JP4687733B2 - 透明電極、透明導電性基板および透明タッチパネル - Google Patents

透明電極、透明導電性基板および透明タッチパネル Download PDF

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Description

この発明は、透明電極、透明導電性基板および透明タッチパネルに関し、より詳しくは、膜厚が極めて薄く、しかも耐熱性に優れた透明電極、透明導電性基板および透明タッチパネルに関する。
近年、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、電子手帳、携帯端末等においては、コンピュータ本体(主記憶装置)へデータ入力を行うための入力装置の1つとして、入力面に指やペン等によって単に荷重を加えるだけでデータ入力を行うことができる透明タッチパネル(タッチスクリーンを含む)が多用されるようになってきた。このタッチパネルには、抵抗膜式や静電容量式など種々の原理のものがある。そして、抵抗膜式のタッチパネルは、アナログ型とデジタル型とに大別されるが、入力位置の検出感度向上の要求に伴い、最近ではアナログ型の透明タッチパネルが採用されつつある。
透明タッチパネルの電極として使用される透明導電膜は、一般にATO(アンチモン含有酸化スズ)、FTO(フッ素含有酸化スズ)、ITO(スズ含有酸化インジウム)、ITiO(チタン含有酸化インジウム)、FATO(フッ素及びアンチモン含有酸化スズ)などの金属酸化物が用いられている。とりわけ、抵抗膜式アナログタイプの透明タッチパネルの場合には、表面抵抗値は200〜3000Ω/□(オーム・パー・スクエアと読む)で、かつ、透明性が高く、着色の少ない透明電極が電極として求められている。表面抵抗が200Ω/□未満であると、2枚の透明基板を透明導電膜側が対面するように配置されるようにしてタッチパネルを構成すると、対向する透明導電膜が接触(ON時)するときに流れる電流が大きくなり、消費電流が大きくなる。また、透明導電膜の表面抵抗が3000Ω/□を超えると、接触時の電気導通が不安定になる。また、静電容量式タッチパネルの場合には、70〜200Ω/□の透明度の高い透明導電膜が電極として求められている。
抵抗膜式アナログタイプの透明タッチパネルは、一例として、表面に透明導電膜より構成される下部電極とドット状のスペーサとを設けたガラス板やフィルムなどの絶縁基板より構成される下部電極基板と、表面に透明導電膜より構成される上部電極を設けたフィルムなどの絶縁基板より構成される上部電極基板とを積層した構造となっており、入力面側から透明タッチパネルの表面の一部を押圧することにより、両電極を接触させ電気的に導通させて入力できるものである。
この透明導電膜は、通常、蒸着法、スパッタリング法などの物理的成膜法、またはCVD法などの化学的気相法により形成される。そして、これらの方法においては、透明導電膜の膜表面で観察される平面内の平均結晶粒径を制御することが可能である。たとえば、物理的成膜法の場合、一般的にITOやITiOより構成される透明導電膜が主流であり、表面抵抗値としては、抵抗膜式タッチパネルの場合は200〜3000Ω/□で、液晶ディスプレイ用電極に比べてやや高めのものが求められる。しかし、ITOやITiOは比抵抗が小さいため、膜厚を7〜50nm程度の極薄膜で成膜して表面抵抗値を高める必要がある。
抵抗膜式のタッチパネルは、一般に、透明導電膜の薄膜が形成された透明基板からなる上部電極と、ガラスや樹脂基体に透明導電体を設けた下部電極とを、間隔をおいて配置した構造を有している。この抵抗膜式タッチパネルでは、入力に際して、上部電極の透明導電膜と下部電極の透明導電膜が接触した状態で、ペンなどを用いて表面をこするため、透明導電膜が基体から剥離してしまうことがある。透明導電膜が除去された部分は、上下の電極間の抵抗値が大きくなり、入力に支障を生ずるようになる。一般に、透明導電膜は、結晶膜の方が基体から剥離しにくく、耐久性に優れる。
透明タッチパネル用透明電極は、透明基板と、この一表面上に形成された透明導電膜とを有する。
例えば、ITOやITiO膜の透明導電膜をスパッタリング法により成膜するには、まず、洗浄工程において、水(純水)又はアルカリ水で透明基板を洗浄し、大気中で120℃以上の温度で1〜4時間乾燥する。そして、真空下、200〜400℃の温度においてITOやITiOのスパッタリング成膜を行う。このような高温成膜を行うことで、基板に対する付着力が強くて耐久性に優れた結晶性の透明導電膜を得ることができる。この後、電極及びリード電極の接続部に銀ペーストを塗布し、130〜170℃の温度において硬化する。この際、形成した透明電極の耐熱性が充分でないと、表面抵抗値の変化が大きく、また、150〜200℃の温度環境下で、透明電極の表面抵抗の変化が大きいと、高い耐熱性が要求される車載のカーナビ用タッチパネルの電極として使用できない。
耐熱性を改善することを目的として、これまでに数多くの研究が行われている。透明導電膜そのものの耐熱性を改善するものとして、特許文献1においては、ZnO透明導電膜中のGa濃度をGa/Zn原子比で0.5〜12%に制御し、かつ膜の(002)X線回折線の半値幅が0.6度以下になるように膜の結晶性を制御することが提案されている。これにより、比抵抗値がITOと同等に2×10−4Ω・cmと低く、さらに500℃以上にて大気中で熱処理した後に導電性の劣化はなく、酸化性雰囲気での耐熱性にきわめて優れた膜が得られると記載されている。
また、特許文献2には、インジウム、錫及、亜鉛及び酸素を含有し、X線回折(XRD)によってビックスバイト構造化合物のピークのみが実質的に観測される、In2O3で表されるスパッタリングターゲットを用いて成膜した透明導電膜が提案されている。ここには、インジウム含有量を60〜75原子%の範囲内に削減しても、IZO並みのエッチング加工性とITO並みの膜性能を示し、さらに、インジウムが削減されていても導電性、エッチング性、耐熱性等に優れ、液晶ディスプレイに代表されるディスプレイやタッチパネル、太陽電池等各種の用途に適していること、成膜条件を調整してTFT(薄膜トランジスタ)に代表される透明酸化物半導体の成膜にも適用できることが記載されている。
さらに、透明導電膜を積層膜として耐熱性を改善しようとする試みも提案されている。特許文献3には、酸化インジウム、酸化スズ等の金属酸化物を主成分とした従来の透明導電膜上に、充分な耐食性を有しながら導電膜の電気的・光学的特性を低下させない保護膜として、ガリウムを含有する酸化亜鉛を主成分とした保護膜を形成した透明導電膜が開示されている。
また、ポリアリレート成形物を基材として用いてITO膜を形成し透明導電性積層体とすると、熱処理、湿熱処理によって電気抵抗値が変化してしまう場合があるが、特許文献4には、透明な基体の少なくとも片面に、高いバリア性を有する、主として非晶質の酸化インジウムからなる層を高濃度酸素雰囲気下におけるスパッタリングにより中間層として形成し、該中間層上に主としてインジウムとスズからなる酸化物で構成される透明導電層を形成することが提案され、これにより、透明な基体としてポリアリレート等を用いても耐熱性、耐湿熱性に優れる透明導電性積層体が得られることが開示されている。
このように、耐熱性、耐湿熱性等に優れる透明導電膜、透明導電性積層体が提案されているが、いずれの透明導電膜も膜厚が7〜50nm程度になると、150〜200℃における大気中での耐熱性劣化が顕著となる。これは、膜厚が50nm以下の極薄膜であるために、上記の環境下での膜表面の酸化及び膜表面からの酸素の拡散進入により電気特性を劣化させやすいからと考えられる。タッチパネル製造工程における加熱工程や、カーナビ用途の高い耐熱温度の要請に対して表面抵抗値が安定した透明電極はこれまで得られていなかった。
特開平7−249316号公報 特開2007−84842号公報 特開平6−338223号公報 特開平9−226046号公報
本発明の目的は、上記のような問題点に鑑み、膜厚が50nm以下の極薄膜でも、150℃以上における大気中で耐熱性に優れた透明電極、透明導電性基板および透明タッチパネルを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するにあたり、鋭意研究を重ねた結果、基板上に酸化インジウムを主成分とする結晶性透明導電膜と、酸化インジウムを主成分とする非晶質性透明導電膜がそれぞれ特定の膜厚で順次形成された積層構造の透明電極とすることで、光学特性を損なうことなく透明導電膜としての耐熱性が改善され、さらに、透明導電膜が高温で作製された場合でも積層膜の特性に影響が出にくいものとなることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、基板(C)上に、酸化インジウムを主成分とする結晶性透明導電膜(A)と酸化インジウムを主成分とし非晶質性透明導電膜(B)が順次形成された積層構造の透明電極であって、結晶性透明導電膜(A)は膜厚が5〜40nmであり、非晶質透明導電膜(B)は、ガリウム、セリウム、シリコン、ゲルマニウム、タングステン、又は亜鉛から選ばれる少なくとも1種の添加元素(Me)を含み、その含有量が総量としてMe/In原子数比で0.04〜0.80、かつ膜厚が2〜10nmであり、表面抵抗が70〜3000Ω/□であることを特徴とする透明電極が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、結晶性透明導電膜(A)が、スズ、又はチタンから選ばれる少なくとも1種の添加元素(Me)を含む酸化インジウムであり、その含有量が総量としてMe/In原子数比で0.01〜0.15であることを特徴とする請求項1に記載の透明電極が提供される。
また、本発明の第の発明によれば、第の発明において、非晶質透明導電膜(B)の結晶化温度が、250℃以上であることを特徴とする透明電極を備えることを特徴とする透明導電積層体が提供される。
また、本発明の第の発明によれば、第1の発明において、基板(C)が、ガラス板、プラスチック樹脂板、又は樹脂フィルムから選ばれるいずれかの透明基板であることを特徴とする透明電極が提供される。
また、本発明の第の発明によれば、第1〜のいずれかの発明において、スパッタリング法で、200℃以上に加熱された基板(C)上に、結晶性透明導電膜(A)と非晶質透明導電膜(B)が順次成膜されて得られる透明電極が提供される。
また、本発明の第の発明によれば、第1の発明において、表面抵抗の変化率(R/R、ここで、R:大気中において150℃以上の温度で1時間加熱する耐熱試験後の表面抵抗、R:試験前の表面抵抗)が、0.80〜1.20であることを特徴とする透明電極が提供される。
さらに、本発明の第の発明によれば、第の発明において、耐熱試験において、透明電極が200℃に加熱されることを特徴とする透明電極が提供される。
一方、本発明の第の発明によれば、第1〜の発明において、透明電極が、透明基板の表面に形成されてなる透明導電性基板が提供される。
また、本発明の第の発明によれば、第の発明の透明導電性基板を下部電極及び/又は上部電極として用いた透明タッチパネルが提供される。
さらに、本発明の第10の発明によれば、第の発明において、下部電極と上部電極とがスペーサを介して向かい合って積層されていることを特徴とする透明タッチパネルが提供される。
本発明の透明電極は、膜厚が50nm以下という極薄膜であるにも係わらず、150℃以上の大気中での耐熱性に優れる。すなわち、電極及びリード電極を銀ペーストにて塗布し、130〜170℃の温度で硬化する際に、形成した透明電極の表面抵抗値の変化が極めて小さい。また、本発明の透明電極は、200℃の大気中での耐熱性にも優れるため、車載のカーナビ用タッチパネルの電極として好適である。
よって、本発明の透明電極を用いた透明タッチパネルは優れた耐熱性を有しており、液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス素子、プラズマディスプレイ素子、蛍光表示管、フィールドエミッションディスプレイなどのフラットディスプレイの表示画面に積層して入力装置として好適に使用でき、工業的に極めて有用である。
次に、本発明の特徴点を図面を参照しながら、詳しく説明する。
本発明の透明電極は、基板(C)上に、酸化インジウムを主成分とする結晶性透明導電膜(A)と酸化インジウムを主成分とし非晶質性透明導電膜(B)が順次形成された積層構造の透明電極であって、結晶性透明導電膜(A)は膜厚が5〜40nmであり、非晶質透明導電膜(B)は、ガリウム、セリウム、シリコン、ゲルマニウム、タングステン、又は亜鉛から選ばれる少なくとも1種の添加元素(Me)を含み、その含有量が総量としてMe/In原子数比で0.04〜0.80、かつ膜厚が2〜10nmであり、表面抵抗が70〜3000Ω/□であることを特徴とする。
(1)透明電極の構造
本発明の透明電極の構造を図1に示す。本発明の透明電極(4)は、基板(3)上に酸化インジウムを主成分とする結晶性透明導電膜(1)と酸化インジウムを主成分とする非晶質性透明導電膜(2)が順次形成され積層構造を呈している。
図3は、本発明の透明電極の断面TEM像を示したものである。図3にはガラス基板3の上に、結晶粒界7で確認される結晶性透明導電膜(In−Ti−Sn−O膜)1が形成されている。また膜1の上には、膜厚4nmの膜2が形成されている。この膜には結晶粒界が存在せず、原子配列が規則的でないから非晶質性透明導電膜(In−Ga−O膜)2である。なお、1nmの領域に電子線を絞って局所領域での電子線回折測定を行うと、膜1は結晶膜に特有の回折スポットが観察され、膜2は非晶質膜に特有のハローパターンが観察される。
本発明の透明電極は、結晶性透明導電膜(1)の表面に非晶質性透明導電膜(2)が積層された構造でなければならない。非晶質性透明導電膜(2)は、結晶性透明導電膜(1)の導電性を表面に伝達するだけでなく、大気中からの酸素の進入を阻止するためのガスバリア機能を有する。非晶質膜は、結晶膜と違って、粒界がないためガスの進入が極めて少ない。これにより、大気中で150〜200℃の高温環境下でも、結晶性透明導電膜の酸化を阻止し、耐熱性を飛躍的に改善することができるのである。
本発明の透明電極は、表面抵抗が70〜3000Ω/□であることが必要である。この範囲を逸脱すると静電容量式タッチパネルもしくは抵抗式タッチパネルとして利用することができない。
(2)結晶性透明導電膜(A)
本発明の透明電極における結晶性透明導電膜は、酸化インジウムを主成分とし、これにスズ、チタンから選ばれる少なくとも1種を含むものがより好ましい。
スズ、チタンから選ばれる少なくとも1種を含む酸化インジウム膜は、結晶性に優れており、膜厚が5〜40nmの極薄膜でもタッチパネルとして好適な表面抵抗値(70〜3000Ω/□)を実現することができる。スズ、チタンから選ばれる少なくとも1種の添加元素(Me)は、総量として、Me/In原子数比で0.01〜0.15であることが好ましい。
当然ながらスズとチタンを同時に含ませることでも同じ効果が得られるが、特にチタンを含んでスズが極力少ない酸化インジウム薄膜は結晶性に優れていて、基板に対する付着力も強く、耐久性に優れた電極を形成でき、また表面凹凸の大きな電極が形成されやすくタッチパネルの応答速度の向上につながるため好ましい。また、スズとチタン以外に、他の元素(例えば、亜鉛、マグネシウム、ガリウム、ゲルマニウム、シリコン、タングステン、モリブデン、セリウムなど)が、本発明の特性を損なわない程度に、微量に含まれていてもかまわない。
結晶性透明導電膜の膜厚は、5〜40nmである。5nm未満であると、特に、ガラスなどの膜とは異種組成の基板上に形成した場合に、膜が島状になってしまって安定した表面抵抗値を発揮しないため好ましくなく、40nmを超えると、その表面に覆う非晶質透明導電膜も含めた膜が厚くなりすぎてしまい、透過率が低下するからである。可視域の透過率が透明電極単体で91%以上の優れた光透過性を達成するためには、結晶性透明導電膜と非晶質性透明導電膜の積層体の総膜厚が50nm以下である必要がある。
(3)非晶質透明導電膜(B)
また、本発明の透明電極における非晶質透明導電膜は、酸化インジウムを主成分とし、これにガリウム、セリウム、シリコン、ゲルマニウム、タングステン、亜鉛から選ばれる少なくとも1種を含むものである
酸化インジウムにガリウム、セリウム、シリコン、ゲルマニウム、タングステン、亜鉛から選ばれる少なくとも1種を添加すると、結晶化温度が顕著に増大し、150〜200℃の高温環境下でも結晶化が起きず、基板温度が200〜230℃におけるスパッタリング成膜でも安定に非晶質膜を得ることができるから好都合である。
ガリウム、セリウム、シリコン、ゲルマニウム、タングステン、亜鉛から選ばれる少なくとも1種の添加元素(Me)は、総量として、Me/In原子数比で、0.04〜0.80が好ましい。0.04未満であると、結晶化温度が低すぎて、非晶質性が安定して得られず、0.80を超えると、非晶質膜の電気特性が絶縁性に近くなり、結晶性透明導電膜の導電性を表面に伝達することができないから好ましくない。
また上記の中でも、ガリウムを含む酸化インジウムは、特に耐熱性、ガスバリア性に優れているため最も好ましい。また、ガリウム、セリウム、シリコン、ゲルマニウム及び/又はタングステン以外に、他の元素(例えば、マグネシウム、カルシウム、スズ、チタン、モリブデンなど)が、本発明の特性を損なわない程度に、微量に含まれていてもかまわない。
なお、上記成膜条件でも所望の特性を得るためには、非晶質性透明導電膜(2)の結晶化温度は250℃以上であることが必要である。より好ましくは350℃以上であることが良い。これは、カーナビ用タッチパネルなどに要求される200℃の耐熱性に対しても、表面の非晶質透明導電膜が結晶化しないために必要であるだけでなく、基板上に高い付着力の結晶性透明導電膜と非晶質透明導電膜を形成するためには、200〜230℃に加熱した基板上にスパッタリング法で連続して透明導電膜を成膜することが非常に効果的であり、上記基板温度で結晶性透明導電膜を形成した後、時間をあまりあけずに引き続き、所望の非晶質透明導電膜を成膜するためには、上記結晶化温度を有する非晶質性透明導電膜であることが必要であり、その場合、上記のような製造工程においても利用することができ、非晶質膜として安定に維持することができるからである。
ガスバリア機能を発揮する非晶質膜には、一般に、SiO、SiOx、SiON、SiNxなどの薄膜が知られているが、これらは絶縁性であるため、透明導電膜の表面に覆うと、導電性を表面に伝達することができない。本発明では、ガスバリア性だけでなく、導電性も有しており、しかも、250℃以上、さらには350℃以上でも構造が安定で導電性が維持された非晶質透明導電膜で結晶性透明導電膜の表面上を覆うことが大きな特徴点である。
また、非晶質性透明導電膜の膜厚は、2〜10nmである。2nm未満であると、ガスバリア性に劣り、得られる透明電極の耐熱性が悪くなってしまうからである。また非晶質性透明導電膜の膜厚が2nm以上だとガスバリア性を発揮するが、10nmを超えると、透明電極の総膜厚が厚くなりすぎて透過率が低下するだけでなく、材料コストも増大するため好ましくない。よって、非晶質性透明導電膜の膜厚は2〜10nmが好適である。
(4)基板(C)
基板は、ガラス板でもプラスチック樹脂板でも樹脂フィルムでもよい。また、ガラス板やプラスチック樹脂板や樹脂フィルムの表面に、フィルムからの金属イオンやガスの侵出と膜への進入に対してバリア性に優れた酸化シリコンなどの薄膜を形成したものでもかまわない。
(5)成膜方法
本発明の透明電極は、200℃以上の基板温度で、スパッタリング法により、結晶性透明導電膜と非晶質性透明導電膜が順次成膜されて製造されることが好ましい。
スパッタリング法は、一般に、約10Pa以下のアルゴンガス圧下で、基板を陽極、ターゲットを陰極とし、これらの間にグロー放電を起こしてアルゴンプラズマを発生させる。このプラズマ中のアルゴン陽イオンを陰極のターゲットに衝突させてターゲット成分の粒子を弾き飛ばし、この粒子を基板上に堆積させて成膜するというものである。
スパッタリング法は、アルゴンプラズマの発生方法で分類され、高周波プラズマを用いるものは高周波スパッタリング法、直流プラズマを用いるものは直流スパッタリング法という。また、ターゲットの裏側にマグネットを配置してアルゴンプラズマをターゲット直上に集中させ、アルゴンイオンの衝突効率を上げて低ガス圧でも成膜可能としたものをマグネトロンスパッタリング法という。
本発明の透明電極は、200℃以上の基板温度で、好ましくは、200〜350℃の基板温度で、スパッタリング法により、結晶性透明導電膜と非晶質性透明導電膜が順次成膜される。
ガラス板などの基板上に結晶性透明導電膜(1)を形成するのは、基板と膜との付着性を増強させるためである。一般に、基板にはガラス、もしくは、プラスチック樹脂板、樹脂フィルムなどが一般に用いられるが、透明導電膜とは組成や結晶構造が異なるため、化学的結合が乏しく、強い付着力を得ることが難しい。特に、樹脂の上に形成する場合は強い付着力を得ることが難しい。しかし、結晶性の透明導電膜を、200℃以上の高温でスパッタリング成膜することで強靱な付着力を得ることができる。逆に、非晶質透明導電膜や、結晶と非晶質が混在した膜が形成されると、膜が基板から剥離しやすくなり、耐久性に劣る。
そのため大気中で150〜200℃の高温環境下に結晶性透明導電膜のみがあると、大気中の酸素を膜が吸収して酸化し、顕著な導電性の変化が生じる。特に、膜厚が5〜40nmの薄い膜の場合は、膜の内部への酸素の拡散進入が容易であり、導電性の変化が著しい。
基板温度が200℃未満では、結晶性透明導電膜と基板との間の付着力が弱く、ペンなどで擦って使用したときの耐久性に劣る。また、500℃を超えると、軟化点が低い樹脂板やフィルムを使用できないだけでなく、冷却時間が必要になり時間がかかって製造コストなどの問題が生じてしまう。このような製法で得られた透明電極は基板に対して高付着力を有するため、ペンなどで擦って使用したときの耐久性に優れる。
成膜条件は、基板温度が重要であり、得られる膜の結晶性を考慮したうえでターゲットの種類(添加元素の含有量)を適切に選択し、酸素量、圧力、不活性ガス、投入電力量などを調整して行われる。
ターゲットとしては、粉末焼結法、即ち実質的にインジウム酸化物に添加元素となる金属元素の酸化物を所望の組成に配合し、加圧成形した後、1400℃以上の温度で焼結する方法により製造された酸化インジウム系焼結体が使用される。この酸化インジウム系焼結体は、平面研削等により加工し、所定の寸法にしてから、バッキングプレートに貼り付けられている。
ターゲットの添加元素量は、成膜時に組成ズレがほとんど生じないと考えて良く、膜組成と同じものを選択する。本発明においては、基板上の結晶性透明導電膜には、結晶性を妨げる元素が含まれない方が好ましいため、ターゲットとしては、ガリウム、セリウム、シリコン、ゲルマニウム、タングステン、亜鉛を含まないものを用いることが望ましい。ガリウム、セリウム、シリコン、ゲルマニウム、タングステン、亜鉛から選ばれる少なくとも1種の添加元素(Me)を含む場合は、その総量が、Me/In原子数比で0.02未満であるターゲットを用いることが、200℃以上の高温基板で結晶膜を得るためには必要である。
酸素量、圧力、投入電力量は、成膜装置にも依存するので一概に規定できないが、ガス圧:0.1〜2.0Pa、ガス種:アルゴンと酸素の混合ガスで酸素混合量は0.5〜10%投入電力量:0.8〜3.5W/cmとされる。
このような条件で、結晶性透明導電膜が5〜40nmの厚さになるまで成膜する。5nm未満であると、特に、ガラスなどの膜とは異種組成の基板上に形成した場合に、膜が島状になってしまって安定した表面抵抗値を発揮しないため好ましくなく、40nmを超えると、その表面に覆う非晶質透明導電膜も含めた膜が厚くなりすぎてしまい、透過率が低下する。可視域の透過率が透明電極単体で91%以上の優れた光透過性を達成するためには、結晶性透明導電膜と非晶質性透明導電膜の積層体の総膜厚が50nm以下である必要がある。
その後、ターゲットを変えて、非晶質透明導電膜を成膜する。非晶質透明導電膜には、結晶性を妨げる元素を含む方が好ましいため、ターゲットとしては、ガリウム、セリウム、シリコン、ゲルマニウム、タングステン、亜鉛を含むものを用いるようにする。ガリウム、セリウム、シリコン、ゲルマニウム、タングステン、亜鉛から選ばれる少なくとも1種の添加元素(Me)の総量は、Me/In原子数比で0.04以上であるターゲットを用いることが、200℃以上の高温基板で非晶質膜が得られるためには必要である。ただし、添加元素(Me)の総量が、Me/In原子数比で0.80を超えるターゲットを用いると、ターゲットとほぼ同じ組成である非晶質膜の電気特性が絶縁性に近くなり、結晶性透明導電膜の導電性を表面に伝達することができないから好ましくない。
なお、基板温度、酸素量、圧力、投入電力量は、上記範囲で変更しても良いが、本発明は、結晶性透明導電膜を成膜する条件と同じでもよい。このため、従来よりも操作が簡単で、生産性を高めることができ透明電極のコストを低減することも可能となる。
これにより得られる本発明の透明電極は、大気中において150℃以上の温度で1時間加熱する耐熱試験において、試験前(室温)の表面抵抗Rと試験後の表面抵抗Rとしたとき、その変化(R/R)が0.80〜1.20である。このような優れた耐熱性を有しているため、電極及びリード電極の接続部に銀ペーストを塗布し、150℃の温度で硬化させる際に、透明電極の表面抵抗値の変化が極めて小さく、品質の安定したタッチパネルを製造することができる。本発明の透明電極は、大気中で200℃にて1時間加熱する耐熱試験においても、試験前の表面抵抗Rと試験後の表面抵抗Rとしたとき、その変化(R/R)が0.80〜1.20である。
従来の透明電極で上記と同様な耐熱試験を行い、表面抵抗Rの変化(R/R)を測定すると、殆どのものが1.20を超えることから、本発明の透明電極は、優れた耐熱性を有しているといえ、車載のカーナビ用タッチパネルの電極にも好適である。
2.透明導電性基板
本発明の透明導電性基板は、上記透明電極が、透明基板の表面に形成されてなるものである。
本発明の透明導電性基板は、酸化インジウムを主成分とする結晶性透明導電膜と酸化インジウムを主成分とする非晶質性透明導電膜が順次形成された積層構造の透明電極を有する透明な基体である。前記のとおり、結晶性透明導電膜は膜厚が5〜40nmであり、非晶質性透明導電膜は膜厚が2〜10nmであり、表面抵抗が70〜3000Ω/□である。
透明な基体は、上記の製造工程においても変質しない耐熱性に優れた材質である必要があり、ガラスや200℃以上の耐熱性を有する耐熱性樹脂板、耐熱性樹脂フィルムが適しており、具体的には、ポリイミド、アラミド、ポリフェニレンサルファド、ポリエーテルサルフォンなどが挙げられるが、これらに限定されない。樹脂板や樹脂フィルムは、その内部もしくは表面に酸化シリコンや酸化窒化シリコンや窒化シリコンなどの無機膜が形成されていてもかまわない。その厚さは、特に制限されないが、ガラスと耐熱性樹脂板では0.3〜3.2mm、耐熱性樹脂フィルムであれば、50μm〜3.2mmが適切である。
3.透明タッチパネル
また、本発明の透明タッチパネルは、上記透明導電性基板を下部電極及び/又は上部電極として用いて得られ、図2のように下部電極と上部電極とがスペーサを介して向かい合って積層された構造である。上部電極または下部電極の基板は、ガラス、樹脂板、樹脂フィルムのいずれかでよいが、ガラス基板であれば、機械的強度があり、多くの用途に採用できる。本発明の透明タッチパネルでは、少なくとも一方の電極に、上記の耐熱性に優れた透明電極を用いていることから、車載のカーナビ用途にも好適に利用できるものである。
アナログ式タッチパネルでは、図2に示すように、透明電極(4−1)が形成されたガラス製の基板(3−1)からなる上部電極(6)を用意し、透明電極(4−1)の形成面に、レジスト印刷して、エッチングし、銀インキ印刷と絶縁インキ印刷を行い、平行電極と引回し回路を形成する。その後、導電性ヒートシールインキで印刷し、両面テ−プを用いて貼り合わせ、打ち抜いて電極とする。また、ガラス製の基板(3−2)に透明導電膜(4−2)を設けた下部電極9を用意して、これも同様に平行電極と引回し回路を作製する。次に、両者の透明電極面が向かい合わせになるようにして、スペーサ(5、9)を配設して、間隔を空けて上下電極を貼り合わせる。スペーサとしては、例えば直径3〜10μm程度の球状のガラスや硬質樹脂が好ましい。その使用量は、スペーサの種類やタッチパネルのタイプにもよるが、例えば50〜300個/mmの密度で配設することが好ましい。また、上下電極の間隔は、タッチパネルのタイプにもよるが、例えば3〜20μm空けることが好ましい。最後に、ヒートシール加工して、電気的に接続してタッチパネルとする。
本発明の透明タッチパネルは、LCDを直接貼りつけることが可能であり、これにより反射光が減少し、表示が見やすくなる。また、落下による割れを防止するために、構成部材である透明基板をより衝撃強度の高いガラスとしたり、特殊樹脂を用いたりすることもできる。本発明の透明タッチパネルは、これらの公知の構成のいずれを採ってもかまわない。
本発明の透明タッチパネルは、LCDや有機ELなどの表示体に搭載されて使用される。ペンで入力した場合、透明タッチパネルを通して加わった力がLCDなどの表示を滲ませることがあるので、透明タッチパネルはLCDと空隙を設けて取り付けられるのが好ましい。
以下に、上記実施形態のより具体的な実施例を挙げ、その優れた作用効果を比較例と対比して示す。本発明は、これら実施例によって限定されるものではない。なお、積層体の透明電極の特性・性状は次のようにして測定し評価した。
<透明電極各層の結晶性>
積層体の透明電極層の結晶性は、FIB加工により薄片化して、断面TEM観察と電子線回折測定にて実施した。各層の膜厚も断面TEM像から測定した。試料の第1層および第2層の断面TEM観察を行い、結晶配列が観察されている層は結晶性と判断し、配列されていない層は非晶質と判断した。また、第1層および第2層に電子線回折を行い、回折斑点や回折リングが観察された層は結晶質と判断し、ハローパターンが観察された層は非晶質と判断した。
<透明電極膜の特性評価>
表面抵抗値は、抵抗率測定装置(三菱化学製Loresta―EP MCP―T360)を用いて四端針法により測定した。
分光透過特性は、分光光度計(日本分光製、V−570)で測定した。基板のみの透過率(T(%))と膜が付着した基板の透過率(TS+F(%))を波長1nm毎に測定し、膜自体の透過率(T(%)=(TS+F/T)×100)を算出し、可視域(波長400〜800nm)の平均透過率を算出した。
<各層の膜の組成分析>
合成石英基板に、第1層の薄膜のみを2μmの膜厚だけ成膜した。その成膜条件は、透明電極の作製における結晶性透明導電膜の成膜条件と同じにした。この膜サンプルを用いて、ICP発光分光分析法による組成を分析し、透明電極における第1層の薄膜の組成とした。第2層の薄膜の組成も同様の手順で決定した。また、この膜のX線回折測定を行い、下記の積層体を作製したときの各層の結晶性を予備的に解析した。
(実施例1〜14、比較例1〜6)
まず、下記の要領で薄膜作製用ターゲットを作製した。
<第1層の薄膜作製用ターゲット>
(1)In−Ti−O系透明導電膜作製用ターゲット
所定量の酸化インジウム粉末と酸化チタン粉末を様々な割合で混合し、その混合体を成形した後、加熱焼結して、チタンを含有する酸化インジウム焼結体を作製した。これらの焼結体を6インチΦ×5mmtに加工し、In系合金を用いて無酸素銅製のバッキングプレートに貼り合わせてスパッタリング用ターゲットとした。
(2)In−Sn−O系透明導電膜作製用ターゲット
所定量の酸化インジウム粉末と酸化スズ粉末を様々な割合で混合し、その混合体を成形した後、加熱焼結して、スズを含有する酸化インジウム焼結体を作製した。これらの焼結体を6インチΦ×5mmtに加工し、In系合金を用いて無酸素銅製のバッキングプレートに貼り合わせてスパッタリング用ターゲットとした。
(3)In−Ti−Sn−O系透明導電膜作製用ターゲット
所定量の酸化インジウム粉末と酸化チタン粉末と酸化スズ粉末を様々な割合で混合し、その混合体を成形した後、加熱焼結して、チタンとスズを含有する酸化インジウム焼結体を作製した。これらの焼結体を6インチΦ×5mmtに加工し、In系合金を用いて無酸素銅製のバッキングプレートに貼り合わせてスパッタリング用ターゲットとした。
<第2層の薄膜作製用ターゲット>
(4)In−Ga−O系透明導電膜作製用ターゲット
所定量の酸化インジウム粉末と酸化ガリウム粉末を様々な割合で混合し、その混合体を成形した後、加熱焼結して、チタンを含有する酸化インジウム焼結体を作製した。これらの焼結体を6インチΦ×5mmtに加工し、In系合金を用いて無酸素銅製のバッキングプレートに貼り合わせてスパッタリング用ターゲットとした。
(5)In−Sn−O系透明導電膜作製用ターゲット
所定量の酸化インジウム粉末と酸化スズ粉末を様々な割合で混合し、その混合体を成形した後、加熱焼結して、スズを含有する酸化インジウム焼結体を作製した。これらの焼結体を6インチΦ×5mmtに加工し、In系合金を用いて無酸素銅製のバッキングプレートに貼り合わせてスパッタリング用ターゲットとした。これは前記(2)と同じものである。
(6)In−Ga−Sn−O系透明導電膜作製用ターゲット
所定量の酸化インジウム粉末と酸化ガリウムと酸化スズ粉末を様々な割合で混合し、その混合体を成形した後、加熱焼結して、スズを含有する酸化インジウム焼結体を作製した。これらの焼結体を6インチΦ×5mmtに加工し、In系合金を用いて無酸素銅製のバッキングプレートに貼り合わせてスパッタリング用ターゲットとした。
<透明電極の作製>
次に、直流マグネトロンスパッタリング装置の2カ所の非磁性体ターゲット用カソードに、(1)〜(3)のなかの1つのターゲットと、(4)〜(6)のなかの1つのターゲットを取り付けた。
基板ホルダーには厚み1mmのガラス基板を取り付けた。基板ホルダーは成膜真空槽内で移動することができ、各ターゲットの対向面に基板を配置させることができる。初めに第1層の薄膜作製用ターゲットの対向部分に基板を静止配置させて第1層の薄膜を成膜した後、その基板を第2層の薄膜作製用ターゲットの対向部分に静止配置させて第2層の薄膜を成膜し、透明電極を作製した。各ターゲットと基板との距離は50〜80mmとした。
その後、実施例1〜10及び比較例1〜4では、成膜真空槽内の基板ホルダーに固定したガラス基板を300℃の温度に加熱し、成膜真空槽内の真空度が1×10―4Pa以下に達した時点で、純度99.9999質量%のアルゴンガスを成膜真空槽に導入して、ガス圧0.3〜0.8Paとし、酸素ガスを0.25〜5%だけアルゴンガス中に混合させた。ターゲットと基板間に直流電力350Wを投入して直流プラズマを発生させ、スパッタリング成膜を行った。各ターゲットとも、ターゲット表面のクリーニングの為に20分間のプリスパッタを行った後、所定の膜厚の第1層の薄膜と第2層の薄膜を順次成膜した。
一方、実施例11〜14及び比較例5〜6では、成膜真空槽内の基板ホルダーに固定したガラス基板を200℃の温度に加熱した以外は、上記と同様に行った。
<加熱試験>
実施例1〜10及び比較例1〜4では、作製した透明電極を200℃に加熱した大気オーブンに入れて、1時間加熱した後、オーブンから取り出して室温まで冷却した。加熱試験前後の室温(23℃)における透明電極の表面抵抗値は四探針法によって測定した。
また、実施例11〜14及び比較例5〜6では、作製した透明電極を、150℃に加熱した大気オーブンに入れて、1時間加熱した後、オーブンから取り出して室温(23℃)まで冷却して表面抵抗値の測定を行った。
作製した透明電極の構成と、加熱試験の結果を表1に示す。
Figure 0004687733
<評価>
表1の実施例1〜10、比較例1〜4は、300℃にて成膜した透明電極であり、加熱試験は200℃にて実施した結果である。図3に実施例1の透明電極の断面TEM像を示す。図3には基板3(この場合、ガラス基板)の上に、結晶粒界7で確認される結晶性透明導電膜1(この場合、In−Ti−Sn−O膜)が形成されていることが確認された。また膜1の上には、膜厚4nmの膜2が形成されているが、結晶粒界が存在しないこと、原子配列が規則的でないことから非晶質性透明導電膜2(この場合、In−Ga−O膜)であることが確認できた。また1nmの領域に電子線を絞って局所領域での電子線回折測定を行うと、膜1は回折スポットが観察されたことからも結晶膜であることが確認され、膜2はハローパターンが観察されたことから非晶質膜であることが確認された。実施例1以外の各透明電極(比較例も含む)についても同様のTEMと電子線回折測定から各層の結晶性を評価し、その結果を表1に記した。表1から明らかなように、比較例1〜4の透明電極は、第2層の薄膜が結晶質であるが、大気中200℃で1時間加熱する試験前後の表面抵抗値の変化(R/R)は、0.80〜1.20の範囲を逸脱しており、このような透明電極は、耐熱性を要求される車載カーナビなどのタッチパネルの電極としては利用できない。
一方、実施例1〜10の透明電極は、第2層の薄膜がIn−Ga−O系もしくはIn−Ga−Sn−O系透明導電膜であり、300℃で成膜したにもかかわらず非晶質であるため、第1層の透明導電膜の表面に薄く(膜厚で2〜10nm)覆うことで、第1層の膜の酸化に対するバリア性を発揮し、加熱試験前後の表面抵抗値の変化(R/R)が0.80〜1.20の範囲内に極めて小さく抑制することができている。また、加熱試験前の透明電極自体の可視域の平均透過率が91%以上であり透過性についても優れていた。よって、このような透明電極は、耐熱性を要求される車載カーナビなどのタッチパネルの電極として有効に利用できる。
なお、表1の実施例11〜14、比較例5〜6は、200℃にて成膜した透明電極であり、150℃での加熱試験を実施している。実施例11〜14の透明電極は、150℃で1時間の加熱試験で表面抵抗値の変化(R/R)が1.05未満であり、変化が極めて小さい。また、200℃での成膜のときは、第2層の薄膜が非晶質となるための組成範囲(Ga/In)は300℃での成膜の時と比べて広い。例えば、300℃での成膜の比較例1では、Ga/In=0.080の組成の第2層が結晶質であったが、200℃での成膜の実施例13では、同じ組成でも非晶質となっており、バリア効果が見られている。一般に、膜中のGa量が多くなると結晶化温度が高くなり、Ga/In=0.080の膜は、結晶化温度が200〜300℃の間に存在すると推測できる。
比較例5〜6は、大気中150℃で1時間加熱試験する前後の表面抵抗値の変化(R/R)は、0.80〜1.20の範囲を逸脱している。比較例5〜6のような透明電極は、タッチパネル製造時の、電極及びリード電極の接続部に銀ペーストを塗布して硬化する際の加熱工程(150℃)において、抵抗値の変化が顕著であるため、特性の均一な安定に製造することができない。
(実施例15〜16、比較例7〜8)
第2層の薄膜としてIn−Ce−O系、In−Ce−Sn−O系を選択した以外は実施例13〜14と同様の要領で透明電極を作製し評価した。ターゲットの作製は以下の要領で実施した。スパッタリングによる成膜時の基板温度は200℃とした。
(7)In−Ce−O系透明導電膜作製用ターゲット
所定量の酸化インジウム粉末と酸化セリウム粉末を様々な割合で混合し、その混合体を成形した後、加熱焼結して、セリウムを含有する酸化インジウム焼結体を作製した。これらの焼結体を6インチΦ×5mmtに加工し、In系合金を用いて無酸素銅製のバッキングプレートに貼り合わせてスパッタリング用ターゲットとした。
(8)In−Ce−Sn−O系透明導電膜作製用ターゲット
所定量の酸化インジウム粉末と酸化セリウム粉末と酸化スズ粉末を様々な割合で混合し、その混合体を成形した後、加熱焼結して、セリウムとスズを含有する酸化インジウム焼結体を作製した。これらの焼結体を6インチΦ×5mmtに加工し、In系合金を用いて無酸素銅製のバッキングプレートに貼り合わせてスパッタリング用ターゲットとした。
評価結果を表2に示す。
Figure 0004687733
比較例7〜8は、第2層のIn−Ce−O(In−Ce−Sn−O)系薄膜が結晶質膜であるため、大気中150℃で1時間加熱する試験前後の表面抵抗値の変化(R/R)は、0.80〜1.20の範囲を逸脱してしまった。比較例7〜8のような透明電極は、タッチパネル製造時の、電極及びリード電極の接続部に銀ペーストを塗布して硬化する際の加熱工程(150℃)において、抵抗値の変化が顕著であるため、特性の均一な安定に製造することができない。実施例15〜16は、第2層のIn−Ce−O(In−Ce−Sn−O)系薄膜が非晶質膜で覆われているため、抵抗値変化はその範囲内におさまっている。また、加熱試験前の透明電極自体の可視域の平均透過率は91%以上であり、透過性についても優れている。よって、実施例15〜16の透明電極は、耐熱性のタッチパネルの電極として有用である。
(実施例17〜18、比較例9〜10)
第2層の薄膜としてIn−Si−O系、In−Si−Sn−O系を選択した以外は実施例13〜14と同様の要領で透明電極を作製し評価した。ターゲットの作製は以下の要領で実施した。スパッタリングによる成膜時の基板温度は200℃とした。
(9)In−Si−O系透明導電膜作製用ターゲット
所定量の酸化インジウム粉末と酸化セリウム粉末を様々な割合で混合し、その混合体を成形した後、加熱焼結して、チタンを含有する酸化インジウム焼結体を作製した。これらの焼結体を6インチΦ×5mmtに加工し、In系合金を用いて無酸素銅製のバッキングプレートに貼り合わせてスパッタリング用ターゲットとした。
(10)In−Si−Sn−O系透明導電膜作製用ターゲット
所定量の酸化インジウム粉末と酸化セリウム粉末と酸化スズ粉末を様々な割合で混合し、その混合体を成形した後、加熱焼結して、チタンを含有する酸化インジウム焼結体を作製した。これらの焼結体を6インチΦ×5mmtに加工し、In系合金を用いて無酸素銅製のバッキングプレートに貼り合わせてスパッタリング用ターゲットとした。
評価結果を表3に示す。
Figure 0004687733
比較例9〜10は、第2層のIn−Si−(Sn―)O系薄膜が結晶質膜であるため、大気中150℃で1時間の加熱試験前後の表面抵抗値の変化(R/R)は、0.80〜1.20の範囲を逸脱してしまった。比較例9〜10のような透明電極は、タッチパネル製造時の、電極及びリード電極を銀ペーストにて塗布して硬化する際の加熱工程(150℃)において、抵抗値の変化が顕著であるため、特性の均一な安定に製造することができない。一方、実施例17〜18は、第2層のIn−Si−(Sn―)O系薄膜が非晶質膜で覆われているため、抵抗値変化はその範囲内におさまっている。また加熱試験前の透明電極自体の可視域の平均透過率は91%以上であり透過性についても優れている。よって実施例17〜18の透明電極は耐熱性が要求されるタッチパネルの電極として有用である。
(実施例19〜22、比較例11〜14)
第2層の薄膜として下記のIn−W−Zn−O系、In−Zn−O系、In−Ge−Sn−O系、を選択した場合についても、実施例13〜14と同様の要領で実施した。表4、表5に示すように耐熱性試験の結果は同様であった。また、加熱試験前における実施例19〜22の透明電極自体の可視域の平均透過率は91%以上であり透過性についても優れていた。
(11)In−W−Zn−O系透明導電膜作製用ターゲット
所定量の酸化インジウム粉末と酸化タングステン粉末、酸化亜鉛粉末を様々な割合で混合し、その混合体を成形した後、加熱焼結して、タングステン、亜鉛を含有する酸化インジウム焼結体を作製した。これらの焼結体を6インチΦ×5mmtに加工し、In系合金を用いて無酸素銅製のバッキングプレートに貼り合わせてスパッタリング用ターゲットとした。
(12)In−Zn−O系透明導電膜作製用ターゲット
所定量の酸化インジウム粉末と酸化亜鉛粉末を様々な割合で混合し、その混合体を成形した後、加熱焼結して、亜鉛を含有する酸化インジウム焼結体を作製した。これらの焼結体を6インチΦ×5mmtに加工し、In系合金を用いて無酸素銅製のバッキングプレートに貼り合わせてスパッタリング用ターゲットとした。
(13)In−Ge−Sn−O系透明導電膜作製用ターゲット
所定量の酸化インジウム粉末と酸化ゲルマニウム、酸化スズ粉末を様々な割合で混合し、その混合体を成形した後、加熱焼結して、ゲルマニウム、スズを含有する酸化インジウム焼結体を作製した。これらの焼結体を6インチΦ×5mmtに加工し、In系合金を用いて無酸素銅製のバッキングプレートに貼り合わせてスパッタリング用ターゲットとした。
Figure 0004687733
Figure 0004687733
(比較例15〜23)
実施例1〜7、実施例13〜14において、第2層を積層しない場合の透明電極の評価を同様に実施した。その結果を表6に示す。200℃、150℃の何れの加熱試験においても、表面抵抗の変化は著しく、耐熱性に優れたタッチパネル用透明電極としては利用できない。
Figure 0004687733
(比較例24〜25)
実施例15〜16において、第1層を積層しない場合の透明電極の評価を同様に実施した。その結果を表7に示す。150℃の加熱試験においても、表面抵抗の変化は小さく、耐熱性に優れた透明電極であった。しかし、後述する比較例29におけるタッチパネルを組み立て、耐熱性、耐湿性試験を行うと、膜剥がれが激しく、タッチパネル用透明電極としては利用できない。
Figure 0004687733
(比較例26〜27)
実施例1〜2において、第1層の膜と第2層の膜を入れ替えた積層構造、すなわち、基板の上に非晶質透明導電膜を形成し、その上に結晶質透明導電膜を積層した構造の透明電極を作成した。作製条件は実施例1〜2と同じである。透明電極の構成と、実施例1〜2と同様の要領で加熱試験を行ったときの抵抗値変化を表8に記した。200℃の加熱試験において、表面抵抗の変化は著しく、耐熱性に優れたタッチパネル用透明電極としては利用できないことがわかった。また、150℃の加熱試験においても、同様の結果であり抵抗値変化は大きかった。
Figure 0004687733
(比較例28)
実施例8において、第2層の非晶質透明導電膜の膜厚を20nmに変えた以外は、全く同様の積層構造の透明電極膜を作製した。実施例8と同様に加熱試験を行ったときの抵抗値変化は、実施例8と同様に小さく、耐熱性に優れた透明電極であったが、実施例8と同様の方法で加熱試験前に測定した透明電極自体の可視域の平均透過率は88%であり、実施例と比べて透過性に劣っていた。よって、視認性を重要視するタッチパネル用透明電極としては利用できない。
(実施例23)
実施例1〜22で得られた透明電極付ガラス基板を用いて、常法により、図2に示すようなアナログ式タッチパネルを作製した。
まず、実施例1〜22の透明電極(4−1)が形成されたガラス製の基板(3−1)からなる上部電極(6)を用意し、透明電極(4−1)の形成面に、レジスト印刷して、エッチングし、銀インキ印刷と絶縁インキ印刷を行い、平行電極と引回し回路を形成した。その後、導電性ヒートシールインキで印刷し、両面テ−プを用いて貼り合わせ、打ち抜いて電極とした。ガラス製の基板(3−2)に透明導電膜(4−2)を設けた下部電極9も同様にして、平行電極と引回し回路を作製した。透明電極面を向かい合わせにして、直径7μmの球状のスペーサ(5、9)を100個/mmの密度で配設して、間隔を7μm空けて上下電極を貼り合わせ、ヒートシール加工して、電気的に接続してタッチパネルを製造した。
タッチパネルの組み立てには、加熱工程を含むが、得られたタッチパネルの抵抗値分布(いわゆるリニアリティ)は良好であった。これは、耐熱性に優れる実施例1〜22の透明導電膜の良好なリニアリティが維持されているためと考えられる。
作製したタッチパネルに対して、耐熱性試験(90℃,24h)を行った後で、1mmの面積に圧力1.96N(200g)を加えて2秒間、タッチパネル表面を押す行為を500回繰り返す試験(以下、押し試験という)を行った。試験前後のタッチパネルの表面の状態を目視及び顕微鏡により観察したところ、膜剥がれは全くなく、耐熱性に極めて優れていることがわかった。
また、耐湿性試験として、セルの電極間に、60℃、95%RHの雰囲気下で、8Vの電位を250時間印加し、その後、正の電位を印加した側の透明導電膜について、シート抵抗値を測定し、初期シート抵抗値との比を算出し判定したところ、1.02〜1.05であり、変化が非常に小さく、高い可視光線透過率を維持しており、耐湿性はきわめて良好であった。
(実施例24)
上部電極に、市販されている透明導電膜付き樹脂フィルム(商品名:300RK、東洋紡社製、フィルム材質:PET、透明導電膜:ITO膜、厚さ125μm)を用いた以外は実施例23と同様にパネル化したところ、実施例23と同様に耐熱性、耐湿性は良好な結果を示した。
(比較例29)
実施例23と同様に、比較例1〜27の透明電極を形成したガラス製の基板を用いてタッチパネルを組み立て、耐熱性、耐湿性試験を実施した。
タッチパネルの耐熱性試験では、押し試験の後の目視及び顕微鏡による観察を行うと、膜剥がれが著しくて白濁するようすが観察され、透過率の低下が見られた。
よって、車載カーナビなどの耐熱性を要求する用途としてのタッチパネルとしては利用できない。
本発明の透明電極を積層した基板の断面構造を示す説明図である。 下部電極と上部電極とがスペーサを介して積層された構造の透明タッチパネル(断面構造)を示す概略図である。 本発明の透明電極の断面TEM像である。
符号の説明
1 結晶性透明導電膜
2 非晶質透明導電膜
3 基板
4 透明電極
5 スペーサ
6 上部電極
7 結晶粒界
9 下部電極
10 ペン

Claims (10)

  1. 基板(C)上に、酸化インジウムを主成分とする結晶性透明導電膜(A)と酸化インジウムを主成分とし非晶質性透明導電膜(B)が順次形成された積層構造の透明電極であって、
    結晶性透明導電膜(A)は膜厚が5〜40nmであり、非晶質透明導電膜(B)は、ガリウム、セリウム、シリコン、ゲルマニウム、タングステン、又は亜鉛から選ばれる少なくとも1種の添加元素(Me)を含み、その含有量が総量としてMe/In原子数比で0.04〜0.80、かつ膜厚が2〜10nmであり、表面抵抗が70〜3000Ω/□であることを特徴とする透明電極。
  2. 結晶性透明導電膜(A)が、スズ、又はチタンから選ばれる少なくとも1種の添加元素(Me)を含む酸化インジウムであり、その含有量が総量としてMe/In原子数比で0.01〜0.15であることを特徴とする請求項1に記載の透明電極。
  3. 非晶質透明導電膜(B)の結晶化温度が、250℃以上であることを特徴とする請求項に記載の透明電極。
  4. 基板(C)が、ガラス板、プラスチック樹脂板、又は樹脂フィルムから選ばれるいずれかの透明基板であることを特徴とする請求項1に記載の透明電極。
  5. スパッタリング法で、200℃以上に加熱された基板(C)上に、結晶性透明導電膜(A)と非晶質透明導電膜(B)が順次成膜されて得られる請求項1〜のいずれかに記載の透明電極。
  6. 表面抵抗の変化率(R/R、ここで、R:大気中において150℃以上の温度で1時間加熱する耐熱試験後の表面抵抗、R:試験前の表面抵抗)が、0.80〜1.20であることを特徴とする請求項1に記載の透明電極。
  7. 耐熱試験において、透明電極が200℃に加熱されることを特徴とする請求項に記載の透明電極。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載の透明電極が、透明基板の表面に形成されてなる透明導電性基板。
  9. 請求項に記載の透明導電性基板を下部電極及び/又は上部電極として用いた透明タッチパネル。
  10. 下部電極と上部電極とがスペーサを介して向かい合って積層されていることを特徴とする請求項に記載の透明タッチパネル。
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