JPH08189221A - 車止め装置 - Google Patents

車止め装置

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JPH08189221A
JPH08189221A JP1326395A JP1326395A JPH08189221A JP H08189221 A JPH08189221 A JP H08189221A JP 1326395 A JP1326395 A JP 1326395A JP 1326395 A JP1326395 A JP 1326395A JP H08189221 A JPH08189221 A JP H08189221A
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cam plate
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ratchet gear
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Masaru Umemoto
勝 梅本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 駐車場で使用される車止め装置の提供。 【構成】 車止め装置30は、水平回転軸35の正逆回
転によって起倒し起立最大角度を規制された車止めフラ
ップ32と、水平回転軸に固着したラチェット歯車67
と、このラチェット歯車をコイルスプリング68を介し
て回転駆動する回転駆動カム板58と、この回転駆動カ
ム板に形成した円弧凸部及び切欠凹部と、ローラ77と
連動してこのローラをカム板に押接付勢しローラが円弧
凸部から切欠凹部に落ち込んだとき先端に設けたラチェ
ット爪71をラチェット歯車67に係合付勢する逆止作
動杆73とを有している。カム板の回転によって起され
ている車止めフラップが車体底部に当接しても、コイル
スプリングによってカム板の回転駆動力を逃がして、ラ
チェット歯車にラチェット爪を係合させ、車止めフラッ
プの起き上がり状態を保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駐車場で使用される車
止め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の装置は、駐車場に車が駐車する
と、板状の車止めフラップを起し、料金未払いの車が駐
車場から出られないようにして、不正駐車を防止してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この車止め
装置は、自動車の車体が低い場合、車止めフラップが完
全に起き上がる以前に、車体底部に当接し、車体に損傷
を与えるという問題点を有してる。
【0004】又、運転手の中には料金を正しく支払わず
に車止め装置を乗り越えようとする運転手もいる。この
様な場合、車止め装置が破壊されて使用不可能になる
か、あるいは、多少の損傷でも修理に相当な時間と費用
を要するという問題点を有している。
【0005】さらに、設置スペースは小さい方が好まし
いため、車止め装置の大きさが限定され、機械的強度を
高めることが困難である。特に、車止めフラップを起倒
させる駆動部は、車止め装置の小型化を図ることからし
て機械的強度を高めることが困難である。このため、不
正駐車によって乗り越えられると、破壊される部分は、
主として、駆動部であり、しかも、カバーで覆われて内
部が見えず、破壊されていることに気付かず、無人の駐
車場においては、長期間放置されたままになり、不正駐
車を防止するという車止め装置本来の目的を達成するこ
とができないという問題点も有している。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、水平回転軸の
正逆回転によって起倒し起立最大角度を規制された車止
めフラップと、前記水平回転軸の一端に固着したラチェ
ット歯車と、該ラチェット歯車をコイルスプリングを介
して回転駆動する回転駆動カム板と、該回転駆動カム板
に形成した円弧凸部及び切欠凹部と、ローラと連動して
該ローラを前記カム板に押接付勢し該ローラが前記円弧
凸部から切欠凹部に落ち込んだとき先端に設けたラチェ
ット爪を前記ラチェット歯車に係合付勢する逆止作動杆
とを有し、前記車止めフラップを車体底部に当接付勢さ
せて前記車止めフラップの車止め起立姿勢を保持する車
止め装置により、前記の課題を解決した。
【0007】
【作用】車止めフラップが倒れているとき、自動車はそ
の車止めフラップの上を通過して駐車する。自動車が駐
車した後、回転駆動カム板を回転させる。回転駆動カム
板は、コイルスプリングを介してラチェット歯車と水平
回転軸を回転させ、車止めフラップを起こす。なお、本
発明において、このときの回転駆動カム板、ラチェット
歯車、水平回転軸の回転方向を正回転とし、反対方向の
回転を逆回転とする。
【0008】この間、ローラは回転駆動カム板の円弧凸
部に圧接されたままになっている。車止めフラップが起
立最大角度まで起きると、ローラは回転駆動カム板の円
弧凸部から切欠凹部に落ち込み、ローラに連動した逆止
作動杆がラチェット歯車に接近移動し、ラチェット爪が
ラチェット歯車に係合する。これによって、車止めフラ
ップの起立状態が保持される。
【0009】ところが、車体の低い自動車の場合、車止
めフラップは起立最大角度に起き上がる以前に自動車の
底部に当接して、それ以上起き上がることができない。
しかし、回転駆動カム板は、水平回転軸に対してコイル
スプリングによって連結されているため、車止めフラッ
プが起き上がり規制されても、コイルスプリングを捻り
ながら回転を継続し、車止めフラップを起立最大角度ま
で起こしたときと同じ角度まで回転する。
【0010】そして、切欠凹部にローラが落ち込み、ラ
チェット歯車にラッチェット爪が係合することによっ
て、車止めフラップは自動車の底部に当接したままの状
態が保持される。このように、ラチェット歯車にラチェ
ット爪が係合して車止めフラップの起き上がった状態が
保持されているため、自動車は車止めフラップによって
通過を阻止される。
【0011】車止めフラップを戻すには、回転駆動カム
板を逆回転させる。回転駆動カム板は、逆回転中にロー
ラと接する部分を切欠凹部から円弧凸部へと移行させ、
ローラを介して逆止作動杆を押し戻す。これによって、
ラチェット歯車からラチェット爪が外れ、それ以後、回
転駆動カム板の逆回転継続によって車止めフラップが倒
れ、最初の状態に戻る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1乃至図12に基
づいて説明する。車止め装置30(図3参照)は、自動
車が駐車場に駐車していないときには、傾斜板31と、
車止めフラップ(以下、実施例の説明においてのみ単
に、「フラップ」と称する。)32とによって、幅方向
断面形状が山形状に形成されている。傾斜板31は、自
動車が駐車場に進入する際、車止め装置30を乗り越え
て走行できるようにするためのもので、ベース板33に
溶接され、固定されている。
【0013】フラップ32(図1参照)は、ベース板3
3上に軸受34,34によって両端が支持された水平な
水平回転軸35に取り付けられている。水平回転軸35
(図2参照)の一端には、ばね座36が円筒状部材37
を介して取り付けられている。円筒状部材37にはコイ
ルスプリング38が遊嵌されており、コイルスプリング
38の一端はばね座36に係合し、他端はベース板33
に固定された固定金具39に係合している。
【0014】このコイルスプリング38は、フラップ3
2の自重に抗する方向の回転力を水平回転軸35に付与
するように巻き込んで取り付けられており、フラップ3
2の自重を相殺する役目をしている。このため、固定金
具39は、円筒状部材37と水平回転軸35とから切り
離されて、隙間S1が形成されている。ベース板33に
は、自動車が駐車場に進入したことを検知する光電スイ
ッチ40が設けられている。
【0015】水平回転軸35(図1、図3参照)の長手
方向の中間には、ベース板33上のストッパ41に当接
する突片42が溶接によって取り付けられている。スト
ッパ41と突片42は、水平回転軸35の正回転によっ
てフラップ32が起立回転したときストッパ41に当接
して、フラップ32の起立回転を規制し、フラップ32
の起立最大角度を設定するための部材である。起立最大
角度は、約60度である。
【0016】フラップ32(図4参照)の駆動部50
は、モータ51、軸継手52、減速機53等で構成され
ており、減速機53の出力軸54のフラップ32側には
回転駆動カム板(以下、実施例の説明においてのみ、単
に「カム板」と称する。)58が取り付けられ、出力軸
54の反対側にはモータ回転停止用センサー−55,5
6と対向するストライカ57が取り付けられている。カ
ム板58(図6参照)の周縁には、円弧凸部60と切欠
凹部59が形成されている。モータ回転停止用センサー
55,56(図4参照)は、ベース板33に固定されて
おり、モータ51の回転を停止されるためのセンサー−
であり、このセンサー−には、近接スイッチ、マイクロ
スイッチ等が使用される。
【0017】水平回転軸35の駆動側端部(図1におい
て下端側)には、円筒状部材65(図4参照)を介して
ばね座66と、フラップ32の倒れ防止用のラチェット
歯車67とが一体的に取り付けられている。円筒状部材
65にはコイルスプリング68が遊嵌されており、コイ
ルスプリング68の一端はばね座66に係合し、他端は
後述するカム板58に係合している。ばね座66は、フ
ラップ32が倒れている状態を検知するセンサー(例え
ば、近接スイッチ、マイクロスイッチ等)69のストラ
イカを兼用している。
【0018】コイルスプリング68は、モータ51から
の回転駆動力をフラップ32の水平回転軸35に伝達
し、フラップ32を起倒させるための軸継手の役目をし
ている。従って、フラップ32の水平回転軸35、円筒
状部材65は、カム板58、減速機53の出力軸54と
切り離されて、隙間S2が形成されている。
【0019】ラチェット歯車67(図5、図7参照)の
傍のベース板33上には、コ字状の支持金具70が取り
付けられている。支持金具70には、ラチェット歯車6
7に係合するラチェット爪71を先端に備え中間部に遊
嵌したローラ付勢スプリング72によって水平回転軸3
5の方へ直交状態で付勢された逆止作動杆73が移動自
在に回転止めされて設けられている。
【0020】ラチェット爪71はラチェット歯車67に
確実に係合しなければならない。このため、逆止作動杆
73の端部に形成された平坦面43に支持金具70上の
回転止め板44の縁を対向させて逆止作動杆73の回転
を阻止し、ラチェット爪71がラチェット歯車67に確
実に係合するようにしてある。
【0021】ラチェット爪71の脇には水平ピン74が
突設している。支持金具70(図5,6,8参照)に
は、さらに水平突片75,79が突設している。この水
平突片75,79には、揺動中心軸78によってコ字状
の二股レバー76が垂直面において揺動可能に設けられ
ている。二股レバー76の一方の端部は上記水平ピン7
4に係合し、他方の端部にはカム板58の円弧凸部60
に接するローラ77が回転自在に設けられている。従っ
て、ローラ77は逆止作動杆73のローラ付勢スプリン
グ72によってカム板58に常時押接されている。水平
回転軸35の両端は、保護カバーによって覆われてい
る。
【0022】次に動作を説明する。先ず、フラップ32
を起こす場合について説明する。自動車は倒れているフ
ラップ32(図3参照)の上を矢印C方向に通過して駐
車場に進入し、停止する。フラップ32が倒れていると
き、コイルスプリング38は最大限に捻られている。こ
のため、水平回転軸35には、コイルスプリング38の
弾力によって、フラップ32を起こす方向の回転トルク
が加わっており、フラップ32の重量が殆ど相殺されて
いる。しかし、駆動部50のコイルスプリング68は殆
ど捻られていない。
【0023】自動車の存在は光電スイッチ40によって
検知され、制御回路(図示省略)によって、モータ51
が始動する。モータ51の始動によって軸継手52、減
速機53を介してカム板58とストライカ57とが正回
転する。カム板58が正回転すると、コイルスプリング
68は捻られ、フラップ32が起き上がり始める。この
とき、カム板58の円弧凸部60には、ローラ77がロ
ーラ付勢スプリング72によって押接されている。
【0024】フラップ32は、フラップ32の起立最大
角度である約60度まで起き上がった時点で突片42が
ストッパ41に当接することによって、起き上がりを停
止する。しかし、カム板58はコイルスプリング68を
捻りながら、さらに約20度回転する。モータ回転停止
用センサー55にストライカ57が対向したとき、モー
タ51が停止し、カム板58は停止する。すなわち、フ
ラップ32は約60度、カム板58は約80度回転して
停止する。又、コイルスプリング68は、正回転方向に
約20度捻られたままになっている。
【0025】このカム板58の停止直前に、カム板58
の切欠凹部59がローラ77の位置に到達し切欠凹部5
9の段差分だけローラ77がローラ付勢スプリング72
によってカム板58側へ押されて移動する。この時、二
股レバー76を介してラチェット爪71もラチェット歯
車67側へ移動し、ラチェット爪71はラチェット歯車
67に係合する。
【0026】なお、ラチェット歯車67の歯は、図7に
示すように、ラチェット爪71が係合した状態におい
て、ラチェット歯車67の反時計方向への回転が許容さ
れ、時計方向への回転が阻止される形状になっている。
このため、フラップ32は倒れる方向への回転、すなわ
ち、時計方向への回転が阻止されて、ロックされる。ロ
ックされたフラップ32は、ラチェット歯車67とラチ
ェット爪71との間のわずかなガタ分しか動かない。
【0027】フラップ32が約60度起き上がった時の
地上からの高さは、約211mmある。この約211m
mの高さは、乗用車から小型トラック程度の車体の高さ
の自動車が乗り越え困難な高さを設定したものであり、
限定されるものではない。フラップ32の起立最大角度
は約60度に限定されるものではなく、フラップ32が
自動車の移動止めを果たす角度まで起き上がれば良い。
又、カム板58の回転角度も約80度に限定されるもの
ではなく、フラップ32がストッパ41に当たった後、
ラチェット歯車67とラチェット爪71が係合可能な角
度であれば良く、フラップ32の起立最大角度にα度を
加えた角度で良い。
【0028】以上のようにしてフラップ32は、通常、
起立最大角度まで起き上がるが、車体の底部が図3に示
す底部Bより低い場合、フラップ32の起き上がり途中
において、フラップ32は車体低部に当って起立動作を
途中で阻止される。しかし、カム板58は停止せずモー
タ回転停止センサー55を作動させるまでコイルスプリ
ング68を捻り続け、約80度回転して停止する。カム
板58が約80度まで正回転すると、ラチェット歯車6
7にラチェット爪71が係合し、フラップ32はロック
される。ロックされたとき、コイルスプリング68は、
捻られたままになっている。
【0029】次に、フラップ32を元の位置に倒す場合
について説明する。駐車料金を料金箱に投入すると、制
御回路(図示省略)によって、モータ51が自動的に逆
回転を開始し、カム板58とストライカ57を逆回転さ
せる。フラップ32が倒れるためには、ラチェット爪7
1がラチェット歯車67から外れなければならない。カ
ム板58が逆回転開始直後に、ローラ77はカム板58
の円弧凸部60に乗り上がり、押し戻され、ローラ77
と連動している逆止作動杆73も押し戻され、ラチェッ
ト爪71がラチェット歯車67から外れる。
【0030】さらに、カム板58の逆回転開始後、約2
0度逆回転した時点で、約20度だけ正回転方向に捻ら
れていたコイルスプリング68の捻りトルクが略開放さ
れ、コイルスプリング68のねじりとフラップ32の自
重とが略釣り合い、フラップ32が倒れ始める。その後
も、カム板58は逆回転を継続する。そして、ストライ
カ57がモータ回転停止用センサー56に対向したとき
モータ51は停止する。この時点でフラップ32は元の
倒れた状態に戻っており、自動車の通過を許容する。
【0031】次に、コイルスプリング38の動作を説明
する。コイルスプリング38はフラップ32が倒れてい
るときに最大に捻られ、この弾力によってフラップ32
の自重を支えている。この弾力は、フラップ32が自重
で倒れることができるぎりぎりのところに設定されてい
る。フラップ32が起立最大角度迄起き上がると、コイ
ルスプリング38はねじり状態から略自由な状態に戻
り、駆動部50のコイルスプリングの弾力に抗するよう
なことが殆どない。
【0032】このようにコイルスプリング38を設ける
ことによって、フラップ32を持ち上げるときのモータ
51の駆動力を軽減でき、駆動力の小さいモータ51で
もってフラップ32を円滑に起倒させることができると
ともに、フラップ32の駆動部50を小型にすることが
できる。
【0033】又、フラップ32を起すとき、フラップ3
2と自動車底部Bとの間に足を挟んでも怪我をすること
なく安全である。フラップ32が倒れる場合も、ベース
板33との間に足を挟んでも安全である。なお、安全性
については、コイルスプリング38が設けられていなく
ても、回転駆動力をコイルスプリング68によって逃が
すことができるので安全性が損なわれるようなことがな
い。
【0034】次に、他の実施例について説明する。図
9、図10に示す車止め装置130は、駆動部150
に、図1乃至図8における、モータ51、軸継手52、
減速機53の代わりに、リニアアクチュエータ(直動型
電動シリンダ)180を使用した実施例を示す。リニア
アクチュエータ180のピストン181を出没させる
と、ピン183、レバー182、連結軸184、カム板
58が一体に一定角度回転し、フラップ32を起したり
倒したりすることができる。
【0035】この時の、カム板58の回転角度は、モー
タ51を使用した場合と同様に約80度である。又、図
示していないが、リニアアクチュエータ180はピスト
ン181の出没を検知するセンサー(図示省略)を内蔵
している。連結軸184は、ベース板33上の軸受18
5,185に回転自在に支持されている。
【0036】以上、車止め装置の動作を説明したが、運
転手の中には料金を正しく支払わずに車止め装置30を
乗り越えて駐車場から図3において矢印D方向へ出よう
とする不正駐車をする運転手もいる。この場合、フラッ
プ32が想像線の位置に起き上がったままになっている
ため、自動車は、フラップ32を実線の位置に押し倒す
ようにして乗り越える。
【0037】ところが、フラップ32の起き上がり状態
は、フラップ32を有する水平回転軸35と一体的なラ
チェット歯車67にラチェット爪71が係合して保持さ
れているため、フラップ32が押し倒されたとき、ラチ
ェット歯車67が強制的に回転させられ、ラチェット歯
車67とラチェット爪71とが破損する恐れがある。
【0038】そこで、フラップ32を有する水平回転軸
35がラチェット歯車67に対してスリップ回転するよ
うにして、ラチェット歯車67とラチェット爪71との
損傷を防止したのが、図11、図12に示す車止め装置
230であり、この車止め装置230のラチェット歯車
267はスリップ機構290を介して水平回転軸35に
設けられている。スリップ機構290は、図12に示す
ように、水平回転軸35にキー291とキー溝292の
関係で取り付けられたハブ293に螺合した調節ナット
294によって締め付けられた複数枚の皿ばね295の
弾力を受ける2枚の摩擦板296,296間でラチェッ
ト歯車267を挟持するようになっている。
【0039】従って、不正駐車によりフラップ32が押
し倒されて、水平回転軸35が回転しても、ハブ293
が水平回転軸35と一体に回転するだけで、ラチェット
爪71が係合しているラチェット歯車267は回転する
ことなく2枚の摩擦板296,296の間でスリップす
る。この結果、ラチェット歯車267とラチェット爪7
1との破損を防止することができる。
【0040】フラップ32が押し倒されたとき、水平回
転軸35はフラップ32と一体に逆回転し、コイルスプ
リング68を介してカム板58を逆回転させようとす
る。しかし、カム板58は減速機53自身のセルフロッ
クによって(リニアアクチュエータ180の場合にはリ
ニアアクチェータ180自身のセルフロックによって)
逆回転することができない。このため、コイルスプリン
グ68が強制的に捻られて水平回転軸35の回転が許容
される。
【0041】不正駐車による自動車が通過した後、フラ
ップ32は、強制的に捻られた状態になっているコイル
スプリング68の捻りトルクによって再び起立最大角度
まで起き上がり、自動車がいない(光電スイッチ40が
自動車の存在を検知していない)にも拘らず、起き上が
っているという異常な状態になる。そこで、カム板58
を逆回転させてフラップ32を倒した状態に戻すことに
よって、正常な状態に戻すことができ、その後の使用に
対応することができる。なお、摩擦板296の摩擦力
は、調節ナット294の締め加減によって人間の力でフ
ラップ32を起こしたり倒したりすことが困難な程度に
調節されている。
【0042】
【発明の効果】請求項1の車止め装置は、回転駆動カム
板をコイルスプリングによってラチェット歯車に連結し
てあるので、自動車の車体が低い場合、車止めフラップ
が完全に起き上がる以前に、車体底部に当接しても、コ
イルスプリングが捻られ、回転駆動力を逃がすことがで
きるため、車体に損傷を与えるようなことがない。又、
回転駆動力を逃がすことができるようになっていると、
自動車底部と車止めフラップとの間に足が挟まれるよう
なことがあっても、怪我をするようなことが殆どない。
さらに、車止めフラップを倒している途中において、車
止めフラップとベース板との間に足が挟まれるようなこ
とがあっても、回転駆動力をコイルスプリングによって
逃がすことができるため、怪我をするようなことがな
い。請求項2のようにラチェット歯車をスリップ機構を
介して水平回転軸にスリップ可能に設けると、起き上が
った車止めフラップを不正駐車によって押し倒すような
ことがあっても、互いに係合して車止めフラップを起き
た状態に保持しているラチェット歯車とラチェット爪と
の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車止め装置の概略平面図である。
【図2】 水平回転軸の一端の詳細平面図である。
【図3】 図1中3−3矢視断面図である。
【図4】 駆動部の詳細平面図である。
【図5】 図4を手前側から見たラチェット歯車と逆
止作動杆との相対位置関係を示す図であり、一部省略
し、一部断面で表した図である。
【図6】 図4を手前側から見た回転駆動カム板とロ
ーラとの相対位置関係を示す図である。
【図7】 ラチェット歯車とラチェット爪との詳細図
である。
【図8】 図4中8−8矢視断面であって、ラチェッ
ト爪の先端と二股レバーとを示した図で、他の部分は省
略した図である。
【図9】 他の実施例の車止め装置の駆動部の平面図
である。
【図10】 図9を手前側から見た図であって、リニア
アクチェータと連結軸との関係を示した図で、他の部分
は省略した図である。
【図11】 スリップ機構を具えた車止め装置の駆動部
の平面図である。
【図12】 スリップ機構の軸方向断面図である。
【符号の説明】
30,130,230 車止め装置
32 車止めフラップ 35 水平回転軸 58 回転駆動カム板
59 切欠凹部 60 円弧凸部 67,267 ラチェット歯
車 68 コイルスプリング 71 ラチェット爪
73 逆止作動杆 77 ローラ 290 スリップ機構

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平回転軸の正逆回転によって起倒し起
    立最大角度を規制された車止めフラップと、前記水平回
    転軸の一端に固着したラチェット歯車と、該ラチェット
    歯車をコイルスプリングを介して回転駆動する回転駆動
    カム板と、該回転駆動カム板に形成した円弧凸部及び切
    欠凹部と、ローラと連動して該ローラを前記カム板に押
    接付勢し該ローラが前記円弧凸部から切欠凹部に落ち込
    んだとき先端に設けたラチェット爪を前記ラチェット歯
    車に係合付勢する逆止作動杆とを有し、前記車止めフラ
    ップを車体底部に当接付勢させて前記車止めフラップの
    車止め起立姿勢を保持する車止め装置。
  2. 【請求項2】 前記ラチェット歯車はスリップ機構を介
    して前記水平回転軸にスリップ可能に設けられている、
    請求項1の車止め装置。
JP1326395A 1995-01-04 1995-01-04 車止め装置 Expired - Lifetime JP2849558B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108547486A (zh) * 2018-06-03 2018-09-18 福州幻科机电科技有限公司 一种地面单车位的双层停车位

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