JPH08174747A - 透明導電性フィルム - Google Patents

透明導電性フィルム

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JPH08174747A
JPH08174747A JP6325449A JP32544994A JPH08174747A JP H08174747 A JPH08174747 A JP H08174747A JP 6325449 A JP6325449 A JP 6325449A JP 32544994 A JP32544994 A JP 32544994A JP H08174747 A JPH08174747 A JP H08174747A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 透明高分子フィルム(A)の一方の主面
に、少なくとも、スズを3〜8重量%含有するインジウ
ム酸化物からなる透明導電層(B)と、スズを10〜5
0重量%含有するインジウム酸化物からなる透明導電層
(C)と、をABCなる構成で形成してなる透明導電性
フィルム。 【効果】 低抵抗、高可視光透過率を有し、耐薬品性
に優れた透明導電性フィルムを提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明導電性フィルムに
関し、より詳しくはエレクトロクロミックディスプレイ
の透明電極に好適に使用できる、低抵抗で耐薬品性に優
れた透明導電性フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】透明導電性フィルムは従来、液晶ディス
プレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、エレ
クトロクロミックディスプレイなどの表示素子の電極、
太陽電池などの光電変換素子の窓電極、電磁波シールド
の電磁波遮蔽膜、あるいは透明タッチパネルなどの入力
装置の電極として利用されている。
【0003】従来公知の透明導電層としては金、銀、白
金、パラジウムなどの貴金属薄膜と、酸化インジウム、
酸化第二スズ、酸化亜鉛などの酸化物半導体薄膜とが知
られている。前者の貴金属薄膜は、抵抗値の低いものは
容易に得られるが透明性に劣る。後者の酸化物半導体薄
膜は、抵抗値は貴金属薄膜に若干劣るが、透明性に優れ
ているため広く利用されている。その中でも酸化スズを
含有した酸化インジウム薄膜は低抵抗で透明性に優れて
いるため広く利用されている。スズをドープした酸化イ
ンジウム薄膜の抵抗率は通常5×10-5〜1×10-3Ω
・cm程度、透過率は一般に80〜90%である。
【0004】従来、エレクトロクロミックディスプレイ
用透明電極は、ガラスを基材にしたものが用いられてき
た。エレクトロクロミックディスプレイ用透明電極に
は、応答速度の点から低抵抗であること、電解液に直接
接触するため耐薬品性に優れていること、光を効率的に
透過させるために透過率が高いこと、といった特性が必
要とされる。ガラスを基材に用いると、透明導電膜の形
成温度を400℃程度まで上昇させることできるため、
電気抵抗が低く、耐薬品性に優れ、透過率の高い結晶性
酸化インジウムを主体とした透明導電膜が比較的容易に
形成できる。しかしながら、ガラスを基板として用いた
場合、割れやすい、重い、薄型化に限度がある、といっ
た問題がある。そのため、割れにくく、薄くて軽い透明
高分子フィルムを基材とした透明電極が強く求められて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】透明高分子フィルムを
基材とした場合、基材の加熱温度はフィルムの耐熱温度
に制限されるため、通常200℃以下にしなければなら
ない。透明高分子フィルムの一方の主面に、スズを3〜
8重量%含有した酸化インジウムからなる透明導電層を
100nm以上形成すれば、シート抵抗30Ω/□以
下、可視光透過率70%以上の、透明導電性フィルムを
作製できるが、これをエレクトロクロミックディスプレ
イ用透明電極としてそのまま使用すると、電解液に直
接、透明導電面である酸化インジウム層が接触するた
め、電解液によって該透明導電層が劣化し電気抵抗が上
昇してしまい、エレクトロクロミックディスプレイとし
ての特性が劣化してしまうという問題があった。具体的
には、エレクトロクロミックディスプレイの応答速度の
点からシート抵抗は30Ω/□以下であること、酸性溶
液中で1時間放置した時の抵抗上昇率が1.1倍以下で
あること、可視光透過率が70%以上であることが要請
される。透明導電層中のスズの含有量を増すと、耐薬品
性は改良されるが、透明導電層自体のシート抵抗が上昇
し、また透過率も下がってしまうためエレクトロクロミ
ックディスプレイの透明電極としては不適であった。本
発明は、上記従来の事情に鑑み、低抵抗、高透過率で、
耐薬品性に優れた透明導電性フィルムを提供することを
目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、透明高分子
フィルムの一方の主面に、少なくとも、スズを3〜8重
量%含有する酸化インジウムからなる比抵抗の小さい透
明導電層形成し、さらにその上に、スズを10〜50%
含有する酸化インジウムからなる透明導電層とを形成す
ることにより、シート抵抗30Ω/□以下、可視光透過
率70%以上を維持したまま、耐薬品性が著しく改善さ
れることを見いだし、本発明を完成するにいたった。
【0007】すなわち、本発明は、 透明高分子フィル
ム(A)の一方の主面に、少なくとも、スズを3〜8重
量%含有するインジウム酸化物からなる透明導電層
(B)と、スズを10〜50重量%含有するインジウム
酸化物からなる透明導電層(C)と、をABCなる構成
で形成してなる透明導電性フィルムであり、好ましく
は、スズを3〜8重量%含有するインジウム酸化物から
なる透明導電層(B)の厚さが100〜300nm、ス
ズを10〜50%含有するインジウム酸化物からなる透
明導電層(C)の厚さが10〜100nmである透明導
電性フィルムを要旨とするものである。
【0008】すなわち本発明は、添付図面の図1をもっ
て説明するに、透明高分子フィルム(10)の一方の主
面に、好ましくは、厚さが100〜300nmの、スズ
を3〜8%含有する酸化インジウムからなる透明導電層
である第1層(20)と、好ましくは、厚さが20〜1
00nmの、スズを10〜50%含有する酸化インジウ
ムからなる透明導電層である第2層(30)と、を順次
形成した透明導電性フィルムである。
【0009】本発明において使用する透明高分子フィル
ムたるフィルム基材としては、透明性を有するプラスチ
ックフィルムが使用でき、具体的にはポリエチレンテレ
フタレートフィルム、ポリエーテルサルフォンフィル
ム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリカーボ
ネートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリイミド
フィルムなどが挙げられる。これらのフィルムの厚さは
通常10〜250μm 程度のものが用いられる。フィル
ムの厚さがあまり薄いと基材としての機械的強度に不足
し、あまり厚すぎると可撓性が不足するため、透明導電
層をロールツロール法で連続的に形成する場合には、フ
ィルムをロールで巻きとり難くなるため好ましくない。
【0010】上記透明高分子フィルムのなかでも、ポリ
エチレンテレフタレートフィルムは透明性及び加工性に
優れているためより好適に利用できる。また、ポリエー
テルサルフォンフィルムは耐熱性に優れているため、透
明導電性フィルム作製後に熱処理を必要とする場合、ま
た該透明導電性フィルムを使用してエレクトロクロミッ
クディスプレイを組み立てる際に加熱処理を必要とする
場合に、より好適に利用できる。
【0011】この透明高分子フィルムはその表面に、予
めスパッタリング処理、コロナ処理、火炎処理、紫外線
照射、電子線照射などのエッチング処理や、下塗り処理
を施してこの上に形成される珪素酸化物と上記フィルム
に対する密着性を向上させる処理を施してもよい。ま
た、珪素酸化物を成膜する前に、必要に応じて溶剤洗浄
や超音波洗浄などの防塵処理を施してもよい。
【0012】本発明においては、かかる透明高分子フィ
ルム基材の一方の主面にスズを3〜8%含有した酸化イ
ンジウムからなる透明導電層を形成する。スズの含有量
が3%より少ないとスズのドーピングによって生成され
る伝導電子の数が少なくなり、その結果シート抵抗が高
くなってしまうため好ましくない。一方スズの含有量が
8%より多いと、導電膜中の欠陥の数が増加するため移
動度が減少し、その結果シート抵抗が高くなってしまう
ため、これもまた好ましくない。すなわち、低抵抗の透
明導電層を得るために3〜8%という限定された量だけ
スズをインジウム酸化物に含有させることが好ましい。
【0013】スズを3〜8%含有した酸化インジウムか
らなる透明導電層の厚さは、特に制限はないが、100
nm〜300nmが好ましい。けだし、透明導電層の厚
さは、その膜の抵抗値及び透過率に影響する。この厚さ
があまり薄いと、シート抵抗値が高くなってしまうため
好ましくない。また、シート抵抗値を下げるためには膜
厚を厚くすればよいが、厚くしすぎると、透過率が低く
なってしまうためこれもまた好ましくない。
【0014】すなわち、透明高分子フィルムの一方の主
面に、スズを3〜8%含有したインジウム酸化物を、好
ましくは、膜厚100〜300nm形成することで、低
抵抗にして、かつ、高可視光透過率を有する透明導電性
フィルムが得られるわけであるが、該透明導電層は、そ
のままでは、耐薬品性に劣っていて、酸性溶液中での放
置によって抵抗値が上昇してしまうことを本発明者らは
見いだした。なお、この厚みについても特に制限はない
が、10〜100nmであることが好ましい。あまり薄
いと、耐酸性溶液の効果が少なく、あまり厚すぎると透
過率が低下して仕舞う。本発明においては、このため上
記の如く、スズを3〜8%含有したインジウム酸化物層
を形成した後、さらにこの上に、スズを10〜50%含
有したインジウム酸化物からなる透明導電層を成膜す
る。前述したようにスズを10〜50重量%含有したイ
ンジウム酸化物の抵抗値は、スズを3〜8%含有したイ
ンジウム酸化物に比較すると高くなってしまう。しかし
ながら、スズを10〜50%含有したインジウム酸化物
は、耐薬品性に優れていて酸性溶液中で1時間放置して
も、抵抗上昇は生じない。そこで、スズを3〜8%含有
したインジウム酸化物からなる透明導電層と積層させる
ことにより、その低抵抗を維持したまま、耐薬品性を付
与させることができるのである。
【0015】透明導電層の成膜方法としては真空蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法といっ
た従来公知の物理的気相成長法のいずれも採用できる。
スパッタリング法においては、ターゲットに所定のスズ
を含有した酸化インジウムを、スパッタガスにアルゴン
等の不活性ガスを用いた直流(DC)あるいは高周波
(RF)マグネトロンスパッタ法が利用できる。また、
透明導電層の透明性および導電性を高くするために、ス
パッタガス中に0.1〜20%程度の酸素ガスを混合し
ても良い。また、ターゲットに所定量のスズを含有した
スズ・インジウム合金を、スパッタガスにアルゴン等の
不活性ガスを、反応性ガスに酸素ガスを用いた直流ある
いは高周波反応性スパッタリング法も好適に利用でき
る。この方法では透明導電層の透過率および導電性が、
反応性ガスである酸素ガスの分圧に非常に敏感に影響す
るので、その制御を厳密に行うことが好ましい。上記し
たスパッタリング法はいずれも、透明性及び導電性に優
れた透明導電層が容易に得られるため、好適に利用でき
る。
【0016】各透明導電層のスズ含有量の制御は、スパ
ッタリング法で透明導電層を成膜する場合には、予め所
定量のスズを含有した組成のターゲットを用いることで
容易に行いうる。ターゲットの組成と、それによって成
膜された透明導電膜の組成とは必ずしも一致しないの
で、前もってターゲット組成と透明導電膜との組成の関
係を調べておくことが好ましい。
【0017】上記の方法により得られた透明導電性フィ
ルムを、耐環境性を向上させるために、熱処理(アニー
リング)を施してもよい。熱処理温度は通常、100〜
200℃程度である。
【0018】上記の方法により形成したスズの含有量の
異なる透明導電層の原子組成は、オージェ電子分光法
(AES)、誘導結合プラズマ法(ICP)、ラザフォ
ード後方散乱法(RBS)等により測定できる。またこ
れらの膜厚は、オージェ電子分光の深さ方向観察、透過
型電子顕微鏡による断面観察等により測定できる。以
下、実施例により本発明の実施の態様の一例を説明す
る。
【0019】
【実施例】つぎに、本発明を実施例により具体的に説明
する。 実施例1 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ100μ
m)の一方の面に、第1層として、ターゲットに酸化ス
ズを5重量%含有した酸化インジウムを、スパッタリン
グガスにアルゴンガス、反応性ガスに酸素ガス(流量
比、アルゴン:酸素=10:0.1)を用いて、3mT
orrの雰囲気の下で、DCマグネトロン反応性スパッ
タリング法により厚さ200nmの透明導電層を形成し
た。さらにその上に、第2層として、ターゲットに重量
比20:80のスズ・インジウム合金を、スパッタリン
グガスにアルゴンガス、反応性ガスに酸素ガス(流量
比、アルゴン:酸素=10:6)を用いて、3mTor
rの雰囲気下で、DCマグネトロン反応性スパッタリン
グ法により厚さ50nmの透明導電層を形成し、2層構
成の透明導電性フィルムを作製した。
【0020】実施例2〜実施例3 第1層の透明導電層の厚さを100nm(実施例2)、
300nm(実施例3)とした以外は実施例1と同じ手
法で2層構成の透明導電性フィルムを作製した。
【0021】実施例4〜実施例6 第2層の透明導電層の厚さを10nm(実施例4)、2
0nm(実施例5)、100nm(実施例6)とした以
外は実施例1と同じ手法で2層構成の透明導電性フィル
ムを作製した。
【0022】実施例7 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ100μ
m)の一方の面に、第1層として、ターゲットに重量比
3:97のスズ・インジウム合金を、スパッタリングガ
スにアルゴンガス、反応性ガスに酸素ガス(流量比、ア
ルゴン:酸素=10:6)を用いて、3mTorrの雰
囲気の下で、DCマグネトロン反応性スパッタリング法
により厚さ200nmの透明導電層を形成した。さらに
その上に、第2層として、ターゲットに重量比20:8
0のスズ・インジウム合金を、スパッタリングガスにア
ルゴンガス、反応性ガスに酸素ガス(流量比、アルゴ
ン:酸素=10:6)を用いて、3mTorrの雰囲気
下で、DCマグネトロン反応性スパッタリング法により
厚さ50nmの透明導電層を形成し、2層構成の透明導
電性フィルムを得た。
【0023】実施例8 第1層として、ターゲットに重量比8:92のスズ・イ
ンジウム合金ターゲットを使用した以外は実施例7と同
じ手法で、2層構成の透明導電性フィルムを作製した。 実施例9〜実施例12 第2層として、重量比10:90のスズ・インジウム合
金ターゲット(実施例9)を、あるいは重量比15:8
5のスズ・インジウム合金ターゲット(実施例10)
を、あるいは重量比35:65のスズ・インジウム合金
ターゲット(実施例11)を、あるいは重量比50:5
0のスズ・インジウム合金ターゲット(実施例12)
を、それぞれ用いた以外は、実施例1と同じ手法で、2
層構成の透明導電性フィルムを作製した。
【0024】比較例1 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ100μ
m)の一方の面に、酸化スズを5重量%含有した酸化イ
ンジウムターゲットを、スパッタリングガスにアルゴン
ガス、反応性ガスに酸素ガス(流量比、アルゴン:酸素
=10:0.1)を用いて、3mTorrの雰囲気の下
で、DCマグネトロン反応性スパッタリング法により厚
さ200nmの透明導電層を形成し、1層構成の透明導
電性フィルムを作製した。
【0025】比較例2 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ100μ
m)の一方の面に、第1層として、ターゲットに酸化イ
ンジウムを、スパッタリングガスにアルゴンガス、反応
性ガスに酸素ガス(流量比、アルゴン:酸素=10:
0.1)を用いて、3mTorrの雰囲気の下で、DC
マグネトロン反応性スパッタリング法により厚さ200
nmの透明導電層を形成した。さらにその上に、第2層
として、ターゲットとして重量比20:80のスズ・イ
ンジウム合金を、スパッタリングガスにアルゴンガス、
反応性ガスに酸素ガス(流量比、アルゴン:酸素=1
0:6)を用いて、3mTorrの雰囲気下で、DCマ
グネトロン反応性スパッタリング法により厚さ50nm
の透明導電層を形成し、2層構成の透明導電性フィルム
を作製した。
【0026】比較例3 第2層の透明導電層の厚さを200nmとした以外は実
施例1と同じ手法で2層構成の透明導電性フィルムを作
製した。
【0027】比較例4〜比較例5 第1層として、ターゲットに重量比10:90のスズ・
インジウム合金を(比較例4)、あるいは、ターゲット
に重量比15:85のスズ・インジウム合金を(比較例
5)使用した以外は実施例7と同じ手法で、2層構成透
明導電性フィルムを作製した。
【0028】比較例6〜比較例7 第1層の透明導電層の厚さを50nm(比較例6)、あ
るいは500nm(比較例7)とした以外は実施例1と
同じ手法で2層構成の透明導電性フィルムを作製した。
【0029】比較例8〜比較例9 第2層として、ターゲットに重量比8:92のスズ・イ
ンジウム合金(比較例8)を、あるいはターゲットに重
量比75:25のスズ・インジウム合金(実施例10)
をそれぞれ用いた以外は、実施例7と同じ手法で2層構
成の透明導電性フィルムを作製した。
【0030】以上のようにして作製した透明導電性フィ
ルムの、各透明導電層の厚さ、スズの含有量、シート抵
抗、可視光透過率、耐薬品性は以下の手法で評価した。 ・各透明導電層の厚さ[T(nm)]:前もって成膜速
度r(nm/min)を測定しておき、膜厚は成膜時間
t(min)を制御することで変化させた。膜厚T(n
m)は以下の式より求められる。 T=r×t ・スズの含有量[Sn(%)]:オージェ電子分光法に
より測定した。 ・シート抵抗[R0 ( Ω/□) ]:4端子法により測定
した。 ・可視光透過率[Tvis(%)]:日立製作所(株)
製、分光光度計U−3400により測定した。 ・耐薬品性:初期のシート抵抗値R0 (Ω/□)と、
0.1N塩酸中に室温で1時間放置した後のシート抵抗
値R(Ω/□)とを測定し、その変化率R/R0 で評価
した。すなわち耐薬品性に優れた透明導電性フィルム
は、0.1N塩酸中に放置する前後での抵抗値変化がな
くR/R0 は1.0となる。 以上の測定結果を表1および表2に掲げる。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】上記表の結果から明らかなように、本発
明の透明導電性フィルムは、低抵抗かつ耐薬品性に非常
に優れたものであることが判る。
【0034】すなわち、本発明においては、高分子透明
フィルムの一方の主面に、少なくとも、第1層としてス
ズを3〜8%含有するインジウム酸化物からなる透明導
電層を形成し、その上に第2層としてスズを10〜50
%含有するインジウム酸化物からなる透明導電層を形成
することにより、低抵抗、高可視光透過率を有し、耐薬
品性に優れた透明導電性フィルムを提供することができ
るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透明導電性フィルムの一例を示す断面
【符号の説明】
10 透明高分子フィルム 20 スズを3〜8重量%含有する酸化インジウムから
なる透明導電層 30 スズを10〜50重量%含有する酸化インジウム
からなる透明導電層
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 5/14 A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明高分子フィルム(A)の一方の主面
    に、少なくとも、スズを3〜8重量%含有するインジウ
    ム酸化物からなる透明導電層(B)と、スズを10〜5
    0重量%含有するインジウム酸化物からなる透明導電層
    (C)と、をABCなる構成で形成してなる透明導電性
    フィルム。
  2. 【請求項2】 スズを3〜8重量%含有するインジウム
    酸化物からなる透明導電層(B)の厚さが100〜30
    0nm、スズを10〜50%含有するインジウム酸化物
    からなる透明導電層(C)の厚さが10〜100nmで
    ある請求項1記載の透明導電性フィルム。
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