JPH08165317A - 加熱成形用不飽和ポリエステル - Google Patents

加熱成形用不飽和ポリエステル

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JPH08165317A
JPH08165317A JP31320294A JP31320294A JPH08165317A JP H08165317 A JPH08165317 A JP H08165317A JP 31320294 A JP31320294 A JP 31320294A JP 31320294 A JP31320294 A JP 31320294A JP H08165317 A JPH08165317 A JP H08165317A
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JP
Japan
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molecule
epoxy
unsaturated polyester
epoxy resin
bisphenol
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Application number
JP31320294A
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English (en)
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Masanori Sugawara
正紀 菅原
Yoshiro Fuseya
善郎 布施谷
Hidefumi Suzuki
英文 鈴木
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形時の耐クラック性が優れ、耐煮沸性、耐
熱性に優れた成形物を成形可能な、特定の分子骨格を有
する不飽和ポリエステルを提供する。 【構成】 無水マレイン酸と、分子中にビスフェノール
A骨格と少なくとも2つの水酸基を有するグリコール成
分とをモル比で2〜1.5対1で開環付加反応させて得
られる不飽和ポリエステルオリゴマーに、分子中にビス
フェノールA骨格を有しかつ少なくとも2つ以上のエポ
キシ基を有するエポキシ樹脂を付加反応させて得られる
エポキシ変性不飽和ポリエステルに、分子中に少なくと
も1つ以上のエチレン性不飽和結合とカルボキシル基を
有する反応性希釈剤を反応させて得られる加熱成形用不
飽和ポリエステル。 【効果】 本発明で得られる不飽和ポリエステルは加熱
成形用樹脂として用いる場合、成形時の耐クラック性、
耐衝撃性に優れ、耐煮沸性、耐衝撃性に優れた成形物を
与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた強度及び耐衝撃
性を有し、ゲルコート、人造大理石、FRPM管、浄化
槽等のマトリックス樹脂として有用である加熱成形用不
飽和ポリエステルに関する。
【0002】
【従来の技術】不飽和ポリエステル樹脂は、安価で成形
性に優れたマトリックス樹脂としてFRP用、人工大理
石に代表されるレジコン用、また表面外観を向上させる
化粧層としてのゲルコート用樹脂として幅広く用いられ
ている。不飽和ポリエステル樹脂の性能向上検討は古く
から行われており、例えばウレタン反応、エポキシ樹脂
変性を利用した不飽和ポリエステルの末端基変性等の例
がある。しかしながら、これらの技術においても機械的
強度、耐衝撃性、硬化時の耐クラック性の点で不十分で
あり、いまだ満足すべきも技術は知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は機械的
強度、耐衝撃性、硬化時の耐クラック性に優れた加熱成
形用不飽和ポリエステルを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、特定の分子
骨格を有する原料から得られる低分子不飽和ポリエステ
ルにエポキシ樹脂を付加し、さらに分子末端に反応性の
異なる不飽和結合を導入することにより、機械的強度、
耐衝撃性が改良されることを見いだし本発明を完成し
た。
【0005】すなわち、本発明の第1の態様は、無水マ
レイン酸と、分子中にビスフェノールA骨格と少なくと
も2つの水酸基を有するグリコール成分とをモル比で
2.1〜1.5対1で開環付加反応させて得られる不飽
和ポリエステルオリゴマーに、分子中にビスフェノール
A骨格を有しかつ少なくとも2つ以上のエポ=キシ基を
有するエポキシ樹脂を付加反応させて得られるエポキシ
変性不飽和ポリエステルに、分子中に少なくとも1つ以
上のエチレン性不飽和結合とカルボキシル基を有する反
応性希釈剤を反応させて得られる加熱成形用不飽和ポリ
エステルである。
【0006】本発明の第2の態様は、無水マレイン酸
と、分子中にビスフェノールA骨格と少なくとも2つの
水酸基を有するグリコール成分とをモル比で2.1〜
1.5対1で開環付加反応させて得られる不飽和ポリエ
ステルオリゴマーに、分子中にビスフェノールA骨格を
有しかつ少なくとも2つ以上のエポキシ基を有するエポ
キシ樹脂と分子中に1つのエポキシ基を有する一官能エ
ポキシ樹脂希釈剤とからなるエポキシ樹脂混合物を付加
反応させて得られるエポキシ変性不飽和ポリエステル
に、分子中に少なくとも1つ以上のエチレン性不飽和結
合とカルボキシル基を有する反応性希釈剤を反応させて
得られる加熱成形用不飽和ポリエステルである。
【0007】本発明の第3の態様は、無水マレイン酸
と、分子中にビスフェノールA骨格と少なくとも2つの
水酸基を有するグリコール成分とをモル比で2.1〜
1.5対1で開環付加反応させて得られる不飽和ポリエ
ステルオリゴマーに、分子中にビスフェノールA骨格を
有しかつ少なくとも2つ以上のエポキシ基を有するエポ
キシ樹脂を反応して得られるエポキシ変性不飽和ポリエ
ステルに、分子中に少なくとも1つ以上のエチレン性不
飽和結合とカルボキシル基を有する反応性希釈剤と分子
中に1つのエポキシ基を有する一官能エポキシ樹脂希釈
剤とを同時に反応させて得られる加熱成形用不飽和ポリ
エステルである。
【0008】本発明の第4の態様は、無水マレイン酸
と、分子中にビスフェノールA骨格と少なくとも2つの
水酸基を有するグリコール成分とをモル比で2.1〜
1.5対1で開環付加反応させて得られる不飽和ポリエ
ステルオリゴマーに、分子中にビスフェノールA骨格を
有しかつ少なくとも2つ以上のエポキシ基を有するエポ
キシ樹脂と分子中に1つのエポキシ基を有する一官能エ
ポキシ樹脂希釈剤とからなるエポキシ樹脂混合物を付加
反応させて得られるエポキシ変性不飽和ポリエステル
に、分子中に少なくとも1つ以上のエチレン性不飽和結
合とカルボキシル基を有する反応性希釈剤と分子中に1
つのエポキシ基を有する一官能エポキシ樹脂希釈剤とを
同時に反応させて得られる加熱成形用不飽和ポリエステ
ルである。
【0009】以下本発明について詳細に説明する。本発
明に於て用いる無水マレイン酸は、分子中にエチレン性
不飽和結合を有する酸無水物であることから、同様に不
飽和ポリエステルの酸成分として用いられるフマル酸と
比較して低温で容易にグリコール類と付加反応を行うこ
とが知られている。そのため本発明において重要な不飽
和ポリエステルオリゴマーを容易に形成することができ
る。
【0010】無水マレイン酸と反応させるグリコール成
分は、分子中にビスフェノールA骨格を有するグリコー
ルが好ましく、例えばビスフェノールAのプロピレンオ
キサイド付加物、ビスフェノールAのエチレンオキサイ
ド付加物、ビスフェノールF、ビスフェノールS、2、
2’ービス(4ーヒドロキシフェニル)ブタン等が挙げ
られる。また、ビスフェノールAのプロピレンオキサイ
ド付加物における平均プロピレンオキサイド付加量は、
ビスフェノールA1モルに対し2〜3モルが好ましく、
同様に平均エチレンオキサイド付加量は、2〜5モルが
好ましい。プロピレンオキサイドの付加量が3モルを越
えた場合、ビスフェノールA骨格に起因する構造的耐薬
品性、耐水性、耐熱性が低下するため好ましくない。ま
た、2モル未満の場合残存フェノール性水酸基が多くな
り樹脂硬化時の硬化特性に影響を及ぼす恐れがあるため
好ましくない。エチレンオキサイドの場合も同様の理由
から上記付加量が好ましい。
【0011】本発明に於ける、無水マレイン酸とグリコ
ール成分は、モル比で2.1〜1.5対1、好ましくは
2〜1.95対1で反応するのが好ましい。モル比が
2.1対1を超える場合、未反応の酸モノマーがエポキ
シ樹脂の反応触媒として存在するため、エポキシ樹脂と
の反応時にエポキシ樹脂同志の反応が生じて樹脂の増粘
が生じるため好ましくない。また、モル比が1.5対1
未満の場合、最終的に得られる不飽和ポリエステルの不
飽和度が低下するため好ましくない。無水マレイン酸と
グリコール成分の反応は、常法により反応温度70〜1
30℃で開環付加反応することにより行われる。
【0012】このようにして得られる不飽和ポリエステ
ルオリゴマー成分1モル中にはカルボキシル基が1.5
〜2.1モル存在する。このカルボキシル基に対し、分
子中にビスフェノールA骨格を有し少なくとも2つ以上
のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を開環付加反応させ
ることでエポキシ樹脂変性不飽和ポリエステルを得る。
エポキシ樹脂の量は不飽和ポリエステルオリゴマーのカ
ルボキシル基1molに対し0.8〜1.2molが好
ましい。反応温度は通常100〜120℃で、3級アミ
ン、4級アンモニウム塩、りん化合物、金属塩等のよう
な反応触媒を併用しても構わないが、アミン系触媒はエ
ステルが着色する恐れがある為好ましくない。ここで用
いるエポキシ樹脂とは、主にエピクロルヒドリンまた
は、βーメチルエピクロルヒドリンとビスフェノールA
との付加反応により得られる化合物であるが、エピクロ
ルヒドリン類とビスフェノールAは、2対1〜9対8の
比率で反応させて得られるものが望ましく、なかでも特
に2対1〜4対3で反応させたものが望ましい。その
他、ビスフェノールAの代わりに水添ビスフェノールA
を用いたものでも構わない。
【0013】不飽和ポリエステルのカルボキシル基とエ
ポキシ樹脂は比較的容易に開環付加反応するが、重合度
を制御するのが困難である。そこで、重合度を制御する
ために、不飽和ポリエステルオリゴマーに付加させるエ
ポキシ樹脂として2つ以上のエポキシ基を有するエポキ
シ樹脂と一官能エポキシ樹脂希釈剤とを混合して使用し
ても構わない。この場合、使用する全エポキシ樹脂の量
は不飽和ポリエステルオリゴマーのカルボキシル基1m
olに対し0.8〜1.2molが好ましく、かつ一官
能エポキシ樹脂は全エポキシ樹脂中1〜30重量%であ
ることが好ましい。この範囲内で一官能エポキシ樹脂の
量が多くなればなるほど重合度は低下する。なお、一官
能エポキシ樹脂希釈剤を30重量%を越えて反応して得
られる一官能エポキシ変性不飽和ポリエステルは、反応
中のエステル粘度を低下させる効果が得られるが、分子
中の不飽和度が不足したり、低分子ポリマーが多数存在
したり、エポキシ開環により生成する水酸基が過剰とな
り、得られる樹脂の耐水性、耐熱性等の劣る可能性があ
るため好ましくない。
【0014】一官能エポキシ樹脂希釈剤とは、たとえば
プロピレンオキサイド、エピクロルヒドリン、n−ブチ
ルグリシジルエーテル、オクチレンオキサイド、フェニ
ルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド、アリルグ
ルシジルエーテル、グリシジルメタクリレート等が挙げ
られる。
【0015】本発明においては、反応性希釈剤として分
子中に少なくとも一つ以上のエチレン性不飽和結合とカ
ルボキシル基を有する化合物を単独または一官能エポキ
シ樹脂希釈剤と併用して使用する。分子中に少なくとも
一つ以上のエチレン性不飽和結合とカルボキシル基を有
する化合物としては例えばアクリル酸、メタクリル酸、
イタコン酸、クロトン酸等が挙げられ、アクリル酸、メ
タクリル酸が好ましい。一官能エポキシ樹脂希釈剤は前
記と同様のものが使用できる。併用する場合は、エポキ
シ変性ポリエステル樹脂に両者を同時に添加する。この
場合、合成時のエステル粘度を低下させる効果及び得ら
れる不飽和ポリエステルに対するエチレン性不飽和単量
体添加量を低下させる効果が得られる。
【0016】反応性希釈剤の量は分子中に少なくとも一
つ以上のエチレン性不飽和結合とカルボキシル基を有す
る化合物単独の場合はエポキシ変性不飽和ポリエステル
のエポキシ当量相当量の0.8〜1.2倍量が好まし
い。一つ以上のエチレン性不飽和結合とカルボキシル基
を有する化合物と一官能エポキシ樹脂希釈剤を併用する
場合は、前者をエポキシ変性不飽和ポリエステルと一官
能エポキシ樹脂希釈剤を合わせた全体のエポキシ当量相
当分の0.8〜1.2倍量とすることが好ましい。一官
能エポキシ樹脂希釈剤の添加量は上記全体のエポキシ当
量のうち1〜30%であることが好ましく、30%を越
えると一つ以上のエチレン性不飽和結合とカルボキシル
基を有する化合物と一官能エポキシ樹脂希釈剤が反応し
て生じる水酸基量が多くなり好ましくない。
【0017】エポキシ変性不飽和ポリエステルと反応性
希釈剤の反応温度は通常110〜130℃で、上記した
様に3級アミン、4級アンモニウム塩、りん化合物、金
属塩等の反応触媒を併用した方が良い。反応終点は、エ
ステル酸価20以下、エポキシ価0.5以下が望まし
い。エステル酸価20をこえる場合は、反応率が低く未
反応単量体がエステル中に存在し、樹脂として用いた場
合、耐水性を低下させる為好ましくない。また、エポキ
シ価が0.5を越えると未反応のエポキシ基が可塑成分
として作用するため好ましくない。
【0018】本発明で得られる加熱成形用不飽和ポリエ
ステルは、エステル化反応温度が低く通常の反応方法で
は無水マレイン酸のフマル酸転移反応は殆ど生じること
はないが、本発明においては、転移触媒を併用すること
で転移率を上げることが可能である。転移触媒として
は、酸類、リン化合物、ハロゲン化合物等が挙げられ
る。
【0019】以上、得られた加熱成形用不飽和ポリエス
テルは、必要に応じて重合禁止剤添加後、冷却し反応性
希釈剤に溶解し樹脂として使用する。この際用いる重合
禁止剤としては例えば、p−ターシャリブチルカテコー
ル、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ベンゾキ
ノン、メチルパラキノン、ナフテン酸銅等公知の化合物
であり、添加量は、一般に10〜300ppmである。
【0020】また、樹脂として使用する際に希釈するエ
チレン性不飽和単量体としては、一般にスチレンモノマ
ーが用いられるが、ビニルトルエン、t−ブチルスチレ
ン、メチル(メタ)アクリレート等の単量体、さらにエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート等の多価アルコールの(メタ)
アクリレート類を併用しても構わない。添加量は添加後
のこれらのエチレン性不飽和単量体の濃度が、好ましく
は15〜50重量%、より好ましくは20〜40重量%
となるような量である。
【0021】
【実施例】以下本発明を実施例を用いて説明するが、こ
れら実施例に限定されるものではない。
【0022】実施例1 攪拌機、温度計、窒素導入管、脱水装置を備え付けた四
つ口フラスコに無水マレイン酸196g、KB280
(三井東圧化学株式会社製ビスフェノールAのプロピレ
ンオキサイド3モル付加物)385gを仕込み、反応温
度80℃〜120℃で2時間付加反応を行った。反応後
100℃で転移触媒トリフェニルフォスフィン0.3
%、エピコート828(油化シェル(株)製エポキシ樹
脂)760g、反応触媒トリフェニルスチビンを0.1
%添加し、反応温度120℃で反応を進め、酸価3以下
のエポキシ変性不飽和ポリエステルを得た。これに、、
重合禁止剤2,6−ジターシャリブチル−4−メチルフ
ェノール0.7gと反応触媒トリフェニルスチビン0.
2%を添加し、メタクリル酸175gを115℃で約3
0分で滴下し、約3時間反応後酸価15の不飽和ポリエ
ステルを得た。
【0023】実施例2 攪拌機、温度計、窒素導入管、脱水装置を備え付けた四
つ口フラスコに無水マレイン酸196g、KB280を
385g仕込み、反応温度80℃〜120℃で2時間付
加反応を行った。反応後100℃で転移触媒トリフェニ
ルフォスフィン0.3%、エピコート828を1140
gと反応触媒トリフェニルスチビン0.1%を添加して
120℃で反応し、酸価3以下のエポキシ変性不飽和ポ
リエステルを得た。これに、、重合禁止剤2,6−ジタ
ーシャリブチル−4−メチルフェノール0.9gと反応
触媒トリフェニルスチビン0.2%を添加し、メタクリ
ル酸175gを115℃、約30分で滴下し、約3時間
反応後酸価15の不飽和ポリエステルを得た。
【0024】実施例3 攪拌機、温度計、窒素導入管、脱水装置を備え付けた四
つ口フラスコに無水マレイン酸196g、KB300
(三井東圧化学株式会社製ビスフェノールAのプロピレ
ンオキサイド2モル付加物)350gを仕込み、反応温
度80℃〜120℃で2時間付加反応を行った。反応後
100℃で転移触媒トリフェニルフォスファイト0.3
%、エピコート828、及びエピコート1001(油化
シェル(株)製エポキシ樹脂)を各々630g、200
g、反応触媒トリフェニルスチビンを0.1%添加し、
反応温度120℃で反応を進め、酸価3以下のエポキシ
変性不飽和ポリエステルを得た。これに、、重合禁止剤
2,6−ジターシャリブチル−4−メチルフェノール
0.7gと反応触媒トリフェニルスチビン0.2%を添
加し、メタクリル酸175gを115℃、約30分で滴
下し、約3時間反応後酸価15の不飽和ポリエステルを
得た。
【0025】実施例4 攪拌機、温度計、窒素導入管、脱水装置を備え付けた四
つ口フラスコに無水マレイン酸196g、KB280を
385gを仕込み、反応温度80℃〜120℃で2時間
付加反応を行い、反応後100℃で転移触媒トリフェニ
ルフォスファイト0.3%、フェニルグリシジルエーテ
ル110g、エピコート828を380g、反応触媒ト
リフェニルスチビンを0.1%添加し、反応温度120
℃で反応を進め、酸価3以下のエポキシ変性不飽和ポリ
エステルを得た。これに、重合禁止剤2,6−ジターシ
ャリブチル−4−メチルフェノール0.5gと反応触媒
トリフェニルスチビン0.2%を添加し、メタクリル酸
90gを115℃、約30分で滴下し、約3時間反応後
酸価5の不飽和ポリエステルを得た。
【0026】実施例5 攪拌機、温度計、窒素導入管、脱水装置を備え付けた四
つ口フラスコに無水マレイン酸196g、KB280を
385gを仕込み、反応温度80℃〜120℃で2時間
付加反応を行い、反応後100℃で転移触媒トリフェニ
ルフォスファイト0.3%、エピコート828を760
g、反応触媒トリフェニルスチビンを0.1%添加し、
反応温度120℃で反応を進め、酸価3以下のエポキシ
変性不飽和ポリエステルを得た。これに、重合禁止剤
2,6−ジターシャリブチル−4−メチルフェノール
0.5gと反応触媒トリフェニルスチビン0.2%を添
加し、メタクリル酸210g、フェニルグリシジルエー
テル60gを115℃、約30分で滴下し、約3時間反
応後、酸価5の不飽和ポリエステルを得た。
【0027】比較例1 攪拌機、温度計、窒素導入管、脱水装置を備え付けた四
つ口フラスコに無水マレイン酸490g、KB280を
1940gを仕込み、反応温度200℃で8hr反応し
て、ビスフェノール系不飽和ポリエステルを得た。
【0028】比較例2 攪拌機、温度計、窒素導入管、脱水装置を備え付けた四
つ口フラスコに無水マレイン酸490g、KB300を
1780gを仕込み、反応温度200℃で10hr反応
して、ビスフェノール系不飽和ポリエステルを得た。
【0029】評価例 得られた各種不飽和ポリエステルに対し樹脂粘度が0.
5パスカルになるようにスチレンモノマーを加え、得ら
れた樹脂100gに対しビス−(4ーt−ブチルシクロ
ヘキシル)パーオキシジカーボネート1.0gとtーブ
チルパーオキシー2ーエチルヘキサノエート0.5gを
加えた後、予め離型処理した30cm角のガラス板2枚
の間に3mmのスペーサーを挟んだガラス型に流し込
み、60℃で1時間硬化を行い冷却後、脱型し、透明な
成形板を得た。得られた成形板について耐煮沸性、機械
強度、シャルピー衝撃強度等の物性評価を行った。結果
をまとめて表1〜2に示す。なお、比較例3は三井東圧
化学株式会社製ビス系不飽和ポリエステル樹脂であるエ
スターR2150を用いた場合である。なお、耐煮沸性
評価は、上記した透明な成形板を98℃の湯浴に完全浸
漬し連続で試験を行い、経時での外観変化を目視にて判
定し、外観に割れ、変色等の変化が発生した時点までの
継続時間を測定した。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】表1に示すように機械強度に関して見る
と曲げ強度及び弾性率が向上していることが判る。さら
にシャルピー衝撃強度も改善されていることが判る。表
2は98℃における連続煮沸試験の結果であるが、良好
な結果が得らている。以上のように本発明で得られる不
飽和ポリエステルは、分子中にビスフェノールA骨格を
有する不飽和ポリエステルをエポキシ及びアクリル変性
して得られ、加熱成形用不飽和ポリエステル樹脂として
用いる場合、特に成形時の耐クラック性、耐衝撃性に優
れ、成形不良率を低減できる上、耐煮沸性、耐衝撃性に
優れた成形物が得られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無水マレイン酸と、分子中にビスフェノ
    ールA骨格と少なくとも2つの水酸基を有するグリコー
    ル成分とをモル比で2.1〜1.5対1で開環付加反応
    させて得られる不飽和ポリエステルオリゴマーに、分子
    中にビスフェノールA骨格を有しかつ少なくとも2つ以
    上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を付加反応させて
    得られるエポキシ変性不飽和ポリエステルに、分子中に
    少なくとも1つ以上のエチレン性不飽和結合とカルボキ
    シル基を有する反応性希釈剤を反応させて得られる加熱
    成形用不飽和ポリエステル。
  2. 【請求項2】 無水マレイン酸と、分子中にビスフェノ
    ールA骨格と少なくとも2つの水酸基を有するグリコー
    ル成分とをモル比で2.1〜1.5対1で開環付加反応
    させて得られる不飽和ポリエステルオリゴマーに、分子
    中にビスフェノールA骨格を有しかつ少なくとも2つ以
    上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と分子中に1つの
    エポキシ基を有する一官能エポキシ樹脂希釈剤とからな
    るエポキシ樹脂混合物を付加反応させて得られるエポキ
    シ変性不飽和ポリエステルに、分子中に少なくとも1つ
    以上のエチレン性不飽和結合とカルボキシル基を有する
    反応性希釈剤を反応させて得られる加熱成形用不飽和ポ
    リエステル。
  3. 【請求項3】 無水マレイン酸と、分子中にビスフェノ
    ールA骨格と少なくとも2つの水酸基を有するグリコー
    ル成分とをモル比で2.1〜1.5対1で開環付加反応
    させて得られる不飽和ポリエステルオリゴマーに、分子
    中にビスフェノールA骨格を有しかつ少なくとも2つ以
    上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を反応して得られ
    るエポキシ変性不飽和ポリエステルに、分子中に少なく
    とも1つ以上のエチレン性不飽和結合とカルボキシル基
    を有する反応性希釈剤と分子中に1つのエポキシ基を有
    する一官能エポキシ樹脂希釈剤とを同時に反応させて得
    られる加熱成形用不飽和ポリエステル。
  4. 【請求項4】 無水マレイン酸と、分子中にビスフェノ
    ールA骨格と少なくとも2つの水酸基を有するグリコー
    ル成分とをモル比で2.1〜1.5対1で開環付加反応
    させて得られる不飽和ポリエステルオリゴマーに、分子
    中にビスフェノールA骨格を有しかつ少なくとも2つ以
    上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂と分子中に1つの
    エポキシ基を有する一官能エポキシ樹脂希釈剤とからな
    るエポキシ樹脂混合物を付加反応させて得られるエポキ
    シ変性不飽和ポリエステルに、分子中に少なくとも1つ
    以上のエチレン性不飽和結合とカルボキシル基を有する
    反応性希釈剤と分子中に1つのエポキシ基を有する一官
    能エポキシ樹脂希釈剤とを同時に反応させて得られる加
    熱成形用不飽和ポリエステル。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100433339B1 (ko) * 2001-08-22 2004-05-28 애경화학 주식회사 철판 및 스틸 라이닝 접착용 에폭시 변성불포화폴리에스테르 수지 및 그의 제조방법

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KR100433339B1 (ko) * 2001-08-22 2004-05-28 애경화학 주식회사 철판 및 스틸 라이닝 접착용 에폭시 변성불포화폴리에스테르 수지 및 그의 제조방법

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