JPH09123882A - 駐車ロック装置 - Google Patents
駐車ロック装置Info
- Publication number
- JPH09123882A JPH09123882A JP28483195A JP28483195A JPH09123882A JP H09123882 A JPH09123882 A JP H09123882A JP 28483195 A JP28483195 A JP 28483195A JP 28483195 A JP28483195 A JP 28483195A JP H09123882 A JPH09123882 A JP H09123882A
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- Japan
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- brake
- stopper member
- wheel stopper
- torsion coil
- wheel
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 輪止め部材の起立高さに拘らず常に略一定の
ブレーキ力が得られるとともに、輪止め部材を倒伏させ
る際に異物を強固に噛み込むことがない簡単な構造の駐
車ロック装置を提供する。 【解決手段】 DCモータ50から輪止め部材20まで
の動力伝達経路に、起立時に所定のクラッチトルクで動
力伝達を行う捩りコイルスプリング式の一方向クラッチ
52を配設するとともに、その一方向クラッチ52より
も輪止め部材20側の第3平歯車88に噛み合わされた
第2平歯車82に、倒伏側への回動を所定のブレーキト
ルクで阻止する捩りコイルスプリング式の一方向ブレー
キ58を配設した。
ブレーキ力が得られるとともに、輪止め部材を倒伏させ
る際に異物を強固に噛み込むことがない簡単な構造の駐
車ロック装置を提供する。 【解決手段】 DCモータ50から輪止め部材20まで
の動力伝達経路に、起立時に所定のクラッチトルクで動
力伝達を行う捩りコイルスプリング式の一方向クラッチ
52を配設するとともに、その一方向クラッチ52より
も輪止め部材20側の第3平歯車88に噛み合わされた
第2平歯車82に、倒伏側への回動を所定のブレーキト
ルクで阻止する捩りコイルスプリング式の一方向ブレー
キ58を配設した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駐車施設に配設さ
れて駐車車両の不当な退出を阻止する駐車ロック装置の
改良に関するものである。
れて駐車車両の不当な退出を阻止する駐車ロック装置の
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】略水平となって車輪の通過を許容する倒
伏位置と、先端部が上方へ突き出して車輪の通過を阻止
する起立位置とへの移動可能に配設された輪止め部材を
有し、車両検出装置や料金精算装置等に連動して自動的
にその輪止め部材を起立,倒伏させる駐車ロック装置
が、駐車施設において駐車車両の進入,退出を無人管理
することなどを目的として提案されている。特公平1−
54509号公報に記載されている装置はその一例であ
り、接手スプリングおよび巻きばねを動力伝達経路に配
設することにより、車両の地上高さに応じて輪止め部材
の起立高さが自動的に変更され、車種に拘らず常に良好
に車両の退出を阻止できるとともに、大型車両などが無
理に輪止め部材を乗り越えて退出を図った場合など過負
荷がかかった場合には、輪止め部材が倒伏することを許
容して重大な破損や故障を回避するようになっている。
伏位置と、先端部が上方へ突き出して車輪の通過を阻止
する起立位置とへの移動可能に配設された輪止め部材を
有し、車両検出装置や料金精算装置等に連動して自動的
にその輪止め部材を起立,倒伏させる駐車ロック装置
が、駐車施設において駐車車両の進入,退出を無人管理
することなどを目的として提案されている。特公平1−
54509号公報に記載されている装置はその一例であ
り、接手スプリングおよび巻きばねを動力伝達経路に配
設することにより、車両の地上高さに応じて輪止め部材
の起立高さが自動的に変更され、車種に拘らず常に良好
に車両の退出を阻止できるとともに、大型車両などが無
理に輪止め部材を乗り越えて退出を図った場合など過負
荷がかかった場合には、輪止め部材が倒伏することを許
容して重大な破損や故障を回避するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の駐車ロック装置は、接手スプリングのばね力によ
り巻きばねを固定軸に締め付けてブレーキ力を発生さ
せ、輪止め部材を起立状態に保持するようになっている
ため、構造が複雑で組付作業が面倒であるとともに、輪
止め部材の起立高さに応じて接手スプリングの撓み変形
量が異なるため、それに伴ってブレーキ力が変化すると
いう問題があった。電磁ブレーキが設けられてブレーキ
力を高めるようになっているが、その分だけ装置が複雑
で高価になる。また、電動モータによって輪止め部材を
倒伏させる際には、動力伝達経路が機械的に連結された
状態になるため、輪止め部材の下に荷物等の異物を強固
に噛み込む恐れがあった。
従来の駐車ロック装置は、接手スプリングのばね力によ
り巻きばねを固定軸に締め付けてブレーキ力を発生さ
せ、輪止め部材を起立状態に保持するようになっている
ため、構造が複雑で組付作業が面倒であるとともに、輪
止め部材の起立高さに応じて接手スプリングの撓み変形
量が異なるため、それに伴ってブレーキ力が変化すると
いう問題があった。電磁ブレーキが設けられてブレーキ
力を高めるようになっているが、その分だけ装置が複雑
で高価になる。また、電動モータによって輪止め部材を
倒伏させる際には、動力伝達経路が機械的に連結された
状態になるため、輪止め部材の下に荷物等の異物を強固
に噛み込む恐れがあった。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、輪止め部材の起立高
さに拘らず常に略一定のブレーキ力が得られるとともに
輪止め部材を倒伏させる際に異物を強固に噛み込むこと
がない簡単な構造の駐車ロック装置を提供することにあ
る。
もので、その目的とするところは、輪止め部材の起立高
さに拘らず常に略一定のブレーキ力が得られるとともに
輪止め部材を倒伏させる際に異物を強固に噛み込むこと
がない簡単な構造の駐車ロック装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、第1発明の駐車ロック装置は、(a) 略水平となって
車輪の通過を許容する倒伏位置と、先端部が上方へ突き
出して車輪の通過を阻止する起立位置との間の往復移動
可能に配設された輪止め部材と、(b) 出力軸を正逆両方
向へ回動させる駆動手段と、(c) クラッチドラムと、そ
のクラッチドラムと同心に配設されてそのクラッチドラ
ムの円筒面に自身のばね力で密着させられる捩りコイル
スプリングとを備えて、前記駆動手段と前記輪止め部材
との間の動力伝達経路に介在させられ、その輪止め部材
を前記倒伏位置から前記起立位置へ移動させる前記出力
軸の正回動時には、前記捩りコイルスプリングが締まり
勝手となり、その捩りコイルスプリングと前記クラッチ
ドラムとの間の摩擦力によりその駆動手段側から輪止め
部材側へ所定のクラッチトルクで動力伝達を行うととも
に、そのクラッチトルクを越える過負荷が生じた場合に
は、その捩りコイルスプリングとクラッチドラムとの間
で滑りが生じて相対回動を許容する一方、逆方向の相対
回動時の動力伝達は略零である一方向クラッチと、(d)
ブレーキドラムと、そのブレーキドラムと同心に配設さ
れてそのブレーキドラムの円筒面に自身のばね力で密着
させられる捩りコイルスプリングとを備え、そのブレー
キドラムおよび捩りコイルスプリングの一方が位置固定
に配設されるとともに、他方が前記輪止め部材の移動に
伴って中心線まわりに回動させられるように、動力伝達
上において前記一方向クラッチよりも輪止め部材側に配
設され、その輪止め部材の前記倒伏位置から起立位置側
への移動は捩りコイルスプリングが緩み勝手となって許
容するが、その輪止め部材の起立位置から倒伏位置側へ
の移動は、捩りコイルスプリングが締まり勝手となって
前記ブレーキドラムとの間の摩擦力により所定のブレー
キトルクで阻止するとともに、そのブレーキトルクを越
える過負荷が生じた場合には、その捩りコイルスプリン
グとブレーキドラムとの間で滑りが生じてその輪止め部
材の倒伏位置側への移動を許容する一方向ブレーキと、
(e)前記輪止め部材が所定の付勢力に従って前記起立位
置から倒伏位置へ移動することを許容するように、前記
一方向ブレーキの捩りコイルスプリングの自由端を緩み
側へ変位させるブレーキ解除手段とを有することを特徴
とする。
め、第1発明の駐車ロック装置は、(a) 略水平となって
車輪の通過を許容する倒伏位置と、先端部が上方へ突き
出して車輪の通過を阻止する起立位置との間の往復移動
可能に配設された輪止め部材と、(b) 出力軸を正逆両方
向へ回動させる駆動手段と、(c) クラッチドラムと、そ
のクラッチドラムと同心に配設されてそのクラッチドラ
ムの円筒面に自身のばね力で密着させられる捩りコイル
スプリングとを備えて、前記駆動手段と前記輪止め部材
との間の動力伝達経路に介在させられ、その輪止め部材
を前記倒伏位置から前記起立位置へ移動させる前記出力
軸の正回動時には、前記捩りコイルスプリングが締まり
勝手となり、その捩りコイルスプリングと前記クラッチ
ドラムとの間の摩擦力によりその駆動手段側から輪止め
部材側へ所定のクラッチトルクで動力伝達を行うととも
に、そのクラッチトルクを越える過負荷が生じた場合に
は、その捩りコイルスプリングとクラッチドラムとの間
で滑りが生じて相対回動を許容する一方、逆方向の相対
回動時の動力伝達は略零である一方向クラッチと、(d)
ブレーキドラムと、そのブレーキドラムと同心に配設さ
れてそのブレーキドラムの円筒面に自身のばね力で密着
させられる捩りコイルスプリングとを備え、そのブレー
キドラムおよび捩りコイルスプリングの一方が位置固定
に配設されるとともに、他方が前記輪止め部材の移動に
伴って中心線まわりに回動させられるように、動力伝達
上において前記一方向クラッチよりも輪止め部材側に配
設され、その輪止め部材の前記倒伏位置から起立位置側
への移動は捩りコイルスプリングが緩み勝手となって許
容するが、その輪止め部材の起立位置から倒伏位置側へ
の移動は、捩りコイルスプリングが締まり勝手となって
前記ブレーキドラムとの間の摩擦力により所定のブレー
キトルクで阻止するとともに、そのブレーキトルクを越
える過負荷が生じた場合には、その捩りコイルスプリン
グとブレーキドラムとの間で滑りが生じてその輪止め部
材の倒伏位置側への移動を許容する一方向ブレーキと、
(e)前記輪止め部材が所定の付勢力に従って前記起立位
置から倒伏位置へ移動することを許容するように、前記
一方向ブレーキの捩りコイルスプリングの自由端を緩み
側へ変位させるブレーキ解除手段とを有することを特徴
とする。
【0006】第2発明は、上記第1発明の駐車ロック装
置において、(a) 前記輪止め部材は、略水平な一回動軸
線まわりの回動可能に配設されて前記倒伏位置と起立位
置とへ往復回動させられるもので、(b) 前記駆動手段
は、電気エネルギーに基づいて作動する減速機付き電動
モータで、(c) 前記ブレーキ解除手段は、電気エネルギ
ーに基づいて作動する電動式ブレーキ解除手段である一
方、(d) 平板状を成して前記一回動軸線と略垂直となる
姿勢で着脱可能に配設され、前記出力軸がその一回動軸
線と略平行となる姿勢で前記減速機付き電動モータが配
設されるとともに、前記一方向ブレーキのブレーキドラ
ムが前記減速機付き電動モータから略水平な方向へ離間
した位置において前記一回動軸線と略平行な中心線まわ
りの回動可能に配設されるとともに、そのブレーキドラ
ムの円筒面に密着させられる前記捩りコイルスプリング
の一端部が固定されるとともに、その捩りコイルスプリ
ングの他端部である前記自由端を変位させる前記電動式
ブレーキ解除手段が配設された単一の取付ブラケット
と、(e) 前記減速機付き電動モータの出力軸と同心に相
対回動可能に配設されるとともに、前記一方向クラッチ
を介してその出力軸に連結された小径の第1円筒歯車
と、前記ブレーキドラムに固設された小径の第2円筒歯
車と、前記一回動軸線と略平行な中心線まわりの回動可
能に前記取付ブラケットに配設された大径の第3円筒歯
車とを少なくとも有し、噛合いにより互いに連動して回
動させられる歯車機構と、(f) 前記第3円筒歯車のピッ
チ円の内側に偏心して相対回動可能に取り付けられた第
1リンク部材を有し、その第3円筒歯車の回動に伴って
前記輪止め部材を前記一回動軸線まわりに回動させるリ
ンク機構とを有することを特徴とする。
置において、(a) 前記輪止め部材は、略水平な一回動軸
線まわりの回動可能に配設されて前記倒伏位置と起立位
置とへ往復回動させられるもので、(b) 前記駆動手段
は、電気エネルギーに基づいて作動する減速機付き電動
モータで、(c) 前記ブレーキ解除手段は、電気エネルギ
ーに基づいて作動する電動式ブレーキ解除手段である一
方、(d) 平板状を成して前記一回動軸線と略垂直となる
姿勢で着脱可能に配設され、前記出力軸がその一回動軸
線と略平行となる姿勢で前記減速機付き電動モータが配
設されるとともに、前記一方向ブレーキのブレーキドラ
ムが前記減速機付き電動モータから略水平な方向へ離間
した位置において前記一回動軸線と略平行な中心線まわ
りの回動可能に配設されるとともに、そのブレーキドラ
ムの円筒面に密着させられる前記捩りコイルスプリング
の一端部が固定されるとともに、その捩りコイルスプリ
ングの他端部である前記自由端を変位させる前記電動式
ブレーキ解除手段が配設された単一の取付ブラケット
と、(e) 前記減速機付き電動モータの出力軸と同心に相
対回動可能に配設されるとともに、前記一方向クラッチ
を介してその出力軸に連結された小径の第1円筒歯車
と、前記ブレーキドラムに固設された小径の第2円筒歯
車と、前記一回動軸線と略平行な中心線まわりの回動可
能に前記取付ブラケットに配設された大径の第3円筒歯
車とを少なくとも有し、噛合いにより互いに連動して回
動させられる歯車機構と、(f) 前記第3円筒歯車のピッ
チ円の内側に偏心して相対回動可能に取り付けられた第
1リンク部材を有し、その第3円筒歯車の回動に伴って
前記輪止め部材を前記一回動軸線まわりに回動させるリ
ンク機構とを有することを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】このような本発明の駐車ロック装置にお
いては、駆動手段と輪止め部材との間の動力伝達経路に
一方向クラッチが配設され、所定のクラッチトルクで動
力伝達を行って輪止め部材を起立位置へ移動させるとと
もに、輪止め部材が車両に当接してそれ以上の移動が阻
止されると、一方向クラッチが滑って駆動手段が空回り
させられるようになっているため、駆動手段に過負荷を
作用させることなく車両の地上高さに応じて輪止め部材
の起立高さが自動的に変更され、車種に拘らず常に良好
に車両の退出を阻止できる。
いては、駆動手段と輪止め部材との間の動力伝達経路に
一方向クラッチが配設され、所定のクラッチトルクで動
力伝達を行って輪止め部材を起立位置へ移動させるとと
もに、輪止め部材が車両に当接してそれ以上の移動が阻
止されると、一方向クラッチが滑って駆動手段が空回り
させられるようになっているため、駆動手段に過負荷を
作用させることなく車両の地上高さに応じて輪止め部材
の起立高さが自動的に変更され、車種に拘らず常に良好
に車両の退出を阻止できる。
【0008】また、輪止め部材は、一方向ブレーキによ
って起立位置側への移動が許容されつつ倒伏位置側への
移動が所定のブレーキトルクで阻止されるため、起立高
さに拘らず常に良好なブレーキ作用が得られるととも
に、大型車両などが無理に輪止め部材を乗り越えて退出
を図った場合など上記ブレーキトルクを越える過負荷が
かかった場合には、一方向ブレーキが滑って輪止め部材
の倒伏位置側への移動が許容されるため、輪止め部材や
その支持機構が破壊するなど重大な破損や故障が回避さ
れる。この時、前記一方向クラッチもクラッチトルクを
越える過負荷がかかれば滑るため、減速機の存在などに
より駆動手段の出力軸が自由回転できない場合でも、駆
動手段側に過負荷が作用することはなく、重大な破損や
故障が回避される。
って起立位置側への移動が許容されつつ倒伏位置側への
移動が所定のブレーキトルクで阻止されるため、起立高
さに拘らず常に良好なブレーキ作用が得られるととも
に、大型車両などが無理に輪止め部材を乗り越えて退出
を図った場合など上記ブレーキトルクを越える過負荷が
かかった場合には、一方向ブレーキが滑って輪止め部材
の倒伏位置側への移動が許容されるため、輪止め部材や
その支持機構が破壊するなど重大な破損や故障が回避さ
れる。この時、前記一方向クラッチもクラッチトルクを
越える過負荷がかかれば滑るため、減速機の存在などに
より駆動手段の出力軸が自由回転できない場合でも、駆
動手段側に過負荷が作用することはなく、重大な破損や
故障が回避される。
【0009】一方、上記一方向ブレーキおよび一方向ク
ラッチは、何れも捩りコイルスプリングが自身のばね力
でドラムの円筒面に密着させられ、締まり勝手となる回
動時に動力伝達を行い、それ自体単独でブレーキ作用や
クラッチ作用を為すものであるため、外部エネルギーや
制御が不要で、装置が全体として簡単に構成されるとと
もに、組付作業なども容易となる。
ラッチは、何れも捩りコイルスプリングが自身のばね力
でドラムの円筒面に密着させられ、締まり勝手となる回
動時に動力伝達を行い、それ自体単独でブレーキ作用や
クラッチ作用を為すものであるため、外部エネルギーや
制御が不要で、装置が全体として簡単に構成されるとと
もに、組付作業なども容易となる。
【0010】また、一方向ブレーキのブレーキ力は輪止
め部材の起立高さに拘らず常に略一定であるため、捩り
コイルスプリングの巻数やばね力、径寸法などを適当に
設定することにより、常に良好なブレーキ作用が得られ
て輪止め部材を起立状態に保持し、車両の退出を阻止で
きるとともに、電磁ブレーキ等の他のブレーキ手段が不
要で装置が簡単且つ安価に構成される。ブレーキ力が略
一定であることから、そのブレーキ力に基づいて各部の
機械的強度を設定すれば良く、ブレーキ力の変動に起因
して強度不足となったり過剰品質となったりすることが
ない。
め部材の起立高さに拘らず常に略一定であるため、捩り
コイルスプリングの巻数やばね力、径寸法などを適当に
設定することにより、常に良好なブレーキ作用が得られ
て輪止め部材を起立状態に保持し、車両の退出を阻止で
きるとともに、電磁ブレーキ等の他のブレーキ手段が不
要で装置が簡単且つ安価に構成される。ブレーキ力が略
一定であることから、そのブレーキ力に基づいて各部の
機械的強度を設定すれば良く、ブレーキ力の変動に起因
して強度不足となったり過剰品質となったりすることが
ない。
【0011】また、ブレーキ解除手段によって一方向ブ
レーキによるブレーキを解除するとともに駆動手段の出
力軸を逆回動すると、輪止め部材はその出力軸の逆回動
に伴って倒伏位置側へ移動させられるが、この時、駆動
手段側から輪止め部材側への動力伝達は一方向クラッチ
によって略零とされるため、輪止め部材は所定の付勢
力、例えば自重によって倒伏位置側へ移動させられるこ
とになり、輪止め部材の下に荷物等の異物を強固に噛み
込む恐れがないとともに、出力軸の逆回動に追従して所
定の回動速度で倒伏するため、高い安全性が得られる。
レーキによるブレーキを解除するとともに駆動手段の出
力軸を逆回動すると、輪止め部材はその出力軸の逆回動
に伴って倒伏位置側へ移動させられるが、この時、駆動
手段側から輪止め部材側への動力伝達は一方向クラッチ
によって略零とされるため、輪止め部材は所定の付勢
力、例えば自重によって倒伏位置側へ移動させられるこ
とになり、輪止め部材の下に荷物等の異物を強固に噛み
込む恐れがないとともに、出力軸の逆回動に追従して所
定の回動速度で倒伏するため、高い安全性が得られる。
【0012】第2発明の駐車ロック装置は、駆動手段と
しての減速機付き電動モータ、一方向ブレーキ、電動式
ブレーキ解除手段、および歯車機構を含む駆動ユニット
が、輪止め部材の一回動軸線と略垂直な単一の取付ブラ
ケットに配設されているため、輪止め部材の長手方向で
ある一回動軸線方向の寸法を短くできるとともに、一方
向ブレーキは減速機付き電動モータから略水平な方向へ
離間した位置に配設されているため、その高さ寸法も低
減され、駆動ユニット全体がコンパクトに構成される。
また、単一の取付ブラケットに配設されるため、各部品
の組付け精度や組付作業性が向上し、且つ安価に構成さ
れるとともに、取付ブラケットは着脱可能に取り付けら
れるため、万一の故障時には駆動ユニット全体を交換す
ることにより、駐車施設を使用停止することなく迅速に
修理できる。
しての減速機付き電動モータ、一方向ブレーキ、電動式
ブレーキ解除手段、および歯車機構を含む駆動ユニット
が、輪止め部材の一回動軸線と略垂直な単一の取付ブラ
ケットに配設されているため、輪止め部材の長手方向で
ある一回動軸線方向の寸法を短くできるとともに、一方
向ブレーキは減速機付き電動モータから略水平な方向へ
離間した位置に配設されているため、その高さ寸法も低
減され、駆動ユニット全体がコンパクトに構成される。
また、単一の取付ブラケットに配設されるため、各部品
の組付け精度や組付作業性が向上し、且つ安価に構成さ
れるとともに、取付ブラケットは着脱可能に取り付けら
れるため、万一の故障時には駆動ユニット全体を交換す
ることにより、駐車施設を使用停止することなく迅速に
修理できる。
【0013】また、第2発明では駆動手段およびブレー
キ解除手段が何れも電気エネルギーに基づいて作動する
ものであるため、電気配線を行うだけ良く、油圧アクチ
ュエータや空圧アクチュエータなどを用いる場合に比較
して、既存の駐車施設に対しても大幅な設計変更を行う
ことなく容易に設置できる。また、リンク機構の第1リ
ンク部材は大径の第3円筒歯車のピッチ円の内側に連結
され、トルク増幅して輪止め部材を回動させるようにな
っている一方、一方向クラッチおよび一方向ブレーキ
は、その第3円筒歯車の回動に連動して回動させられる
小径の第1円筒歯車および第2円筒歯車に配設されてい
るため、それ等のクラッチトルクやブレーキトルクは第
3円筒歯車によるトルク増幅分だけ小さなトルクで良
く、小型で安価なものを採用できる。
キ解除手段が何れも電気エネルギーに基づいて作動する
ものであるため、電気配線を行うだけ良く、油圧アクチ
ュエータや空圧アクチュエータなどを用いる場合に比較
して、既存の駐車施設に対しても大幅な設計変更を行う
ことなく容易に設置できる。また、リンク機構の第1リ
ンク部材は大径の第3円筒歯車のピッチ円の内側に連結
され、トルク増幅して輪止め部材を回動させるようにな
っている一方、一方向クラッチおよび一方向ブレーキ
は、その第3円筒歯車の回動に連動して回動させられる
小径の第1円筒歯車および第2円筒歯車に配設されてい
るため、それ等のクラッチトルクやブレーキトルクは第
3円筒歯車によるトルク増幅分だけ小さなトルクで良
く、小型で安価なものを採用できる。
【0014】
【発明の実施の形態】ここで、第1発明の輪止め部材
は、第2発明に記載のものの他、基端部が水平方向へ移
動させられることによりリンク機構によって先端部が上
方へ突き出すものや、その先端部にローラが取り付けら
れて車輪の回転に伴って連れ回りさせられるものなど、
倒伏位置と起立位置との間を往復移動させられる種々の
形態のものを用いることが可能である。この輪止め部材
を倒伏位置へ移動させる際の所定の付勢力は、例えばス
プリングなどの付勢手段を用いて作用させるようにして
も良いが、輪止め部材に作用する重力すなわち自重のみ
で倒伏するようにしても良い。
は、第2発明に記載のものの他、基端部が水平方向へ移
動させられることによりリンク機構によって先端部が上
方へ突き出すものや、その先端部にローラが取り付けら
れて車輪の回転に伴って連れ回りさせられるものなど、
倒伏位置と起立位置との間を往復移動させられる種々の
形態のものを用いることが可能である。この輪止め部材
を倒伏位置へ移動させる際の所定の付勢力は、例えばス
プリングなどの付勢手段を用いて作用させるようにして
も良いが、輪止め部材に作用する重力すなわち自重のみ
で倒伏するようにしても良い。
【0015】駆動手段やブレーキ解除手段としては、第
2発明に記載のものの他、油圧アクチュエータや空圧ア
クチュエータを用いたものなど、種々の手段を採用でき
る。例えば直動シリンダによりラックを往復移動して出
力軸であるピニオンを回動させる駆動手段を用いること
もできるし、非作動時には出力軸が自由回転できる駆動
手段を採用することもできる。第2発明の電動式ブレー
キ解除手段としては、捩りコイルスプリングの自由端に
係止されたブレーキ解除部材を電磁力で往復移動させる
DCソレノイドがコンパクトで好適に用いられるが、電
動モータによって上記移動部材を往復移動させるものな
ど、他の電動式ブレーキ解除手段を用いることもでき
る。
2発明に記載のものの他、油圧アクチュエータや空圧ア
クチュエータを用いたものなど、種々の手段を採用でき
る。例えば直動シリンダによりラックを往復移動して出
力軸であるピニオンを回動させる駆動手段を用いること
もできるし、非作動時には出力軸が自由回転できる駆動
手段を採用することもできる。第2発明の電動式ブレー
キ解除手段としては、捩りコイルスプリングの自由端に
係止されたブレーキ解除部材を電磁力で往復移動させる
DCソレノイドがコンパクトで好適に用いられるが、電
動モータによって上記移動部材を往復移動させるものな
ど、他の電動式ブレーキ解除手段を用いることもでき
る。
【0016】一方向クラッチや一方向ブレーキは、ドラ
ムの外周円筒面に捩りコイルスプリングが自身のばね力
で縮径して密着させられるものでも良いし、内周円筒面
に捩りコイルスプリングが自身のばね力で拡径して密着
させられるものでも良い。一方向クラッチは、同心に相
対回動可能に配設された一対の回動部材の一方にクラッ
チドラムを固定し、他方に捩りコイルスプリングの一端
部を固定するようにしても良いが、他方の回動部材に
は、駆動手段の出力軸の正回動時に捩りコイルスプリン
グの一端部と係合させられて締め付ける係合部材を設
け、逆方向の相対回動時(1回転以内)には捩りコイル
スプリングがクラッチドラムと一体的に回動させられる
ようになっていても良い。一方向ブレーキは、動力伝達
上において一方向クラッチよりも輪止め部材側に配設さ
れてその輪止め部材の倒伏を阻止するもので、例えば駆
動手段から輪止め部材までの動力伝達経路上において一
方向クラッチよりも輪止め部材側に位置する動力伝達部
材に配設されるか、その動力伝達部材に作動的に連結さ
れた部材に配設されるか、或いは動力伝達経路とは別に
輪止め部材に連結された部材に配設される。
ムの外周円筒面に捩りコイルスプリングが自身のばね力
で縮径して密着させられるものでも良いし、内周円筒面
に捩りコイルスプリングが自身のばね力で拡径して密着
させられるものでも良い。一方向クラッチは、同心に相
対回動可能に配設された一対の回動部材の一方にクラッ
チドラムを固定し、他方に捩りコイルスプリングの一端
部を固定するようにしても良いが、他方の回動部材に
は、駆動手段の出力軸の正回動時に捩りコイルスプリン
グの一端部と係合させられて締め付ける係合部材を設
け、逆方向の相対回動時(1回転以内)には捩りコイル
スプリングがクラッチドラムと一体的に回動させられる
ようになっていても良い。一方向ブレーキは、動力伝達
上において一方向クラッチよりも輪止め部材側に配設さ
れてその輪止め部材の倒伏を阻止するもので、例えば駆
動手段から輪止め部材までの動力伝達経路上において一
方向クラッチよりも輪止め部材側に位置する動力伝達部
材に配設されるか、その動力伝達部材に作動的に連結さ
れた部材に配設されるか、或いは動力伝達経路とは別に
輪止め部材に連結された部材に配設される。
【0017】第2発明の歯車機構は、前記第1円筒歯車
〜第3円筒歯車のみから成るものでも良く、その場合
は、第3円筒歯車は例えば第1円筒歯車と第2円筒歯車
との中央の略同じ高さ位置に配設される。これ等の円筒
歯車は、例えば平歯車やはすば歯車にて構成される。リ
ンク機構については、複数のリンク部材の連結位置を適
当に設定することによりトルク増幅作用が得られるよう
にすることが望ましい。第1発明の実施に際しては、歯
車機構やリンク機構以外の動力伝達機構や、伝達された
動力に基づいて輪止め部材を起立,倒伏させる起立手段
を用いることが可能で、例えばカム機構などを用いて輪
止め部材を起立,倒伏させることもできる。
〜第3円筒歯車のみから成るものでも良く、その場合
は、第3円筒歯車は例えば第1円筒歯車と第2円筒歯車
との中央の略同じ高さ位置に配設される。これ等の円筒
歯車は、例えば平歯車やはすば歯車にて構成される。リ
ンク機構については、複数のリンク部材の連結位置を適
当に設定することによりトルク増幅作用が得られるよう
にすることが望ましい。第1発明の実施に際しては、歯
車機構やリンク機構以外の動力伝達機構や、伝達された
動力に基づいて輪止め部材を起立,倒伏させる起立手段
を用いることが可能で、例えばカム機構などを用いて輪
止め部材を起立,倒伏させることもできる。
【0018】また、本発明の駐車ロック装置は、輪止め
部材が所定の付勢力によって倒伏位置へ回動させられる
ようになっているため、減速機付き電動モータなどの駆
動手段の出力軸回転数や作動時間によって倒伏位置まで
戻ったか否かを正確に検知することはできず、実際に輪
止め部材が倒伏位置まで戻ったことを検出するリミット
スイッチなどの倒伏検出手段を設けて、駆動手段の作動
時間や作動量などと比較して異物の噛込みなどの異常検
出を行うことが望ましい。倒伏位置から起伏位置へ移動
させる場合には、所定時間経過後、或いは所定回転数,
所定ストロークなど所定の作動量だけ作動した後に、停
止手段によって駆動手段を自動停止させるようにすれば
良い。なお、輪止め部材の回動位置や回動速度をエンコ
ーダなどで検出して、駆動手段やブレーキ解除手段の作
動を制御したり、異常表示を行ったりすることも勿論可
能である。
部材が所定の付勢力によって倒伏位置へ回動させられる
ようになっているため、減速機付き電動モータなどの駆
動手段の出力軸回転数や作動時間によって倒伏位置まで
戻ったか否かを正確に検知することはできず、実際に輪
止め部材が倒伏位置まで戻ったことを検出するリミット
スイッチなどの倒伏検出手段を設けて、駆動手段の作動
時間や作動量などと比較して異物の噛込みなどの異常検
出を行うことが望ましい。倒伏位置から起伏位置へ移動
させる場合には、所定時間経過後、或いは所定回転数,
所定ストロークなど所定の作動量だけ作動した後に、停
止手段によって駆動手段を自動停止させるようにすれば
良い。なお、輪止め部材の回動位置や回動速度をエンコ
ーダなどで検出して、駆動手段やブレーキ解除手段の作
動を制御したり、異常表示を行ったりすることも勿論可
能である。
【0019】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、本発明の一実施例である駐車ロ
ック装置10の一部を切り欠いた平面図、図2は正面
図、図3〜図5はそれぞれ図1における III− III断面
図、IV−IV断面図、V−V断面図である。また、図7
は、駐車ロック装置10の作動機構を模型的に示す斜視
図である。この駐車ロック装置10は、例えば図10の
概略平面図に示す駐車スペース12において、図中の右
向き矢印の方向に進入して駐車する車両14の車輪16
の位置に対し、斜線で示す位置A或いは位置Bに配設さ
れる。駐車スペース12の一番奥には車両止めブロック
18が設けられ、車輪16が駐車ロック装置10を乗り
越えた位置で位置決めするようになっており、その状態
で図11のように輪止め部材20が起立状態とされるこ
とにより、例えば駐車料金未払いのまま車両14が図の
左方向へ不当に退出することを阻止する。すなわち、車
両14が駐車スペース12内に進入したことが図示しな
い車両検出装置によって検出されると、輪止め部材20
は起立状態とされて車両14の退出を阻止し、図示しな
い料金精算装置によって駐車料金が精算されると、輪止
め部材20は図11の右まわりに倒伏して車両14の退
出を許容するのである。なお、上記位置AおよびBの両
方に駐車ロック装置10を配設したり、左右の2つ、或
いは前後左右の計4つの車輪16と係合するように駐車
ロック装置10を配設したりすることも可能である。
細に説明する。図1は、本発明の一実施例である駐車ロ
ック装置10の一部を切り欠いた平面図、図2は正面
図、図3〜図5はそれぞれ図1における III− III断面
図、IV−IV断面図、V−V断面図である。また、図7
は、駐車ロック装置10の作動機構を模型的に示す斜視
図である。この駐車ロック装置10は、例えば図10の
概略平面図に示す駐車スペース12において、図中の右
向き矢印の方向に進入して駐車する車両14の車輪16
の位置に対し、斜線で示す位置A或いは位置Bに配設さ
れる。駐車スペース12の一番奥には車両止めブロック
18が設けられ、車輪16が駐車ロック装置10を乗り
越えた位置で位置決めするようになっており、その状態
で図11のように輪止め部材20が起立状態とされるこ
とにより、例えば駐車料金未払いのまま車両14が図の
左方向へ不当に退出することを阻止する。すなわち、車
両14が駐車スペース12内に進入したことが図示しな
い車両検出装置によって検出されると、輪止め部材20
は起立状態とされて車両14の退出を阻止し、図示しな
い料金精算装置によって駐車料金が精算されると、輪止
め部材20は図11の右まわりに倒伏して車両14の退
出を許容するのである。なお、上記位置AおよびBの両
方に駐車ロック装置10を配設したり、左右の2つ、或
いは前後左右の計4つの車輪16と係合するように駐車
ロック装置10を配設したりすることも可能である。
【0020】駐車ロック装置10は、車両14の車輪1
6が通過する部分に配置される前記輪止め部材20と、
その輪止め部材20の基端部に一体的に固設された回動
軸22の両端部を回動可能に支持する一対の支持装置2
4,26と、一方の支持装置26の外側に設けられた駆
動ユニット28とを備えて構成されている。回動軸22
は、略水平で且つ車両14の進入,退出方向と略直角と
なる姿勢で軸心(一回動軸線)まわりの回動可能に支持
されているとともに、駆動ユニット28によって軸心ま
わりに往復回動させられるようになっており、これによ
り、その回動軸22に一体的に固設された輪止め部材2
0は、図3および図4において実線で示すように略水
平、本実施例では先端部へ向かうに従って多少下方へ傾
斜した倒伏位置と、同図において一点鎖線で示すように
先端部が斜め上方へ向かって突き出す起立位置とへ往復
回動させられる。支持装置24,26は、それぞれ図示
しないアンカボルト等によって駐車スペース12の床に
固設されるベース30,32上にボールベアリングを含
んで配設されているとともに、略台形形状を成すベアリ
ングカバー34,36によって覆蓋されている。
6が通過する部分に配置される前記輪止め部材20と、
その輪止め部材20の基端部に一体的に固設された回動
軸22の両端部を回動可能に支持する一対の支持装置2
4,26と、一方の支持装置26の外側に設けられた駆
動ユニット28とを備えて構成されている。回動軸22
は、略水平で且つ車両14の進入,退出方向と略直角と
なる姿勢で軸心(一回動軸線)まわりの回動可能に支持
されているとともに、駆動ユニット28によって軸心ま
わりに往復回動させられるようになっており、これによ
り、その回動軸22に一体的に固設された輪止め部材2
0は、図3および図4において実線で示すように略水
平、本実施例では先端部へ向かうに従って多少下方へ傾
斜した倒伏位置と、同図において一点鎖線で示すように
先端部が斜め上方へ向かって突き出す起立位置とへ往復
回動させられる。支持装置24,26は、それぞれ図示
しないアンカボルト等によって駐車スペース12の床に
固設されるベース30,32上にボールベアリングを含
んで配設されているとともに、略台形形状を成すベアリ
ングカバー34,36によって覆蓋されている。
【0021】輪止め部材20は、回動軸22に溶接など
によって固設された一対の側板38,40と、その側板
38,40の先端部間に跨がって配設されたパイプ部材
42と、そのパイプ部材42と回動軸22とに跨がって
配設されたプレート44と、そのプレート44の下面に
固設された補強部材46とから成り、倒伏位置に保持さ
れた状態においてプレート44上を前記車輪16が踏み
越える。その倒伏状態において、回動軸22を挟んで輪
止め部材20と反対側に位置する部分には、回動軸22
から離間するに従って下方へ斜めに傾斜したスロープ4
8が設けられており、車両14がスムーズに進入,退出
できるようになっている。輪止め部材20の先端部側に
もスロープを設けることができるが、本実施例では輪止
め部材20自体が多少下方へ傾斜してスロープを兼ねて
いる。図3,図4に一点鎖線で示す起立位置は最高点
で、この最高起立位置は上記一対の側板38,40の後
端部がそれぞれベース30,32に当接することによっ
て規定され、輪止め部材20のそれ以上の回動が阻止さ
れる。
によって固設された一対の側板38,40と、その側板
38,40の先端部間に跨がって配設されたパイプ部材
42と、そのパイプ部材42と回動軸22とに跨がって
配設されたプレート44と、そのプレート44の下面に
固設された補強部材46とから成り、倒伏位置に保持さ
れた状態においてプレート44上を前記車輪16が踏み
越える。その倒伏状態において、回動軸22を挟んで輪
止め部材20と反対側に位置する部分には、回動軸22
から離間するに従って下方へ斜めに傾斜したスロープ4
8が設けられており、車両14がスムーズに進入,退出
できるようになっている。輪止め部材20の先端部側に
もスロープを設けることができるが、本実施例では輪止
め部材20自体が多少下方へ傾斜してスロープを兼ねて
いる。図3,図4に一点鎖線で示す起立位置は最高点
で、この最高起立位置は上記一対の側板38,40の後
端部がそれぞれベース30,32に当接することによっ
て規定され、輪止め部材20のそれ以上の回動が阻止さ
れる。
【0022】前記駆動ユニット28は、駆動手段として
のDCモータ50と、一方向クラッチ52と、歯車機構
54と、リンク機構56と、一方向ブレーキ58と、一
方向ブレーキ58のブレーキを解除するブレーキ解除手
段としてのDCソレノイド60とを備えており、取付ブ
ラケット62を介してユニットケース64に配設されて
いるとともに、ユニットカバー66によって覆蓋されて
いる。取付ブラケット62は平板の長方形状を成してお
り、前記回動軸22の軸心である一回動軸線に対して略
垂直で且つ長辺が略水平となる姿勢で、複数(4本)の
ねじ部材によりユニットケース64に着脱可能に取り付
けられるようになっている。図6は、取付ブラケット6
2を図5と反対側、すなわち歯車機構54が配設された
側から見た図である。
のDCモータ50と、一方向クラッチ52と、歯車機構
54と、リンク機構56と、一方向ブレーキ58と、一
方向ブレーキ58のブレーキを解除するブレーキ解除手
段としてのDCソレノイド60とを備えており、取付ブ
ラケット62を介してユニットケース64に配設されて
いるとともに、ユニットカバー66によって覆蓋されて
いる。取付ブラケット62は平板の長方形状を成してお
り、前記回動軸22の軸心である一回動軸線に対して略
垂直で且つ長辺が略水平となる姿勢で、複数(4本)の
ねじ部材によりユニットケース64に着脱可能に取り付
けられるようになっている。図6は、取付ブラケット6
2を図5と反対側、すなわち歯車機構54が配設された
側から見た図である。
【0023】DCモータ50は、ウォームギヤなどから
成る減速機68を一体的に備えている減速機付き電動モ
ータで、DCモータ50の非作動時における出力軸70
の自由回転は不能であるとともに、その出力軸70が前
記回動軸22と略平行となる姿勢で取付ブラケット62
に配設されている。出力軸70には小径の第1平歯車7
2が同心に且つ相対回動可能に配設されているととも
に、その出力軸70と第1平歯車72との間に一方向ク
ラッチ52が配設されている。一方向クラッチ52は、
第1平歯車72に一体に設けられたクラッチドラム74
と、そのクラッチドラム74と同心に配設されて外周円
筒面に自身のばね力で密着させられるとともに一端部が
出力軸70に係止された捩りコイルスプリング76とか
ら成り、輪止め部材20を前記倒伏位置から起立位置へ
回動させる出力軸70の正回動時には、出力軸70と共
に回動する捩りコイルスプリング76が締まり勝手とな
り、その捩りコイルスプリング76とクラッチドラム7
4との間の摩擦力によりDCモータ50から第1平歯車
72側、すなわち輪止め部材20側へ所定のクラッチト
ルクで動力伝達を行うとともに、そのクラッチトルクを
越える過負荷が生じた場合には、捩りコイルスプリング
76とクラッチドラム74との間で滑りが生じて出力軸
70と第1平歯車72とが相対回動することを許容する
一方、逆方向の相対回動時には捩りコイルスプリング7
6が緩み勝手となって動力伝達が略零となる。所定のク
ラッチトルクは、輪止め部材20を起立位置側へ回動さ
せるのに必要なトルク以上で、且つDCモータ50のモ
ータトルクより低いとともに、起立位置側へ回動する輪
止め部材20が車両14に当接した場合に車両14に疵
を付けることがなく、また、第1平歯車72側から伝達
されたトルクで減速機68が破損することのない比較的
低いトルクに設定される。
成る減速機68を一体的に備えている減速機付き電動モ
ータで、DCモータ50の非作動時における出力軸70
の自由回転は不能であるとともに、その出力軸70が前
記回動軸22と略平行となる姿勢で取付ブラケット62
に配設されている。出力軸70には小径の第1平歯車7
2が同心に且つ相対回動可能に配設されているととも
に、その出力軸70と第1平歯車72との間に一方向ク
ラッチ52が配設されている。一方向クラッチ52は、
第1平歯車72に一体に設けられたクラッチドラム74
と、そのクラッチドラム74と同心に配設されて外周円
筒面に自身のばね力で密着させられるとともに一端部が
出力軸70に係止された捩りコイルスプリング76とか
ら成り、輪止め部材20を前記倒伏位置から起立位置へ
回動させる出力軸70の正回動時には、出力軸70と共
に回動する捩りコイルスプリング76が締まり勝手とな
り、その捩りコイルスプリング76とクラッチドラム7
4との間の摩擦力によりDCモータ50から第1平歯車
72側、すなわち輪止め部材20側へ所定のクラッチト
ルクで動力伝達を行うとともに、そのクラッチトルクを
越える過負荷が生じた場合には、捩りコイルスプリング
76とクラッチドラム74との間で滑りが生じて出力軸
70と第1平歯車72とが相対回動することを許容する
一方、逆方向の相対回動時には捩りコイルスプリング7
6が緩み勝手となって動力伝達が略零となる。所定のク
ラッチトルクは、輪止め部材20を起立位置側へ回動さ
せるのに必要なトルク以上で、且つDCモータ50のモ
ータトルクより低いとともに、起立位置側へ回動する輪
止め部材20が車両14に当接した場合に車両14に疵
を付けることがなく、また、第1平歯車72側から伝達
されたトルクで減速機68が破損することのない比較的
低いトルクに設定される。
【0024】前記一方向ブレーキ58は、上記DCモー
タ50から略水平な方向へ離間した位置において前記回
動軸22と略平行な中心線まわりの回動可能に取付ブラ
ケット62に配設されたブレーキドラム78と、そのブ
レーキドラム78と同心に配設されて外周円筒面に自身
のばね力で密着させられる捩りコイルスプリング80と
を備えている。ブレーキドラム78には小径の第2平歯
車82が取り付けられ、前記歯車機構54およびリンク
機構56を介して前記輪止め部材20の回動に伴って中
心線まわりに回動させられる一方、捩りコイルスプリン
グ80の一端部は取付ブラケット62に固定されてお
り、輪止め部材20の前記倒伏位置から起立位置側への
回動は捩りコイルスプリング80が緩み勝手となって許
容するが、輪止め部材20の起立位置から倒伏位置側へ
の回動は、捩りコイルスプリング80が締まり勝手とな
ってブレーキドラム78との間の摩擦力により所定のブ
レーキトルクで阻止するとともに、そのブレーキトルク
を越える過負荷が生じた場合には、捩りコイルスプリン
グ80とブレーキドラム78との間で滑りが生じて輪止
め部材20の倒伏位置側への回動を許容する。所定のブ
レーキトルクは前記一方向クラッチのクラッチトルクよ
りも十分に大きく、通常の使用態様においては輪止め部
材20を起立位置に保持して車両14の退出を阻止する
が、輪止め部材20に異常な過負荷がかかった場合に
は、輪止め部材20やリンク機構56などが損傷する前
に輪止め部材20が倒伏するように定められる。
タ50から略水平な方向へ離間した位置において前記回
動軸22と略平行な中心線まわりの回動可能に取付ブラ
ケット62に配設されたブレーキドラム78と、そのブ
レーキドラム78と同心に配設されて外周円筒面に自身
のばね力で密着させられる捩りコイルスプリング80と
を備えている。ブレーキドラム78には小径の第2平歯
車82が取り付けられ、前記歯車機構54およびリンク
機構56を介して前記輪止め部材20の回動に伴って中
心線まわりに回動させられる一方、捩りコイルスプリン
グ80の一端部は取付ブラケット62に固定されてお
り、輪止め部材20の前記倒伏位置から起立位置側への
回動は捩りコイルスプリング80が緩み勝手となって許
容するが、輪止め部材20の起立位置から倒伏位置側へ
の回動は、捩りコイルスプリング80が締まり勝手とな
ってブレーキドラム78との間の摩擦力により所定のブ
レーキトルクで阻止するとともに、そのブレーキトルク
を越える過負荷が生じた場合には、捩りコイルスプリン
グ80とブレーキドラム78との間で滑りが生じて輪止
め部材20の倒伏位置側への回動を許容する。所定のブ
レーキトルクは前記一方向クラッチのクラッチトルクよ
りも十分に大きく、通常の使用態様においては輪止め部
材20を起立位置に保持して車両14の退出を阻止する
が、輪止め部材20に異常な過負荷がかかった場合に
は、輪止め部材20やリンク機構56などが損傷する前
に輪止め部材20が倒伏するように定められる。
【0025】前記DCソレノイド60は電動式ブレーキ
解除手段に相当するもので、電磁作用で出力ロッドを往
復移動させることにより、ブレーキ解除レバー84を介
して上記捩りコイルスプリング80の他端部すなわち自
由端86を変位させ、捩りコイルスプリング80の巻回
を緩めて輪止め部材20が所定の付勢力、本実施例では
輪止め部材20自体に作用する重力によって倒伏位置側
へ回動することを許容する。ブレーキ解除レバー84
は、図5から明らかなように取付ブラケット62に回動
可能に配設されているとともに、長穴を介して自由端8
6に係止されており、実線で示すブレーキ許容位置では
一方向ブレーキ58によるブレーキを許容するが、DC
ソレノイド60が励磁されると二点鎖線で示すブレーキ
解除位置へ回動させられ、一方向ブレーキ58によるブ
レーキを解除する。
解除手段に相当するもので、電磁作用で出力ロッドを往
復移動させることにより、ブレーキ解除レバー84を介
して上記捩りコイルスプリング80の他端部すなわち自
由端86を変位させ、捩りコイルスプリング80の巻回
を緩めて輪止め部材20が所定の付勢力、本実施例では
輪止め部材20自体に作用する重力によって倒伏位置側
へ回動することを許容する。ブレーキ解除レバー84
は、図5から明らかなように取付ブラケット62に回動
可能に配設されているとともに、長穴を介して自由端8
6に係止されており、実線で示すブレーキ許容位置では
一方向ブレーキ58によるブレーキを許容するが、DC
ソレノイド60が励磁されると二点鎖線で示すブレーキ
解除位置へ回動させられ、一方向ブレーキ58によるブ
レーキを解除する。
【0026】上記第1平歯車72および第2平歯車82
は前記歯車機構54の一構成要素を成すもので、それぞ
れ第1円筒歯車および第2円筒歯車に相当する。歯車機
構54はまた、それ等の第1平歯車72および第2平歯
車82よりも大径で、その第1平歯車72と第2平歯車
82との間においてそれ等と平行な中心線まわりの回動
可能に取付ブラケット62に取り付けられ、第1平歯車
72および第2平歯車82の両方に噛み合わされた第3
平歯車88を備えており、それ等の平歯車72,82,
および88は互いに連動して回動させられる。第3平歯
車88は第3円筒歯車に相当するもので、中心から偏心
し且つピッチ円の内側の所定位置には、前記リンク機構
56の第1リンク部材90が回動軸22と平行な連結ピ
ン92まわりの相対回動可能に連結されている。第1平
歯車72に対して第3平歯車88は大径で、且つそのピ
ッチ円の内側に第1リンク部材90が連結されているた
め、第1平歯車72から第3平歯車88を経て第1リン
ク部材90へ動力伝達が行われる際にトルクが増幅され
る。
は前記歯車機構54の一構成要素を成すもので、それぞ
れ第1円筒歯車および第2円筒歯車に相当する。歯車機
構54はまた、それ等の第1平歯車72および第2平歯
車82よりも大径で、その第1平歯車72と第2平歯車
82との間においてそれ等と平行な中心線まわりの回動
可能に取付ブラケット62に取り付けられ、第1平歯車
72および第2平歯車82の両方に噛み合わされた第3
平歯車88を備えており、それ等の平歯車72,82,
および88は互いに連動して回動させられる。第3平歯
車88は第3円筒歯車に相当するもので、中心から偏心
し且つピッチ円の内側の所定位置には、前記リンク機構
56の第1リンク部材90が回動軸22と平行な連結ピ
ン92まわりの相対回動可能に連結されている。第1平
歯車72に対して第3平歯車88は大径で、且つそのピ
ッチ円の内側に第1リンク部材90が連結されているた
め、第1平歯車72から第3平歯車88を経て第1リン
ク部材90へ動力伝達が行われる際にトルクが増幅され
る。
【0027】リンク機構56は、上記第1リンク部材9
0の他、図6に示されているようにキーを介して回動軸
22に相対回動不能に取り付られた第2リンク部材94
を備えており、それ等の第1リンク部材90および第2
リンク部材94は、連結ピン92と平行な連結ピン96
を介して相対回動可能に連結されている。これにより、
第3平歯車88が回動させられるのに伴って回動軸2
2、更には前記輪止め部材20が一回動軸線まわりに回
動させられる。第3平歯車88の中心線と連結ピン92
との間の寸法は、回動軸22と連結ピン96との間の寸
法より短く、ここでもトルク増幅作用が得られる。図6
において実線で示すリンク機構56は、輪止め部材20
が倒伏位置に保持されている場合で、二点鎖線は、輪止
め部材20が起立位置(最高点)に保持されている場合
である。上記第2リンク部材94の近傍には、輪止め部
材20が倒伏位置まで完全に回動した場合に第2リンク
部材94と係合してON,OFFが切り換えられるリミ
ットスイッチ等の倒伏検出手段98(図1参照)が配設
されている。この倒伏検出手段98,前記DCモータ5
0,DCソレノイド60は、ユニットケース64内に設
けられた端子台100を介して図8に示す起伏制御装置
102に接続されている。
0の他、図6に示されているようにキーを介して回動軸
22に相対回動不能に取り付られた第2リンク部材94
を備えており、それ等の第1リンク部材90および第2
リンク部材94は、連結ピン92と平行な連結ピン96
を介して相対回動可能に連結されている。これにより、
第3平歯車88が回動させられるのに伴って回動軸2
2、更には前記輪止め部材20が一回動軸線まわりに回
動させられる。第3平歯車88の中心線と連結ピン92
との間の寸法は、回動軸22と連結ピン96との間の寸
法より短く、ここでもトルク増幅作用が得られる。図6
において実線で示すリンク機構56は、輪止め部材20
が倒伏位置に保持されている場合で、二点鎖線は、輪止
め部材20が起立位置(最高点)に保持されている場合
である。上記第2リンク部材94の近傍には、輪止め部
材20が倒伏位置まで完全に回動した場合に第2リンク
部材94と係合してON,OFFが切り換えられるリミ
ットスイッチ等の倒伏検出手段98(図1参照)が配設
されている。この倒伏検出手段98,前記DCモータ5
0,DCソレノイド60は、ユニットケース64内に設
けられた端子台100を介して図8に示す起伏制御装置
102に接続されている。
【0028】起伏制御装置102には、上記倒伏検出手
段98,前記DCモータ50,DCソレノイド60の他
に、駐車スペース12内に車両14が進入したか否かを
検出する車両検出装置104、および駐車料金を精算す
る料金精算装置106が接続され、それぞれ車両14が
進入したことを表す車両検出信号、駐車料金が精算され
たことを表す料金精算信号が供給されるようになってい
る。起伏制御装置102は、CPU,ROM,RAMな
どを有するマイクロコンピュータを備えて構成されてお
り、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記
憶されたプログラムに従って信号処理を行い、例えば図
9のフローチャートに示すようにDCモータ50および
DCソレノイド60の作動を制御する。
段98,前記DCモータ50,DCソレノイド60の他
に、駐車スペース12内に車両14が進入したか否かを
検出する車両検出装置104、および駐車料金を精算す
る料金精算装置106が接続され、それぞれ車両14が
進入したことを表す車両検出信号、駐車料金が精算され
たことを表す料金精算信号が供給されるようになってい
る。起伏制御装置102は、CPU,ROM,RAMな
どを有するマイクロコンピュータを備えて構成されてお
り、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記
憶されたプログラムに従って信号処理を行い、例えば図
9のフローチャートに示すようにDCモータ50および
DCソレノイド60の作動を制御する。
【0029】図9において、ステップS1では車両検出
装置104から車両検出信号が供給されたか否か、すな
わち輪止め部材20が倒伏させられた状態で車両14が
図10のように駐車スペース12内へ進入して駐車した
か否かを判断する。車両検出装置104によって駐車が
検出されるとステップS2を実行し、DCモータ50を
正方向へ回転駆動して輪止め部材20を起立位置へ回動
させるとともに、タイマをリセットして計時を行う。そ
して、次のステップS3では、タイマの計時内容Tが予
め定められた起立時間ta 以上となったか否かを判断
し、T≧ta になるとステップS4でDCモータ50を
停止する。起立時間ta は、輪止め部材20が倒伏位置
から図3,図4に一点鎖線で示す最高起立位置まで回動
するのに必要な十分な時間で、DCモータ50の回転速
度や減速機68の減速比、平歯車72,88の歯数比、
リンク機構56のレバー比などを考慮して設定される。
なお、DCモータ50の回転数などで作動時間を制御す
るようにしても良い。
装置104から車両検出信号が供給されたか否か、すな
わち輪止め部材20が倒伏させられた状態で車両14が
図10のように駐車スペース12内へ進入して駐車した
か否かを判断する。車両検出装置104によって駐車が
検出されるとステップS2を実行し、DCモータ50を
正方向へ回転駆動して輪止め部材20を起立位置へ回動
させるとともに、タイマをリセットして計時を行う。そ
して、次のステップS3では、タイマの計時内容Tが予
め定められた起立時間ta 以上となったか否かを判断
し、T≧ta になるとステップS4でDCモータ50を
停止する。起立時間ta は、輪止め部材20が倒伏位置
から図3,図4に一点鎖線で示す最高起立位置まで回動
するのに必要な十分な時間で、DCモータ50の回転速
度や減速機68の減速比、平歯車72,88の歯数比、
リンク機構56のレバー比などを考慮して設定される。
なお、DCモータ50の回転数などで作動時間を制御す
るようにしても良い。
【0030】このように輪止め部材20が起立させられ
ることによって車両14の退出が阻止されるが、本実施
例では、DCモータ50から輪止め部材20までの間の
動力伝達経路、具体的には出力軸70と第1平歯車72
との間に一方向クラッチ52が配設され、所定のクラッ
チトルクで動力伝達を行って輪止め部材20を起立位置
へ回動させるとともに、輪止め部材20が車両14に当
接してそれ以上の回動が阻止されると、一方向クラッチ
52が滑ってDCモータ50が空回りさせられるように
なっているため、DCモータ50に過負荷を作用させる
ことなく車両14の地上高さに応じて輪止め部材20の
起立高さが自動的に変更され、車種に拘らず常に良好に
車両14の退出を阻止できる。
ることによって車両14の退出が阻止されるが、本実施
例では、DCモータ50から輪止め部材20までの間の
動力伝達経路、具体的には出力軸70と第1平歯車72
との間に一方向クラッチ52が配設され、所定のクラッ
チトルクで動力伝達を行って輪止め部材20を起立位置
へ回動させるとともに、輪止め部材20が車両14に当
接してそれ以上の回動が阻止されると、一方向クラッチ
52が滑ってDCモータ50が空回りさせられるように
なっているため、DCモータ50に過負荷を作用させる
ことなく車両14の地上高さに応じて輪止め部材20の
起立高さが自動的に変更され、車種に拘らず常に良好に
車両14の退出を阻止できる。
【0031】また、輪止め部材20は、一方向ブレーキ
58によって起立位置側への回動が許容されつつ倒伏位
置側への回動が所定のブレーキトルクで阻止されるた
め、起立高さに拘らず常に良好なブレーキ作用が得られ
るとともに、大型車両などが無理に輪止め部材20を乗
り越えて退出を図った場合など上記ブレーキトルクを越
える過負荷がかかった場合には、一方向ブレーキ58が
滑って輪止め部材20の倒伏位置側への回動が許容され
るため、輪止め部材20やその支持装置24,26、リ
ンク機構56、歯車機構54の重大な破損や故障が回避
される。この時、一方向クラッチ52もクラッチトルク
を越える過負荷がかかれば滑るため、減速機68やDC
モータ50に過負荷が作用することはなく、重大な破損
や故障が回避される。
58によって起立位置側への回動が許容されつつ倒伏位
置側への回動が所定のブレーキトルクで阻止されるた
め、起立高さに拘らず常に良好なブレーキ作用が得られ
るとともに、大型車両などが無理に輪止め部材20を乗
り越えて退出を図った場合など上記ブレーキトルクを越
える過負荷がかかった場合には、一方向ブレーキ58が
滑って輪止め部材20の倒伏位置側への回動が許容され
るため、輪止め部材20やその支持装置24,26、リ
ンク機構56、歯車機構54の重大な破損や故障が回避
される。この時、一方向クラッチ52もクラッチトルク
を越える過負荷がかかれば滑るため、減速機68やDC
モータ50に過負荷が作用することはなく、重大な破損
や故障が回避される。
【0032】図9に戻って、ステップS5では駐車料金
の精算が行われたか否かを、料金精算装置106から料
金精算信号が供給されたか否かによって判断し、料金精
算信号が供給されるとステップS6以下を実行する。ス
テップS6では、DCソレノイド60を励磁して一方向
ブレーキ58のブレーキを解除するとともに、DCモー
タ50を逆回転させ、タイマをリセットして計時を再び
開始する。一方向ブレーキ58が解除されるとともにD
Cモータ50が逆回転させられると、輪止め部材20は
DCモータ50の出力軸70の回動に伴って倒伏位置側
へ回動させられるが、この時、DCモータ50側から輪
止め部材20側への動力伝達は一方向クラッチ52によ
って略零とされるため、輪止め部材20は主として自重
により出力軸70の回動に追従して所定の回動速度で倒
伏位置側へ回動させられる。
の精算が行われたか否かを、料金精算装置106から料
金精算信号が供給されたか否かによって判断し、料金精
算信号が供給されるとステップS6以下を実行する。ス
テップS6では、DCソレノイド60を励磁して一方向
ブレーキ58のブレーキを解除するとともに、DCモー
タ50を逆回転させ、タイマをリセットして計時を再び
開始する。一方向ブレーキ58が解除されるとともにD
Cモータ50が逆回転させられると、輪止め部材20は
DCモータ50の出力軸70の回動に伴って倒伏位置側
へ回動させられるが、この時、DCモータ50側から輪
止め部材20側への動力伝達は一方向クラッチ52によ
って略零とされるため、輪止め部材20は主として自重
により出力軸70の回動に追従して所定の回動速度で倒
伏位置側へ回動させられる。
【0033】次のステップS7では、タイマの計時内容
Tが予め定められた倒伏時間tb 以上となったか否かを
判断し、ステップS8では倒伏検出手段98からのO
N,OFF信号により輪止め部材20が完全に倒伏した
か否かを判断する。倒伏時間t b は、輪止め部材20が
最高起立位置から倒伏位置まで回動するのに必要な十分
な時間で、前記起立時間ta と同様にして定められ、タ
イマの計時時間Tが倒伏時間tb に達する前にステップ
S8の判断がYESとなればステップS10を実行し、
DCソレノイド60の励磁を停止して一方向ブレーキ5
8のブレーキを許容するとともにDCモータ50の作動
を停止する。また、ステップS11では、視覚パネルや
音声などにより退出許可表示を行う。一方、ステップS
8の判断がYESとなる前、すなわち輪止め部材20が
倒伏位置に達したことを検出する前にタイマの計時内容
Tが倒伏時間tb に達した場合には、輪止め部材20の
下に異物が存在するなど何らかの異常が認められるた
め、ステップS9で視覚パネルや音声などにより異常表
示を行う。上記倒伏時間tb の代わりにDCモータ50
の回転数(作動量)で異常判定を行うようにしても良
い。
Tが予め定められた倒伏時間tb 以上となったか否かを
判断し、ステップS8では倒伏検出手段98からのO
N,OFF信号により輪止め部材20が完全に倒伏した
か否かを判断する。倒伏時間t b は、輪止め部材20が
最高起立位置から倒伏位置まで回動するのに必要な十分
な時間で、前記起立時間ta と同様にして定められ、タ
イマの計時時間Tが倒伏時間tb に達する前にステップ
S8の判断がYESとなればステップS10を実行し、
DCソレノイド60の励磁を停止して一方向ブレーキ5
8のブレーキを許容するとともにDCモータ50の作動
を停止する。また、ステップS11では、視覚パネルや
音声などにより退出許可表示を行う。一方、ステップS
8の判断がYESとなる前、すなわち輪止め部材20が
倒伏位置に達したことを検出する前にタイマの計時内容
Tが倒伏時間tb に達した場合には、輪止め部材20の
下に異物が存在するなど何らかの異常が認められるた
め、ステップS9で視覚パネルや音声などにより異常表
示を行う。上記倒伏時間tb の代わりにDCモータ50
の回転数(作動量)で異常判定を行うようにしても良
い。
【0034】ここで、本実施例の駐車ロック装置10に
おいては、前記一方向クラッチ52および一方向ブレー
キ58が、何れも捩りコイルスプリング76,80が自
身のばね力でドラム74,78の外周円筒面に密着させ
られ、締まり勝手となる回動時に動力伝達を行い、それ
自体単独でクラッチ作用やブレーキ作用を為すものであ
るため、外部エネルギーや制御が不要で、装置が全体と
して簡単に構成されるとともに、組付作業なども容易と
なる。
おいては、前記一方向クラッチ52および一方向ブレー
キ58が、何れも捩りコイルスプリング76,80が自
身のばね力でドラム74,78の外周円筒面に密着させ
られ、締まり勝手となる回動時に動力伝達を行い、それ
自体単独でクラッチ作用やブレーキ作用を為すものであ
るため、外部エネルギーや制御が不要で、装置が全体と
して簡単に構成されるとともに、組付作業なども容易と
なる。
【0035】また、一方向ブレーキ58のブレーキ力は
輪止め部材20の起立高さに拘らず常に略一定であるた
め、捩りコイルスプリング80の巻数やばね力、径寸法
などを適当に設定することにより、常に良好なブレーキ
作用が得られて輪止め部材20を起立状態に保持し、車
両14の退出を阻止できるとともに、電磁ブレーキ等の
他のブレーキ手段が不要で装置が簡単且つ安価に構成さ
れる。一方向ブレーキ58のブレーキ力が略一定である
ことから、そのブレーキ力に基づいて各部の機械的強度
を設定すれば良く、ブレーキ力の変動に起因して強度不
足となったり過剰品質となったりすることがない。な
お、輪止め部材20を起立位置に保持する力は、リンク
機構56の連結状態によって変化し、その連結状態は輪
止め部材20の起立高さによって変化するため、その保
持力の最大値に基づいて強度等を決めることになる。
輪止め部材20の起立高さに拘らず常に略一定であるた
め、捩りコイルスプリング80の巻数やばね力、径寸法
などを適当に設定することにより、常に良好なブレーキ
作用が得られて輪止め部材20を起立状態に保持し、車
両14の退出を阻止できるとともに、電磁ブレーキ等の
他のブレーキ手段が不要で装置が簡単且つ安価に構成さ
れる。一方向ブレーキ58のブレーキ力が略一定である
ことから、そのブレーキ力に基づいて各部の機械的強度
を設定すれば良く、ブレーキ力の変動に起因して強度不
足となったり過剰品質となったりすることがない。な
お、輪止め部材20を起立位置に保持する力は、リンク
機構56の連結状態によって変化し、その連結状態は輪
止め部材20の起立高さによって変化するため、その保
持力の最大値に基づいて強度等を決めることになる。
【0036】また、DCソレノイド60によって一方向
ブレーキ58によるブレーキを解除するとともにDCモ
ータ50の出力軸70を逆回動させると、輪止め部材2
0はその出力軸70の逆回動に伴って倒伏位置側へ回動
させられるが、DCモータ50から輪止め部材20側へ
の動力伝達は一方向クラッチ58によって略零とされる
ため、輪止め部材20は自重によって倒伏位置側へ回動
させられることになり、輪止め部材20の下に荷物等の
異物を強固に噛み込む恐れがないとともに、出力軸70
の逆回動に追従して所定の回動速度で倒伏するため、高
い安全性が得られる。
ブレーキ58によるブレーキを解除するとともにDCモ
ータ50の出力軸70を逆回動させると、輪止め部材2
0はその出力軸70の逆回動に伴って倒伏位置側へ回動
させられるが、DCモータ50から輪止め部材20側へ
の動力伝達は一方向クラッチ58によって略零とされる
ため、輪止め部材20は自重によって倒伏位置側へ回動
させられることになり、輪止め部材20の下に荷物等の
異物を強固に噛み込む恐れがないとともに、出力軸70
の逆回動に追従して所定の回動速度で倒伏するため、高
い安全性が得られる。
【0037】また、本実施例の駐車ロック装置10は、
DCモータ50、一方向クラッチ52、歯車機構54,
一方向ブレーキ58,DCソレノイド60等の駆動ユニ
ット28が、回動軸22と略垂直な単一の取付ブラケッ
ト62に配設されているため、回動軸22の軸心方向で
ある長さ寸法を短くできるとともに、DCモータ50や
一方向ブレーキ58、歯車機構54の各歯車は略同じ高
さ位置に配設されているため高さ寸法も低減され、駆動
ユニット28全体がコンパクトに構成される。また、単
一の取付ブラケット62に配設されるため、各部品の組
付け精度や組付作業性が向上し、且つ安価に構成される
とともに、取付ブラケット62はユニットケース64に
着脱可能に取り付けられるため、万一の故障時には、例
えば第3平歯車88と第1リンク部材90との連結を外
すことによりリンク機構56を除く駆動ユニット28全
体を交換することにより、駐車施設を使用停止すること
なく迅速に修理できる。
DCモータ50、一方向クラッチ52、歯車機構54,
一方向ブレーキ58,DCソレノイド60等の駆動ユニ
ット28が、回動軸22と略垂直な単一の取付ブラケッ
ト62に配設されているため、回動軸22の軸心方向で
ある長さ寸法を短くできるとともに、DCモータ50や
一方向ブレーキ58、歯車機構54の各歯車は略同じ高
さ位置に配設されているため高さ寸法も低減され、駆動
ユニット28全体がコンパクトに構成される。また、単
一の取付ブラケット62に配設されるため、各部品の組
付け精度や組付作業性が向上し、且つ安価に構成される
とともに、取付ブラケット62はユニットケース64に
着脱可能に取り付けられるため、万一の故障時には、例
えば第3平歯車88と第1リンク部材90との連結を外
すことによりリンク機構56を除く駆動ユニット28全
体を交換することにより、駐車施設を使用停止すること
なく迅速に修理できる。
【0038】また、駆動手段としてのDCモータ50お
よびブレーキ解除手段としてのDCソレノイド60は何
れも電気エネルギーに基づいて作動するものであるた
め、電気配線を行うだけ良く、油圧アクチュエータや空
圧アクチュエータなどを用いる場合に比較して、既存の
駐車施設に対しても大幅な設計変更を行うことなく容易
に設置できる。また、リンク機構56の第1リンク部材
90は大径の第3平歯車88のピッチ円の内側に連結さ
れ、トルク増幅して輪止め部材20を回動させるように
なっている一方、一方向クラッチ52および一方向ブレ
ーキ58は小径の第1平歯車72、第2平歯車82を介
して第3平歯車88に連結されているため、それ等のク
ラッチトルクやブレーキトルクは第3平歯車88による
トルク増幅分だけ小さなトルクで良く、小型で安価なも
のを採用できる。
よびブレーキ解除手段としてのDCソレノイド60は何
れも電気エネルギーに基づいて作動するものであるた
め、電気配線を行うだけ良く、油圧アクチュエータや空
圧アクチュエータなどを用いる場合に比較して、既存の
駐車施設に対しても大幅な設計変更を行うことなく容易
に設置できる。また、リンク機構56の第1リンク部材
90は大径の第3平歯車88のピッチ円の内側に連結さ
れ、トルク増幅して輪止め部材20を回動させるように
なっている一方、一方向クラッチ52および一方向ブレ
ーキ58は小径の第1平歯車72、第2平歯車82を介
して第3平歯車88に連結されているため、それ等のク
ラッチトルクやブレーキトルクは第3平歯車88による
トルク増幅分だけ小さなトルクで良く、小型で安価なも
のを採用できる。
【0039】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
【0040】例えば、前記実施例の駐車ロック装置10
は平坦な駐車スペース12上に配設されるものである
が、駐車スペース12に凹みを設けて埋設するようにし
ても良い。
は平坦な駐車スペース12上に配設されるものである
が、駐車スペース12に凹みを設けて埋設するようにし
ても良い。
【0041】また、前記実施例では駐車スペース12に
対する車両14の進入方向と退出方向とが逆向きであっ
たが、前記車両止めブロック18が設けられておらず、
進入方向と同じ方向へ退出する駐車施設や、両方向から
進入したり退出したりできる駐車施設に対しても、進退
方向の前後に対称的に輪止め部材を構成するなどして本
発明が同様に適用され得る。
対する車両14の進入方向と退出方向とが逆向きであっ
たが、前記車両止めブロック18が設けられておらず、
進入方向と同じ方向へ退出する駐車施設や、両方向から
進入したり退出したりできる駐車施設に対しても、進退
方向の前後に対称的に輪止め部材を構成するなどして本
発明が同様に適用され得る。
【0042】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図1】本発明の一実施例である駐車ロック装置の一部
を切り欠いて示す平面図である。
を切り欠いて示す平面図である。
【図2】図1の駐車ロック装置の正面図である。
【図3】図1における III− III断面図である。
【図4】図1におけるIV−IV断面図である。
【図5】図1におけるV−V断面図である。
【図6】図1の駐車ロック装置における取付ブラケット
を図5と反対側から見た図である。
を図5と反対側から見た図である。
【図7】図1の駐車ロック装置の作動機構を模型的に示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図8】図1の駐車ロック装置の制御系統を説明するブ
ロック線図である。
ロック線図である。
【図9】図1の駐車ロック装置の作動を説明するフロー
チャートの一例である。
チャートの一例である。
【図10】図1の駐車ロック装置が配設される駐車スペ
ースにおける車両との位置関係を示す概略平面図であ
る。
ースにおける車両との位置関係を示す概略平面図であ
る。
【図11】図1の駐車ロック装置の輪止め部材と車輪と
の係合状態を示す図である。
の係合状態を示す図である。
10:駐車ロック装置 20:輪止め部材 22:回動軸(一回動軸線) 50:DCモータ(駆動手段) 52:一方向クラッチ 54:歯車機構 56:リンク機構 58:一方向ブレーキ 60:DCソレノイド(ブレーキ解除手段) 62:取付ブラケット 68:減速機 70:出力軸 72:第1平歯車(第1円筒歯車) 74:クラッチドラム 76,80:捩りコイルスプリング 78:ブレーキドラム 82:第2平歯車(第2円筒歯車) 86:自由端 88:第3平歯車(第3円筒歯車) 90:第1リンク部材
Claims (2)
- 【請求項1】 略水平となって車輪の通過を許容する倒
伏位置と、先端部が上方へ突き出して車輪の通過を阻止
する起立位置との間の往復移動可能に配設された輪止め
部材と、 出力軸を正逆両方向へ回動させる駆動手段と、 クラッチドラムと、該クラッチドラムと同心に配設され
て該クラッチドラムの円筒面に自身のばね力で密着させ
られる捩りコイルスプリングとを備えて、前記駆動手段
と前記輪止め部材との間の動力伝達経路に介在させら
れ、該輪止め部材を前記倒伏位置から前記起立位置へ移
動させる前記出力軸の正回動時には、前記捩りコイルス
プリングが締まり勝手となり、該捩りコイルスプリング
と前記クラッチドラムとの間の摩擦力により該駆動手段
側から該輪止め部材側へ所定のクラッチトルクで動力伝
達を行うとともに、該クラッチトルクを越える過負荷が
生じた場合には、該捩りコイルスプリングとクラッチド
ラムとの間で滑りが生じて相対回動を許容する一方、逆
方向の相対回動時の動力伝達は略零である一方向クラッ
チと、 ブレーキドラムと、該ブレーキドラムと同心に配設され
て該ブレーキドラムの円筒面に自身のばね力で密着させ
られる捩りコイルスプリングとを備え、該ブレーキドラ
ムおよび捩りコイルスプリングの一方が位置固定に配設
されるとともに、他方が前記輪止め部材の移動に伴って
中心線まわりに回動させられるように、動力伝達上にお
いて前記一方向クラッチよりも該輪止め部材側に配設さ
れ、該輪止め部材の前記倒伏位置から起立位置側への移
動は該捩りコイルスプリングが緩み勝手となって許容す
るが、該輪止め部材の該起立位置から倒伏位置側への移
動は、該捩りコイルスプリングが締まり勝手となって前
記ブレーキドラムとの間の摩擦力により所定のブレーキ
トルクで阻止するとともに、該ブレーキトルクを越える
過負荷が生じた場合には、該捩りコイルスプリングとブ
レーキドラムとの間で滑りが生じて該輪止め部材の該倒
伏位置側への移動を許容する一方向ブレーキと、 前記輪止め部材が所定の付勢力に従って前記起立位置か
ら倒伏位置へ移動することを許容するように、前記一方
向ブレーキの捩りコイルスプリングの自由端を緩み側へ
変位させるブレーキ解除手段とを有することを特徴とす
る駐車ロック装置。 - 【請求項2】 前記輪止め部材は、略水平な一回動軸線
まわりの回動可能に配設されて前記倒伏位置と起立位置
とへ往復回動させられるもので、 前記駆動手段は、電気エネルギーに基づいて作動する減
速機付き電動モータで、 前記ブレーキ解除手段は、電気エネルギーに基づいて作
動する電動式ブレーキ解除手段である一方、 平板状を成して前記一回動軸線と略垂直となる姿勢で着
脱可能に配設され、前記出力軸が該一回動軸線と略平行
となる姿勢で前記減速機付き電動モータが配設されると
ともに、前記一方向ブレーキのブレーキドラムが前記減
速機付き電動モータから略水平な方向へ離間した位置に
おいて前記一回動軸線と略平行な中心線まわりの回動可
能に配設されるとともに、該ブレーキドラムの円筒面に
密着させられる前記捩りコイルスプリングの一端部が固
定されるとともに、該捩りコイルスプリングの他端部で
ある前記自由端を変位させる前記電動式ブレーキ解除手
段が配設された単一の取付ブラケットと、 前記減速機付き電動モータの出力軸と同心に相対回動可
能に配設されるとともに、前記一方向クラッチを介して
該出力軸に連結された小径の第1円筒歯車と、前記ブレ
ーキドラムに固設された小径の第2円筒歯車と、前記一
回動軸線と略平行な中心線まわりの回動可能に前記取付
ブラケットに配設された大径の第3円筒歯車とを少なく
とも有し、噛合いにより互いに連動して回動させられる
歯車機構と、 前記第3円筒歯車のピッチ円の内側に偏心して相対回動
可能に取り付けられた第1リンク部材を有し、該第3円
筒歯車の回動に伴って前記輪止め部材を前記一回動軸線
まわりに回動させるリンク機構とを有することを特徴と
する請求項1に記載の駐車ロック装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28483195A JPH09123882A (ja) | 1995-11-01 | 1995-11-01 | 駐車ロック装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28483195A JPH09123882A (ja) | 1995-11-01 | 1995-11-01 | 駐車ロック装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09123882A true JPH09123882A (ja) | 1997-05-13 |
Family
ID=17683581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28483195A Pending JPH09123882A (ja) | 1995-11-01 | 1995-11-01 | 駐車ロック装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09123882A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1995
- 1995-11-01 JP JP28483195A patent/JPH09123882A/ja active Pending
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