチレンなどが例示される。
【0036】正または負の固有複屈折を有する高分子で
あって、相溶する高分子の組み合わせと見かけの固有複
屈折が小さくなる混合比(重量比)としては、ポリフェ
ニレンオキサイドとポリスチレンでは20:80〜3
0:70、ポリエチレンオキサイドとポリメチルメタク
リレートでは30:70〜40:60、フッ化ビニリデ
ン・三フッ化エチレン共重合体とポリメチルメタクリレ
ートでは5:95〜15:85、ポリフッ化ビニリデン
とポリメチルメタクリレートでは15:85〜25:7
5、ポリ塩化ビニルとポリメチルメタクリレートでは1
5:85〜25:75などが例示される。これらの中で
も溶媒に溶けやすいポリフェニレンオキサイドとポリス
チレン、ポリエチレンオキサイドとポリメチルメタクリ
レートの組み合わせが好ましい。
【0037】また、配向関数を小さくする方法として
は、液晶化合物を混合した高分子を液晶化合物と高分子
のガラス転移温度以上で溶融温度以下の温度で加熱しな
がら延伸する方法が挙げられる。該方法に適した高分子
としては、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリアリ
レート、ポリエーテルスルホン、2酢酸セルロース、3
酢酸セルロース、ポリスチレン、エチレンビニルアルコ
ール共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレートなどが例示され、好ましくはポリカー
ボネート、ポリスルホン、3酢酸セルロース、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリスチレンが例示される。
【0038】複屈折の小さいポリマーマトリックスとし
て使用温度で光学的性質や形状の変化が起こらない高分
子が好ましい。また複屈折の小さいマトリックスを使っ
て本発明の光学異方体フィルムを得るためには、フィル
ムのガラス転移温度以上で延伸することから、マトリッ
クスのガラス転移温度が高すぎると工業的に好ましくな
い。これらのことからガラス転移温度がある程度高い熱
可塑性エンジニアリング高分子、または可塑材が添加さ
れている高分子では流動温度がある程度高い高分子が挙
げられる。
【0039】これらのマトリックスの高分子のガラス転
移温度または軟化温度は、液晶表示装置を使用する温度
範囲内で光学特性の変化やフィルムの収縮などの変形の
ないように下限が求められ、光学異方体フィルムとする
際に加熱しながら一軸延伸する必要があるのでガラス転
移温度が高すぎると工業的に好ましくないことから上限
が求められる。マトリックスに求められるガラス転移温
度もしくは軟化温度としては90℃〜250℃が好まし
く、90℃〜180℃がさらに好ましい。
【0040】これらのマトリックスポリマーに機械的強
度を付与やLCDパネルに貼合する際の接着性を改良す
るなどの目的のために添加物を用いてもよい。添加物の
種類や量については、本発明の目的を損なわない程度の
範囲であれば特に限定はない。
【0041】次に、光学異方体フィルムの製造方法につ
いて説明する。液晶化合物と高分子の混合方法として
は、均一性の観点から溶液状態で混合することが好まし
い。具体的には高分子を溶媒に懸濁または溶解して、こ
れに液晶化合物を懸濁または溶解して混合する方法が挙
げられる。該高分子は溶媒に対する溶解度が大きい方が
好ましい。
【0042】液晶とマトリックスポリマーの混合物から
なるフィルムの成膜法については、液晶やマトリックス
ポリマーを溶剤に溶かしキャストする溶剤キャスト法、
固体状態で混練しダイなどから押し出しフィルムにする
押し出成型法、固体状態で混練した後カレンダロールで
フィルムにするカレンダー法、プレスなどでフィルムに
するプレス成型法などが例示される。この中でも膜厚精
度に優れた溶剤キャスト法が好ましい。成膜後のフィル
ムの厚みは特に制限はないが、20〜300μmが好ま
しく、より好ましくは70〜120μmである。
【0043】成膜後フィルムを加熱しながら延伸すると
きの延伸方法としてはテンター延伸法、ロール間延伸
法、ロール間圧縮延伸法などが例示される。フィルム面
の均一性などの観点からテンター延伸法、ロール間延伸
法が好ましい。フィルムの加熱方法については特に制限
はない。
【0044】加熱温度については、使用するマトリック
スポリマーや液晶の転移温度、得られる光学異方体フィ
ルムのレターデーションの温度変化率により適宜選択さ
れるが、液晶表示装置の使用温度以上が好ましく、具体
的には90℃以上が好ましい。
【0045】延伸倍率については、倍率が低いと液晶の
配向が不充分になり、高すぎると生産性が悪くなるので
好ましくない、具体的には1.2倍〜8倍が好ましく、
1.5倍〜6倍がさらに好ましい。延伸速度や冷却速度
については特に限定はない
【0046】本発明の液晶表示装置は、液晶表示セルと
少なくとも1枚以上の光学異方体フィルムと少なくとも
1枚以上の偏光フィルムを有する液晶表示装置である。
特に、STN型液晶表示装置の場合には、液晶表示セル
として、電極を有する基板に挟持された、捩れ角が18
0〜360°である捩れネマティック配向した低分子液
晶よりなるセルが例示される。本発明の液晶表示装置に
おいて、光学異方体フィルムを配置する場所や枚数につ
いて特に制限はなく、偏光フィルムと液晶表示セルとの
間であればどこでもよい。また偏光フィルムの吸収軸や
液晶表示セルのラビング方向と光学異方体フィルムの延
伸軸とのなす角などについてはコントラストや視角特性
が最適になるように決められる。
【0047】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。液晶化合
物は、元素分析、赤外吸収スペクトル、H−NMRスペ
クトルから構造を確認し、GPCから分子量を確認し
た。得られた光学異方体フィルムのレターデーション
は、偏光顕微鏡〔ニコン(株)製、OPTIPHOTO2-POL〕に
よりセナルモン法を用いて測定した。測定光の波長は5
46nmである。レターデーションの温度依存性は、得
られた光学異方体フィルムをホットステージ(メトラー
社製商品名FP82ホットステージ)で加熱しながらレ
ターデーションを測定し求めた。ヘイズはヘイズコンピ
ューター(スガ試験機製:HGM-2DP )を用いて測定し
た。
【0048】実施例1 下記式(6)、(7)、(8)を1:1:1.5の比で
側鎖に有し、下記式(9)で示されるモノマーをオリゴ
マーに対して28.2:71.7の比で有する環状シロ
キサンオリゴマー(ネマティック相を示し、ネマティッ
ク/等方相転移温度が121℃であり、ポリスチレン換
算数平均分子量2030で重合度5に相当する。)を、
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】 ポリフェニレンオキサイド〔日本ポリエーテル(株)
製、H−30グレード、数平均分子量4000〕:ポリ
スチレン(ウチダ化学製、数平均分子量10000
0):環状シロキサン系液晶オリゴマーを重量比で2
6:64:10になるように混合し、その合計が20重
量%になるように塩化メチレンに溶解した。この溶液を
0.5mmギャップのアプリケーターからポリエチレン
テレフタレートフィルム(以下、PETフィルムと称す
ることがある。東洋紡(株)製、商品名東洋紡エステル
フィルムE−7006)上にキャストし風乾した。この
フィルムを引っ張り試験機(東洋精機社製ストログラフ
−T)を用い100℃で1.0cm/分の速度で1.9
倍に延伸したところ、30℃で495nmのレターデー
ションを示す光学異方体フィルムを得た。得られたフィ
ルムの厚みは66μmであり、1μm当りのレターデー
ションは7.5μmであった。また、ヘイズは10%以
下であった。得られた光学異方体フィルムの80℃での
レターデーションは443nmであり、30℃での値に
対して89.5%の値になった。得られた光学異方体フ
ィルムをSTN液晶表示装置に搭載すると、80℃での
表示特性は室温と変わらない良好な表示を示す。
【0049】比較例1 ポリフェニレンオキサイド:ポリスチレンを重量比で2
9:71になるよう混合し、その合計がクロロホルムに
20重量%になるように溶解した。得られたフィルムを
実施例1と同様に100℃で1.9倍に延伸したとこ
ろ、30℃で24nmのレターデーションを示した。な
お、フィルム厚みは56μmであり、1μm当りのレタ
ーデーションは0.43nmとなり、これは実施例1で
得られたフィルムの5.7%にすぎなかった。
【0050】実施例2 ポリメチルメタクリレート(アルドリッチ社製、数平均
分子量120000):ポリシロキサン系液晶オリゴマ
ーを重量比で93:7になるよう混合し、この合計が3
3重量%になるように塩化メチレンに溶解した。このフ
ィルムを引っ張り試験機を用い100℃で1.0cm/
分の速度で2.0倍に延伸して、30℃で372nmの
レターデーションを示す光学異方体フィルムを得た。フ
ィルム膜厚は110μmであり、1μm当り3.38n
mであった。得られた光学異方体フィルムをガラス板に
粘着材で貼り付け80℃でのレターデーションを測定し
たところ349nmであり、30℃での値の93.8%
の値を示した。得られた光学異方体フィルムをSTN型
液晶表示装置に搭載すると、80℃での表示特性は室温
と変わらない良好な表示を示す。
【0051】比較例2 実施例2記載のポリメチルメタクリレートを塩化メチレ
ンに33重量%になるよう溶解し、0.5mmギャップ
のアプリケーターからPETフィルム上にキャストし
た。得られたフィルムを実施例2と同様の方法で2.0
倍に延伸したところ、膜厚91μで室温で3.3nmの
レターデーションを示し、1μm当り0.036nmの
レターデーションを示し、実施例2で得られた光学異方
体フィルムの1.1%にすぎなかった。
【0052】実施例3 実施例1記載のポリシロキサン系液晶オリゴマーとポリ
カーボネート(帝人製:商品名パンライトC1400)
を重量比で20:80になるよう混合し、混合物が15
重量%になるように塩化メチレンに溶解した。この溶液
を500μmギャップのアプリケーターを用いてガラス
板上にキャストしフィルムを得た。得られたフィルムを
150℃で2.0倍に延伸し位相差フィルムを得た。得
られた位相差フィルムのレターデーションは30℃で6
03.9nmで43μmの厚みであった。得られた光学
異方体フィルムの80℃でのレターデーションは57
4.2nmであり、30℃での値の95.0%の値であ
った。
【0053】比較例3 実施例3記載のポリカーボネートを塩化メチレンに20
重量%になるように溶解し、500μmのアプリケータ
ーからガラス板上にキャストし103μmのフィルムを
得た。フィルムを190℃で2.0倍に延伸して位相差
フィルムを得た。得られた位相差フィルムのレターデー
ションは30℃で370nmであった。該位相差フィル
ムを用いて、実施例2と同様にしてSTN型液晶表示装
置に搭載すると、80℃のとき室温と比較して表示特性
が悪化する。
【0054】実施例4 下記式(10)で示されるメソゲン基を側鎖に有する環
状シロキサン系液晶オリゴマー(ネマティック相を示
し、ネマティック/等方相転移温度113.6℃であ
り、ポリスチレン換算数平均分子量2200で重合度6
に相等する。)と実施例3記載のポリカーボネートを重
量比で15:85になるよう混合し、混合物を塩化メチ
レンに20wt%になるように溶解した。
【化10】 得られた溶液を500μmギャップのアプリケーターか
らキャストしフィルムを得た。得られたフィルムを17
0℃で1.7倍に延伸したところ、30℃と80℃のレ
ターデーションがそれぞれ405.1nm,363.9
nmであり30℃に対する80℃のレターデーションが
89.8%である、膜厚が63μmの光学異方体フィル
ムを得た。得られたフィルムのヘイズは2.3%であっ
た。得られた光学異方体フィルムをSTN型液晶表示装
置に積層すると、80℃でも室温と変わらない良好な表
示特性を示す。
【0055】実施例5 下記式11で示されるメソゲン基を側鎖に有する直鎖状
シロキサン系液晶オリゴマー(ネマティック相を示し、
ネマティック/等方相転移温度66.6℃であり、ポリ
スチレン換算数平均分子量4650で重合度14に相当
する。)と実施例3記載のポリカーボネートを重量比で
7:93になるよう混合し、混合物を塩化メチレンに2
0wt%になるように溶解した。
【化11】 得られた溶液を500μmギャップのアプリケーターか
らキャストしフィルムを得た。得られたフィルムを18
0℃で1.5倍に延伸したところ、30℃と80℃のレ
ターデーションがそれぞれ556.6nm,316.6
nmであり30℃に対する80℃のレターデーションが
56.8%である、膜厚が106μmの光学異方体フィ
ルムを得た。得られたフィルムのヘイズは2.6%であ
った。得られた光学異方体フィルムをSTN型液晶表示
装置に積層すると、80℃でも室温と変わらない良好な
表示特性を示す。
【0056】実施例6 実施例5と同じ直鎖状シロキサン系液晶オリゴマーを実
施例3記載のポリカーボネートと重量比で10:90に
なるよう混合した以外は実施例5と同様にフィルムをキ
ャストした。得られたフィルムを180℃で1.5倍に
延伸したところ30℃、60℃、80℃のレターデーシ
ョンがそれぞれ469.4nm、361.6nm、15
1.9nmであり、30℃に対する60℃と80℃のレ
ターデーションはそれぞれ77.0%と32.3%であ
る光学異方体フィルムを得た。得られたフィルムのヘイ
ズは3.8%であった。得られた光学異方体フィルムを
100℃に加熱したところ146.4nmのレターデー
ションを示し30℃における光学異方体フィルムのレタ
ーデーションに対するポリカーボネートマトリックスの
寄与は31.1%であった。得られた光学異方体フィル
ムをSTN型液晶表示装置に積層すると、80℃でも室
温と変わらない良好な表示特性を示す。
【0057】実施例7 上記式(11)で示されるメソゲン基を側鎖に有する直
鎖状シロキサン系液晶オリゴマー(ネマティック相を示
し、ネマティック/等方相転移温度76.2℃であり、
ポリスチレン換算数平均分子量6568で重合度17に
相当する。)と実施例3記載のポリカーボネートを重量
比で3:97になるよう混合し、混合物を塩化メチレン
に20wt%になるように溶解した。得られた溶液を5
00μmギャップのアプリケーターからキャストしフィ
ルムを得た。得られたフィルムを190℃で1.7倍に
延伸したところ、30℃と80℃のレターデーションが
それぞれ405.4nm,336.9nmであり30℃
に対する80℃のレターデーションが83.1%で、膜
厚が90μmの光学異方体フィルムを得た。得られたフ
ィルムのヘイズは3.8%であった。得られた光学異方
体フィルムをSTN型液晶表示装置に積層すると、80
℃でも室温と変わらない良好な表示特性を示す。
【0058】比較例4 上記式(11)で示されるメソゲン基を側鎖に有する直
鎖状シロキサン系液晶オリゴマー(ネマティック相を示
し、ネマティック/等方相転移温度84.2℃であり、
ポリスチレン換算数平均分子量8327で重合度26に
相当する。)と実施例3記載のポリカーボネートを重量
比で3:97になるよう混合し、混合物を塩化メチレン
に20wt%になるように溶解した。得られた溶液を5
00μmギャップのアプリケーターからキャストしフィ
ルムを得た。得られたフィルムを180℃で1.5倍に
延伸したところ、30℃と80℃のレターデーションが
それぞれ547.8nm,553.3nmであり80℃
に加熱してもレターデーションは変化しなかった。さら
に得られたフィルムのヘイズは26.8%であった。
【0059】
【発明の効果】本発明の光学異方体フィルムは、組合わ
せて使用する液晶表示セルのレターデーションの温度変
化率に応じた温度変化率を有する。該光学異方体フィル
ムを液晶表示装置、特にSTN型液晶表示装置またはE
CB型液晶表示装置に用いることにより高温での表示特
性の優れた液晶表示装置を得ることができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学異方体フィルムの80℃におけるレタ
    ーデーションが30℃におけるレターデーションの20
    〜97%であり、該光学異方体フィルムが透明または半
    透明の高分子に液晶化合物が混合されてなり、該液晶化
    合物が液晶化合物と高分子の重量和に対して0.5〜5
    0重量%であることを特徴とする光学異方体フィルム。
  2. 【請求項2】光学異方体フィルムの60℃におけるレタ
    ーデーションが30℃におけるレターデーションの50
    〜99%であり、該光学異方体フィルムが透明または半
    透明の高分子に液晶化合物が混合されてなり、該液晶化
    合物が液晶化合物と高分子の重量和に対して0.5〜5
    0重量%であることを特徴とする光学異方体フィルム。
  3. 【請求項3】高分子のガラス転移点が80℃以上である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の光学異方体フ
    ィルム。
  4. 【請求項4】液晶化合物の等方相転移温度より20℃高
    い温度で測定した光学異方体フィルムのレターデーショ
    ンが、該光学異方体フィルムの30℃におけるレターデ
    ーションの80%以下であることを特徴とする請求項
    1、2または3記載の光学異方体フィルム。
  5. 【請求項5】固有複屈折が正の高分子と負の高分子の混
    合物からなり、これらが相溶している高分子を用いるこ
    とを特徴とする請求項4記載の光学異方体フィルム。
  6. 【請求項6】光学異方体フィルムのヘイズが10%以下
    であることを特徴とする請求項1、2、3、4または5
    記載の光学異方体フィルム。
  7. 【請求項7】高分子と液晶化合物を混合しフィルムに成
    形したのち、加熱しながらフィルムを一軸延伸すること
    を特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の
    光学異方体フィルムの製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1、2、3、4、5または6記載の
    光学異方体フィルムを使用した液晶表示装置。
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