JPH0817379A - 排気系ネットワーク - Google Patents

排気系ネットワーク

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JPH0817379A
JPH0817379A JP6146630A JP14663094A JPH0817379A JP H0817379 A JPH0817379 A JP H0817379A JP 6146630 A JP6146630 A JP 6146630A JP 14663094 A JP14663094 A JP 14663094A JP H0817379 A JPH0817379 A JP H0817379A
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pressure
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exhaust
pump
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Katsuhiko Sakai
克彦 酒井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の真空室をもつ真空排気系において、荒
引きポンプを共用して装置及び設備の簡略化を図り、設
備のコストダウン及び省スペース化を図る。 【構成】 複数の真空室111,121をもつ真空排気
系の荒引きポンプ用排気管115,125及び高真空ポ
ンプ後方排気管116,126を一つの荒引き用ポンプ
108に接続する。各荒引きポンプ用排気管115,1
25及び高真空ポンプ後方排気管116,126には自
己開閉型の逆止弁117,127を設ける。この逆止弁
は荒引きポンプ側の真空度が真空室側より高いときにだ
け開く。更に各排気管に予備タンク110,120,1
10’120’及び自律制御弁119,129を取り付
ける。この自律制御弁は予備タンク側と排気管側のそれ
ぞれの真空度がほぼ等しくなったときに開く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は真空排気システムに関
し、特に荒引き用ポンプを共用して複数の真空チャンバ
ー等、複数の部分を真空排気する排気系ネットワークに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、真空中で試料の観察や加工等を行
う必要性が増大している。例えば、電子顕微鏡で試料を
観察する場合、試料を真空中にセットし、電子線を照射
して観察を行う。また、半導体の製造工程では、被加工
品となる半導体ウェーハを大気中から真空中に導入し、
真空中にて加工を行う工程がある。このような工程は、
1つに留まらず複数の工程があり、製造装置も工程ごと
に異なったものが必要となる。
【0003】真空を扱う装置では、真空を作るため真空
ポンプを備えている。真空ポンプは必要な真空度、及
び、排気の容量等により種類を使いわける。観察や加工
のいずれの場合も、真空中で処理する場合、試料やワー
クを大気から真空へ導入し、処理終了後にまた大気へ戻
す。このため、試料を導入する試料室等は、頻繁に大気
と真空の状態を繰り返す場合がある。
【0004】従来技術において、複数の部分(真空チャ
ンバー等)を高真空に排気する場合、各真空排気部分に
それぞれ1組の荒引きポンプとターボモレキュラポンプ
/オイルディフュージョンポンプ等の高真空ポンプ(場
合によっては、更に別のポンプを追加する場合もある)
を設けていた。1つの荒引きポンプで、複数の部分の排
気を行う場合もあるが、この場合はバルブの切り替えに
よって順番に行っていた。このバルブの切り替え操作
は、リレー等のシークェンス回路やコンピュータ等によ
る排気系の集中制御によって制御されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】1つの真空チャンバー
にそれぞれ1組の荒引きポンプと高真空ポンプを設置す
る場合、真空チャンバーの数が増えると、それに比例し
てポンプの数も増加する。最近では、オイルミストによ
る高真空ポンプや真空チャンバーの汚染を避けるため、
荒引きポンプとしてロータリーポンプに代えてスクロー
ルタイプ、クロータイプ、ターボ型等、オイルフリーの
ドライポンプが用いられるようになっており、ドライポ
ンプはロータリーポンプに比べ高価なため、多数のドラ
イポンプを使用することはコストの点で問題があった。
【0006】1つの荒引きポンプで複数の部分の排気を
行う場合、バルブの切り替えを行わなければならない。
このバルブ切り替え操作をマニュアルで行う場合には、
誤操作のないよう注意が必要である。例えば、オイルデ
ィフュージョンポンプやターボモレキュラポンプの後方
排気側のバルブを開くとき、排気管の真空度が充分高い
必要がある。仮にこのバルブを開けた時、ターボモレキ
ュラポンプの後方の排気管が大気であったとすると、タ
ーボモレキュラポンプ内のロータが跳上り、ベアリング
を始めとする内部部品を破損させてしまうことになる。
また、オイルディフュージョンポンプの場合も、オイル
アップという修復困難な事故を引き起こす。バルブの切
り替え操作をリレー等のシークェンス回路やコンピュー
タ等による排気系の集中制御で行うにしても、シーケン
ス回路設計やCPUプログラム作成にはシステム中の全
ての真空チャンバーの状態及び他の弁の状態についての
特別な配慮が必要である。
【0007】本発明の目的は、荒引きポンプの能力を充
分に発揮できるようにポンプ配管の接続を行い、荒引き
ポンプの数を減らして、装置導入時および運転時のコス
トを低減した排気系ネットワークを提供することにあ
る。本発明の他の目的は、装置設計や装置運転に特別な
配慮を必要としない排気系ネットワークを提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】高真空用ポンプは、その
性質上真空チャンバーに近接して設置する必要がある
が、荒引きポンプは、数メートル程度なら配管等を用い
て離して設置することが可能である。また、荒引きポン
プは大気状態から真空引きを始めるときに最も大きな負
荷がかかる。しかし、高真空ポンプの後方排気をしてい
る場合は、一般にその負荷は小さく、短い時間であれ
ば、高真空用ポンプの後方排気は、停止しても実質的に
差し支えないことが多い。
【0009】実際、試料室等を大気から真空引きする場
合、高真空ポンプの後方排気をしている荒引きポンプを
切り替えて使っている場合が多い。そしてこの間、高真
空ポンプの後方排気は停止した状態となっている。すな
わち荒引きポンプは、その最大排気能力を発揮するのは
一部の時間だけであり、その他の時間は能力をもて余し
ている、という場合が多い。
【0010】本発明においては、1台の荒引きポンプに
複数の高真空用ポンプまたは真空チャンバーを接続する
ことによって前記目的を達成する。その際、各高真空用
ポンプまたは真空チャンバーと荒引きポンプの間の排気
管に逆止弁を設け、この逆止弁は、その前後の真空度に
よって自律的に動作するものとした。すなわち、排気管
内逆止弁に対し荒引きポンプ側の真空度が真空チャンバ
ー側の真空度より高いときだけ、逆止弁が開くようにし
た。さらに、逆止弁の真空チャンバー側に予備タンクを
設け、逆止弁が働いて真空排気が停止しても真空チャン
バー側の真空度が即座に低下しないようにした。
【0011】すなわち、本発明による排気系ネットワー
クは、複数の真空チャンバーと、複数の真空チャンバー
にそれぞれ接続された複数の排気管と、複数の排気管に
同時に接続された真空ポンプとを備え、各排気管は真空
チャンバー側の圧力が真空ポンプ側の圧力より高い時に
開き、逆に低い時には閉じるように動作する逆止弁を有
することを特徴とする。
【0012】また、本発明による排気系ネットワーク
は、複数の真空チャンバーと、複数の真空チャンバーに
それぞれ接続された複数の排気管と、複数の真空チャン
バーにそれぞれ接続された高真空ポンプと、各高真空ポ
ンプの後方に接続された高真空ポンプ後方排気管と、複
数の排気管及び複数の高真空ポンプ後方排気管に同時に
接続された荒引きポンプとを備え、各排気管は真空チャ
ンバー側の圧力が荒引きポンプ側の圧力より高い時に開
き、逆に低い時には閉じるように動作する逆止弁を有
し、各高真空ポンプ後方排気管は高真空ポンプ側の圧力
が荒引きポンプ側の圧力より高い時に開き、逆に低い時
には閉じるように動作する逆止弁を有することを特徴と
する。
【0013】前記排気管には真空チャンバーと逆止弁の
間の位置において予備タンクを接続してもよい。そし
て、排気管と予備タンクの間には、予備タンク内の圧力
をP3、排気管内の圧力をP4 、その差圧をΔP=P4
−P3 とし、P0 を設定値とするとき、ΔP≦P0 のと
き開く第1の自律制御弁を接続してもよい。高真空ポン
プ後方排気管には高真空ポンプと逆止弁の間の位置にお
いて予備タンクを接続してもよい。
【0014】また、本発明による逆止弁は、管体内に設
けられた弁と、弁の動きを制御するアクチュエータと、
弁の両側の管体内圧力を各々検出する2つの圧力検出手
段と、2つの圧力検出手段からの出力信号差を検出する
手段と、出力信号差の正負に応じてアクチュエータに弁
の開信号又は閉信号を出力する手段を含むことを特徴と
する。
【0015】本発明による自律制御弁は、管体内に設け
られた弁と、弁の動きを制御するアクチュエータと、弁
の両側の管体内圧力を各々検出する2つの圧力検出手段
と、2つの圧力検出手段からの出力信号演算してアクチ
ュエータに弁の開信号又は閉信号を出力する手段を含む
ことを特徴とする。
【0016】
【作用】例えば、1台の荒引きポンプに複数の高真空用
ポンプ、及び、真空チャンバーを接続してある装置にお
いて、真空チャンバーのうちの1つを大気圧の状態から
真空引きする場合を考える。各部分は以下のように動作
する。まず、この真空チャンバーの排気管の真空度だけ
が大気圧近くまで低下する。大気圧は、荒引きポンプの
吸気部分にまで達するが、他の真空チャンバーや高真空
ポンプの後方の排気管にある逆止弁は、逆止弁の荒引き
ポンプ側の方が圧力が高くなるので、弁を閉じる。従っ
て、その部分の排気が停止する。
【0017】逆止弁は、その前後の真空度によって自律
的に動作する。すなわち、逆止弁に対して荒引きポンプ
側の真空度が真空チャンバー側の真空度より高いときだ
け、逆止弁が開く。このとき、逆止弁に対して、真空チ
ャンバー側の排気管や高真空ポンプ後方の排気管の真空
度が一瞬低下する恐れがある。このようなことがないよ
う、逆止弁の閉動作は迅速に行われる必要がある。迅速
に行うための具体策の1つとして、真空センサを一連の
排気管の最も真空度が悪くなりやすい部分近傍に設け、
真空度低下の信号をより早くキャッチする等が考えられ
る。
【0018】大気圧の真空チャンバーは、1台の荒引き
ポンプで専用に真空排気されるので、排気スピードは、
このチャンバーに専用の荒引きポンプを1つ設けた場合
と等しくなる。他の排気管は排気が止まっているが、そ
れぞれの高真空ポンプの後方の排気管が予備タンクに接
続されているので、真空度の低下は予備タンクに接続さ
れていない場合よりも長引かせることができる。こうし
て、荒引きポンプ共用の影響は、予備タンクの導入によ
って最小限にできる。
【0019】また、真空荒引きしている排気管について
は、予備タンクに逆止弁を付ければ接続が断たれている
ので、荒引きポンプは、大気圧の真空チャンバーのみを
真空排気するようになる。排気管の真空度がある程度上
昇すると、今まで閉鎖されていた予備タンクの逆止弁が
開き、排気管の真空度が急速に上昇し得る。荒引きポン
プ側の真空度が高くなると、今まで閉じていた逆止弁が
開き、排気が停止していた他の排気管の排気が始まる。
【0020】このようにバルブ等の制御は逆止弁及び自
律制御弁の導入によって自動的に行われるため、各装置
は自分の装置(真空チャンバー)のみを監視していれば
良く、装置の操作及び制御システムの設計が非常に単純
で容易になる。
【0021】
【実施例】図1に、本発明による排気系ネットワークの
一実施例を示す。真空処理室111,121には、バル
ブ113,123を介してターボモレキュラポンプ11
2,122が取り付けられている。また、バルブ11
4,124を介して荒引き用の真空排気管115,12
5が取り付けられている。
【0022】ターボモレキュラポンプ112,122の
後方排気管116,126及び荒引き用排気管115,
125は、本発明による逆止弁117,127,11
7’,127’を介して荒引きポンプ108に接続され
ている。この逆止弁117,127,117’,12
7’は、荒引きポンプ108側の圧力が少しでも高くな
るとすぐに閉じるよう設定されている。すなわち、真空
処理室111,121側の圧力をP1 とし、荒引きポン
プ108側の圧力をP2 とし、その差圧をΔP=P 1
2 とするとき、図2(a)に示すように、ΔP≧0の
とき開く。
【0023】各逆止弁117,127のターボモレキュ
ラポンプ112,122側の排気管116,126に
は、予備タンク110,120が設けられている。ま
た、真空処理室111,121側の荒引き用排気管11
5,125には、自律制御弁119’,129’を介し
て予備タンク110’,120’が設けられている。こ
の自律制御弁119’,129’は、荒引き用の真空排
気管115,125内の圧力と予備タンク110’,1
20’内の圧力差が数百Pa程度以下になったとき、及
び荒引き用の真空排気管115,125内の圧力が予備
タンク110’,120’内の圧力より下がったときに
開くように設定されている。すなわち、予備タンク11
9’,120’内の圧力をP3 、荒引き用真空排気管1
15,125内の圧力をP4 、その差圧をΔP=P4
3 とするとき、図2(b)に示すように、ΔP≦P0
(P0 は設定値)のとき開く。
【0024】バルブ114,124が閉まっていると
き、荒引き用の真空排気管115,125内は、荒引き
ポンプ108によって排気され、数十Pa以下になる。
充分時間が経ったあとには、予備タンク110’,12
0’内の真空度も同様になる。逆止弁及び自律制御弁
は、それぞれの真空度の状態が各条件に合ったときに自
律的に開閉動作する。したがってその動作はランダム的
になる。また、バルブの制御は、全体の協調を取りなが
ら行う必要がない。
【0025】次に、各部分の動作を詳細に説明する。例
として、ターボモレキュラポンプ112,122によっ
て真空処理室111,121の真空排気を行っている
時、真空処理室111の真空を破って大気圧下にワーク
の出し入れを行い、次いで再び真空処理室111を大気
圧から高真空の状態まで排気する場合を考える。真空処
理室111,121の容量は125リットル、予備室1
10,110’,120,120’の容量は100リッ
トルである。荒引きポンプ108にはポンプ容量500
リットル/minのスクロール式のドライポンプを1台
使用し、高真空ポンプ112,122としては、容量3
00リットル/minのターボモレキュラポンプを使用
した。自律制御弁119’,129’に対する図2
(b)のP0 は50Paに設定した。このP0 の値は、
装置のパラメータによっては数Paから数百Paの間で
適当な値を設定する必要がある。
【0026】図3は各部の圧力変化を表す図であり、a
は真空処理室111内の圧力を、bは予備室110’内
の圧力を、cは真空処理室121内の圧力をそれぞれ示
す。また、破線a’及びc’は、それぞれ予備室11
0’及び120が無い場合の真空処理室111及び真空
処理室121内の圧力を示す。初期状態においては、真
空処理室111及び121の弁114,124を閉じ、
弁113,123を開いてターボモレキュラポンプ11
2及び122による真空排気が行われている。逆止弁1
17,127は開いて、ターボモレキュラポンプ11
2,122の後方排気管116,126を真空排気して
いる。また、逆止弁117,117’も開いて、荒引き
配管115,125を排気している。自律制御弁11
9’,129’は開き、予備タンク110’,120’
が真空排気されている。予備タンク110,120も真
空排気されている。この時、各真空処理室111,12
1内の圧力は1×10-4Paであった。
【0027】この状態で、真空処理室111の高真空ポ
ンプ用バルブ113を閉じ、真空処理室111の扉を破
線で示すように開いてワークの出し入れを行う。この
時、逆止弁117,117’及び自律制御弁119’は
開いたままである。また、他の真空処理室121の排気
系には何の影響もない。その後、真空処理室111の扉
を閉じて真空排気を行う。
【0028】まず、図3の時刻t1 に、荒引き側のバル
ブ114を開く。すると、荒引き用の真空排気管115
の真空度が一気に大気圧近くまで低下する。これと同時
に自律制御弁119’が閉じ、予備タンク110’内は
その真空度が保たれる。さらに大気圧は、逆止弁11
7’を介して荒引きポンプ108の吸気部分にまで達す
る。他の真空処理室121や高真空ポンプ112,12
2の後方の排気管125,116,126に対応する逆
止弁127’,117,127は、荒引き用排気管10
7の方の圧力が高くなるため、図2(a)の動作図に従
って閉じる。従って、これらの逆止弁127’,12
7,117を介しての排気は停止する。
【0029】排気管116は排気が止まっているが、弁
113が閉じていてターボモレキュラポンプ112から
の排気もないので高真空状態が維持される。他の真空処
理室121は、排気管126の排気が止まっているた
め、図6にcで示すように若干真空度が低下する。しか
し、排気管126は予備タンク120に接続されている
ので、予備タンク120が無い場合c’と比較して明ら
かなように、真空度の低下速度を遅くすることができ
る。
【0030】大気圧になった真空排気室111は、逆止
弁117’を介して1台の荒引きポンプ108で専用に
真空排気されるので、排気スピードは、このチャンバー
に専用の荒引きポンプを1つ設けた場合と等しくなり、
荒引き配管115を介して急速に真空排気される。ま
た、排気管115に接続されている予備タンク110’
は、自律制御弁119’が閉じて接続が断たれているの
で、荒引きポンプ108は真空処理室111のみを真空
排気すれば良い。
【0031】この排気管115の真空度が上昇し、約5
0Paになると、自律制御弁119’が開き、予備タン
ク110’と導通状態になる(t2 )。この時、予備タ
ンク110’の真空度は、排気管115の真空度や真空
処理室111の真空度よりも高いので、排気管115や
真空処理室111の真空排気を補助する形となる。従っ
て、真空処理室111内の圧力aは、破線で示した予備
タンク110’が無い場合の圧力低下曲線a’に比較し
て急速に真空度が向上が図られる。
【0032】排気管115や真空処理室111の真空度
が上昇し、荒引きポンプ108の到達真空度に近くなる
と、指令によって荒引き用バルブ114を閉じる
(t3 )。排気管115及び荒引きポンプ108側の真
空度がさらに高くなると、今まで閉じていた逆止弁11
7,127,127’が開き、排気が停止していた排気
管116,126,125の排気が始まる(t4 )。最
後に、ターボモレキュラポンプ112に付いているバル
ブ113を開けて(t5 )、排気シーケンス(バルブ動
作)が完了する。
【0033】逆止弁117,127は開いており、予備
タンク110,120の中の真空引きが行われ、次に逆
止弁117,127が閉まるときに備える。装置の操作
は、荒引きライン115のバルブ114を開けて真空処
理室111の真空荒引きを行い、真空処理室111の真
空度を計測する真空ゲージ150をモニタして、十分真
空度が上昇したらが荒引き用バルブ114を閉じて、高
真空ポンプ用バルブ113を開けるだけでよい。
【0034】このように、本実施例によると、荒引きポ
ンプ108を他の真空処理室121等と共用していて
も、他の真空排気系と互いに連絡を取り合う等の協調動
作は不要である。予備タンク110,120の大きさ
は、荒引きポンプの共用頻度(逆止弁117,127の
閉じている時間の長さ)によって決まる。逆止弁11
7,127が閉じている時間が長ければ、その容積を大
きくする必要があり、十分短ければ無しでも差し支えな
い場合もありうる。
【0035】排気の仕方は、真空処理室121を大気の
状態から排気する場合も同様である。また、これらのほ
かに真空室があってもよく、その場合には荒引きポンプ
108の排気管107に同様のシステムを増設すれば良
い。更に荒引きポンプ118を増設することもできる。
この場合は、圧力差が大きくなると閉止する第2のタイ
プの自律制御弁137を図のように排気管107に挿入
するとよい。第2のタイプの自律制御弁137は、図2
(c)に示すように、その両側の圧力がほぼ等しいとき
に開き、弁のどちら側の圧力が高い場合でも、約500
Pa以上の差圧があると閉じるように設定してある。排
気管107中にこのような自律制御弁137を設けるの
は、荒引きポンプは大気圧からでもある程度の低圧まで
なら1台であっても比較的速い速度で排気が可能なこ
と、及び1個所の真空処理室の真空を破った影響が広範
囲に及ぶのは望ましくないことを考慮してのことであ
る。
【0036】図4及び図5は、図2(a)に動作図を示
した逆止弁の構成を説明する図である。弁201の前後
にピラニーゲージ202,203がある。このピラニー
ゲージ202,203は、図4に示すように一つのホイ
ートストンブリッジ回路を構成しており、アンプを介し
て差圧の出力信号301をバルブ201のアクチュエー
タ204に送っている。差圧の出力信号301とは、バ
ルブ201の荒引きポンプ側がその反対側より高真空の
場合のみバルブ201が開くような出力信号である。
【0037】図2(b)に示す動作を行う自律制御弁、
及び図2(c)に示す動作を行う自律制御弁は、2個の
圧力計とその出力を処理してアクチュエータ制御信号を
発生する制御回路により同様に構成することができる。
圧力計の出力を処理してアクチュエータ制御信号を発生
する制御回路は、圧力計の出力と設定値とを比較する比
較回路やゲート回路を用いてハード的に構成することも
できるし、マイクロコンピュータを用いてソフト的に構
成することもできる。
【0038】図6は、他の逆止弁の最も簡便な構造例と
しての機械的逆止弁の断面模式図である。ステンレス鋼
製の弁板401は、チョウバン402で回動自在に支持
されている。弁板401は、実線位置にあるときゴムパ
ッキン403に密着して流路を閉じ、破線位置にあると
き流路を開く。真空処理室の方の真空度が荒引きポンプ
側の真空度より高い場合は、その圧力に押されて弁板4
01が開き、真空処理室が排気される。その逆の場合
は、弁板401が閉じる。
【0039】なお、予備タンク110’,120’の排
気管と、真空処理室の排気管115,125を接続併置
し、共にその開口を荒引きポンプ側に向けると、真空処
理室の排気管115,125の排気は予備タンク11
0’,120’の方に行きにくく、荒引きポンプ108
は大気圧の真空処理室111を中心に真空排気する。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、1つの荒引きポンプで
複数の真空チャンバーを真空引きできるので荒引きポン
プの数を低減でき設備のコストダウン及び省スペース化
が図れる。バルブ等の制御は逆止弁及び自律制御弁によ
って自動的に行われるので、各装置は自分の装置(真空
チャンバー)のみを監視していれば良く、装置の操作及
び制御設計が非常に単純で容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による排気系ネットワークの一例を示す
図。
【図2】逆止弁及び自律制御弁の動作説明図。
【図3】各部の圧力変化を表す図。
【図4】逆止弁及び自律制御弁の構成図。
【図5】差圧検出回路の一例を示す図。
【図6】逆止弁の他の例を示す図。
【符号の説明】
107…荒引き用排気管 108,118…荒引き用ポンプ 110,110’,120,120’…予備タンク 111,121…真空処理室 112,122…ターボモレキュラポンプ(高真空ポン
プ) 113,123…高真空ポンプ用バルブ 114,124…荒引き配管用バルブ 115,125…荒引き配管 116,126…高真空ポンプ後方排気管 117,127,117’,127’…自律型逆止弁 110,120…予備タンク 119’,129’…自律制御弁 137…自律制御弁 151,152…真空室用真空ゲージ 202,203…熱伝導式真空ゲージ 201…逆止弁 301…差圧信号出力 401…弁板

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の真空チャンバーと、前記複数の真
    空チャンバーにそれぞれ接続された複数の排気管と、前
    記複数の排気管に同時に接続された真空ポンプとを備
    え、前記各排気管は真空チャンバー側の圧力が真空ポン
    プ側の圧力より高い時に開き、逆に低い時には閉じるよ
    うに動作する逆止弁を有することを特徴とする排気系ネ
    ットワーク。
  2. 【請求項2】 複数の真空チャンバーと、前記複数の真
    空チャンバーにそれぞれ接続された複数の排気管と、前
    記複数の真空チャンバーにそれぞれ接続された高真空ポ
    ンプと、各高真空ポンプの後方に接続された高真空ポン
    プ後方排気管と、前記複数の排気管及び前記複数の高真
    空ポンプ後方排気管に同時に接続された荒引きポンプと
    を備え、前記各排気管は真空チャンバー側の圧力が荒引
    きポンプ側の圧力より高い時に開き、逆に低い時には閉
    じるように動作する逆止弁を有し、前記各高真空ポンプ
    後方排気管は高真空ポンプ側の圧力が荒引きポンプ側の
    圧力より高い時に開き、逆に低い時には閉じるように動
    作する逆止弁を有することを特徴とする排気系ネットワ
    ーク。
  3. 【請求項3】 前記排気管には前記真空チャンバーと前
    記逆止弁の間の位置において予備タンクが接続されてい
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の排気系ネット
    ワーク。
  4. 【請求項4】 前記排気管と前記予備タンクの間には、
    予備タンク内の圧力をP3 、排気管内の圧力をP4 、そ
    の差圧をΔP=P4 −P3 とし、P0 を設定値とすると
    き、ΔP≦P0 のとき開く第1の自律制御弁が接続され
    ていることを特徴とする請求項3記載の排気系ネットワ
    ーク。
  5. 【請求項5】 前記高真空ポンプ後方排気管には前記高
    真空ポンプと前記逆止弁の間の位置において予備タンク
    が接続されていることを特徴とする請求項2〜4のいず
    れか1項記載の排気系ネットワーク。
  6. 【請求項6】 複数の荒引きポンプが並列に設けられて
    いることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載
    の排気系ネットワーク。
  7. 【請求項7】 前記複数の荒引き用ポンプは所定数の真
    空チャンバー毎に設けられ、隣接する荒引きポンプ間に
    は、その両側の圧力がほぼ等しいときに開き、その両側
    の圧力に予め定められた所定値以上の差があると閉じる
    第2の自律制御弁が設けられていることを特徴とする請
    求項6記載の排気系ネットワーク。
  8. 【請求項8】 前記予備タンクを前記排気管に接続する
    配管の開口は前記真空チャンバーと逆方向に向いている
    ことを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項記載の排
    気系ネットワーク。
  9. 【請求項9】 管体内に設けられた弁と、弁の動きを制
    御するアクチュエータと、弁の両側の管体内圧力を各々
    検出する2つの圧力検出手段と、前記2つの圧力検出手
    段からの出力信号差を検出する手段と、前記出力信号差
    の正負に応じて前記アクチュエータに弁の開信号又は閉
    信号を出力する手段を含むことを特徴とする逆止弁。
  10. 【請求項10】 前記圧力検出手段は熱伝導真空計であ
    ることを特徴とする請求項9記載の逆止弁。
  11. 【請求項11】 管体内に設けられた弁と、弁の動きを
    制御するアクチュエータと、弁の両側の管体内圧力を各
    々検出する2つの圧力検出手段と、前記2つの圧力検出
    手段からの出力信号演算して前記アクチュエータに弁の
    開信号又は閉信号を出力する手段を含むことを特徴とす
    る自律制御弁。
  12. 【請求項12】 弁の一方の側の管体内圧力から他方の
    側の管体内圧力を引いた圧力差をΔPとし、P0 を設定
    値とするとき、ΔP≦P0 のとき開くことを特徴とする
    請求項11記載の自律制御弁。
  13. 【請求項13】 弁の両側の管体内圧力がほぼ等しいと
    きに開き、その両側の圧力に予め定められた所定値以上
    の差があると閉じることを特徴とする請求項11記載の
    自律制御弁。
  14. 【請求項14】 前記逆止弁として請求項9又は10記
    載の逆止弁を用いることを特徴とする請求項1〜8記載
    の記載の排気系ネットワーク。
  15. 【請求項15】 前記第1の自律制御弁として請求項1
    2記載の自律制御弁を用いることを特徴とする請求項4
    記載の排気系ネットワーク。
  16. 【請求項16】 前記逆止弁は、弁の両側の圧力差によ
    って直接的に開閉するものであることを特徴とする請求
    項1〜8のいずれか1項記載の排気系ネットワーク。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013526062A (ja) * 2010-04-30 2013-06-20 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド 共用真空ポンプを備えたツインチャンバ処理システム
JP2013209928A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Ebara Corp 真空排気装置
CN109643678A (zh) * 2016-08-25 2019-04-16 应用材料公司 具有共享真空系统的多腔室处理系统
CN113606949A (zh) * 2021-07-29 2021-11-05 北京北方华创真空技术有限公司 多工位除气炉的抽真空系统
CN115460760A (zh) * 2022-11-09 2022-12-09 合肥中科离子医学技术装备有限公司 回旋加速器的真空控制系统

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