JPH0729157A - 磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体およびその製造方法

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JPH0729157A
JPH0729157A JP4175930A JP17593092A JPH0729157A JP H0729157 A JPH0729157 A JP H0729157A JP 4175930 A JP4175930 A JP 4175930A JP 17593092 A JP17593092 A JP 17593092A JP H0729157 A JPH0729157 A JP H0729157A
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雅康 鈴木
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剛 望月
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 偽造や不正使用を防止できる磁気記録媒体及
びその製造方法を提供すること。 【構成】 非磁性体からなる基体の上に、250エルス
テッド〜4000エルステッドの保磁力の磁性体からな
る第1の磁性層と、100エルステッド以下の低保磁力
の磁性体からなる第2の磁性層を順次積層した磁気記録
媒体及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は買物カード、預貯金カー
ド、定期券、乗車券、回数券、プリペイドカード、キャ
シュカード、クレジットカード、ポイントカード、身分
証明書、診察券等において、生産性が高く偽造し難い磁
気記録媒体およびその製造方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、磁気記録を行なったカード類が前
記のような利用分野で広く用いられ、ますますその用途
が拡大してきている。その基本構造は非磁性体からなる
基体の上に、磁性体の層を設け、これを磁化したもので
ある。かかる磁気記録媒体は、磁気情報の複製や改ざん
により不正使用が発生するのを防止することが必要で、
このため種々の不正使用防止策がとられている。代表的
な偽造変造防止法としては、磁気記録情報の記録,再生
を困難にする方法と、磁気カードそのものに真偽判定情
報を持たせる方法とに大別される。前者は記録された磁
気情報を隠蔽し、情報の書込み,読み取りを難しくする
ことにより磁気情報の改ざんや複製を困難にする方法で
あり、後者は磁気カードが正規のものか否かを判定する
ための識別情報をカードそのものに入れておくことによ
り偽造、変造を防ぐ方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】磁気記録情報の記録,
再生を困難にすることによる不正使用防止策として知ら
れているものには、磁気記録部を多層化することによ
り、正規の情報を隠蔽して読み取り不能にしたり、ダミ
ー情報を重畳して正規の情報の解析を困難にするもので
あるが、何分にも製造工程が複雑であり、かつ記録の書
き込み読み出し装置が複雑になる等の欠点があり、又、
一旦情報の隠蔽する方法の詳細が判明してしまえば、磁
気記録に詳しい者であれば、情報を読み出し、解析する
ことが可能であるので複製や変造を防ぎ切れない可能性
がある。磁気カードそのものに真偽判定情報を施したカ
ードは正しい判定情報を持った正規のカードでなけれ
ば、例え磁気情報の偽造ができたとしても実際に使用で
きないが、この方法も製造工程が複雑で、判定情報の読
み出し装置が複雑になるという欠点がある。又、正規の
カードの磁気情報が変造された場合は不正使用を防ぎ切
れないと云う問題がある。本発明は前記従来の技術の有
する課題を解決することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の概要は、非磁性
体からなる基体の上に250エルステッド〜4000エ
ルステッドの保磁力の磁性体からなる第1の磁性層と、
100エルステッド以下の低保磁力の磁性体からなり、
後で追加も消去も不可能な情報が記録されてなる第2の
磁性層を順次積層したことを特徴とする磁気記録媒体
(請求項1)および、非磁性体からなる基体の上に25
0エルステッド〜4000エルステッドの保磁力の磁性
体からなる磁気塗料を塗布、乾燥することにより第1の
磁性層を形成し、ついで該磁性層に磁気記録を行ない、
しかる後、100エルステッド以下の低保磁力の磁性体
からなる磁気塗料を塗布、乾燥することにより第2の磁
性層を形成することを特徴とする磁気記録媒体の製造方
法(請求項2)である。
【0005】以下図面を参照しつゝ本発明を説明する。
図1(イ)は本発明による磁気記録媒体(カード)の平
面図で、磁気記録トラックTを有する。図1(ロ)はト
ラックTのX−X線断面図で非磁性層からなる基体1の
上に250エルステッド〜4000エルステッドの保磁
力の磁性体からなる第1の磁性層2、100エルステッ
ド以下の低保磁力磁性体からなり追加も消去もしがたい
情報が記録された第2の磁性層3、必要によりさらに被
覆層(図示せず)が積層されて本発明の磁気記録媒体を
構成してもよい。図1(ロ)の第1の磁性層と第2の磁
性層の磁化後の状態は図1(ハ)のように、第1の磁性
層の記録パターンの磁気反転部界面に第2の磁性層の塗
料が集まるため、本図のような構造となり、これが磁気
バーコード状パターンとして固定される。次に本発明の
磁気記録媒体を構成する材料について述べる。先ず非磁
性体からなる基体としては、厚さ150μm〜1mmの
ポリエステルフィルム、塩化ビニルフィルム、合成紙、
木材パルプ紙、ラミネート紙等のシート状の非磁性体が
適用できる。第1の磁性層に用いる磁性体としては、γ
−酸化鉄,コバルトドープのγ−酸化鉄,酸化クロム,
バリウムフェライト,ストロンチウムフェライト等が適
用され、これらの磁性体を塩化ビニル・酢酸ビニル共重
合体,塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重
合体,ポリウレタン樹脂,ポリエステル樹脂,エポキシ
樹脂,ポリイソシアネート樹脂等の結着剤に顔料等他の
添加剤とともに分散した塗液を基体上に塗布することに
よって第1の磁性層を形成することができる。又、第2
の磁性層に用いる磁性体としては、カルボニル鉄粉,マ
ンガンジンクフェライト,ニッケル粉,四三酸化鉄,パ
ーマロイ,センダスト、アルパーム等が適用され、これ
らの磁性体を前記第1の磁性層に用いると同様の結着剤
に顔料等他の添加剤とともに分散した塗液を第1の磁性
層上に塗布することによって第2の磁性層を形成するこ
とができる。又、前記第2の磁性層の上に必要に応じて
設ける被覆層は、 (a)前記磁性層の着色を隠蔽するためのアルミニウム
粉末,白色顔料等を含んだ着色層 (b)ロイコ染料型感熱記録層,錫,アルミニウム等の
金属蒸着層からなる放電記録層等の印字記録層 (c)紫外線硬化型樹脂からなる保護層 のうちの1層もしくは複数層を順次積層して形成するこ
とができる。
【0006】本発明の製造方法について説明すれば、例
えば図2に示すように非磁性体からなる基体1を送り出
しリール11より送り出し、第1の磁性層用の塗料の塗
布装置12に導いて塗工する。塗工ヘッド13で塗布さ
れた基体1はロール14を経て磁場配向装置15、乾燥
パート16、ロール17を経て巻取りリール18に巻き
取られる。巻き取られた製品は第1の磁性層のみが塗布
された原反である。なお第1の磁性層は磁場配向を行な
うことが好ましいがこれを行なわなくてもよい。次に図
3に示すように第1の磁性層用塗料のみが塗布された原
反の巻取りリールを送り出しリール19として、磁気ヘ
ッド20で第1の磁性層に情報を磁気記録した後、第2
の磁性層用の塗料の塗布装置21に導き塗工ヘッド22
で塗工し、ロール23、乾燥パート24、ロール25を
経て巻取りリール26に本発明による磁気記録媒体を巻
取るようになっている。なお被覆層を設ける場合は、こ
れを別途被覆層用塗料の塗布装置を介して塗布巻取れば
容易に実施できる(図示しない)。
【0007】上記の方法に於いて、第1の磁性層は25
0エルステッド〜4000エルステッドの通常の磁気記
録媒体と同程度の保磁力であるから、磁性層形成後は容
易に磁気記録用ヘッドで磁気記録することができる。2
50エルステッド未満では磁気記録後外部磁場により消
去されるという問題を生じ、4000エルステッドを超
えて大きいと現在実用化されている磁気ヘッドの磁気記
録が不可能となる。又第2の磁性層の磁性体の保磁力は
100エルステッド以下の低保磁力であるが、100エ
ルステッドを超えて大きいと磁性塗料が図1(ハ)のよ
うに集合しにくい、マグネチックビュアで着磁状態が識
別されるという問題を生ずる。
【0008】本発明に於いて、第2の磁性層を構成する
磁性塗料を第1の磁性層に積層するように塗布すると、
塗布直後の第2の磁性層が乾燥する前の状態では、先に
行なった第1の磁性層の磁気記録パターンが転写し、同
じ磁気記録パターン状に低保磁力磁性体が集合する。続
いてこの第2の磁性層を乾燥させると、100エルステ
ッド以下の低保磁力磁性体からなるバーコード上のパタ
ーンが固定化されたこととなり、通常用いられる磁気ヘ
ッドでは後での追加記録も消去もできない、不正使用防
止情報として使うことのできる情報を媒体に与えること
ができる。この情報は第1の磁気記録情報を転写させる
方法により記録されるため、情報の記録パターンは第1
の磁性層への記録パターンに依存する。すなわち通常の
磁気バーコード等は個々のカードそれぞれに異なった情
報を持たせることは不可能であるが、本発明による方法
は、第1の磁性層に記録するパターンを個々のカードに
対応して異なったものとすれば、個々のカードに異なっ
た判定情報を付与することが可能である。
【0009】
【実施例】以下本発明の実施例について述べる。 実施例1 第1の磁性層の塗料を以下の配合で調製した。 バリウムフェライト BaO・6Fe2 3 100重量部 ( 保磁力2750エルステッド 比表面積8m2 /g) カーボンブラック 3重量部 レシチン 1重量部 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体 20重量部 ポリウレタン樹脂 20重量部 トルエン 60重量部 メチルエチルケトン 60重量部 メチルイソブチルケトン 60重量部 からなる混合物をボールミルで8時間分散した後、ポリ
イソシアネート樹脂5重量部を添加し、更に1時間分散
を行い、第1の磁性層用塗料を得た。塗布は通常の磁気
記録媒体の製造方法に従って行えばよい。即ち図2に示
したように、188μm厚さの白色ポリエステルフィル
ムに塗工ヘッド部で前記磁性層用塗料を塗布し、乾燥パ
ート中で乾燥させ、12μm厚さの磁性層を形成し、磁
気原反として巻取る。第1の磁性層用塗料の塗布を行う
とき、乾燥パートに入る前に磁場配向を行うことが好ま
しいが、磁場配向処理を行わなくとも良い。
【0010】ついで、第2の磁性層用の塗料を以下の配
合で調製した。 カルボニル鉄粉 100重量部 (保磁力10エルステッド 比表面積1m2 /g) カーボンブラック 3重量部 レシチン 1重量部 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体 20重量部 ポリウレタン樹脂 20重量部 トルエン 60重量部 メチルエチルケトン 60重量部 メチルイソブチルケトン 60重量部 からなる混合物をボールミルで8時間分散した後、ポリ
イソシアネート樹脂5重量部を添加し、更に1時間分散
を行い、第2の磁性層用塗料を得た。塗布は第1の磁性
層を形成した磁気原反に、第1の磁性層に積層する形で
第2の磁性層用の塗料を塗布する。塗布は第1の磁性層
を形成するのと同様に行えばよい。但し図3に示したよ
うに、第2の磁性層用塗料を塗布する前に、第1の磁性
層に磁気ヘッドを用いて予め磁気記録を行う。磁気記録
はヘッドギャップ50μmの磁気ヘッド20を用い、第
1の磁性層を充分に飽和記録できる記録電流で記録を行
った。記録は100bpiのFM方式で行った。次いで
図3に示したように、塗工ヘッド部で第2の磁性層用塗
料を塗布し、乾燥パート中で乾燥させ、6μm厚さの第
2の磁性層を形成し、本発明の磁気記録媒体として巻取
る。このようにして得た本発明による磁気記録媒体か
ら、JISサイズの磁気カードを打ち抜き以下の評価を
行った。
【0011】即ち、塗工時に第1の磁性層に記録を行っ
た後図1(ロ)に示すように第2の磁性層を形成した部
分に、図1(イ)のトラックT上を3000エルステッ
ドの磁性層を飽和記録できる記録条件で直流消去を行っ
た後、再生用磁気ヘッドで500ガウスのバイアス磁界
をかけながら情報の読み出しを行ったところ、第1の磁
性層に記録された情報は消去されたが、第2の磁性層に
は第1の磁性層の記録情報が転写、固定化しており、こ
の情報は消去されないため、読み出すことができた。
又、この磁気カードのトラックT以外の部分に3000
エルステッドまでの保磁力を持つ磁性層に記録、消去で
きる磁気ヘッドで100bpiの記録密度でFM方式で
記録を行なったところ、通常に記録,再生できた。すな
わち通常の磁気カードとして使用できた。
【0012】実施例2 第1の磁性層の塗料として以下の配合を調製したほかは
実施例1と同様にして、本発明の磁気記録媒体を作成し
た。 γ酸化鉄 100重量部 (保磁力300エルステッド 比表面積20m2 /g) カーボンブラック 3重量部 レシチン 1重量部 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体 20重量部 ポリウレタン樹脂 20重量部 トルエン 60重量部 メチルエチルケトン 60重量部 メチルイソブチルケトン 60重量部 このようにして得た本発明の磁気記録媒体から、JIS
サイズの磁気カードを打ち抜き実施例1と同様な評価を
行ったところ、実施例1と同様な結果を得た。また、こ
の磁気カードのトラックT以外の部分に3000エルス
テッドまでの保磁力を持つ磁性層に記録、消去できる磁
気ヘッドで100bpiの記録密度でFM方式で記録を
行なったところ、通常に記録,再生できた。すなわち通
常の磁気カードとして使用できた。
【0013】実施例3 第1の磁性層の塗料を以下の配合で調製した。 バリウムフェライト BaO・6Fe2 3 100重量部 (保磁力2750エルステッド 比表面積8m2 /g) カーボンブラック 3重量部 レシチン 1重量部 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体 20重量部 ポリウレタン樹脂 20重量部 トルエン 60重量部 メチルエチルケトン 60重量部 メチルイソブチルケトン 60重量部 からなる混合物をボールミルで8時間分散した後、ポリ
イソシアネート樹脂5重量部を添加し、更に1時間分散
を行い、第1の磁性層用塗料を得た。塗布は通常の磁気
記録媒体の製造方法に従って行えばよい。即ち図2に示
したように、188μm厚さの白色ポリエステルフィル
ムに塗工ヘッド部で前記第1の磁性層用塗料を塗布し、
塗料を乾燥する前に磁場配向処理を行い、乾燥装置中で
乾燥させ、12μm厚さの磁性層を形成し、磁気原反と
して巻取った。塗布を行うとき、前記第1の磁性層は磁
場配向を行うことが好ましいが、磁場配向処理を行わな
くとも良い。ついで、この磁気原反をシート状に裁断し
た。続いてこの磁気シートに、磁気記録装置を用いて磁
気記録を行った。即ちヘッドギャップ50μmの磁気ヘ
ッドを用い、第1の磁性層を充分に飽和記録できる記録
電流で記録を行った。記録は100bpiのFM方式で
行った。
【0014】このようにして得た記録済み磁気シート
に、スクリーン印刷方式を用いて以下の手順にて第2の
磁性層を形成した。第2の磁性層用のインキを以下の配
合で調製した。 カルボニル鉄粉 100重量部 (保磁力10エルステッド 比表面積1m2 /g) カーボンブラック 3重量部 レシチン 1重量部 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体 20重量部 ポリウレタン樹脂 20重量部 キシレン 60重量部 メチルエチルケトン 60重量部 メチルイソブチルケトン 60重量部 からなる混合物をボールミルで8時間分散した後、ポリ
イソシアネート樹脂5重量部を添加し、更に1時間分散
を行い、第2の磁性層用のスクリーン印刷インキを得
た。このようにして得たスクリーン印刷インキをスクリ
ーン印刷方式を用い、第1の磁性層を形成し磁気記録を
行った磁気原反のシートの第1の磁性層に積層して印
刷、乾燥させ、第2の磁性層を6μmになるように形成
した。
【0015】このようにして得た磁気原反から、JIS
サイズの磁気カードを打ち抜き以下の評価を行った。即
ち、塗工時に第1の磁性層に記録を行なった後第2の磁
性層を形成したトラックTの部分に、3000エルステ
ッドの磁性層を飽和記録できる記録条件で直流消去を行
った後、再生用磁気ヘッドで500ガウスのバイアス磁
界をかけながら磁気情報の読出を行なったところ、第2
の磁性層に転写した第1の磁性層の記録情報は固定化し
ておりこの情報は消去されないため、読み出すことがで
きた。又、この磁気カードのトラックT以外の部分に3
000エルステッドまでの保磁力を持つ磁性層に記録、
消去できる磁気ヘッドで100bpiの記録密度でFM
方式で記録を行なったところ、通常に記録,再生でき
た。すなわち通常の磁気カードとして使用できた。
【0016】実施例4 第2の磁性層の塗料として以下の配合を調製したほかは
実施例3と同様にして、本発明の磁気記録媒体を作成し
た。 マンガンジンクフェライト 100重量部 (保磁力20エルステッド 比表面積10m2 /g) カーボンブラック 3重量部 レシチン 1重量部 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体 20重量部 ポリウレタン樹脂 20重量部 トルエン 60重量部 メチルエチルケトン 60重量部 メチルイソブチルケトン 60重量部 このようにして得た磁気原反から、JISサイズの磁気
カードを打ち抜き実施例1と同様な評価を行ったとこ
ろ、実施例1と同様な結果を得た。又、この磁気カード
のトラックT以外の部分に3000エルステッドまでの
保磁力を持つ磁性層に記録、消去できる磁気ヘッドで1
00bpiの記録密度でFM方式で記録を行なったとこ
ろ、通常に記録,再生できた。すなわち通常の磁気カー
ドとして使用できた。
【0017】実施例5 第2の磁性層用の塗料として以下の配合を調製したほか
は実施例1と同様にして、本発明の磁気記録媒体を作成
した。 パーマロイ粉 100重量部 (保磁力0.006エルステッド 比表面積1m2 /g) カーボンブラック 3重量部 レシチン 1重量部 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体 20重量部 ポリウレタン樹脂 20重量部 トルエン 60重量部 メチルエチルケトン 60重量部 メチルイソブチルケトン 60重量部 からなる混合物をボールミルで8時間分散した後、ポリ
イソシアネート樹脂5重量部を添加し、更に1時間分散
を行い、第2の磁性層用塗料を得た。塗布は第1の磁性
層を形成した磁気原反に、第1の磁性層に積層する形で
第2の磁性層用の塗料を塗布する。塗布は第1の磁性層
を形成するのと同様に行えばよい。但し図3に示したよ
うに、第2の磁性層用塗料を塗布する前に、第1の磁性
層に磁気ヘッドを用いて予め磁気記録を行う。磁気記録
はヘッドギャップ50μmの磁気ヘッド20を用い、第
1の磁性層を充分に飽和記録できる記録電流で記録を行
った。記録は100bpiのFM方式で行った。次いで
図3に示したように、塗工ヘッド部で第2の磁性層用塗
料を塗布し、乾燥パート中で乾燥させ、6μm厚さの第
2の磁性層を形成し、本発明の磁気記録媒体として巻取
る。このようにして得た本発明による磁気記録媒体か
ら、JISサイズの磁気カードを打ち抜き以下の評価を
行った。
【0018】即ち、塗工時に第1の磁性層に記録を行っ
た後図1(ロ)に示すように第2の磁性層を形成した部
分に、図1(イ)のトラックT上を3000エルステッ
ドの磁性層を飽和記録できる記録条件で直流消去を行っ
た後、再生用磁気ヘッドで500ガウスのバイアス磁界
をかけながら情報の読み出しを行ったところ、第1の磁
性層に記録された情報は消去されたが、第2の磁性層に
は第1の磁性層の記録情報が転写、固定化しており、こ
の情報は消去されないため、読み出すことができた。
又、この磁気カードのトラックT以外の部分に3000
エルステッドまでの保磁力を持つ磁性層に記録、消去で
きる磁気ヘッドで100bpiの記録密度でFM方式で
記録を行なったところ、通常に記録,再生できた。すな
わち通常の磁気カードとして使用できた。
【0019】
【発明の効果】本発明による磁気記録媒体は、後で追加
したり消去したりできない判定情報を磁性塗料塗布時に
いれることができる。この方法により製造されたカード
は 個々のカードに固有の判定情報を付与することがで
きるため、きわめて偽造、不正使用が困難である。また
製造設備も通常の磁気記録媒体の製造設備に簡単な磁気
記録装置を追加するだけであり、特殊な技術も必要ない
ため、生産性も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)は本発明の磁気記録媒体の平面図 (ロ)は図1(イ)のX−X線断面図で磁化した後の磁
気の状態図 (ハ)は図1(ロ)の第1の磁性層と第2の磁性層との
状態を拡大した断面図
【図2】第1の磁性層の塗布工程図
【図3】第2の磁性層の塗布工程図
【符号の説明】
T トラック 1 非磁性層からなる基体 2 第1の磁性層 3 第2の磁性層 11 送り出しリール 12 第1の磁性層用の塗料の塗布装置 13 塗工ヘッド部 14 ロール 15 磁場配向装置 16 乾燥パート 17 ロール 18 巻取りリール 19 送り出しリール 20 磁気ヘッド 21 第2の磁性層用の塗料の塗布装置 22 塗工ヘッド部 23 ロール 24 乾燥パート 25 ロール 26 巻取りリール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性体からなる基体の上に250エル
    ステッド〜4000エルステッドの保磁力の磁性体から
    なる第1の磁性層と、100エルステッド以下の低保磁
    力の磁性体からなり、後で追加も消去も不可能な情報が
    記録されてなる第2の磁性層を順次積層したことを特徴
    とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 非磁性体からなる基体の上に250エル
    ステッド〜4000エルステッドの保磁力の磁性体から
    なる磁気塗料を塗布、乾燥することにより第1の磁性層
    を形成し、ついで該磁性層に磁気記録を行ない、しかる
    後、100エルステッド以下の低保磁力の磁性体からな
    る磁気塗料を塗布、乾燥することにより第2の磁性層を
    形成することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
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