JP5780550B2 - 透明導電積層体付基板及びその製造方法 - Google Patents

透明導電積層体付基板及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板の表面上に酸化インジウムを含有する透明導電積層体が形成された透明導電積層体付基板、並びにその製造方法に関する。
従来、透明導電膜の材料として、酸化スズにアンチモンをドープしてなるアンチモンスズ複合酸化物(ATO)、酸化亜鉛にアルミニウムをドープしてなるアルミニウム亜鉛複合酸化物(AZO)、酸化インジウムにスズをドープしてなるインジウムスズ複合酸化物(ITO)等が知られている。これらの中でもITO膜はATO膜、AZO膜に比べて導電率が高く、また可視光領域における光透過率が高いことから、液晶表示素子、エレクトロルミネッセンス表示素子等の透明電極用材料として広く使用されている。
しかしながら、ITO膜はインジウムの含有量が高いために材料コストが高いという問題があったことから、インジウムの含有量を低減させた透明導電膜が検討されており、例えば、特開平7−335031号公報(特許文献1)には、ドーパントとして酸化スズ、酸化チタン及び酸化ジルコニウムのうちの少なくとも1種を含む酸化インジウム系粉末と、ドーパントとして酸化アンチモン、酸化タンタル及び酸化ニオブのうちの少なくとも1種を含む酸化スズ系粉末との混合物を焼成して得られる導電性酸化物を用いて成膜された導電膜が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載のような導電膜においては、インジウムの含有量の低減を図ることは可能となるものの、このような導電膜は光透過性(特に可視光領域での透過率の高さ)、導電性(抵抗率の低さ)の点で未だ十分なものではなかった。
特開平7−335031号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、インジウムの含有量を低減させているにも拘らず、十分に高い光透過性及び十分に低い抵抗率を有する透明導電積層体付基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、基板の表面上に酸化インジウムを含有する透明導電積層体が形成された透明導電積層体付基板の製造方法であって、前記基板の表面上に直接的に又は間接的に、酸化インジウム含有量が80〜98質量%である第一の透明導電膜を形成する工程と、前記第一の透明導電膜の表面上に酸化インジウムの含有量が45〜75質量%である第二の透明導電膜を積層する工程と前記第二の透明導電膜を350〜950Kの温度で加熱する工程と、を含む製造方法によって得られた、前記第一の透明導電膜及び前記第二の透明導電膜が酸化インジウム結晶と同等の結晶構造を持つ結晶を有している透明導電積層体付基板は、インジウムの含有量を低減させているにも拘らず、十分に高い光透過性及び十分に低い抵抗率を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の透明導電積層体付基板は、基板の表面上に酸化インジウムを含有する透明導電積層体が形成された透明導電積層体付基板であって、前記透明導電積層体は、酸化インジウム含有量が80〜98質量%である第一の透明導電膜と前記第一の透明導電膜の表面上に積層された酸化インジウムの含有量が45〜75質量%である第二の透明導電膜とを備え、且つ、前記第一の透明導電膜及び前記第二の透明導電膜が酸化インジウム結晶と同等の結晶構造を持つ結晶を有していることを特徴とするものである。
なお、本発明において、酸化インジウム結晶と同等の結晶構造を持つ結晶を有しているとは、膜中の結晶構造をCuKα線によるX線回折測定にて調べた結果、2θ=21.5度付近、30.6度付近、35.5度付近、37.7度付近、41.8度付近、45.7度付近、51.0度付近、56.0度付近、及び60.7度付近からなる群から選択される少なくとも1の回折ピークが存在することであり、前記回折ピークのS/N比が1以上であることが好ましい。
また、本発明にかかる前記透明導電積層体は、波長800〜2500nmの全域における光の透過率が80%以上の積層体であることが好ましい。
さらに、CuKα線によるX線回折測定によって得られる、前記第一の透明導電膜及び前記第二の透明導電膜のX線回折パターンにおいて、2θ=21.5度付近、30.6度付近、35.5度付近、51.0度付近、及び60.7度付近からなる群から選択される少なくとも一に回折ピークが存在することが好ましい。
また、前記結晶は、In結晶及びInSn12結晶からなる群から選択される少なくとも一つの結晶であることが好ましい。
なお、本発明において、「In結晶」とは膜中の結晶構造をCuKα線によるX線回折測定にて調べた結果、酸化インジウム結晶が有する立方晶系ビクスバイト(bixbyite)構造に起因する回折ピーク、すなわち、2θ=21.5度付近、30.6度付近、35.5度付近、37.7度付近、41.8度付近、45.7度付近、51.0度付近、56.0度付近、及び60.7度付近からなる群から選択される少なくとも1の回折ピークが存在することであり、前記回折ピークのS/N比が1以上であることが好ましい。また、「InSn12結晶」とは膜中の結晶構造をCuKα線によるX線回折測定にて調べた結果、InSn12結晶が有する菱面体晶又は六方晶系構造に起因する回折ピーク、すなわち、2θ=30.6度付近、35.5度付近(好ましくは35.3度付近)、51.0度付近、56.0度付近、及び60.7度付近からなる群から選択される少なくとも1の回折ピークが存在し、且つ2θ=30.6度付近、51.0度付近、及び60.7度付近に分離したピークが存在する結晶であり、前記回折ピークのS/N比が1以上であることが好ましい。
また、本発明の透明導電積層体付基板の製造方法は、基板の表面上に酸化インジウムを含有する透明導電積層体が形成された透明導電積層体付基板の製造方法であって、前記基板の表面上に直接的に又は間接的に、酸化インジウム含有量が80〜98質量%である第一の透明導電膜を形成する工程と、前記第一の透明導電膜の表面上に酸化インジウムの含有量が45〜75質量%である第二の透明導電膜を積層する工程と、前記第二の透明導電膜を350〜950Kの温度で加熱する工程と、を含むことを特徴とする方法である。
本発明にかかる第二の透明導電膜を加熱する工程は、以下のいずれかのようにして行われることが好ましい。
(1)前記第二の透明導電膜を加熱する工程は、前記第二の透明導電膜を積層する工程において、前記基板及び前記第一の透明導電膜を350〜950Kの温度で加熱することによって行われること。
また、(2)本発明にかかる第二の透明導電膜を加熱する工程は、前記第二の透明導電膜を積層する工程の後に行われること。
なお、(1)の場合においては、前記第二の透明導電膜を加熱する温度は350〜600Kであることが好ましい。
また、(2)の場合においては、前記第二の透明導電膜を加熱する温度は523〜950Kであることが好ましい。
また、本発明にかかる第一の透明導電膜の厚さは6〜15nmであり、前記第二の透明導電膜の厚さは50〜150nmである。
さらに、本発明にかかる第二の透明導電膜は、スズ、チタン、アンチモン、モリブデン、鉄、コバルト、亜鉛、セリウム、ガリウム、珪素、ジルコニウム、マグネシウム、アルミニウム、金、銀、銅、パラジウム、タングステン、及びこれらの酸化物からなる群から選択される少なくとも1種を含有する透明導電膜であることが好ましく、酸化インジウムの含有量が45〜55質量%であり、酸化スズの含有量が40〜50質量%であり、酸化アンチモンの含有量が1〜10質量%であることがより好ましい
なお、本発明の透明導電積層体付基板において、インジウムの含有量を低減させているにも拘らず、十分に高い光透過性及び十分に低い抵抗率を達成できる理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、本発明の透明導電積層体付基板は、酸化インジウムの含有量が低く結晶構造をとりにくい透明導電膜を、酸化インジウム含有量が80〜98質量%であり結晶構造をとり易い透明導電膜の表面上に積層し350〜950Kの温度で加熱等を施すことにより、前記酸化インジウムの含有量が低い透明導電膜における結晶化が促進され、酸化インジウム結晶相と同等のビクスバイト構造を有するようになる。そのため、本発明の透明導電積層体付基板においては、インジウムの含有量を低減させているにも拘らず、十分に高い光透過性及び十分に低い抵抗率を達成できるものと推察する。
本発明によれば、インジウムの含有量を低減させているにも拘らず、十分に高い光透過性及び十分に低い抵抗率を有する透明導電積層体付基板及びその製造方法を提供することが可能となる。
実施例1で得られた透明導電積層体付基板のX線回折パターン(上部)及び計算により得られたビクスバイト構造を有する酸化インジウム結晶のX線回折パターン(下部)を示すグラフである。 比較例1で得られた透明導電膜付基板のX線回折パターン(上部)及び計算により得られたビクスバイト構造を有する酸化インジウム結晶のX線回折パターン(下部)を示すグラフである。 (a)は実施例1で得られた透明導電積層体付基板の透過型電子顕微鏡写真である。(b)は(a)の透過型電子顕微鏡写真の一部を高倍率で観察した写真である。 (a)は比較例1で得られた透明導電膜付基板の透過型電子顕微鏡写真である。(b)は(a)の透過型電子顕微鏡写真の一部を高倍率で観察した写真である。 実施例2で得られた透明導電積層体付基板のX線回折パターン(上部)及び計算により得られたビクスバイト構造を有する酸化インジウム結晶のX線回折パターン(下部)を示すグラフである。 比較例2で得られた透明導電膜付基板のX線回折パターン(上部)及び計算により得られたビクスバイト構造を有する酸化インジウム結晶のX線回折パターン(下部)を示すグラフである。 (a)は実施例2で得られた透明導電積層体付基板の透過型電子顕微鏡写真である。(b)は(a)の透過型電子顕微鏡写真の一部を高倍率で観察した写真である。 (a)は比較例2で得られた透明導電膜付基板の透過型電子顕微鏡写真である。(b)は(a)の透過型電子顕微鏡写真の一部を高倍率で観察した写真である。 実施例1〜3で得られた透明導電積層体付基板、比較例1〜3及び比較例13で得られた透明導電膜付基板の体積抵抗率を示す図である。 実施例1〜3で得られた透明導電積層体付基板、比較例13で得られた透明導電膜付基板及びガラスの測定波長と透過率との関係を示すグラフである。 実施例10で得られた透明導電積層体付基板のX線回折パターン(上部)及び計算により得られたビクスバイト構造を有する酸化インジウム結晶のX線回折パターン(下部)を示すグラフである。 比較例12で得られた透明導電膜付基板のX線回折パターン(上部)及び計算により得られたビクスバイト構造を有する酸化インジウム結晶のX線回折パターン(下部)を示すグラフである。 実施例4〜6で得られた透明導電積層体付基板及び比較例4〜6で得られた透明導電膜付基板の体積抵抗率を示すグラフである。 実施例7〜9で得られた透明導電積層体付基板及び比較例7〜9で得られた透明導電膜付基板の体積抵抗率を示すグラフである。 実施例10〜12で得られた透明導電積層体付基板及び比較例10〜12で得られた透明導電膜付基板の体積抵抗率を示すグラフである。 実施例4で得られた透明導電積層体付基板、比較例13で得られた透明導電膜付基板、及びガラスの測定波長と透過率との関係を示すグラフである。 実施例7で得られた透明導電積層体付基板、比較例13で得られた透明導電膜付基板、及びガラスの測定波長と透過率との関係を示すグラフである。 実施例10で得られた透明導電積層体付基板、比較例13で得られた透明導電膜付基板、及びガラスの測定波長と透過率との関係を示すグラフである。 実施例1、13、及び14で得られた透明導電膜付基板のX線回折パターン(上3パターン)、並びに計算により得られたビクスバイト構造を有するIn結晶及びInSn12結晶のX線回折パターン(下2パターン)を示すグラフである。 図19に示したX線回折パターンを、2θ=20°〜40°の範囲にて拡大した結果を示すグラフである。 実施例13で得られた透明導電膜付基板の断面の明視野像を示す透過型電子顕微鏡写真である。 実施例13で得られた透明導電膜付基板の断面の高分解像、及びFFT(高速フーリエ変換)解析の結果を示す透過型電子顕微鏡写真である。 実施例14で得られた透明導電膜付基板の断面の明視野像を示す透過型電子顕微鏡写真である。 実施例14で得られた透明導電膜付基板の断面の高分解像、及びFFT解析の結果を示す透過型電子顕微鏡写真である。 実施例1、2、13、及び14で得られた透明導電積層体付基板の透明導電積層体の測定波長と透過率との関係を示すグラフである。 比較例14〜18で得られた透明導電膜付基板の透明導電積層膜の測定波長と透過率との関係を示すグラフである。
先ず、本発明の透明導電積層体付基板について説明する。本発明の透明導電積層体付基板は、基板の表面上に酸化インジウムを含有する透明導電積層体が形成された透明導電積層体付基板であって、前記透明導電積層体は、酸化インジウム含有量が80〜98質量%である第一の透明導電膜と前記第一の透明導電膜の表面上に積層された酸化インジウムの含有量が45〜75質量%である第二の透明導電膜とを備え、且つ、前記第一の透明導電膜及び前記第二の透明導電膜が酸化インジウム結晶と同等の結晶構造を持つ結晶を有していることを特徴とするものである。
本発明において用いられる基板としては、高い光透過性を有し、後述の本発明の製造方法における第二の透明導電膜を加熱する工程等において変質しない材質であればよく、例えば、ポリイミド、ポリアラミド、ポリフェニレンサルファド、ポリエーテルサルフォン等の耐熱性樹脂及びガラスが挙げられる。また、基板の厚さは特に制限されず、本発明の透明導電積層体付基板の光透過性や強度又は本発明の透明導電積層体付基板の使用態様により、前記材質に応じて適宜選択される。
本発明において用いられる第一の透明導電膜は、前記基板の表面上に直接的に又は間接的に形成された透明導電膜である。本発明において用いられる第一の透明導電膜は、前記基板の表面上に直接積層されていてもよいが、光透過率の向上、反射率の向上又はバリア性の付加を目的とする透明な機能膜を前記基板との間に配置していてもよい。
また、本発明において用いられる第一の透明導電膜としては、膜中の酸化インジウム含有量は80〜98質量%であることが必要であり、90〜97質量%であることが好ましい。前記酸化インジウムの含有量が前記上限を超えると、本発明において用いられる第一の透明導電膜中のキャリア密度が小さくなるため抵抗率が高くなり、他方、前記下限未満では、後述の第二の透明導電膜の結晶化を促進しにくくなる。
さらに、本発明において用いられる第一の透明導電膜は、酸化インジウム以外に他の金属及び金属酸化物を含み、例えば、スズ、チタン、アンチモン、モリブテン、鉄、コバルト、亜鉛、セリウム、ガリウム、珪素、ジルコニウム、マグネシウム、アルミニウム、金、銀、銅、パラジウム、タングステン、及びこれらの酸化物が挙げられ、このような金属及び金属酸化物は、単独で又は2種類以上を混合して膜中に含有していてもよい。このような酸化物の中では、高い導電性を有するというドーパントとしての役割及び本発明の透明導電積層体付基板の光透過性の観点から、酸化スズが本発明において用いられる第一の透明導電膜に酸化インジウムと共に含有されていることが好ましい。
また、本発明において用いられる第一の透明導電膜において酸化インジウムは結晶構造を有している必要がある。さらに、本発明において用いられる第一の透明導電膜においては、膜の抵抗率の低減という観点から、前記基板面に対して平行に膜状成長していることが好ましく、また膜中の酸化インジウムの結晶度が50〜100%であることが好ましい。なお、膜中の酸化インジウムの結晶度は、X線回折分析により得られる回折ピーク強度の変化により推定することができる。
さらに、本発明において用いられる第一の透明導電膜において、膜中の結晶構造をCuKα線によるX線回折測定で調べた結果、すなわち、2θ=21.5度付近、30.6度付近、35.5度付近、37.7度付近、41.8度付近、45.7度付近、51.0度付近、56.0度付近、及び60.7度付近からなる群から選択される少なくとも1の回折ピークが存在している必要があり、前記回折ピークのS/N比が1以上であることが好ましい。また、移動度を向上し、膜の抵抗率を低減させるという観点から、CuKα線によるX線回折測定によって得られる、前記第一の透明導電膜のX線回折パターンにおいて、2θ=21.5度付近、30.6度付近、35.5度付近、51.0度付近、及び60.7度付近からなる群から選択される少なくとも一に回折ピークが存在することが好ましく、本発明において用いられる第一の透明導電膜が有する酸化インジウム結晶と同等の結晶構造を持つ結晶は、In結晶及びInSn12結晶からなる群から選択される少なくとも一つの結晶であることが好ましい。
また、本発明において用いられる第一の透明導電膜の厚さとしては、6〜50nmであることが好ましく、8〜15nmであることがより好ましい。前記厚さが前記上限を超えると、本発明の透明導電積層体付基板の製造上のコストが高くなる傾向にあり、他方、前記下限未満では、膜が所々途切れ島状になってしまい易くなるため、本発明の透明導電積層体付基板の抵抗率が高くなる傾向にある。
本発明において用いられる第二の透明導電膜としては、前記第一の透明導電膜の表面上に積層され、酸化インジウムの含有量が45〜75質量%であり、45〜55質量%であることが好ましい。前記酸化インジウム含有量の含有量が前記上限を超えると、本発明の透明導電積層体付基板の製造上のコストが高くなり、他方、前記下限未満では、第二の透明導電膜が酸化インジウム結晶と同等の結晶構造を持つ結晶を有しにくくなる。さらに、本発明の透明導電積層体付基板の製造上のコスト低減の観点から、前記第一の透明導電膜と本発明において用いられる第二の透明導電膜との酸化インジウムの含有量の差は40〜50質量%であることが好ましい。
また、本発明において用いられる第二の透明導電膜は、酸化インジウム以外に他の金属及び金属酸化物を含んでおり、例えば、スズ、チタン、アンチモン、モリブテン、鉄、コバルト、亜鉛、セリウム、ガリウム、珪素、ジルコニウム、マグネシウム、アルミニウム、金、銀、銅、パラジウム、タングステン、及びこれらの酸化物が挙げられ、このような金属及び金属酸化物は、単独で又は2種類以上を混合して膜中に含有していてもよい。このような金属及び酸化物の中では、高い導電性を有するというドーパントとしての役割及び本発明の透明導電積層体付基板の光透過性の観点から、スズ、チタン、アンチモン、モリブテン、鉄、亜鉛、ガリウム、珪素、マグネシウム、アルミニウム、及びこれらの酸化物が好ましい。また、本発明の透明導電積層体付基板を太陽電池用の透明電極材料として用いる場合において、赤外領域での吸収がなく高い透過率を有する透明導電積層体付基板が得られるという観点から、本発明において用いられる第二の透明導電膜にスズ又は酸化スズが含有されていることがより好ましい。さらに、本発明において用いられる第二の透明導電膜としては、体積抵抗率を十分に低くしつつ、波長800〜2500nmの全域における光の透過率が80%以上である透明導電積層体が得られるという観点から、本発明において用いられる第二の透明導電膜としては、膜中の酸化インジウムの含有量が45〜55質量%であり、酸化スズの含有量が40〜50質量%であり、酸化アンチモンの含有量が1〜10質量%であることが特に好ましい。
また、本発明において用いられる第二の透明導電膜において酸化インジウムは結晶構造を有している必要があり、前記第一の透明導電膜と同様、前記基板面に対して平行に膜状成長していることが好ましく、また膜中の結晶度が50〜100%であることが好ましい。
さらに、本発明において用いられる第二の透明導電膜において、膜中の結晶構造をCuKα線によるX線回折測定で調べた結果、2θ=21.5度付近、30.6度付近、35.5度付近、37.7度付近、41.8度付近、45.7度付近、51.0度付近、56.0度付近、及び60.7度付近からなる群から選択される少なくとも1の回折ピークが存在している必要があり、前記回折ピークのS/N比が1以上であることが好ましい。また、移動度を向上し、膜の抵抗率を低減させるという観点から、CuKα線によるX線回折測定によって得られる、前記第二の透明導電膜のX線回折パターンにおいて、2θ=21.5度付近、30.6度付近、35.5度付近、51.0度付近、及び60.7度付近からなる群から選択される少なくとも一に回折ピークが存在することが好ましく、本発明において用いられる第二の透明導電膜が有する酸化インジウム結晶と同等の結晶構造を持つ結晶は、In結晶及びInSn12結晶からなる群から選択される少なくとも一つの結晶であることが好ましい。
また、本発明において用いられる第二の透明導電膜の厚さとしては、50〜150nmであることが好ましい。前記厚さが前記上限を超えると、本発明の透明導電積層体付基板の光透過性が十分に高くなくなる傾向にあり、他方、前記下限未満では、本発明の透明導電積層体付基板を用いたデバイスを作製する時に凹凸のある基板上では十分な導電性が得られにくくなる傾向にある。
さらに、前記第一の透明導電膜と前記第二の透明導電膜との合計の厚さとしては、50〜150nmであることが好ましい。前記厚さが前記上限を超えると、本発明の透明導電積層体付基板の光透過性が十分に高くなくなる傾向にあり、他方、前記下限未満では、本発明の透明導電積層体付基板を用いたデバイスを作製する時に凹凸のある基板上では十分な導電性が得られにくくなる傾向にある。
次に、本発明の透明導電積層体付基板の製造方法について説明する。本発明の透明導電積層体付基板の製造方法は、前記基板の表面上に酸化インジウムを含有する透明導電積層体が形成された透明導電積層体付基板の製造方法であって、前記基板の表面上に直接的に又は間接的に、前記第一の透明導電膜を形成する工程と、前記第一の透明導電膜の表面上に前記第二の透明導電膜を積層する工程と、前記第二の透明導電膜を350〜950Kの温度で加熱する工程と、を含むことを特徴とする方法であり、前記第二の透明導電膜を加熱する温度が前記上限を超えると、前記第二の透明導電膜中のキャリア密度の減少に伴い抵抗率が上昇し、他方、前記下限未満では、前記第二の透明導電膜中の非晶質構造に起因して移動度が減少する。
本発明にかかる前記第一の透明導電膜及び前記第二の透明導電膜を形成する方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等の物理的成膜法、熱スプレー法、ディップコート法、CVD法等の化学的成膜方法を採用することができる。これらの中でも、十分な導電性を有する大面積の透明導電膜を形成し易いという観点から、スパッタリング法を採用することが好ましい。
本発明の透明導電積層体付基板の製造方法としては、第一の製造方法として、前記第二の透明導電膜を加熱する工程が、前記第二の透明導電膜を積層する工程において、前記基板及び前記第一の透明導電膜を350〜950Kの温度で加熱することによって行われる方法があり、前記第二の透明導電膜を加熱する温度としては、350〜600Kであることが好ましく、400〜550Kであることがより好ましい。前記第二の透明導電膜を加熱する温度が前記上限を超えると、前記第二の透明導電膜中のキャリア密度の減少に伴い抵抗率が上昇し易くなる傾向にあり、他方、前記下限未満では、前記第二の透明導電膜中の非晶質構造に起因して移動度が減少し易くなる傾向にある。
また、本発明の透明導電積層体付基板の第一の製造方法は、前記第二の透明導電膜を加熱する温度が523K程度以下と比較的低く済み、得られる透明導電積層体付基板の抵抗率が低いという観点から、透明電極用材料を利用したフラットパネルディスプレイ等のデバイスを作製する工程に好適に用いることができる。
さらに、本発明の透明導電積層体付基板の第二の製造方法として、前記第二の透明導電膜を加熱する工程が前記第二の透明導電膜を積層する工程の後に行われる方法があり、前記第二の透明導電膜を加熱する温度としては、450〜950Kであることが好ましく、523〜723Kであることがより好ましい。前記第二の透明導電膜を加熱する温度が前記上限を超えると、前記第二の透明導電膜中のキャリア密度の減少に伴い抵抗率が上昇し易くなる傾向にあり、他方、前記下限未満では、前記第二の透明導電膜中の非晶質構造に起因して移動度が減少し易くなる傾向にある。
また、前記第二の透明導電膜の加熱時間は特に制限されず、前記第二の透明導電膜中のキャリア密度の減少や酸素欠損に伴う光透過性の低下等を考慮し、前記加熱温度、前記第二の透明導電膜の組成、前記第二の透明導電膜の厚さに応じて適宜選択される。
さらに、加熱処理中は酸素ガスの存在下で行われることが、光透過性の高い本発明の透明導電積層体付基板が得られるという観点から好ましい。
以下、実施例、比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
スパッタリング装置(ULVAC社製、製品名「CS−200」)を用い、ターゲットとしてITOターゲット(ULVAC社製及び三井金属鉱業社製、ITO中の酸化インジウムの含有量:90質量%、酸化スズの含有量:10質量%、以下「ITO90」という)をスパッタ電力直流(DC)100Wで、回転したガラス基板(厚み:0.7mm、縦:50mm、横:50mm、コーニング社製、製品名「EAGLE2000」)上に、基板加熱温度を523K、反応槽内の圧力を0.68Pa、アルゴンガス流量を50sccm、酸素ガス流量を0.2sccmの条件下でスパッタし、厚さが12nmのITO90からなる第一の透明導電膜を形成した。更に、ITOターゲット(三井金属鉱業社製、ITO中の酸化インジウムの含有量:50質量%、酸化スズの含有量:50質量%、以下「ITO50」という)を得られたITO90からなる透明導電膜の表面上に直接、酸素ガス流量を0.3sccmに変えた以外は前記と同条件下でスパッタし、厚さが138nmのITO50からなる第二の透明導電膜を形成し、透明導電積層体付ガラス基板を得た。
なお、得られた透明導電積層体付ガラス基板における各膜の厚さは、ITO膜除去加工装置(レーザックス社製、製品名「LXSY−UV」)を用いて局所的に各膜を剥離し、表面形状評価システム(SII社製、製品名「L−TraceII」)を用いて測定した。また、ターゲットの組成及び膜の厚さから算出した、実施例1で得られた透明導電積層体の酸化インジウムの含有量は53質量%、酸化スズの含有量は47質量%であった。
(実施例2)
ITOターゲット(ITO50)をスパッタした代わりに、ITOターゲット(ITO50)をスパッタ電力DC100Wで、酸化チタンターゲット(高純度化学研究所社製、ターゲット中の酸化チタンの含有量:99.9質量%)をスパッタ電力高周波(RF)20Wで酸素ガス流量を0sccmに変えて同時にスパッタした以外は実施例1と同様にして透明導電積層体付ガラス基板を作製した。得られた透明導電積層体付ガラス基板は、厚さ12nmのITO90からなる第一の透明導電膜の表面上に直接、厚さ140nmのチタンがドープされたITOからなる第二の透明導電膜(以下「ITO50;Tiからなる第二の透明導電膜」という)が積層されたものである。なお、ターゲットの組成及び膜の厚さから算出した、実施例2で得られた透明導電積層体の酸化インジウムの含有量は51質量%、酸化スズの含有量は44質量%、酸化チタンの含有量は5質量%であった。
(実施例3)
ITOターゲット(ITO50)の代わりに、アンチモン添加ITOターゲット(三井金属鉱業社製、ITOターゲット中の酸化インジウムの含有量:50質量%、酸化スズの含有量:45質量%、酸化アンチモンの含有量:5質量%、以下「ITO50;Sb」という)を用いた以外は実施例1と同様にして透明導電積層体付ガラス基板を作製した。得られた透明導電積層体付ガラス基板は、厚さ12nmのITO90からなる第一の透明導電膜の表面上に直接、厚さ137nmのITO50;Sbからなる第二の透明導電膜が積層されたものである。なお、ターゲットの組成及び膜の厚さから算出した、実施例3で得られた透明導電積層体の酸化インジウムの含有量は53質量%、酸化スズの含有量は42質量%、酸化アンチモンの含有量は5質量%であった。
(比較例1〜3)
ITO90からなる膜を形成しなかった以外は、実施例1〜3と同様にして透明導電膜付ガラス基板を作製した。すなわち、比較例1において得られた透明導電膜は、厚さ153nmのITO50からなる膜であり、膜中における酸化インジウムの含有量は50質量%、酸化スズの含有量は50質量%であった。また、比較例2において得られた透明導電膜は、厚さ150nmのITO50;TiOからなる膜であり、膜中における酸化インジウムの含有量は47.5質量%、酸化スズの含有量は47.5質量%、酸化チタンの含有量は5質量%であった。さらに、比較例3において得られた透明導電膜は、厚さ150nmのITO50;Sbからなる膜であり、膜中における酸化インジウムの含有量は50質量%、酸化スズの含有量は45質量%、酸化アンチモンの含有量は5質量%であった。
(実施例4〜6)
基板を加熱しなかった以外は、実施例1と同様にして、ガラス基板の表面上にITO90からなる透明導電膜を形成し、さらにITO90からなる第一の透明導電膜の表面上に直接、ITO50からなる第二の透明導電膜を積層した。得られた基板、第一の透明導電膜、及び第二の透明導電膜をさらに大気中にて温度523K(実施例4)、623K(実施例5)、723K(実施例6)で1時間加熱して透明導電膜付ガラス基板を得た。
(実施例7〜9)
基板を加熱しなかった以外は、実施例2と同様にして、ガラス基板の表面上にITO90からなる透明導電膜を形成し、さらにITO90からなる第一の透明導電膜の表面上に直接、ITO50−TiOからなる第二の透明導電膜を積層した。得られた基板、第一の透明導電膜、及び第二の透明導電膜を、さらに大気中にて温度523K(実施例7)、623K(実施例8)、723K(実施例9)で1時間加熱して透明導電膜付ガラス基板を得た。
(実施例10〜12)
基板を加熱せず、さらにITOターゲット(ITO50)をスパッタした代わりに、ITOターゲット(ITO90)をスパッタ電力DC100Wで、アンチモン添加酸化すずターゲット(三井金属鉱業社製、ターゲット中の酸化アンチモンの含有量:10質量%、酸化スズの含有量:90質量%)をスパッタ電力DC45Wで酸素ガス流量を0.2sccmに変えて同時にスパッタした以外は実施例1と同様にして、第一の透明導電膜及び第二の透明導電膜を形成した。得られた基板、第一の透明導電膜及び第二の透明導電膜を、さらに大気中にて温度523K(実施例10)、623K(実施例11)、723K(実施例12)で1時間加熱して透明導電膜付ガラス基板を得た。得られた透明導電積層体付ガラス基板は、厚さ12nmのITO90からなる第一の透明導電膜の表面上に直接、厚さ136nmの酸化アンチモンがドープされたITOからなる第二の透明導電膜(以下「ITO50;Sb[2]からなる第二の透明導電膜」という)が積層されたものである。なお、ターゲットの組成及び膜の厚さから算出した、実施例10〜12で得られた透明導電積層体の酸化インジウムの含有量は52質量%、酸化スズの含有量は44質量%、酸化アンチモンの含有量は4質量%であった。
(比較例4〜12)
ITO90からなる膜を形成しなかった以外は、実施例4〜12と同様にして透明導電膜付ガラス基板を作製した。すなわち、比較例4〜6(膜形成後の加熱温度:比較例4は523K、比較例5は623K、比較例6は723K)において得られた透明導電膜は、厚さ153nmのITO50からなる膜であり、膜中における酸化インジウムの含有量は50質量%、酸化スズの含有量は50質量%であった。また、比較例7〜9(膜形成後の加熱温度:比較例7は523K、比較例8は623K、比較例9は723K)において得られた透明導電膜は、厚さ150nmのITO50;TiOからなる膜であり、膜中における酸化インジウムの含有量は47.5質量%、酸化スズの含有量は47.5質量%、酸化チタンの含有量は5質量%であった。さらに、比較例10〜12(膜形成後の加熱温度:比較例10は523K、比較例11は623K、比較例12は723K)において得られた透明導電膜は、厚さ151nmのITO50;Sb[2]からなる膜であり、膜中における酸化インジウムの含有量は49質量%、酸化スズの含有量は47質量%、酸化アンチモンの含有量は4質量%であった。
(比較例13)
ITO50の代わりにITO90を用いた以外は、比較例4と同様にして透明導電膜付ガラス基板を作製した。すなわち、比較例13(膜形成後の加熱温度は523K)において得られた透明導電膜は、厚さ152nmのITO90からなる膜であり、膜中における酸化インジウムの含有量は90質量%、酸化スズの含有量は10質量%であった。
(実施例13)
ITOターゲット(ITO50)をスパッタした代わりに、ITOターゲット(ITO50)をスパッタ電力DC100Wで、酸化鉄ターゲット(高純度化学研究所社製、ターゲット中の酸化鉄(Fe)の含有量:99.9質量%)をスパッタ電力高周波(RF)20Wで酸素ガス流量を0.1sccmに変えて同時にスパッタした以外は実施例1と同様にして透明導電積層体付ガラス基板を作製した。得られた透明導電積層体付ガラス基板は、厚さ12nmのITO90からなる第一の透明導電膜の表面上に直接、厚さ138nmの鉄がドープされたITOからなる第二の透明導電膜(以下「ITO50;Feからなる第二の透明導電膜」という)が積層されたものである。なお、ターゲットの組成及び膜の厚さから算出した、実施例13で得られた透明導電積層体の酸化インジウムの含有量は51質量%、酸化スズの含有量は44質量%、酸化鉄の含有量は5質量%であった。
(実施例14)
ITO50;Sbをスパッタした際の酸素ガス流量を0.5sccmに変えた以外は実施例3と同様にして透明導電積層体付ガラス基板を作製した。得られた透明導電積層体付ガラス基板は、厚さ12nmのITO90からなる第一の透明導電膜の表面上に直接、厚さ138nmのITO50;Sbからなる第二の透明導電膜が積層されたものである。なお、ターゲットの組成及び膜の厚さから算出した、実施例14で得られた透明導電積層体の酸化インジウムの含有量は53質量%、酸化スズの含有量は42質量%、酸化アンチモンの含有量は5質量%であった。
(比較例14)
ITO50の代わりにITO90を用いて、酸素ガス流量を0.2sccmに変えてスパッタした以外は、比較例1と同様にして透明導電膜付ガラス基板を作製した。すなわち、比較例14において得られた透明導電膜は、厚さ151nmのITO90からなる膜であり、膜中における酸化インジウムの含有量は90質量%、酸化スズの含有量は10質量%であった。
(比較例15)
酸素ガス流量を0.5sccmに変えてスパッタした以外は比較例1と同様にして透明導電膜付ガラス基板を作製した。すなわち、比較例15において得られた透明導電膜は、厚さ150nmのITO50からなる膜であり、膜中における酸化インジウムの含有量は50質量%、酸化スズの含有量は50質量%であった。
(比較例16)
ITO90からなる膜を形成しなかった以外は、実施例2と同様にして透明導電膜付ガラス基板を作製した。すなわち、比較例16において得られた透明導電膜は、厚さ153nmのITO50;TiOからなる膜であり、膜中における酸化インジウムの含有量は47.5質量%、酸化スズの含有量は47.5質量%、酸化チタンの含有量は5質量%であった。
(比較例17)
ITO90からなる膜を形成しなかった以外は、実施例13と同様にして透明導電膜付ガラス基板を作製した。すなわち、比較例17において得られた透明導電膜は、厚さ151nmのITO50;Feからなる膜であり、膜中における酸化インジウムの含有量は47.5質量%、酸化スズの含有量は47.5質量%、酸化鉄の含有量は5質量%であった。
(比較例18)
ITO90からなる膜を形成しなかった以外は、実施例14と同様にして透明導電膜付ガラス基板を作製した。すなわち、比較例18において得られた透明導電膜は、厚さ150nmのITO50;Sbからなる膜であり、膜中における酸化インジウムの含有量は50質量%、酸化スズの含有量は45質量%、酸化アンチモンの含有量は5質量%であった。
このようにして得られた透明導電積層体付ガラス基板又は透明導電膜付ガラス基板について、以下の評価を行った。
(X線回折測定)
X線回折装置(Bruker AXS社製、製品名「D8 DISCOVER」又は、リガク社製、製品名「RINT2000」)を用いて、X線源をCuKα線とし、走査角2θ=10〜70度の範囲で評価し、2θが21.5度、30.6度、35.5度、37.7度、41.8度、45.7度、51.0度、56.0度、60.7度付近の回折ピークの存在、すなわち、酸化インジウム結晶と同様の結晶構造の有無を、実施例1、実施例2、実施例10、実施例13、実施例14で得られた透明導電積層体付ガラス基板、比較例1、比較例2、比較例12で得られた透明導電膜付ガラス基板について調べた。得られた結果を、実施例1については図1に、比較例1については図2に、実施例2については図5に、比較例2については図6に、実施例10については図11に、比較例12については図12、実施例1、13、及び14については図19及び20に示す。また表1に、X線源をCuKα線とした際にIn相において確認される主なX線回折ピークを示す。なお表1中、「h k l」はミラー指数を示し、「2θ」は回折角を示し、「d」は面間隔を示し、「I」は相対的な回折強度を示す。
(透過型電子顕微鏡による観察)
透過型電子顕微鏡(日立製作所社製、製品名「H−9000NAR」又は「H−9000UHR」)を用いて、実施例1、実施例2、実施例13、実施例14で得られた透明導電積層体付ガラス基板、比較例1、比較例2で得られた透明導電膜付ガラス基板の各々の断面を観察し、結晶相又は非晶質層の有無について調べた。すなわち、各積層体又は積層膜に対して機械研磨及びArイオンミリングを施し、断面観察試料を作製した。そして、得られた断面観察試料を、透過型電子顕微鏡を用いて加速電圧300kVにて観察した。得られた結果を、実施例1については図3に、比較例1については図4に、実施例2については図7に、比較例2については図8に、実施例13については図21及び22に、実施例14については図23及び24に示す。
(体積抵抗率)
JIS K7194に記載の方法に準拠して透明導電積層体付ガラス基板等の体積抵抗率を測定した。すなわち、透明導電積層体付ガラス基板等を試料とし、抵抗率計(三菱化学アナリテック社製、製品名「ロレスタGP MCP−T610」)を用いて、薄膜用4探針プローブにより、実施例1〜12で得られた透明導電積層体付ガラス基板及び比較例1〜13で得られた透明導電膜付ガラス基板の体積抵抗率を測定した。得られた結果を、実施例1〜3、比較例1〜3、及び比較例13については図9に、実施例4〜6及び比較例4〜6については図13に、実施例7〜9及び比較例7〜9については図14に、実施例10〜12及び比較例10〜12については図15に示す。
(透過率)
200〜900nmの波長領域における光の透過率を、分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製、製品名「U−3310」)を用いて、実施例1〜3、実施例4、実施例7、実施例10で得られた透明導電積層体付ガラス基板、比較例13で得られた透明導電膜付ガラス基板について測定した。得られた結果を、実施例1〜3については図10に、実施例4については図16に、実施例7については図17に、実施例10については図18に示す。また、これらの図において、比較例13で得られた透明導電膜付ガラス基板及びガラスについての透過率も併せて示す。
さらに、200〜2600nmの波長領域における光の透過率を、分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製、製品名「U−4100」)を用いて、ガラスを参照試料として、実施例1、実施例2、実施例13、及び実施例14で得られた透明導電積層体付ガラス基板における透明導電積層体、並びに比較例14〜18で得られた透明導電膜付ガラス基板における透明導電膜について測定した。得られた結果を、実施例1、2、13、及び14については図25に、比較例14〜18で得られた透明導電膜付ガラス基板については図26に示す。
図1に示した結果から明らかなように、本発明の透明導電積層体付基板(実施例1)は酸化インジウムの結晶相を有しており、さらに図3に示した結果から明らかなように、酸化インジウムの結晶相はITO90からなる第一の透明導電膜(図中、白い破線より下の領域)及びITO50からなる第二の透明導電膜(図中、白い破線より上の領域)の全てが酸化インジウムの結晶相であることが確認された。一方、本発明にかかるITO90からなる膜を備えていない透明導電膜付基板(比較例1)においては、図2に示した結果から明らかなように、酸化インジウムの結晶相を示す回折スペクトル強度は弱いものであり、図4に示した結果から明らかなように、基板から約30nmまでの領域(図中、白い破線より下の領域)には非晶質層が確認された。また、実施例2及び比較例2においても、図5〜図8に示すように、前記と同様の結果が確認された。
また、図19に示した結果から明らかなように、本発明の透明導電積層体付基板(実施例1、13、及び14)は酸化インジウム(In)の結晶相を有しており、さらに図20に示した結果から明らかなように、本発明の透明導電積層体付基板(特に実施例13)は、2θ=30.6°付近に現れるX線回折パターンにおいて、InSn12の結晶相に起因するピーク分離が認められ、InSn12の結晶相を有していることが確認された。また、図21及び22に示した結果から明らかなように、ITO90からなる第一の透明導電膜(図中「ITO90」)のみならず、ITO50;Feからなる第二の透明導電膜(図中「ITO50:Fe」)も酸化インジウムと同等の結晶相であることが確認された。さらに、ITO50;Feからなる第二の透明導電膜は、ITO90からなる第一の透明導電膜に対してエピタキシャル成長していることが明らかになった。また、図23及び24に示した結果から明らかなように、ITO90からなる第一の透明導電膜(図中「ITO90」)のみならず、ITO50;Sbからなる第二の透明導電膜(図中「ITO50:Sb」)も酸化インジウムと同等の結晶相であることが確認された。さらに、ITO50;Sbからなる第二の透明導電膜は、ITO90からなる第一の透明導電膜に対してエピタキシャル成長していることが明らかになった。
また、図9に示した結果から明らかなように、本発明の透明導電積層体付基板(実施例1〜3)は、インジウム量が低減しているにも拘わらず、酸化インジウムを膜中に90質量%含有する透明導電膜付基板(比較例13)と同等又はそれ以下の体積抵抗率を有するものであった。一方、本発明にかかるITO90からなる膜を備えず、酸化インジウム結晶と同等の結晶構造を十分に有していない透明導電膜付基板(比較例1〜3)は、同じターゲットが基板加熱しながらスパッタされているにも関わらず、対応する各々の実施例1〜3と比較して、体積抵抗率はどれも劣ったものであった。
さらに、図10に示した結果から明らかなように、本発明の透明導電積層体付基板(実施例1〜3)は500〜900nmの波長領域で約80%の透過率を示し、インジウム量が低減しているにも拘わらず、比較例13と同等の高い透過率を有するものであった。
また、図25及び26に示した結果から明らかなように、本発明の透明導電積層体付基板(実施例1、2、13、及び14)の透明導電積層体は500〜1400nmの波長領域の全域において80%以上の高い透過率を示し、インジウム量が低減しているにも拘わらず、比較例14より広い波長領域、特に800nm以上の赤外線領域において高い透過率を有するものであった。さらに実施例14は、より広い波長領域(500〜2500nm)の全域において80%以上の高い透過率を有するものであった。従って、本発明の透明導電積層体付基板、特にITO50;Sbからなる第二の透明導電膜を備えた本発明の透明導電積層体付基板は優れた赤外線透過能を有していることが明らかになった。
また、実施例1〜3、13、及び14とは異なる本発明の製造方法によって得られた透明導電積層体付基板(実施例10)についても、図11に示した結果から明らかなように、酸化インジウム結晶と同等の結晶構造を有していることが確認された。一方、本発明にかかるITO90からなる膜を備えていない透明導電膜付基板(比較例12)においては、図12に示した結果から明らかなように、酸化インジウム結晶と同等の結晶構造を示す回折スペクトルは確認されなかった。
さらに、図13〜図15に示した結果から明らかなように、実施例1〜3とは異なる本発明の製造方法によって得られた本発明の透明導電積層体付基板(実施例4〜12)は、同様の元素組成及び元素含有率を有する膜を備え、膜を形成した後に同温で加熱処理が施されているにも関わらず、比較例4〜12の透明導電膜付基板よりも各々低い体積抵抗率を有するものであった。
また、図16及び図17に示した結果から明らかなように本発明の透明導電積層体付基板(実施例4及び実施例7)は450〜900nmの波長領域で約80%の透過率を示し、図18に示した結果から明らかなように本発明の透明導電積層体付基板(実施例10)は500〜900nmの波長領域で約80%の透過率を示し、本発明の透明導電積層体付基板(実施例4、実施例7及び実施例10)はインジウム量を低減しているにも拘わらず、比較例13と同等の高い透過率を有するものであった。
以上説明したように、本発明によれば、インジウムの含有量を低減させているにも拘らず、十分に高い光透過性及び十分に低い抵抗率を有する透明導電積層体付基板及びその製造方法を提供することが可能となる。
したがって、本発明の透明導電積層体付基板は、プラズマ発光表示素子、液晶表示素子、エレクトロルミネッセンス表示素子、太陽電池等の透明電極、赤外線吸収反射膜、防曇膜、電磁遮蔽膜等を構成する材料として有用である。
また、本発明によれば、透明導電膜中のスズの含有量を多くすることが可能であり、ひいては赤外領域での吸収がなく高い透過率を示す透明導電積層体付基板を提供することが可能となるため、太陽電池等の透明電極材料として特に有用である。

Claims (12)

  1. 基板の表面上に酸化インジウムを含有する透明導電積層体が形成された透明導電積層体付基板であって、
    前記透明導電積層体は、酸化インジウム含有量が80〜98質量%である第一の透明導電膜と前記第一の透明導電膜の表面上に積層された酸化インジウムの含有量が45〜75質量%である第二の透明導電膜とを備え、前記第一の透明導電膜の厚さが6〜15nmであり、前記第二の透明導電膜の厚さが50〜150nmであり、且つ、前記第一の透明導電膜及び前記第二の透明導電膜が酸化インジウム結晶と同等の結晶構造を持つ結晶を有している透明導電積層体付基板。
  2. 前記第二の透明導電膜は、スズ、チタン、アンチモン、モリブデン、鉄、コバルト、亜鉛、セリウム、ガリウム、珪素、ジルコニウム、マグネシウム、アルミニウム、金、銀、銅、パラジウム、タングステン、及びこれらの酸化物からなる群から選択される少なくとも1種を更に含有する透明導電膜である、請求項1に記載の透明導電積層体付基板。
  3. 前記第二の透明導電膜の酸化インジウムの含有量が45〜55質量%であり、酸化スズの含有量が40〜50質量%であり、酸化アンチモンの含有量が1〜10質量%であり、且つ、前記透明導電積層体は波長800〜2500nmの全域における光の透過率が80%以上の積層体である、請求項1又はに記載の透明導電積層体付基板。
  4. CuKα線によるX線回折測定によって得られる、前記第一の透明導電膜及び前記第二の透明導電膜のX線回折パターンにおいて、2θ=21.5度付近、30.6度付近、35.5度付近、51.0度付近、及び60.7度付近からなる群から選択される少なくとも一に回折ピークが存在する、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の透明導電積層体付基板。
  5. 前記結晶は、In結晶及びInSn12結晶からなる群から選択される少なくとも一つの結晶である、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の透明導電積層体付基板。
  6. 基板の表面上に酸化インジウムを含有する透明導電積層体が形成された透明導電積層体付基板の製造方法であって、
    前記基板の表面上に直接的に又は間接的に、酸化インジウム含有量が80〜98質量%である第一の透明導電膜を形成する工程と、
    前記第一の透明導電膜の表面上に酸化インジウムの含有量が45〜75質量%である第二の透明導電膜を積層する工程と、
    前記第二の透明導電膜を350〜950Kの温度で加熱する工程と、を含み、前記第一の透明導電膜の厚さが6〜15nmであり、前記第二の透明導電膜の厚さが50〜150nmである、透明導電積層体付基板の製造方法。
  7. 前記第二の透明導電膜を加熱する工程は、前記第二の透明導電膜を積層する工程において、前記基板及び前記第一の透明導電膜を350〜950Kの温度で加熱することによって行われる、請求項に記載の透明導電積層体付基板の製造方法。
  8. 前記第二の透明導電膜を加熱する温度は350〜600Kである、請求項に記載の透明導電積層体付基板の製造方法。
  9. 前記第二の透明導電膜を加熱する工程は、前記第二の透明導電膜を積層する工程の後に行われる、請求項に記載の透明導電積層体付基板の製造方法。
  10. 前記第二の透明導電膜を加熱する温度は523〜950Kである、請求項に記載の透明導電積層体付基板の製造方法。
  11. 前記第二の透明導電膜は、スズ、チタン、アンチモン、モリブデン、鉄、コバルト、亜鉛、セリウム、ガリウム、珪素、ジルコニウム、マグネシウム、アルミニウム、金、銀、銅、パラジウム、タングステン、及びこれらの酸化物からなる群から選択される少なくとも1種を含有する透明導電膜である、請求項6〜10のうちのいずれか一項に記載の透明導電積層体付基板の製造方法。
  12. 前記第二の透明導電膜は、酸化インジウムの含有量が45〜55質量%であり、酸化スズの含有量が40〜50質量%であり、酸化アンチモンの含有量が1〜10質量%である、請求項6〜11のうちのいずれか一項に記載の透明導電積層体付基板の製造方法。
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