JPH10331473A - ホイールロック装置 - Google Patents
ホイールロック装置Info
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- JPH10331473A JPH10331473A JP14134397A JP14134397A JPH10331473A JP H10331473 A JPH10331473 A JP H10331473A JP 14134397 A JP14134397 A JP 14134397A JP 14134397 A JP14134397 A JP 14134397A JP H10331473 A JPH10331473 A JP H10331473A
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- Japan
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- coil spring
- torsion coil
- brake
- wheel
- wheel stopper
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 輪止め部材の倒伏を阻止するブレーキ手段の
ロック荷重を調整可能とすることにより、個体差或いは
経時的な変化に拘らず常に一定の最適なロック荷重を設
定できるホイールロック装置を提供する。 【解決手段】 アジャストボルト136を周方向に回し
て、アジャストボルト136のねじ部140とアジャス
トビット142のねじ穴146との螺合量を変更するこ
とにより、アジャストビット142を長穴130に沿っ
て上下方向に移動させて、その横長穴144に係止され
る捩りコイルスプリング80の固定端87を変位できる
ようにした。こうすれば、アジャストボルト136で捩
りコイルスプリング80がブレーキドラム78に密着す
るばね力を変更することにより、ロック荷重を調整でき
るため、個体差或いは経時的な変化に拘らず、最適なロ
ック荷重を設定することが可能となり、重大な破損や故
障を回避しつつ良好に車両の退出を阻止できるようにな
る。
ロック荷重を調整可能とすることにより、個体差或いは
経時的な変化に拘らず常に一定の最適なロック荷重を設
定できるホイールロック装置を提供する。 【解決手段】 アジャストボルト136を周方向に回し
て、アジャストボルト136のねじ部140とアジャス
トビット142のねじ穴146との螺合量を変更するこ
とにより、アジャストビット142を長穴130に沿っ
て上下方向に移動させて、その横長穴144に係止され
る捩りコイルスプリング80の固定端87を変位できる
ようにした。こうすれば、アジャストボルト136で捩
りコイルスプリング80がブレーキドラム78に密着す
るばね力を変更することにより、ロック荷重を調整でき
るため、個体差或いは経時的な変化に拘らず、最適なロ
ック荷重を設定することが可能となり、重大な破損や故
障を回避しつつ良好に車両の退出を阻止できるようにな
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はホイールロック装置
に係り、特に、輪止め部材の倒伏を阻止するブレーキ手
段の所定のロック荷重を調整する技術に関するものであ
る。
に係り、特に、輪止め部材の倒伏を阻止するブレーキ手
段の所定のロック荷重を調整する技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】略水平となって車輪の通過を許容する倒
伏位置と、先端部が上方へ突き出して車輪の通過を阻止
する起立位置とへの移動可能に配設された輪止め部材を
有し、車両検出装置や料金精算装置等に連動して自動的
に輪止め部材を起立、倒伏させるホイールロック装置
が、駐車施設において駐車車両の進入、退出を無人管理
することなどを目的として提案されている。特願平7−
284831号に記載されている装置はその一例で、輪
止め部材の起立位置から倒伏位置側への移動に伴って中
心線まわりに回動させられるブレーキドラムと、一端が
位置決めされた状態でそのブレーキドラムと同心に配設
されてブレーキドラムの円筒面に自身のばね力で密着さ
せられる捩りコイルスプリングとを有するブレーキ手段
を備えており、輪止め部材の起立位置から倒伏位置側へ
の移動時に捩りコイルスプリングが締まり勝手となるこ
とにより、ブレーキドラムとの間の摩擦力により所定の
ロック荷重で輪止め部材の倒伏を阻止するとともに、ロ
ック荷重を超える過負荷が生じた場合には、その捩りコ
イルスプリングとブレーキドラムとの間で滑りが生じて
その輪止め部材の倒伏を許容することにより、大型車両
などが無理に輪止め部材を乗り越えて退出を図った場合
などに重大な破損や故障が生じることを回避するように
なっている。
伏位置と、先端部が上方へ突き出して車輪の通過を阻止
する起立位置とへの移動可能に配設された輪止め部材を
有し、車両検出装置や料金精算装置等に連動して自動的
に輪止め部材を起立、倒伏させるホイールロック装置
が、駐車施設において駐車車両の進入、退出を無人管理
することなどを目的として提案されている。特願平7−
284831号に記載されている装置はその一例で、輪
止め部材の起立位置から倒伏位置側への移動に伴って中
心線まわりに回動させられるブレーキドラムと、一端が
位置決めされた状態でそのブレーキドラムと同心に配設
されてブレーキドラムの円筒面に自身のばね力で密着さ
せられる捩りコイルスプリングとを有するブレーキ手段
を備えており、輪止め部材の起立位置から倒伏位置側へ
の移動時に捩りコイルスプリングが締まり勝手となるこ
とにより、ブレーキドラムとの間の摩擦力により所定の
ロック荷重で輪止め部材の倒伏を阻止するとともに、ロ
ック荷重を超える過負荷が生じた場合には、その捩りコ
イルスプリングとブレーキドラムとの間で滑りが生じて
その輪止め部材の倒伏を許容することにより、大型車両
などが無理に輪止め部材を乗り越えて退出を図った場合
などに重大な破損や故障が生じることを回避するように
なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のホイールロック装置のロック荷重は、捩りコイル
スプリングやブレーキドラムの加工精度、表面粗さ等に
応じて製品毎にばらつきが生じると共に、捩りコイルス
プリングとブレーキドラムとの接触面の磨耗により、経
時的に低下する可能性があった。
従来のホイールロック装置のロック荷重は、捩りコイル
スプリングやブレーキドラムの加工精度、表面粗さ等に
応じて製品毎にばらつきが生じると共に、捩りコイルス
プリングとブレーキドラムとの接触面の磨耗により、経
時的に低下する可能性があった。
【0004】本発明は以上のような事情を背景として為
されたものであり、その目的とするところは、輪止め部
材の倒伏を阻止するブレーキ手段のロック荷重を調整可
能とすることにより、個体差或いは経時的な変化に拘ら
ず常に一定の最適なロック荷重を設定できるホイールロ
ック装置を提供することにある。
されたものであり、その目的とするところは、輪止め部
材の倒伏を阻止するブレーキ手段のロック荷重を調整可
能とすることにより、個体差或いは経時的な変化に拘ら
ず常に一定の最適なロック荷重を設定できるホイールロ
ック装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1発明は、(a) 車輪の通過を許容する倒伏位置
と、先端部が上方へ突き出して車輪の通過を阻止する起
立位置との間の往復移動可能に配設された輪止め部材
と、(b) ブレーキドラムと、そのブレーキドラムと同心
に配設されてブレーキドラムの円筒面に自身のばね力で
密着させられる捩りコイルスプリングとを備え、それら
ブレーキドラムおよび捩りコイルスプリングの一端の何
れか一方が位置固定に配設されるとともに、他方が前記
輪止め部材の前記起立位置から倒伏位置側への移動に伴
って中心線まわりに回動させられるように配設され、そ
の輪止め部材の起立位置から倒伏位置側への移動時に捩
りコイルスプリングが締まり勝手となることにより、そ
のブレーキドラムとの間の摩擦力により所定のロック荷
重で輪止め部材の倒伏を阻止するとともに、そのロック
荷重を超える過負荷が生じた場合には、捩りコイルスプ
リングとブレーキドラムとの間で滑りが生じて輪止め部
材の倒伏を許容するブレーキ手段と、(c) そのブレーキ
手段の捩りコイルスプリングの他端を位置決めするとと
もに、その他端を緩み側へ変位させることにより前記輪
止め部材が前記起立位置から倒伏位置側へ移動すること
を許容するブレーキ解除手段とを有するホイールロック
装置において、(d) 前記捩りコイルスプリングの一端ま
たは他端を変位させて、その捩りコイルスプリングが前
記ブレーキドラムに密着するばね力を変更することによ
り、前記ロック荷重を調整するロック荷重調整手段を有
することを特徴とする。
に、第1発明は、(a) 車輪の通過を許容する倒伏位置
と、先端部が上方へ突き出して車輪の通過を阻止する起
立位置との間の往復移動可能に配設された輪止め部材
と、(b) ブレーキドラムと、そのブレーキドラムと同心
に配設されてブレーキドラムの円筒面に自身のばね力で
密着させられる捩りコイルスプリングとを備え、それら
ブレーキドラムおよび捩りコイルスプリングの一端の何
れか一方が位置固定に配設されるとともに、他方が前記
輪止め部材の前記起立位置から倒伏位置側への移動に伴
って中心線まわりに回動させられるように配設され、そ
の輪止め部材の起立位置から倒伏位置側への移動時に捩
りコイルスプリングが締まり勝手となることにより、そ
のブレーキドラムとの間の摩擦力により所定のロック荷
重で輪止め部材の倒伏を阻止するとともに、そのロック
荷重を超える過負荷が生じた場合には、捩りコイルスプ
リングとブレーキドラムとの間で滑りが生じて輪止め部
材の倒伏を許容するブレーキ手段と、(c) そのブレーキ
手段の捩りコイルスプリングの他端を位置決めするとと
もに、その他端を緩み側へ変位させることにより前記輪
止め部材が前記起立位置から倒伏位置側へ移動すること
を許容するブレーキ解除手段とを有するホイールロック
装置において、(d) 前記捩りコイルスプリングの一端ま
たは他端を変位させて、その捩りコイルスプリングが前
記ブレーキドラムに密着するばね力を変更することによ
り、前記ロック荷重を調整するロック荷重調整手段を有
することを特徴とする。
【0006】第2発明は、第1発明において、前記ロッ
ク荷重調整手段は、(a) 前記捩りコイルスプリングの一
端に係止されるとともに、その捩りコイルスプリングが
前記ブレーキドラムに密着するばね力を変更可能な一直
線方向の移動可能に配設されたアジャストビットと、
(b) 前記一直線方向において前記アジャストビットに螺
合されるとともにその一直線方向の移動不能に配設さ
れ、そのアジャストビットとの螺合量が変更されること
によりアジャストビットをその一直線方向へ移動させて
前記ロック荷重を調整するねじ部材とを有するものであ
ることを特徴とする。
ク荷重調整手段は、(a) 前記捩りコイルスプリングの一
端に係止されるとともに、その捩りコイルスプリングが
前記ブレーキドラムに密着するばね力を変更可能な一直
線方向の移動可能に配設されたアジャストビットと、
(b) 前記一直線方向において前記アジャストビットに螺
合されるとともにその一直線方向の移動不能に配設さ
れ、そのアジャストビットとの螺合量が変更されること
によりアジャストビットをその一直線方向へ移動させて
前記ロック荷重を調整するねじ部材とを有するものであ
ることを特徴とする。
【0007】第3発明は、第1発明において、(a) 前記
ブレーキ解除手段は、前記捩りコイルスプリングの他端
に係止されるとともに、その捩りコイルスプリングが前
記ブレーキドラムに密着するばね力を変更可能な一軸心
まわりの回動可能に、その捩りコイルスプリングの一端
が配設された部材と同じ部材に配設されたブレーキ解除
レバーを有するもので、(b) 前記ロック荷重調整手段
は、前記捩りコイルスプリングの一端が配設された部材
に螺合されて前記ブレーキ解除レバーに当接させられる
ことにより、螺合量に応じてそのブレーキ解除レバーを
ブレーキ解除側へ回動させるねじ部材を有するものであ
ることを特徴とする。
ブレーキ解除手段は、前記捩りコイルスプリングの他端
に係止されるとともに、その捩りコイルスプリングが前
記ブレーキドラムに密着するばね力を変更可能な一軸心
まわりの回動可能に、その捩りコイルスプリングの一端
が配設された部材と同じ部材に配設されたブレーキ解除
レバーを有するもので、(b) 前記ロック荷重調整手段
は、前記捩りコイルスプリングの一端が配設された部材
に螺合されて前記ブレーキ解除レバーに当接させられる
ことにより、螺合量に応じてそのブレーキ解除レバーを
ブレーキ解除側へ回動させるねじ部材を有するものであ
ることを特徴とする。
【0008】
【発明の効果】第1発明によれば、ロック荷重調整手段
により、捩りコイルスプリングの一端または他端を変位
させて、その捩りコイルスプリングがブレーキドラムに
密着するばね力を変更することにより、ロック荷重を調
整することが出来るため、個体差或いは経時的な変化に
拘らず最適なロック荷重を設定することが可能となり、
重大な破損や故障を回避しつつ良好に車両の退出を阻止
できるようになる。
により、捩りコイルスプリングの一端または他端を変位
させて、その捩りコイルスプリングがブレーキドラムに
密着するばね力を変更することにより、ロック荷重を調
整することが出来るため、個体差或いは経時的な変化に
拘らず最適なロック荷重を設定することが可能となり、
重大な破損や故障を回避しつつ良好に車両の退出を阻止
できるようになる。
【0009】第2発明によれば、ねじ部材とアジャスト
ビットとの螺合量を変更することにより、捩りコイルス
プリングの一端に係止されたアジャストビットを一直線
方向に移動させて、その捩りコイルスプリングがブレー
キドラムに密着するばね力を変更することにより、ロッ
ク荷重を調整することが出来るため、第1発明と同様の
効果が得られる。
ビットとの螺合量を変更することにより、捩りコイルス
プリングの一端に係止されたアジャストビットを一直線
方向に移動させて、その捩りコイルスプリングがブレー
キドラムに密着するばね力を変更することにより、ロッ
ク荷重を調整することが出来るため、第1発明と同様の
効果が得られる。
【0010】第3発明によれば、ブレーキ解除レバーに
当接させられたねじ部材の螺合量を変更することによ
り、捩りコイルスプリングの他端に係止されたブレーキ
解除レバーをその螺合量に応じてブレーキ解除側へ回動
させて、その捩りコイルスプリングがブレーキドラムに
密着するばね力を変更することにより、ロック荷重を調
整することが出来るため、第1発明と同様の効果が得ら
れる。
当接させられたねじ部材の螺合量を変更することによ
り、捩りコイルスプリングの他端に係止されたブレーキ
解除レバーをその螺合量に応じてブレーキ解除側へ回動
させて、その捩りコイルスプリングがブレーキドラムに
密着するばね力を変更することにより、ロック荷重を調
整することが出来るため、第1発明と同様の効果が得ら
れる。
【0011】
【発明の実施の形態】ここで、前記輪止め部材は、略水
平な一回動軸線まわりの回動可能に配設されて倒伏位置
と起立位置とへ往復回動させられるもの、基端部が水平
方向へ移動させられることによりリンク機構によって先
端部が上方へ突き出すもの、或いはその先端部にローラ
が取り付けられて車輪の回転に伴って連れ回りさせられ
るものなど、倒伏位置と起立位置との間を往復移動させ
られる種々の形態のものを用いることが可能である。
平な一回動軸線まわりの回動可能に配設されて倒伏位置
と起立位置とへ往復回動させられるもの、基端部が水平
方向へ移動させられることによりリンク機構によって先
端部が上方へ突き出すもの、或いはその先端部にローラ
が取り付けられて車輪の回転に伴って連れ回りさせられ
るものなど、倒伏位置と起立位置との間を往復移動させ
られる種々の形態のものを用いることが可能である。
【0012】また、前記ブレーキ解除手段は、捩りコイ
ルスプリングの他端(自由端)に係止されたブレーキ解
除部材(前記ブレーキ解除レバーを含む)を電磁力で往
復移動させるDCソレノイドがコンパクトで好適に用い
られるが、電動モータによってブレーキ解除部材を往復
移動させるものなど、種々の形態のものが採用され得
る。
ルスプリングの他端(自由端)に係止されたブレーキ解
除部材(前記ブレーキ解除レバーを含む)を電磁力で往
復移動させるDCソレノイドがコンパクトで好適に用い
られるが、電動モータによってブレーキ解除部材を往復
移動させるものなど、種々の形態のものが採用され得
る。
【0013】また、前記ブレーキ手段は、ブレーキドラ
ムの外周円筒面に捩りコイルスプリングが自身のばね力
で縮径して密着させられるものでも良いし、内周円筒面
に捩りコイルスプリングが自身のばね力で拡径して密着
させられるものでも良い。このブレーキ手段は、例えば
ブレーキドラムが輪止め部材の起立位置から倒伏位置側
への移動に伴って中心線まわりに回動させられるように
配設されるとともに、捩りコイルスプリングの一端が位
置固定に配設されるが、その逆であっても良い。
ムの外周円筒面に捩りコイルスプリングが自身のばね力
で縮径して密着させられるものでも良いし、内周円筒面
に捩りコイルスプリングが自身のばね力で拡径して密着
させられるものでも良い。このブレーキ手段は、例えば
ブレーキドラムが輪止め部材の起立位置から倒伏位置側
への移動に伴って中心線まわりに回動させられるように
配設されるとともに、捩りコイルスプリングの一端が位
置固定に配設されるが、その逆であっても良い。
【0014】また、前記ブレーキ解除レバーにおいて、
捩りコイルスプリングの他端との係止部分と回動中心と
の距離K1 と、ねじ部材の当接部分と回動中心との距離
K2の比は種々のものが採用され得る。例えば、その比
をK1 :K2 =1:1とすれば、ねじ部材の螺合量の変
化と略同じ変位量だけ捩りコイルスプリングの他端が変
位させられるし、その比をK1 がK2 よりも大きくなる
ようにすれば、ねじ部材の少しの螺合量の変化で捩りコ
イルスプリングの他端を大きく変位させることが可能と
なる。
捩りコイルスプリングの他端との係止部分と回動中心と
の距離K1 と、ねじ部材の当接部分と回動中心との距離
K2の比は種々のものが採用され得る。例えば、その比
をK1 :K2 =1:1とすれば、ねじ部材の螺合量の変
化と略同じ変位量だけ捩りコイルスプリングの他端が変
位させられるし、その比をK1 がK2 よりも大きくなる
ようにすれば、ねじ部材の少しの螺合量の変化で捩りコ
イルスプリングの他端を大きく変位させることが可能と
なる。
【0015】また、本発明のホイールロック装置は、例
えば(a) 出力軸を正逆両方向へ回動させる駆動手段と、
(b) クラッチドラムと、該クラッチドラムと同心に配設
されて該クラッチドラムの円筒面に自身のばね力で密着
させられる捩りコイルスプリングとを備えて、前記駆動
手段と前記輪止め部材との間の動力伝達経路に介在させ
られ、該輪止め部材を前記倒伏位置から起立位置へ移動
させる前記出力軸の正回動時には、該捩りコイルスプリ
ングが締まり勝手となり、該捩りコイルスプリングと前
記クラッチドラムとの間の摩擦力により該駆動手段側か
ら該輪止め部材側へ所定のクラッチトルクで動力伝達を
行うとともに、該クラッチトルクを超える過負荷が生じ
た場合には、該捩りコイルスプリングとクラッチドラム
との間で滑りが生じて相対回動を許容する一方、逆方向
の相対回動時の動力伝達は略零である一方向クラッチと
を有して構成され、前記ブレーキ手段は動力伝達上にお
いて上記一方向クラッチよりも輪止め部材側に配設され
る。この場合には、車両の地上高さに応じて輪止め部材
の起立高さが自動的に変更され、車種に拘らず車両の退
出を良好に阻止できるようになる。また、輪止め部材
は、前記ブレーキ解除手段によって前記ブレーキ手段に
よるロックが解除された時に、所定の付勢力に従って起
立位置から倒伏位置へ倒伏させられるようにすることが
望ましく、例えば輪止め部材に作用する重力すなわち自
重のみで倒伏するようにしても良い。
えば(a) 出力軸を正逆両方向へ回動させる駆動手段と、
(b) クラッチドラムと、該クラッチドラムと同心に配設
されて該クラッチドラムの円筒面に自身のばね力で密着
させられる捩りコイルスプリングとを備えて、前記駆動
手段と前記輪止め部材との間の動力伝達経路に介在させ
られ、該輪止め部材を前記倒伏位置から起立位置へ移動
させる前記出力軸の正回動時には、該捩りコイルスプリ
ングが締まり勝手となり、該捩りコイルスプリングと前
記クラッチドラムとの間の摩擦力により該駆動手段側か
ら該輪止め部材側へ所定のクラッチトルクで動力伝達を
行うとともに、該クラッチトルクを超える過負荷が生じ
た場合には、該捩りコイルスプリングとクラッチドラム
との間で滑りが生じて相対回動を許容する一方、逆方向
の相対回動時の動力伝達は略零である一方向クラッチと
を有して構成され、前記ブレーキ手段は動力伝達上にお
いて上記一方向クラッチよりも輪止め部材側に配設され
る。この場合には、車両の地上高さに応じて輪止め部材
の起立高さが自動的に変更され、車種に拘らず車両の退
出を良好に阻止できるようになる。また、輪止め部材
は、前記ブレーキ解除手段によって前記ブレーキ手段に
よるロックが解除された時に、所定の付勢力に従って起
立位置から倒伏位置へ倒伏させられるようにすることが
望ましく、例えば輪止め部材に作用する重力すなわち自
重のみで倒伏するようにしても良い。
【0016】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、本発明の一実施例であるホイー
ルロック装置10の一部を切り欠いた平面図、図2は正
面図、図3〜図5はそれぞれ図1における III− III断
面図、IV−IV断面図、V−V断面図である。また、図1
1は、ホイールロック装置10の作動機構を模型的に示
す斜視図である。このホイールロック装置10は、例え
ば図14の概略平面図に示す駐車スペース12におい
て、図中の右向き矢印の方向に進入して駐車する車両1
4の車輪16の位置に対し、斜線で示す位置A或いは位
置Bに配設される。駐車スペース12の一番奥には車両
止めブロック18が設けられ、車輪16がホイールロッ
ク装置10を乗り越えた位置で位置決めするようになっ
ており、その状態で図15のように輪止め部材20が車
両14の車体、例えばフロアやロッカなどに当接する起
立位置まで起立させられることにより、例えば駐車料金
未払いのまま車両14が図の左方向へ不当に退出しよう
とした場合に車輪16と係合してその退出を阻止する。
すなわち、車両14が駐車スペース12内に進入したこ
とが図示しない車両検出装置によって検出されると、輪
止め部材20は起立状態とされて車両14の退出を阻止
し、図示しない料金精算装置によって駐車料金が精算さ
れると、輪止め部材20は図15の右まわりに倒伏して
車両14の退出を許容するのである。なお、上記位置A
およびBの両方にホイールロック装置10を配設した
り、左右の2つ、或いは前後左右の計4つの車輪16と
係合するようにホイールロック装置10を配設したりす
ることも可能である。
細に説明する。図1は、本発明の一実施例であるホイー
ルロック装置10の一部を切り欠いた平面図、図2は正
面図、図3〜図5はそれぞれ図1における III− III断
面図、IV−IV断面図、V−V断面図である。また、図1
1は、ホイールロック装置10の作動機構を模型的に示
す斜視図である。このホイールロック装置10は、例え
ば図14の概略平面図に示す駐車スペース12におい
て、図中の右向き矢印の方向に進入して駐車する車両1
4の車輪16の位置に対し、斜線で示す位置A或いは位
置Bに配設される。駐車スペース12の一番奥には車両
止めブロック18が設けられ、車輪16がホイールロッ
ク装置10を乗り越えた位置で位置決めするようになっ
ており、その状態で図15のように輪止め部材20が車
両14の車体、例えばフロアやロッカなどに当接する起
立位置まで起立させられることにより、例えば駐車料金
未払いのまま車両14が図の左方向へ不当に退出しよう
とした場合に車輪16と係合してその退出を阻止する。
すなわち、車両14が駐車スペース12内に進入したこ
とが図示しない車両検出装置によって検出されると、輪
止め部材20は起立状態とされて車両14の退出を阻止
し、図示しない料金精算装置によって駐車料金が精算さ
れると、輪止め部材20は図15の右まわりに倒伏して
車両14の退出を許容するのである。なお、上記位置A
およびBの両方にホイールロック装置10を配設した
り、左右の2つ、或いは前後左右の計4つの車輪16と
係合するようにホイールロック装置10を配設したりす
ることも可能である。
【0017】ホイールロック装置10は、車両14の車
輪16が通過する部分に配置される前記輪止め部材20
と、その輪止め部材20の基端部に一体的に固設された
回動軸22の両端部を回動可能に支持する一対の支持装
置24,26と、一方の支持装置26の外側に設けられ
た駆動ユニット28とを備えて構成されている。回動軸
22は、略水平で且つ車両14の進入,退出方向と略直
角となる姿勢で軸心(一回動軸線)まわりの回動可能に
支持されているとともに、駆動ユニット28によって軸
心まわりに往復回動させられるようになっており、これ
により、その回動軸22に一体的に固設された輪止め部
材20は、図3および図4において実線で示すように略
水平、本実施例では先端部へ向かうに従って多少下方へ
傾斜した倒伏位置と、同図において一点鎖線で示すよう
に先端部が斜め上方へ向かって突き出す起立位置とへ往
復回動させられる。支持装置24,26は、それぞれ図
示しないアンカボルト等によって駐車スペース12の床
に固設されるベース30,32上にボールベアリングを
含んで配設されているとともに、略台形形状を成すベア
リングカバー34,36によって覆蓋されている。
輪16が通過する部分に配置される前記輪止め部材20
と、その輪止め部材20の基端部に一体的に固設された
回動軸22の両端部を回動可能に支持する一対の支持装
置24,26と、一方の支持装置26の外側に設けられ
た駆動ユニット28とを備えて構成されている。回動軸
22は、略水平で且つ車両14の進入,退出方向と略直
角となる姿勢で軸心(一回動軸線)まわりの回動可能に
支持されているとともに、駆動ユニット28によって軸
心まわりに往復回動させられるようになっており、これ
により、その回動軸22に一体的に固設された輪止め部
材20は、図3および図4において実線で示すように略
水平、本実施例では先端部へ向かうに従って多少下方へ
傾斜した倒伏位置と、同図において一点鎖線で示すよう
に先端部が斜め上方へ向かって突き出す起立位置とへ往
復回動させられる。支持装置24,26は、それぞれ図
示しないアンカボルト等によって駐車スペース12の床
に固設されるベース30,32上にボールベアリングを
含んで配設されているとともに、略台形形状を成すベア
リングカバー34,36によって覆蓋されている。
【0018】輪止め部材20は、回動軸22に溶接など
によって固設された一対の側板38,40と、その側板
38,40の先端部間に跨がって配設されたパイプ部材
42と、そのパイプ部材42と回動軸22とに跨がって
配設されたプレート44と、そのプレート44の下面に
固設された補強部材46とから成り、倒伏位置に保持さ
れた状態においてプレート44上を前記車輪16が踏み
越える。その倒伏状態において、回動軸22を挟んで輪
止め部材20と反対側に位置する部分には、回動軸22
から離間するに従って下方へ斜めに傾斜したスロープ4
8が設けられており、車両14がスムーズに進入,退出
できるようになっている。輪止め部材20の先端部側に
もスロープを設けることができるが、本実施例では輪止
め部材20自体が多少下方へ傾斜してスロープを兼ねて
いる。図3,図4に一点鎖線で示す起立位置は最高点
で、この最高起立位置は上記一対の側板38,40の後
端部がそれぞれベース30,32に当接することによっ
て規定され、輪止め部材20のそれ以上の回動が阻止さ
れる。
によって固設された一対の側板38,40と、その側板
38,40の先端部間に跨がって配設されたパイプ部材
42と、そのパイプ部材42と回動軸22とに跨がって
配設されたプレート44と、そのプレート44の下面に
固設された補強部材46とから成り、倒伏位置に保持さ
れた状態においてプレート44上を前記車輪16が踏み
越える。その倒伏状態において、回動軸22を挟んで輪
止め部材20と反対側に位置する部分には、回動軸22
から離間するに従って下方へ斜めに傾斜したスロープ4
8が設けられており、車両14がスムーズに進入,退出
できるようになっている。輪止め部材20の先端部側に
もスロープを設けることができるが、本実施例では輪止
め部材20自体が多少下方へ傾斜してスロープを兼ねて
いる。図3,図4に一点鎖線で示す起立位置は最高点
で、この最高起立位置は上記一対の側板38,40の後
端部がそれぞれベース30,32に当接することによっ
て規定され、輪止め部材20のそれ以上の回動が阻止さ
れる。
【0019】前記駆動ユニット28は、駆動手段として
のDCモータ50と、一方向クラッチ52と、歯車機構
54と、リンク機構56と、ブレーキ手段としての一方
向ブレーキ58と、一方向ブレーキ58のブレーキを解
除するブレーキ解除手段59とを備えており、取付ブラ
ケット62を介してユニットケース64に配設されてい
るとともに、ユニットカバー66によって覆蓋されてい
る。取付ブラケット62は平板の長方形状を成してお
り、前記回動軸22の軸心である一回動軸線に対して略
垂直で且つ長辺が略水平となる姿勢で、複数(4本)の
ねじ部材によりユニットケース64に着脱可能に取り付
けられるようになっている。図9は、取付ブラケット6
2を図5と反対側、すなわち歯車機構54が配設された
側から見た図である。
のDCモータ50と、一方向クラッチ52と、歯車機構
54と、リンク機構56と、ブレーキ手段としての一方
向ブレーキ58と、一方向ブレーキ58のブレーキを解
除するブレーキ解除手段59とを備えており、取付ブラ
ケット62を介してユニットケース64に配設されてい
るとともに、ユニットカバー66によって覆蓋されてい
る。取付ブラケット62は平板の長方形状を成してお
り、前記回動軸22の軸心である一回動軸線に対して略
垂直で且つ長辺が略水平となる姿勢で、複数(4本)の
ねじ部材によりユニットケース64に着脱可能に取り付
けられるようになっている。図9は、取付ブラケット6
2を図5と反対側、すなわち歯車機構54が配設された
側から見た図である。
【0020】DCモータ50は、ウォームギヤなどから
成る減速機68を一体的に備えている減速機付き電動モ
ータで、DCモータ50の非作動時における出力軸70
の自由回転は不能であるとともに、その出力軸70が前
記回動軸22と略平行となる姿勢で取付ブラケット62
に配設されている。出力軸70には小径の第1平歯車7
2が同心に且つ相対回動可能に配設されているととも
に、その出力軸70と第1平歯車72との間に一方向ク
ラッチ52が配設されている。一方向クラッチ52は、
第1平歯車72に一体に設けられたクラッチドラム74
と、そのクラッチドラム74と同心に配設されて外周円
筒面に自身のばね力で密着させられるとともに一端部が
出力軸70に係止された捩りコイルスプリング76とか
ら成り、輪止め部材20を前記倒伏位置から起立位置へ
回動させる出力軸70の正回動時には、出力軸70と共
に回動する捩りコイルスプリング76が締まり勝手とな
り、その捩りコイルスプリング76とクラッチドラム7
4との間の摩擦力によりDCモータ50から第1平歯車
72側、すなわち輪止め部材20側へ所定のクラッチト
ルクで動力伝達を行うとともに、そのクラッチトルクを
越える過負荷が生じた場合には、捩りコイルスプリング
76とクラッチドラム74との間で滑りが生じて出力軸
70と第1平歯車72とが相対回動することを許容する
一方、逆方向の相対回動時には捩りコイルスプリング7
6が緩み勝手となって動力伝達が略零となる。所定のク
ラッチトルクは、輪止め部材20を起立位置側へ回動さ
せるのに必要なトルク以上で、且つDCモータ50のモ
ータトルクより低いとともに、起立位置側へ回動する輪
止め部材20が車両14に当接した場合に車両14に疵
を付けることがなく、また、第1平歯車72側から伝達
されたトルクで減速機68が破損することのない比較的
低いトルクに設定される。
成る減速機68を一体的に備えている減速機付き電動モ
ータで、DCモータ50の非作動時における出力軸70
の自由回転は不能であるとともに、その出力軸70が前
記回動軸22と略平行となる姿勢で取付ブラケット62
に配設されている。出力軸70には小径の第1平歯車7
2が同心に且つ相対回動可能に配設されているととも
に、その出力軸70と第1平歯車72との間に一方向ク
ラッチ52が配設されている。一方向クラッチ52は、
第1平歯車72に一体に設けられたクラッチドラム74
と、そのクラッチドラム74と同心に配設されて外周円
筒面に自身のばね力で密着させられるとともに一端部が
出力軸70に係止された捩りコイルスプリング76とか
ら成り、輪止め部材20を前記倒伏位置から起立位置へ
回動させる出力軸70の正回動時には、出力軸70と共
に回動する捩りコイルスプリング76が締まり勝手とな
り、その捩りコイルスプリング76とクラッチドラム7
4との間の摩擦力によりDCモータ50から第1平歯車
72側、すなわち輪止め部材20側へ所定のクラッチト
ルクで動力伝達を行うとともに、そのクラッチトルクを
越える過負荷が生じた場合には、捩りコイルスプリング
76とクラッチドラム74との間で滑りが生じて出力軸
70と第1平歯車72とが相対回動することを許容する
一方、逆方向の相対回動時には捩りコイルスプリング7
6が緩み勝手となって動力伝達が略零となる。所定のク
ラッチトルクは、輪止め部材20を起立位置側へ回動さ
せるのに必要なトルク以上で、且つDCモータ50のモ
ータトルクより低いとともに、起立位置側へ回動する輪
止め部材20が車両14に当接した場合に車両14に疵
を付けることがなく、また、第1平歯車72側から伝達
されたトルクで減速機68が破損することのない比較的
低いトルクに設定される。
【0021】前記一方向ブレーキ58は、上記DCモー
タ50から略水平な方向へ離間した位置において前記回
動軸22と略平行な中心線まわりの回動可能に取付ブラ
ケット62に配設されたブレーキドラム78と、そのブ
レーキドラム78と同心に配設されて外周円筒面に自身
のばね力で密着させられる捩りコイルスプリング80と
を備えている。ブレーキドラム78には小径の第2平歯
車82が取り付けられ、前記歯車機構54およびリンク
機構56を介して前記輪止め部材20の回動に伴って中
心線まわりに回動させられる一方、捩りコイルスプリン
グ80の一端部は、取付ブラケット62に配設される後
述するアジャストビット142(図6、図7参照)に係
止されており、輪止め部材20の前記倒伏位置から起立
位置側への回動は捩りコイルスプリング80が緩み勝手
となって許容するが、輪止め部材20の起立位置から倒
伏位置側への回動は、捩りコイルスプリング80が締ま
り勝手となってブレーキドラム78との間の摩擦力によ
り所定のブレーキトルク(ロック荷重)で阻止するとと
もに、そのブレーキトルクを越える過負荷が生じた場合
には、捩りコイルスプリング80とブレーキドラム78
との間で滑りが生じて輪止め部材20の倒伏位置側への
回動を許容する。所定のブレーキトルクは前記一方向ク
ラッチのクラッチトルクよりも十分に大きく、通常の使
用態様においては輪止め部材20を起立位置に保持して
車両14の退出を阻止するが、輪止め部材20に異常な
過負荷がかかった場合には、輪止め部材20やリンク機
構56などが損傷する前に輪止め部材20が倒伏するよ
うに定められる。
タ50から略水平な方向へ離間した位置において前記回
動軸22と略平行な中心線まわりの回動可能に取付ブラ
ケット62に配設されたブレーキドラム78と、そのブ
レーキドラム78と同心に配設されて外周円筒面に自身
のばね力で密着させられる捩りコイルスプリング80と
を備えている。ブレーキドラム78には小径の第2平歯
車82が取り付けられ、前記歯車機構54およびリンク
機構56を介して前記輪止め部材20の回動に伴って中
心線まわりに回動させられる一方、捩りコイルスプリン
グ80の一端部は、取付ブラケット62に配設される後
述するアジャストビット142(図6、図7参照)に係
止されており、輪止め部材20の前記倒伏位置から起立
位置側への回動は捩りコイルスプリング80が緩み勝手
となって許容するが、輪止め部材20の起立位置から倒
伏位置側への回動は、捩りコイルスプリング80が締ま
り勝手となってブレーキドラム78との間の摩擦力によ
り所定のブレーキトルク(ロック荷重)で阻止するとと
もに、そのブレーキトルクを越える過負荷が生じた場合
には、捩りコイルスプリング80とブレーキドラム78
との間で滑りが生じて輪止め部材20の倒伏位置側への
回動を許容する。所定のブレーキトルクは前記一方向ク
ラッチのクラッチトルクよりも十分に大きく、通常の使
用態様においては輪止め部材20を起立位置に保持して
車両14の退出を阻止するが、輪止め部材20に異常な
過負荷がかかった場合には、輪止め部材20やリンク機
構56などが損傷する前に輪止め部材20が倒伏するよ
うに定められる。
【0022】ここで、図6および図7に示されるよう
に、取付ブラケット62には、鉛直方向に長い長円状の
長穴130が前面から後面側にアジャストビット142
の厚みと略同じ深さで設けられており、上端に拡径穴部
132を有する断面円形の細孔134が上面から長穴1
30に至る深さで鉛直方向に設けられている。その細孔
134は、拡径穴部132の径寸法がアジャストボルト
136の頭部138の径寸法に略等しく、拡径穴部13
2以外の部分の径寸法がアジャストボルト136のねじ
部140の径寸法に略等しく定められている。
に、取付ブラケット62には、鉛直方向に長い長円状の
長穴130が前面から後面側にアジャストビット142
の厚みと略同じ深さで設けられており、上端に拡径穴部
132を有する断面円形の細孔134が上面から長穴1
30に至る深さで鉛直方向に設けられている。その細孔
134は、拡径穴部132の径寸法がアジャストボルト
136の頭部138の径寸法に略等しく、拡径穴部13
2以外の部分の径寸法がアジャストボルト136のねじ
部140の径寸法に略等しく定められている。
【0023】長穴130には、断面円弧状の底面を有す
る四角柱状のアジャストビット142が上下方向の移動
可能に嵌め込まれている。アジャストビット142の下
端部には前面から後面にかけて水平方向に横長穴144
が設けられており、捩りコイルスプリング80の一端部
すなわち固定端87をその横長穴144に挿し込んで係
止できるようになっている。また、アジャストビット1
42の上面中心部には、横長穴144に達しない深さで
ねじ穴146が鉛直方向に設けられており、細孔134
に挿入されたアジャストボルト136のねじ部140が
ねじ穴146に螺合されるようになっている。尚、図6
は、DCソレノイド60およびブレーキ解除レバー84
から成るブレーキ解除手段59を省略して図示してい
る。
る四角柱状のアジャストビット142が上下方向の移動
可能に嵌め込まれている。アジャストビット142の下
端部には前面から後面にかけて水平方向に横長穴144
が設けられており、捩りコイルスプリング80の一端部
すなわち固定端87をその横長穴144に挿し込んで係
止できるようになっている。また、アジャストビット1
42の上面中心部には、横長穴144に達しない深さで
ねじ穴146が鉛直方向に設けられており、細孔134
に挿入されたアジャストボルト136のねじ部140が
ねじ穴146に螺合されるようになっている。尚、図6
は、DCソレノイド60およびブレーキ解除レバー84
から成るブレーキ解除手段59を省略して図示してい
る。
【0024】また、アジャストボルト136は、全体が
細孔134に挿し込まれた状態でねじ部140がアジャ
ストビット142のねじ穴146に螺合されている。細
孔134の拡径穴部132は、取付ブラケット62の上
面にねじ止めされた中央部に円穴148を有するくの字
形状の固定プレート150で覆蓋されている。固定プレ
ート150の円穴148の径寸法は、アジャストボルト
136の頭部138に設けられる六角穴154の外接円
の径寸法と略等しく、アジャストボルト136の頭部1
38よりも小さく定められており、アジャストボルト1
36を鉛直方向に移動不能に保持すると共に、円穴14
8を通して六角穴154を図示しない六角レンチで軸心
まわりに回すことにより、ねじ部140とねじ穴146
の螺合量を変更してアジャストビット142を上下方向
に移動できるようになっている。これにより、そのアジ
ャストビット142に係止された固定端87が、一方向
ブレーキ58の中心線まわりに回動させられる。尚、ア
ジャストボルト136はねじ部材に対応しており、アジ
ャストボルト136とアジャストビット142はロック
荷重調整手段に対応している。
細孔134に挿し込まれた状態でねじ部140がアジャ
ストビット142のねじ穴146に螺合されている。細
孔134の拡径穴部132は、取付ブラケット62の上
面にねじ止めされた中央部に円穴148を有するくの字
形状の固定プレート150で覆蓋されている。固定プレ
ート150の円穴148の径寸法は、アジャストボルト
136の頭部138に設けられる六角穴154の外接円
の径寸法と略等しく、アジャストボルト136の頭部1
38よりも小さく定められており、アジャストボルト1
36を鉛直方向に移動不能に保持すると共に、円穴14
8を通して六角穴154を図示しない六角レンチで軸心
まわりに回すことにより、ねじ部140とねじ穴146
の螺合量を変更してアジャストビット142を上下方向
に移動できるようになっている。これにより、そのアジ
ャストビット142に係止された固定端87が、一方向
ブレーキ58の中心線まわりに回動させられる。尚、ア
ジャストボルト136はねじ部材に対応しており、アジ
ャストボルト136とアジャストビット142はロック
荷重調整手段に対応している。
【0025】また、図8に示されるように、固定プレー
ト150の折れ曲がり部分151の先端部下面にはゴム
などから成るクッション部材152がねじ止めされてお
り、ブレーキ解除手段59のDCソレノイド60が非励
磁状態に切り換えられ、ブレーキ解除レバー84が捩り
コイルスプリング80の弾性復帰力に従って原位置(ブ
レーキ許容位置)に復帰させられる際に生じる衝撃をブ
レーキ解除レバー84に当接させられるクッション部材
152で吸収できるようになっている。
ト150の折れ曲がり部分151の先端部下面にはゴム
などから成るクッション部材152がねじ止めされてお
り、ブレーキ解除手段59のDCソレノイド60が非励
磁状態に切り換えられ、ブレーキ解除レバー84が捩り
コイルスプリング80の弾性復帰力に従って原位置(ブ
レーキ許容位置)に復帰させられる際に生じる衝撃をブ
レーキ解除レバー84に当接させられるクッション部材
152で吸収できるようになっている。
【0026】図5に示されるように、前記DCソレノイ
ド60は、電磁作用で出力ロッド61を図の左方向へ引
込み移動させることにより、ブレーキ解除レバー84を
介して上記捩りコイルスプリング80の他端部すなわち
自由端86を図の左方向へ変位させ、捩りコイルスプリ
ング80の巻回を緩めて輪止め部材20が所定の付勢
力、本実施例では輪止め部材20自体に作用する重力に
よって倒伏位置側へ回動することを許容する。ブレーキ
解除レバー84は、取付ブラケット62に一方向ブレー
キ58の中心線と平行な支持軸85まわりの回動可能に
配設されているとともに、長穴を介して自由端86に係
止されており、実線で示すようにクッション部材152
に当接するブレーキ許容位置では一方向ブレーキ58に
よるブレーキを許容するが、DCソレノイド60が励磁
されると二点鎖線で示すブレーキ解除位置へ回動させら
れ、一方向ブレーキ58によるブレーキを解除する。
ド60は、電磁作用で出力ロッド61を図の左方向へ引
込み移動させることにより、ブレーキ解除レバー84を
介して上記捩りコイルスプリング80の他端部すなわち
自由端86を図の左方向へ変位させ、捩りコイルスプリ
ング80の巻回を緩めて輪止め部材20が所定の付勢
力、本実施例では輪止め部材20自体に作用する重力に
よって倒伏位置側へ回動することを許容する。ブレーキ
解除レバー84は、取付ブラケット62に一方向ブレー
キ58の中心線と平行な支持軸85まわりの回動可能に
配設されているとともに、長穴を介して自由端86に係
止されており、実線で示すようにクッション部材152
に当接するブレーキ許容位置では一方向ブレーキ58に
よるブレーキを許容するが、DCソレノイド60が励磁
されると二点鎖線で示すブレーキ解除位置へ回動させら
れ、一方向ブレーキ58によるブレーキを解除する。
【0027】また、DCソレノイド60は、出力ロッド
61が内部に設けられるばね部材等の付勢手段により常
には突出方向に付勢されていると共に、その付勢手段の
付勢力は捩りコイルスプリング80の弾性復帰力よりも
大きく、DCソレノイド60が非励磁状態に切り換えら
れた場合には、ブレーキ解除レバー84は常にクッショ
ン部材152に当接するブレーキ許容位置に位置決めさ
れるようになっている。すなわち、前記アジャストビッ
ト142が上下方向へ移動させられ、それに伴って固定
端87が一方向ブレーキ58の中心線まわりに回動させ
られても、自由端86の位置はブレーキ解除レバー84
によって規定され、捩りコイルスプリング80全体が固
定端87と共に回動することが防止されるのであり、こ
れにより、固定端87の移動に応じて捩りコイルスプリ
ング80とブレーキドラム78との間の摩擦力が変化
し、ブレーキトルクが変更される。捩りコイルスプリン
グ80の自由端86は、図5から明らかなように自由端
86の延び出し方向に沿って形成された長穴に係止され
ているため、上記のように捩りコイルスプリング80全
体の回動を制限しつつ、ブレーキドラム78が図5にお
いて右回りに回動させられた場合には、捩りコイルスプ
リング80は支障無く緩み勝手となり得る。
61が内部に設けられるばね部材等の付勢手段により常
には突出方向に付勢されていると共に、その付勢手段の
付勢力は捩りコイルスプリング80の弾性復帰力よりも
大きく、DCソレノイド60が非励磁状態に切り換えら
れた場合には、ブレーキ解除レバー84は常にクッショ
ン部材152に当接するブレーキ許容位置に位置決めさ
れるようになっている。すなわち、前記アジャストビッ
ト142が上下方向へ移動させられ、それに伴って固定
端87が一方向ブレーキ58の中心線まわりに回動させ
られても、自由端86の位置はブレーキ解除レバー84
によって規定され、捩りコイルスプリング80全体が固
定端87と共に回動することが防止されるのであり、こ
れにより、固定端87の移動に応じて捩りコイルスプリ
ング80とブレーキドラム78との間の摩擦力が変化
し、ブレーキトルクが変更される。捩りコイルスプリン
グ80の自由端86は、図5から明らかなように自由端
86の延び出し方向に沿って形成された長穴に係止され
ているため、上記のように捩りコイルスプリング80全
体の回動を制限しつつ、ブレーキドラム78が図5にお
いて右回りに回動させられた場合には、捩りコイルスプ
リング80は支障無く緩み勝手となり得る。
【0028】歯車機構54は、図9に示されるように前
述した第1平歯車72および第2平歯車82よりも大径
で、その第1平歯車72と第2平歯車82との間におい
てそれ等と平行な中心線まわりの回動可能に取付ブラケ
ット62に取り付けられ、第1平歯車72および第2平
歯車82の両方に噛み合わされた第3平歯車88を備え
ており、それ等の平歯車72,82,および88は互い
に連動して回動させられる。第3平歯車88の中心から
偏心し且つピッチ円の内側の所定位置には、前記リンク
機構56の第1リンク部材90が回動軸22と平行な連
結ピン92まわりの相対回動可能に連結されている。第
1平歯車72に対して第3平歯車88は大径で、且つそ
のピッチ円の内側に第1リンク部材90が連結されてい
るため、第1平歯車72から第3平歯車88を経て第1
リンク部材90へ動力伝達が行われる際にトルクが増幅
される。
述した第1平歯車72および第2平歯車82よりも大径
で、その第1平歯車72と第2平歯車82との間におい
てそれ等と平行な中心線まわりの回動可能に取付ブラケ
ット62に取り付けられ、第1平歯車72および第2平
歯車82の両方に噛み合わされた第3平歯車88を備え
ており、それ等の平歯車72,82,および88は互い
に連動して回動させられる。第3平歯車88の中心から
偏心し且つピッチ円の内側の所定位置には、前記リンク
機構56の第1リンク部材90が回動軸22と平行な連
結ピン92まわりの相対回動可能に連結されている。第
1平歯車72に対して第3平歯車88は大径で、且つそ
のピッチ円の内側に第1リンク部材90が連結されてい
るため、第1平歯車72から第3平歯車88を経て第1
リンク部材90へ動力伝達が行われる際にトルクが増幅
される。
【0029】リンク機構56は、上記第1リンク部材9
0の他、キーを介して回動軸22に相対回動不能に取り
付られた第2リンク部材94を備えており、それ等の第
1リンク部材90および第2リンク部材94は、連結ピ
ン92と平行な連結ピン96を介して相対回動可能に連
結されている。これにより、第3平歯車88が回動させ
られるのに伴って回動軸22、更には前記輪止め部材2
0が一回動軸線まわりに回動させられる。第3平歯車8
8の中心線と連結ピン92との間の寸法は、回動軸22
と連結ピン96との間の寸法より短く、ここでもトルク
増幅作用が得られる。図9において実線で示すリンク機
構56は、輪止め部材20が倒伏位置に保持されている
場合で、二点鎖線は、輪止め部材20が起立位置(最高
点)に保持されている場合である。
0の他、キーを介して回動軸22に相対回動不能に取り
付られた第2リンク部材94を備えており、それ等の第
1リンク部材90および第2リンク部材94は、連結ピ
ン92と平行な連結ピン96を介して相対回動可能に連
結されている。これにより、第3平歯車88が回動させ
られるのに伴って回動軸22、更には前記輪止め部材2
0が一回動軸線まわりに回動させられる。第3平歯車8
8の中心線と連結ピン92との間の寸法は、回動軸22
と連結ピン96との間の寸法より短く、ここでもトルク
増幅作用が得られる。図9において実線で示すリンク機
構56は、輪止め部材20が倒伏位置に保持されている
場合で、二点鎖線は、輪止め部材20が起立位置(最高
点)に保持されている場合である。
【0030】上記第1リンク部材90は図10に単独で
示されている。図10の(a) は第1リンク部材90の斜
視図で、(b) は構成部品を分解して示す斜視図であり、
リンク本体110と、そのリンク本体110の一端部側
に形成された保持穴112内に長手方向の移動可能に配
設されたスライド駒114と、ねじによりスライド駒1
14に一体的に固設されたロッド(ボルト)116と、
そのロッド116の頭部とリンク本体110との間に介
挿されてスライド駒114を常にはリンク本体110の
一端部側の移動端に保持する圧縮コイルスプリング11
8とを備えている。スライド駒114には、前記連結ピ
ン92に連結される連結孔120が形成されている一
方、リンク本体110の他端部には前記連結ピン96に
連結される連結孔122が形成されており、それらの連
結孔120,122、更には連結ピン92,96は上記
圧縮コイルスプリング118の弾性力によって互いに離
間させられ、常には輪止め部材20を最も起立側に保持
する。
示されている。図10の(a) は第1リンク部材90の斜
視図で、(b) は構成部品を分解して示す斜視図であり、
リンク本体110と、そのリンク本体110の一端部側
に形成された保持穴112内に長手方向の移動可能に配
設されたスライド駒114と、ねじによりスライド駒1
14に一体的に固設されたロッド(ボルト)116と、
そのロッド116の頭部とリンク本体110との間に介
挿されてスライド駒114を常にはリンク本体110の
一端部側の移動端に保持する圧縮コイルスプリング11
8とを備えている。スライド駒114には、前記連結ピ
ン92に連結される連結孔120が形成されている一
方、リンク本体110の他端部には前記連結ピン96に
連結される連結孔122が形成されており、それらの連
結孔120,122、更には連結ピン92,96は上記
圧縮コイルスプリング118の弾性力によって互いに離
間させられ、常には輪止め部材20を最も起立側に保持
する。
【0031】上記圧縮コイルスプリング118の取付け
状態における弾性力は、前記一方向クラッチ52のクラ
ッチトルクに基づいて輪止め部材20が車体に当接する
まで回動させられた場合でも、前記連結ピン92,96
の離間状態を維持する一方、その起立状態において輪止
め部材20に所定値以上の負荷が作用した場合、例えば
人が車両14に乗り込んだ場合等には、連結ピン96が
連結ピン92に接近してサスペンション装置による車体
の降下を許容する、すなわち車体の降下に伴って輪止め
部材20が倒伏側へ回動することを許容するように定め
られている。連結ピン92,96の接近寸法、すなわち
保持穴112の寸法Aからスライド駒114の寸法Bを
引き算した差寸法(A−B)は、輪止め部材20の先端
高さが例えば20〜30mm程度(人の乗降に伴う車体
の上下ストローク)だけ降下することを許容するように
定められており、それ以上の倒伏は一方向ブレーキ58
によって阻止されるため、その輪止め部材20を車輪1
6が乗り越えて不当に退出することはできない。差寸法
(A−B)すなわち輪止め部材20の揺動ストローク
は、保持穴112の寸法Aまたはスライド駒114の寸
法Bを変更することによって容易に調整できる。
状態における弾性力は、前記一方向クラッチ52のクラ
ッチトルクに基づいて輪止め部材20が車体に当接する
まで回動させられた場合でも、前記連結ピン92,96
の離間状態を維持する一方、その起立状態において輪止
め部材20に所定値以上の負荷が作用した場合、例えば
人が車両14に乗り込んだ場合等には、連結ピン96が
連結ピン92に接近してサスペンション装置による車体
の降下を許容する、すなわち車体の降下に伴って輪止め
部材20が倒伏側へ回動することを許容するように定め
られている。連結ピン92,96の接近寸法、すなわち
保持穴112の寸法Aからスライド駒114の寸法Bを
引き算した差寸法(A−B)は、輪止め部材20の先端
高さが例えば20〜30mm程度(人の乗降に伴う車体
の上下ストローク)だけ降下することを許容するように
定められており、それ以上の倒伏は一方向ブレーキ58
によって阻止されるため、その輪止め部材20を車輪1
6が乗り越えて不当に退出することはできない。差寸法
(A−B)すなわち輪止め部材20の揺動ストローク
は、保持穴112の寸法Aまたはスライド駒114の寸
法Bを変更することによって容易に調整できる。
【0032】前記第2リンク部材94の近傍には、輪止
め部材20が倒伏位置まで完全に回動した場合に第2リ
ンク部材94と係合してON,OFFが切り換えられる
リミットスイッチ等の倒伏検出手段98(図1参照)が
配設されている。この倒伏検出手段98,前記DCモー
タ50,DCソレノイド60は、ユニットケース64内
に設けられた端子台100を介して図12に示す起伏制
御装置102に接続されている。
め部材20が倒伏位置まで完全に回動した場合に第2リ
ンク部材94と係合してON,OFFが切り換えられる
リミットスイッチ等の倒伏検出手段98(図1参照)が
配設されている。この倒伏検出手段98,前記DCモー
タ50,DCソレノイド60は、ユニットケース64内
に設けられた端子台100を介して図12に示す起伏制
御装置102に接続されている。
【0033】起伏制御装置102には、上記倒伏検出手
段98,前記DCモータ50,DCソレノイド60の他
に、駐車スペース12内に車両14が進入したか否かを
検出する車両検出装置104、および駐車料金を精算す
る料金精算装置106が接続され、それぞれ車両14が
進入したことを表す車両検出信号、駐車料金が精算され
たことを表す料金精算信号が供給されるようになってい
る。起伏制御装置102は、CPU,ROM,RAMな
どを有するマイクロコンピュータを備えて構成されてお
り、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記
憶されたプログラムに従って信号処理を行い、例えば図
13のフローチャートに示すようにDCモータ50およ
びDCソレノイド60の作動を制御する。
段98,前記DCモータ50,DCソレノイド60の他
に、駐車スペース12内に車両14が進入したか否かを
検出する車両検出装置104、および駐車料金を精算す
る料金精算装置106が接続され、それぞれ車両14が
進入したことを表す車両検出信号、駐車料金が精算され
たことを表す料金精算信号が供給されるようになってい
る。起伏制御装置102は、CPU,ROM,RAMな
どを有するマイクロコンピュータを備えて構成されてお
り、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記
憶されたプログラムに従って信号処理を行い、例えば図
13のフローチャートに示すようにDCモータ50およ
びDCソレノイド60の作動を制御する。
【0034】図13において、ステップS1では車両検
出装置104から車両検出信号が供給されたか否か、す
なわち輪止め部材20が倒伏させられた状態で車両14
が図14のように駐車スペース12内へ進入して駐車し
たか否かを判断する。車両検出装置104によって駐車
が検出されるとステップS2を実行し、DCモータ50
を正方向へ回転駆動して輪止め部材20を起立位置へ回
動させるとともに、タイマをリセットして計時を行う。
そして、次のステップS3では、タイマの計時内容Tが
予め定められた起立時間ta 以上となったか否かを判断
し、T≧ta になるとステップS4でDCモータ50を
停止する。起立時間ta は、輪止め部材20が倒伏位置
から図3,図4に一点鎖線で示す最高起立位置まで回動
するのに必要な十分な時間で、DCモータ50の回転速
度や減速機68の減速比、平歯車72,88の歯数比、
リンク機構56のレバー比などを考慮して設定される。
なお、DCモータ50の回転数などで作動時間を制御す
るようにしても良い。
出装置104から車両検出信号が供給されたか否か、す
なわち輪止め部材20が倒伏させられた状態で車両14
が図14のように駐車スペース12内へ進入して駐車し
たか否かを判断する。車両検出装置104によって駐車
が検出されるとステップS2を実行し、DCモータ50
を正方向へ回転駆動して輪止め部材20を起立位置へ回
動させるとともに、タイマをリセットして計時を行う。
そして、次のステップS3では、タイマの計時内容Tが
予め定められた起立時間ta 以上となったか否かを判断
し、T≧ta になるとステップS4でDCモータ50を
停止する。起立時間ta は、輪止め部材20が倒伏位置
から図3,図4に一点鎖線で示す最高起立位置まで回動
するのに必要な十分な時間で、DCモータ50の回転速
度や減速機68の減速比、平歯車72,88の歯数比、
リンク機構56のレバー比などを考慮して設定される。
なお、DCモータ50の回転数などで作動時間を制御す
るようにしても良い。
【0035】このように輪止め部材20が起立させられ
ることによって車両14の退出が阻止されるが、本実施
例では、DCモータ50から輪止め部材20までの間の
動力伝達経路、具体的には出力軸70と第1平歯車72
との間に一方向クラッチ52が配設され、所定のクラッ
チトルクで動力伝達を行って輪止め部材20を起立位置
へ回動させるとともに、輪止め部材20が車両14に当
接してそれ以上の回動が阻止されると、一方向クラッチ
52が滑ってDCモータ50が空回りさせられるように
なっているため、DCモータ50に過負荷を作用させる
ことなく車両14の地上高さに応じて輪止め部材20の
起立高さが自動的に変更され、車種に拘らず常に良好に
車両14の退出を阻止できる。
ることによって車両14の退出が阻止されるが、本実施
例では、DCモータ50から輪止め部材20までの間の
動力伝達経路、具体的には出力軸70と第1平歯車72
との間に一方向クラッチ52が配設され、所定のクラッ
チトルクで動力伝達を行って輪止め部材20を起立位置
へ回動させるとともに、輪止め部材20が車両14に当
接してそれ以上の回動が阻止されると、一方向クラッチ
52が滑ってDCモータ50が空回りさせられるように
なっているため、DCモータ50に過負荷を作用させる
ことなく車両14の地上高さに応じて輪止め部材20の
起立高さが自動的に変更され、車種に拘らず常に良好に
車両14の退出を阻止できる。
【0036】また、輪止め部材20は、一方向ブレーキ
58によって起立位置側への回動が許容されつつ倒伏位
置側への回動が所定のブレーキトルクで阻止されるた
め、起立高さに拘らず常に良好なブレーキ作用が得られ
るとともに、大型車両などが無理に輪止め部材20を乗
り越えて退出を図った場合など上記ブレーキトルクを越
える過負荷がかかった場合には、一方向ブレーキ58が
滑って輪止め部材20の倒伏位置側への回動が許容され
るため、輪止め部材20やその支持装置24,26、リ
ンク機構56、歯車機構54の重大な破損や故障が回避
される。この時、一方向クラッチ52もクラッチトルク
を超える過負荷がかかれば滑るため、減速機68やDC
モータ50に過負荷が作用することはなく、重大な破損
や故障が回避される。
58によって起立位置側への回動が許容されつつ倒伏位
置側への回動が所定のブレーキトルクで阻止されるた
め、起立高さに拘らず常に良好なブレーキ作用が得られ
るとともに、大型車両などが無理に輪止め部材20を乗
り越えて退出を図った場合など上記ブレーキトルクを越
える過負荷がかかった場合には、一方向ブレーキ58が
滑って輪止め部材20の倒伏位置側への回動が許容され
るため、輪止め部材20やその支持装置24,26、リ
ンク機構56、歯車機構54の重大な破損や故障が回避
される。この時、一方向クラッチ52もクラッチトルク
を超える過負荷がかかれば滑るため、減速機68やDC
モータ50に過負荷が作用することはなく、重大な破損
や故障が回避される。
【0037】図13に戻って、ステップS5では駐車料
金の精算が行われたか否かを、料金精算装置106から
料金精算信号が供給されたか否かによって判断し、料金
精算信号が供給されるとステップS6以下を実行する。
ステップS6では、DCソレノイド60を励磁して一方
向ブレーキ58のブレーキを解除するとともに、DCモ
ータ50を逆回転させ、タイマをリセットして計時を再
び開始する。一方向ブレーキ58が解除されるとともに
DCモータ50が逆回転させられると、輪止め部材20
はDCモータ50の出力軸70の回動に伴って倒伏位置
側へ回動させられるが、この時、DCモータ50側から
輪止め部材20側への動力伝達は一方向クラッチ52に
よって略零とされるため、輪止め部材20は主として自
重により出力軸70の回動に追従して所定の回動速度で
倒伏位置側へ回動させられる。
金の精算が行われたか否かを、料金精算装置106から
料金精算信号が供給されたか否かによって判断し、料金
精算信号が供給されるとステップS6以下を実行する。
ステップS6では、DCソレノイド60を励磁して一方
向ブレーキ58のブレーキを解除するとともに、DCモ
ータ50を逆回転させ、タイマをリセットして計時を再
び開始する。一方向ブレーキ58が解除されるとともに
DCモータ50が逆回転させられると、輪止め部材20
はDCモータ50の出力軸70の回動に伴って倒伏位置
側へ回動させられるが、この時、DCモータ50側から
輪止め部材20側への動力伝達は一方向クラッチ52に
よって略零とされるため、輪止め部材20は主として自
重により出力軸70の回動に追従して所定の回動速度で
倒伏位置側へ回動させられる。
【0038】次のステップS7では、タイマの計時内容
Tが予め定められた倒伏時間tb 以上となったか否かを
判断し、ステップS8では倒伏検出手段98からのO
N,OFF信号により輪止め部材20が完全に倒伏した
か否かを判断する。倒伏時間t b は、輪止め部材20が
最高起立位置から倒伏位置まで回動するのに必要な十分
な時間で、前記起立時間ta と同様にして定められ、タ
イマの計時時間Tが倒伏時間tb に達する前にステップ
S8の判断がYESとなればステップS10を実行し、
輪止め部材20を確実に倒伏させるため数秒後に、DC
ソレノイド60の励磁を停止して一方向ブレーキ58の
ブレーキを許容するとともにDCモータ50の作動を停
止する。また、ステップS11では、視覚パネルや音声
などにより退出許可表示を行う。一方、ステップS8の
判断がYESとなる前、すなわち輪止め部材20が倒伏
位置に達したことを検出する前にタイマの計時内容Tが
倒伏時間tb に達した場合には、輪止め部材20の下に
異物が存在するなど何らかの異常が認められるため、ス
テップS9で視覚パネルや音声などにより異常表示を行
う。上記倒伏時間tb の代わりにDCモータ50の回転
数(作動量)で異常判定を行うようにしても良い。
Tが予め定められた倒伏時間tb 以上となったか否かを
判断し、ステップS8では倒伏検出手段98からのO
N,OFF信号により輪止め部材20が完全に倒伏した
か否かを判断する。倒伏時間t b は、輪止め部材20が
最高起立位置から倒伏位置まで回動するのに必要な十分
な時間で、前記起立時間ta と同様にして定められ、タ
イマの計時時間Tが倒伏時間tb に達する前にステップ
S8の判断がYESとなればステップS10を実行し、
輪止め部材20を確実に倒伏させるため数秒後に、DC
ソレノイド60の励磁を停止して一方向ブレーキ58の
ブレーキを許容するとともにDCモータ50の作動を停
止する。また、ステップS11では、視覚パネルや音声
などにより退出許可表示を行う。一方、ステップS8の
判断がYESとなる前、すなわち輪止め部材20が倒伏
位置に達したことを検出する前にタイマの計時内容Tが
倒伏時間tb に達した場合には、輪止め部材20の下に
異物が存在するなど何らかの異常が認められるため、ス
テップS9で視覚パネルや音声などにより異常表示を行
う。上記倒伏時間tb の代わりにDCモータ50の回転
数(作動量)で異常判定を行うようにしても良い。
【0039】ここで、本実施例のホイールロック装置1
0は、アジャストボルト136の頭部138の六角穴1
54を図示しない六角レンチで回して、アジャストボル
ト136のねじ部140とアジャストビット142のね
じ穴146との螺合量を変更することにより、捩りコイ
ルスプリング80の固定端87に係止されたアジャスト
ビット142を長穴130に沿って上下方向に移動させ
て、その捩りコイルスプリング80がブレーキドラム7
8に密着するばね力を変更することにより、ブレーキト
ルク(ロック荷重)を調整することが出来るため、個体
差或いは経時的な変化に拘らず、最適なブレーキトルク
を設定することが可能となり、重大な破損や故障を回避
しつつ良好に車両の退出を阻止できるようになる。
0は、アジャストボルト136の頭部138の六角穴1
54を図示しない六角レンチで回して、アジャストボル
ト136のねじ部140とアジャストビット142のね
じ穴146との螺合量を変更することにより、捩りコイ
ルスプリング80の固定端87に係止されたアジャスト
ビット142を長穴130に沿って上下方向に移動させ
て、その捩りコイルスプリング80がブレーキドラム7
8に密着するばね力を変更することにより、ブレーキト
ルク(ロック荷重)を調整することが出来るため、個体
差或いは経時的な変化に拘らず、最適なブレーキトルク
を設定することが可能となり、重大な破損や故障を回避
しつつ良好に車両の退出を阻止できるようになる。
【0040】また、前記一方向クラッチ52および一方
向ブレーキ58が、何れも捩りコイルスプリング76,
80が自身のばね力でドラム74,78の外周円筒面に
密着させられ、締まり勝手となる回動時に動力伝達を行
い、それ自体単独でクラッチ作用やブレーキ作用を為す
ものであるため、外部エネルギーや制御が不要で、装置
が全体として簡単に構成されるとともに、組付作業など
も容易となる。
向ブレーキ58が、何れも捩りコイルスプリング76,
80が自身のばね力でドラム74,78の外周円筒面に
密着させられ、締まり勝手となる回動時に動力伝達を行
い、それ自体単独でクラッチ作用やブレーキ作用を為す
ものであるため、外部エネルギーや制御が不要で、装置
が全体として簡単に構成されるとともに、組付作業など
も容易となる。
【0041】また、一方向ブレーキ58のブレーキ力は
輪止め部材20の起立高さに拘らず常に略一定であるた
め、捩りコイルスプリング80の巻数やばね力、径寸法
などを適当に設定することにより、常に良好なブレーキ
作用が得られて輪止め部材20を起立状態に保持し、車
両14の退出を阻止できる。
輪止め部材20の起立高さに拘らず常に略一定であるた
め、捩りコイルスプリング80の巻数やばね力、径寸法
などを適当に設定することにより、常に良好なブレーキ
作用が得られて輪止め部材20を起立状態に保持し、車
両14の退出を阻止できる。
【0042】また、DCソレノイド60によって一方向
ブレーキ58によるブレーキを解除するとともにDCモ
ータ50の出力軸70を逆回動させると、輪止め部材2
0はその出力軸70の逆回動に伴って倒伏位置側へ回動
させられるが、DCモータ50から輪止め部材20側へ
の動力伝達は一方向クラッチ58によって略零とされる
ため、輪止め部材20は自重によって倒伏位置側へ回動
させられることになり、輪止め部材20の下に荷物等の
異物を強固に噛み込む恐れがないとともに、出力軸70
の逆回動に追従して所定の回動速度で倒伏するため、高
い安全性が得られる。
ブレーキ58によるブレーキを解除するとともにDCモ
ータ50の出力軸70を逆回動させると、輪止め部材2
0はその出力軸70の逆回動に伴って倒伏位置側へ回動
させられるが、DCモータ50から輪止め部材20側へ
の動力伝達は一方向クラッチ58によって略零とされる
ため、輪止め部材20は自重によって倒伏位置側へ回動
させられることになり、輪止め部材20の下に荷物等の
異物を強固に噛み込む恐れがないとともに、出力軸70
の逆回動に追従して所定の回動速度で倒伏するため、高
い安全性が得られる。
【0043】また、本実施例のホイールロック装置10
は、DCモータ50、一方向クラッチ52、歯車機構5
4,一方向ブレーキ58,DCソレノイド60等の駆動
ユニット28が、回動軸22と略垂直な単一の取付ブラ
ケット62に配設されているため、回動軸22の軸心方
向である長さ寸法を短くできるとともに、DCモータ5
0や一方向ブレーキ58、歯車機構54の各歯車は略同
じ高さ位置に配設されているため高さ寸法も低減され、
駆動ユニット28全体がコンパクトに構成される。ま
た、単一の取付ブラケット62に配設されるため、各部
品の組付け精度や組付作業性が向上し、且つ安価に構成
されるとともに、取付ブラケット62はユニットケース
64に着脱可能に取り付けられるため、万一の故障時に
は、例えば第3平歯車88と第1リンク部材90との連
結を外すことによりリンク機構56を除く駆動ユニット
28全体を交換することにより、駐車施設を使用停止す
ることなく迅速に修理できる。
は、DCモータ50、一方向クラッチ52、歯車機構5
4,一方向ブレーキ58,DCソレノイド60等の駆動
ユニット28が、回動軸22と略垂直な単一の取付ブラ
ケット62に配設されているため、回動軸22の軸心方
向である長さ寸法を短くできるとともに、DCモータ5
0や一方向ブレーキ58、歯車機構54の各歯車は略同
じ高さ位置に配設されているため高さ寸法も低減され、
駆動ユニット28全体がコンパクトに構成される。ま
た、単一の取付ブラケット62に配設されるため、各部
品の組付け精度や組付作業性が向上し、且つ安価に構成
されるとともに、取付ブラケット62はユニットケース
64に着脱可能に取り付けられるため、万一の故障時に
は、例えば第3平歯車88と第1リンク部材90との連
結を外すことによりリンク機構56を除く駆動ユニット
28全体を交換することにより、駐車施設を使用停止す
ることなく迅速に修理できる。
【0044】また、駆動手段としてのDCモータ50お
よびブレーキ解除手段59を構成しているDCソレノイ
ド60は何れも電気エネルギーに基づいて作動するもの
であるため、電気配線を行うだけで良く、油圧アクチュ
エータや空圧アクチュエータなどを用いる場合に比較し
て、既存の駐車施設に対しても大幅な設計変更を行うこ
となく容易に設置できる。また、リンク機構56の第1
リンク部材90は大径の第3平歯車88のピッチ円の内
側に連結され、トルク増幅して輪止め部材20を回動さ
せるようになっている一方、一方向クラッチ52および
一方向ブレーキ58は小径の第1平歯車72、第2平歯
車82を介して第3平歯車88に連結されているため、
それ等のクラッチトルクやブレーキトルクは第3平歯車
88によるトルク増幅分だけ小さなトルクで良く、小型
で安価なものを採用できる。
よびブレーキ解除手段59を構成しているDCソレノイ
ド60は何れも電気エネルギーに基づいて作動するもの
であるため、電気配線を行うだけで良く、油圧アクチュ
エータや空圧アクチュエータなどを用いる場合に比較し
て、既存の駐車施設に対しても大幅な設計変更を行うこ
となく容易に設置できる。また、リンク機構56の第1
リンク部材90は大径の第3平歯車88のピッチ円の内
側に連結され、トルク増幅して輪止め部材20を回動さ
せるようになっている一方、一方向クラッチ52および
一方向ブレーキ58は小径の第1平歯車72、第2平歯
車82を介して第3平歯車88に連結されているため、
それ等のクラッチトルクやブレーキトルクは第3平歯車
88によるトルク増幅分だけ小さなトルクで良く、小型
で安価なものを採用できる。
【0045】また、本実施例のホイールロック装置10
によれば、輪止め部材20が車体に当接する起立位置に
一方向ブレーキ58により位置決めされている状態にお
いても、その輪止め部材20は圧縮コイルスプリング1
18の弾性力に抗して第1リンク部材90の差寸法(A
−B)に対応する所定量だけ倒伏側へ回動することが許
容されるため、車両14の退出を阻止しつつ、車両14
に荷物を積み込んだり車内に人が乗り込んだりした場合
に車体重量が増えて圧縮コイルスプリング118が弾性
圧縮させられるようになると、その乗車に伴って車体が
降下することが許容され、乗車後の輪止め部材20の倒
伏時に不意に車体が降下して乗員に違和感を生じさせる
ことがなくなるとともに、車体と輪止め部材20とが強
く擦れ合うことに起因する異音の発生なども軽減され
る。また、DCモータ50および一方向クラッチ52に
より輪止め部材20が車体に当接する起立位置まで起立
させられる際にも、圧縮コイルスプリング118の弾性
変形によって衝突時の衝撃が吸収され、異音や振動の発
生が抑制される。
によれば、輪止め部材20が車体に当接する起立位置に
一方向ブレーキ58により位置決めされている状態にお
いても、その輪止め部材20は圧縮コイルスプリング1
18の弾性力に抗して第1リンク部材90の差寸法(A
−B)に対応する所定量だけ倒伏側へ回動することが許
容されるため、車両14の退出を阻止しつつ、車両14
に荷物を積み込んだり車内に人が乗り込んだりした場合
に車体重量が増えて圧縮コイルスプリング118が弾性
圧縮させられるようになると、その乗車に伴って車体が
降下することが許容され、乗車後の輪止め部材20の倒
伏時に不意に車体が降下して乗員に違和感を生じさせる
ことがなくなるとともに、車体と輪止め部材20とが強
く擦れ合うことに起因する異音の発生なども軽減され
る。また、DCモータ50および一方向クラッチ52に
より輪止め部材20が車体に当接する起立位置まで起立
させられる際にも、圧縮コイルスプリング118の弾性
変形によって衝突時の衝撃が吸収され、異音や振動の発
生が抑制される。
【0046】また、本実施例では、第1リンク部材90
にスライド駒114および圧縮コイルスプリング118
が組み込まれているため、それらがコンパクトに構成さ
れるとともに、既存のホイールロック装置10に対して
も、大きな設計変更を行うことなくリンク部材を交換す
るだけで容易且つ安価に適用できる。
にスライド駒114および圧縮コイルスプリング118
が組み込まれているため、それらがコンパクトに構成さ
れるとともに、既存のホイールロック装置10に対して
も、大きな設計変更を行うことなくリンク部材を交換す
るだけで容易且つ安価に適用できる。
【0047】次に、本発明が適用された他の実施例を図
面に基づいて詳細に説明する。尚、前述の実施例と同一
の構成を有する部分には、同一の符号を付して説明を省
略する。
面に基づいて詳細に説明する。尚、前述の実施例と同一
の構成を有する部分には、同一の符号を付して説明を省
略する。
【0048】図16、図17に示されるように、本実施
例のブレーキ解除レバー156の水平部158の上端中
央部からは、先端円弧状で平板状の突片160が取付ブ
ラケット62に向かって水平方向に突設されており、そ
の突片160の上面には凹み162が設けられている。
また、その突片160が位置する部分には、断面逆L字
状の支持部材164の水平部165が突片160の上側
に略平行に位置するように、その垂直部167が取付ブ
ラケット62に位置固定にねじ止めされている。支持部
材164の水平部165にはねじ穴166が設けられ、
調整ねじ168が螺合されている。調整ねじ168は突
片160の凹み162に先端が当接させられ、ブレーキ
解除レバー156のブレーキ許容位置(原位置)を規定
するとともに、調整ねじ168を軸心まわりに回して支
持部材164からの突出量を変更することにより、ブレ
ーキ解除レバー156のブレーキ許容位置を調整でき
る。
例のブレーキ解除レバー156の水平部158の上端中
央部からは、先端円弧状で平板状の突片160が取付ブ
ラケット62に向かって水平方向に突設されており、そ
の突片160の上面には凹み162が設けられている。
また、その突片160が位置する部分には、断面逆L字
状の支持部材164の水平部165が突片160の上側
に略平行に位置するように、その垂直部167が取付ブ
ラケット62に位置固定にねじ止めされている。支持部
材164の水平部165にはねじ穴166が設けられ、
調整ねじ168が螺合されている。調整ねじ168は突
片160の凹み162に先端が当接させられ、ブレーキ
解除レバー156のブレーキ許容位置(原位置)を規定
するとともに、調整ねじ168を軸心まわりに回して支
持部材164からの突出量を変更することにより、ブレ
ーキ解除レバー156のブレーキ許容位置を調整でき
る。
【0049】一方、前記捩りコイルスプリング80の固
定端87は、取付ブラケット62に設けられた係止穴1
70に直接係止されて、位置固定に位置決めされてい
る。したがって、前記調整ねじ168を回して支持部材
164からの突出量を変更し、ブレーキ解除レバー15
6のブレーキ許容位置を変更すると、そのブレーキ解除
レバー156に係止されている捩りコイルスプリング8
0の自由端86がブレーキドラム78の中心線まわりに
変位させられることにより、その捩りコイルスプリング
80がブレーキドラム78に密着するばね力が変更さ
れ、ブレーキトルク(ロック荷重)が調整される。本実
施例では、取付ブラケット62に一体的に固設されて調
整ねじ168が螺合された支持部材164が、捩りコイ
ルスプリング80の一端である固定端87が配設された
部材に対応しており、調整ねじ168がねじ部材に対応
しており、その調整ねじ168および突片160がロッ
ク荷重調整手段に対応している。なお、本実施例のブレ
ーキ解除レバー156は、前記ブレーキ解除レバー84
に比較して突片160の有無が異なるだけである。
定端87は、取付ブラケット62に設けられた係止穴1
70に直接係止されて、位置固定に位置決めされてい
る。したがって、前記調整ねじ168を回して支持部材
164からの突出量を変更し、ブレーキ解除レバー15
6のブレーキ許容位置を変更すると、そのブレーキ解除
レバー156に係止されている捩りコイルスプリング8
0の自由端86がブレーキドラム78の中心線まわりに
変位させられることにより、その捩りコイルスプリング
80がブレーキドラム78に密着するばね力が変更さ
れ、ブレーキトルク(ロック荷重)が調整される。本実
施例では、取付ブラケット62に一体的に固設されて調
整ねじ168が螺合された支持部材164が、捩りコイ
ルスプリング80の一端である固定端87が配設された
部材に対応しており、調整ねじ168がねじ部材に対応
しており、その調整ねじ168および突片160がロッ
ク荷重調整手段に対応している。なお、本実施例のブレ
ーキ解除レバー156は、前記ブレーキ解除レバー84
に比較して突片160の有無が異なるだけである。
【0050】このように、本実施例においても調整ねじ
168を回すことによってブレーキトルクを調整できる
ため、個体差或いは経時的な変化に拘らず、最適なブレ
ーキトルクを設定することが可能となり、重大な破損や
故障を回避しつつ良好に車両の退出を阻止できるように
なる。
168を回すことによってブレーキトルクを調整できる
ため、個体差或いは経時的な変化に拘らず、最適なブレ
ーキトルクを設定することが可能となり、重大な破損や
故障を回避しつつ良好に車両の退出を阻止できるように
なる。
【0051】また、図18に示すように、上記ブレーキ
解除レバー156は、捩りコイルスプリング80の自由
端86との係止部から回動中心までの距離K1 と、調整
ねじ168との当接部すなわち凹み162から回動中心
までの距離K2 との比K1 /K2 が1よりも大きいた
め、調整ねじ168の螺合量の僅かな変化で捩りコイル
スプリング80の自由端86を大きく変位させることが
できる。
解除レバー156は、捩りコイルスプリング80の自由
端86との係止部から回動中心までの距離K1 と、調整
ねじ168との当接部すなわち凹み162から回動中心
までの距離K2 との比K1 /K2 が1よりも大きいた
め、調整ねじ168の螺合量の僅かな変化で捩りコイル
スプリング80の自由端86を大きく変位させることが
できる。
【0052】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
【0053】例えば、前述の実施例においては、アジャ
ストボルト136や調整ねじ168を手動操作していた
が、これらの上部に減速ギヤと電動モータを組み込んで
電気的に自動調整できるようにすることも可能である。
ストボルト136や調整ねじ168を手動操作していた
が、これらの上部に減速ギヤと電動モータを組み込んで
電気的に自動調整できるようにすることも可能である。
【0054】また、前記実施例のホイールロック装置1
0は平坦な駐車スペース12上に配設されるものである
が、駐車スペース12に凹みを設けて埋設するようにし
ても良い。
0は平坦な駐車スペース12上に配設されるものである
が、駐車スペース12に凹みを設けて埋設するようにし
ても良い。
【0055】また、前記実施例では駐車スペース12に
対する車両14の進入方向と退出方向とが逆向きであっ
たが、前記車両止めブロック18が設けられておらず、
進入方向と同じ方向へ退出する駐車施設や、両方向から
進入したり退出したりできる駐車施設に対しても、進退
方向の前後に対称的に輪止め部材を構成するなどして本
発明が同様に適用され得る。
対する車両14の進入方向と退出方向とが逆向きであっ
たが、前記車両止めブロック18が設けられておらず、
進入方向と同じ方向へ退出する駐車施設や、両方向から
進入したり退出したりできる駐車施設に対しても、進退
方向の前後に対称的に輪止め部材を構成するなどして本
発明が同様に適用され得る。
【0056】また、前記実施例の一方向ブレーキ58
は、車両14の退出を許可するために輪止め部材20を
倒伏させる時だけブレーキ解除手段59によって捩りコ
イルスプリング80の巻回が緩められ、ブレーキが解除
されるようになっているが、輪止め部材20を起立させ
る時にもブレーキ解除手段59によってブレーキを解除
するようにしても良い。
は、車両14の退出を許可するために輪止め部材20を
倒伏させる時だけブレーキ解除手段59によって捩りコ
イルスプリング80の巻回が緩められ、ブレーキが解除
されるようになっているが、輪止め部材20を起立させ
る時にもブレーキ解除手段59によってブレーキを解除
するようにしても良い。
【0057】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図1】本発明の一実施例であるホイールロック装置の
一部を切り欠いて示す平面図である。
一部を切り欠いて示す平面図である。
【図2】図1のホイールロック装置の正面図である。
【図3】図1における III− III断面図である。
【図4】図1におけるIV−IV断面図である。
【図5】図1におけるV−V断面図である。
【図6】第2発明が適用された実施例の特徴部分を説明
する図であって、図1のホイールロック装置のブレーキ
手段やロック荷重調整手段付近を分解して示す斜視図で
ある。
する図であって、図1のホイールロック装置のブレーキ
手段やロック荷重調整手段付近を分解して示す斜視図で
ある。
【図7】図1のホイールロック装置のロック荷重調整手
段付近の縦断面図である。
段付近の縦断面図である。
【図8】図1のホイールロック装置におけるブレーキ手
段やブレーキ解除手段付近を上側から見た図である。
段やブレーキ解除手段付近を上側から見た図である。
【図9】図1のホイールロック装置における取付ブラケ
ットを図5と反対側から見た図である。
ットを図5と反対側から見た図である。
【図10】図9に示されている第1リンク部材を単独で
示す図である。
示す図である。
【図11】図1のホイールロック装置の作動機構を模型
的に示す斜視図である。
的に示す斜視図である。
【図12】図1のホイールロック装置の制御系統を説明
するブロック線図である。
するブロック線図である。
【図13】図1のホイールロック装置の作動を説明する
フローチャートの一例である。
フローチャートの一例である。
【図14】図1のホイールロック装置が配設される駐車
スペースにおける車両との位置関係を示す概略平面図で
ある。
スペースにおける車両との位置関係を示す概略平面図で
ある。
【図15】図1のホイールロック装置の輪止め部材と車
輪との係合状態を示す図である。
輪との係合状態を示す図である。
【図16】第3発明が適用された実施例の特徴部分を説
明する図であって、ブレーキ手段やブレーキ解除手段、
ロック荷重調整手段付近を分解して示す斜視図である。
明する図であって、ブレーキ手段やブレーキ解除手段、
ロック荷重調整手段付近を分解して示す斜視図である。
【図17】図16におけるB−B断面図である。
【図18】図16の実施例におけるブレーキ解除レバー
のロック荷重を調整する際のレバー比を説明する図であ
る。
のロック荷重を調整する際のレバー比を説明する図であ
る。
10:ホイールロック装置 20:輪止め部材 58:一方向ブレーキ(ブレーキ手段) 59:ブレーキ解除手段 78:ブレーキドラム 80:捩りコイルスプリング 84、156:ブレーキ解除レバー 86:自由端(他端) 87:固定端(一端) 136:アジャストボルト(ねじ部材、ロック荷重調整
手段) 142:アジャストビット(ロック荷重調整手段) 160:突片(ロック荷重調整手段) 168:調整ねじ(ねじ部材、ロック荷重調整手段)
手段) 142:アジャストビット(ロック荷重調整手段) 160:突片(ロック荷重調整手段) 168:調整ねじ(ねじ部材、ロック荷重調整手段)
Claims (3)
- 【請求項1】 車輪の通過を許容する倒伏位置と、先端
部が上方へ突き出して車輪の通過を阻止する起立位置と
の間の往復移動可能に配設された輪止め部材と、 ブレーキドラムと、該ブレーキドラムと同心に配設され
て該ブレーキドラムの円筒面に自身のばね力で密着させ
られる捩りコイルスプリングとを備え、該ブレーキドラ
ムおよび捩りコイルスプリングの一端の何れか一方が位
置固定に配設されるとともに、他方が前記輪止め部材の
前記起立位置から倒伏位置側への移動に伴って中心線ま
わりに回動させられるように配設され、該輪止め部材の
該起立位置から倒伏位置側への移動時に該捩りコイルス
プリングが締まり勝手となることにより、該ブレーキド
ラムとの間の摩擦力により所定のロック荷重で該輪止め
部材の倒伏を阻止するとともに、該ロック荷重を超える
過負荷が生じた場合には、該捩りコイルスプリングとブ
レーキドラムとの間で滑りが生じて該輪止め部材の倒伏
を許容するブレーキ手段と、 該ブレーキ手段の捩りコイルスプリングの他端を位置決
めするとともに、該他端を緩み側へ変位させることによ
り前記輪止め部材が前記起立位置から倒伏位置側へ移動
することを許容するブレーキ解除手段とを有するホイー
ルロック装置において、 前記捩りコイルスプリングの一端または他端を変位させ
て、該捩りコイルスプリングが前記ブレーキドラムに密
着するばね力を変更することにより、前記ロック荷重を
調整するロック荷重調整手段を有することを特徴とする
ホイールロック装置。 - 【請求項2】 前記ロック荷重調整手段は、 前記捩りコイルスプリングの一端に係止されるととも
に、該捩りコイルスプリングが前記ブレーキドラムに密
着するばね力を変更可能な一直線方向の移動可能に配設
されたアジャストビットと、 前記一直線方向において前記アジャストビットに螺合さ
れるとともに該一直線方向の移動不能に配設され、該ア
ジャストビットとの螺合量が変更されることにより該ア
ジャストビットを該一直線方向へ移動させて前記ロック
荷重を調整するねじ部材とを有するものであることを特
徴とする請求項1に記載のホイールロック装置。 - 【請求項3】 前記ブレーキ解除手段は、 前記捩りコイルスプリングの他端に係止されるととも
に、該捩りコイルスプリングが前記ブレーキドラムに密
着するばね力を変更可能な一軸心まわりの回動可能に、
該捩りコイルスプリングの一端が配設された部材と同じ
部材に配設されたブレーキ解除レバーを有するもので、 前記ロック荷重調整手段は、 前記捩りコイルスプリングの一端が配設された部材に螺
合されて前記ブレーキ解除レバーに当接させられること
により、螺合量に応じて該ブレーキ解除レバーをブレー
キ解除側へ回動させるねじ部材を有するものであること
を特徴とする請求項1に記載のホイールロック装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14134397A JPH10331473A (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | ホイールロック装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14134397A JPH10331473A (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | ホイールロック装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10331473A true JPH10331473A (ja) | 1998-12-15 |
Family
ID=15289762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14134397A Pending JPH10331473A (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | ホイールロック装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10331473A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103940565A (zh) * | 2014-04-24 | 2014-07-23 | 长春轨道客车股份有限公司 | 一种可调式轮对装卡装置 |
CN106908233A (zh) * | 2017-03-17 | 2017-06-30 | 西北工业大学 | 能实现变载荷加载的舱门锁可靠性试验装置 |
JP2018083550A (ja) * | 2016-11-24 | 2018-05-31 | マツダ株式会社 | 自動ブレーキシステム |
CN113511330A (zh) * | 2021-06-02 | 2021-10-19 | 黔南民族师范学院 | 一种智能地理遥感测绘用无人机飞行平台 |
-
1997
- 1997-05-30 JP JP14134397A patent/JPH10331473A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103940565A (zh) * | 2014-04-24 | 2014-07-23 | 长春轨道客车股份有限公司 | 一种可调式轮对装卡装置 |
JP2018083550A (ja) * | 2016-11-24 | 2018-05-31 | マツダ株式会社 | 自動ブレーキシステム |
CN106908233A (zh) * | 2017-03-17 | 2017-06-30 | 西北工业大学 | 能实现变载荷加载的舱门锁可靠性试验装置 |
CN113511330A (zh) * | 2021-06-02 | 2021-10-19 | 黔南民族师范学院 | 一种智能地理遥感测绘用无人机飞行平台 |
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