JPH08170035A - 塗装方法 - Google Patents

塗装方法

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JPH08170035A
JPH08170035A JP6317420A JP31742094A JPH08170035A JP H08170035 A JPH08170035 A JP H08170035A JP 6317420 A JP6317420 A JP 6317420A JP 31742094 A JP31742094 A JP 31742094A JP H08170035 A JPH08170035 A JP H08170035A
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JP
Japan
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coating
monomer
polymerizable unsaturated
fine particle
gelled fine
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Pending
Application number
JP6317420A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Kato
清 加藤
Masafumi Kume
政文 久米
Eisaku Nakatani
栄作 中谷
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D151/00Coating compositions based on graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D151/003Coating compositions based on graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Coating compositions based on derivatives of such polymers grafted on to macromolecular compounds obtained by reactions only involving unsaturated carbon-to-carbon bonds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05D7/00Processes, other than flocking, specially adapted for applying liquids or other fluent materials to particular surfaces or for applying particular liquids or other fluent materials
    • B05D7/14Processes, other than flocking, specially adapted for applying liquids or other fluent materials to particular surfaces or for applying particular liquids or other fluent materials to metal, e.g. car bodies
    • B05D7/16Processes, other than flocking, specially adapted for applying liquids or other fluent materials to particular surfaces or for applying particular liquids or other fluent materials to metal, e.g. car bodies using synthetic lacquers or varnishes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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    • C08F277/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of carbocyclic or heterocyclic monomers as defined respectively in group C08F32/00 or in group C08F34/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C09D5/00Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, characterised by their physical nature or the effects produced; Filling pastes
    • C09D5/44Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, characterised by their physical nature or the effects produced; Filling pastes for electrophoretic applications
    • C09D5/4488Cathodic paints
    • C09D5/4492Cathodic paints containing special additives, e.g. grinding agents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、塗料を噴霧塗装し、ついでその未
塗装部分や塗着量が十分でない部分に電着塗装を施し
て、被塗物の角部や突起部などのエッジ部分の防食性を
改善することに関する。 【構成】 塗料を噴霧塗装し硬化させてから、その未塗
装部分を、最少電析電流密度が0.5mA/cm2以下である
カチオン電着塗料で電着塗装する塗装方法において、該
カチオン電着塗料が、ゲル化微粒子重合体を含有し、か
つ溶融塗膜粘度が105 センチポイズ以上であることを
特徴とする塗装方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料を噴霧塗装し、つ
いでその未塗装部分や塗着量が十分でない部分に電着塗
装を施して、被塗物の角部や突起部などのエッジ部分の
防食性を改善することに関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】液状塗料または粉体塗料な
どを静電塗装、エアースプレーおよびエアレススプレー
などで霧状に噴射して被塗面を塗装する噴霧塗装方式
は、操作が容易で、平滑な塗面を形成しやすいなどの特
徴を有しているために、自動車や電気製品などの外板の
塗装に適用されている。しかし、この噴霧塗装方式は、
外板部などには目的とする膜厚で、しかも均一、かつ平
滑に塗装できるが、例えば、袋内部、スリット部および
噴霧方向に対する影の部分などの内板部に対しては塗装
が十分に行われず、塗料が全く塗着しなかったり、塗着
しても膜厚が不十分であり、または点状にしか塗着しな
い。本明細書では、噴霧塗装方式で塗装が十分に行われ
ないこのような内板部分を“未塗装部分”と略称する。
【0003】噴霧塗装における未塗装部分からの発錆を
防止するために、噴霧塗装後、該塗膜を硬化させてか
ら、最少電析電流密度が0.5mA/cm2以下であるカチオ
ン電着塗料を塗装することが提案されている。
【0004】この方法によれば、噴霧塗装塗膜と電着塗
膜との境界部分における塗膜形成性がすぐれており、し
かも噴霧塗装塗膜の薄膜部分にも電着塗膜が十分形成さ
れるという効果を有している。
【0005】しかしながら、該電着塗膜は加熱硬化工程
において溶融流動しやすく、被塗物の角部やエッジ部や
尖角部などのエッジ部分での硬化塗膜の形成が十分でな
く、この部分の防錆性が著しく劣るという欠陥を生じ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、上記の
ごとく、塗料を噴霧塗装し硬化させてから、その未塗装
部分を、最少電析電流密度が0.5mA/cm2以下であるカ
チオン電着塗料で電着塗装する塗装方法におけるエッジ
部防錆性などを向上することであり、その特徴は、カチ
オン電着塗料として、ゲル化微粒子重合体を含有し、か
つ溶融塗膜粘度が105 センチポイズ以上であるものを
使用するところにある。
【0007】すなわち、本発明は、塗料を噴霧塗装し硬
化させてから、その未塗装部分を、最少電析電流密度が
0.5mA/cm2以下であるカチオン電着塗料で電着塗装す
る塗装方法において、該カチオン電着塗料が、ゲル化微
粒子重合体を含有し、かつ溶融塗膜粘度が105 センチ
ポイズ以上であることを特徴とする塗装方法に関する。
【0008】本発明において、噴霧塗装用塗料は粉末状
または液状のいずれかで、加熱硬化型もしくは常温硬化
型のいずれも使用できる。加熱硬化型が好ましい。液状
塗料としては、有機溶剤および/または水を溶媒もしく
は分散媒とする塗料である。さらに具体的には、これら
の塗料の樹脂成分は主として基体樹脂と硬化剤とからな
っており、基体樹脂としては例えばアクリル樹脂、アル
キド樹脂、ポリエステル樹脂およびフッ素樹脂などがあ
げられ、また硬化剤としてはメラミン樹脂、ポリイソシ
アネート化合物(ブロック化物も含む)などが好適であ
るが、これらのみに限定されない。これらの基体樹脂と
硬化剤とを部分的に反応させてなる自己硬化性樹脂も使
用できる。
【0009】さらに、かかる噴霧塗装用塗料には、導電
性粉末を配合して該塗膜の固有抵抗値を調整することが
できる。導電性粉末としては、粒状カーボンブラック、
グラファイトなどの炭素質顔料:銅、銀、亜鉛、錫、ニ
ッケル、アルミニウムおよびブロンズなどの金属粉:臭
化銅およびよう化銅などの金属ハロゲン化粉:二硫化鉄
などの金属硫化物粉末:酸化鉛および三酸化チタンなど
の金属酸化物粉末:カルボニルニッケル:などの各種導
電性粉末を使用できる。
【0010】また、該噴霧塗装用塗料による硬化塗膜の
体積固有抵抗値は、電着塗装性を考慮すれば、20℃、
20Vで、1×108 〜1×1013Ω・cmの範囲内に調
整すると、ほぼ未塗装部分のみに電着塗装が行われるの
で好ましい。
【0011】噴霧塗装は、上記塗料を空気圧力もしくは
電気的作用などにより霧化し、それを被塗物表面に塗着
せしめるものであり、具体的には、それ自体既知のエア
スプレー、エアレススプレー、静電噴霧塗装などによっ
て行われる。これらの塗装の条件、方法などは一般的な
ものでよい。噴霧塗装後、塗膜をそれぞれの塗料の特性
に応じて常温もしくは加熱によって硬化せしめる。この
ように噴霧塗装された被塗物には、塗料が目的どおり塗
装された部分と、エッジ部、スリット部および被塗物裏
面などにおける未塗装部分とが存在している。
【0012】本発明の塗装方法は、上記の噴霧塗装によ
って塗装されなかったもしくは塗装が不十分であった未
塗装部分を、最少電析電流密度を0.5mA/cm2以下に調
整し、かつ、溶融塗膜粘度が105 センチポイズ以上で
あるゲル化微粒子重合体含有のカチオン電着塗料で電着
塗装することである。
【0013】カチオン電着塗料の最少電析電流密度の測
定は次のようにして行われる。表面積1cm2 のみを露出
させ、その周辺および裏面を絶縁した白金板をそれぞれ
被塗物および対極として用い、両者の露出部分が対面す
るように15cmの距離をおいて電着塗料浴中に配置す
る。28℃、無撹拌で定電流を流して、時間と電圧を記
録し、電流密度を0.05mA/cm2毎に変えて、電着塗料
が電気析出することによる抵抗増大に伴う電圧の急上昇
が3分または3分を越える近傍で生ずるときの電流密度
を最少電析電流密度という。
【0014】該カチオン電着塗料の最少電析電流密度は
0.5mA/cm2以下で、特に0.5〜0.35mA/cm2の範
囲内であることが好ましく、0.5mA/cm2を超えると、
噴霧塗装の未塗装部分への電着塗装性が低下し、境界部
分の防食性を十分に改良することは困難である。この最
少電析電流密度の調整は、例えば基体樹脂に反応させる
カチオン化剤(アミノ化合物など)の種類および量と中
和に要する酸(例えば、ぎ酸、酢酸、乳酸)などによっ
て容易に行われる。
【0015】また、カチオン電着塗料の溶融塗膜粘度は
105 センチポイズ以上、好ましくは105 〜106
ンチポイズの範囲内である。この粘度の測定法を説明す
る。該塗料を金属板に通常の条件でカチオン電着塗装を
行ない(膜厚は硬化塗膜に基づいて15〜25μの範囲
が好ましい)、この塗板を温度調整可能なパネルヒータ
ーに載せ、室温付近から徐々に加熱しながら、定期的に
塗膜粘度を測定する。熱硬化性の該カチオン電着塗膜は
加熱すると溶融して粘度が一時的に低下するが、温度上
昇と共に架橋反応が進行して塗膜溶融粘度が高くなって
いく。溶融塗膜粘度は、塗膜が溶融してから架橋に転じ
る時点の最低粘度のことである。溶融塗膜粘度の測定
は、転球式粘度測定法(JIS−Z−0237に準ず
る)との対比しており、6Bの鉛筆(三菱鉛筆「ユ
ニ」)で塗膜を引っかいたときの塗膜の状態を観察し、
それを表1に記載した状態に基づいて評価した値であ
る。
【0016】
【表1】
【0017】本発明のカチオン電着塗料において、電析
電流密度が0.5mA/cm2より大きくなると噴霧塗装塗膜
との境界部分の電着塗装性が十分でなく、その部分での
防錆性が低下する。また、塗膜溶融粘度が105 センチ
ポイズより小さくなるとエッッジ部分の防錆性が低下す
るので好ましくない。
【0018】本発明で使用する電着塗料としては、上記
のごとく電析電流密度および塗膜溶融粘度を有し、かつ
ゲル化微粒子重合体を含有せしめたものである。
【0019】ゲル化微粒子重合体としては、例えば下記
の(MG1)および(MG2)などが例示できる。
【0020】(MG1):(a)ビニル性二重結合と加
水分解性アルコキシシラン基を含有する重合性不飽和ビ
ニルシランモノマー;(b)少なくとも2個のイソシア
ネート基がラジカル重合性モノヒドロキシ化合物でブロ
ックされたブロックポリイソシアネート;(c)ビニル
性二重結合と水酸基を含有する重合性不飽和モノマー;
及び(d)その他の重合性不飽和モノマーを、分子内ア
リル基を含有するカチオン性反応性乳化剤を用いて乳化
重合せしめてなることを特徴とするカチオン電着性ゲル
化微粒子重合体。
【0021】(MG2):分子内にアリル基を含有する
カチオン性反応性乳化剤を用いて、第一段階として、
(a)ビニル性二重結合と加水分解性アルコキシシラン
基を含有する重合性不飽和ビニルシランモノマー、
(e)分子内に少なくとも2個のラジカル重合可能な不
飽和基を含有する重合性モノマー、(c)ビニル性二重
結合と水酸基を含有する重合性不飽和モノマー、及び
(d)その他の重合性不飽和モノマーから成るモノマー
成分(A)を乳化重合し、次いでこの第一段階で得られ
た水性ゲル化微粒子重合体の存在下に、第二段階とし
て、(f)分子内の少なくとも1個のイソシアネート基
がラジカル重合性モノヒドロキシ化合物でブロックされ
たブロックモノ−またはポリイソシアネート、(c)ビ
ニル性二重結合と水酸基を含有する重合性不飽和モノマ
ー、及び(d)その他の重合性不飽和モノマーから成る
モノマー成分を乳化重合せしめることにより得られる、
モノマー成分(A)の重合物を芯とし、モノマー成分
(B)の重合物を殻とする芯−殻構造を有することを特
徴とするカチオン電着性ゲル化微粒子重合体。
【0022】上記のゲル化微粒子重合体(MG1)およ
び(MG2)は単独で又は混合して使用できる。
【0023】(MG1)の好ましい調製方法は次のとお
りである。
【0024】(a)成分としては、例えばビニルトリメ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ
ス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリルオ
キシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキ
シシラン等が挙げられるが、これらのうちで特に好まし
いものとしてはγ−メタクリルオキシプロピルトリメト
キシシランが挙げられる。
【0025】上記(b)成分において使用されるポリイ
ソシアネート類としては、芳香族ポリイソシアネート、
例えばトルエンジイソシアネート、ナフタレンジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリ
レンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、ジベンジルイソシアネート等;脂肪族ポリイソシ
アネート、例えばテトラメチレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が例示さ
れる。さらに、これらポリイソシアネート化合物の重合
体及びビュレット体を用いることもできる。上記の如き
ポリイソシアネート類はそれぞれ単独で使用してもよ
く、或いは2種以上を混合して使用してもよい。
【0026】上記のポリイソシアネート類をブロックす
るために使用されるブロック剤としては、例えばラジカ
ル重合体モノヒドロキシ化合物が包含され、その具体例
としてはアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシア
ルキルエステル、トリ−またはテトラプロピレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
【0027】前記重合体モノヒドロキシ化合物は他のブ
ロック剤と併用することができ、併用できるブロック剤
としては、炭素数が少なくとも6の飽和または不飽和の
モノアルコール類、セロソルブ類、カルビトール類およ
びオキシム類等が挙げられる。
【0028】前記(c)のビニル性二重結合と水酸基を
含有する重合性不飽和モノマーは、ゲル化微粒子重合体
中に水酸基を導入するのに役立つモノマー成分であり、
導入される水酸基はゲル化微粒子重合体を製造するとき
の親水基もしくは分散粒子間の架橋反応の官能基の働き
をする。上記(c)成分の不飽和モノマーの例として
は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられ
る。
【0029】前記(d)のその他の重合性不飽和モノマ
ーは、ゲル化微粒子重合体を構成する残りの成分であ
り、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イ
ソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アク
リレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレートなどの(メタ)アクリ
ル酸のアルキル(C1 〜C18)エステル;スチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエンなどのビニル芳香族
モノマー;(メタ)アクリル酸のアミド化合物;(メ
タ)アクリロニトリル;などの通常のアクリル樹脂の合
成に用いられる既知のモノマーを使用することができ
る。
【0030】ゲル化微粒子重合体MG1を構成する前記
モノマー(a)〜(d)の重合させる割合は、厳密に制
限されるものではなく、一般には以下に述べる範囲内と
することができる。
【0031】 (a)モノマー:1〜30重量%、好ましくは3〜20
重量%; (b)モノマー:1〜30重量%、好ましくは3〜20
重量%; (c)モノマー:1〜30重量%、好ましくは3〜20
重量%; (d)モノマー:10〜97重量%、好ましくは40〜
91重量%。
【0032】また、上記モノマー成分を乳化重合する際
に用いられる分子内にアリル基を含有するカチオン性反
応性乳化剤としては、代表的なものとして下記一般式
(II)
【0033】
【化1】
【0034】(式中、R1 は置換基を有してもよい炭素
数8〜22の炭化水素基を表わし、R2 およびR3 はそ
れぞれ炭素数1〜3のアルキル基を表わし、R4 は水素
原子またはメチル基を示し、A- は1価の陰イオンを表
わす)で示される第四級アンモニウム塩を含有する反応
性乳化剤が包含される。上記乳化剤はそれ自体既知のも
のであり(特開昭60−78947号公報参照)、例え
ば、ラテムルK−180(商品名、花王株式会社製)と
して市販されているものが挙げられる。
【0035】また、アリル基を含有するカチオン性反応
性乳化剤の使用量は、厳密に制限されるものではなく、
モノマー成分の種類、生成ゲル化微粒子重合体に望まれ
る物性等に応じて変えることができるが、一般には、ゲ
ル化微粒子重合体固形分100重量部に対して0.1〜
30重量%、好ましくは0.5〜5重量%の範囲内で用
いるのがよい。
【0036】上記(a)〜(d)の不飽和モノマーの共
重合は、アクリル共重合体を製造するためのそれ自体既
知の方法である乳化重合法によって行なうことができ
る。例えば、上記のモノマー混合物を水性媒体中でアリ
ル基を含有するカチオン性反応性乳化剤の存在下に、通
常約50〜約100℃の反応温度において約1〜約20
時間反応を続けることにより行なうことができ、これに
よりカチオン重合性ゲル化微粒子重合体を生成せしめる
ことができる。
【0037】カチオン電着性ゲル化微粒子重合体は、通
常その水分散液は総重量に基づいて約10〜40重量%
の樹脂固形分含量を有することができる。ゲル化微粒子
重合体は、通常、500nm以下、好ましくは10〜30
0nm、より好ましくは50〜100nmの範囲内の粒径を
有することができる。粒径の調整は分子内にアリル基を
含有するカチオン性反応性乳化剤の量を調節することに
よって行なうことができ、容易に所望の範囲のものを得
ることができる。
【0038】(MG2)において、(a)、(c)およ
び(d)成分としては、上記(MG1)で説明したもの
が使用できる。
【0039】上記(e)の分子内の少なくとも2個のラ
ジカル重合可能な不飽和基を含有する重合性モノマーに
は、多価アルコールの重合性不飽和モノカルボン酸エス
テル、多塩基酸の重合性不飽和アルコールエステル、及
び2個以上のビニル基で置換された芳香族化合物などが
包含され、それらの具体例としては、エチレングリコー
ルジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラ
エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレ
ングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタ
クリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、
ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールジ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタ
エリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメ
タクリレート、グリセロールジメタクリレート、グリセ
ロールジアクリレート、グリセロールアリロキシジメタ
アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエ
タンジアクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメ
チルエタントリアクリレート、1,1,1−トリスヒド
ロキシメチルエタンジメタクリレート、1,1,1−ト
リスヒドロキシメチルエタントリメタクリレート、1,
1,1−トリスヒドロキシメチルプロパンジアクリレー
ト、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリ
アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプ
ロパンジメタアクリレート、1,1,1−トリスヒドロ
キシメチルプロパントリメタクリレート、トリアリルシ
アヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリル
トリメリテート、ジアリルテレフタレート、ジアリルフ
タレートおよびジビニルベンゼンなどが挙げられる。
【0040】前記(f)の分子内の少なくとも1個のイ
ソシアネート基がラジカル重合性モノヒドロキシ化合物
でブロックされたブロックモノ−またはポリイソシアネ
ートは、本発明の重要な目的の一つである塗膜の耐水
性、防食性、塗面平滑性を損なうことなく、カチオン電
着塗膜のハジキ防止やエッジカバー性、付着性、耐チッ
ピング性等を向上させる上で重要な成分である。
【0041】上記(f)成分において使用されるモノイ
ソシアネート類としては、フェニルイソシアネート、p
−クロルフェニルイソシアネート、o−クロルフェニル
イソシアネート、m−クロルフェニルイソシアネート、
3,4−ジクロルフェニルイソシアネート、2,5−ジ
クロルフェニルイソシアネート、メチルイソシアネー
ト、エチルイソシアネート、n−ブチルイソシアネー
ト、n−プロピルイソシアネート、オクタデシルイソシ
アネート等が例示される。これらのモノイソシアネート
類は単独で使用してもよく或いは2種以上を混合して使
用してもよい。
【0042】また、ポリイソシアネート類としては、前
記(b)成分で例示したものが使用できる。
【0043】上記のモノ−およびポリイソシアネート類
をブロックするために使用されるブロック剤としては、
例えばラジカル重合性モノヒドロキシ化合物が包含さ
れ、その具体例としてはアクリル酸またはメタクリル酸
のヒドロキシアルキルエステル、トリまたはテトラプロ
ピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0044】前記重合性モノヒドロキシ化合物は他のブ
ロック剤と併用することができ、併用できるブロック剤
としては、炭素数が少なくとも6の飽和または不飽和の
モノアルコール類、セロソルブ類、カルビトール類およ
びオキシム類等が挙げられる。
【0045】ゲル化微粒子重合体のモノマー成分(A)
〔芯成分〕を構成する前記モノマーの重合させる割合
は、厳密に制限されるものではなく、生成するゲル化微
粒子重合体に望まれる物性等に応じて変えることができ
るが、一般には以下に述べる範囲内とすることができ
る。
【0046】 (a)モノマー:0.5〜10重量%、好ましくは1〜
5重量%; (e)モノマー:1〜50重量%、好ましくは3〜40
重量%; (c)モノマー:1〜30重量%、好ましくは2〜10
重量%; (d)モノマー:10〜97.5重量%、好ましくは4
5〜94重量%。
【0047】またモノマー成分(B)〔殻成分〕を構成
する前記モノマーの重合させる割合も、また厳密に制限
されるものではなく、生成するゲル化微粒子重合体に望
まれる物性等に応じて変えることができるが、一般には
次の範囲内とすることができる。
【0048】 (f)モノマー:10〜40重量%、好ましくは15〜
30重量%; (c)モノマー:1〜30重量%、好ましくは2〜10
重量%; (d)モノマー:30〜89重量%、好ましくは60〜
83重量%。
【0049】モノマー成分(A)〔芯成分〕とモノマー
成分〔殻成分〕との配合比率を選択することも、また本
発明を実用ならしめるうえで重要な要素の1つである。
本発明では、モノマー成分(A)の合計とモノマー成分
(B)の合計との重量比は、一般に10〜90対90〜
10、好ましくは40〜60対60〜40の範囲内とす
るのが好都合である。モノマー成分(A)の含有比率が
10%より少なくてもまた90%を越えても、得られる
焼付塗膜のエッジカバー性が低下する傾向がみられる。
【0050】本発明で使用する電着塗料は、上記ゲル化
微粒子重合体をカチオン電着塗料に混合せしめてなるも
のである。
【0051】該カチオン電着塗料は、その樹脂成分とし
ては既知のものが適用できる。該樹脂成分は基体樹脂と
硬化剤とからなっている。該基体樹脂は水酸基およびカ
チオン性基を有していることが好ましく、たとえば、
ポリエポキシ樹脂とカチオン化剤との反応生成物、ポ
リカルボン酸とポリアミンとの重縮合物を酸でプロトン
化したもの(米国特許第2450940号明細書参
照)、ポリイソシアネートおよびポリオールとモノま
たはポリアミンとの重縮合物を酸でプロトン化したも
の、水酸基およびアミノ基含有アクリル系またはビニ
ル系モノマーの共重合体を酸でプロトン化したもの(特
公昭45−12395号、特公昭45−12396号公
報参照)およびポリカルボン酸樹脂とアルキレンイミ
ンとの付加物を酸でプロトン化したもの(米国特許第3
403088号明細書参照)などがあげられる。
【0052】これらの基体樹脂(カチオン性樹脂)の具
体例および製造法については、例えば、特公昭45−1
2395号、特公昭45−12396号、特公昭49−
23087号、米国特許第2450940号、米国特許
第3403088号、米国特許第3891529号およ
び米国特許第3963663号などの公報および明細書
に詳細に記載されているので、ここではこれらの引用を
以って詳細な記述に代える。
【0053】また、該基体樹脂の硬化剤としては、例え
ばブロックポリイソシアネート化合物、メチロール化メ
ラミン樹脂、マロン酸エステル誘導体および脂環式炭化
水素骨格の炭素原子にエポキシ基が直結してなる官能基
を有する樹脂などがあげられる。またこれらの、硬化剤
と前記基体樹脂とを部分的に反応させてなる自己硬化性
樹脂も使用できる。
【0054】ゲル化微粒子重合体は、固形分としてカチ
オン電着塗料中の樹脂固形分に対して、1〜40重量
%、特に8〜25重量部を配合することが好ましい。
【0055】本発明で用いるカチオン電着塗料は上記ゲ
ル化微粒子重合体を含有していることが必要であるが、
さらに必要に応じて着色顔料、防食顔料、分散剤、ハジ
キ防止剤および硬化促進剤、有機溶剤などを配合するこ
とができる。
【0056】本発明の方法は、まず、被塗物(主として
導電性金属で構成されている)に液状もしくは粉状の塗
料を噴霧塗装し、その塗膜を硬化せしめる。その結果、
被塗面の主たる部分は均一にかつ平滑に、目的とする塗
膜が形成されるが、それ以外、例えば、エッジ部、スリ
ット部および裏面側などは、塗着量が不十分または塗着
が殆ど認められない未塗装部分が存在している。つい
で、この未塗装部分を有する被塗物を上記カチオン電着
塗料浴に浸漬し、電着塗装し、浴から引上げ、水洗し、
塗膜を硬化せしめる。噴霧塗装によって形成された塗膜
のうち、目的とする膜厚に塗装された厚膜部分には電気
抵抗値が高いために電着塗膜が全く形成されない。一
方、それよりも薄膜(例えば膜厚約15μまたはそれ以
下)部分および噴霧塗装が及ばない部分などには電着塗
膜が十分に形成し、塗装塗膜全体での膜厚差(凹凸)は
殆ど認められなかった。特に、これまで電着塗膜の形成
が不十分であった薄膜部分への電着塗装性が改良され、
この部分の防食性が著しく改善された。しかも噴霧塗装
塗膜と電着塗装塗膜との境界部分における防食性も著し
く改善された。これは、電着塗料の最少電析電流密度を
上記のごとく特定値以下に調整することによるものと認
められる。
【0057】カチオン電着塗料にはゲル化微粒子重合体
を含有しているので、エッジカバリング性が良好とな
り、エッジ部分にも電着塗膜が十分に形成され、この部
分の防食性が顕著に改良された。また、本発明の方法
は、外板部の仕上がり性がすぐれ、しかも内板部(未塗
装部分)のエッジ部防食性も良好である。
【0058】本発明におけるカチオン電着塗料の塗装条
件は、特に制限されるものではないが一般的には、電着
塗料浴温度20〜40℃、電圧100〜400V(好ま
しくは200〜300V)、電流密度0.01〜3A/dm
2 、通電時間30秒〜10分および撹拌状態で行うこと
が好ましい。塗膜の硬化は、各塗料自体の樹脂組成など
に基づいて任意に選択でき、なんら制限されない。
【0059】なお、本発明によって塗装してから必要に
応じて仕上げ塗装を行うことができる。たとえば、自動
車ボディーの場合、本発明の塗装を下塗りとし、該塗面
に通常のアミノアルキド樹脂系中塗り塗料またはアミノ
アクリル樹脂系上塗り塗料を塗装すればよい。
【0060】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。「部」及び「%」はそれぞれ重量部及び重量
%を示す。
【0061】I 製造例 1.ゲル化微粒子重合体の調製 1−1 MG2用の(f)成分 撹拌機、空気導入管、冷却管、温度制御装置を備え
た2リットルフラスコにイソホロンジイソシアネート2
22部及びメチルイソブチルケトン50部を仕込み、乾
燥空気を液相に吹き込みながら撹拌して70℃まで昇温
した。これにジブチルスズジラウレート0.3部を加
え、次いで2−ヒドロキシエチルアクリレート116部
を1時間で滴下し、滴下終了後もさらに1時間70℃に
保った。続いてメチルイソブチルケトキシム115部を
1時間で滴下した。滴下終了後も加熱して70℃に保
ち、反応混合物を経時的に採取して−NCOの吸収をI
Rで確認し、−NCOの吸収がなくなった時点を反応終
点とした。かくして90%イソ 〜 と同様の処方で、原料として表2に示すもの
を用い、種々のラジカル重合性ブロックイソシアネート
モノマーの90%溶液を得た。
【0062】
【表2】
【0063】*1 イソシアヌレート型ヘキサメチレン
ジイソシアネート(旭化成工業製) 1−2 MG−1の製造 撹拌装置、温度計、冷却管及び加熱マントルを備えた1
リットルフラスコに、脱イオン水3503.5部及びラ
テムルK−180(花王株式会社製、25%水溶液)8
0部を入れ、撹拌しながら90℃まで昇温した。これに
重合開始剤であるVA−086(和光純薬工業株式会社
製)12.5部を脱イオン水500部に溶解した水溶液
混合物の20パーセントを加えた。15分後に下記モノ
マー混合物の5パーセントを加えた。
【0064】 スチレン 430部 n−ブチルアクリレート 440部 ブロックポリイソシアネート(*2) 44部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 40部 KBM−503*2 50部 *2 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業製) ついで、さらに30分間撹拌した後、残りのモノマー混
合物及び重合開始剤水溶液の滴下を開始した。モノマー
混合物は3時間で、重合開始剤水溶液は3.5時間でそ
れぞれ供給し、重合温度を90℃に保った。重合開始剤
水溶液の滴下終了後も30分間加熱して90℃に保った
のち室温に冷却し、濾布を用いて濾過し取り出した。か
くして、固形分20%、pH3.9、105cps の粘度
(BM型回転粘度計、No. 2スピンドル)、平均粒子径
75nm(コールター社ナノサイザーN−4で測定)のゲ
ル化微粒子重合体を得た。
【0065】(*2)ブロックポリイソシアネート 撹拌機、空気導入管、冷却管、温度制御装置を備えた2
リットルフラスコに、イソホロンジイソシアネート22
2部及びメチルイソブチルケトン50部を仕込み、乾燥
空気を液相に吹き込みながら撹拌して70℃まで昇温し
た。これにジブチルスズジラウレート0.3部を加え、
次いで2−ヒドロキシエチルアクリレート232部を1
時間で滴下した。滴下終了後も加熱して70℃に保ち、
反応混合物を経時的に採取して−NCOの吸収をIRで
確認し、−NCOの吸収がなくなった時点を反応終点と
した。かくして90%イソホロンジイソシアネート/2
−ヒドロキシエチルアクリレートブロック体溶液を得
た。
【0066】1−3 MG−2の製造 撹拌装置、温度計、冷却管及び加熱マントルを備えた1
リットルフラスコに、脱イオン水700部及びラテムル
K−180(花王株式会社製、25%水溶液)16部を
入れ、撹拌しながら90℃まで昇温した。これに重合開
始剤であるVA−086(和光純薬工業株式会社製)2
部を脱イオン水100部に溶解した水溶液の20パーセ
ントを加えた。15分後に(A)成分である下記モノマ
ー混合物の10部を加えた。
【0067】 スチレン 32部 n−ブチルアクリレート 32部 1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 30部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 4部 KBM−503* 2部 * γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業製) ついで、さらに30分間撹拌した後、残りの(A)成分
モノマー混合物及び重合開始剤水溶液の滴下を開始し
た。(A)成分モノマー混合物は1.5時間で、また重
合開始剤水溶液は4.5時間でそれぞれ供給した。
(A)成分モノマー混合物の滴下終了後も1時間重合温
度を90℃に保った後、(B)成分である下記モノマー
混合物の滴下を開始した。
【0068】 スチレン 38部 n−ブチルアクリレート 38部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 4部 (f)溶液 22部 (B)成分モノマー混合物は1.5時間で供給した。重
合開始剤水溶液の滴下終了後も30分間加熱して90℃
に保った後室温に冷却し、濾布を用いて濾過し取り出し
た。かくして固形分20.0%、pH3.9、50cps の
粘度(BM型回転粘度計、No. 2スピンドル)、平均粒
子径74nm(コールター社ナノサイザーN−4で測定)
のゲル化微粒子重合体分散液を得た。
【0069】 1−4 NG−2−〜、MG−1− MG−2−において、初期仕込み脱イオン水量、重合
開始剤種類、(A)成分モノマー組成、(B)成分モノ
マー組成および(A)成分対(B)成分比率を表2に示
す如く変更した以外は製造例1と同様の処方により乳化
重合を行ない表3に示す性質を有するゲル化微粒子重合
体分散液を得た。
【0070】
【表3】
【0071】*3 第四級アンモニウム塩系アリル基含
有カチオン性反応性乳化剤(花王株式会社製) *4 VA−086;2,2´−アゾビス〔2−メチル
−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミ
ド〕、VA−080;2,2´−アゾビス{2−メチル
−N−〔1,1´−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒ
ドロキシエチル〕−プロピオンアミド} *5 BM型回転粘度計、No. 2スピンドル *6 コールター社ナノサイザーN−4で測定 実施例1 SPC軟鋼板(大きさ0.8×300×100)をPB
−3020(日本パーカーライジング社製、商品名)で
表面処理し、ついでエポキシ樹脂系粉体塗料(注1)を
スタジェット塗装機(サメス社)で膜厚が0〜100μ
に順次変化するように傾斜塗装し、170℃で20分間
加熱して塗膜を硬化せしめた。つぎに、カチオン電着塗
料(注2)を塗装し(電圧200V、通電時間2分、膜
厚20〜25μ)、水洗後(水洗水:ウルトラフィルト
レーション濾液、スプレー時間:2分間、液温:30
℃、圧力:0.7kg/cm2)、180℃で30分間加熱し
塗膜を硬化せしめて、粉体塗料塗膜と境界を接した電着
塗膜を有する試験片を得た。 注1:エポキシ樹脂系粉体塗料 エピコート1004(シェル化学社製、商品名、ビスフ
ェノールA型固形エポキシ樹脂)100部、チタン白2
0部、バライト40部、ジシアンジアミド5部およびグ
ラファイト20部を配合し、加熱ロールを用いて90℃
で10分間溶融混練し、ついで冷却後、粉砕して、粒径
20〜150μの粉体塗料とした。硬化塗膜の体積固有
抵抗値は1.6×1010Ω・cm/(20℃、20V)で
あった。 注2:カチオン電着塗料 樹脂塩基価80、酢酸による中和当量0.21のエポキ
シ系ポリアミノ樹脂ワニス(関西ペイント社製、エレク
ロン9000用ベースレジンワニス類似品)の樹脂固形
分100部に対して、チタン白20部、タルク5部およ
びカーボンブラック1部を配合し、ペブルミルで20時
間分散して製造例で得た固形分20%のゲル化微粒子重
合体分散液(MG−1−)75部を撹拌しながら加
え、塗料化したのち固形分含有率が18%になるように
脱イオン水を加えて調整し電着浴とした。この電着塗料
の最少電析電流密度は0.45mA/cm2であった。尚、上
記で得た試験片を用いて塗膜性能試験を行なった結果を
表4に示す。
【0072】実施例2 上記実施例1のカチオン電着塗料における酢酸による中
和当量0.24と変更した以外は実施例1と同様の方法
で行なった。
【0073】実施例3 上記実施例1のカチオン電着塗料におけるゲル化微粒子
重合体をゲル化微粒子重合体MG−2−に変更した以
外は実施例1と同様の方法で行なった。
【0074】実施例4 上記実施例1のカチオン電着塗料におけるゲル化微粒子
重合体をゲル化微粒子重合体MG−2−にした以外は
実施例1と同様の方法で行なった。
【0075】実施例5 上記実施例1のカチオン電着塗料におけるゲル化微粒子
重合体をゲル化微粒子重合体MG−1−にした以外は
実施例1と同様の方法で行なった。
【0076】比較例1 実施例1のカチオン電着塗料におけるゲル化微粒子重合
体を除いた以外は実施例1と同様の方法で行なった。
【0077】比較例2 実施例1のカチオン電着塗料におけるゲル化微粒子重合
体をゲル化微粒子重合体MG−2−にした以外は実施
例1と同様の方法で行なった。
【0078】
【表4】
【0079】(*2)耐塩水噴霧性および(*3)端面
被覆性の評価 〇:サビ発生全くなし △:サビわずかに発生 ×:サビ著しく発生
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C25D 13/10 B // C08F 2/28 MCB 2/44 MCS

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗料を噴霧塗装し硬化させてから、その
    未塗装部分を、最少電析電流密度が0.5mA/cm2以下で
    あるカチオン電着塗料で電着塗装する塗装方法におい
    て、該カチオン電着塗料が、ゲル化微粒子重合体を含有
    し、かつ溶融塗膜粘度が105 センチポイズ以上である
    ことを特徴とする塗装方法。
  2. 【請求項2】 噴霧塗装用塗料による硬化塗膜の体積固
    有抵抗値は、20℃、20Vで、1×108 〜1×10
    13Ω・cmの範囲内である請求項1に記載の塗装方法。
  3. 【請求項3】 ゲル化微粒子重合体が、(a)ビニル性
    二重結合と加水分解性アルコキシシラン基を含有する重
    合性不飽和ビニルシランモノマー;(b)少なくとも2
    個のイソシアネート基がラジカル重合性モノヒドロキシ
    化合物でブロックされたブロックポリイソシアネート;
    (c)ビニル性二重結合と水酸基を含有する重合性不飽
    和モノマー;及び(d)その他の重合性不飽和モノマー
    を、分子内アリル基を含有するカチオン性反応性乳化剤
    を用いて乳化重合せしめてなるものである請求項1に記
    載の塗装方法。
  4. 【請求項4】 ゲル化微粒子重合体が、分子内にアリル
    基を含有するカチオン性反応性乳化剤を用いて、第一段
    階として、 (a)ビニル性二重結合と加水分解性アルコキシシラン
    基を含有する重合性不飽和ビニルシランモノマー、 (e)分子内に少なくとも2個のラジカル重合可能な不
    飽和基を含有する重合性モノマー、 (c)ビニル性二重結合と水酸基を含有する重合性不飽
    和モノマー、及び (d)その他の重合性不飽和モノマー から成るモノマー成分(A)を乳化重合し、次いでこの
    第一段階で得られた水性ゲル化微粒子重合体の存在下
    に、第二段階として、 (f)分子内の少なくとも1個のイソシアネート基がラ
    ジカル重合性モノヒドロキシ化合物でブロックされたブ
    ロックモノ−またはポリイソシアネート、 (c)ビニル性二重結合と水酸基を含有する重合性不飽
    和モノマー、及び (d)その他の重合性不飽和モノマー から成るモノマー成分を乳化重合せしめることにより得
    られる、モノマー成分(A)の重合物を芯とし、モノマ
    ー成分(B)の重合物を殻とする芯−殻構造を有するも
    のである請求項1に記載の塗装方法。
  5. 【請求項5】 ゲル化微粒子重合体を固形分として、カ
    チオン電着塗料中の樹脂固形分に対して、1〜40重量
    %、特に8〜25重量部を配合してなる請求項1に記載
    の塗装方法。
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