JPH08172706A - ガス浮上搬送装置 - Google Patents

ガス浮上搬送装置

Info

Publication number
JPH08172706A
JPH08172706A JP6316227A JP31622794A JPH08172706A JP H08172706 A JPH08172706 A JP H08172706A JP 6316227 A JP6316227 A JP 6316227A JP 31622794 A JP31622794 A JP 31622794A JP H08172706 A JPH08172706 A JP H08172706A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
moving body
rail
branch
gas
rails
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6316227A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Kobayashi
義明 小林
Noriyuki Dairoku
範行 大録
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP6316227A priority Critical patent/JPH08172706A/ja
Priority to KR1019950026520A priority patent/KR960007402A/ko
Publication of JPH08172706A publication Critical patent/JPH08172706A/ja
Priority to KR1019980051682A priority patent/KR100223349B1/ko
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Mechanical Conveyors (AREA)
  • Control Of Vehicles With Linear Motors And Vehicles That Are Magnetically Levitated (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】分岐部において移動体の移動速度を低下させる
ことなく移動体を分岐させるガス浮上搬送装置を提供す
る。 【構成】ワ−クが載置される移動体30と、ワ−クの搬
送経路にしたがって敷設された、基準レ−ル(レ−ル1
0a、10b)および分岐レ−ル(レ−ル10c、10
d)と、移動体30に向かってガスを噴出し、移動体3
0を各レ−ルから浮上させるガス噴出口50と、電磁石
60a、60bとを備える。移動体30には、永久磁石
20a〜20dが設けられている。電磁石60a、60
bは、永久磁石20a〜20dとの間に吸引力または反
発力を働かせ、移動体30を基準レ−ルまたは分岐レ−
ルに誘導する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造装置、保管
装置、検査装置等を結び、ワークを搬送するガス浮上搬
送装置に係り、特に、その分岐機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の搬送装置としては、例えば、特開
昭60−118529号公報に記載されているものがあ
る。この搬送装置は、ワ−クが載置される搬送台車を案
内するための複数の搬送路を備えており、さらに、搬送
路間には、ターンテーブルが設けられている。ターンテ
ーブルは、搬送台車を載せた状態で回転し、当該搬送台
車を目的の移動方向に姿勢転換する。
【0003】しかしながら、この搬送装置では、搬送台
車を姿勢転換させる際に、当該搬送台車を一旦タ−ンテ
−ブルの上に停止させる必要であった。搬送台車をこの
ように停止させてしまうと、ワ−クの搬送効率が低下し
てしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】また、従来の搬送装置
としては、特開平2−159907号公報に記載されて
いるものがある。この搬送装置では、搬送車を案内する
ための基準レ−ルと、分岐レ−ルが敷設されている。基
準レ−ルと分岐レ−ルの間には、可動レ−ルが設けられ
ている。可動レ−ルは、基準レ−ルにヒンジ機構を介し
て連結しており、エアシリンダの駆動により、分岐レ−
ルに解除可能に接続することができる。
【0005】しかしながら、この搬送装置では、前述の
ヒンジ機構や、エアシリンダと可動レ−ルとの連結部分
が外部に露出している。したがって、これが動作する際
に、塵挨が発生してしまう。半導体製造工程等では、こ
のような塵挨は悪影響を及ぼしてしまう。また、この搬
送装置のように、基準レ−ルとして、直進レ−ルを用い
た場合、可動レ−ルも直進レ−ルにする必要がある。し
たがって、搬送車は、基準レ−ルから分岐レ−ルに乗り
移る際に、鋭角に移動しなければならない。搬送車がこ
のような移動を行うと、搬送車に載置されているワ−ク
が揺れてしまう。
【0006】また、塵挨の発生をともなわない従来の搬
送装置としては、例えば、特開平2−33031号公報
に記載されているものがある。しかしながら、この搬送
装置は、直進搬送に関するものであり、搬送物を所定の
方向に分岐させて移動するものではない。
【0007】本発明の目的は、分岐部において、移動体
を減速または停止させることなく、スム−ズに誘導する
ことができるガス浮上搬送装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の第1の態様によれば、ワ−クが載置される移
動体と、前記ワ−クの搬送経路にしたがって敷設された
複数のレ−ルと、前記移動体に向かってガスを噴出し、
該移動体を前記レ−ルから浮上させるガス噴出手段と、
前記移動体を誘導する移動体誘導手段とを備え、前記移
動体には、前記レ−ルに対向する被案内部が設けられ、
該被案内部と前記レ−ルとは、該被案内部が該レ−ルと
非接触であっても該被案内部が該レ−ル上に案内される
よう、いずれも磁性体で形成されているとともに、少な
くとも一方が磁化された磁性体であり、前記複数のレ−
ルは、少なくとも、基準レ−ルと、該基準レ−ルから分
岐する分岐レ−ルの2つのレ−ルを含み、前記移動体誘
導手段は、前記基準レ−ルから前記分岐レ−ルが分岐す
る分岐部に向かって、前記移動体が前記基準レ−ル上を
進行する場合に、該移動物体が該分岐部に差し掛かった
ときに、該移動体を該基準レ−ルに誘導するか、また
は、該移動体を前記分岐レ−ルに誘導することを特徴と
するガス浮上搬送装置が提供される。
【0009】前記目的を達成するための本発明の第2の
態様によれば、第1の態様において、前記分岐部に差し
掛かる前に前記移動体を検出する検出手段をさらに備
え、前記移動体誘導手段は、前記検出手段の検出タイミ
ングに基づいて、前記移動体の誘導タイミングを算出
し、該誘導タイミングで前記移動体を誘導することを特
徴とするガス浮上搬送装置が提供される。
【0010】前記目的を達成するための本発明の第3の
態様によれば、第1または第2の態様において、前記移
動体誘導手段は、前記分岐部に設けられた、磁性体であ
る案内部と、該案内部と前記被案内部との間に、反発力
または吸引力が働くように、該案内部を磁化することで
前記移動体を誘導する磁化調整手段とを備えることを特
徴とするガス浮上搬送装置が提供される。
【0011】前記目的を達成するための本発明の第4の
態様によれば、第3の態様において、前記案内部を前記
基準レ−ルの一部および前記分岐レ−ルの一部として用
いることを特徴とするガス浮上搬送装置が提供される。
【0012】前記目的を達成するための本発明の第5の
態様によれば、第1または第2の態様において、前記基
準レ−ルは、前記分岐部において分断されており、前記
移動体誘導手段は、前記移動体を前記基準レ−ルに誘導
する場合には、前記基準レ−ルの分断された一方の端部
を、分断された他方の端部に接続し、前記移動体を前記
分岐レ−ルに誘導する場合には、前記基準レ−ルの分断
された一方の端部を、前記分岐レ−ルに接続させる接続
手段と、前記一方の端部および前記接続手段を少なくと
も封入する封入手段とを備えることを特徴とするガス浮
上搬送装置が提供される。
【0013】前記目的を達成するための本発明の第6の
態様によれば、第1または第2の態様において、前記移
動体誘導手段は、前記分岐部に設けられ、かつ、前記移
動体を誘導するためのガスを噴出する誘導用ガス噴出手
段を備えることを特徴とするガス浮上搬送装置が提供さ
れる。
【0014】前記目的を達成するための本発明の第7の
態様によれば、第1または第2の態様において、前記移
動体は、非磁性の導体であり、前記移動体誘導手段は、
前記分岐部に設けられ、かつ、前記移動体を誘導するた
めの磁界を発生させる誘導磁界発生手段を備えることを
特徴とするガス浮上搬送装置が提供される。
【0015】前記目的を達成するための本発明の第8の
態様によれば、第1、第2、第3、第4、第6または第
7の態様において、前記分岐レ−ルは、前記分岐部にお
いて、前記基準レ−ルに対して隙間が空くように敷設さ
れていることを特徴とするガス浮上搬送装置が提供され
る。
【0016】前記目的を達成するための本発明の第9の
態様によれば、第1、第2、第3、第4、第5、第6、
第7または第8において、前記移動体は、非磁性の導電
体であり、前記分岐レ−ルは、前記基準レ−ルから分岐
したのち、再び前記基準レ−ルに接続し、該分岐レ−ル
の途中には、前記移動体を発進および停止させるための
進行磁界発生手段が設けられていることを特徴とするガ
ス浮上搬送装置が提供される。
【0017】前記目的を達成するための本発明の第10
の態様によれば、第9の態様において、前記進行磁界発
生手段の設置位置に対応するように前記分岐レ−ルに隣
接して設けられ、かつ、停止している移動体に対してワ
−クの積み降ろしを行う移載手段をさらに備えることを
特徴とするガス浮上搬送装置が提供される。
【0018】前記目的を達成するための本発明の第11
の態様によれば、第1、第2、第3、第4、第5、第
6、第7、第8、第9、または第10態様において、前
記基準レ−ルは、前記移動体が周回軌道を描けるように
閉ル−プ状に敷設されている部分を有することを特徴と
するガス浮上搬送装置が提供される。
【0019】
【作用】本発明によれば、移動体は、ガス噴出手段より
噴出されるガスによって浮上する。また、磁性体である
非案内部と、同じく磁性体であるレ−ルとは、互いの間
に吸引力が働くよう、少なくとも一方が磁化されてい
る。これにより、移動体は、レ−ルから浮上した状態で
あっても、該レ−ルにしたがって案内される。すなわ
ち、移動体に進行方向の力を加えてやれば、該移動体
は、レ−ル上を非接触の状態で移動することができる。
このように構成すれば、移動体のどの部分についても摺
動させることなく移動体を移動させることが可能とな
り、無発塵な搬送装置を実現できる。
【0020】また、複数のレ−ルには、少なくとも、基
準レ−ルと、該基準レ−ルから分岐する分岐レ−ルの2
つのレ−ルが含まれている。分岐レ−ルを用いて、移動
体を所定の方向に分岐させれば、移動体の進行方向は、
該分岐レ−ルに沿って徐々に変化していくことになる。
すなわち、移動体の進行方向速度を実際上低下させるこ
となく分岐させることが可能となる。この為、搬送時間
を短縮でき、搬送効率を上げることができる。もちろ
ん、ターンテーブルを有する従来の搬送装置が備えてい
た、移動体の速度を低下させるための減速機構も必要と
しない。
【0021】また、分岐部に差し掛かる前に移動体を検
出する検出手段を備えれば、移動体の誘導タイミングを
算出することもできる。さらに、分岐部に設けられた案
内部と移動体の被案内部との間に、反発力または吸引力
を働せて該移動体を誘導すれば、移動体に部材が直接接
触することがないので無発塵な誘導が行える。なお、案
内部をレ−ルの一部として兼用すれば部品点数が減少す
る。これ以外にも、移動体に向かってガスを噴出した
り、また、誘導磁界を発生させて誘導を行ってもよい。
【0022】また、分岐部において分断されている基準
レ−ルを備え、移動体を基準レ−ルに誘導する場合に
は、基準レ−ルの分断された一方の端部を、分断された
他方の端部に接続し、移動体を分岐レ−ルに誘導する場
合には、基準レ−ルの分断された一方の端部を、分岐レ
−ルに接続させてもよい。この場合、一方の端部および
接続手段は、封入手段により封入されるので、これらの
摺動による発塵は発生しない。
【0023】なお、分岐レ−ルを基準レ−ルに対して隙
間が空くように敷設してもよい。このようにすれば、分
岐部において移動体を基準レ−ルに沿って進行させ続け
る場合に該移動体に力を与える必要がない。
【0024】また、分岐レ−ル上において、進行磁界発
生手段により移動体を停止させ、移載手段によりワ−ク
の積み降ろしを行うこともできる。また、基準レ−ルを
閉ループにすれば、一方通行でワ−クを搬送することも
できる。一方通行でワークを搬送する場合、複数の移動
体を同時に移動させても移動体どうしの接触の可能性が
少ない。
【0025】
【実施例】以下、本発明の各種実施例を図面を用いて説
明する。
【0026】図1、図2には、第1の実施例が示されて
いる。図1に示すように、本実施例のガス浮上搬送装置
は、搬送路形成ベ−ス40と、この上面から浮上した状
態で移動する移動体30とを有して構成される。
【0027】移動体30は、その下面が概略平滑に加工
されたアルミニウム製の板状部材であり、四隅に磁性体
である被案内部(本実施例では、永久磁石)20a〜2
0dが埋め込まれている。永久磁石20a〜20dのそ
れぞれは、円柱形で、上下方向に磁化している。
【0028】搬送路形成ベ−ス40は、移動体30の搬
送経路に応じて敷設されており、移動体30と同様、ア
ルミニウム製である。搬送路形成ベ−ス40の上面部に
は、基準レ−ル(レ−ル10a、10b)と分岐レ−ル
(レ−ル10c、10d)が設置されている。レ−ル1
0a〜10dのそれぞれは、珪素鋼板を重ね合わせて構
成されている。具体的には、レ−ル10aについては、
x軸方向を長手方向、y軸方向を厚さ方向とする複数の
珪素鋼板が、y軸方向に重ね合わさって構成されてい
る。また、搬送路形成ベ−ス40の上面部には、レ−ル
10a〜10dのそれぞれに沿って配置された多数のガ
ス噴出口50が設けられている。
【0029】移動体30は、ガス噴出口50より噴出さ
れるクリーンエアの力によって浮上しつつ、永久磁石2
0a〜20dとレ−ル10a〜10dとの間に発生する
吸引力、および、移動体30の自重による力を受ける。
これらの力のバランスを保つことにより、移動体30を
レ−ル10a〜10dから外れることなく案内すること
ができる。なお、移動体30にワ−ク(例えば、複数の
シリコンウエハや、これらを収納するウエハカセット)
が載置される場合には、この重量も考慮される。移動体
30の側面には、被認識マ−ク140が付けられている
が、これについては後述する。
【0030】図2に示すように、レ−ル10aとレ−ル
10bとの間には、移動体30にx軸の正方向の推力を
与えるリニアモータ130が組み込まれている。なお、
リニアモータ130は、移動体30自体をリアクション
プレ−トとして扱うので、移動体30側に推進用の特別
な装置を設ける必要はない。レ−ル10aとレ−ル10
cとの分岐部には、電磁石60aが設けられている。一
方、レ−ル10bとレ−ル10dとの分岐部には、電磁
石60bが設けられている。電磁石60a、60bは、
移動体30を誘導するための誘導手段の役割を果たす。
電磁石60aの隣には、磁気センサ70aが配置されて
いる。また、レ−ル10a、10bを挟んで、磁気セン
サ70aに対向するように、磁気センサ70bが配置さ
れている。磁気センサ70aは、永久磁石20a、20
cの下面の極性を判別するためのセンサであり、また、
磁気センサ70bは、永久磁石20b、20dの下面の
極性を判別するためのセンサである。リニアモータ13
0により推力を与えられた移動体30は、その後、x軸
の正方向に慣性運動で移動し、電磁石60a、60bの
作用に応じて、レ−ル10a、10b側、または、レ−
ル10c、10d側に進行する。
【0031】本実施例の搬送装置の制御に関する構成
は、図29に示されている。
【0032】図29に示すように、磁気センサ70a、
70bは、極性判別ユニット210に接続されている。
極性判別ユニット210は、磁気センサ70a、70b
の出力に応じて、永久磁石20a〜20dの極性を判別
し、その判別結果をコントロ−ラ220に送信する。コ
ントロ−ラ220には、上位コントロ−ラ230が接続
されており、当該上位コントロ−ラ230の指示にした
がって動作する。具体的には、電源ユニット240を介
して、電磁石60a、60bを励磁する。なお、極性判
別ユニット210には、搬送路形成ベ−ス40の図2に
図示されていない部分に設けられた磁気センサも接続さ
れる。同様に、電磁石60a、60b以外の電磁石につ
いても電源ユニット240に接続される。
【0033】つぎに、移動体30をレ−ル10a、10
b側、または、レ−ル10c、10d側に進行させるた
めの制御動作について図30を用いて説明する。なお、
図30では、移動体30の永久磁石20aと、搬送路形
成ベ−ス40の電磁石60aに着目して説明する。
【0034】コントロ−ラ220は、磁気センサ70a
が永久磁石20aに反応したことを検出すると(S10
1)、移動体30を分岐軌道(レ−ル10c、10d
側)に導くか、直進軌道(レ−ル10a、10b側)上
をそのまま移動させるかを決定する(S102)。この
指示は、上位コントロ−ラ230から与えられる。
【0035】コントロ−ラ220は、移動体30を分岐
軌道に進行させる場合、磁気センサ70a、極性判別ユ
ニット210を介して永久磁石20aの下面の極性が
「N」か否かを判断する(S103)。極性が「N」で
ある場合、コントロ−ラ220は、電磁石60aの上面
の極性を決定し(この場合は、「S」)、磁化のタイミ
ングを算出する(S104)。そして、コントロ−ラ2
20は、算出した磁化タイミングで、電磁石60aに対
し、当該電磁石60aの上面の極性を「S」にするため
の電流を電源ユニット240を用いて出力する(S10
5)。この電流により、電磁石60aの上面は、「S」
に磁化する(S106)。これにより、永久磁石20a
と、電磁石60aとの間に吸引力が働き、永久磁石20
aは、レ−ル10c側に案内される(S107)。
【0036】一方、S103において、永久磁石20a
の下面の極性が「S」であることを検出した場合、S1
08、S109、S110に示すように、電磁石60a
の上面を「N」に磁化し、永久磁石20aを案内する。
また、S102において、移動体30を直進軌道に進行
させることを決定した場合には、永久磁石20aと、電
磁石60aとの間に、反発力を働かせ、永久磁石20a
をレ−ル10a側に案内する(S111)。
【0037】以上が永久磁石20aおよび電磁石60a
に関する動作であるが、これと同時に、永久磁石20b
および電磁石60bは、つぎのように動作する。すなわ
ち、移動体30を分岐軌道(レ−ル10c、10d側)
に導く場合には、磁気センサ70bで永久磁石20bの
通過を確認して永久磁石20bの下面の極性を識別し、
つぎに、電磁石60bを永久磁石20bの下面の極性と
逆の極性に磁化する。これにより、電磁石60bと永久
磁石20bとの間に吸引力が発生し、永久磁石20bを
レ−ル10dへ案内することができる。反対に、移動体
30を直進軌道に進行させる場合には、電磁石60bと
永久磁石20bの間に反発力を発生させ、永久磁石20
bをレ−ル10bへ案内する。
【0038】また、永久磁石20c、20dについて
も、このような吸引力、反発力を用いて案内するが、移
動体30をレ−ル10c、10d側に導く場合を例にと
って説明すると次のようになる。
【0039】磁気センサ70aで永久磁石20cの通過
を確認すると、電磁石60aを永久磁石20cの下面の
極性と逆の極性に磁化して吸引力を発生させ、永久磁石
20cをレ−ル10cへ案内する。そして、これと同時
に、電磁石60bを永久磁石20dの下面の極性と逆の
極性に磁化して吸引力を発生させ、永久磁石20dをレ
−ル10dへ案内する。
【0040】なお、永久磁石20a、20cは、レ−ル
10a上を直進する際、レ−ル10aとレ−ル10dと
の交差点に差し掛かった場合には、移動体30の慣性運
動の働きによって、当該交差点を通過し、レ−ル10a
上を移動し続ける。同様に、永久磁石20b、20d
は、レ−ル10d上を移動する際、慣性運動によって、
レ−ル10aとレ−ル10dの交差点を通過する。
【0041】以上が移動体30の分岐動作、直進動作の
それぞれの場合における一連の制御動作であるが、この
際、例えば、電磁石60a、60bの磁化の強さが小さ
すぎると、反発力と吸引力を充分な大きさに設定できな
くなる。つまり、永久磁石20a〜20dを目的とする
レ−ルに案内することができなくなる。反対に、電磁石
60a、60bの磁化の強さが大きすぎると、反発力と
吸引力が過剰になり、移動体30が、永久磁石20a〜
20dとレ−ル10a〜10dとの吸引力による案内か
ら外れてしまう可能性がある。また、磁化のタイミング
を適切に設定しないと、分岐の際、移動体30に必要以
上の加減速が加わることになる。
【0042】したがって、電磁石60a、60bの磁化
の強さと、磁化のタイミングについて、これらのことを
考慮して適切に設定する必要がある。
【0043】なお、本実施例ではレ−ル10a〜10d
に珪素鋼板を使用しているが、低炭素鋼等の軟磁性材料
を用いたり、鉄損が大きくなるが通常の鋼板のような強
磁性体を用いても良い。移動体30および搬送路形成ベ
−ス40のそれぞれは、非磁性体であればよく、真鍮等
を用いることもできる。また、永久磁石20a〜20d
の代わりに永久磁石と鉄心、電磁コイル、もしくは電磁
コイルと鉄心で構成しても良い。
【0044】また、レ−ル10a〜10dのそれぞれを
永久磁石や電磁石で構成したり、レ−ル10a〜10d
のそれぞれを鉄のような強磁性体で構成し、その後、こ
れらを永久磁石や電磁石で磁化しても良い。レ−ル10
a〜10dの極性は、移動体30の被案内部(例えば、
本実施例のような永久磁石)の極性と異なるように設定
する。なお、レ−ル10a〜10dをこのように構成し
た場合、永久磁石20a〜20dの代わりに、鉄のよう
な強磁性体を用いてもよい。
【0045】すなわち、移動体30の被案内部とレ−ル
10a〜10dとの間に吸引力が発生するような組み合
わせであれば、その構成は特に限定されない。ただし、
被案内部に、磁化されていないものを用いた場合には、
当該被案内部と電磁石60a、60bとの間に吸引力し
か働かないので、前述したような反発力を利用できなく
なる。したがって、このような場合は、電磁石60bの
設置位置を、レ−ル10bの外側に変更する。この構成
では、レ−ル10c、10d側に移動体30を移動させ
る場合には、電磁石60aのみを動作させて吸引力を発
生させ、移動体30を案内する。一方、レ−ル10a、
10bに沿って移動体30を移動させる場合には電磁石
60bのみを動作させ、移動体30を直進させる。
【0046】また、本実施例では、被案内部の磁化方向
を磁気センサによって検出しているが、被案内部の磁化
方向が予め判っている場合や、被案内部が磁化されてい
ない場合には、磁気センサの代わりに光学センサ等を用
いて被案内部を検出してもよい。また、移動体30の表
面に、被案内部の位置を特定できるマークを付け、その
マークを光学センサ等で検出するように構成してもよ
い。
【0047】また、搬送路形成ベ−ス40全体を隔離壁
で覆って外界と隔離し、さらに、浮上用ガスとして、窒
素のような反応性の低いガスや、アルゴン等の不活性な
ガスを使用すれば、移動体30に載置されるワークの化
学反応(例えば、酸化反応)を抑えることができる。
【0048】なお、本実施例では磁界発生機構として電
磁石60a、60bを用いているが、この代わりに搬送
路形成ベ−ス40に永久磁石を設けて、これを移動さ
せ、永久磁石20a〜20dに作用する磁界を変化させ
てもよい。永久磁石20a〜20dの形状は、円柱形に
限定されるわけではなく、直方体やリング状であっても
よい。磁化の方向も半径方向や、左右方向でも良い。た
だし、永久磁石20a〜20dの形状が軸対称形から大
きく外れる場合には、永久磁石20a〜20dとレ−ル
10a〜10dとの磁力の関係に方向性が生じ、分岐が
円滑に起こらないおそれがある。したがって、形状は注
意して選択する必要がある。なお、必要な吸引力が得ら
れるならば、永久磁石20a〜20dの大きさと、レ−
ル10a〜10dの幅は、それぞれ小さいほど移動体3
0を予定のコースにしたがって正確に移動させることが
できる。
【0049】また、移動体30の永久磁石20a〜20
dの数は4個に限ったわけではなく、これ以下でもよ
い。永久磁石の数が減少すれば、加工と部品点数が減る
ことになり、コストを下げることができる。反対に、永
久磁石の数を5個、6個と増やすことにより、レ−ルへ
の吸引力を増加させてもよい。また、これらを分散させ
て配置すれば、移動体30に対して吸引力を広範囲に均
一にかけることができる。このようにすれば、移動体3
0のピッチングやローリングが抑えられ、レ−ルへの追
従性がよくなり、移動体30の走行安定性が向上する。
また、移動体30の形状も正方形に限らず、浮上用ガス
による浮上力を確保するだけの面積を有すれば、円形、
三角形、五角形等、任意の形に形成することができる。
なお、永久磁石20a〜20dのそれぞれの設置位置も
任意に設定することができるが、この場合は各レ−ルの
形状を考慮する必要がある。
【0050】つぎに、第2の実施例を図3、図4を用い
て説明する。図3は、本実施例のガス浮上搬送装置の平
面図であり、図4は、図3に示すA−A断面の断面図で
ある。本実施例では、第1の実施例から磁気センサと電
磁石の数を減らして構成している。図3に示す磁極66
a、66bは、図4に示すように電磁石65の両端部で
あり、このように本実施例で用いる電磁石は一つであ
る。なお、本実施例では、移動体30の永久磁石20
a、20bの磁化方向はそれぞれ逆になっており、ま
た、永久磁石20c、20dの磁化方向もそれぞれ逆に
なっている。
【0051】まず、レ−ル10c、10d側に移動体3
0を案内する方法を説明する。
【0052】移動体30がx軸の正方向に移動する際、
磁気センサ70aで永久磁石20aの通過を確認した
ら、磁極66aが永久磁石20aの下面の極性と逆の極
性になるように電磁石65を磁化する。磁極66bは、
これにともなって、磁石20aの下面と同じ極性に磁化
される。磁極66a、66bがこのように磁化される
と、永久磁石20aと磁極66aとの間、および、永久
磁石20bと磁極66bとの間に吸引力が発生するの
で、永久磁石20aをレ−ル10cに、永久磁石20b
をレ−ル10dに案内することができる。
【0053】また、磁気センサ70aで永久磁石20c
の通過を確認したら、磁極66aが永久磁石20cの下
面の極性と逆の極性になるように電磁石65を磁化す
る。これと同時に、磁極66bは永久磁石20cと同じ
極性に磁化される。これにより、永久磁石20cと磁極
66aとの間、および、永久磁石20dと磁極66bと
の間に吸引力が発生するので、永久磁石20cをレ−ル
10cに、永久磁石20dをレ−ル10dに案内するこ
とができる。
【0054】一方、移動体30をレ−ル10a、10b
に沿って直進させる場合には上記の方法とは反対に、永
久磁石20a〜20dと、磁極66a、66bとの間の
反発力を利用し、各永久磁石をレ−ル10a、10bに
案内する。
【0055】つぎに、第3の実施例について図5を用い
て説明する。
【0056】第2の実施例において、移動体30の永久
磁石20a〜20dの磁化方向を全て同じにした場合
は、磁極66bを図5に示すように配置すればよい。す
なわち、本実施例では、磁極66bが、分岐部におい
て、レ−ル10bの外側に位置している。このように構
成すれば、図3、図4の場合と同様な分岐動作が可能と
なる。具体的には、永久磁石20aと、磁極66aとの
間に吸引力が働く際には、これと同時に、永久磁石20
bと、磁極66bとの間に反発力が働くことになる。同
様に、永久磁石20cと、磁極66aとの間に吸引力が
働く際には、これと同時に、永久磁石20dと、磁極6
6bとの間に反発力が働くことになる。
【0057】つぎに、第4の実施例を図6を用いて説明
する。本実施例では、磁気センサと電磁石をそれぞれ一
つづつ、同図に示すように配置している。
【0058】まず、レ−ル10c、10d側に移動体3
0を案内する方法を説明する。
【0059】移動体30がx軸の正方向に移動する際、
磁気センサ70aで永久磁石20aの通過を確認した
ら、電磁石60aを永久磁石20aの下面の極性と逆の
極性に磁化させて吸引力を発生させる。これにより、移
動体30には僅かな回転と移動が加わり、永久磁石20
aがレ−ル10c側へ案内される。また、永久磁石20
bについても、レ−ル10dへ案内される。
【0060】このあと、永久磁石20aがレ−ル10c
上を移動し、また、永久磁石20bがレ−ル10d上を
移動するが、磁気センサ70aで永久磁石20cの通過
を確認したら、電磁石60aを永久磁石20cの下面の
極性と逆の極性に磁化させ、吸引力を発生させる。この
吸引力により、永久磁石20cがレ−ル10c側へ案内
される。永久磁石20dについても、これにともなっ
て、レ−ル10d上に侵入する。
【0061】すなわち、進行方向と直角な方向で対向す
る2個の永久磁石(永久磁石20a、20b、または、
永久磁石20c、20d)がほぼ同時に分岐点に進入す
る場合には、本実施例のように、磁気センサと電磁石
は、それぞれ一つづつでよい。このようにすれば、コス
トが下がり、また、制御が簡単になる。
【0062】つぎに、第5の実施例を図7〜図9を用い
て説明する。本実施例では、分岐部付近のレ−ルの一部
が磁化されている。なお、図7は、本実施例のガス浮上
搬送装置の平面図であり、図8は、図7の分岐部付近の
拡大図である。図9は、図7の分岐部付近の断面図であ
る。
【0063】図8に示すように、レ−ル12aの途中に
は、切欠きが形成されており、そこに、レ−ル90aが
嵌め込まれている。一方、レ−ル12cには、レ−ル9
0aと隣接するような切欠きが形成され、そこにレ−ル
90cが嵌め込まれている。図9に示すように、レ−ル
90aとレ−ル90cの下方には溝が形成されており、
そこには、電磁石68が配置されている。電磁石68
は、レ−ル90a、90cのそれぞれに接続している。
なお、レ−ル90b、90dの下方においても、このよ
うな構成になっている。
【0064】まず、移動体30をレ−ル12c、12d
側に案内する方法を説明する。
【0065】x軸の正方向に移動体30が移動する際
に、磁気センサ70aにより永久磁石20aの通過を確
認すると、レ−ル90cを永久磁石20aの下面の極性
と逆の極性に磁化するとともに、レ−ル90aを永久磁
石20aの下面の極性と同じ極性に磁化する。レ−ル9
0a、90cをこのように磁化すれば、永久磁石20a
をレ−ル90cに案内することができる。同様に、磁気
センサ70bにより永久磁石20bの通過を確認する
と、レ−ル90dを永久磁石20bの下面の極性と逆の
極性に磁化する。これと同時に、レ−ル90bを永久磁
石20bの下面の極性と同じ極性に磁化する。これによ
り、永久磁石20bをレ−ル90dに案内することがで
きる。
【0066】そして、磁気センサ70aにより永久磁石
20cの通過を確認すると、レ−ル90cを永久磁石2
0cの下面の極性と逆の極性に磁化するとともに、レ−
ル90aを永久磁石20cの下面の極性と同じ極性に磁
化する。これにより、永久磁石20cをレ−ル90cに
案内することができる。また、磁気センサ70bにより
永久磁石20dの通過を確認すると、レ−ル90dを永
久磁石20dの下面の極性と逆の極性に磁化するととも
に、レ−ル90bを永久磁石20dの下面の極性と同じ
極性に磁化する。これにより、永久磁石20dをレ−ル
90dに案内することができる。
【0067】以上のように、永久磁石20a、20cを
レ−ル90cに、永久磁石20b、20dをレ−ル90
dに案内した後は、移動体30は慣性力によってレ−ル
12c、12d上を進み続ける。
【0068】一方、移動体30をレ−ル12a、12b
上を直進するように案内する場合は、レ−ル90a〜9
0dに対して上記と逆の動作を行えばよい。
【0069】なお、レ−ル90a、90c(レ−ル90
b、90d)は、それぞれ同時に逆に磁化するので、図
9に示すように構成すれば、電磁石は一つでよい。もち
ろん、レ−ル90a、90cのそれぞれに電磁石68を
設けても良く、この場合は磁化の強さを独立的に設定で
きる利点がある。
【0070】また、レ−ル90a〜90dを永久磁石2
0a〜20dの下面と同極性に磁化する場合、逆方向の
磁化を弱める程度でも十分に分岐動作を行うことができ
る。また、レ−ル90a、90cのどちらかを一方のみ
を磁化するとともに、レ−ル90d、90bのどちらか
一方のみを磁化することでも分岐動作を行うことが可能
である。
【0071】また、本実施例ではレ−ル90a〜90d
を電磁石68で磁化しているが、電磁石68の代わり
に、永久磁石をレ−ル90a〜90dに近接させて磁化
させても良い。もちろん、レ−ル90〜90dの代わり
に電磁石68の磁極を直接搬送路形成ベ−ス40の表面
に露出しても同様の効果を得ることができる。
【0072】つぎに、第6の実施例を図10、図11を
用いて説明する。本実施例では、移動体30を分岐また
は直進させるためにガスノズルを使用している。図10
は、本実施例のガス浮上搬送装置の平面図であり、図1
1は、図10の搬送路形成ベ−ス40のガスノズルを含
む部分の断面図である。両図に示すように、搬送路形成
ベ−ス40には、ガスノズル100a、100bが設け
られている。各ガスノズルは、分岐部において、移動体
30の側面にクリ−ンエアを噴出できるような位置に配
されている。
【0073】そして、移動体30を分岐軌道(レ−ル1
0c、10d側)に導くためにはつぎの動作を行う。
【0074】移動体30がx軸の正方向に移動する際
に、磁気センサ70aで永久磁石20aの通過を感知し
た場合には、ガスノズル100bからクリーンエアを噴
出させる。移動体30は、噴射されたクリーンエアの圧
力により僅かな回転と移動が加わり、永久磁石20bが
レ−ル10dに案内される。これにともなって、永久磁
石20aもレ−ル10cへ案内される。その後、移動体
30はガスノズル100bから噴出されるクリーンエア
により分岐軌道側に押し続けられるので、永久磁石20
dはレ−ル10dに案内され、永久磁石20cはレ−ル
10cに案内される。
【0075】一方、分岐部において、ガスノズル100
bの代えてガスノズル100aからクリーンエアを噴出
させれば、移動体30をレ−ル10a、10b上を直進
させることができる。
【0076】なお、本実施例ではガスノズル100a、
100bからクリーンエアを噴出させているが、ガスの
種類はこれに限定されない。前述したように、搬送路形
成ベ−ス40が外部と隔離されている場合には、隔離壁
内に充填されているガス(反応性の低い窒素や、アルゴ
ン等の不活性ガス)を使用してもよい。
【0077】また、本実施例では、移動体30の被案内
部の極性の識別が必要ないので、移動体30の位置が判
れば磁気センサの代わりに光学センサ等のセンサを使用
しても良い。当然ながらガスノズル100a、bの代わ
りにファン等を設けることも可能である。
【0078】つぎに、第7の実施例を図12を用いて説
明する。
【0079】本実施例では、図12に示すように、進行
磁界を発生させるためのリニアモータ110aを配置し
ている。
【0080】移動体30を分岐軌道に進行させる場合の
リニアモータ110aの動作は、つぎのようになる。
【0081】リニアモータ110aは、磁気センサ70
aで永久磁石20aの通過が確認されると、y軸の正方
向に進行磁界を発生させて、移動体30をy軸の正方向
に移動させ、永久磁石20aをレ−ル10cに、永久磁
石20bをレ−ル10dに案内する。その後は、永久磁
石20cをレ−ル10cに、永久磁石20dをレ−ル1
0dに案内し、移動体30を分岐軌道に進行させる。
【0082】反対に、移動体30を直進軌道に進行させ
る場合のリニアモータ110aの動作は、つぎのように
なる。
【0083】すなわち、リニアモータ110aは、y軸
の負方向に進行磁界を発生させることにより、移動体3
0をy軸の負方向に移動させ、永久磁石20a、20c
をレ−ル10aに沿って、永久磁石20b、20dをレ
−ル10bに沿って移動させ続ける。
【0084】なお、本実施例においても、移動体30の
被案内部の極性の識別が必要ないので、磁気センサの代
わりに光学センサ等のセンサを使用することができる。
【0085】つぎに、第8の実施例を図13、図14を
用いて説明する。
【0086】図13は、本実施例の搬送路形成ベ−ス4
0をその上面と平行に切断した場合の断面図であり、図
14は、図13のアクチュエ−タに関する部分を拡大し
た図である。
【0087】本実施例では、レ−ル11a〜11fのそ
れぞれが、搬送路形成ベ−ス40に封入されている。レ
−ル11eの先端部には、アクチュエ−タ80aが取り
付けられている。なお、アクチュエ−タ80aについて
も、搬送路形成ベ−ス40に封入されている。一方、レ
−ル11fの先端部には、アクチュエ−タ80bが取り
付けられている。各レ−ルは、第1の実施例で記述した
ように、薄い珪素鋼板を重ね合わせた状態で構成されて
いる。なお、レ−ル11e、11fの先端部において
は、各鋼板が互いに接着されていない。
【0088】アクチュエ−タ80aの可動部は、レ−ル
11eの先端部の各鋼板のうち外側の2枚を把持してい
る。そして、アクチュエ−タ80aは、この可動部を前
後させ、レ−ル11eの先端部を、各鋼板を互いに摺動
させた状態で弾性変形させる。具体的には、アクチュエ
−タ80aは、レ−ル11eの先端部を弾性変形させ、
レ−ル11cと11aとに選択的に接続する。同様にア
クチュエ−タ80bは、レ−ル11fの先端部を弾性変
形させ、レ−ル11dとレ−ル11bとに接続する。
【0089】つぎに、移動体30(図13では図示しな
いが、いままで記述したものと同様なものである)をレ
−ル11c、11dに案内する方法を説明する。
【0090】移動体30がx軸の正方向に移動してきた
際に、磁気センサ70aで永久磁石20aの通過を感知
すると、アクチュエータ80aの可動部を縮めてレ−ル
11eの先端部をレ−ル11a側からレ−ル11c側に
移動する。永久磁石20aは、レ−ル11eに沿って移
動し、その後レ−ル11cに乗り移る。また、これと同
時に、アクチュエータ80bの可動部を伸ばすことによ
りレ−ル11fの先端部をレ−ル11b側からレ−ル1
1d側に移動し、永久磁石20bをレ−ル11dに案内
する。なお、レ−ル11e、11fをこのような状態に
保っておけば、その後、永久磁石20cはレ−ル11c
に案内され、永久磁石20dはレ−ル11dに案内され
る。
【0091】また、アクチュエータ80a、80bに対
して上記と逆の操作を行えば、移動体30をレ−ル11
a、11bに案内することができる。
【0092】なお、本実施例では、レ−ル11e、11
fの先端部や、アクチュエ−タ80a、80bの可動部
をはじめ、摺動する部分が全て搬送路形成ベ−ス40内
に封入されているため、摺動による塵埃が外部に放出さ
れない。もちろん、レ−ルの先端部を変形させる方法以
外にも、レ−ル11e、11fにヒンジ機構を設け、当
該ヒンジ機構を封入しても同様の効果が有る。なお、本
実施例においても、移動体30の被案内部の極性の識別
をする必要がないので、磁気センサの代わりに光学セン
サ等のセンサを使用することができる。
【0093】つぎに、第9の実施例を図15、図16を
用いて説明する。
【0094】本実施例では、分岐側のレ−ル(レ−ル1
0c、10d)と、直進側のレ−ル(レ−ル10a、1
0b)とを分離させた状態で設けている。具体的には、
レ−ル10cは、レ−ル10aの側面に隙間を空けて接
続している。同様に、レ−ル10dは、レ−ル10bの
側面に隙間を空けて接続している。このように構成すれ
ば、移動体30をレ−ル10a、10bに沿って直進さ
せる場合、移動体30に対して特別な操作をする必要が
ない。換言すれば、レ−ル10c、10d側に移動体3
0を進行させる場合にのみ、分岐点において当該移動物
体30に力を加えればよい。このとき、移動体30の各
被案内部は、レ−ル間の隙間を乗り越えることになる。
すなわち、レ−ル10c、10d側の使用頻度が低い場
合、本実施例ように構成すれば、電磁石60a、60b
の動作頻度が低くなり、これにともなって消費エネルギ
が減少する。また、電磁石60a、60bの寿命が延
び、部品交換周期の長期化を図ることができる。また、
コントローラの処理も簡素化されるのでコストを下げる
こともできる。また、移動体30をレ−ル10a、10
bに沿って直進させる場合には、電磁石60a、60b
を動作させないので移動体30に不必要な力が作用せ
ず、余計な振動が発生しない。
【0095】なお、レ−ル間に隙間を設けた本実施例の
構成は、これまでに記述した全ての実施例に適用するこ
とが可能である。
【0096】以上、第1〜第9の実施例について記述し
たが、各実施例は、例えば、移動体の姿勢転換を行うこ
とも可能である。
【0097】図17は、移動体30の姿勢転換が行える
ガス浮上搬送装置の一実施例を示す平面図である。図1
8は、移動体30の姿勢転換の様子を表した概念図であ
る。図18では移動体30の一定時間ごとの輪郭が1点
鎖線で表され、永久磁石20a〜20dのそれぞれの中
心の軌跡が実線で描かれている。同図からもわかるよう
に、移動体30の永久磁石20a〜20dがそれぞれ軌
跡15a〜15dを描くように移動体30を移動させれ
ば、当該移動体30の姿勢転換を行うことができる。ま
た、図17のレ−ル14a〜14dの各中心線はそれぞ
れ図18の軌跡15a〜15dのそれぞれに対応してい
る。そして、図17において、移動体30がx軸の正方
向に進行する場合には、移動体30の永久磁石20a〜
20dのそれぞれはレ−ル14a〜14dに沿って移動
する。この際、移動体30は、図18で示した挙動を示
し、時計回りに90°姿勢転換する。
【0098】なお、レ−ル14aとレ−ル14cの分岐
部では電磁石60aが、永久磁石20aをレ−ル14a
に案内し、永久磁石20cをレ−ル14cに案内する。
一方、レ−ル14bとレ−ル14dの分岐部では電磁石
60bが、永久磁石20bをレ−ル14bに案内し、永
久磁石20dをレ−ル14dに案内する。
【0099】また、レ−ル14aとレ−ル14dの交差
部では、移動体30の持つ慣性力によって永久磁石20
aはレ−ル14aに沿って、永久磁石20dはレ−ル1
4dに沿って移動し続けることができる。なお、移動体
30を回転させるための手段は、電磁石以外にも、前述
した各実施例のものを使用することができる。もちろ
ん、各レ−ルの形状を変えれば、移動体30の姿勢転換
角度は90°に限らず、45°や180°の様に任意に
設定することができる。
【0100】また、図17、図18に示した実施例の変
形例として、図19に示すように構成してもよい。
【0101】図19に示す実施例では、図17に示した
実施例に、さらに、並進用のレ−ル14e、14fを付
加している。このように構成すれば、永久磁石20a〜
20dがレ−ル14e、14fに沿って移動できるの
で、移動体30を姿勢転換せずに直進させることができ
る。本実施例では並進用のレ−ル14e、14fは直線
軌道であるが、姿勢転換部を設置する場所に制限が有る
場合には、曲線軌道でも良い。
【0102】また、図17、図18に示した実施例の変
形例として、図20に示すように構成してもよい。
【0103】本実施例では図19の分岐部において、レ
−ル間に隙間を設けている。これにより、移動体30の
姿勢を転換する必要が無い場合は、電磁石60a〜60
dを動作させなくて済む。すなわち、図15、16の実
施例で記述した効果を達成することができる。また、電
磁石60a〜60dを動作させなければ、移動体30に
不必要な力が作用しないので、移動体30が並進用のレ
−ルに沿って移動する際、移動体30に余計な振動が発
生しない。
【0104】つぎに、本発明のガス浮上搬送装置の運用
例を説明する。図21は、この搬送装置の平面図であ
り、また、図22は、この搬送装置の分岐部付近の拡大
図である。
【0105】本実施例では、直線軌道用レ−ル170と
平行に、製造装置120a、120b、120cと、検
査装置121aと、保管装置122a、122bが並ん
で配置されている。各装置のワーク受け渡し位置には、
分岐軌道用レ−ル171〜176が設けられている。各
分岐軌道用レ−ルには、移動体(ここでは図示しない
が、前述した移動体30と同様なものである)を加減速
させるためのリニアモータ(図22では、リニアモ−タ
130b、130cのみ示されている)が設置されてい
る。そして、この運用例では、複数の移動体が存在し、
これらが分岐軌道用レ−ルおよび直進軌道用レ−ルを移
動する。なお、各移動体には、被認識マーク(図1参
照)が付けられている。また、分岐軌道用レ−ルの各分
岐部の手前には移動体認識装置(図22では移動体認識
装置150b、150cのみ示されている)が設置され
ている。各移動体認識装置は、複数の移動体のそれぞれ
の被認識マークを検出して、移動体の識別を行う。な
お、複数の移動体のそれぞれを同時に移動させる場合に
は、それぞれ接触しないように制御する。
【0106】つぎに、この運用例を、製造装置120b
が必要としているワ−クを載せた移動体を、当該製造装
置120bのワーク受け渡し位置へ搬送する場合を例に
とって説明する。
【0107】この移動体が例えば直線軌道用レ−ル上を
x軸の正方向に移動している場合(図22の矢印A)、
まず、分岐軌道用レ−ル172の手前にある移動体認識
装置150bで移動体の被認識マークが認識されること
になる。反対に、移動体が直線軌道用レ−ル上をx軸の
負方向に移動している場合(矢印B)は、移動体認識装
置150cで移動体の被認識マークが認識される。
【0108】そして、分岐部に移動体が差し掛かった場
合には、当該移動体を分岐軌道用レ−ル172に移動さ
せるべく分岐機構(図示されていないが、前述の各実施
例で記述したような構成を用いる)を動作させる。これ
により、移動体は、分岐軌道用レ−ル172上のワーク
受け渡し位置へ導かれる。なお、移動体認識装置150
bまたは移動体認識装置150cが、目的の移動体以外
の移動体を認識した場合には、この移動体が直線軌道用
レ−ル170上を移動し続けるように分岐機構を動作さ
せる。
【0109】また、分岐軌道用レ−ル172に案内され
た移動体は、リニアモータ130bを動作させて減速さ
せ、ワーク受け渡し位置に停止させる。移動体の停止を
確認したら、製造装置120bに設置されているアーム
(図示せず)や、ワーク受け渡し部付近に配置された移
載機構160を用いて、移動体に搭載されているワーク
を製造装置120b内に移載する。
【0110】製造装置120bで所定の処理が行われた
ら、当該ワークを、前述のア−ム、移載機構160を用
いて再び移動体に移載する。ワークの移載が完了した
ら、移動体をリニアモータ130bで加速して直線軌道
用レ−ル170に戻し、次の製造装置へ搬送する。移動
体を直線軌道用レ−ル170に戻す動作は、分岐軌道用
レ−ル172付近において直線軌道用レ−ル170上を
他の移動体が移動していないこと、そして、次のワーク
受け渡し位置に他の移動体が存在しないことを確認のう
え行う。これにより、移動体どうしの接触を防止でき
る。同様にして、他の製造装置120a、120c、検
査装置121a、保管装置122a、122bにもワー
クを搬送することができる。
【0111】また、しばらくの間、製造装置によって処
理されることの無いワークや、搬送すべき装置が使用中
になっているワークについては、保管装置122aで保
管する。そして、全ての処理が完了したワークは完成品
として保管装置122bに搬送する。
【0112】なお、各装置に設けられる移動機構160
は、本搬送装置の標準品として用意してもよい。このよ
うにすれば、各装置毎に特化した移動機構を設ける必要
がなくなり、全体の購入価格を低くおさえることができ
る。
【0113】また、各装置にエレベータ機構(図示せ
ず)を設置すれば、各装置のワーク受け渡し位置と分岐
軌道用レ−ルの高さが合っていない場合でもワークの移
載を行うことができる。すなわち、ワーク受け渡し位置
の高さが統一されていない複数種類の装置を設置するこ
とができる。また、エレベータ機構を設置した場合、搬
送路形成ベ−ス40をクリーンルームの天井付近に設置
することが可能となる。このように構成すれば、本装置
のメンテナンスも楽になり、また、クリーンルームで行
われる作業の邪魔にならない。
【0114】なお、図23の様に直進軌道用レ−ルと分
岐軌道用レ−ルとの間に隙間を設ければ、移動体が直進
軌道用レ−ルを移動し続けるときに制御を行う必要が無
い。すなわち、制御回数が大幅に減りコスト的に有利な
る。さらに、移動体に不必要な力が加わらなくなるの
で、振動が抑えられ、移動体とワークとの摺動による発
塵を抑えることができる。
【0115】また、曲線軌道や図24に示す直角分岐機
構を用いてL字型、U字型、T字型あるいは、より複雑
な形状の搬送路を形成すれば、建屋の形状等に対応した
搬送装置が構築可能である。
【0116】図24の直角分岐機構は、レ−ル13a〜
13dの交差部の中央に設置されたリニアモータ200
を有して構成されている。リニアモータ200は、x方
向およびy方向に進行磁界を発生させることができる。
例えば、移動体がx軸の正方向に移動して交差部に接近
する際、リニアモータ200により移動体の進行方向に
対して反対方向(x軸の負方向)の進行磁界を発生させ
れば、移動体を減速し、交差部の中央に停止させること
ができる。その後、リニアモータ200により移動体を
移動させたい方向の進行磁界を発生させればよい。移動
体は、これにともなって加速し、移動する。
【0117】この直角分岐機構は設置面積が曲線軌道に
比べ小さくて済む。したがって、曲線軌道を設置可能な
面積が無い場合でも、この直角分岐機構を利用すれば、
搬送路を延長することができる。
【0118】また、図21に示した実施例の応用例とし
て図25に示すように構成してもよい。本実施例では、
搬送路の一部を閉ループにしている。搬送路の一部を閉
ループにすると、移動体を一方通行で同一の装置に繰り
返し搬送することが可能になる。複数の移動体を同時に
移動させる場合、一方通行で各移動体を搬送すれば、移
動体どうしの接触の可能性が少なくなる。すなわち、移
動体どうしが接触した際のワークおよび移動体の破損、
および、破損による発塵が抑えられる。複数の移動体を
同時に搬送することが可能になると、単位時間当たりに
搬送できる移動体の数が増加し、搬送装置の搬送能力が
向上する。また、分岐部には、図26に示すような隙間
が設けられており、前述と同様な効果がある。
【0119】この図25の実施例においても、図21に
示した実施例と同様な手順で各装置(120a〜120
d、121a、121b、122a、122b)にワー
クを搬送することができる。例えば製造装置120bに
目的の移動体を搬送する場合には、まず、移動体認識装
置150b(図26参照)で目的の移動体の被認識マー
クを認識し、その後、この移動体を製造装置120bの
ワーク受け渡し位置へ搬送するように分岐機構(図示せ
ず)を動作させる。また、分岐部において隙間が設けら
れているため、目的の移動体以外の移動体を移動体認識
装置150bで認識した場合には、分岐機構を動作させ
る必要がない。したがって、この移動体は、周回軌道上
をそのまま移動する。なお、ワーク受け渡し位置にある
移動体を周回軌道に戻す動作は、軌道の合流部付近に他
の移動体が存在しないことを確認した上で行う。これに
より移動体どうしの接触を防止できる。
【0120】また、ワーク受け渡し位置にあるリニアモ
ータの手前に、さらにリニアモ−タを設置してもよい。
このようにすれば、ワーク受け渡し位置に停止している
移動体に対してワ−クの搭載作業が行われている場合、
他方のリニアモ−タ上に別の移動体を待機させておくこ
ともできる。このようにすれば、無駄な待ち時間が減少
する。
【0121】さらに、曲線軌道と直角分岐機構を用い
て、図27、図28に示す様な複雑な閉ループの搬送路
を有する搬送装置を構成することも可能である。
【0122】また、搬送する移動体が多数となり搬送能
力が不足する区間においては、複数の搬送路を平行に設
置して、さらに各搬送路間を分岐機構で接続し、搬送能
力を上げてもよい。
【0123】なお、搬送路に姿勢転換機構を付加すれ
ば、移載機構160(例えば、ピックアンドプレース装
置)に姿勢転換の機能が不要になるので、当該移載機構
160を簡略化する事が可能である。すなわち、移載機
構160を低価格化におさえることができる。
【0124】
【発明の効果】本発明によれば、移動体は、ガスによっ
て浮上し、また、レ−ルとの磁気吸引力によって案内さ
れるため、無摺動の状態でワークを搬送できる。また、
レ−ルの形状を適切に設定するだけでワ−クを目的の位
置へ容易に搬送することができる。
【0125】更に、移動体の移動速度を分岐部において
低下させることがない。したがって、ワークの搬送時間
を短縮することができる。また、移動体に部材を接触さ
せることなく分岐させるため発塵の心配がない。
【0126】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガス浮上搬送装置の第1の実施例
の斜視図である。
【図2】本発明に係るガス浮上搬送装置の第1の実施例
の平面図である。
【図3】本発明に係るガス浮上搬送装置の第2の実施例
の平面図である。
【図4】本発明に係るガス浮上搬送装置の第2の実施例
の断面図である。
【図5】本発明に係るガス浮上搬送装置の第3の実施例
の平面図である。
【図6】本発明に係るガス浮上搬送装置の第4の実施例
の平面図である。
【図7】本発明に係るガス浮上搬送装置の第5の実施例
の平面図である。
【図8】図7の分岐部付近の拡大図である。
【図9】図7の分岐部付近の断面図である。
【図10】本発明に係るガス浮上搬送装置の第6の実施
例の平面図である。
【図11】図10のガスノズル部付近の断面図である。
【図12】本発明に係るガス浮上搬送装置の第7の実施
例の平面図である。
【図13】本発明に係るガス浮上搬送装置の第8の実施
例の断面図である。
【図14】図13の分岐部付近の拡大図である。
【図15】本発明に係るガス浮上搬送装置の第9の実施
例の平面図である。
【図16】図15の分岐部の拡大図である。
【図17】本発明に係るガス浮上搬送装置の姿勢転換部
の平面図である。
【図18】移動体の姿勢転換に関する概念図である。
【図19】本発明に係るガス浮上搬送装置の姿勢転換部
(並進用レ−ル付)の平面図である。
【図20】本発明に係るガス浮上搬送装置の、レ−ル間
に隙間が設けられている姿勢転換部の平面図である。
【図21】本発明に係るガス浮上搬送装置の運用例の平
面図である。
【図22】図21の分岐部付近の拡大図である。
【図23】本発明に係るガス浮上搬送装置の運用例の分
岐部付近の拡大図である。
【図24】本発明に係るガス浮上搬送装置の直角分岐機
構の平面図である。
【図25】本発明に係るガス浮上搬送装置の運用例の平
面図である。
【図26】図25の分岐部付近の拡大図である。
【図27】本発明に係るガス浮上搬送装置の運用例の平
面図である。
【図28】本発明に係るガス浮上搬送装置の運用例の平
面図である。
【図29】本発明に係るガス浮上搬送装置のシステム構
成例を示すブロック図である。
【図30】本発明に係るガス浮上搬送装置に関するフロ
−チャ−トである。
【符号の説明】
10a〜10d、11a〜11f、12a〜12d、1
3、14a〜14d、90a〜90d:レ−ル、 15
a〜15d:軌跡、 20a〜20d:永久磁石、 3
0:移動体、 40:搬送路形成ベ−ス、 50:ガス
噴出口、 60a、60b、65、68:電磁石、 6
6a、66b:磁極、 70a、70b:センサ、 8
0a、80b:アクチュエータ、 100a、100
b:ガスノズル、 110a、130、200:リニア
モータ、 120a〜120c:製造装置、 121
a:検査装置、 122a、122b:保管装置、 1
40:被認識マーク、 150b、150c:移動体認
識装置、 160:移載機構、170:直進軌道用レ−
ル、 171〜176:分岐軌道用レ−ル

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワ−クが載置される移動体と、 前記ワ−クの搬送経路にしたがって敷設された複数のレ
    −ルと、 前記移動体に向かってガスを噴出し、該移動体を前記レ
    −ルから浮上させるガス噴出手段と、 前記移動体を誘導する移動体誘導手段とを備え、 前記移動体には、前記レ−ルに対向する被案内部が設け
    られ、 該被案内部と前記レ−ルとは、該被案内部が該レ−ルと
    非接触であっても該被案内部が該レ−ル上に案内される
    よう、いずれも磁性体で形成されているとともに、少な
    くとも一方が磁化された磁性体であり、 前記複数のレ−ルは、少なくとも、基準レ−ルと、該基
    準レ−ルから分岐する分岐レ−ルの2つのレ−ルを含
    み、 前記移動体誘導手段は、前記基準レ−ルから前記分岐レ
    −ルが分岐する分岐部に向かって、前記移動体が前記基
    準レ−ル上を進行する場合に、該移動物体が該分岐部に
    差し掛かったときに、該移動体を該基準レ−ルに誘導す
    るか、または、該移動体を前記分岐レ−ルに誘導するこ
    とを特徴とするガス浮上搬送装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記分岐部に差し掛かる前に前記移動体を検出する検出
    手段をさらに備え、 前記移動体誘導手段は、前記検出手段の検出タイミング
    に基づいて、前記移動体の誘導タイミングを算出し、該
    誘導タイミングで前記移動体を誘導することを特徴とす
    るガス浮上搬送装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 前記移動体誘導手段は、前記分岐部に設けられた、磁性
    体である案内部と、該案内部と前記被案内部との間に、
    反発力または吸引力が働くように、該案内部を磁化する
    ことで前記移動体を誘導する磁化調整手段とを備えるこ
    とを特徴とするガス浮上搬送装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記案内部を前記基準レ−ルの一部および前記分岐レ−
    ルの一部として用いることを特徴とするガス浮上搬送装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1または2において、 前記基準レ−ルは、前記分岐部において分断されてお
    り、 前記移動体誘導手段は、 前記移動体を前記基準レ−ルに誘導する場合には、前記
    基準レ−ルの分断された一方の端部を、分断された他方
    の端部に接続し、前記移動体を前記分岐レ−ルに誘導す
    る場合には、前記基準レ−ルの分断された一方の端部
    を、前記分岐レ−ルに接続させる接続手段と、 前記一方の端部および前記接続手段を少なくとも封入す
    る封入手段とを備えることを特徴とするガス浮上搬送装
    置。
  6. 【請求項6】請求項1または2において、 前記移動体誘導手段は、前記分岐部に設けられ、かつ、
    前記移動体を誘導するためのガスを噴出する誘導用ガス
    噴出手段を備えることを特徴とするガス浮上搬送装置。
  7. 【請求項7】請求項1または2において、 前記移動体は、非磁性の導体であり、 前記移動体誘導手段は、前記分岐部に設けられ、かつ、
    前記移動体を誘導するための磁界を発生させる誘導磁界
    発生手段を備えることを特徴とするガス浮上搬送装置。
  8. 【請求項8】請求項1、2、3、4、6または7におい
    て、 前記分岐レ−ルは、前記分岐部において、前記基準レ−
    ルに対して隙間が空くように敷設されていることを特徴
    とするガス浮上搬送装置。
  9. 【請求項9】請求項1、2、3、4、5、6、7または
    8において、 前記移動体は、非磁性の導電体であり、 前記分岐レ−ルは、前記基準レ−ルから分岐したのち、
    再び前記基準レ−ルに接続し、該分岐レ−ルの途中に
    は、前記移動体を発進および停止させるための進行磁界
    発生手段が設けられていることを特徴とするガス浮上搬
    送装置。
  10. 【請求項10】請求項9において、 前記進行磁界発生手段の設置位置に対応するように前記
    分岐レ−ルに隣接して設けられ、かつ、停止している移
    動体に対してワ−クの積み降ろしを行う移載手段をさら
    に備えることを特徴とするガス浮上搬送装置。
  11. 【請求項11】請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、または10において、 前記基準レ−ルは、前記移動体が周回軌道を描けるよう
    に閉ル−プ状に敷設されている部分を有することを特徴
    とするガス浮上搬送装置。
JP6316227A 1994-08-26 1994-12-20 ガス浮上搬送装置 Pending JPH08172706A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6316227A JPH08172706A (ja) 1994-12-20 1994-12-20 ガス浮上搬送装置
KR1019950026520A KR960007402A (ko) 1994-08-26 1995-08-25 반송장치, 반송처리장치, 피처리물반송처리방법 및 자세전환장치
KR1019980051682A KR100223349B1 (ko) 1994-08-26 1998-11-30 반송장치, 반송처리장치, 피처리물 반송처리방법 및 자세전환장치

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6316227A JPH08172706A (ja) 1994-12-20 1994-12-20 ガス浮上搬送装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08172706A true JPH08172706A (ja) 1996-07-02

Family

ID=18074730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6316227A Pending JPH08172706A (ja) 1994-08-26 1994-12-20 ガス浮上搬送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08172706A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180060130A (ko) * 2016-11-28 2018-06-07 한국기계연구원 자기부상 오버헤드 호이스트 이송 장치
WO2019171456A1 (ja) * 2018-03-06 2019-09-12 株式会社Fuji 搬送装置、及び搬送路

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180060130A (ko) * 2016-11-28 2018-06-07 한국기계연구원 자기부상 오버헤드 호이스트 이송 장치
WO2019171456A1 (ja) * 2018-03-06 2019-09-12 株式会社Fuji 搬送装置、及び搬送路
JPWO2019171456A1 (ja) * 2018-03-06 2020-12-03 株式会社Fuji 搬送装置、及び搬送路

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH06156730A (ja) 搬送装置
JPS59138524A (ja) 搬送システム及び搬送方法
JP2553043B2 (ja) 浮上式搬送装置
JPH09252504A (ja) 磁気浮上式搬送装置
JPH07228346A (ja) 搬送装置、搬送処理装置及び被処理物搬送処理方法
JPH08172706A (ja) ガス浮上搬送装置
JPS59138523A (ja) リニアモ−タによる搬送物の移送制御方法
JP2547403B2 (ja) 真空装置用磁気浮上搬送装置
JPH07117847A (ja) 搬送装置
JPH04365722A (ja) 磁気浮上搬送装置
JP2562080B2 (ja) 磁気浮上式ビークルの位置決め兼用充電装置の制御方法
JPH0312057Y2 (ja)
JPH0858965A (ja) 姿勢転換装置、及びこれを備えている搬送装置
JPH08163712A (ja) 磁気浮上式搬送装置
JPH0576242B2 (ja)
JPH0622411A (ja) 磁気浮上搬送装置及びその搬送方法
KR100223349B1 (ko) 반송장치, 반송처리장치, 피처리물 반송처리방법 및 자세전환장치
JPH0624559A (ja) 搬送装置
JP2893276B2 (ja) 搬送装置に於ける搬送路の分岐装置
JPS62173907A (ja) リニアモ−タ利用の磁気浮上式搬送設備
JPH03253203A (ja) 磁気浮上式搬送設備
JP2555542B2 (ja) 浮上式搬送装置
JPH11215614A (ja) 浮上式搬送装置
JPH04117111A (ja) 磁気浮上式搬送装置
JPH02270726A (ja) 磁気浮上式の搬送設備