JPH08176480A - 画像形成用インク及びその製造方法 - Google Patents

画像形成用インク及びその製造方法

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JPH08176480A
JPH08176480A JP32562694A JP32562694A JPH08176480A JP H08176480 A JPH08176480 A JP H08176480A JP 32562694 A JP32562694 A JP 32562694A JP 32562694 A JP32562694 A JP 32562694A JP H08176480 A JPH08176480 A JP H08176480A
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JP
Japan
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water
ink
trade name
manufactured
soluble
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JP32562694A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Ota
等 太田
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】画像にフェザリング及びにじみがなく、耐摩擦
性及び耐水性が良好であるという特性が記録紙種によら
ず発現し、かつインク乾燥によるヘッド目詰まりが生じ
ない画像形成用インク及びそれの製造方法を実現する。 【効果】本発明のインクは、少なくとも水、難水溶性あ
るいは非水溶性の疎水性着色剤、疎水性着色剤を溶解す
る水溶性有機溶剤及び水溶性高分子を含んでいる。この
インクでは、記録紙種に関わらず、紙上でインク中着色
剤及び水溶性高分子が凝集・インク他成分と分離して画
像形成する。従って画像にフェザリング及びにじみが発
生せず、耐摩擦性も良好である。また着色剤が難水溶性
あるいは非水溶性であるので、画像の耐水性が良好であ
る。さらに好適には、水よりも蒸気圧が小さく水溶性高
分子を溶解する水溶性有機溶剤を用いることにより、長
期保存におけるヘッド目詰まりが生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主にインクジェット方
式を用いた画像形成方法に使用される画像形成用インク
及びそれの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】静電吸引方式、空気圧送方式、加熱発泡
時の圧力を利用した方式、圧電素子の電気的変形を利用
した方式などを用いて、インクを吐出させるインクジェ
ット方式で画像形成を行う際に用いられるインクにおい
て、従来から以下に述べる諸特性が求められている。そ
の特性としては、記録紙に画像形成した際に、記録紙の
繊維に沿った不規則なインクの流れ(以下、これをフェ
ザリングとする)や繊維間への不規則なインクの浸透
(以下、これをにじみとする)がないこと、画像の耐水
性が良好であること、擦れに対する画像の乱れがない、
すなわち画像の耐摩擦性が良好であること、画像保存時
の変色・濃度低下がないこと、記録紙を選ばないこと、
長期保存において画像形成装置ヘッドの目詰まりを起こ
さないこと、インク諸特性が保存時に変化しないことな
どが挙げられる。特に近年来、画像にフェザリング及び
にじみがなく耐水性及び耐摩擦性が良好である特性が記
録紙の種類によらず発現し、かつヘッド目詰まりが生じ
ないインクが求められていた。
【0003】フェザリング及びにじみのない良好な画像
を得るために、特定の水溶性染料、保湿剤、水溶性有機
溶剤及び界面活性剤と水から成るインクが、特開平2−
36276号公報明細書2頁4列16行から3頁3列3
行、特開平2−36277号公報明細書2頁4列16行
から3頁3列3行及び特開平2−36278号公報明細
書2頁4列16行から3頁3列3行に提案されていた。
【0004】耐水性改善のために、使用する水溶性染料
と反応して共に水不溶性となる水溶性高分子をインク中
に含ませて、画像上の染料を水不溶化させたインクが、
特開昭54−79728号公報明細書2頁1列15行か
ら2頁2列13行、特開昭55−120676号公報明
細書2頁1列1行から2頁2列7行、特開昭57−76
066号公報明細書1頁4列7行から2頁1列9行及び
特開昭60−15475号公報明細書2頁3列1行から
3頁2列6行に提案されていた。また、インク中の水溶
性染料を水不溶性にする高分子溶液を、あらかじめ塗工
・印字した記録紙上に画像形成する方法が、特開昭56
−84992号公報明細書1頁4列8行から2頁3列2
行及び特開昭63−60783号公報明細書3頁2列2
0行から6頁1列8行に提案されていた。さらに、水溶
性染料で染色した水不溶性高分子をインク中に分散させ
ることにより画像の耐水性を改善したインクが、特開昭
60−38481号公報明細書2頁1列14行から4頁
2列13行及び特開平2−29474号公報明細書2頁
1列1行から4頁3列6行に提案されていた。
【0005】画像の耐摩擦性改善のために、水溶性染料
インク中に特定の水溶性高分子を配合させることが、特
開昭56−147870号公報明細書2頁4列5行から
3頁4列11行、特開昭57−16076号公報明細書
3頁1列13行から6頁1列7行、特開昭62−897
76号公報明細書2頁3列7行から5頁1列5行、特公
平1−20669号公報明細書1頁2列14行から3頁
6列24行及び特公平1−20670号公報明細書1頁
2列18行から4頁7列1行に提案されていた。また、
特定の顔料を用いたインクに特定の水溶性高分子分散剤
を配合させることが、特開昭56−157468号公報
明細書2頁2列12行から4頁4列12行、特開昭56
−157470号公報明細書3頁2列7行から6頁1列
7行、特開昭62−27476号公報明細書2頁4列2
行から3頁3列10行、特開平2−276874号公報
明細書2頁2列18行から4頁3列4行及び特開平4−
18461号公報明細書3頁2列10行から8頁3列1
5行に提案されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上述べたイ
ンク及び画像形成方法には以下に述べる課題があった。
【0007】特開平2−36276号公報明細書、特開
平2−36277号公報明細書及び特開平2−3627
8号公報明細書に提案されているインクでは、着色剤と
して水溶性染料を用いているために画像の耐水性がなか
った。
【0008】また、特開昭54−79728号公報明細
書、特開昭55−120676号公報明細書、特開昭5
7−76066号公報明細書及び特開昭60−1547
5号公報明細書に提案されているインクでは、インク中
で染料と高分子との反応凝集物が発生してしまい、ヘッ
ドノズルを詰まらせたりインクの保存安定性が保てない
問題が生じていた。
【0009】また、特開昭56−84992号公報明細
書及び特開昭63−60783号公報明細書に提案され
ている画像形成方法では、インク中染料と反応凝集する
高分子で処理した記録紙でしか耐水性が発現しないため
に、使用できる記録紙が制限されていた。
【0010】また、特開昭60−38481号公報明細
書及び特開平2−29474号公報明細書に提案されて
いるインクでは、水不溶性高分子を分散させているため
に、ヘッドノズル先端でインクが乾燥した際に詰まりが
発生し、かつ復帰しなかった。
【0011】また、特開昭56−147870号公報明
細書、特開昭57−16076号公報明細書、特開昭6
2−89776号公報明細書、特公平1−20669号
公報明細書及び特公平1−20670号公報明細書に提
案されているインクでは、着色剤が水溶性であるために
画像の耐水性がなかった。
【0012】さらに、特開昭56−157468号公報
明細書、特開昭56−157470号公報明細書、特開
昭62−27476号公報明細書、特開平2−2768
74号公報明細書及び特開平4−18461号公報明細
書に提案されているインクでは、ヘッドノズル先端でイ
ンクが乾燥した際に顔料凝集物及び高分子固化物が発生
して、これが再度供給されたインクに再分散・再溶解し
ないために、ノズル詰まりが復帰しなかった。
【0013】以上述べたように、特に近年来求められて
いる、フェザリング及びにじみがなく耐水性及び耐摩擦
性が良好である特性が記録紙の種類によらず発現し、か
つヘッド目詰まりが生じないインクは、従来技術では実
現していなかった。従って、本発明は上述した従来技術
の問題点を解決する画像形成用インク及びそれの製造方
法を実現することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成用イン
クは、少なくとも水、難水溶性あるいは非水溶性の疎水
性着色剤、疎水性着色剤を溶解する水溶性有機溶剤及び
水溶性高分子を含むことを特徴とする。
【0015】また、本発明の画像形成用インクの製造方
法は、少なくとも前記疎水性着色剤を水溶性有機溶剤に
溶解させた着色剤溶液を調製する工程、着色剤溶液と水
あるいは少なくとも水を含む溶液とを混合する工程を含
み、かつこれらの工程中で少なくとも水溶性高分子を添
加することを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明者は以前に、疎水性着色剤、水、水溶性
有機溶剤から成るインクで記録紙に画像形成すると、紙
上で着色剤が凝集するためにフェザリング及びにじみの
ない、耐水性の良好な画像が得られることを見いだして
いた。
【0017】しかし、このインクで形成した画像では記
録紙上に凝集した着色剤が存在しているために、充分な
耐摩擦性を得ていないことがわかった。そこで、耐摩擦
性を改善する方法を検討したところ、水溶性高分子をイ
ンク中に添加させることで、フェザリング及びにじみが
なく耐水性の良好な特性を劣化させることなく、さらに
耐摩擦性の良好な画像が得られることがわかった。
【0018】本発明を以下の実施例により詳細に説明す
る。
【0019】
【実施例】本発明の画像形成用インクは、少なくとも
水、難水溶性あるいは非水溶性の疎水性着色剤、疎水性
着色剤を溶解する水溶性有機溶剤及び水溶性高分子を含
んでいる、主にインクジェット方式の画像形成方法に用
いられる画像形成用インクである。
【0020】本発明に用いる難水溶性あるいは非水溶性
の疎水性着色剤は、油溶染料、分散染料及び溶剤易溶性
顔料が好ましい。
【0021】油溶染料として、黄色系としてはオイルイ
エロー105(商品名、オリエント化学工業株式会社
製)、オイルイエロー107(商品名、オリエント化学
工業株式会社製)、オイルイエロー129(商品名、オ
リエント化学工業株式会社製、C.I.ソルベントイエ
ロー29)、オイルイエロー3G(商品名、オリエント
化学工業株式会社製、C.I.ソルベントイエロー1
6)、オイルイエローGGS(商品名、オリエント化学
工業株式会社製、C.I.ソルベントイエロー56)、
バリファストイエロー1101(商品名、オリエント化
学工業株式会社製)、バリファストイエロー1105
(商品名、オリエント化学工業株式会社製)、バリファ
ストイエロー4120(商品名、オリエント化学工業株
式会社製、C.I.ソルベントイエロー82)、オレオ
ゾルブリリアントイエロー5G(商品名、田岡化学工業
株式会社製、C.I.ソルベントイエロー150)、オ
レオゾルファストイエロー2G(商品名、田岡化学工業
株式会社製、C.I.ソルベントイエロー21)、オレ
オゾルファストイエローGCN(商品名、田岡化学工業
株式会社製、C.I.ソルベントイエロー151)、ア
イゼンゾットイエロー1(商品名、保土谷化学工業株式
会社製、C.I.ソルベントイエロー56)、アイゼン
ゾットイエロー3(商品名、保土谷化学工業株式会社
製、C.I.ソルベントイエロー16)、アイゼンゾッ
トイエロー6(商品名、保土谷化学工業株式会社製、
C.I.ソルベントイエロー33)、アイゼンスピロン
イエローGRLH(商品名、保土谷化学工業株式会社
製)、アイゼンスピロンイエロー3RH(商品名、保土
谷化学工業株式会社製)、オラゾールイエロー2GLN
(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソルベントイエ
ロー88)、オラゾールイエロー2RLN(商品名、チ
バガイギー社製、C.I.ソルベントイエロー89)、
オラゾールイエロー3R(商品名、チバガイギー社製、
C.I.ソルベントイエロー25)、オラセットイエロ
ーGHS(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソルベ
ントイエロー163)、フィラミッドイエローR(商品
名、チバガイギー社製、C.I.ソルベントイエロー2
1)などが挙げられる。赤色系としてはオイルレッド5
B(商品名、オリエント化学工業株式会社製、C.I.
ソルベントレッド27)、オイルレッドRR(商品名、
オリエント化学工業株式会社製、C.I.ソルベントレ
ッド24)、バリファストレッド1306(商品名、オ
リエント化学工業株式会社製、C.I.ソルベントレッ
ド109)、バリファストレッド1355(商品名、オ
リエント化学工業株式会社製)、バリファストレッド2
303(商品名、オリエント化学工業株式会社製)、バ
リファストレッド3304(商品名、オリエント化学工
業株式会社製、C.I.ソルベントレッド8)、バリフ
ァストレッド3306(商品名、オリエント化学工業株
式会社製)、バリファストレッド3320(商品名、オ
リエント化学工業株式会社製、C.I.ソルベントレッ
ド132)、オイルピンク312(商品名、オリエント
化学工業株式会社製)、バリファストピンク2310N
(商品名、オリエント化学工業株式会社製、C.I.ソ
ルベントレッド218)、オレオゾルファストレッドB
L(商品名、田岡化学工業株式会社製、C.I.ソルベ
ントレッド132)、オレオゾルファストレッドRL
(商品名、田岡化学工業株式会社製、C.I.ソルベン
トレッド122)、オレオゾルファストレッドGL(商
品名、田岡化学工業株式会社製、C.I.ソルベントレ
ッド132)、オレオゾルレッド2G(商品名、田岡化
学工業株式会社製)、オレオゾルファストピンクFB
(商品名、田岡化学工業株式会社製、C.I.ソルベン
トレッド218)、アイゼンゾットレッド1(商品名、
保土谷化学工業株式会社製、C.I.ソルベントレッド
24)、アイゼンゾットレッド2(商品名、保土谷化学
工業株式会社製、C.I.ソルベントレッド27)、ア
イゼンゾットレッド3(商品名、保土谷化学工業株式会
社製、C.I.ソルベントレッド18)、アイゼンスピ
ロンレッドBEH(商品名、保土谷化学工業株式会社
製)、アイゼンスピロンレッドGEH(商品名、保土谷
化学工業株式会社製)、アイゼンスピロンレッドC−G
H(商品名、保土谷化学工業株式会社製)、アイゼンゾ
ットピンク1(商品名、保土谷化学工業株式会社製、
C.I.ソルベントレッド49)、オラゾールレッド3
GL(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソルベント
レッド130)、オラゾールレッド2BL(商品名、チ
バガイギー社製、C.I.ソルベントレッド132)、
オラゾールレッドG(商品名、チバガイギー社製、C.
I.ソルベントレッド125)、オラゾールレッドB
(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソルベントレッ
ド7)、フィラミッドレッドGR(商品名、チバガイギ
ー社製、C.I.ソルベントレッド225)、フィレス
ターレッドGA(商品名、チバガイギー社製、C.I.
ソルベントレッド135)、フィレスターレッドRBA
(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソルベントレッ
ド230)、オラゾールピンク5BLG(商品名、チバ
ガイギー社製、C.I.ソルベントレッド127)など
が挙げられる。青色系としてはオイルブルー613(商
品名、オリエント化学工業株式会社製)、オイルブルー
2N(商品名、オリエント化学工業株式会社製、C.
I.ソルベントブルー35)、オイルブルーBOS(商
品名、オリエント化学工業株式会社製)、バリファスト
ブルー1603(商品名、オリエント化学工業株式会社
製)、バリファストブルー1605(商品名、オリエン
ト化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブルー3
8)、バリファストブルー1607(商品名、オリエン
ト化学工業株式会社製)、バリファストブルー2606
(商品名、オリエント化学工業株式会社製、C.I.ソ
ルベントブルー70)、バリファストブルー2610
(商品名、オリエント化学工業株式会社製)、オレオゾ
ルファストブルーELN(商品名、田岡化学工業株式会
社製、C.I.ソルベントブルー70)、オレオゾルフ
ァストブルーGL(商品名、田岡化学工業株式会社製、
C.I.ソルベントブルー70)、オレオゾルブルーG
(商品名、田岡化学工業株式会社製)、アイゼンゾット
ブルー1(商品名、保土谷化学工業株式会社製、C.
I.ソルベントブルー25)、アイゼンゾットブルー2
(商品名、保土谷化学工業株式会社製、C.I.ソルベ
ントブルー14)、アイゼンスピロンブルーGNH(商
品名、保土谷化学工業株式会社製)、アイゼンスピロン
ブルー2BNH(商品名、保土谷化学工業株式会社
製)、アイゼンスピロンブルーBPNH(商品名、保土
谷化学工業株式会社製)、オラゾールブルーGN(商品
名、チバガイギー社製、C.I.ソルベントブルー6
7)、オラゾールブルー2GLN(商品名、チバガイギ
ー社製、C.I.ソルベントブルー48)、オラセット
ブルー2R(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソル
ベントブルー68)、フィラミッドブルーR(商品名、
チバガイギー社製、C.I.ソルベントブルー13
2)、フィレスターブルーGN(商品名、チバガイギー
社製、C.I.ソルベントブルー67)などが挙げられ
る。黒色系としてはオイルブラックHBB(商品名、オ
リエント化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブラ
ック3)、オイルブラック860(商品名、オリエント
化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブラック
3)、オイルブラックBS(商品名、オリエント化学工
業株式会社製、C.I.ソルベントブラック7)、バリ
ファストブラック1802(商品名、オリエント化学工
業株式会社製)、バリファストブラック1807(商品
名、オリエント化学工業株式会社製)、バリファストブ
ラック3804(商品名、オリエント化学工業株式会社
製、C.I.ソルベントブラック34)、バリファスト
ブラック3810(商品名、オリエント化学工業株式会
社製、C.I.ソルベントブラック29)、バリファス
トブラック3820(商品名、オリエント化学工業株式
会社製、C.I.ソルベントブラック27)、バリファ
ストブラック3830(商品名、オリエント化学工業株
式会社製)、スピリットブラックSB(商品名、オリエ
ント化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブラック
5)、スピリットブラックSSBB(商品名、オリエン
ト化学工業株式会社製、C.I.ソルベントブラック
5)、スピリットブラックAB(商品名、オリエント化
学工業株式会社製、C.I.ソルベントブラック5)、
ニグロシンベース(商品名、オリエント化学工業株式会
社製、C.I.ソルベントブラック7)、オレオゾルフ
ァストブラックRL(商品名、田岡化学工業株式会社
製、C.I.ソルベントブラック27)、オレオゾルブ
ラックAR(商品名、田岡化学工業株式会社製)、アイ
ゼンゾットブラック6(商品名、 保土谷化学工業株式
会社製、C.I.ソルベントブラック3)、アイゼンゾ
ットブラック8(商品名、 保土谷化学工業株式会社
製、C.I.ソルベントブラック7)、アイゼンスピロ
ンブラックMH(商品名、 保土谷化学工業株式会社
製)、アイゼンスピロンブラックGMH(商品名、 保
土谷化学工業株式会社製)、オラゾールブラックCN
(商品名、チバガイギー社製、C.I.ソルベントブラ
ック28)、オラゾールブラックRLI(商品名、チバ
ガイギー社製、C.I.ソルベントブラック29)など
が挙げられる。
【0022】また、分散染料としては、オラセットイエ
ロー8GF(商品名、チバガイギー社製、C.I.ディ
スパースイエロー82)、アイゼンゾットイエロー5
(商品名、保土谷化学工業株式会社製、C.I.ディス
パースイエロー3)、スミプラスイエローHLR(商品
名、住友化学工業株式会社製、C.I.ディスパースイ
エロー54)、カヤセットイエローA−G(商品名、日
本化薬株式会社製、C.I.ディスパースイエロー5
4)、スミプラスレッドB−2(商品名、住友化学工業
株式会社製、C.I.ディスパースレッド191)、カ
ヤセットレッドB(商品名、日本化薬株式会社製、C.
I.ディスパースレッド60)、フィレスターバイオレ
ットBA(商品名、チバガイギー社製、C.I.ディス
パースバイオレット57)などが挙げられる。
【0023】また、溶剤易溶性顔料としては、ハンサイ
エローG(商品名、大同化成株式会社製、C.I.ピグ
メントイエロー1)、ハンサイエローGR(商品名、大
同化成株式会社製、C.I.ピグメントイエロー2)、
ハンサイエロー10G(商品名、大同化成株式会社製、
C.I.ピグメントイエロー3)、フィレスターイエロ
ーRNB(商品名、チバガイギー社製、C.I.ピグメ
ントイエロー147)、カヤセットイエローE−AR
(商品名、日本化薬株式会社製、C.I.ピグメントイ
エロー147)、カヤセットイエローE−L2R(商品
名、日本化薬株式会社製、C.I.ピグメントイエロー
142)、パーマネントレッド4R(商品名、大同化成
株式会社製、C.I.ピグメントレッド3)、ポピイレ
ッド(商品名、大日精化工業株式会社製、C.I.ピグ
メントレッド17)、ブリリアントファストスカレーッ
ト(商品名、大同化成株式会社製、C.I.ピグメント
レッド22)、3040レッド(商品名、大日精化工業
株式会社製、C.I.ピグメントレッド23)、ファス
トピンクレーキ6G(商品名、野間化学工業株式会社、
C.I.ピグメントレッド81)、エオシンレーキ(商
品名、有本化学工業株式会社、C.I.ピグメントレッ
ド90)、カヤセットレッドE−CG(商品名、日本化
薬株式会社製、C.I.ピグメントレッド250)、カ
ヤセットレッドE−BG(商品名、日本化薬株式会社
製、C.I.ピグメントレッド249)、カーミンBS
(商品名、大日本インキ化学工業株式会社製、C.I.
ピグメントレッド114)、オラセットピンクRF(商
品名、チバガイギー社製、C.I.ピグメントレッド1
81)などが挙げられる。
【0024】これら疎水性着色剤は、単独または2種類
以上混合して用いることができる。またこれら疎水性着
色剤は、インク全量に対して0.5〜20wt%の範囲
で添加することが好ましい。0.5wt%以上の添加量
であれば、充分な画像濃度を得ることができる。20w
t%以下であれば、インク粘度をインクジェット方式に
おいて吐出可能な範囲にしやすい。
【0025】水としては、イオン交換水、限外濾過水、
逆浸透水、蒸留水などの純水や超純水が用いられる。ま
た、インクを長期間にわたって保存する場合には、カビ
やバクテリアなどの発生を防ぐ目的で、紫外線照射処
理、過酸化水素処理などにより滅菌した水を用いること
ができる。
【0026】水溶性有機溶剤としては、水に相溶し、か
つ疎水性着色剤を溶解するものならばいずれも用いるこ
とができるが、水よりも蒸気圧が小さく、かつ後述する
水溶性高分子を溶解するものが好ましい。その理由は、
インクの紙上での定着において、まずインク中の水が先
に蒸発して水溶性有機溶剤濃度が上昇する。次に紙上に
凝集している疎水性着色剤と水溶性高分子がそれに溶解
する。そして、凝集物同士及び凝集物と記録紙とが接着
するので、画像の耐摩擦性がさらに向上するという効果
があるためである。また、画像形成用ヘッドノズル先端
でインクが乾燥した際、まずインク中の水が先に蒸発し
て水溶性有機溶剤濃度が上昇する。そこへ疎水性着色剤
及び水溶性高分子が溶解する。そのためインクの固化・
析出が生じず、再度供給されたインク中に容易に混合す
るので、ノズル目詰まりが回避できるという効果がある
ためである。このような水溶性有機溶剤として、詳しく
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5
ーペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、
2−メチル−2,4−ペンタンジオール、グリセリン、
1,2,6−ヘキサントリオールなどのアルコール類、
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレング
リコールジエチルエーテルなどのエーテル類、アセトニ
ルアセトンなどのケトン類、γ−ブチロラクトン、ジア
セチン、エチレンカーボネート、リン酸トリエチルなど
のエステル類、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、
ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、2−ピ
ロリドン、N−メチル−2−ピロリドンなどの窒素化合
物類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、1,3−プ
ロパンスルトンなどの硫黄化合物類、2−メトキシエタ
ノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシメト
キシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、2
−ブトキシエタノール、2−イソペンチルオキシエタノ
ール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリル
アルコール、ジエチレングリコール、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエ
チレングリコール、トリエチレングリコールモノメチル
エーテル、テトラエチレングリコール、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノ
エチルエーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、ジアセトンアルコール、モノエタノ
ールアミン、チオジグリコール、モルホリン、N−エチ
ルモルホリン、2−メトキシエチルアセテート、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテルアセテート、ヘキサ
メチルホスホルアミドなどの多官能基化合物類が挙げら
れる。水と水溶性有機溶剤の混合比率は、水溶性有機溶
剤の水に対する飽和溶解度以下であれば特に限定されな
い。
【0027】以上述べた疎水性着色剤、水、水溶性有機
溶剤から成るインクの画像は、紙上で着色剤凝集物が溶
解・接着するために、溶剤不溶性着色剤インク、例えば
顔料インクの画像に比較して耐摩擦性が向上している。
しかし、そこへ水溶性高分子を添加することによって、
画像の耐摩擦性がさらに向上することがわかった。その
ような水溶性高分子としては、好適には水酸基、カルボ
ニル基、ポリエチレンオキシル基、アルコキシ基、ラク
タム類、エステル基などの非イオン性の親水基を有する
ものから選ばれ、これらを単独あるいは2種以上混合し
て用いることができる。詳しくは、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテ
ル、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ポリアクリルアミド、ビニ
ルアルコール−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコ
ール−部分ホルマール化物、ポリビニルアルコール−部
分ブチラール化物、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重
合体などの合成高分子類、メチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロースなどのセルロース誘導体、ヒドロキ
シアルキルでんぷん、酢酸でんぷん、架橋でんぷん、デ
キストリンなどのでんぷん誘導体などが挙げられる。ま
た、本発明のインクでは、インク中のイオン濃度が一定
水準を越えると着色剤が凝集沈降してしまうため、着色
剤が凝集沈降しない範囲でスルホン酸基、カルボン酸
基、アミノ基などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、
無機酸塩、有機酸塩などのイオン性の親水基を有する水
溶性高分子も用いることができ、これらを単独あるいは
2種以上混合して用いることができる。詳しくは、カル
ボキシメチルセルロース塩、ビスコースなどのセルロー
ス誘導体、アルギン酸塩、ゼラチン、アルブミン、カゼ
イン、アラビアゴム、トンガントゴム、リグニンスルホ
ン酸塩などの天然高分子類、カチオンでんぷん、リン酸
でんぷん、カルボキシメチルでんぷん塩などのでんぷん
誘導体、ポリアクリル酸塩、ポリビニル硫酸塩、ポリ
(4−ビニルピリジン)塩、ポリアミド、ポリアリルア
ミン塩、縮合ナフタレンスルホン酸塩、スチレン−アク
リル酸塩共重合物、スチレン−メタクリル酸塩共重合
物、アクリル酸エステル−アクリル酸塩共重合物、アク
リル酸エステル−メタクリル酸塩共重合物、メタクリル
酸エステル−アクリル酸塩共重合物、メタクリル酸エス
テル−メタクリル酸塩共重合物、スチレン−イタコン酸
塩共重合物、イタコン酸エステル−イタコン酸塩共重合
物、ビニルナフタレン−アクリル酸塩共重合物、ビニル
ナフタレン−メタクリル酸塩共重合物、ビニルナフタレ
ン−イタコン酸塩共重合物などの合成高分子類などがあ
る。
【0028】これら水溶性高分子は、重量平均分子量が
2,000〜1,000,000の範囲であることが好
ましい。重量平均分子量が2,000以上であれば、画
像の耐摩擦性を向上することができる。1,000,0
00以下であれば、インク粘度をインクジェット方式に
おいて吐出可能な範囲にしやすい。
【0029】また、非イオン性の親水基を有する水溶性
高分子を用いる場合、インク全量に対して0.01〜2
0wt%の範囲で添加することが好ましい。0.01w
t%以上であれば、画像の耐摩擦性を向上することがで
きる。20wt%以下であれば、インク粘度をインクジ
ェット方式において吐出可能な範囲にしやすく、また着
色剤の水可溶化による画像の耐水性劣化を防ぐことがで
きる。
【0030】また、イオン性の親水基を有する水溶性高
分子を用いる場合、インク全量に対して0.01〜10
wt%の範囲で添加することが好ましい。0.01wt
%以上であれば、画像の耐摩擦性を向上することができ
る。10wt%以下であれば、インク中の疎水性着色剤
の凝集沈降を抑えることができる。
【0031】また、非イオン性高分子とイオン性高分子
を混合して用いることも可能である。 本発明の画像形
成用インクの必須成分は、以上述べた水、疎水性着色
剤、水溶性有機溶剤、水溶性高分子であるが、その他に
インクジェット用インクに一般的に用いられている浸透
促進剤、表面張力調整剤、ヒドロトロピー剤、保湿剤、
pH調整剤、防カビ剤、キレート剤、防腐剤、防錆剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤などのインクジェットインク
用助剤を必要に応じて添加することもできる。
【0032】浸透促進剤を添加する場合、エタノール、
イソプロパノール、ブタノール、ペンタノールなどのア
ルコール類、2−ピロリドン、N−メチルピロリドンな
どのラクタム類などが好ましい。本発明のインクの浸透
速度は、これらの浸透促進剤を添加して、あるいは添加
せずに2.5mg/cm2の吐出インク量において20
秒以下であることが好ましい。
【0033】表面張力調整剤を添加する場合、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、グリセリン、ジエ
チレングリコールなどのアルコール類、ノニオン、カチ
オン、アニオン、あるいは両性界面活性剤が好ましい。
本発明のインクの表面張力は、これらの表面張力調整剤
を使用して、あるいは使用せずに25〜70dyn/c
mの範囲であることが好ましい。表面張力が25dyn
/cm未満であると記録紙上でのにじみが大きくなる。
70dyn/cmを越えると罫線画像形成時に罫線に沿
ってインク滴の偏析が生じ、画像濃度ムラが大きくな
る。これら表面張力調整のために界面活性剤を添加する
場合は、界面活性剤による着色剤の水可溶化により画像
の耐水性が低下することを防ぐため、用いる界面活性剤
の臨界ミセル濃度未満にすることが望ましい。
【0034】ヒドロトロピー剤を添加する場合、尿素、
アルキル尿素、エチレン尿素、プロピレン尿素、チオ尿
素が好ましく、インクに対して0.5〜20wt%の範
囲で添加することが好ましい。
【0035】保湿剤を添加する場合、グリセリン、ジエ
チレングリコール、マルチトール、ソルビトールなどの
ポリオール類が好ましく、インクに対して1〜25wt
%の範囲で添加することが好ましい。
【0036】本発明の画像形成用インクの製造方法は、
以下に述べる工程から成っている。
【0037】第一の工程は、少なくとも疎水性着色剤を
水溶性有機溶剤に溶解させた着色剤溶液を調製する工程
である。この工程では、疎水性着色剤が水溶性有機溶剤
に溶解することが可能であれば、特に制限されない。例
としては、疎水性着色剤に水溶性有機溶剤を添加して攪
拌するか、攪拌しながら水溶性有機溶剤に疎水性着色剤
を添加していく方法がある。この際、溶解しにくい場合
には加熱を行ってもよい。これによって調製された着色
剤溶液に不純物あるいは不溶物などがある場合には、濾
過や遠心分離などを行い除去することもできる。さら
に、この工程でインクジェットインク用助剤及び/ある
いは水溶性高分子を添加することも可能である。
【0038】第二の工程は、少なくとも水を含む溶液を
調製する工程である。この工程では、水に溶解するイン
クジェットインク用助剤及び/あるいは水溶性高分子の
水溶液を調製することができる。また、このような水溶
液を調製する必要のない場合は、この工程を省略するこ
ともできる。
【0039】第三の工程は、第一の工程で得た着色剤溶
液と第二の工程で得た溶液あるいは水とを混合する工程
である。この工程では、一定量の水あるいは溶液に着色
剤溶液を少量ずつ加える、あるいは反対に一定量の着色
剤溶液に水あるいは溶液を少量ずつ加える方式が用いら
れる。さらに、一定量の着色剤溶液と水あるいは溶液を
連続的に混合する方式によっても製造可能である。さら
に、この工程で水溶性高分子及び/あるいはインクジェ
ット用助剤を添加することも可能である。
【0040】ここで、第一・第二・第三の工程、あるい
は第一・第三の工程を踏まえない方法でインクを調製し
た場合、例えば水溶性有機溶剤を含む水溶液中に疎水性
着色剤を混合すると、大部分の疎水性着色剤が沈降分離
してしまい、インクとならない。
【0041】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に
説明する。
【0042】さらに、以下に述べる個々の実施例及び比
較例で得られたインクを、以下に示す方法で評価した。
【0043】<1.画像の品質評価>得られたインクを
MJ−500(商品名、セイコーエプソン株式会社製)
に充填し、記録紙として再生紙であるXEROX−R
(商品名、富士ゼロックス株式会社製)上に画像形成を
行った。そして、得られた画像のフェザリングやにじみ
の状態を目視にて確認した。評価基準は、フェザリング
やにじみが認められなかったものを○、認められたもの
を×とした。
【0044】<2.画像の耐水性評価>画像の品質評価
で得られた画像に、純水0.3mlを付着させて、その
まま自然乾燥させた後の画像の乱れを目視で観察した。
評価基準は、画像の乱れが認められなかったものを○、
認められたものを×とした。
【0045】<3.画像の耐摩擦性評価>得られたイン
クをMJ−500に充填し、記録紙として上質紙である
XEROX−P(商品名、富士ゼロックス株式会社製)
上に画像形成を行った。そして、得られた画像をゼムク
リップの長端に500、300、100gの荷重をかけ
ながら擦り、擦った後の画像の乱れを目視で確認した。
評価基準は、画像の乱れが認められなかったものを○、
わずかに認められたものを△、乱れがひどく画像の識別
が不可になったものを×とした。
【0046】<4.インクの目詰まり特性>得られたイ
ンクをMJ−500のヘッドに充填し、40℃・30%
RHの恒温槽に7日間キャップ無しで放置した後、ヘッ
ドをMJ−500に搭載してインク吐出を行った。評価
基準は、全てのヘッドノズルでインクが吐出したものを
○、インク吐出しないノズルが発生してかつ復帰しなか
ったものを×とした。
【0047】(実施例1) <疎水性着色剤> スピリットブラックAB(商品名、オリエント化学工業
株式会社製、C.I.ソルベントブラック5)・・・
5.0g <水溶性高分子>ポリビニルアルコール(重量平均分子
量13,000、商品名:クラレポバールPVA−10
3、株式会社クラレ製)・・・1.0g <水溶性有機溶剤> N−メチル−2−ピロリドン・・・15.0g <水> 純水・・・79.0g まず、20℃の純水にポリビニルアルコールを加えて攪
拌分散した後、70℃に加熱しながら攪拌溶解し、水溶
液を調製した。次にN−メチル−2−ピロリドンにスピ
リットブラックABを加えて50℃に加熱しながら攪拌
溶解し、着色剤溶液を調製した。得られた水溶液中に着
色剤溶液を、共に50℃に加熱しながら、着色剤溶液全
量を1時間かけて徐々に滴下した後、さらに2時間攪拌
混合した。これを20℃になるまで冷却した後、ポアサ
イズ0.45μmのフィルタを用いて加圧濾過して、イ
ンク1を調製した。
【0048】このインク1では、水溶性有機溶剤に浸透
促進剤としても用いられるN−メチル−2−ピロリドン
を使用したため、インク浸透速度が速く画像形成速度が
より向上したという、より好適な特性を示した。
【0049】(実施例2) <疎水性着色剤> スミプラスレッドB−2(商品名、住友化学工業株式会
社製、C.I.ディスパースレッド191)・・・3.
0g <水溶性高分子> メチルセルロース(重量平均分子量2,300、商品
名:メトローズSM、信越化学工業株式会社製)・・・
0.1g <水溶性有機溶剤> ジメチルホルムアミド・・・10.0g <浸透促進剤> エタノール・・・3.0g <水> 純水・・・83.9g まず、50℃に加熱したジメチルホルムアミドにスミプ
レスレッドB−2を加えて50℃に加熱しながら攪拌溶
解し、着色剤溶液を調製した。得られた着色剤溶液を純
水中に、共に70℃に加熱しながら、着色剤溶液全量を
1時間かけて徐々に滴下した後、70℃に保ったまま2
時間攪拌混合した。これにさらにメチルセルロースを徐
々に加えて攪拌混合した後、徐々に20℃になるまで冷
却しながら1時間攪拌した。得られた混合物をポアサイ
ズ0.45μmのフィルタを用いて加圧濾過して、イン
ク2を調製した。
【0050】このインク2では、浸透促進剤を用いたた
め、インク浸透速度が速く画像形成速度がより向上した
という、より好適な特性を示した。
【0051】(実施例3) <疎水性着色剤> エオシンレーキ(商品名、有本化学工業株式会社製、
C.I.ピグメントレッド90)・・・0.5g <水溶性高分子> ヒドロキシアルキルでんぷん(重量平均分子量87,0
00、商品名:パイオスターチ、日澱化學株式会社製)
・・・0.5g <水溶性有機溶剤> ジエチレングリコール・・・5.0g γ−ブチロラクトン・・・4.5g <水> 純水・・・89.5g まず、70℃に加熱した純水にヒドロキシアルキルでん
ぷんを加えて攪拌分散し、これを徐々に20℃になるま
で冷却しながら攪拌溶解して水溶液を調製した。次に5
0℃に加熱したジエチレングリコールにエオシンレーキ
を加えて50℃に加熱しながら攪拌溶解させ、ここへγ
−ブチロラクトンを徐々に添加してさらに攪拌混合し、
着色剤溶液を調製した。20℃の攪拌している水溶液に
50℃に加熱した着色剤溶液全量を、1時間かけて徐々
に滴下した後、20℃になるまで攪拌しながら冷却し
た。これをポアサイズ0.45μmのフィルタを用いて
加圧濾過して、インク3を調製した。
【0052】このインク3では、水溶性有機溶剤に表面
張力調整剤及び保湿剤としても用いられるジエチレング
リコールを使用したため、目詰まり特性評価において6
0℃・30%RH・7日間キャップ無しの条件でも全て
のノズルにおいてインクが吐出し、さらに濃度ムラのな
い鮮明な画像が得られたという、より好適な特性を示し
た。
【0053】(実施例4) <疎水性着色剤> オイルブラックHBB(商品名、オリエント化学工業株
式会社製、C.I.ソルベントブラック3)・・・2
0.0g <水溶性高分子> ヒドロキシプロピルセルロース(重量平均分子量1,0
00,000、Aldrich Chemical C
ompany,Inc.製)・・・0.01g <水溶性有機溶剤> フルフリルアルコール・・・10.0g エチレングリコール・・・9.99g <ヒドロトロピー剤> 尿素・・・10.0g <水> 純水・・・50.0g まず、70℃に加熱した純水に尿素を加えて攪拌溶解し
て、水溶液を調製した。次に70℃に加熱したフルフリ
ルアルコールにオラゾールブラックCNとオリエントオ
イルブラックHBBを加えて70℃に加熱しながら攪拌
溶解し、ここへエチレングリコールを添加してさらに攪
拌混合して、着色剤溶液を調製した。得られた水溶液に
着色剤溶液を、共に70℃に加熱しながら、着色剤溶液
全量を1時間かけて徐々に滴下し、さらに70℃に保っ
たまま1時間攪拌した。そこへヒドロキシプロピルセル
ロースを徐々に加え、そのまま攪拌混合した後、徐々に
20℃になるまで攪拌しながら1時間冷却した。そして
ポアサイズ0.45μmのフィルタを用いて加圧濾過し
て、インク4を調製した。
【0054】このインク4では、ヒドロトロピー剤を用
いたため高濃度で鮮明な画像が得られたという、より好
適な特性を示した。また、尿素の代わりにエチレン尿
素、プロピレン尿素、チオ尿素を用いた場合でも、同様
の結果を得た。
【0055】(実施例5) <疎水性着色剤> フィレスターバイオレットBA(商品名、チバガイキー
社製、C.I.ディスパースバイオレット57)・・・
9.0g アイゼンゾットイエロー5(商品名、保土谷化学工業株
式会社製、C.I.ディスパースイエロー3)・・・
1.0g <水溶性樹脂> ポリビニルピロリドン(重量平均分子量2,900、商
品名:Kollidon 12 PF、BASFジャパ
ン株式会社製)・・・20.0g <水溶性有機溶剤> 2−メチル−2,4−ペンタンジオール・・・20.0
g <水> 純水・・・50.0g まず、50℃に加熱した2−メチル−2,4−ペンタン
ジオールにフィレスターバイオレットBAとアイゼンゾ
ットイエロー5を加えて、50℃に加熱しながら攪拌溶
解した。そこへポリビニルピロリドンを加え、さらに攪
拌混合して着色剤溶液を調製した。得られた着色剤溶液
と純水を、共に50℃に加熱しながら同時に徐々に滴下
して混合し、これを50℃に加熱しながら2時間攪拌し
た。これを20℃になるまで冷却した後、ポアサイズ
0.45μmのフィルタを用いて加圧濾過して、インク
5を調製した。
【0056】このインク5では、2種類の着色剤を用い
たため、よりリアルなブラック色が表現できたという、
より好適な特性を示した。
【0057】(実施例6) <疎水性着色剤> カヤセットイエローE−L2R(商品名、日本化薬株式
会社製、C.I.ピグメントイエロー142)・・・
1.5g ファストピンクレーキ6G(商品名、野間化学工業株式
会社製、C.I.ピグメントレッド81)・・・18.
5g <水溶性高分子> ポリビニルメチルエーテル(重量平均分子量230,0
00、商品名:ルナトールM40、BASFジャパン株
式会社製)・・・15.0g <水溶性有機溶剤> 2−ピロリドン・・・15.0g 2−エトキシエタノール・・・10.0g <水> 純水・・・40.0g まず、2−ピロリドンと2−エトキシエタノールを混合
して50℃に加熱したものに、カヤセットイエローE−
L2Rとファストピンクレーキ6Gを加えて、50℃に
加熱しながら1時間攪拌溶解させ、着色剤溶液を調製し
た。次に、20℃の純水にポリビニルメチルエーテルを
攪拌溶解して、水溶液を調製した。そして、調製した水
溶液を50℃に加熱し、ここへ50℃に加熱した着色剤
溶液を徐々に滴下しながら2時間攪拌混合した。これを
20℃になるまで冷却させた後、ポアサイズ0.45μ
mのフィルタを用いて加圧濾過して、インク6を調製し
た。
【0058】このインク6では、水溶性有機溶剤に浸透
促進剤としても用いられる2−ピロリドンを使用したた
め、インク浸透速度が速く画像形成速度がより向上した
という、より好適な特性を示した。
【0059】(実施例7) <疎水性着色剤> オレオゾルブラックAR(商品名、田岡化学工業株式会
社製)・・・4.5gハンサーイエローG(商品名、大
同化成株式会社製、C.I.ピグメントイエロー1)・
・・1.5g <水溶性高分子> ヒドロキシエチルセルロース(重量平均分子量920,
000、Aldrich Chemical Comp
any,Inc.製)・・・5.0g <水溶性有機溶剤> グリセリン・・・2.5g ジエチルホルムアミド・・・12.5g <水> 純水・・・74.0g まず、グリセリンとジエチルホルムアミドを混合して5
0℃に加熱したものにオレオゾルブラックARを加え
て、50℃に加熱しながら1時間攪拌溶解して着色剤溶
液を調製した。次に、純水にヒドロキシエチルセルロー
スを攪拌溶解して、水溶液を調製した。そして、調製し
た着色剤溶液を50℃に加熱し、ここへ50℃に加熱し
た水溶液を徐々に滴下しながら3時間攪拌混合した。こ
れを20℃になるまで冷却した後、ポアサイズ0.45
μmのフィルタを用いて加圧濾過してインク7を調製し
た。
【0060】このインク7では、水溶性有機溶剤に表面
張力調整剤及び保湿剤としても用いられるグリセリンを
使用したため、目詰まり特性評価において60℃・30
%RH・7日間キャップ無しの条件でも全てのノズルに
おいてインクが吐出し、さらに濃度ムラのない鮮明な画
像が得られたという、より好適な特性を示した。
【0061】(実施例8) <疎水性着色剤> カヤセットレッドB(商品名、日本化薬株式会社製、
C.I.ディスパースレッド60)・・・0.5g ポピイレッド(商品名、大日精化工業株式会社製、C.
I.ピグメントレッド17)・・・0.5g <水溶性高分子> ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合物(重量平均分子
量30,000、商品名:Luviskol VA 5
5I、BASFジャパン株式会社製)・・・0.5g <水溶性有機溶剤> ジメチルスルホキシド・・・15.0g <水> 純水・・・83.5g まず、ジメチルスルホキシドを50℃に加熱したものに
カヤセットレッドBとポピイレッドを加えて、50℃に
加熱しながら1時間攪拌溶解し、着色剤溶液を調製し
た。そこへ、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合物を
徐々に攪拌しながら添加して1時間攪拌溶解した。さら
にそこへ50℃に加熱した純水を徐々に滴下しながら加
えた後、50℃に保ったまま2時間攪拌混合した。攪拌
後、20℃になるまで冷却し、ポアサイズ0.45μm
のフィルタを用いて加圧濾過して、インク8を調製し
た。
【0062】このインク8では、2種類の着色剤を用い
たため、よりリアルなレッド色を表現できたという、よ
り好適な特性を示した。
【0063】(実施例9) <疎水性着色剤> ハンサイエローGR(商品名、大同化成株式会社製、
C.I.ピグメントイエロー2)・・・1.0g アイゼンスピロンレッドBEH(商品名、保土谷化学工
業株式会社製)・・・4.0g バリファストブルー2610(商品名、オリエント化学
工業株式会社製)・・・4.0g <水溶性高分子> デキストリン(重量平均分子量3,000、商品名:ア
ミコールNo.1B、日澱化學株式会社製)・・・3.
5g ポリエチレングリコール(重量平均分子量10,00
0、Aldrich Chemical Compan
y,Inc.製)・・・0.3g ヒドロキシプロピルメチルセルロース(重量平均分子量
86,000、商品名:メトローズSHタイプ、信越化
学工業株式会社製)・・・0.2g <水溶性有機溶剤> テトラヒドロフルフリルアルコール・・・30.0g <水> 純水・・・57.0g まず、テトラヒドロフルフリルアルコールにハンサイエ
ローGR、アイゼンスピロンレッドBEH及びバリファ
ストブルー2610を加えて1時間攪拌溶解し、着色剤
溶液を調製した。次に、純水にデキストリン、ポリエチ
レングリコール及びヒドロキシプロピルメチルセルロー
スを徐々に攪拌しながら添加して1時間攪拌溶解し、水
溶液を得た。得られた着色剤溶液に水溶液を徐々に滴下
しながら加え、2時間攪拌混合した。攪拌後、ポアサイ
ズ0.45μmのフィルタを用いて加圧濾過して、イン
ク9を調製した。
【0064】このインク9では、イエロー・マゼンタ・
シアン色の3種類の着色剤を用いたため、よりリアルな
ブラック色が表現できたという、より好適な特性を示し
た。さらに、3種類の水溶性高分子を使用したため、耐
摩擦性評価において荷重を700gとしても画像の乱れ
が認められなかったという、より好適な特性を示した。
【0065】(実施例10) <疎水性着色剤> スピリットブラックSSBB(商品名、オリエント化学
工業株式会社製、C.I.ソルベントブラック5)・・
・5.0g <水溶性高分子> ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量2,10
0、Aldrich Chemical Compan
y,Inc.製)・・・0.5g <水溶性有機溶剤> ジエチレングリコールジエチルエーテル・・・10.0
g <水> 純水・・・84.5g まず、ジエチレングリコールジエチルエーテルにスピリ
ットブラックSSBBを加えて、1時間攪拌溶解して着
色剤溶液を調製した。次に、純水にポリアクリル酸ナト
リウムを徐々に攪拌しながら添加して1時間攪拌溶解
し、水溶液を得た。得られた水溶液に着色剤溶液を徐々
に滴下しながら加え、2時間攪拌混合した。攪拌後、ポ
アサイズ0.45μmのフィルタを用いて加圧濾過し
て、インク10を調製した。
【0066】(実施例11) <疎水性着色剤> オラセットイエロー8GF(商品名、チバガイキー社
製、C.I.ディスパースイエロー82)・・・10.
0g <水溶性高分子> カチオンでんぷん(重量平均分子量15,000、商品
名:エキセル EXNo.3、日澱化學株式会社製)・
・・2.0g <水溶性有機溶剤> プロピレングリコールモノエチルエーテル・・・15.
0g <水> 純水・・・73.0g まず、70℃に加熱した純水にカチオンでんぷんを加え
て攪拌分散し、これを徐々に20℃になるまで冷却しな
がら攪拌溶解して水溶液を調製した。次に、プロピレン
グリコールモノエチルエーテルにオラセットイエロー8
GFを加えて攪拌溶解させ、着色剤溶液を調製した。攪
拌している水溶液に着色剤溶液全量を、1時間かけて徐
々に滴下した後、さらに1時間攪拌混合した。これをポ
アサイズ0.45μmのフィルタを用いて加圧濾過し
て、インク11を調製した。
【0067】(実施例12) <疎水性着色剤> パーマネントレッド4R(商品名、大同化成株式会社
製、C.I.ピグメントレッド3)・・・2.0g <水溶性高分子> カルボキシメチルセルロースナトリウム(重量平均分子
量700,000、Aldrich Chemical
Company,Inc.製)・・・0.01g <水溶性有機溶剤> モルホリン・・・5.0g <保湿剤> マルチトール・・・5.0g <水> 純水・・・87.99g まず、70℃に加熱した純水にカルボキシメチルセルロ
ースナトリウムを徐々に加えて攪拌分散した後、徐々に
20℃になるまで冷却しながら攪拌溶解して水溶液を調
製した。次にモルホリンにパーマネントレッド4Rを加
えて攪拌溶解し、着色剤溶液を調製した。得られた着色
剤溶液に水溶液全量を1時間かけて徐々に滴下し、さら
に1時間攪拌した。そこへマルチトールを徐々に加え、
そのまま攪拌混合した後、ポアサイズ0.45μmのフ
ィルタを用いて加圧濾過して、インク12を調製した。
【0068】このインク12では、保湿剤を用いたた
め、目詰まり特性評価において60℃・30%RH・7
日間キャップ無しの条件でも全てのノズルにおいてイン
クが吐出したという、より好適な特性を示した。また、
マルチトールの代わりにソルビトールを用いた場合で
も、同様の結果を得た。
【0069】(実施例13) <疎水性着色剤> スミプラスイエローHLR(商品名、住友化学工業株式
会社製、C.I.ディスパースイエロー54)・・・
0.5g カヤセットイエローA−G(商品名、日本化薬株式会社
製、C.I.ディスパースイエロー54)・・・1.5
g <水溶性高分子> ゼラチン(重量平均分子量2,300、Aldrich
ChemicalCompany,Inc.製)・・
・10.0g <水溶性有機溶剤> ホルムアミド・・・7.5g <水> 純水・・・80.5g まず、50℃に加熱したホルムアミドにスミプラスイエ
ローHLRとカヤセットイエローA−Gを加えて、50
℃に加熱しながら攪拌溶解し、着色剤溶液を調製した。
次に、50℃に加熱した純水にゼラチンを加えて攪拌溶
解し、水溶液を調製した。得られた着色剤溶液と水溶液
を、共に50℃に加熱しながら同時に徐々に滴下して混
合し、これを50℃に加熱しながら2時間攪拌した。こ
れを20℃になるまで冷却した後、ポアサイズ0.45
μmのフィルタを用いて加圧濾過して、インク13を調
製した。
【0070】(実施例14) <疎水性着色剤> ブリリアントファストスカーレット(商品名、大同化成
株式会社製、C.I.ピグメントレッド22)・・・
2.5g カーミンBS(商品名、大日本インキ化学工業株式会社
製、C.I.ピグメントレッド114)・・・2.5g <水溶性高分子> ポリ(4−ビニルピリジン)臭化エチル塩(重量平均分
子量70,000、商品名:P4VP、広栄化学工業株
式会社製)・・・8.0g <水溶性有機溶剤> プロピレングリコール・・・7.5g ジメチルアセトアミド・・・7.5g <水> 純水・・・72.0g まず、プロピレングリコールとジメチルアセトアミドを
混合して50℃に加熱したものに、ブリリアントファス
トスカーレットとカーミンBSを加えて、50℃に加熱
しながら1時間攪拌溶解させ、着色剤溶液を調製した。
次に、純水にポリ(4−ビニルピリジン)臭化エチル塩
を攪拌溶解して、水溶液を調製した。そして、調製した
水溶液を50℃に加熱し、ここへ50℃に加熱した着色
剤溶液を徐々に滴下しながら2時間攪拌混合した。これ
を20℃になるまで冷却させた後、ポアサイズ0.45
μmのフィルタを用いて加圧濾過して、インク14を調
製した。
【0071】(実施例15) <疎水性着色剤> オイルイエロー105(商品名、オリエント化学工業株
式会社製)・・・0.5g ニグロシンベース(商品名、オリエント化学工業株式会
社製、C.I.ソルベントブラック7)・・・3.5g <水溶性高分子> ポリビニル硫酸ナトリウム(重量平均分子量880,0
00、AldrichChemical Compan
y,Inc.製)・・・4.0g <水溶性有機溶剤> 1,3−ブタンジオール・・・3.0g アセトニルアセトン・・・4.0g <ヒドロトロピー剤> チオ尿素・・・3.0g <水> 純水・・・82.0g まず、1,3−ブタンジオールとアセトニルアセトンを
混合して50℃に加熱したものにオイルイエロー105
とニグロシンベースを加えて、50℃に加熱しながら1
時間攪拌溶解して着色剤溶液を調製した。次に、純水に
ポリビニル硫酸ナトリウムを攪拌溶解して、水溶液を調
製した。そして、調製した着色剤溶液を50℃に加熱
し、ここへ50℃に加熱した水溶液を徐々に滴下しなが
ら3時間攪拌混合した。これを20℃になるまで冷却し
た後、ポアサイズ0.45μmのフィルタを用いて加圧
濾過してインク15を調製した。
【0072】このインク15では、補色としてイエロー
色の着色剤を用いたため、よりリアルなブラック色を表
現できたという、より好適な特性を示した。
【0073】(実施例16) <疎水性着色剤> カヤセットレッドB(商品名、日本化薬株式会社製、
C.I.ディスパースレッド60)・・・2.0g ハンサイエロー10G(商品名、大同化成株式会社製、
C.I.ピグメンイエロー3)・・・1.0g <水溶性高分子> スチレン−アクリル酸ナトリウム共重合物(重量平均分
子量80,000、Aldrich Chemical
Company,Inc.製)・・・1.0g <水溶性有機溶剤> ヘキサメチルホスホルアミド・・・10.0g <水> 純水・・・86.0g まず、ヘキサメチルホスホルアミドにカヤセットレッド
Bとハンサイエロー10Gを加えて、1時間攪拌溶解し
て着色剤溶液を調製した。次に、純水にスチレン−アク
リル酸ナトリウム共重合物を攪拌しながら徐々に添加
し、攪拌溶解して水溶液を調製した。そして、着色剤溶
液に水溶液を徐々に滴下しながら2時間攪拌混合した。
これをポアサイズ0.45μmのフィルタを用いて加圧
濾過して、インク16を調製した。
【0074】このインク16では、2種類の着色剤を混
合したため、よりリアルなレッド色を表現できたとい
う、より好適な特性を示した。
【0075】(実施例17) <疎水性着色剤> 3040レッド(商品名、大日精化工業株式会社製、
C.I.ピグメントレッド23)・・・2.0g カヤセットイエローA−G(商品名、日本化薬株式会社
製、C.I.ディスパースイエロー54)・・・0.1
g アイゼンゾットブルー1(商品名、保土谷化学工業株式
会社製、C.I.ソルベントブルー25)・・・1.9
g <水溶性高分子> ポリアミン(重量平均分子量2,000、商品名:PA
S−A1、日東紡績株式会社製)・・・2.49g リグニンスルホン酸ナトリウム(重量平均分子量76
0,000、Aldrich Chemical Co
mpany,Inc.製)・・・0.01g <水溶性有機溶剤> 1,3−プロパンスルトン・・・20.0g <水> 純水・・・75.5g まず、1,3−プロパンスルトンに3040レッド、カ
ヤセットイエローA−G及びアイゼンゾットブルー1を
加えて1時間攪拌溶解し、着色剤溶液を調製した。次
に、純水にポリアミンとリグニンスルホン酸ナトリウム
を攪拌しながら徐々に添加して1時間攪拌溶解し、水溶
液を得た。得られた水溶液に着色剤溶液をを徐々に滴下
しながら加え、2時間攪拌混合した。攪拌後、ポアサイ
ズ0.45μmのフィルタを用いて加圧濾過して、イン
ク17を調製した。
【0076】このインク17では、イエロー・マゼンタ
・シアン色の3種類の着色剤を混合したため、よりリア
ルなブラック色が表現できたという、より好適な特性を
示した。さらに、2種類の水溶性高分子を使用したた
め、耐摩擦性評価において荷重を700gとしても画像
の乱れが認められなかったという、より好適な特性を示
した。
【0077】(実施例18) <疎水性着色剤> オイルブラックBS(商品名、オリエント化学工業株式
会社製、C.I.ソルベントブラック7)・・・7.5
g <水溶性高分子> ポリビニルピロリドン(重量平均分子量2,900、商
品名:Kollidon 12PF、BASFジャパン
株式会社製)・・・0.01g アルギン酸ナトリウム(重量平均分子量2,500、関
東化学株式会社製)・・・0.01g <水溶性有機溶剤> 2−ピロリドン・・・5.0g N−メチル−2−ピロリドン・・・10.0g <水> 純水・・・77.49g まず、20℃の純水にアルギン酸ナトリウムを加えて攪
拌溶解し、水溶液を調製した。次に、2−ピロリドンと
N−メチル−2−ピロリドンの混合物にオイルブラック
BSを加えて50℃に加熱しながら攪拌溶解し、着色剤
溶液を調製した。得られた水溶液中に着色剤溶液を、共
に50℃に加熱しながら、着色剤溶液全量を1時間かけ
て徐々に滴下した後、さらに1時間攪拌混合した。これ
を20℃になるまで冷却した後、ポリビニルピロリドン
を攪拌しながら徐々に加えて、さらに1時間攪拌混合し
た。攪拌後、ポアサイズ0.45μmのフィルタを用い
て加圧濾過して、インク18を調製した。
【0078】このインク18では、水溶性有機溶剤に浸
透促進剤としても用いられる2−ピロリドンとN−メチ
ル−2−ピロリドンを使用したため、インク浸透速度が
速く画像形成速度がより向上したという、より好適な特
性を示した。さらに、2種類の水溶性高分子を使用した
ため、耐摩擦性評価において荷重を700gとしても画
像の乱れが認められなかったという、より好適な特性を
示した。
【0079】(実施例19) <疎水性着色剤> アイゼンスピロンブラックGMH(商品名、保土谷化学
工業株式会社製)・・・3.5g <水溶性高分子> ポリエチレングリコール(重量平均分子量8,000、
関東化学株式会社製)・・・10.0g ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量2,10
0、Aldrich Chemical Compan
y,Inc.製)・・・10.0g <水溶性有機溶剤> ジメチルスルホキシド・・・10.0g スルホラン・・・5.0g <水> 純水・・・77.49g まず、20℃の純水にポリビニルアルコールを加えて攪
拌分散した後、70℃に加熱しながら攪拌溶解し、ここ
へさらにポリアクリル酸ナトリウムを徐々に加えて攪拌
溶解し、水溶液を調製した。次に、ジメチルスルホキシ
ドとスルホランの混合物にアイゼンスピロンブラックG
MHを加えて、70℃に加熱しながら攪拌溶解し、着色
剤溶液を調製した。得られた水溶液中に着色剤溶液を、
共に70℃に加熱しながら、着色剤溶液全量を1時間か
けて徐々に滴下した後、さらに1時間攪拌混合した。こ
れを20℃になるまで冷却した後、ポアサイズ0.45
μmのフィルタを用いて加圧濾過して、インク19を調
製した。このインク19では、2種類の水溶性高分子を
使用したため、耐摩擦性評価において荷重を700gと
しても画像の乱れが認められなかったという、より好適
な特性を示した。
【0080】(実施例20) <疎水性着色剤> オレオゾルファストブラックRL(商品名、田岡化学工
業株式会社製、C.I.ソルベントブラック27)・・
・5.0g <水溶性高分子> ポリビニルメチルエーテル(重量平均分子量980,0
00、商品名:ルトナールM40グレード、BASFジ
ャパン株式会社製)・・・0.01g カルボキシメチルセルロースナトリウム(重量平均分子
量910,000、Aldrich Chemical
Company,Inc.製)・・・0.01g <水溶性有機溶剤> 2−メトキシエタノール・・・15.0g <水> 純水・・・79.99g まず、純水にカルボキシメチルセルロースナトリウムを
加えて攪拌溶解し、水溶液を調製した。次に、2−メト
キシエタノールにオレオゾルファストブラックRLとポ
リビニルメチルエーテルを加えて、70℃に加熱しなが
ら攪拌溶解し、着色剤溶液を調製した。得られた水溶液
中に着色剤溶液を、共に20℃にしながら、着色剤溶液
全量を1時間かけて徐々に滴下した後、さらに1時間攪
拌混合した。そして、ポアサイズ0.45μmのフィル
タを用いて加圧濾過して、インク20を調製した。この
インク20では、2種類の水溶性高分子を使用したた
め、耐摩擦性評価において荷重を700gとしても画像
の乱れが認められなかったという、より好適な特性を示
した。
【0081】(実施例21) <疎水性着色剤> オラゾールブラックRLI(商品名、チバガイキー社
製、C.I.ソルベントブラック29)・・・15.0
g <水溶性高分子> ポリエチレンオキシド(重量平均分子量1,000,0
00、AldrichChemical Compan
y,Inc.製)・・・10.0g カルボキシメチルでんぷんナトリウム(重量平均分子量
943,000、商品名:F500 パピール No.
50、日澱化學株式会社製)・・・10.0g <水溶性有機溶剤> 2−(メトキシメトキシ)エタノール・・・3.0g トリエチレングリコール・・・7.0g <水> 純水・・・55.0g まず、純水にポリエチレンオキシドとカルボキシメチル
でんぷんナトリウムを加えて攪拌溶解し、水溶液を調製
した。次に、2−(メトキシメトキシ)エタノールとト
リエチレングリコールの混合物にオラゾールブラックR
LIを加えて、70℃に加熱しながら攪拌溶解し、着色
剤溶液を調製した。得られた水溶液中に着色剤溶液を、
共に20℃にしながら、着色剤溶液全量を1時間かけて
徐々に滴下した後、さらに1時間攪拌混合した。そし
て、ポアサイズ0.45μmのフィルタを用いて加圧濾
過して、インク21を調製した。このインク21では、
2種類の水溶性高分子を使用したため、耐摩擦性評価に
おいて荷重を700gとしても画像の乱れが認められな
かったという、より好適な特性を示した。
【0082】(実施例22) <疎水性着色剤> カヤセットレッドE−CG(商品名、日本化薬株式会社
製、C.I.ピグメントレッド250)・・・10.0
g <水溶性高分子> ポリエチレングリコール(重量平均分子量10,00
0、関東化学株式会社製)・・・4.0g アルブミン・卵製(重量平均分子量32,000、関東
化学株式会社製)・・・1.0g <水溶性有機溶剤> 2−メトキシエチルアセテート・・・20.0g <水> 純水・・・74.0g まず、純水にポリエチレングリコールとアルブミンを加
えて攪拌溶解し、水溶液を調製した。次に、2−メトキ
シエチルアセテートにカヤセットレッドE−CGを加え
て、70℃に加熱しながら攪拌溶解し、着色剤溶液を調
製した。得られた水溶液中に着色剤溶液を、共に70℃
に加熱しながら、着色剤溶液全量を1時間かけて徐々に
滴下した後、さらに1時間攪拌混合した。そして20℃
になるまで冷却した後、ポアサイズ0.45μmのフィ
ルタを用いて加圧濾過して、インク22を調製した。こ
のインク22では、2種類の水溶性高分子を使用したた
め、耐摩擦性評価において荷重を700gとしても画像
の乱れが認められなかったという、より好適な特性を示
した。
【0083】(実施例23) <疎水性着色剤> オラセットイエロー8GF(商品名、チバガイキー社
製、C.I.ディスパースイエロー82)・・・10.
0g <水溶性高分子> ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合物(重量平均分子
量137,700、商品名:デンカポバール B−1
7、電気化学工業株式会社製)・・・1.0g <水溶性有機溶剤> エチレングリコールモノメチルエーテル・・・20.0
g <水> 純水・・・69.0g まず、エチレングリコールモノメチルエーテルを50℃
に加熱したものにオラセットイエロー8GFを加えて、
50℃に加熱しながら1時間攪拌溶解し、着色剤溶液を
調製した。次に、20℃の純水にビニルアルコール−酢
酸ビニル共重合物を攪拌しながら徐々に添加して攪拌分
散した後、50℃に加熱して攪拌溶解し、水溶液を調製
した。得られた着色剤溶液に水溶液を、共に50℃に加
熱しながら混合し、50℃に保ったまま2時間攪拌混合
した。攪拌後、20℃になるまで冷却し、ポアサイズ
0.45μmのフィルタを用いて加圧濾過して、イエロ
ーの色彩を持つインク23を調製した。
【0084】(実施例24) <疎水性着色剤> カヤセットレッドE−BG(商品名、日本化薬株式会社
製、C.I.ピグメントレッド249)・・・5.0g <水溶性高分子> リン酸でんぷん(重量平均分子量5,500、商品名:
ブリバイン、日澱化學株式会社製)・・・3.0g <水溶性有機溶剤> 1,5−ペンタンジオール・・・10.0g <水> 純水・・・82.0g まず、1,5−ペンタンジオールにカヤセットレッドE
−BGを加えて、1時間攪拌溶解して着色剤溶液を調製
した。次に、純水にリン酸でんぷんを攪拌しながら徐々
に添加し、攪拌溶解して水溶液を調製した。そして、着
色剤溶液に水溶液を徐々に滴下しながら2時間攪拌混合
した。これをポアサイズ0.45μmのフィルタを用い
て加圧濾過して、マゼンタの色彩を持つインク24を調
製した。
【0085】(実施例25) <疎水性着色剤> オイルブルーBOS(商品名、オリエント化学工業株式
会社製)・・・15.0g <水溶性高分子> ポリプロピレングリコール(重量平均分子量4,00
0、Aldrich Chemical Compan
y,Inc.製)・・・2.0g カゼイン・乳製(重量平均分子量8,700、関東化学
株式会社製)・・・3.0g <水溶性有機溶剤> ジアセトンアルコール・・・10.0g <水> 純水・・・70.0g まず、純水にポリプロピレングリコールとカゼインを加
えて攪拌溶解し、水溶液を調製した。次に、ジアセトン
アルコールにオイルブルーBOSを加えて、70℃に加
熱しながら攪拌溶解し、着色剤溶液を調製した。得られ
た水溶液中に着色剤溶液を、共に70℃に加熱しなが
ら、着色剤溶液全量を1時間かけて徐々に滴下した後、
さらに1時間攪拌混合した。そして20℃になるまで冷
却した後、ポアサイズ0.45μmのフィルタを用いて
加圧濾過して、シアンの色彩を持つインク25を調製し
た。
【0086】(実施例26)実施例23、24、25で
調製したインク23、24、25を、ヘッドを3つ搭載
する改造を施したMJ−500に充填し、記録紙として
XEROX−Rを用いて画像形成を行ったところ、イン
クの吐出曲がり・吐出不能を示すノズルが認められなか
った。また、2色、3色が重なり合う部分においてもフ
ェザリング及びにじみがなく、耐水性及び耐摩擦性の良
好なフルカラー画像が得られた。さらに、2色、3色が
重なり合う部分を詳細に観察したところ、着色剤が紙上
で凝集していた。
【0087】(比較例1)非イオン性の親水基を有する
水溶性高分子のポリビニルアルコール(重量平均分子量
1,800)を用いた他は、実施例1と同様な組成と方
法でインク26を調製した。そして前述した評価を行っ
たところ、水溶性高分子の重量平均分子量が2,000
未満であったために、耐摩擦性評価において画像に乱れ
が生じた。
【0088】(比較例2)非イオン性の親水基を有する
水溶性高分子のポリビニルアルコール(重量平均分子量
1,100,000)を用いた他は、実施例1と同様な
組成と方法でインク27を調製した。そして前述した評
価を行ったところ、水溶性高分子の重量平均分子量が
1,000,000より大きかったためにインク吐出が
できず、画像形成ができなかった。
【0089】(比較例3)非イオン性の親水基を有する
水溶性高分子のヒドロキシアルキルでんぷん(重量平均
分子量87,000)の添加量を0.009g、純水の
添加量を89.991gとした他は、実施例3と同様な
組成と方法でインク28を調製した。そして前述した評
価を行ったところ、水溶性高分子の添加量がインク全量
に対して0.01wt%より少なかったために、耐摩擦
性評価において画像に乱れが生じた。
【0090】(比較例4)非イオン性の親水基を有する
水溶性高分子のヒドロキシアルキルでんぷん(重量平均
分子量87,000)の添加量を20.1g、純水の添
加量を69.9gとした他は、実施例3と同様な組成と
方法でインク29を調製した。そして前述した評価を行
ったところ、水溶性高分子の添加量がインク全量に対し
て20wt%より多かったために、インク吐出不良のノ
ズルが多数発生して画像に乱れが生じた。さらに、疎水
性着色剤の水への可溶化が起こり、画像の耐水性がなか
った。
【0091】(比較例5)イオン性の親水基を有する水
溶性高分子のポリ(4−ビニルピリジン)臭化エチル塩
(重量平均分子量30,000)の添加量を10.1
g、純水の添加量を69.9gとした他は、実施例14
と同様な組成と方法でインクを調製した。すると、疎水
性着色剤の凝集物が発生してしまい、加えた疎水性着色
剤の大部分が沈降してしまった。沈降した着色剤をポア
サイズ0.45μmのフィルタを用いて加圧濾過して取
り除いたところ、着色剤のほとんどが取り除かれてしま
ったため濃度が低く、インクとならなかった。
【0092】(比較例6)イオン性の親水基を有する水
溶性高分子のアルブミン(重量平均分子量32,00
0)の添加量を10.1g、純水の添加量を55.9g
とした他は、実施例22と同様な組成と方法でインクを
調製した。すると、疎水性着色剤の凝集物が発生してし
まい、加えた疎水性着色剤の大部分が沈降してしまっ
た。沈降した着色剤をポアサイズ0.45μmのフィル
タを用いて加圧濾過して取り除いたところ、着色剤のほ
とんどが取り除かれてしまったため濃度が低く、インク
とならなかった。
【0093】(比較例7)本比較例では、特開昭57−
16076号公報明細書に記載されている材料と方法を
用いて、インク30を調製した。
【0094】<水溶性染料> C.I.ダイレクトブラック154・・・5.0g <水溶性有機溶剤> ジエチレングリコール・・・25.0g <水溶性高分子> スチレン−アクリル酸共重合物−部分ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム置換物・・・5.0g <水> イオン交換水・・・65.0g まず、イオン交換水中にC.I.ダイレクトブラック1
54を添加して攪拌溶解した後、そこへジエチレングリ
コールと水溶性高分子を加え、攪拌混合した。その後ポ
アサイズ0.45μmのフィルタを用いて加圧濾過し
て、インク30を調製した。そして前述した評価を行っ
たところ、水溶性染料を用いているために画像の耐水性
がなかった。
【0095】(比較例8)水溶性有機溶剤として、水よ
りも蒸気圧が大きいエタノールを13.0g用い、ジメ
チルホルムアミドを用いなかった他は、実施例2と同様
な組成と方法でインク31を調製した。そして前述した
評価を行ったところ、水溶性有機溶剤の蒸気圧が水より
も高いために、目詰まり特性評価においてノズル目詰ま
りが多数発生し、かつ復帰しなかった。
【0096】(比較例9)本比較例では、特開昭56−
157468号公報明細書に記載されている材料と方法
を用いて、インク32を調製した。
【0097】<顔料> ピラゾロンレッドB・・・10.0g <水溶性有機溶剤> エチレングリコール・・・45.0g <水溶性高分子> エチルアクリレート−アクリル酸共重合物(重量平均分
子量5,000)・・・5.0g <水> 純水・・・40.0g まず、純水中にエチルアクリレート−アクリル酸共重合
物、エチレングリコール及びピラゾロンレッドBを添加
して、ボールミルで48時間分散した後、ポアサイズ
0.45μmのフィルタを用いて加圧濾過して、インク
32を調製した。そして前述した評価を行ったところ、
着色剤として水溶性有機溶剤に不溶の顔料を用いている
ために、目詰まり特性評価においてノズル目詰まりが多
数発生し、かつ復帰しなかった。さらに、水溶性有機溶
剤に不溶な顔料を用いているため、水溶性樹脂を添加し
ているにも関わらずインクと記録紙との接着性が低く、
画像の耐摩擦性がなかった。
【0098】(比較例10)純水の添加量を80.0g
とし、水溶性高分子であるポリビニルアルコールを添加
しなかった他は、実施例1と同様な組成と方法でインク
33を調製した。そして前述した評価を行ったところ、
画像品質・耐水性・目詰まり特性は良好であったが、画
像の耐摩擦性評価で300g荷重時に画像がわずかに乱
れた。
【0099】以上述べた実施例で調製したインク1〜3
2についての評価結果を、表1に示す。
【0100】
【表1】
【0101】インク1〜25については、水溶性高分子
の重量平均分子量が好適である2,000〜1,00
0,000の範囲にあり、添加量が非イオン性の親水基
を有するものはインク全量に対して0.01〜20wt
%、またイオン性の親水基を有するものはインク全量に
対して0.01〜10wt%の範囲という好ましい範囲
であった。そのため、前述した評価を行ったところ、画
像にフェザリングやにじみが発生せず、耐摩擦性も良好
であった。また、難水溶性あるいは水非溶性の疎水性着
色剤を使用しているため、画像の耐水性は良好であっ
た。さらにより好ましい特性を示す、水よりも蒸気圧の
小さい水溶性有機溶剤を少なくとも1種類用いたため、
目詰まり特性についてもなんら問題がなかった。
【0102】(比較例11)実施例1と同様な組成を用
いて、以下に述べる方法でインクを調製した。
【0103】まず、20℃の純水にポリビニルアルコー
ルを加えて攪拌分散した後、70℃に加熱しながら攪拌
溶解した。これを50℃にした後、ここへ50℃に加熱
したN−メチル−2−ピロリドンを加え攪拌混合して、
水溶液を調製した。得られた水溶液を50℃に加熱しな
がら、スピリットブラックABを1時間かけて徐々に添
加した後、さらに2時間攪拌混合した。これを20℃に
なるまで冷却したところ、加えた染料の大部分が沈降し
てしまった。沈降した染料をポアサイズ0.45μmの
フィルタを用いて加圧濾過して取り除いたところ、染料
のほとんどが取り除かれてしまったため濃度が低く、イ
ンクとならなかった。
【0104】(比較例12)実施例1と同様な組成を用
いて、以下に述べる方法でインクを調製した。
【0105】まず、20℃の純水にポリビニルアルコー
ルを加えて攪拌分散した後、70℃に加熱して攪拌溶解
して水溶液を調製した。ここへさらにスピリットブラッ
クABを加えて1時間攪拌混合した後、さらに50℃に
加熱したN−メチル−2−ピロリドンを1時間かけて徐
々に添加して、その後2時間攪拌混合した。これを20
℃になるまで冷却したところ、加えた染料の大部分が沈
降してしまった。沈降した染料をポアサイズ0.45μ
mのフィルタを用いて加圧濾過して取り除いたところ、
染料のほとんどが取り除かれてしまったため濃度が低
く、インクとならなかった。
【0106】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の画像形成用
インクでは、少なくとも水、難水溶性あるいは非水溶性
の疎水性着色剤、疎水性着色剤を溶解する水溶性有機溶
剤及び水溶性高分子を含んでいる。このインクでは、イ
ンクが非常に浸透しやすい再生紙や浸透しにくい上質紙
などに関わらず、記録紙上で疎水性着色剤と水溶性高分
子が凝集・インク他成分と分離して画像形成することが
できる。そのために、画像にフェザリング及びにじみが
発生せず耐摩擦性が良好である効果、また難水溶性ある
いは非水溶性の疎水性着色剤を用いているため画像の耐
水性が良好である効果を同時に持つことが可能となっ
た。また、好適には水よりも蒸気圧が小さく水溶性高分
子を溶解する水溶性有機溶剤を少なくとも1種類用いる
ことにより、長期保存におけるヘッド目詰まりが生じな
いという効果を持つことが可能となった。
【0107】本発明の画像形成用インクは、少なくとも
前記疎水性着色剤を水溶性有機溶剤に溶解させた着色剤
溶液を調製する工程、着色剤溶液と水あるいは少なくと
も水を含む溶液とを混合する工程を含み、かつこれらの
工程中で少なくとも水溶性高分子を添加する工程を含ん
だ製造方法で調製することが可能となった。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも水、難水溶性あるいは非水溶
    性の疎水性着色剤、疎水性着色剤を溶解する水溶性有機
    溶剤及び水溶性高分子を含むことを特徴とする画像形成
    用インク。
  2. 【請求項2】 水溶性高分子の重量平均分子量が2,0
    00〜1,000,000の範囲であることを特徴とす
    る請求項1記載の画像形成用インク。
  3. 【請求項3】 非イオン性の親水基を有する水溶性高分
    子がインク全量に対して0.01〜20wt%の範囲で
    含まれていることを特徴とする請求項1記載の画像形成
    用インク。
  4. 【請求項4】 イオン性の親水基を有する水溶性高分子
    がインク全量に対して0.01〜10wt%の範囲で含
    まれていることを特徴とする請求項1記載の画像形成用
    インク。
  5. 【請求項5】 水溶性高分子が水溶性有機溶剤に対して
    溶解することを特徴とする請求項1記載の画像形成用イ
    ンク。
  6. 【請求項6】 蒸気圧が水よりも小さい水溶性有機溶剤
    を少なくとも1種類含んでいることを特徴とする請求項
    1記載の画像形成用インク。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の画像形成用インクを製造
    する方法において、少なくとも前記疎水性着色剤を水溶
    性有機溶剤に溶解させた着色剤溶液を調製する工程、着
    色剤溶液と水あるいは少なくとも水を含む溶液とを混合
    する工程を含み、かつこれらの工程中で少なくとも水溶
    性高分子を添加することを特徴とする画像形成用インク
    の製造方法。
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