JPH08188644A - ポリエステル重合体 - Google Patents
ポリエステル重合体Info
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- JPH08188644A JPH08188644A JP7216806A JP21680695A JPH08188644A JP H08188644 A JPH08188644 A JP H08188644A JP 7216806 A JP7216806 A JP 7216806A JP 21680695 A JP21680695 A JP 21680695A JP H08188644 A JPH08188644 A JP H08188644A
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- JP
- Japan
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- bis
- hydroxyethoxy
- phenyl
- acid
- polyester polymer
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- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】一般的な有機溶媒への溶解性、光学特性、耐熱
性及び成形性が優れた新規ポリエステル重合体を提供す
ること。 【解決手段】ジカルボン酸及び/またはそのエステル形
成性誘導体と、ジオールからなり、ジオールが一般式
(1) 【化1】 (R1 は炭素数が2から4までのアルキレン基、R2 、
R3 は炭素数が1から10のアルキル基を表し、それぞ
れ同じでも異なっても良い。R4 、R5 、R6 、及びR
7 は水素または炭素数が1から7までのアルキル基、ア
リール基、アラルキル基であり、それぞれ同じでも異な
っても良い。)で表されるジヒドロキシ化合物を含むこ
とを特徴とするポリエステル重合体である。
性及び成形性が優れた新規ポリエステル重合体を提供す
ること。 【解決手段】ジカルボン酸及び/またはそのエステル形
成性誘導体と、ジオールからなり、ジオールが一般式
(1) 【化1】 (R1 は炭素数が2から4までのアルキレン基、R2 、
R3 は炭素数が1から10のアルキル基を表し、それぞ
れ同じでも異なっても良い。R4 、R5 、R6 、及びR
7 は水素または炭素数が1から7までのアルキル基、ア
リール基、アラルキル基であり、それぞれ同じでも異な
っても良い。)で表されるジヒドロキシ化合物を含むこ
とを特徴とするポリエステル重合体である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエステル重合体
に係り、更に詳細には、有機溶媒への溶解性、光学特
性、耐熱性に優れ、成形性が良く、エンジニアリングプ
ラスチックのみならず、特に光学用材料として好適な、
ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]アル
カン類を含むポリエステル重合体に関する。
に係り、更に詳細には、有機溶媒への溶解性、光学特
性、耐熱性に優れ、成形性が良く、エンジニアリングプ
ラスチックのみならず、特に光学用材料として好適な、
ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]アル
カン類を含むポリエステル重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学用プラスチックとして最も多
く実用化されているものはポリカーボネート(以下PC
と略する)であり、コンパクトディスク基板やレンズ、
自動車部品等に用いられている。しかし、PCは分子自
身が持つ固有複屈折が大きく、成形性が悪いので、成形
体にした時に複屈折が大きくなる。これは、例えば光デ
ィスク基板に用いたときに信号読み取り、書き込みエラ
ーの原因になる等、光学材料として好ましくない性質で
ある。更にPCは硬度が低く、成形体にしたときに表面
に傷がつき易い欠点がある。また、PCは有機色素や顔
料のバインダーとして実用化されているが、特に高分子
量になったときの有機溶媒への溶解性が低いため、十分
な特性を得ることはできない。
く実用化されているものはポリカーボネート(以下PC
と略する)であり、コンパクトディスク基板やレンズ、
自動車部品等に用いられている。しかし、PCは分子自
身が持つ固有複屈折が大きく、成形性が悪いので、成形
体にした時に複屈折が大きくなる。これは、例えば光デ
ィスク基板に用いたときに信号読み取り、書き込みエラ
ーの原因になる等、光学材料として好ましくない性質で
ある。更にPCは硬度が低く、成形体にしたときに表面
に傷がつき易い欠点がある。また、PCは有機色素や顔
料のバインダーとして実用化されているが、特に高分子
量になったときの有機溶媒への溶解性が低いため、十分
な特性を得ることはできない。
【0003】また、固有複屈折の小さいプラスチックと
してはポリメチルメタクリレート(以下PMMAと略す
る)が知られており、コンパクトディスクよりも高度な
光学特性が要求されるレーザーディスク基板や特殊レン
ズとして実用化されている。しかし、PMMAは耐熱性
が悪い。更に、吸湿性が高いため、成形体が変形を起こ
し易いという欠点がある。このように、光学用途として
必要なすべての性質を満たすプラスチックは未だ見いだ
されていない。
してはポリメチルメタクリレート(以下PMMAと略す
る)が知られており、コンパクトディスクよりも高度な
光学特性が要求されるレーザーディスク基板や特殊レン
ズとして実用化されている。しかし、PMMAは耐熱性
が悪い。更に、吸湿性が高いため、成形体が変形を起こ
し易いという欠点がある。このように、光学用途として
必要なすべての性質を満たすプラスチックは未だ見いだ
されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはかかる従
来技術の諸欠点に鑑み鋭意検討を重ねた結果、新規ポリ
エステル重合体を見いだし、本発明を完成したものであ
って、その目的とするところは、有機溶媒に対する溶解
性、光学特性、耐熱性、成形性に優れたエンジニアリン
グプラスチック、特に光学材料に適合するポリエステル
重合体を提供するにある。
来技術の諸欠点に鑑み鋭意検討を重ねた結果、新規ポリ
エステル重合体を見いだし、本発明を完成したものであ
って、その目的とするところは、有機溶媒に対する溶解
性、光学特性、耐熱性、成形性に優れたエンジニアリン
グプラスチック、特に光学材料に適合するポリエステル
重合体を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、ジカルボ
ン酸及び/またはそのエステル形成性誘導体とジオール
からなり、ジオールが一般式(1)
ン酸及び/またはそのエステル形成性誘導体とジオール
からなり、ジオールが一般式(1)
【化2】 (R1 は炭素数が2から4までのアルキレン基、R2 、
R3 は炭素数が1から10のアルキル基を表し、それぞ
れ同じでも異なっても良い。R4 、R5 、R6 、及びR
7 は水素または炭素数が1から7までのアルキル基、ア
リール基、アラルキル基であり、それぞれ同じでも異な
っても良い。)で表されるジヒドロキシ化合物を含むこ
とを特徴とするポリエステル重合体により達成される。
R3 は炭素数が1から10のアルキル基を表し、それぞ
れ同じでも異なっても良い。R4 、R5 、R6 、及びR
7 は水素または炭素数が1から7までのアルキル基、ア
リール基、アラルキル基であり、それぞれ同じでも異な
っても良い。)で表されるジヒドロキシ化合物を含むこ
とを特徴とするポリエステル重合体により達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳しく説明する。本
発明のポリエステル重合体は、前述のように、ジカルボ
ン酸及び/またはそのエステル形成性誘導体とジオール
からなり、ジオールが一般式(1)で表されるジヒドロ
キシ化合物を含むポリエステル重合体である。
発明のポリエステル重合体は、前述のように、ジカルボ
ン酸及び/またはそのエステル形成性誘導体とジオール
からなり、ジオールが一般式(1)で表されるジヒドロ
キシ化合物を含むポリエステル重合体である。
【0007】本発明のポリエステル重合体は溶融体の流
動性及び成形体の耐熱性と機械強度の点から、ガラス転
移温度(Tg)が80℃以上、極限粘度(フェノール6
0重量%、1,1,2,2−テトラクロロエタン40重
量%混合溶液中、20℃で測定)が0.3以上であるこ
とが好ましい。そして、用途に応じて一般式(1)で表
されるジヒドロキシ化合物の種類及び/または組成を変
えることで、適正な特性を得ることができる。
動性及び成形体の耐熱性と機械強度の点から、ガラス転
移温度(Tg)が80℃以上、極限粘度(フェノール6
0重量%、1,1,2,2−テトラクロロエタン40重
量%混合溶液中、20℃で測定)が0.3以上であるこ
とが好ましい。そして、用途に応じて一般式(1)で表
されるジヒドロキシ化合物の種類及び/または組成を変
えることで、適正な特性を得ることができる。
【0008】一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合
物を共重合成分として使用することが本発明の鍵となる
部分であり、これにより、ポリエチレンテレフタレート
(以下PETと略する)の有機溶媒に対する溶解性、光
学特性及び成形性を向上できることを見いだした。
物を共重合成分として使用することが本発明の鍵となる
部分であり、これにより、ポリエチレンテレフタレート
(以下PETと略する)の有機溶媒に対する溶解性、光
学特性及び成形性を向上できることを見いだした。
【0009】有機溶媒に対する溶解性の向上について
は、一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物が中心
の炭素に付いた大きな側鎖を持っていることに起因す
る。すなわちこの側鎖が存在することにより、ポリエス
テル重合体の分子間力が弱められ、有機溶媒に対する溶
解性が向上する。従って、側鎖の炭素数が大きい程有機
溶媒に対する溶解性は向上する。一方、耐熱性や機械強
度は側鎖の炭素数が小さい程向上する。従って、有機溶
媒に対する溶解性が良好で、且つ高い耐熱性と機械強度
を有する側鎖の炭素数は1から6が特に好ましい。
は、一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物が中心
の炭素に付いた大きな側鎖を持っていることに起因す
る。すなわちこの側鎖が存在することにより、ポリエス
テル重合体の分子間力が弱められ、有機溶媒に対する溶
解性が向上する。従って、側鎖の炭素数が大きい程有機
溶媒に対する溶解性は向上する。一方、耐熱性や機械強
度は側鎖の炭素数が小さい程向上する。従って、有機溶
媒に対する溶解性が良好で、且つ高い耐熱性と機械強度
を有する側鎖の炭素数は1から6が特に好ましい。
【0010】光学特性の1つである複屈折の低減につい
ては、理由は定かではないがその分子構造、すなわち、
一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物は、主鎖方
向の2つのフェニル基が水平な立体構造にならず、その
ため、PET本来の分子分極率異方性を低減しているこ
とに起因すると考えられる。この効果は大きな側鎖を有
する場合に特に顕著である。
ては、理由は定かではないがその分子構造、すなわち、
一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物は、主鎖方
向の2つのフェニル基が水平な立体構造にならず、その
ため、PET本来の分子分極率異方性を低減しているこ
とに起因すると考えられる。この効果は大きな側鎖を有
する場合に特に顕著である。
【0011】また、本発明のポリエステル重合体はフェ
ノール60重量%、1,1,2,2−テトラクロロエタ
ン40重量%の混合溶液中、20℃で測定した極限粘度
が0.3以上であることが好ましい。極限粘度が0.3
以上であれば十分な機械的強度が得られる。本発明のポ
リエステル重合体の極限粘度は、分子量調節剤、重合時
間、重合温度等の重合条件により容易に調節できる。
ノール60重量%、1,1,2,2−テトラクロロエタ
ン40重量%の混合溶液中、20℃で測定した極限粘度
が0.3以上であることが好ましい。極限粘度が0.3
以上であれば十分な機械的強度が得られる。本発明のポ
リエステル重合体の極限粘度は、分子量調節剤、重合時
間、重合温度等の重合条件により容易に調節できる。
【0012】本発明のポリエステル重合体に供するジカ
ルボン酸としては、通常光学用プラスチックに用いられ
るジカルボン酸が挙げられるが、例えば、芳香族ジカル
ボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、ビ
スフェノール誘導体であるジカルボン酸等が挙げられ
る。
ルボン酸としては、通常光学用プラスチックに用いられ
るジカルボン酸が挙げられるが、例えば、芳香族ジカル
ボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、ビ
スフェノール誘導体であるジカルボン酸等が挙げられ
る。
【0013】芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
1,8−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレン
ジカルボン酸、1,2−ナフタレンジカルボン酸、1,
3−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカ
ルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、1,7−
ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボ
ン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,2’−ビ
フェニルジカルボン酸、3,3’−ビフェニルジカルボ
ン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等が挙げられ
る。
酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
1,8−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレン
ジカルボン酸、1,2−ナフタレンジカルボン酸、1,
3−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカ
ルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、1,7−
ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボ
ン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,2’−ビ
フェニルジカルボン酸、3,3’−ビフェニルジカルボ
ン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸等が挙げられ
る。
【0014】脂肪族ジカルボン酸としては、マロン酸、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、メチルマロン酸、エチルマロン
酸、メチルコハク酸、2,2−ジメチルコハク酸、2,
3−ジメチルコハク酸、3−メチルグルタル酸、3,3
−ジメチルグルタル酸等が挙げられる。
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、メチルマロン酸、エチルマロン
酸、メチルコハク酸、2,2−ジメチルコハク酸、2,
3−ジメチルコハク酸、3−メチルグルタル酸、3,3
−ジメチルグルタル酸等が挙げられる。
【0015】脂環族ジカルボン酸としては、1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸、2,5−ジメチル−1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸、2,3,5,6−テト
ラメチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等が挙
げられる。
クロヘキサンジカルボン酸、2,5−ジメチル−1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸、2,3,5,6−テト
ラメチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等が挙
げられる。
【0016】ビスフェノール誘導体であるジカルボン酸
としては、9,9−ビス[4−(2−カルボキシ)フェ
ニル]フルオレン、ビス[4−(2−カルボキシ)フェ
ニル]スルフォン等のが挙げられる。
としては、9,9−ビス[4−(2−カルボキシ)フェ
ニル]フルオレン、ビス[4−(2−カルボキシ)フェ
ニル]スルフォン等のが挙げられる。
【0017】これらの中で、重合反応性の点からテレフ
タル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が特に好まし
い。
タル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が特に好まし
い。
【0018】また、これらはそれぞれ単独で用いても良
いし、必要に応じて2種類以上併用しても良い。
いし、必要に応じて2種類以上併用しても良い。
【0019】本発明のポリエステル重合体に供する一般
式(1)で表されるジヒドロキシ化合物としては、例え
ば、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル]−4−メチルペンタン、2,2−ビス[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,
2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]
ブタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル]ペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)フェニル]−3−メチルブタン、
2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル]−ヘキサン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)フェニル]−3−メチルペンタン、2,2−
ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]ヘプ
タン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)
フェニル]−3−メチルヘキサン、2,2−ビス[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−4−メチルヘ
キサン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル]−5−メチルヘキサン、2,2−ビス
[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−3,3
−ジメチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)フェニル]−3,4−ジメチルペンタ
ン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル]−4,4−ジメチルペンタン、2,2−ビス
[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−3−エ
チルペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエ
トキシ)フェニル]−オクタン、2,2−ビス[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−ノナン、2,
2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]
−デカン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル]−ドデカン、3,3−ビス[4−(2−
ヒドロキシエトキシ)フェニル]−5−メチルヘキサ
ン、4,4−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル]−6−メチルヘプタン、5,5−ビス[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−7−メチルオ
クタン、6,6−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル]−8−メチルノナン、7,7−ビス[4
−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−9−メチル
デカン、8,8−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル]−10−メチルドデカン、2,2−ビス
[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニ
ル]−4−メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−
ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]−
4−メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)−3−エチルフェニル]−4−メチルペ
ンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)−3,5−ジエチルフェニル]−4−メチルペンタ
ン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−
3−プロピルフェニル]−4−メチルペンタン、2,2
−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジ
プロピルフェニル]−4−メチルペンタン、2,2−ビ
ス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソプロピ
ルフェニル]−4−メチルペンタン、2,2−ビス[4
−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジイソプロピ
ルフェニル]−4−メチルペンタン、2,2−ビス[4
−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−n−ブチルフェニ
ル]−4−メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−
ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジ−n−ブチルフェニ
ル]−4−メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−
ヒドロキシエトキシ)−3−イソブチルフェニル]−4
−メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキ
シエトキシ)−3,5−ジイソブチルフェニル]−4−
メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)−3−(1−メチルプロピル)フェニル]−
4−メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)−3,5−ビス(1−メチルプロピル)
フェニル]−4−メチルペンタン、2,2−ビス[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]
−4−メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒド
ロキシエトキシ)−3,5−ジフェニルフェニル]−4
−メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキ
シエトキシ)−3−ベンジルフェニル]−4−メチルペ
ンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)−3,5−ジベンジルフェニル]−4−メチルペン
タン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシプロポキ
シ)フェニル]−4−メチルペンタン、2,2−ビス
[4−(2−ヒドロキシブトキシ)フェニル]−4−メ
チルペンタン等が挙げられ、中でも、側鎖の大きさ形状
から、有機溶媒に対する溶解性向上の効果が極めて大き
い2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェ
ニル]−4−メチルペンタンと、耐熱性、機械強度に優
れた2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル]プロパンが特に好ましい。これらは単独で用い
ても良いし、2種類以上を併用しても良い。
式(1)で表されるジヒドロキシ化合物としては、例え
ば、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル]−4−メチルペンタン、2,2−ビス[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,
2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]
ブタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル]ペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)フェニル]−3−メチルブタン、
2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル]−ヘキサン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)フェニル]−3−メチルペンタン、2,2−
ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]ヘプ
タン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)
フェニル]−3−メチルヘキサン、2,2−ビス[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−4−メチルヘ
キサン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル]−5−メチルヘキサン、2,2−ビス
[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−3,3
−ジメチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)フェニル]−3,4−ジメチルペンタ
ン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル]−4,4−ジメチルペンタン、2,2−ビス
[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−3−エ
チルペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエ
トキシ)フェニル]−オクタン、2,2−ビス[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−ノナン、2,
2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]
−デカン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル]−ドデカン、3,3−ビス[4−(2−
ヒドロキシエトキシ)フェニル]−5−メチルヘキサ
ン、4,4−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル]−6−メチルヘプタン、5,5−ビス[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−7−メチルオ
クタン、6,6−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル]−8−メチルノナン、7,7−ビス[4
−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−9−メチル
デカン、8,8−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)フェニル]−10−メチルドデカン、2,2−ビス
[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニ
ル]−4−メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−
ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]−
4−メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)−3−エチルフェニル]−4−メチルペ
ンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)−3,5−ジエチルフェニル]−4−メチルペンタ
ン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−
3−プロピルフェニル]−4−メチルペンタン、2,2
−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジ
プロピルフェニル]−4−メチルペンタン、2,2−ビ
ス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソプロピ
ルフェニル]−4−メチルペンタン、2,2−ビス[4
−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジイソプロピ
ルフェニル]−4−メチルペンタン、2,2−ビス[4
−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−n−ブチルフェニ
ル]−4−メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−
ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジ−n−ブチルフェニ
ル]−4−メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−
ヒドロキシエトキシ)−3−イソブチルフェニル]−4
−メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキ
シエトキシ)−3,5−ジイソブチルフェニル]−4−
メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)−3−(1−メチルプロピル)フェニル]−
4−メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)−3,5−ビス(1−メチルプロピル)
フェニル]−4−メチルペンタン、2,2−ビス[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]
−4−メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒド
ロキシエトキシ)−3,5−ジフェニルフェニル]−4
−メチルペンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキ
シエトキシ)−3−ベンジルフェニル]−4−メチルペ
ンタン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキ
シ)−3,5−ジベンジルフェニル]−4−メチルペン
タン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシプロポキ
シ)フェニル]−4−メチルペンタン、2,2−ビス
[4−(2−ヒドロキシブトキシ)フェニル]−4−メ
チルペンタン等が挙げられ、中でも、側鎖の大きさ形状
から、有機溶媒に対する溶解性向上の効果が極めて大き
い2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェ
ニル]−4−メチルペンタンと、耐熱性、機械強度に優
れた2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル]プロパンが特に好ましい。これらは単独で用い
ても良いし、2種類以上を併用しても良い。
【0020】本発明のポリエステル重合体に供するジオ
ールであって、一般式(1)で表されるジヒドロキシ化
合物以外のジオールとしては、通常、光学用プラスチッ
クに用いられるジオールが挙げられるが、例えば、エチ
レングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−
プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−
ブタンジオール、1,2−ブタンジオール等の脂肪族グ
リコール類、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
2,5−ジメチル−1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−シクロヘ
キサンジメタノール、1,3−シクロペンタンジメタノ
ール等の脂環族グリコール類、1,4−フェニレンジメ
タノール、ジフェニレンジメタノール等の芳香族グリコ
ール類が挙げられる。これらの中でも、重合反応性の点
からエチレングリコールが特に好ましい。これらは単独
で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。
ールであって、一般式(1)で表されるジヒドロキシ化
合物以外のジオールとしては、通常、光学用プラスチッ
クに用いられるジオールが挙げられるが、例えば、エチ
レングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−
プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−
ブタンジオール、1,2−ブタンジオール等の脂肪族グ
リコール類、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
2,5−ジメチル−1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−シクロヘ
キサンジメタノール、1,3−シクロペンタンジメタノ
ール等の脂環族グリコール類、1,4−フェニレンジメ
タノール、ジフェニレンジメタノール等の芳香族グリコ
ール類が挙げられる。これらの中でも、重合反応性の点
からエチレングリコールが特に好ましい。これらは単独
で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。
【0021】本発明のポリエステル重合体は、例えばエ
ステル交換法、直接重合法等の溶融重合法、溶液重縮合
法、界面重合法等の公知の方法から適宜の方法を選択し
て製造できる。また、その際の重合触媒等の反応条件も
従来通りで良く、公知の方法を用いることができる。
ステル交換法、直接重合法等の溶融重合法、溶液重縮合
法、界面重合法等の公知の方法から適宜の方法を選択し
て製造できる。また、その際の重合触媒等の反応条件も
従来通りで良く、公知の方法を用いることができる。
【0022】ところで、本発明のポリエステル重合体を
製造する際に、溶液重合法、界面重合法等を採用する場
合には、一般に酸成分の活性種として酸クロリドを用い
たり、溶媒としてメチレンクロライド、クロロホルム等
を使用するが、ポリマー中には副生成物である塩化物や
触媒化合物が残留し、これは製品の品質上良くない。
製造する際に、溶液重合法、界面重合法等を採用する場
合には、一般に酸成分の活性種として酸クロリドを用い
たり、溶媒としてメチレンクロライド、クロロホルム等
を使用するが、ポリマー中には副生成物である塩化物や
触媒化合物が残留し、これは製品の品質上良くない。
【0023】本発明のポリエステル重合体は、溶融重合
法を用いる場合に特に良好である。即ち、一般式(1)
で表されるジヒドロキシ化合物の末端基は脂肪族と良く
似た性質であり、反応性が高い。このために酸クロリド
という原料を用いる必要もなく、従って本質的に塩素を
混入しない製造方法が可能である。更に、本法では触媒
量を少なくすることが可能であり、残留異物が極めて少
ないポリエステル重合体を得ることができる。
法を用いる場合に特に良好である。即ち、一般式(1)
で表されるジヒドロキシ化合物の末端基は脂肪族と良く
似た性質であり、反応性が高い。このために酸クロリド
という原料を用いる必要もなく、従って本質的に塩素を
混入しない製造方法が可能である。更に、本法では触媒
量を少なくすることが可能であり、残留異物が極めて少
ないポリエステル重合体を得ることができる。
【0024】本発明のポリエステル重合体を溶融重合法
のエステル交換法で製造するには、一般式(1)で表さ
れるジヒドロキシ化合物が、ジオールの20モル%以
上、95モル%以下が特に好ましい。20モル%以上で
あれば、有機溶媒への溶解性及び光学特性が特に向上す
る。また、95モル%以下であれば、極めて反応性が高
い。
のエステル交換法で製造するには、一般式(1)で表さ
れるジヒドロキシ化合物が、ジオールの20モル%以
上、95モル%以下が特に好ましい。20モル%以上で
あれば、有機溶媒への溶解性及び光学特性が特に向上す
る。また、95モル%以下であれば、極めて反応性が高
い。
【0025】本発明のポリエステル重合体は、成形する
目的により滑剤、耐熱剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、
顔料等を配合することができる。
目的により滑剤、耐熱剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、
顔料等を配合することができる。
【0026】また、本発明のポリエステル重合体を光学
材料に供する場合は、原料の投入工程をはじめ、重合工
程、重合体をペレット状にする工程、射出成形や、シー
ト状、フィルム状に成形する工程等で塵埃が混入しない
環境で製造することが好ましい。この様な場合は通常コ
ンパクトディスク用の場合はクラス1000以下、更に
高度な情報記録用の場合はクラス100以下が好まし
い。
材料に供する場合は、原料の投入工程をはじめ、重合工
程、重合体をペレット状にする工程、射出成形や、シー
ト状、フィルム状に成形する工程等で塵埃が混入しない
環境で製造することが好ましい。この様な場合は通常コ
ンパクトディスク用の場合はクラス1000以下、更に
高度な情報記録用の場合はクラス100以下が好まし
い。
【0027】本発明のポリエステル重合体はその分子構
造から、かなり高分子量になってもクロロホルム、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等の一般的な有機溶媒への
溶解性が極めて良く、例えば色素や顔料等のバインダー
として非常に有効である。
造から、かなり高分子量になってもクロロホルム、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等の一般的な有機溶媒への
溶解性が極めて良く、例えば色素や顔料等のバインダー
として非常に有効である。
【0028】また、本発明のポリエステル重合体は非晶
性であるので、透明性に優れ、良好な溶融粘弾性特性を
有するので成形加工性に優れ、成形加工時に残留応力
歪、分子配向が起こりにくい上、たとえそれらが残存し
ていても、分子自身の固有複屈折が小さいため、成形体
の複屈折は極めて小さいという特長を有する。従って、
光学材料に極めて良く適合する。
性であるので、透明性に優れ、良好な溶融粘弾性特性を
有するので成形加工性に優れ、成形加工時に残留応力
歪、分子配向が起こりにくい上、たとえそれらが残存し
ていても、分子自身の固有複屈折が小さいため、成形体
の複屈折は極めて小さいという特長を有する。従って、
光学材料に極めて良く適合する。
【0029】本発明のポリエステル重合体は極めて良好
な成形性を有するので、従来公知の成形法、例えば、射
出成形法、射出圧縮成形法、トランスファー成形法、ブ
ロー成形法、押出成形法、加圧成形法、キャスティング
成形法等のいずれの方法にも好適である。従って、成形
に際してはこれらからより適合する成形法を選択すれば
良く、例えば光ディスク基板、レンズ、一般成形部品等
は射出成形法および射出圧縮成形法が良く適合し、フィ
ルム、シート、光ファイバー、繊維等は、押出成形法が
適合する。また、ボトル、袋等はブロー成形法が、型付
け成形は加圧成形法やトランスファー成形法が適合す
る。中でも本発明のポリエステル重合体の優れた特性で
ある有機溶媒への溶解性を生かすにはキャスティング成
形法が、透明性、低複屈折性、耐熱性を要望する成形体
を得るには、射出成形法、射出圧縮成形法、押出成形法
が特に好ましい。
な成形性を有するので、従来公知の成形法、例えば、射
出成形法、射出圧縮成形法、トランスファー成形法、ブ
ロー成形法、押出成形法、加圧成形法、キャスティング
成形法等のいずれの方法にも好適である。従って、成形
に際してはこれらからより適合する成形法を選択すれば
良く、例えば光ディスク基板、レンズ、一般成形部品等
は射出成形法および射出圧縮成形法が良く適合し、フィ
ルム、シート、光ファイバー、繊維等は、押出成形法が
適合する。また、ボトル、袋等はブロー成形法が、型付
け成形は加圧成形法やトランスファー成形法が適合す
る。中でも本発明のポリエステル重合体の優れた特性で
ある有機溶媒への溶解性を生かすにはキャスティング成
形法が、透明性、低複屈折性、耐熱性を要望する成形体
を得るには、射出成形法、射出圧縮成形法、押出成形法
が特に好ましい。
【0030】光学成形体の一例である光ディスク基板の
成形には射出圧縮成形が良く適合し、樹脂温度、金型温
度、保持圧力等の成形条件を適正に選定することによ
り、ディスク基板の複屈折が小さく且つ、ディスク基板
直径方向の複屈折、厚み、転写性等極めて均一で反りが
ない優れたものが得られる。このような成形条件は組
成、重合度等によって一概に規定できないが、金型温度
は樹脂の熱変形温度の20℃以下が好ましい。また、ポ
リエステル重合体の成形温度即ち樹脂温度は240℃以
上330℃以下が好ましい。240℃以上なら樹脂の流
動性と転写性が特に良好であり。また、330℃未満で
あれば樹脂の熱分解は生じない。
成形には射出圧縮成形が良く適合し、樹脂温度、金型温
度、保持圧力等の成形条件を適正に選定することによ
り、ディスク基板の複屈折が小さく且つ、ディスク基板
直径方向の複屈折、厚み、転写性等極めて均一で反りが
ない優れたものが得られる。このような成形条件は組
成、重合度等によって一概に規定できないが、金型温度
は樹脂の熱変形温度の20℃以下が好ましい。また、ポ
リエステル重合体の成形温度即ち樹脂温度は240℃以
上330℃以下が好ましい。240℃以上なら樹脂の流
動性と転写性が特に良好であり。また、330℃未満で
あれば樹脂の熱分解は生じない。
【0031】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例における有機溶媒への溶解性、複屈
折、ガラス転移温度、極限粘度、鉛筆硬度は次に示す方
法によって測定した。
る。なお、実施例における有機溶媒への溶解性、複屈
折、ガラス転移温度、極限粘度、鉛筆硬度は次に示す方
法によって測定した。
【0032】(1)有機溶媒への溶解性 一般的な有機溶媒として、クロロホルム、テトラヒドロ
フラン、ジオキサンを選定し、これらに対する30重量
%における溶解性を評価した。
フラン、ジオキサンを選定し、これらに対する30重量
%における溶解性を評価した。
【0033】(2)複屈折率 長さ40mm、幅2mm、厚さ0.1mmの無配向フィ
ルムをガラス転移温度+10℃の温度で、20%/se
cの延伸速度で40%熱延伸し、その中心部の複屈折
を、自作のエリプソメータで、630nmの光源を用い
て測定した。
ルムをガラス転移温度+10℃の温度で、20%/se
cの延伸速度で40%熱延伸し、その中心部の複屈折
を、自作のエリプソメータで、630nmの光源を用い
て測定した。
【0034】(3)ガラス転移温度 示差走査熱量計(理学電気DSC−8230)に試料約
10mgを用いて、10℃/minの昇温速度で加熱し
て測定した。
10mgを用いて、10℃/minの昇温速度で加熱し
て測定した。
【0035】(4)極限粘度 フェノールと1,1,2,2−テトラクロロエタンとの
混合溶媒(混合重量比60:40)を用い、80℃にて
溶解後、20℃恒温槽中にて測定した。
混合溶媒(混合重量比60:40)を用い、80℃にて
溶解後、20℃恒温槽中にて測定した。
【0036】(5)鉛筆硬度 鉛筆硬度測定法にて測定した。
【0037】実施例1 テレフタル酸ジメチルエステル1.0モル、2,2−ビ
ス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−4−
メチルペンタン0.9モル及びエチレングリコール2.
5モルを原料とし、エステル交換触媒として酢酸カルシ
ウム0.0008モル及び酢酸マンガン0.0002モ
ルを用い、これらを反応槽に投入し、攪拌しながら、常
法に従って150℃から230℃に徐々に加熱してエス
テル交換を行った。所定量のメタノールを系外へ抜き出
した後、重合触媒として酸化ゲルマニウム0.0008
モルと、着色、酸化防止剤としてリン酸トリエチルエス
テル0.0012モルを投入して、昇温と減圧を徐々に
行い、発生するエチレングリコールを抜きながら、加熱
槽温度を290℃、真空度を1Torr以下に到達させ
る。この条件を維持し、粘度の上昇を待ち、攪拌機にか
かるトルクが所定の値に達した時点で反応を終了し、水
中に押し出してペレットを得た。
ス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−4−
メチルペンタン0.9モル及びエチレングリコール2.
5モルを原料とし、エステル交換触媒として酢酸カルシ
ウム0.0008モル及び酢酸マンガン0.0002モ
ルを用い、これらを反応槽に投入し、攪拌しながら、常
法に従って150℃から230℃に徐々に加熱してエス
テル交換を行った。所定量のメタノールを系外へ抜き出
した後、重合触媒として酸化ゲルマニウム0.0008
モルと、着色、酸化防止剤としてリン酸トリエチルエス
テル0.0012モルを投入して、昇温と減圧を徐々に
行い、発生するエチレングリコールを抜きながら、加熱
槽温度を290℃、真空度を1Torr以下に到達させ
る。この条件を維持し、粘度の上昇を待ち、攪拌機にか
かるトルクが所定の値に達した時点で反応を終了し、水
中に押し出してペレットを得た。
【0038】このポリマーの有機溶媒への溶解性は極め
て良好であった。また、複屈折は0.0050、ガラス
転移温度は85℃であった。また、極限粘度は0.6
8、鉛筆硬度はHBであった。
て良好であった。また、複屈折は0.0050、ガラス
転移温度は85℃であった。また、極限粘度は0.6
8、鉛筆硬度はHBであった。
【0039】実施例2 原料として2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエ
ステル1.0モル、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキ
シエトキシ)フェニル]−4−メチルペンタン0.9モ
ル及びエチレングリコール2.5モルを用いた以外は実
施例1と同様の方法でペレットを得た。
ステル1.0モル、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキ
シエトキシ)フェニル]−4−メチルペンタン0.9モ
ル及びエチレングリコール2.5モルを用いた以外は実
施例1と同様の方法でペレットを得た。
【0040】このポリマーの有機溶媒への溶解性は極め
て良好であった。また、複屈折は0.0075、ガラス
転移温度は105℃であった。また、極限粘度は0.6
2、鉛筆硬度はHBであった。。
て良好であった。また、複屈折は0.0075、ガラス
転移温度は105℃であった。また、極限粘度は0.6
2、鉛筆硬度はHBであった。。
【0041】実施例3〜7、比較例1 原料の組成を表1に示すごとく変えた他は実施例1と同
様にしてペレットを得、ポリマーの物性を評価した。評
価結果を表1に示す。
様にしてペレットを得、ポリマーの物性を評価した。評
価結果を表1に示す。
【0042】比較例2 市販されているバインダー用変性PC(PC−Z)につ
いて、実施例1から5及び比較例1と同様の評価を実施
した。評価結果を表1に示す。
いて、実施例1から5及び比較例1と同様の評価を実施
した。評価結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1を見ても明らかなように、比較例1
は、有機溶媒への溶解性が悪い。また、複屈折が大き
く、光学特性が悪く、ガラス転移温度が低く、耐熱性が
悪い。また、比較例2は有機溶媒への溶解性が悪く、光
学特性が悪い。一方、実施例1から7の本発明のポリエ
ステル重合体は有機溶媒への溶解性も良好で、複屈折が
小さく、耐熱性も十分に高い。従って、光学用途に好適
である。
は、有機溶媒への溶解性が悪い。また、複屈折が大き
く、光学特性が悪く、ガラス転移温度が低く、耐熱性が
悪い。また、比較例2は有機溶媒への溶解性が悪く、光
学特性が悪い。一方、実施例1から7の本発明のポリエ
ステル重合体は有機溶媒への溶解性も良好で、複屈折が
小さく、耐熱性も十分に高い。従って、光学用途に好適
である。
【0045】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明のポリエステル
重合体は、有機溶媒への溶解性が極めて良好であり、光
学特性、耐熱性に優れている。更に、硬度も高く、成形
性も良好である。従って、ディスク基板、レンズ、シー
ト、フィルム、チューブ、ファイバー及び色素や顔料等
のバインダー等の光学用途に好適なポリエステル重合体
を提供することができ、産業的に極めて有用である。
重合体は、有機溶媒への溶解性が極めて良好であり、光
学特性、耐熱性に優れている。更に、硬度も高く、成形
性も良好である。従って、ディスク基板、レンズ、シー
ト、フィルム、チューブ、ファイバー及び色素や顔料等
のバインダー等の光学用途に好適なポリエステル重合体
を提供することができ、産業的に極めて有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】 ジカルボン酸及び/またはそのエステル
形成性誘導体と、ジオールからなり、ジオールが一般式
(1) 【化1】 (R1 は炭素数が2から4までのアルキレン基、R2 、
R3 は炭素数が1から10のアルキル基を表し、それぞ
れ同じでも異なっても良い。R4 、R5 、R6 、及びR
7 は水素または炭素数が1から7までのアルキル基、ア
リール基、アラルキル基であり、それぞれ同じでも異な
っても良い。)で表されるジヒドロキシ化合物を含むこ
とを特徴とするポリエステル重合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7216806A JPH08188644A (ja) | 1994-11-09 | 1995-08-01 | ポリエステル重合体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30145894 | 1994-11-09 | ||
JP6-301458 | 1994-11-09 | ||
JP7216806A JPH08188644A (ja) | 1994-11-09 | 1995-08-01 | ポリエステル重合体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08188644A true JPH08188644A (ja) | 1996-07-23 |
Family
ID=26521639
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7216806A Pending JPH08188644A (ja) | 1994-11-09 | 1995-08-01 | ポリエステル重合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08188644A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009069444A1 (ja) * | 2007-11-27 | 2009-06-04 | Nitto Denko Corporation | 光学フィルム、及びその製造方法 |
-
1995
- 1995-08-01 JP JP7216806A patent/JPH08188644A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009069444A1 (ja) * | 2007-11-27 | 2009-06-04 | Nitto Denko Corporation | 光学フィルム、及びその製造方法 |
JP2009128794A (ja) * | 2007-11-27 | 2009-06-11 | Nitto Denko Corp | 光学フィルム、及びその製造方法 |
US7999059B2 (en) | 2007-11-27 | 2011-08-16 | Nitto Denko Corporation | Optical film and method for production thereof |
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