JP2003514703A - 車両用シートのシート高さ調節装置の駆動機構 - Google Patents

車両用シートのシート高さ調節装置の駆動機構

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、車両用シート特に自動車用シートのシート調節装置の駆動機構(10)に関する。駆動機構は、停止位置から移動して2つの調節方向に対応する2つの角度領域内を通り、手動で駆動可能であるレバー(20)を有する。2つの調節方向に対する角度領域は、シートの高さ調節装置の駆動機構(10)の部材を1方向に移動するために、大きさが異なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用シート、特に2つの調節方向に対応する2つの角度領域内を
休止位置を中心に移動してシート高さ調節装置の駆動機構の部材を1方向に移動
させる手動式駆動レバーを備える自動車用シートの高さ調節装置の駆動機構、及
び該シート高さ調節装置の駆動機構並びに高さ調節及び/若しくは傾斜角度調節
可能シート支持体を備えてる車両用シートとに関する。
【0002】
【従来の技術】
ドイツ特許公開公報4400910号は車両用シート高さ調節装置の駆動機構
を開示している。この駆動機構はステッピング機構を備え、それによって、双方
向調節において対称的なポンピング動作が可能になる。その結果、シャフトが駆
動されると、歯車装置を介して車両シートのシート構造体を調節する。レバーの
ポンピング動作の際、ギアと噛み合う随伴要素を介して力が伝達される。同時に
、フリーホイールが解放されて、シャフトが拘束される方向に回転して戻ること
を防止する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の駆動機構においては、レバーが手動で駆動されるので、レバーが各方向
に回動できる角度は約20度乃至25度に制限されている。
【0004】 本発明の目的は前述のシート高さ調節装置の駆動機構の欠点を除去して、従来
の駆動機構を改良することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を請求範囲の請求項1の特徴を備えたシート高さ調節装置
の駆動機構と、請求項10に記載の特徴を備えた車両用シートと、により解決し
た。すなわち、2つの調節方向に対応する2つの角度領域内を休止位置を中心に
移動してシート高さ調節装置の駆動機構の部材を1方向に移動させる手動式駆動
レバーを備える自動車用シートの高さ調節装置の駆動機構において、前記角度領
域は前記2つの調節方向について互いに異なっていることを特徴とする、シート
高さ調節装置の駆動機構、及び該シート高さ調節装置の駆動機構並びに高さ調節
及び/若しくは傾斜角度調節可能シート支持体を備えてた車両用シートにより上
記目的を達成する。
【0006】 2つの調節方向に対して異なる2つの角度領域を有する(即ち、休止位置に関
して非対称な範囲となる)結果、一方向(好ましくは上方向)に対してのレバー
の回動範囲は大きい。既存の技術に比べて、角度領域を変えずに、必要なレバー
のストローク数を選択的に減らす、或いは伝達される力を増加することができる
。本願において、レバーに掛ける力は小さくて済み、衝撃吸収力は増加する。好
ましくは、車両用シートの上方への調節は、レバーを介してポンピング動作で行
われる。一方、車両用シートの下方への調節は、例えば解放されたレバーの下方
への移動によって行われる。下方への移動は体重による力のみで行ってもよい。
【0007】 駆動装置からは独立して、2つの方向に解放されるフリーホイール(自由転輪
機構)が備えられている。拘束部材であるフリーホイールは、シャフトの不要な
回転を防止する。回動範囲が小さい調節方向(通常は下方)の場合、フリーホイ
ールは解放され、例えばシャフトのような移動すべきシート高さ調節装置の駆動
機構の部品が複数回回転する。これにより、下方への移動は、体重による力によ
って支援され、1回の工程で達成される。製作が容易な部品を利用すために、フ
リーホイールは作動表面を外側に形成することが好ましい。該作動表面はシート
構造体と一体であることが好ましい。フリーホイールは、両回転方向に対して好
ましくは対称的に構成される。両回転方向にフリーホイールを解放できるように
するためには、レバーによって駆動されるスイッチを備えることが好ましい。駆
動装置からは独立してフリーホイールを解放できるようにするために、フリーホ
イールは、その解放のためにプレートカムを備える。該プレートカムは、レバー
の移動方向とは反対に移動する。好ましくは、スイッチはレバーに形成されたガ
イドトラックと協働する。ガイドトラックは、停止部材によって定義されるレバ
ーの移動に対応している角度領域を決定する。
【0008】 好ましくは、ギアを積極的に駆動させるために爪体が備えられている。駆動は
、積極的でなくてもよく、例えば、フリーホイールで行ってもよい。好適な実施
例において、爪体と係合するスプリングを使用してレバーを休止位置に保持した
り、該レバーを休止位置に戻すようにしてもよい。更に、爪体をギアに係合させ
て保持するためにスプリングを使用してもよい。本願の駆動装置は、既存のシー
ト高さ調節装置の駆動機構に比べて少ない部品数で、例えば、部品を追加するこ
となく2つの単純な引っ張りばねでレバーを休止位置に固定することができる。
爪体の少なくとも一部は、レバーとは別に移動することができる。これは、ガイ
ドバーに回動自在に取り付けることによって可能となることが好ましい。これに
より、レバーを移動させて、例えば、フリーホイールを解放することができる。
同時に、爪体は、回転防止装置として機能することができる。即ち、振動による
負荷が原因で発生するギアの不要な回転を防止する。休止位置において、連結ピ
ンは、爪体とガイドバーとの間にあり、シート高さ調節装置の駆動機構のハウジ
ングに支持されている。爪体は、レバーに支持されていてもよい。
【0009】 好適実施例において、爪体をギアからはずすために使用されるループ即ちフリ
クションスプリングが提供されている。その結果、レバーは静かに元に戻ること
ができる。即ち、レバーは、所謂”がたつき”を起こすことなく戻ることができ
る。フリクションスプリングの使用は本願のシート高さ調節装置の駆動機構に限
定されない。むしろ、歯付き表面を静かにガイドするような、ステッピング機構
等に使用してもよい。例えば、フリクションスプリングは、ガイドバーによって
随伴させられる際に開く。反対に、爪体と接触した際に閉じる或いはある程度締
まる、即ち、フリクションスプリングは、該フリクションスプリングのループの
中心に対し、摩擦以外の原因によって、移動する。フリクションスプリングの端
部のガイドバーによる回転方向への随伴を該端部の幾何学的な形状で決めてもよ
い。
【0010】 好適な実施例において、フリーホイールに対して少なくとも一部が軸方向に移
動するべく、フリーホイールをスイッチ操作するための制御要素が用いられてい
る。従って、異なる方向にフリーホイールを解放することができる。その結果、
フリーホイールの駆動装置は簡素化されるので製造コストの面で好ましい。更に
、取り付けのためのスペースを小さくすることができる。好ましくは、制御要素
を移動させることによって、2つある回転方向のうちの一方の方向である円周方
向(方位)にフリーホイールは解放される。また反対に、フリーホイールは、制
御要素の軸方向移動を逆の円周方向への移動に変換することによって、2つある
回転方向のもう一方の方向に解放される。この変換は傾斜面によって達成される
ことが好ましい。制御要素の移動によるフリーホイールの開放の回転と制御要素
の軸方向移動とは互いに独立している。
【0011】 制御要素を軸方向に移動させるために、ボールを備えることが好ましい。該ボ
ールは、径方向に分散してフリーホイールの回転軸の周辺に均等に配置されてい
る。ボールは、軸方向に対して断面形状が一定でないガイドトラックに案内され
ることが好ましい。ボールが円周方向に移動することで所望の軸方向移動を起こ
すことができる。摩耗及び切り傷の問題を考慮して、ボールは制御要素を備える
部品に直接作用しないようにすることが好ましい。そこで、ボールと制御要素と
の間に平坦な推進ワッシャーが配置されている。
【0012】 ”シート高さ調節装置”なる用語は、単なるシートの傾斜角度調節装置は無論
、シートの高さ及び傾斜角度を調節できる複合装置も含む。その場合、シートの
ある一定領域の高さが他のシート領域に対して変化することは理解できよう。従
って、本願の駆動機構は、他の車両用シートにも様々な形態で使用できる。
【0013】
【実施例】
本発明の駆動装置を5つの実施例を用いて詳細に説明する。
【0014】 第1の実施例において、鉛直方向に調節可能な車両用シート1は、シート支持
体3を備えている。シートの高さは、シート高さ調節装置の駆動機構10を介し
て、手動で自由に変えられる。シート高さ調節機である駆動装置10は、シャフ
ト(図示せず)を介してシート支持体3の可動部に動作可能に連結されているピ
ニオン12を備えている。ピニオン12には、円筒部が一体的に備えられている
。ピニオン12は、以下で詳細に述べるフリーホイールとともに、ハウジングプ
レート16内にて支持されている。ハウジングプレート16は、例えば、シート
支持体3のシートフレーム5に連結している。ハウジングプレート16に対して
シャフトを回転させることによって、シートの高さを変えることができる。
【0015】 ピニオン12は、その外方に向いている端面において、ピン18を備えている
。ピン18は該端面と同じ方向に向いている。ピン18は、ハウジングプレート
16を通り車両用シート1の外側に延びている。ピン18は、第1円滑部、歯付
き部、及び第2円滑部をその長さに沿って備えている。第1円滑部、歯付き部、
及び第2円滑部の順に開放端に向かう方向に並んで連続している。ピン18の第
1円滑部には、レバー20が回動可能に備えられている。レバー20は、前方に
延びており、車両用シート1を利用する者の手に届く場所にある。ピン18の歯
付き部には、ギア22が取り付けられ、該ギア22はピニオン12に連結されて
いる。ギア22とピニオン12とは、両者が同時に回転するように互いに連結さ
れている。ピン18の第2円滑部には、長尺なガイドバー24の一端が回動可能
に取り付けられている。ピン18の端部はハウジングカバー26内にて支持され
ており、該ハウジングカバー26は、ハウジングプレート16に平行に配置され
、スペーサピン28を介してハウジングプレート16に固定されている。
【0016】 爪体30は、ガイドバー24の他端に連結ピン32を介して回動可能に連結さ
れている。爪体30の形状及び構成はレバーと類似している。爪体30は、下方
に向いている歯を後端に備えている。爪体30の歯は、ギア22の上にあり、通
常はギアと噛み合っている。爪体30とギア22とは同一平面上にある。通常、
連結ピン32はハウジングカバー26の上側にあるインデント34内にある。連
結ピン32と爪体30の歯との間において、ロアスプリング36の一端が爪体の
上に位置している。ロアスプリング36の他端はハウジングカバー26上に位置
する。もって、連結ピン32とハウジングカバー26との接触及び爪体30とギ
ア22との接触が維持される。
【0017】 レバー20は、上部随伴要素40及び下部随伴要素38を備えている。該随伴
要素38、40は、爪体の歯とは反対側にある端部の周辺領域に配置され、例え
ば、ピンで構成される。爪体の歯とは反対側の端部の上には、アッパスプリング
42の一端がある。アッパスプリング42の他端はレバー20上にあり、爪体3
0と上部随伴要素40との接触を維持する。ロアスプリング36の作用を含めた
以上の構成によって、レバー20は休止位置に配置される。更に、ピン18上に
あるベアリングポイントと随伴要素38、40との間において、レバー20は、
大開口44を備えている。大開口44の縁のうち、ピン18から遠く離れた縁は
、ガイドトラック46として構成されている。
【0018】 ハウジングプレート16に回動可能に搭載されているスイッチ50は、2つの
カム50’、50’’を備えている。該カム50’、50’’は、スイッチの回
転軸を横断するように延びている。スイッチ50が休止位置にあるとき、カム5
0’は、ガイドトラック46の小さいV字形状のキャビティ46’内にある。カ
ム50’に対向するカム50’’は、プレートカム56のアーム54のスロット
54’に係合している。プレートカム56は、レバー20とハウジングプレート
16との間において、ピン18の第1円滑部に支持されている。
【0019】 フリーホイールは作動表面58を備えている。該作動表面58は、ハウジング
プレート16にて、ピニオン12の円筒部を包囲する開口の内周に形成されてい
る。また、作動表面58は、該開口の半径に直交或いは僅かに傾斜して延びてい
る。ハウジングプレート16とピニオン12の円筒部との間には、6対のブレー
キングロール60が円周方向に配置されている。ブレーキングロール60の各対
は、ピニオン12の円周方向に、且つ1つの作動表面の両側端に渡って、配置さ
れている。2つのブレーキングロール60の間には、弾性要素62が作動表面5
8から離れて配置されている。弾性要素62が配置されている側の反対側には、
プレートカム56の随伴要素64が2つのブレーキングロール60の間で円周方
向に配置されている。作動表面58と協働して、ブレーキングロール60は、そ
れぞれ、2つあるシャフトの回転方向を一方向に拘束する。プレートカム56の
アーム54が移動すると、即ちフリーホイールが開放されると、随伴要素64は
、1対のブレーキングロール60のうちの一方を押して作動表面58から離す、
もって、シャフトはプレートカム56のアーム54の移動方向とは反対に回転す
ることができる。
【0020】 ガイドトラック46に設けられているキャビティ46’は、ガイドトラック4
6を非対称にする。従って、レバー20のベアリングポイントであるピン18と
キャビティ46’とを線で結び、ピン18と開口44の上縁とを線で結んだ場合
、その間にできる角度は約3度乃至7度である。同様に、キャビティ46’と開
口44の下縁の場合、その角度は約43度乃至47度である。その結果、レバー
20は、2つの異なる角度領域での回動を行うことになり、それによって、異な
るストロークを有することになる。ハウジングプレート16とハウジングカバー
26との間にある2つのスペーサピン28は、レバー20が移動する際、スイッ
チ50が開口44の縁に到達する前に、レバー20が端部停止部材として動作す
るスペーサピン28にまず到達するように、配置されている。
【0021】 レバー20が休止位置から手動で引き上げられると、スイッチ50のカム50
’がガイドトラック46によって随伴する、もってスイッチ50はレバー20と
同じ方向に回動する。スイッチ50及びそれに付随するカム50’’が回動する
ことで、プレートカム56のアーム54がスロットーピン接続によって移動する
。プレートカム56はレバー20とは反対に回転して、随伴要素64を介して、
フリーホイールのブレーキングロール60を開放する。ブレーキングロール60
は、作動表面58とともにレバー20の回動方向に拘束される、即ち、フリーホ
イールを開放する。
【0022】 従って、レバー20のストロークを大きくできる。スイッチ50は回動した位
置にあり、ガイドトラックに沿ってスライドする。その際、レバー20は、下部
随伴要素38を介して、爪体30を随伴させる。連結ピン32はインデント34
から離脱する。爪体30は、ギア22が取り付けられたピン18にガイドバー2
4によって回動可能に連結されており、且つギア22と噛み合っているので、爪
体30は、ギア22の外形に一致し、該ギア22と係合しながら、レバー20の
回動方向に一定距離回転する。従って、ギア22と係合するシャフトも同じ方向
に回転する、即ち、シート高さ調節機の駆動装置10は、シート支持体3を上方
に移動させる。
【0023】 レバー20は、長いストロークの後、ハウジングプレート16とハウジングカ
バー26との間にあるスペーサピン28の一方と接触すると、元に戻らなければ
ならない。即ち、レバー20は下方に移動しなければならない。シャフトの駆動
端部にはレバーの重さによって生ずるトルクが掛かり、それによってシャフトが
元の状態に戻るように回転することはない。フリーホイールがこのような回転を
防止する。爪体30は、下部随伴要素38から離脱することができる。連結ピン
38は、再びインデント34に向かって移動する。スイッチ50のカム50’が
ガイドトラック46のキャビティ46’に入ると、スイッチ50が回転して元に
戻り、プレートカム56のアーム54を元に戻してブレーキングロール60を移
動させてフリーホイールを拘束する。フリーホイールは、次いで、シャフトを駆
動方向に拘束する。以上の操作を数回繰り返すことによって、ポンピング動作を
行いシート支持体3を上昇させる。
【0024】 レバー20を休止位置から手動で押し下げると、スイッチ50も同様に回転す
る。スロットーピン接続によって、プレートカム56のアーム54は再び回転し
、フリーホイールをレバー20の回動方向に開放する。ガイドトラック46の部
分が短いため、レバー20のストロークは短い。この際、レバー20の上部随伴
要素40は爪体30に接触する。連結ピン32がインデント34内にあるので、
爪体30は連結ピン32を中心に回動を開始する。その結果、爪体30はギア2
2からはずれてシャフトを回転させる。自動車のシートの重さ及びシートの利用
者の重さによって、シート支持体3は下方に移動する。レバー20が再び開放さ
れると、関連する部材は元に戻る。詳しくは、プレートカム56は、再び、フリ
ーホイールを拘束して、爪体30はギア22に係合する。
【0025】 第2の実施例のシート高さ調節装置の駆動機構110は、第1実施例に実質的
に対応している。従って、類似部品の参照符号は対応する第1実施例で用いた参
照符号に100を加えた数とする。例えばハウジングプレートの場合は116で
ある。駆動装置110と駆動装置10の構成の違いは、ガイドバー124は、レ
バー120とギア122との間において、ピン118に設けられていることであ
る。ギア122と同一平面内にある爪体130は、ガイドバー124に回動可能
に連結されている。ロアスプリング136はガイドバー124と係合している。
アッパスプリング142はガイドバー124と爪体130との間で動作する。フ
リーホイールの構成並びにレバー120及びスイッチ150を介しての切り替え
動作は第1実施例に対応している。
【0026】 フリクションスプリング170(ループスプリング)は、ギア122のステッ
プ122’を1回(或いは数回)周回する。フリクションスプリング170の前
端170’及び該前端170’に隣接するフリクションスプリング170の後端
170’’はギア122のステップ122’から径方向外方に曲げられている。
更に、フリクションスプリング170は、径方向外方に向いた3つの凸部を備え
ている。該凸部はフリクションスプリング170のフラットカーブ(flat
curve)を実現し、もってフリクションスプリングは、付勢された際、許容
差の影響を受けることがない。更に、この凸部によって、フリクションスプリン
グ170はステップ122’と良好に接触する。フリクションスプリング170
とギア122のステップ122’との接触は、フリクションスプリング170の
ループが多角形であるとき、最も良好である。
【0027】 シート高さ調節装置の駆動機構110を上方に作動させるとき、まず最初にレ
バー120を上方に移動させる。この際、爪体130が随伴する。爪体130が
ギア122と噛み合っているとき、爪体130はギア122及びガイドバー12
4を回転させる。フリクションスプリング170は、ギア122のステップ12
2’との摩擦係合並びにガイドバー124の第1停止部材172及び後端170
’’によって随伴する。爪体130が休止位置にありギア122と噛み合ってい
ないとき、ガイドバー124とフリクションスプリング170とは接触していな
い。即ち、フリクションスプリング170は非動作状態にあり、爪体130は係
合している。爪体130が噛み合うと、ギア122及びそのステップ122’に
よってスプリング170が随伴し、ガイドバー124の第1停止部材172がフ
リクションスプリング170と接触して、該スプリングを随伴させる。
【0028】 レバー120の方向が変わると、即ち、レバー120が元に戻ると、ロアスプ
リング136に付勢されているガイドバー124の第1停止部材172はフリク
ションスプリング170の後端170’’から離れる。フリクションスプリング
170の前端170’は爪体130の第2停止部材174によって押される。こ
の際、フリクションスプリング170のトルクが同時に増加してフリクションス
プリング170のループがきつく締められる、即ち、フリクションスプリング1
70は閉じた状態を保つ。
【0029】 爪体130は連結ピン132を中心に回動してギア122からはずれる。この
フリクションスプリングの前端170’の幾何学形状を有することで、持ち上げ
動作を調節できる。爪体130の持ち上げは、第3停止部材176が取り付けら
れているガイドバー124がフリクションスプリング170の後端170’’と
接触し、該後端を随伴することで制限される。その際、フリクションスプリング
170のトルクは、フリクションスプリング170のループを曲げて開く、即ち
、フリクションスプリング170を更に開くことによって減少する。これによっ
て、レバー120が元に戻りやすくなる。
【0030】 ロアスプリング136はガイドバー124を始めの位置に戻す。一方、爪体1
30はギア122からはずれた状態にある。これによって、爪体130がギア1
22に沿って移動するときに発生する騒音(”がたつき”)を回避できる。フリ
ーホイールが回転を始めると、フリクションスプリング170がスライドして前
端170’が爪体130から離れる。爪体130はアッパスプリング142によ
って再びギア122と噛み合うようになり、回転防止装置として機能する。コイ
ルばね177はレバー120を休止位置に戻す。この際、静止しているばね17
7の脚は、それぞれ、ハウジング116の第4及び第5停止部材178、179
並びにレバー120に当接している。
【0031】 ガイドバー124に支持された状態で、アッパスプリング142は、フリクシ
ョンスプリング170或いはレバー120によって上昇しない限り、爪体130
をギア122に噛み合わせている。爪体130をフリクションスプリング170
で上昇させる際、フリクションスプリング170のトルクは、係合点における爪
体130に作用するアッパスプリング142のトルクよりも大きい。連結ピン1
32がハウジングカバーのインデント内に配置されるまで、ロアスプリング13
6は、フリクションスプリング170のトルクに抗して、ガイドバー124を爪
体130と共に引き戻す。これにより、ロアスプリング136は、如何なるとき
でも、フリクションスプリング170よりも大きいトルクをピン118の周りに
発生するように構成されている。
【0032】 図8に示される変形例において、第1停止部材172を省略する。ガイドバー
124は、第3停止部材176を用いて、フリクションスプリング170の前端
170’及び後端170’’をそれぞれ随伴する。前端170’を随伴するか後
端170’’を随伴するかは回転方向によって決まる。随伴されると、フリクシ
ョンスプリング170は開いて、トルクは摩擦によって減少する。爪体130を
持ち上げると、フリクションスプリング170は締められ、所望の摩擦が増加す
る。この変形例においては、トルクは両回転方向において減少する。
【0033】 第3実施例において、鉛直方向に調節可能な自動車の車両用シート201は、
シートフレーム205を具備したシート支持体203を備えている。シート支持
体203の高さは、シート高さ調節装置の駆動機構210によって手動で自由に
変えることができる。シート高さ調節装置の駆動機構210はピニオン212を
備えている。ピニオン212は、図示されないシャフトを介してシート支持体2
03の可動部に動作可能に連結されている。ピニオン212の外方に向いた端面
には、円筒ピン218が一体的に備えられ、ピニオン212の回転軸と同じ方向
を向いている。ピン218は以下で説明するハウジングプレート216及びハウ
ジングカバー226内に支持されている。ピン218は、フリーホイールを介し
て制御される、即ち開放或いは拘束される。ピン218を備えているピニオン2
12の向きが以下に示す指向の規格を決定する。例えば、ハウジングプレート2
16は、シート支持体203のシートフレーム205に連結されている。ハウジ
ングプレート216に対するシャフトが回転することによって、シートの高さが
変わる。
【0034】 フリーホイールはフリーホイールケーシング214内に収容されている。フリ
ーホイールケーシング214は、ピン218にセレーションで連結され、該ピン
218とともに回転する。ピニオン212とは反対向きのピン218の自由端は
フリーホイールケーシング214から突出するように延びている。この突出部に
おいて、ピン218は、自由端に向かう方向の順に、大径を有する第1円筒部及
び該第1円筒部に隣接し小径を有する第2円筒部を連続して備えている。ピン2
18の第1部には随伴ギア222が回転するように取り付けられている。ピン2
18の第2部は、ハウジングカバー226の環状フランジ部226’に支持され
ている。フランジ部226’には2アームハンドレバー227が回動自在に取り
付けられている。ハウジングカバー226と一体になっているフランジ部226
’は、ピン218の第1部と協働して一定の直径を有する連続ベアリングを形成
している。
【0035】 概ねディスク状のハウジングカバー226はハウジングプレート216に対し
て静止するように配置されている。ハウジングカバー226の径方向外側領域に
は、3つのガイドトラック229が円周方向に均等に分散して形成されている。
各ガイドトラック229の円周方向端部の断面は、ハンドレバー227から離れ
るように軸方向に向かって狭くなる。径方向に包囲するフランジ部226’の領
域において、ハンドレバー227は、円周方向に均等に分散している3つの連続
円筒形ボアを備えており、該ボアはボールガイド路231として機能する。各ボ
ールガイド路231の内側には、ボール233が配置されている。ハウジングカ
バー226を向いている側では、各ボールはガイドトラック229内に配置され
るようになっている。
【0036】 随伴ギア222とハンドレバー227との間には、環状推進ワッシャー235
が配置されている。該ワッシャーは、その外側が径方向に支持され、軸方向に変
位可能である。しかし、該ワッシャーは対称軸を中心として回転することはでき
ない。軸方向において、推進ワッシャー235は、一端面が随伴ギア222に当
接配置され、他端面が3つのボール233上に当接配置されている。推進ワッシ
ャー235は、ボール233による随伴ギア222の摩耗及び裂け傷を防ぐ。推
進ワッシャー235及び随伴ギア222の相対的な移動は同一平面内で行われる
。軸方向において、随伴ギア222は、6つの柱状の随伴アーム237を備えて
いる。該アーム237は、随伴ギア222の端面から突出している。該端面はハ
ウジングプレート216を向いている。随伴ギア222のディスクへの移行領域
において、各随伴アームは、くさび表面237’を備えており、該くさび表面は
随伴アーム237に向かって傾斜している。くさび表面237’は全て円周方向
に対して同じ向きである。随伴アーム237はフリーホイールケーシング214
の対応する開口を貫通する。随伴ギア222とフリーホイールケーシング214
との間にあるばね要素239は随伴ギア222を開始位置に向けて押す、即ち、
くさび表面237’は再びフリーホイールケーシング214の外側に配置される
【0037】 シート高さ調節装置の駆動機構210は、概略的に示された駆動レバー220
によって駆動される。シート支持体203を上昇させる際は”上方ポンピング動
作”が起こり、該シート支持体203を下降させる際は”下方動作”が起こる。
”上方ポンピング動作”の際、まず最初、駆動レバー220がハンドレバー22
7を開始位置から上方に回動させる。ハンドレバー227は、その下端部にある
図9に示されるボアに図示されない爪体を取り付けている。このハンドレバーの
回動によって、爪体は随伴ギア222の外側歯と噛み合って、該歯を(図9にお
いて反時計回り)に回転させる。随伴アーム237によって、フリーホイールは
回転方向に開放され、フリーホイールは小さい無負荷のストロークを経て随伴す
る。フリーホイールケーシング214は、ピン218を介して、ピニオン212
を移動させて、次いで、シャフトを回転させてシート支持体203を上昇させる
。その後、駆動レバー220は、回動して元に戻り、ハンドルレバー227はそ
れによって元に戻り、爪体は持ち上げられ随伴ギアに対して円周方向に変位する
。この動作を繰り返し行う。この過程において、随伴ギアは軸方向へは移動しな
い。
【0038】 ”下方動作”の場合、ハンドレバー227は、駆動レバー220が下方に回動
することによって、回動する。これによって、ガイド路231内にあるボール2
33がガイドトラック229の狭い端部領域に到達して、推進ワッシャー235
に向かって軸方向に押される。次いで、推進ワッシャー235は随伴ギア222
を押して、随伴ギア222はばね要素239の力に抗してフリーホイールケーシ
ング214内に深く押し込まれる。くさび表面237’によって、随伴ギア22
2の随伴アーム237は、軸方向への移動に加えて円周方向(図9において今度
は時計回り方向)への移動をも行う。これによって、フリーホイールはこの新た
な方向に開放される。これによって、ピニオン212はシャフトとともに回転で
きる。車両用シート201及びシートの利用者の重さによってシート支持体20
3が下降する。停止部材、例えば、ハンドレバー227或いはガイドトラック2
29の端部は、終了位置にて随伴ギア222がフリーホイール214に接触する
ことを防止して、軸方向へ過剰な圧力が掛かるのを回避する。
【0039】 第4実施例はシート高さ調節装置の駆動機構310に関する。該装置310は
以下で説明されていない点に関しては第1実施例と同一である。類似の効果を有
する類似部品或いは部材には、その符号に300を加えた数字の参照符号を付け
る。他の実施例と同様に、ハウジングプレート316内で支持されているピン3
18は、シート高さ調節装置の駆動機構310によって駆動されるシャフトに連
結され、該シャフトとともに回転可能である。レバー320はギア322を駆動
する。ギア322はピン318に取り付けられており、回動可能な爪体330に
よって該ピン318とともに回転する。ハウジングプレート316に対してピン
318を拘束或いは開放する既存のフリーホイール及びその構成部材は図示しな
い。
【0040】 ピン318には、円形円筒ディスク345が同心配置されている。ピン318
及びディスク345はともに回転する。該ディスク345はループスプリング3
47を備えており、該ループスプリングはディスク345の表面領域を包囲する
。遮るものがなく露出したループスプリング347の内径はディスク345の直
径よりも幾分小さく、もってスプリングのループはディスク345に付勢された
状態で配置されている。ループスプリング347の一端は、例えば、スペーサピ
ン328を介して、ハウジングプレート316に配置即ち固定されている。ルー
プスプリング347の他端は、レバー320に固定された停止ピン320’に固
定されない状態で当接している。
【0041】 下方への動作の際、ループスプリング347は締められて、ディスク345と
の摩擦を用いて、ピン318の回転を制止する、即ち、シート高さ調節装置の駆
動機構310の動きにブレーキを掛ける。付勢体及び/若しくは適当な素材を用
いることによって、摩擦ダンパに対して滑りを起こすことができる。レバー32
0が上方に回動して上方へのポンピング動作を行う際、ループスプリング347
は停止ピン320’を介して押圧されて開き、もってディスク345及びピン3
18は制動を受けることなく回転することができる。
【0042】 第5実施例はシート高さ調節装置の駆動機構410に関する。該駆動装置の構
成および機能は第4実施例と実質的に同一であり、類似部品の参照符号は、対応
する部品の参照願号に400を加えた数とする。他の実施例と同様に、ハウジン
グプレート416に支持されたピンには、該ピンとともに回転するギア422が
取り付けられており、該ギア422はレバー420により回動可能な爪体430
を介して動作する。記載はされているが図示はされていないピンの表面領域には
外部歯を備えたディスク445が取り付けられている。この外部歯は2つあるビ
スコースダンパ455のうちの1つの結合ギア453と噛み合う。
【0043】 速度に依存するブレーキとして、ビスコースダンパは各結合ギア453の移動
を抑止し、その動作的な連結によって、シート高さ調節装置の駆動機構410の
移動が抑制される。ビスコースダンパ455のハウジングは、例えば、図示され
ていないハウジングカバーに取り付けられている。ビスコースダンパ455はマ
グネットレオロジカルリキッド(magnetorheological li
quid)で満たしてもよい。該リキッドの粘性は可変であり、張力を有する。
即ち、該リキッドの粘性は切り替え自在である。ビスコースダンパ455のハウ
ジングは回動可能なアームに配置されていてもよく、その場合、該ハウジングは
回動してディスク445から離れて抑制を中断する。
【0044】 ビスコースダンパ455は、その片側若しくは両側で動作させてもよく、又は
直接シャフト上で動作させてもよい。又は、図示された実施例のように、介在す
る伝動体で動作させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車両シートの外側から見た場合の第1実施例の側面図
【図2】 ハウジングカバーのない図1の一部を示す図
【図3】 車両用シートの内側から見た場合のハウジングカバーのない第1
実施例の一部を示す図
【図4】 ハウジングプレート、ギア、爪体、及びガイドバーのない図3の
一部を示す図
【図5】 本発明に係わる車両用シートの側面図
【図6】 図2に従った第2実施例の一部を示す図
【図7】 ギア及びフリクションスプリングのない図6の一部を示す図
【図8】 第2実施例の変形図
【図9】 第3実施例の分解図
【図10】 図9とは斜視する位置が異なる場合における第3実施例の分解
【図11】 第3実施例に係わる本発明の車両用シートの概略図
【図12】 第4実施例の斜視図
【図13】 第5実施例の斜視図
【符号の説明】
1,201...車両用シート 3、203...傾斜角度調節可能シート支持体 10、110、210、310、410...シート高さ調節装置の駆動機構 12,112...駆動機構の部材 20、120、320、42...手動式駆動レバー 22、122、222、322、422...ギア 24、124、227...ガイドバー 30、130、330、430...爪体 46...ガイドトラック 50、150...スイッチ 54、58、60、64、214...フリーホイール 56...プレートカム
【手続補正書】
【提出日】平成13年6月19日(2001.6.19)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の名称】 車両用シートのシート高さ調節装置の駆動機構
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、車両用シート、特に2つの調節方向に対応する2つの角度領域内を
休止位置を中心に移動してシート高さ調節装置の駆動機構の部材を1方向に移動
させる手動式駆動レバーを備える自動車用シートの高さ調節装置の駆動機構、及
び該シート高さ調節装置の駆動機構並びに高さ調節及び/若しくは傾斜角度調節
可能シート支持体を備えてる車両用シートとに関する。
【0002】
【従来の技術】 ドイツ特許公開公報4400910号は車両用シート高さ調節装置の駆動機構
を開示している。この駆動機構はステッピング機構を備え、それによって、双方
向調節において対称的なポンピング動作が可能になる。その結果、シャフトが駆
動されると、歯車装置を介して車両シートのシート構造体を調節する。レバーの
ポンピング動作の際、ギアと噛み合う随伴要素を介して力が伝達される。同時に
、フリーホイールが解放されて、シャフトが拘束される方向に回転して戻ること
を防止する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 従来の駆動機構においては、レバーが手動で駆動されるので、レバーが各方向
に回動できる角度は約20度乃至25度に制限されている。
【0004】 本発明の目的は前述のシート高さ調節装置の駆動機構の欠点を除去して、従来
の駆動機構を改良することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本発明は、前記目的を請求範囲の請求項1の特徴を備えたシート高さ調節装置
の駆動機構と、請求項10に記載の特徴を備えた車両用シートと、により解決し
た。すなわち、2つの調節方向に対応する2つの角度領域内を休止位置を中心に
移動してシート高さ調節装置の駆動機構の部材を1方向に移動させる手動式駆動
レバーを備える自動車用シートの高さ調節装置の駆動機構において、前記角度領
域は前記2つの調節方向について互いに異なっていることを特徴とする、シート
高さ調節装置の駆動機構、及び該シート高さ調節装置の駆動機構並びに高さ調節
及び/若しくは傾斜角度調節可能シート支持体を備えてた車両用シートにより上
記目的を達成する。
【0006】 2つの調節方向に対して異なる2つの角度領域を有する(即ち、休止位置に関
して非対称な範囲となる)結果、一方向(好ましくは上方向)に対してのレバー
の回動範囲は大きい。既存の技術に比べて、角度領域を変えずに、必要なレバー
のストローク数を選択的に減らす、或いは伝達される力を増加することができる
。本願において、レバーに掛ける力は小さくて済み、衝撃吸収力は増加する。好
ましくは、車両用シートの上方への調節は、レバーを介してポンピング動作で行
われる。一方、車両用シートの下方への調節は、例えば解放されたレバーの下方
への移動によって行われる。下方への移動は体重による力のみで行ってもよい。
【0007】 フリーホイール(自由転輪機構)は、駆動装置からは独立して、2つの方向に
解放可能である。拘束部材であるフリーホイールは、シャフトの不要な回転を防
止する。回動範囲が小さい調節方向(通常は下方)の場合、フリーホイールは解
放され、例えばシャフトのような移動すべきシート高さ調節装置の駆動機構の部
品が複数回回転する。これにより、下方への移動は、体重による力によって支援
され、1回の工程で達成される。製作が容易な部品を利用すために、フリーホイ
ールは作動表面を外側に形成することが好ましい。該作動表面はシート構造体と
一体であることが好ましい。フリーホイールは、両回転方向に対して好ましくは
対称的に構成される。両回転方向にフリーホイールを解放できるようにするため
には、レバーによって駆動されるスイッチを備えることが好ましい。駆動装置か
らは独立してフリーホイールを解放できるようにするために、フリーホイールは
、その解放のためにプレートカムを備える。該プレートカムは、レバーの移動方
向とは反対に移動する。好ましくは、スイッチはレバーに形成されたガイドトラ
ックと協働する。ガイドトラックは、停止部材によって定義されるレバーの移動
に対応している角度領域を決定する。
【0008】 好ましくは、ギアを積極的に駆動させるために爪体が備えられている。駆動は
、積極的でなくてもよく、例えば、フリーホイールで行ってもよい。好適な実施
例において、爪体と係合するスプリングを使用してレバーを休止位置に保持した
り、該レバーを休止位置に戻すようにしてもよい。更に、爪体をギアに係合させ
て保持するためにスプリングを使用してもよい。本願の駆動装置は、既存のシー
ト高さ調節装置の駆動機構に比べて少ない部品数で、例えば、部品を追加するこ
となく2つの単純な引っ張りばねでレバーを休止位置に固定することができる。
爪体の少なくとも一部は、レバーとは別に移動することができる。これは、ガイ
ドバーに回動自在に取り付けることによって可能となることが好ましい。これに
より、レバーを移動させて、例えば、フリーホイールを解放することができる。
同時に、爪体は、回転防止装置として機能することができる。即ち、振動による
負荷が原因で発生するギアの不要な回転を防止する。休止位置において、連結ピ
ンは、爪体とガイドバーとの間にあり、シート高さ調節装置の駆動機構のハウジ
ングに支持されている。爪体は、レバーに支持されていてもよい。
【0009】 好適実施例において、爪体をギアからはずすために使用されるループ即ちフリ
クションスプリングが提供されている。その結果、レバーは静かに元に戻ること
ができる。即ち、レバーは、所謂”がたつき”を起こすことなく戻ることができ
る。フリクションスプリングの使用は本願のシート高さ調節装置の駆動機構に限
定されない。むしろ、歯付き表面を静かにガイドするような、ステッピング機構
等に使用してもよい。例えば、フリクションスプリングは、ガイドバーによって
随伴させられる際に開く。反対に、爪体と接触した際に閉じる或いはある程度締
まる、即ち、フリクションスプリングは、該フリクションスプリングのループの
中心に対し、摩擦以外の原因によって、移動する。フリクションスプリングの端
部のガイドバーによる回転方向への随伴を該端部の幾何学的な形状で決めてもよ
い。
【0010】 好適な実施例において、フリーホイールに対して少なくとも一部が軸方向に移
動するべく、フリーホイールをスイッチ操作するための制御要素が用いられてい
る。従って、異なる方向にフリーホイールを解放することができる。その結果、
フリーホイールの駆動装置は簡素化されるので製造コストの面で好ましい。更に
、取り付けのためのスペースを小さくすることができる。好ましくは、制御要素
を移動させることによって、2つある回転方向のうちの一方の方向である円周方
向(方位)にフリーホイールは解放される。また反対に、フリーホイールは、制
御要素の軸方向移動を逆の円周方向への移動に変換することによって、2つある
回転方向のもう一方の方向に解放される。この変換は傾斜面によって達成される
ことが好ましい。制御要素の移動によるフリーホイールの開放の回転と制御要素
の軸方向移動とは互いに独立している。
【0011】 制御要素を軸方向に移動させるために、ボールを備えることが好ましい。該ボ
ールは、径方向に分散してフリーホイールの回転軸の周辺に均等に配置されてい
る。ボールは、軸方向に対して断面形状が一定でないガイドトラックに案内され
ることが好ましい。ボールが円周方向に移動することで所望の軸方向移動を起こ
すことができる。摩耗及び切り傷の問題を考慮して、ボールは制御要素を備える
部品に直接作用しないようにすることが好ましい。そこで、ボールと制御要素と
の間に平坦な推進ワッシャーが配置されている。
【0012】 ”シート高さ調節装置”なる用語は、単なるシートの傾斜角度調節装置は無論
、シートの高さ及び傾斜角度を調節できる複合装置も含む。その場合、シートの
ある一定領域の高さが他のシート領域に対して変化することは理解できよう。従
って、本願の駆動機構は、他の車両用シートにも様々な形態で使用できる。
【0013】
【実施例】 本発明の駆動装置を5つの実施例を用いて詳細に説明する。
【0014】 第1の実施例において、鉛直方向に調節可能な車両用シート1は、シート支持
体3を備えている。シートの高さは、シート高さ調節装置の駆動機構10を介し
て、手動で自由に変えられる。シート高さ調節機である駆動装置10は、シャフ
ト(図示せず)を介してシート支持体3の可動部に動作可能に連結されているピ
ニオン12を備えている。ピニオン12には、円筒部が一体的に備えられている
。ピニオン12は、以下で詳細に述べるフリーホイールとともに、ハウジングプ
レート16内にて支持されている。ハウジングプレート16は、例えば、シート
支持体3のシートフレーム5に連結している。ハウジングプレート16に対して
シャフトを回転させることによって、シートの高さを変えることができる。
【0015】 ピニオン12は、その外方に向いている端面において、ピン18を備えている
。ピン18は該端面と同じ方向に向いている。ピン18は、ハウジングプレート
16を通り車両用シート1の外側に延びている。ピン18は、第1円滑部、歯付
き部、及び第2円滑部をその長さに沿って備えている。第1円滑部、歯付き部、
及び第2円滑部の順に開放端に向かう方向に並んで連続している。ピン18の第
1円滑部には、レバー20が回動可能に備えられている。レバー20は、前方に
延びており、車両用シート1を利用する者の手に届く場所にある。ピン18の歯
付き部には、ギア22が取り付けられ、該ギア22はピニオン12に連結されて
いる。ギア22とピニオン12とは、両者が同時に回転するように互いに連結さ
れている。ピン18の第2円滑部には、長尺なガイドバー24の一端が回動可能
に取り付けられている。ピン18の端部はハウジングカバー26内にて支持され
ており、該ハウジングカバー26は、ハウジングプレート16に平行に配置され
、スペーサピン28を介してハウジングプレート16に固定されている。
【0016】 爪体30は、ガイドバー24の他端に連結ピン32を介して回動可能に連結さ
れている。爪体30の形状及び構成はレバーと類似している。爪体30は、下方
に向いている歯を後端に備えている。爪体30の歯は、ギア22の上にあり、通
常はギアと噛み合っている。爪体30とギア22とは同一平面上にある。通常、
連結ピン32はハウジングカバー26の上側にあるインデント34内にある。連
結ピン32と爪体30の歯との間において、ロアスプリング36の一端が爪体の
上に位置している。ロアスプリング36の他端はハウジングカバー26上に位置
する。もって、連結ピン32とハウジングカバー26との接触及び爪体30とギ
ア22との接触が維持される。
【0017】 レバー20は、上部随伴要素40及び下部随伴要素38を備えている。該随伴
要素38、40は、爪体の歯とは反対側にある端部の周辺領域に配置され、例え
ば、ピンで構成される。爪体の歯とは反対側の端部の上には、アッパスプリング
42の一端がある。アッパスプリング42の他端はレバー20上にあり、爪体3
0と上部随伴要素40との接触を維持する。ロアスプリング36の作用を含めた
以上の構成によって、レバー20は休止位置に配置される。更に、ピン18上に
あるベアリングポイントと随伴要素38、40との間において、レバー20は、
大開口44を備えている。大開口44の縁のうち、ピン18から遠く離れた縁は
、ガイドトラック46として構成されている。
【0018】 ハウジングプレート16に回動可能に搭載されているスイッチ50は、2つの
カム50’、50’’を備えている。該カム50’、50’’は、スイッチの回
転軸を横断するように延びている。スイッチ50が休止位置にあるとき、カム5
0’は、ガイドトラック46の小さいV字形状のキャビティ46’内にある。カ
ム50’に対向するカム50’’は、プレートカム56のアーム54のスロット
54’に係合している。プレートカム56は、レバー20とハウジングプレート
16との間において、ピン18の第1円滑部に支持されている。
【0019】 フリーホイールは作動表面58を備えている。該作動表面58は、ハウジング
プレート16にて、ピニオン12の円筒部を包囲する開口の内周に形成されてい
る。また、作動表面58は、該開口の半径に直交或いは僅かに傾斜して延びてい
る。ハウジングプレート16とピニオン12の円筒部との間には、6対のブレー
キングロール60が円周方向に配置されている。ブレーキングロール60の各対
は、ピニオン12の円周方向に、且つ1つの作動表面の両側端に渡って、配置さ
れている。2つのブレーキングロール60の間には、弾性要素62が作動表面5
8から離れて配置されている。弾性要素62が配置されている側の反対側には、
プレートカム56の随伴要素64が2つのブレーキングロール60の間で円周方
向に配置されている。作動表面58と協働して、ブレーキングロール60は、そ
れぞれ、2つあるシャフトの回転方向を一方向に拘束する。プレートカム56の
アーム54が移動すると、即ちフリーホイールが開放されると、随伴要素64は
、1対のブレーキングロール60のうちの一方を押して作動表面58から離す、
もって、シャフトはプレートカム56のアーム54の移動方向とは反対に回転す
ることができる。
【0020】 ガイドトラック46に設けられているキャビティ46’は、ガイドトラック4
6を非対称にする。従って、レバー20のベアリングポイントであるピン18と
キャビティ46’とを線で結び、ピン18と開口44の上縁とを線で結んだ場合
、その間にできる角度は約3度乃至7度である。同様に、キャビティ46’と開
口44の下縁の場合、その角度は約43度乃至47度である。その結果、レバー
20は、2つの異なる角度領域での回動を行うことになり、それによって、異な
るストロークを有することになる。ハウジングプレート16とハウジングカバー
26との間にある2つのスペーサピン28は、レバー20が移動する際、スイッ
チ50が開口44の縁に到達する前に、レバー20が端部停止部材として動作す
るスペーサピン28にまず到達するように、配置されている。
【0021】 レバー20が休止位置から手動で引き上げられると、スイッチ50のカム50
’がガイドトラック46によって随伴する、もってスイッチ50はレバー20と
同じ方向に回動する。スイッチ50及びそれに付随するカム50’’が回動する
ことで、プレートカム56のアーム54がスロットーピン接続によって移動する
。プレートカム56はレバー20とは反対に回転して、随伴要素64を介して、
フリーホイールのブレーキングロール60を開放する。ブレーキングロール60
は、作動表面58とともにレバー20の回動方向に拘束される、即ち、フリーホ
イールを開放する。
【0022】 従って、レバー20のストロークを大きくできる。スイッチ50は回動した位
置にあり、ガイドトラックに沿ってスライドする。その際、レバー20は、下部
随伴要素38を介して、爪体30を随伴させる。連結ピン32はインデント34
から離脱する。爪体30は、ギア22が取り付けられたピン18にガイドバー2
4によって回動可能に連結されており、且つギア22と噛み合っているので、爪
体30は、ギア22の外形に一致し、該ギア22と係合しながら、レバー20の
回動方向に一定距離回転する。従って、ギア22と係合するシャフトも同じ方向
に回転する、即ち、シート高さ調節機の駆動装置10は、シート支持体3を上方
に移動させる。
【0023】 レバー20は、長いストロークの後、ハウジングプレート16とハウジングカ
バー26との間にあるスペーサピン28の一方と接触すると、元に戻らなければ
ならない。即ち、レバー20は下方に移動しなければならない。シャフトの駆動
端部にはレバーの重さによって生ずるトルクが掛かり、それによってシャフトが
元の状態に戻るように回転することはない。フリーホイールがこのような回転を
防止する。爪体30は、下部随伴要素38から離脱することができる。連結ピン
38は、再びインデント34に向かって移動する。スイッチ50のカム50’が
ガイドトラック46のキャビティ46’に入ると、スイッチ50が回転して元に
戻り、プレートカム56のアーム54を元に戻してブレーキングロール60を移
動させてフリーホイールを拘束する。フリーホイールは、次いで、シャフトを駆
動方向に拘束する。以上の操作を数回繰り返すことによって、ポンピング動作を
行いシート支持体3を上昇させる。
【0024】 レバー20を休止位置から手動で押し下げると、スイッチ50も同様に回転す
る。スロットーピン接続によって、プレートカム56のアーム54は再び回転し
、フリーホイールをレバー20の回動方向に開放する。ガイドトラック46の部
分が短いため、レバー20のストロークは短い。この際、レバー20の上部随伴
要素40は爪体30に接触する。連結ピン32がインデント34内にあるので、
爪体30は連結ピン32を中心に回動を開始する。その結果、爪体30はギア2
2からはずれてシャフトを回転させる。自動車のシートの重さ及びシートの利用
者の重さによって、シート支持体3は下方に移動する。レバー20が再び開放さ
れると、関連する部材は元に戻る。詳しくは、プレートカム56は、再び、フリ
ーホイールを拘束して、爪体30はギア22に係合する。
【0025】 第2の実施例のシート高さ調節装置の駆動機構110は、第1実施例に実質的
に対応している。従って、類似部品の参照符号は対応する第1実施例で用いた参
照符号に100を加えた数とする。例えばハウジングプレートの場合は116で
ある。駆動装置110と駆動装置10の構成の違いは、ガイドバー124は、レ
バー120とギア122との間において、ピン118に設けられていることであ
る。ギア122と同一平面内にある爪体130は、ガイドバー124に回動可能
に連結されている。ロアスプリング136はガイドバー124と係合している。
アッパスプリング142はガイドバー124と爪体130との間で動作する。フ
リーホイールの構成並びにレバー120及びスイッチ150を介しての切り替え
動作は第1実施例に対応している。
【0026】 フリクションスプリング170(ループスプリング)は、ギア122のステッ
プ122’を1回(或いは数回)周回する。フリクションスプリング170の前
端170’及び該前端170’に隣接するフリクションスプリング170の後端
170’’はギア122のステップ122’から径方向外方に曲げられている。
更に、フリクションスプリング170は、径方向外方に向いた3つの凸部を備え
ている。該凸部はフリクションスプリング170のフラットカーブ(flat curve
)を実現し、もってフリクションスプリングは、付勢された際、許容差の影響を
受けることがない。更に、この凸部によって、フリクションスプリング170は
ステップ122’と良好に接触する。フリクションスプリング170とギア12
2のステップ122’との接触は、フリクションスプリング170のループが多
角形であるとき、最も良好である。
【0027】 シート高さ調節装置の駆動機構110を上方に作動させるとき、まず最初にレ
バー120を上方に移動させる。この際、爪体130が随伴する。爪体130が
ギア122と噛み合っているとき、爪体130はギア122及びガイドバー12
4を回転させる。フリクションスプリング170は、ギア122のステップ12
2’との摩擦係合並びにガイドバー124の第1停止部材172及び後端170
’’によって随伴する。爪体130が休止位置にありギア122と噛み合ってい
ないとき、ガイドバー124とフリクションスプリング170とは接触していな
い。即ち、フリクションスプリング170は非動作状態にあり、爪体130は係
合している。爪体130が噛み合うと、ギア122及びそのステップ122’に
よってスプリング170が随伴し、ガイドバー124の第1停止部材172がフ
リクションスプリング170と接触して、該スプリングを随伴させる。
【0028】 レバー120の方向が変わると、即ち、レバー120が元に戻ると、ロアスプ
リング136に付勢されているガイドバー124の第1停止部材172はフリク
ションスプリング170の後端170’’から離れる。フリクションスプリング
170の前端170’は爪体130の第2停止部材174によって押される。こ
の際、フリクションスプリング170のトルクが同時に増加してフリクションス
プリング170のループがきつく締められる、即ち、フリクションスプリング1
70は閉じた状態を保つ。
【0029】 爪体130は連結ピン132を中心に回動してギア122からはずれる。この
フリクションスプリングの前端170’の幾何学形状を有することで、持ち上げ
動作を調節できる。爪体130の持ち上げは、第3停止部材176が取り付けら
れているガイドバー124がフリクションスプリング170の後端170’’と
接触し、該後端を随伴することで制限される。その際、フリクションスプリング
170のトルクは、フリクションスプリング170のループを曲げて開く、即ち
、フリクションスプリング170を更に開くことによって減少する。これによっ
て、レバー120が元に戻りやすくなる。
【0030】 ロアスプリング136はガイドバー124を始めの位置に戻す。一方、爪体1
30はギア122からはずれた状態にある。これによって、爪体130がギア1
22に沿って移動するときに発生する騒音(”がたつき”)を回避できる。フリ
ーホイールが回転を始めると、フリクションスプリング170がスライドして前
端170’が爪体130から離れる。爪体130はアッパスプリング142によ
って再びギア122と噛み合うようになり、回転防止装置として機能する。コイ
ルばね177はレバー120を休止位置に戻す。この際、静止しているばね17
7の脚は、それぞれ、ハウジング116の第4及び第5停止部材178、179
並びにレバー120に当接している。
【0031】 ガイドバー124に支持された状態で、アッパスプリング142は、フリクシ
ョンスプリング170或いはレバー120によって上昇しない限り、爪体130
をギア122に噛み合わせている。爪体130をフリクションスプリング170
で上昇させる際、フリクションスプリング170のトルクは、係合点における爪
体130に作用するアッパスプリング142のトルクよりも大きい。連結ピン1
32がハウジングカバーのインデント内に配置されるまで、ロアスプリング13
6は、フリクションスプリング170のトルクに抗して、ガイドバー124を爪
体130と共に引き戻す。これにより、ロアスプリング136は、如何なるとき
でも、フリクションスプリング170よりも大きいトルクをピン118の周りに
発生するように構成されている。
【0032】 図8に示される変形例において、第1停止部材172を省略する。ガイドバー
124は、第3停止部材176を用いて、フリクションスプリング170の前端
170’及び後端170’’をそれぞれ随伴する。前端170’を随伴するか後
端170’’を随伴するかは回転方向によって決まる。随伴されると、フリクシ
ョンスプリング170は開いて、トルクは摩擦によって減少する。爪体130を
持ち上げると、フリクションスプリング170は締められ、所望の摩擦が増加す
る。この変形例においては、トルクは両回転方向において減少する。
【0033】 第3実施例において、鉛直方向に調節可能な自動車の車両用シート201は、
シートフレーム205を具備したシート支持体203を備えている。シート支持
体203の高さは、シート高さ調節装置の駆動機構210によって手動で自由に
変えることができる。シート高さ調節装置の駆動機構210はピニオン212を
備えている。ピニオン212は、図示されないシャフトを介してシート支持体2
03の可動部に動作可能に連結されている。ピニオン212の外方に向いた端面
には、円筒ピン218が一体的に備えられ、ピニオン212の回転軸と同じ方向
を向いている。ピン218は以下で説明するハウジングプレート216及びハウ
ジングカバー226内に支持されている。ピン218は、フリーホイールを介し
て制御される、即ち開放或いは拘束される。ピン218を備えているピニオン2
12の向きが以下に示す指向の規格を決定する。例えば、ハウジングプレート2
16は、シート支持体203のシートフレーム205に連結されている。ハウジ
ングプレート216に対するシャフトが回転することによって、シートの高さが
変わる。
【0034】 フリーホイールはフリーホイールケーシング214内に収容されている。フリ
ーホイールケーシング214は、ピン218にセレーションで連結され、該ピン
218とともに回転する。ピニオン212とは反対向きのピン218の自由端は
フリーホイールケーシング214から突出するように延びている。この突出部に
おいて、ピン218は、自由端に向かう方向の順に、大径を有する第1円筒部及
び該第1円筒部に隣接し小径を有する第2円筒部を連続して備えている。ピン2
18の第1部には随伴ギア222が回転するように取り付けられている。ピン2
18の第2部は、ハウジングカバー226の環状フランジ部226’に支持され
ている。フランジ部226’には2アームハンドレバー227が回動自在に取り
付けられている。ハウジングカバー226と一体になっているフランジ部226
’は、ピン218の第1部と協働して一定の直径を有する連続ベアリングを形成
している。
【0035】 概ねディスク状のハウジングカバー226はハウジングプレート216に対し
て静止するように配置されている。ハウジングカバー226の径方向外側領域に
は、3つのガイドトラック229が円周方向に均等に分散して形成されている。
各ガイドトラック229の円周方向端部の断面は、ハンドレバー227から離れ
るように軸方向に向かって狭くなる。径方向に包囲するフランジ部226’の領
域において、ハンドレバー227は、円周方向に均等に分散している3つの連続
円筒形ボアを備えており、該ボアはボールガイド路231として機能する。各ボ
ールガイド路231の内側には、ボール233が配置されている。ハウジングカ
バー226を向いている側では、各ボールはガイドトラック229内に配置され
るようになっている。
【0036】 随伴ギア222とハンドレバー227との間には、環状推進ワッシャー235
が配置されている。該ワッシャーは、その外側が径方向に支持され、軸方向に変
位可能である。しかし、該ワッシャーは対称軸を中心として回転することはでき
ない。軸方向において、推進ワッシャー235は、一端面が随伴ギア222に当
接配置され、他端面が3つのボール233上に当接配置されている。推進ワッシ
ャー235は、ボール233による随伴ギア222の摩耗及び裂け傷を防ぐ。推
進ワッシャー235及び随伴ギア222の相対的な移動は同一平面内で行われる
。軸方向において、随伴ギア222は、6つの柱状の随伴アーム237を備えて
いる。該アーム237は、随伴ギア222の端面から突出している。該端面はハ
ウジングプレート216を向いている。随伴ギア222のディスクへの移行領域
において、各随伴アームは、くさび表面237’を備えており、該くさび表面は
随伴アーム237に向かって傾斜している。くさび表面237’は全て円周方向
に対して同じ向きである。随伴アーム237はフリーホイールケーシング214
の対応する開口を貫通する。随伴ギア222とフリーホイールケーシング214
との間にあるばね要素239は随伴ギア222を開始位置に向けて押す、即ち、
くさび表面237’は再びフリーホイールケーシング214の外側に配置される
【0037】 シート高さ調節装置の駆動機構210は、概略的に示された駆動レバー220
によって駆動される。シート支持体203を上昇させる際は”上方ポンピング動
作”が起こり、該シート支持体203を下降させる際は”下方動作”が起こる。
”上方ポンピング動作”の際、まず最初、駆動レバー220がハンドレバー22
7を開始位置から上方に回動させる。ハンドレバー227は、その下端部にある
図9に示されるボアに図示されない爪体を取り付けている。このハンドレバーの
回動によって、爪体は随伴ギア222の外側歯と噛み合って、該歯を(図9にお
いて反時計回り)に回転させる。随伴アーム237によって、フリーホイールは
回転方向に開放され、フリーホイールは小さい無負荷のストロークを経て随伴す
る。フリーホイールケーシング214は、ピン218を介して、ピニオン212
を移動させて、次いで、シャフトを回転させてシート支持体203を上昇させる
。その後、駆動レバー220は、回動して元に戻り、ハンドルレバー227はそ
れによって元に戻り、爪体は持ち上げられ随伴ギアに対して円周方向に変位する
。この動作を繰り返し行う。この過程において、随伴ギアは軸方向へは移動しな
い。
【0038】 ”下方動作”の場合、ハンドレバー227は、駆動レバー220が下方に回動
することによって、回動する。これによって、ガイド路231内にあるボール2
33がガイドトラック229の狭い端部領域に到達して、推進ワッシャー235
に向かって軸方向に押される。次いで、推進ワッシャー235は随伴ギア222
を押して、随伴ギア222はばね要素239の力に抗してフリーホイールケーシ
ング214内に深く押し込まれる。くさび表面237’によって、随伴ギア22
2の随伴アーム237は、軸方向への移動に加えて円周方向(図9において今度
は時計回り方向)への移動をも行う。これによって、フリーホイールはこの新た
な方向に開放される。これによって、ピニオン212はシャフトとともに回転で
きる。車両用シート201及びシートの利用者の重さによってシート支持体20
3が下降する。停止部材、例えば、ハンドレバー227或いはガイドトラック2
29の端部は、終了位置にて随伴ギア222がフリーホイール214に接触する
ことを防止して、軸方向へ過剰な圧力が掛かるのを回避する。
【0039】 第4実施例はシート高さ調節装置の駆動機構310に関する。該装置310は
以下で説明されていない点に関しては第1実施例と同一である。類似の効果を有
する類似部品或いは部材には、その符号に300を加えた数字の参照符号を付け
る。他の実施例と同様に、ハウジングプレート316内で支持されているピン3
18は、シート高さ調節装置の駆動機構310によって駆動されるシャフトに連
結され、該シャフトとともに回転可能である。レバー320はギア322を駆動
する。ギア322はピン318に取り付けられており、回動可能な爪体330に
よって該ピン318とともに回転する。ハウジングプレート316に対してピン
318を拘束或いは開放する既存のフリーホイール及びその構成部材は図示しな
い。
【0040】 ピン318には、円形円筒ディスク345が同心配置されている。ピン318
及びディスク345はともに回転する。該ディスク345はループスプリング3
47を備えており、該ループスプリングはディスク345の表面領域を包囲する
。遮るものがなく露出したループスプリング347の内径はディスク345の直
径よりも幾分小さく、もってスプリングのループはディスク345に付勢された
状態で配置されている。ループスプリング347の一端は、例えば、スペーサピ
ン328を介して、ハウジングプレート316に配置即ち固定されている。ルー
プスプリング347の他端は、レバー320に固定された停止ピン320’に固
定されない状態で当接している。
【0041】 下方への動作の際、ループスプリング347は締められて、ディスク345と
の摩擦を用いて、ピン318の回転を制止する、即ち、シート高さ調節装置の駆
動機構310の動きにブレーキを掛ける。付勢体及び/若しくは適当な素材を用
いることによって、摩擦ダンパに対して滑りを起こすことができる。レバー32
0が上方に回動して上方へのポンピング動作を行う際、ループスプリング347
は停止ピン320’を介して押圧されて開き、もってディスク345及びピン3
18は制動を受けることなく回転することができる。
【0042】 第5実施例はシート高さ調節装置の駆動機構410に関する。該駆動装置の構
成および機能は第4実施例と実質的に同一であり、類似部品の参照符号は、対応
する部品の参照願号に400を加えた数とする。他の実施例と同様に、ハウジン
グプレート416に支持されたピンには、該ピンとともに回転するギア422が
取り付けられており、該ギア422はレバー420により回動可能な爪体430
を介して動作する。記載はされているが図示はされていないピンの表面領域には
外部歯を備えたディスク445が取り付けられている。この外部歯は2つあるビ
スコースダンパ455のうちの1つの結合ギア453と噛み合う。
【0043】 速度に依存するブレーキとして、ビスコースダンパは各結合ギア453の移動
を抑止し、その動作的な連結によって、シート高さ調節装置の駆動機構410の
移動が抑制される。ビスコースダンパ455のハウジングは、例えば、図示され
ていないハウジングカバーに取り付けられている。ビスコースダンパ455はマ
グネットレオロジカルリキッド(magnetorheological liquid)で満たしてもよ
い。該リキッドの粘性は可変であり、張力を有する。即ち、該リキッドの粘性は
切り替え自在である。ビスコースダンパ455のハウジングは回動可能なアーム
に配置されていてもよく、その場合、該ハウジングは回動してディスク445か
ら離れて抑制を中断する。
【0044】 ビスコースダンパ455は、その片側若しくは両側で動作させてもよく、又は
直接シャフト上で動作させてもよい。又は、図示された実施例のように、介在す
る伝動体で動作させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車両シートの外側から見た場合の第1実施例の側面図
【図2】 ハウジングカバーのない図1の一部を示す図
【図3】 車両用シートの内側から見た場合のハウジングカバーのない第1
実施例の一部を示す図
【図4】 ハウジングプレート、ギア、爪体、及びガイドバーのない図3の
一部を示す図
【図5】 本発明に係わる車両用シートの側面図
【図6】 図2に従った第2実施例の一部を示す図
【図7】 ギア及びフリクションスプリングのない図6の一部を示す図
【図8】 第2実施例の変形図
【図9】 第3実施例の分解図
【図10】 図9とは斜視する位置が異なる場合における第3実施例の分解
【図11】 第3実施例に係わる本発明の車両用シートの概略図
【図12】 第4実施例の斜視図
【図13】 第5実施例の斜視図
【符号の説明】 1,201...車両用シート 3、203...傾斜角度調節可能シート支持体 10、110、210、310、410..シート高さ調節装置の駆動機構 12,112...駆動機構の部材 20、120、320、42...手動式駆動レバー 22、122、222、322、422..ギア 24、124、227...ガイドバー 30、130、330、430...爪体 46...ガイドトラック 50、150...スイッチ 54、58、60、64、214...フリーホイール 56...プレートカム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),BR,JP,U S (72)発明者 ケイ・シューマン ドイツ国 リーシュヴァイラー 66509 ミュールタルストラーセ 3 Fターム(参考) 3B087 BA15 BB21 3B091 GA03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの調節方向に対応する2つの角度領域内を休止位置を中
    心に移動してシート高さ調節装置の駆動機構の部材(12、112)を1方向に
    移動させる手動式駆動レバー(20、120、320、420)を備える自動車
    用シートの高さ調節装置の駆動機構(10、110、210、310、410)
    において、前記角度領域は前記2つの調節方向について互いに異なっていること
    を特徴とするシート高さ調節装置の駆動機構。
  2. 【請求項2】 前記シート高さ調節装置の駆動機構には、フリーホイール(
    54、58、60、64、214)が備えられており、前記フリーホイールは、
    前記駆動機構から独立して2方向に解放可能であることを特徴とする、請求項1
    に記載のシート高さ調節装置の駆動機構。
  3. 【請求項3】 前シート高さ調節装置の駆動機構には、スイッチ(50、1
    50)が備えられており、前記スイッチは、前記手動式駆動レバー(20、12
    0)の移動方向に前記フリーホイール(54、58、60、62、64)を解放
    し、前記手動式駆動レバー(20、120)に形成されたガイドトラック(46
    )と協働し、前記フリーホイール(54、58、60、62、64)のプレート
    カム(56)を前記手動式駆動レバー(20、120)の移動方向とは反対の方
    向に移動させることを特徴とする、請求項2に記載のシート高さ調節装置の駆動
    機構。
  4. 【請求項4】 前記シート高さ調節装置の駆動機構には、ギア(22、12
    2、222、322、422)を駆動するための爪体(30、130、330、
    430)が備えられており、前記爪体は、ガイドバー(24、124、227)
    に回動可能に連結されることによって少なくとも一部が前記手動式駆動レバー(
    20、120、220、320、420)とは別個に移動可能であることを特徴
    とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のシート高さ調節装置の駆動機構。
  5. 【請求項5】 前記シート高さ調節装置の駆動機構には、前記爪体(130
    )をギヤ(122)から持ち上げることができるフリクションスプリング(17
    0)が備えられており、前記フリクションスプリングは、前記ガイドバー(12
    4)によって随伴させられるときは開き、前記爪体(130)に接触するときは
    閉じることを特徴とする、請求項4に記載のシート高さ調節装置の駆動機構。
  6. 【請求項6】 前記フリーホイール(54、58、60、62、64、21
    4)は、制御要素(237)によって、拘束状態と少なくとも一部解放状態との
    間で切り替え可能であり、前記制御要素は、前記フリーホイールに対して少なく
    とも一部が軸方向移動を行い、前記フリーホイールを切り替えることを特徴とす
    る、請求項2又は3に記載の前記シート高さ調節装置の駆動機構
  7. 【請求項7】 前記フリーホイール(54、58、60、62、64、21
    4)は、前記制御要素(237)の軸方向移動を円周方向への移動に変えること
    によって、少なくとも1つの回転方向に開放されることを特徴とする、請求項6
    に記載のシート高さ調節装置の駆動機構。
  8. 【請求項8】 前記シート高さ調節装置の駆動機構には、制御要素(237
    )を軸方向移動から解放するために、ボール(233)が備えられており、前記
    ボールはガイドトラック(229)内に配置されており、前記ガイドトラックは
    軸方向に対して形状が一定でない断面を有していることを特徴とする、請求項6
    又は7に記載のシート高さ調節装置の駆動機構。
  9. 【請求項9】 前記シート高さ調節装置の駆動機構には、手段(347、4
    55)が備えられており、前記手段は、前記シート高さ調節装置の駆動機構の少
    なくとも1つの調節方向への移動を抑制することを特徴とする、請求項1乃至8
    のいずれかに記載のシート高さ調節装置の駆動機構。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載のシート高さ調節装置の
    駆動機構(10、110、210、310、410)並びに高さ調節及び/若し
    くは傾斜角度調節可能シート支持体(3、203)を備えている、車両用シート
    (1、201)
JP2001521585A 1999-09-09 2000-08-30 車両用シートのシート高さ調節装置 Expired - Fee Related JP3712376B2 (ja)

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