JPH0817130A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0817130A
JPH0817130A JP16752294A JP16752294A JPH0817130A JP H0817130 A JPH0817130 A JP H0817130A JP 16752294 A JP16752294 A JP 16752294A JP 16752294 A JP16752294 A JP 16752294A JP H0817130 A JPH0817130 A JP H0817130A
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JP
Japan
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magnetic
variable signal
track
pattern
magnetic pattern
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JP16752294A
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English (en)
Inventor
Sadaichi Isshiki
貞一 一色
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Toppan Infomedia Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Magnetic Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 同一トラック上に重ねて記録された可変信号
と固定信号とを、それぞれ他の信号に影響を与えること
無しに単独に記録再生することを可能にすること。 【構成】 非磁性基体上に、可変情報を磁気記録再生す
るための可変信号トラックが設けられた少なくとも1つ
の磁性層と、不連続に形成された磁気パターンとが設け
られ、前記可変信号トラックに記録された可変信号と前
記磁気パターンとは、互いに異なるアジマス角を有し、
且つ前記磁気パターンは少なくとも可変信号トラック位
置に重畳して形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気カード等に応用し
て好適な磁気記録媒体に関するものであり、特に同一ト
ラック上に書換可能な可変信号と書換不能な固定信号と
を重ねて形成し、それぞれを単独に読み出すことが可能
な磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年急速に普及したプリペイドカードを
はじめとする各種磁気カードは、その普及にともなって
偽造・変造などの不正使用に対する安全性が強く求めら
れるようになってきている。不正使用を防止する方策と
しては、可変情報を記録するための磁気記録トラック
と、媒体を特定するための書換不能な固定情報とを、そ
れぞれ別の位置に設けて、前記固定情報を磁気記録トラ
ックの中に記録しておき、媒体の処理に当たっては固定
情報と可変情報とをそれぞれ別のセンサーで読み取り、
照合する方法が提案されている。具体的には、固定情報
として例えば磁気バーコードや光学バーコードなどを印
刷等の方法で磁気記録トラックとは異なる位置に設ける
方法がよく知られている。しかしこれらの方法は、媒体
を特定するための固定情報が、可変情報とは異なる場所
に設けられているので、カードを部分的に切り取るなど
の方法で、固定情報を取り去ったり入れ換えたりするこ
とが可能であるという問題点を有していた。
【0003】この欠点を補う方策として、限定された磁
気記録再生領域に可変情報と書換不能な固定情報との両
方を記録することが可能な方法が提案されている。具体
的には、例えば特公昭49−37529号公報に開示さ
れているように、針状磁性粒子の磁化容易軸の配列を媒
体処理装置の読み取り方向に対して規則的に変化させて
固定的な磁気パターンを設ける方法や、特公昭49−4
2692号公報に開示されているように、媒体上に固定
的に設けられた低密度の離散的ビットパターンに、傾斜
したギャップ取付角度を有する磁気ヘッドを使用して高
密度の磁気情報を記録する方法などである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の第1の方法は、
針状磁性粒子の磁化容易軸の配列を媒体処理装置の読み
取り方向に対して規則的に変化させて固定的な磁気パタ
ーンを設けるというものであり、この方法は以下に述べ
る問題点があった。すなわち、固定情報は可変情報を記
録する磁性層中に形成されているので、その読み出しに
当たっては前記磁性層中の固定情報が形成されている箇
所を直流磁化し、磁化容易軸の配列方向が変化する箇所
での磁化量の変化を検出する必要があり、従って可変情
報を記録する為のトラックと固定情報を読み出す為のト
ラックとは別々に設けなければならなかった。仮に可変
情報と固定情報とを同一のトラック上に重ねて記録した
場合には、固定情報を読み出す時には記録されていた可
変情報が必ず消磁により破壊されるという問題点を有し
ていた。
【0005】また、第2の方法は、磁気記録可能な材料
を用いて固定情報を表す低密度の離散的ビットパターン
を形成し、そのビットパターン上にそのビットパターン
とは異なるアジマス角で可変情報を重ねて記録するもの
である。この方法も、固定情報を読み取るためには第1
の方法と同様にビットパターン上に記録した可変情報を
消磁(即ち破壊)するか、または可変情報を正負非対称
に記録するなどしなければならなかった。
【0006】前述のように従来技術は、何れの場合も可
変情報と固定情報とを同一のトラック上に重ねて記録し
た場合には、固定情報を読み出す時には可変情報が必ず
破壊されるという問題点を有していた。そのため信号の
処理に当たっては、先ず可変情報を読み取った後、その
内容をいったん処理装置内の記憶装置に記憶しておき、
その後可変情報を消去し固定情報を読み取るといった複
雑な信号の処理を行わねばならず、処理時間が多くかか
るという問題点を有していた。
【0007】本発明は上述の問題点に鑑みなされたもの
で、同一トラック上に重ねて記録された可変信号と固定
信号とを、それぞれ他の信号に影響を与えること無しに
単独に記録再生することを可能にし、更に固定信号は磁
性層の製造過程で形成され、可変信号トラックとほぼ一
体不可分に形成されるので、不正使用防止に極めて高い
効果を有する磁気記録媒体を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、非磁性基体上に、可変情報を磁気記録再
生するための可変信号トラックが設けられた少なくとも
1つの磁性層と、不連続に形成された磁気パターンとを
設け、前記可変信号トラックに記録された可変信号と前
記磁気パターンとは、互いに異なるアジマス角を有し、
且つ前記磁気パターンは少なくとも可変信号トラック位
置に形成されていることを特徴とする磁気記録媒体を提
供する。磁気パターンを検出する際に加える磁界が可変
信号の記録に影響しないようにするには、可変信号トラ
ックが設けられている磁性層の保磁力は、前記磁気パタ
ーンの保磁力よりも充分に大きいことが望ましく、好ま
しくは3倍以上にする。特に、磁気パターンを高透磁率
磁性材料から選択することが好ましい。
【0009】
【作用】可変信号は高保磁力磁性層に記録されているの
で、固定信号を読み出す時に不連続な磁気パターンを直
流磁化させるために印加するバイアス磁界に曝されて
も、可変信号が破壊されることはない。更に、可変信号
と固定信号とはそれぞれ互いに異なるアジマス角で記録
されているので、それぞれ異なるアジマス角を有する再
生ヘッドを用いることにより、他の信号はアジマス損失
のため再生されず、それぞれの信号のみを独立に読み取
ることができる。
【0010】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明を詳細に説
明する。図1は本発明の磁気記録媒体の一実施態様を示
す平面図である。図2は図1のX−X’に沿う部分の断
面図、図3はY−Y’の沿う部分の断面破断斜視図であ
る。図1、図2、図3において、磁気記録媒体1は、基
体2の上に磁性層3、磁気パターン4、着色隠蔽層5と
が順次積層されて構成されている。基体2にはポリエチ
レンテレフタレート(PET)、硬質塩化ビニル樹脂
(PVC)、合成紙等のプラスチックフィルムや紙、樹
脂含浸紙等が使用される。
【0011】磁性層3は磁気記録再生を行うためのもの
であり、γFe23 、Fe34、Co被着γFe2
3 、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト
等の公知の磁気記録用磁性材料から成り、公知の方法で
4〜20μm程度の厚みに形成されている。この磁性層
3には、磁気記録再生を行うための可変信号トラック6
が設けられ、ここには、アジマス角φ1 で可変信号が磁
気記録されている。
【0012】この可変信号トラック6の上には、媒体を
識別するための固定情報が記録された固定信号トラック
7が設けられている。この固定信号トラック7は、磁性
層3よりも保磁力の低い磁性体、例えばγFe23
Fe34 、Co被着γFe23 、バリウムフェライ
トなどの磁気記録用磁性材料を、高分子樹脂バインダ中
に分散した磁性塗料を、スクリーン印刷、グラビア印
刷、オフセット印刷等の公知の方法で、厚みが1〜15
μm程度となるよう所定の寸法で不連続に形成された磁
気パターン4からなっている。この場合、磁気パターン
4の保磁力は、後述の理由により磁性層3の保磁力の1
/3以下であることが必要である。また、例えばパーマ
ロイ、センダスト、アモルファスなどの鱗片状磁性金属
粉、鉄粉、及びMn−Zn、Ni−Znなどの軟磁性フ
ェライト粉などの、保磁力が30Oe以下の高透磁率磁
性材料を用いることもできる。この場合磁気パターン4
を読み取った後に残留磁化が残らないので、マグビュア
ー等で磁気パターン4の存在が確認できないという効果
もあるのでより好ましい。この固定信号トラック7に形
成されている磁気パターン4は、バー幅の違いによりコ
ード化されており、アジマス角φ2 は、可変信号トラッ
ク6に記録されている可変信号のアジマス角φ1 と異な
る角度になっている。
【0013】着色隠蔽層5は、不連続に形成された磁気
パターン4を隠蔽するためのものであり、鱗片状アルミ
粉末、酸化チタンなどの非磁性顔料を、厚みが1〜4μ
m程度となるよう塗布してある。更に、例えばパーマロ
イ、センダスト、アモルファスなどの鱗片状磁性金属粉
を塗布することもできる。この場合、可変信号トラック
6に記録されている信号を磁気的に遮蔽できるという特
別の効果もある。また、アルミ、錫などの金属薄層膜
を、蒸着・スパッタ等の方法により形成してもよい。な
お、着色隠蔽層5は、固定信号トラック7を含む媒体表
面の全体に設けてもよいし、また固定信号トラック7の
部分のみを覆って設けてあってもよい。
【0014】図4は本発明の磁気記録媒体の別の実施態
様を示す図であり、図1のX−X’に沿う部分の断面図
である。図4において基体2、磁性層3、磁気パターン
4は、前述の実施態様と同じ材料からなっている。磁性
層3には、磁気記録再生を行うための可変信号トラック
6が設けられており、その下には前記可変信号トラック
6に記録された信号のアジマス角φ1 とは異なるアジマ
ス角φ2 で、不連続な磁気パターン4が設けられてい
る。この磁気パターン4には、媒体を識別するための情
報が、バー幅の違いによりコード化されて記録されてい
る。なお、磁気パターン4は磁性層3によって覆われて
いるので、磁気パターン4を隠蔽するための着色層は必
ずしも設ける必要はない。
【0015】図5は本発明による磁気記録媒体に信号を
記録し再生するための磁気記録再生装置の磁気ヘッドの
配置を示す図である。図において参照番号8は、磁性層
3に設けられた可変信号トラック6に信号を記録し再生
するための第1の磁気ヘッドであり、媒体の走行方向に
対してアジマス角がφ1 となるよう取り付けられてい
る。また、参照番号9は固定信号トラック7に形成され
た磁気パターンを再生するための第2の磁気ヘッドであ
り、媒体の走行方向に対してアジマス角がφ2 となるよ
う取り付けられている。
【0016】次に、可変信号トラック6に磁気記録され
ている信号のアジマス角φ1 と固定信号トラック7に形
成された磁気パターンのアジマス角φ2 との関係につい
て述べる。一般に、記録された信号と再生ヘッドとのア
ジマス角が異なると損失が生じ、その損失量はアジマス
角の差に依存することが知られている。そして、図6に
示すように、アジマス角をθ、トラック幅をW、信号の
記録波長をλとすると Wtanθ=n・λ(n=1,2,3,・・・・・) の関係を満たす時に、ギャップ中の磁束の変化がなくな
るため、再生出力はほとんど検出されなくなる。本発明
はこの原理を応用する。すなわち、固定信号トラック6
に形成された磁気パターン4と磁性層3に磁気記録され
た可変信号とのアジマス角の差θ(=φ1 −φ2 )は、
磁気パターン4を再生するためのヘッドのトラック幅を
2 、可変信号の最大記録波長をλ1 とすると W2 tanθ=n1 ・λ1 ・・・・・ (1) を満たすように選ばれる。例えば、磁気パターンを再生
するための磁気ヘッドのトラック幅を1.5mm、可変
信号の最大記録波長を242μmとすると、θは9.2
°、17.9°、25.8°・・・・・から選ばれる。
一方、可変信号トラック6に記録された可変信号を再生
するための磁気ヘッドのトラック幅W1 と磁気パターン
4の最大バー幅の2倍(λ2 )との関係においても、 W1 tanθ=n2 ・λ2 ・・・・・ (2) が満たされねばならない。(1) 式と(2) 式とにおいて、
θの値は同じである。そこでW1 =W2 の時は、n2
λ2 =n1 ・λ1 となり、n2 =n1 に選べばλ2 =λ
1 となる。仮に、可変信号を再生するための磁気ヘッド
のトラック幅を、磁気パターン4を再生するための磁気
ヘッドのトラック幅と同じ1.5mmに選べば、磁気パ
ターンの最大バー幅(λ2 /2)は、可変信号の最大記
録波長の1/2である121μmにすればよい。W1
2 の時は、W1 の値に従ってλ2 の値は変わる。例え
ば、可変信号を再生するための磁気ヘッドのトラック幅
を3mmに選べば、θ=9.2°の場合の磁気パターン
の最大バー幅(λ2 /2)は242μm、θ=17.9
°の場合はλ2 /2=485μm、θ=25.8°の場
合はλ2 /2=725μmとなる。(ただし、いずれも
2 =1の場合) このことを利用して、可変信号を再生するための磁気ヘ
ッドのトラック幅を、磁気パターンを再生するためのト
ラック幅より広くすることにより、磁気パターンの情報
記録密度を可変信号の情報記録密度より低くすることが
可能である。即ち、二つのヘッドのトラック幅を適当に
選ぶことにより、磁気パターンを印刷で形成するのに適
当な寸法とすることができる。
【0017】次に、図5による磁気記録再生装置での信
号の処理は以下のとおりに行う。 (1) 磁性層3の可変信号トラック6に可変信号を記録し
再生する場合 第1の磁気ヘッド8により、磁性層3を十分磁化さ
せ得る磁界強度で信号を記録する。その際、同じ信号が
上層の磁気パターン4上にも同時に記録される。 第1の磁気ヘッド8により、磁気パターン4は十分
磁化させることができ、且つ磁性層3の保磁力以下の強
さのバイアス磁界を発生させながら可変信号トラック6
を走査する。こうして磁気パターン4に書き込まれた可
変信号を消去しながら、磁性層3に記録された可変信号
を再生する。 この時、固定信号トラック7に形成されている磁気
パターン4からの信号は、第1の磁気ヘッド8からはア
ジマス損失のため再生されない。そのため、磁性層3に
記録された可変信号は何等妨害を受けることなく正しく
再生される。ここで磁性層3が、磁気パターン4を十分
磁化させるに足る磁界に曝されても、そこに磁気記録さ
れている可変信号が何等影響を受けることがないために
は、磁性層3の保磁力は磁気パターン4の保磁力の3倍
以上となるよう選ばれている必要がある。 (2) 磁気パターン4を再生する場合 第2の磁気ヘッド9で、磁気パターン4を十分磁化
できる強さのバイアス磁界を発生させながら固定信号ト
ラック7を走査すると、磁気パターン4からはバイアス
磁界による磁化が発生する。この結果、磁気パターンの
境界部分からは磁化量の変化に比例した出力が現れ、こ
れを第2の磁気ヘッド9で検出することにより、磁気パ
ターン4に記録されている固定情報を再生することがで
きる。 このとき、可変信号トラック6に記録されている信
号は、アジマス損失のため再生されない。そのため、固
定信号トラック7に形成された磁気パターン4は何等妨
害を受けることなく正しく再生される。 このようにして、同一トラック上に重ねて記録された可
変信号と固定信号とを、それぞれ他の信号に影響を与え
ることなしに、単独に記録再生することができる。更
に、固定信号トラック7から再生される固定信号は、磁
性層の製造過程で形成される磁気パターンから発生する
ものなので、媒体処理装置などで後から書き加えたり消
去したりすることは全く不可能であり、磁気記録媒体の
不正使用防止に極めて高い効果を有する。
【0018】今までの説明では、磁気パターン4が形成
されている固定信号トラック7は、磁性層3に設けられ
た可変信号トラック6の上の部分に重ねて設けるとした
が、可変信号トラック6上を含む媒体面のいかなる箇所
に設けてあってもよい。また、磁性層3は基体2の全面
に設けるとしたが、可変信号トラック6および固定信号
トラック7を含む基体表面の一部分にストライプ状に設
けてあってもよい。更に、固定信号トラック7に形成し
た不連続な磁気パターン4は、媒体を識別するための信
号であるとしたが、可変信号トラック6に記録された可
変信号の解読を困難にするためのランダムな撹乱信号で
あってもよい。更に本発明は、保磁力が異なる2層以上
の磁性層から構成される磁気記録媒体においても、前記
の磁気パターン4の保磁力を、少なくとも一つの磁気記
録層の保磁力の1/3以下とすることにより適用するこ
とが可能である。
【0019】以下に、本発明による磁気記録媒体を、磁
気カードとして適用した場合について、より具体的な実
施例を用いて更に詳細に説明する。実施例1 先ず、厚さ188μmの白色ポリエステルフィルム基体
の一方の面全面に、保磁力が2750 Oeのバリウム
フェライト磁性粉をバインダー樹脂、分散剤、硬化剤、
その他添加剤と溶剤とを混合・分散して作製した磁気塗
料をグラビア法で塗布し、乾燥後の厚みが10μmの磁
性層を得た。その上に、保磁力が15 Oeで平均粒径
が1.5μmの球状カルボニル鉄粉を、高分子樹脂バイ
ンダ中に分散して作製した磁性塗料をスクリーン印刷
し、バー幅が121μmと242μmとの組み合わせか
らなる厚みが5μmの不連続な磁気パターンを形成し
た。その際、磁気パターンの形状はカードの走行方向に
対して直交する角度に対して+12.9°(時計方向)
となるようにした。次に、磁気パターンを含む磁性層全
体に、鱗片状のアルミ金属粉を高分子樹脂バインダ中に
分散して作製した塗料をスクリーン印刷して、厚さが
1.5μmの銀色着色層を形成した。その上から厚さが
2μm程度となるようオフセット印刷で保護層を形成し
た。
【0020】実施例2 実施例1において、磁気パターンに保磁力が300 O
eのγFe23 を使用した以外は、実施例1と同様に
した。
【0021】実施例3 先ず、厚さ188μmの白色ポリエステルフィルム基体
に、実施例1と同じ方法で磁気パターンを形成した。そ
の上に実施例1と同じ方法で磁性層、銀色着色層、保護
層を順次形成した。
【0022】実施例1〜3で作製した磁気シートを86
×54mmのサイズに打ち抜き磁気カードを得た。各実
施例で得た磁気カードを、トラック幅が1.5mmで、
カードの走行方向に対して直交する角度に対して+1
2.9°(時計方向)の角度となるよう取り付けられた
バイアスコイル付き再生用ヘッドと、トラック幅が3m
mで、カードの走行方向に対して直交する角度に対して
−12.9°(反時計方向)の角度となるよう取り付け
られた記録再生用ヘッドとを同一トラック位置に配置し
たカード処理装置で、以下の操作を行った。先ず、角度
が−12.9°の記録再生用ヘッドで、記録密度が21
0BPIで、FM変調された任意の信号を磁性層に飽和
書き込みした。続いて、同じヘッドのライトコイルに所
定のバイアス電流を流し、磁気パターンを十分に磁化で
きる強さのバイアス磁界を発生させながら信号を読み取
った。(読み取り“A”) 次に、角度が+12.9°の再生用ヘッドに所定のバイ
アス電流を流し、磁気パターンを十分に磁化できる強さ
のバイアス磁界を発生させながら信号を読み取った。
(読み取り“B”) 比較例として、トラック幅が2mmで、カードの走行方
向に対して直交する角度(0°)になるよう取り付けら
れた記録再生用ヘッドを装着したカード処理装置で、以
下の操作を行った。先ず、記録密度が210BPIでF
M変調された任意の信号を磁性層に飽和書き込みした。
続いて、同じヘッドのライトコイルに所定のバイアス電
流を流し、磁気パターンを十分に磁化できる強さのバイ
アス磁界を発生させながら信号を読み取った。結果は、
実施例1〜3は何れの場合も、角度が−12.9°の記
録再生用ヘッド(読み取り“A”)では磁性層に記録し
た信号を正しく読み取ることができ、角度が+12.9
°の再生用ヘッド(読み取り“B”)では磁気パターン
を正しく読み取ることができた。一方比較例では、角度
が0°の記録再生用ヘッドからは、磁性層に記録した信
号は磁気パターンからの信号による妨害を受けて正しく
読み取ることができなかった。なお本発明の磁気記録媒
体においては、印刷層や印字層などを必要に応じて設け
てもよいことは明らかである。
【0023】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、可変情報を磁
気記録再生するための可変信号トラックが設けられた少
なくとも1つの磁性層と、不連続に形成された磁気パタ
ーンとが設けられ、更に可変情報トラックに記録された
可変信号と磁気パターンとが、互いに異なるアジマス角
を有し、且つ磁気パターンは、少なくとも可変信号トラ
ック上に重ねて形成されているという新規な構成を有す
るので、偽造・変造に対して極めて安全性の高い磁気記
録媒体を提供することができる。すなわち、固定信号を
表す不連続な磁気パターンは、可変信号トラック上にほ
ぼ一体不可分に形成されているので、可変信号トラック
に影響を与えることなしに磁気パターンのみを削り取る
ことはほとんど不可能である。更に読み取りに当たって
は、同一トラック上に重ねて記録された可変信号と固定
信号とを、それぞれ他の信号にまったく影響を与えるこ
となしに、単独に記録再生することが可能である。ま
た、可変信号と書換不能の固定信号とは重ねて記録され
ているので、磁気トラックに磁気造影剤などをふりかけ
て現像しても、それぞれの信号パターンは互いに干渉し
合うため、それらを容易に解読することは出来ないとい
う特長をも有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の磁気記録媒体の一実施態様を示
す平面図である。
【図2】図2は図1の線X−X’に沿う部分の断面図で
ある。
【図3】図3は図1の線Y−Y’の沿う部分の断面破断
斜視図である。
【図4】図4は本発明の磁気記録媒体の別の実施態様を
示す図であり、図1のX−X’に対応した部分の断面図
である。
【図5】図5は本発明による磁気記録媒体に信号を記録
し再生するための磁気記録再生装置の磁気ヘッドの配置
を示す図である。
【図6】図6は磁気ヘッドのアジマス角θ、トラック幅
W、信号の記録波長λの関係を示す図である。
【符号の説明】
1:磁気記録媒体 2:基体 3:磁性層 4:磁気パターン 5:着色隠蔽層 6:可変信号トラック 7:固定信号トラック 8:磁気ヘッド

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基体上に、可変情報を磁気記録再
    生するための可変信号トラックが設けられた少なくとも
    1つの磁性層と、不連続に形成された磁気パターンとが
    設けられ、前記可変信号トラックに記録された可変信号
    と前記磁気パターンとは、互いに異なるアジマス角を有
    し、且つ前記磁気パターンは少なくとも可変信号トラッ
    ク位置に形成されていることを特徴とする磁気記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 前記可変信号トラックが設けられている
    磁性層の保磁力は、前記磁気パターンの保磁力の3倍以
    上であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 前記磁気パターンは、高透磁率磁性材料
    からなることを特徴とする請求項1または2に記載の磁
    気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記磁気パターンは、媒体を特定するた
    めの識別信号であることを特徴とする請求項1〜3に記
    載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記磁気パターンは、前記可変信号の解
    読を困難にするための撹乱信号であることを特徴とする
    請求項1〜3に記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記磁気パターンの単位長さあたりの情
    報記録密度は、前記可変信号の単位長さあたりの情報記
    録密度と異なることを特徴とする請求項1〜5に記載の
    磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記磁気パターンの上には着色隠蔽層が
    設けられていることを特徴とする請求項1〜6に記載の
    磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記可変信号トラックが設けられている
    磁性層は、前記磁気パターンの上に設けられていること
    を特徴とする請求項1〜6に記載の磁気記録媒体。
JP16752294A 1994-06-28 1994-06-28 磁気記録媒体 Pending JPH0817130A (ja)

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